JP5135956B2 - 容量変化検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、直列接続された一対のコンデンサの両端に入力された搬送波が前記一対のコンデンサの容量変化によって変調されることによって前記一対のコンデンサ間の接続点から得られる被変調波に基づいて前記容量変化を検出する容量変化検出装置に関する。
従来技術として、基板に対しX軸方向に変位可能に支持されたメインフレームを備え、メインフレームに対しY軸方向に変位可能に支持された振動子のY軸方向の振動の大きさを検出することにより、Z軸回りの角速度を検出するセンサ装置が知られている(例えば、特許文献1,2,3参照)。
これらのセンサ装置では、左右両側の駆動電極部に駆動信号を入力することによって、メインフレームを基板に対してX軸方向に振動させている。この状態で、Z軸回りに角速度が作用すると、振動子はコリオリ力によってその角速度に応じた振幅でY軸方向に振動し始める。このY軸方向の振幅が静電容量の変化として検出されることを利用して、角速度が検出され得る。
特許第3512004号公報 特開2000−131072号公報 特開2007−108072号公報
ところで、上述の静電容量の変化は、対になった電極に搬送波を入力し、そのときに移動する電荷を電圧に変換することによって検出される。しかしながら、搬送波が断線等によって入力されなくなった場合には、静電容量の変化を適切に検出することができなくなる。
そこで、本発明は、静電容量の変化を検出するための搬送波の入力の異常を適切に検出することができる、容量変化検出装置の提供を目的とする。
上記目的を達成するため、第1の発明に係る容量変化検出装置は、
直列接続された一対のコンデンサの両端に入力された搬送波が前記一対のコンデンサの容量変化によって変調されることによって前記一対のコンデンサ間の接続点から得られる被変調波に基づいて前記容量変化を検出する容量変化検出装置であって、
前記容量変化を相殺させる搬送波を入力する搬送波入力手段と、
前記搬送波入力手段によって該搬送波が入力される時の前記被変調波を異なるタイミングで比較した結果に基づいて前記一対のコンデンサの両端に入力される搬送波の入力異常を検知する入力異常検知手段とを備えることを特徴とする。
第2の発明は、第1の発明に係る容量変化検出装置であって、
前記入力異常検知手段は、前記被変調波の略最大振幅時の状態と前記被変調波の略最小振幅時の状態とを比較した結果に基づいて、前記入力異常の検知をすることを特徴とする。
第3の発明は、第1又は第2の発明に係る容量変化検出装置であって、
前記接続点が共通する前記一対のコンデンサが複数構成されており、
前記搬送波入力手段は、前記複数の一対のコンデンサのうち一部の一対のコンデンサに入力される搬送波のデューティ比を変更することを特徴とする。
第4の発明は、第3の発明に係る容量変化検出装置であって、
前記複数の一対のコンデンサのうち前記接続点に対して一方の側に配置されたコンデンサの容量変化率の和ともう一方の側に配置されたコンデンサの容量変化率の和とが等しく、且つ、前記複数の一対のコンデンサを構成する各コンデンサの容量変化率が互いに異なることを特徴とする。
本発明によれば、静電容量の変化を検出するための搬送波の入力の異常を適切に検出することができる。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。図1は、本発明に係る容量変化検出装置の一実施形態である角速度検出装置に備えられた角速度検出素子1の模式図である。角速度検出装置の具体例として、ヨーレートセンサが知られている。角速度検出素子1は、水平面内にて互いに直交したX,Y軸各方向の中心線に対してそれぞれ対称となるように半導体基板上で形成されている。
振動子10,11は、X軸方向に振動している状態で、X,Y両軸に直交するZ軸回りの角速度が作用すると、コリオリ力によってその角速度に応じた振幅でY軸方向に振動するものである。フレーム15は、駆動電極部51−1,51−2に駆動信号が入力されることにより生じた静電引力によって振動子10をX軸方向に励振させるものであり、フレーム16は、駆動電極部51−3,51−4に駆動信号が入力されることにより生じた静電引力によって振動子11をX軸方向に励振させるものである。
図2は、角速度検出素子1を備える角速度検出装置の励振回路を示した図である。励振回路は、振動子10,11のX軸方向の励振振動の振幅が一定となるように駆動電極部51−1〜51−4に発生する駆動力(静電引力)Fを制御するものである。振動子10,11のX軸方向の外側に設けられた駆動電極部51−1〜51−4のそれぞれは、上述の特許文献に記載されているように、基板上に固着した櫛歯状の固定電極指と、振動子10,11と同様に基板上から所定距離だけ浮かして同振動子と一体的に形成された櫛歯状の可動電極指と、を有している。これらの電極指は、X軸方向に延設されるとともにY軸方向に等間隔に配置された複数の電極指を備えている。各駆動電極部において、可動電極指の各電極指は、固定電極指の各電極指間に侵入している。可動電極指と固定電極指の間に駆動電圧Vが印加されると、X軸方向に駆動力Fが発生する(式(1)参照)。
F=(εNhV )/2g ・・・(1)
ここで、εは誘電率、gは櫛歯状電極間のギャップ、εは誘電率、Nはギャップの数、hは櫛歯状電極の高さ(基板からの高さ)である。すなわち、駆動力Fは駆動電圧Vの2乗に比例する。
振動子10,11のX軸方向の変位は、フレームを介してチャージアンプ60(例えば、図3に示された回路構成)と復調回路70とによって検出され、その変位の振幅は検波回路80とローパスフィルタ(LPF)90とによって検出される。積分回路110は、減算器100によって算出されたX軸方向の振幅と基準振幅との差分を積分することによって駆動電極部51−1〜51−4に入力する駆動信号の駆動電圧Vを算出する。駆動回路120は、振動子10,11をその共振周波数(例えば、10kHz)でX軸方向に一定振幅で振動させるため、当該共振周波数にほぼ等しい振動数を有する駆動電圧Vの駆動信号を駆動電極部51−1〜51−4に出力する。この駆動信号に基づき発生した駆動力FによってX軸方向に振動子10,11が励振された状態でZ軸周りに角速度が作用すると、振動子10,11のY軸方向の振動を検出するための検出電極部53−1〜53−4に構成されたコンデンサの容量が変動する。振動子10のY軸方向の振動を検出するために、検出電極部53−1に構成されたコンデンサと検出電極部53−2に構成されたコンデンサとが、一対の直列接続されたコンデンサとして、フレームを介して振動子10に対してY軸方向に対称に配置されている。同様に、振動子11のY軸方向の振動を検出するために、検出電極部53−3に構成されたコンデンサと検出電極部53−4に構成されたコンデンサとが、一対の直列接続されたコンデンサとして、フレームを介して振動子11に対してY軸方向に対称に配置されている。
振動子10,11のY軸方向の外側に設けられた検出電極部53−1〜53−4のそれぞれは、上述の特許文献に記載されているように、基板上に固着した櫛歯状の固定電極指21と、振動子10,11と同様に基板上から所定距離だけ浮かして同振動子と一体的に形成された櫛歯状の可動電極指24と、を有している。これらの電極指は、X軸方向に延設されるとともにY軸方向に等間隔に配置された複数の電極指を備えている。各検出電極部において、可動電極指24の各電極指は、固定電極指21の各電極指間に侵入している。ここで、検出電極部53−1において、可動電極指24−1の各電極指は、固定電極指21−1の各電極指間の幅方向中心位置からずれて、固定電極指21−1の各電極指のY軸方向外側にて同各電極指とそれぞれ近接しており、互いに近接した各電極指同士でコンデンサを構成している。振動子10に対して検出電極部53−1とY軸方向反対側に設けられた検出電極部53−2においても、可動電極指24−2の各電極指は、固定電極指21−2の各電極指間の幅方向中心位置からずれて、固定電極指21−2の各電極指のY軸方向外側にて同各電極指とそれぞれ近接しており、互いに近接した各電極指同士でコンデンサを構成している。同様に、可動電極指24−3と固定電極指21−3,可動電極指24−4と固定電極指21−4のそれぞれについても、互いに近接した各電極指同士でコンデンサを構成している。
したがって、振動子10のY軸方向の振動時には、可動電極指24−1と固定電極指21−1の各近接した一対の電極指間の距離と、可動電極指24−2と固定電極指24−2の各近接した一対の電極指間の距離とは、一方の距離が増加する場合には他方の距離が減少するように互いに反対方向に増減変化する。つまり、固定電極指21−1及び可動電極指24−1の各電極指によって構成されるコンデンサ(以下、コンデンサC1という)の総容量が増加(又は減少)すると、固定電極指21−2及び可動電極指24−2の各電極指によって構成されるコンデンサ(以下、コンデンサC2という)の総容量が減少(又は増加)するようになっている。同様に、振動子11のY軸方向の振動時には、可動電極指24−3と固定電極指21−3の各近接した一対の電極指間の距離と、可動電極指24−4と固定電極指24−4の各近接した一対の電極指間の距離とは、一方の距離が増加する場合には他方の距離が減少するように互いに反対方向に増減変化する。つまり、固定電極指21−3及び可動電極指24−3の各電極指によって構成されるコンデンサ(以下、コンデンサC3という)の総容量が増加(又は減少)すると、固定電極指21−4及び可動電極指24−4の各電極指によって構成されるコンデンサ(以下、コンデンサC4という)の総容量が減少(又は増加)するようになっている。
図4は、各コンデンサC1,C2,C3,C4の容量変化を検出する振幅検出回路を示した図である。振幅検出回路は、振動子10,11のY軸方向の振動を検出するための搬送波信号として、矩形波信号を生成し出力する矩形波信号発生回路30を備える。矩形波信号発生回路30は、振動子10,11の共振周波数よりも非常に高い周波数(例えば、1MHz)の矩形波信号を生成し、矩形波信号を伝達する信号線55−1〜55−4を介して、当該矩形波信号を検出電極部53−1〜53−4に供給する。また、検出電極部53−1に入力される矩形波信号1と検出電極部53−2に入力される矩形波信号2とが互いに反転した関係となるように、位相遅延回路として、反転回路31が設けられている。同様に、検出電極部53−3に入力される矩形波信号3と検出電極部53−4に入力される矩形波信号4とが互いに反転した関係となるように、位相遅延回路として、反転回路32が設けられている。
図4に示される振幅検出回路は、コリオリ力によって検出電極部53に構成されたコンデンサC1〜C4の容量が変動すると、各コンデンサとチャージアンプ61との間で電荷が移動する。チャージアンプ61は、その電荷の移動量を電圧に変換して出力する。図3は、チャージアンプ61の一例である。チャージアンプ61は、オペアンプ65、コンデンサ66及び抵抗67を備えるQ−V変換回路である。
図5に示される矩形波信号1,2,3,4が検出電極部53に入力されている場合、各コンデンサC1〜C4の電気容量(検出容量)をC[F],それらの容量変化率を△C[F/μm],各コンデンサC1〜C4の電気容量とは異なる寄生容量などによる容量のアンバランス分をC’[F],矩形波信号の振幅をV[V],振動子のY軸方向の変位を△x(=sin(ωt))[μm]と表すならば、矩形波信号のレベルの反転タイミングtaにおける移動電荷Qa(すなわち、矩形波信号1,3においてLからHレベルへの立ち上がりタイミングtaにチャージアンプ61に移動する電荷Qa)とタイミングtaから時間T1後にレベルが再反転するタイミングtbにおける移動電荷Qb(すなわち、矩形波信号1,3においてHからLレベルへの立ち下がりタイミングtbにチャージアンプ61に移動する電荷Qb)は、それぞれ、下記の式(2)(3)のように表すことができる。なお、図5において、矩形波信号1と矩形波信号3は同位相であり、矩形波信号2と矩形波信号4は同位相である。また、各矩形波信号は、周期がTでデューティ比が(T1/T)の矩形波である。また、時間T1は、矩形波信号1,3のHレベル時間であって、矩形波信号2,4のLレベル時間である。
Qa=2(C+△C△x)V−2(C−△C△x)V−C’V
=4△C△xV−C’V ・・・(2)
Qb=−2(C+△C△x)V+2(C−△C△x)V+C’V
=−4△C△xV+C’V ・・・(3)
つまり、上述の矩形波信号が入力されるコンデンサC1,C2,C3,C4が接続される接続点からはその矩形波信号をコンデンサC1〜C4の容量変化に応じて振幅変調した電圧信号Sa、すなわち矩形波信号をコンデンサC1〜C4の容量変化を表す変調波信号△xで振幅変調した電圧信号Saが得られる。したがって、電圧信号Saを増幅するチャージアンプ61からは、図6(a)に示されるような被変調波信号Sbが出力されることになる(被変調波信号Sbの包絡線は△x)。被変調波信号Sbは、チャージアンプ61のQ−V変換係数を(1/Cf)とするならば、DC成分(=−(C’/Cf)V)をもったsin波とその反転信号との間を行き来する信号となる。変調波信号△xの振幅の正の最大値において被変調波信号Sbの振幅が最大に、変調波信号△xの振幅の負の最大値において被変調波信号Sbの振幅が最小になる。なお、電圧信号Saが取り出される当該接続点は、直列接続されたコンデンサC1とC2の間と直列接続されたコンデンサC3とC4の間とを接続した点の電位と同電位上の点であればよい。
被変調波信号Sbは、サンプルホールド回路を備える復調回路71によって復調される。サンプルホールド回路は、上述の矩形波信号と同一周期且つ互いに逆相の第1及び第2のパルス列信号で被変調波信号Sbをサンプルホールドする。被変調波信号Sbの正側電圧のみを第1パルス列信号で順次サンプルホールドするとともに、被変調波信号Sbの負側電圧のみを第2パルス列信号で順次サンプルホールドすることによって、復調回路71は、コンデンサC1〜C4の容量変化すなわちZ軸周りに作用している角速度を正及び負により共に表す電圧信号を出力する(図6(b)参照。Sc1:正側電圧信号,Sc2:負側電圧信号)。
検波回路81によって電圧信号Scが検波されるとともにLPF91によって平均化される(図6(c)参照)。つまり、LPF91は、振動子10,11のY軸方向の振動の振幅、すなわちZ軸周りの角速度による振動子10,11のY軸方向の振動の大きさを表す電圧信号Seを出力する。この電圧信号Seの大きさに応じて、Z軸回りの角速度の大きさを検出することが可能となる。
ところで、検出電極部53に入力される矩形波信号が断線すると(矩形波信号を伝達する信号線55の断線や矩形波信号発生回路30の異常などによって矩形波信号が検出電極部53に入力されなくなると)、搬送波が得られず、振動子10,11のY軸方向の振動の振幅を正確に検出することができなくなる。そこで、本実施例の角速度検出装置は、電圧信号Seの誤検出を防止するため、矩形波信号の断線を検出する断線検出手段を備える。
本実施例の角速度検出装置は、各コンデンサC1,C2,C3,C4の容量変化がそれらのコンデンサ間で相殺されるような矩形波信号を被変調波信号Sbの最大振幅タイミングt1及び最小振幅タイミングt2において検出電極部53に入力することによって、矩形波信号の断線を検出する。図7は、各コンデンサの容量変化を相殺させる矩形波信号の一例を示した図である。矩形波信号発生回路30は、デューティ比が(T1/T)の矩形波信号を定常的に出力するが、例外的に被変調波信号Sbの最大振幅タイミングt1及び最小振幅タイミングt2では、少なくとも1パルスの矩形波信号のデューティ比が(T2/T)となるように、振動子10に対応する一対のコンデンサC1,C2に入力される矩形波信号1,2のデューティ比を変更する(T1<T2<T)。
矩形波信号が断線していない場合、図7に示される矩形波信号が検出電極部53に入力されると、被変調波信号Sbは図8(a)に示される電圧信号となる。図7に示される期間(tb−td)では、矩形波信号1が正のためコンデンサC1の容量変化率については『+(+△C)=+△C』となり、矩形波信号2が負のためコンデンサC2の容量変化率については『−(−△C)=+△C』となり、矩形波信号3が負のためコンデンサC3の容量変化率については『−(+△C)=−△C』となり、矩形波信号4が正のためコンデンサC4の容量変化率については『+(−△C)=−△C』となる。したがって、各コンデンサC1〜C4の容量変化はそれらのコンデンサ間で相殺されることにより、電気容量としてアンバランス分C’のみが残るため、タイミングt1及びt2における被変調波信号Sbの電圧は、共に、「−C’V」となる。その結果、タイミングt1における被変調波信号Sbの電圧とタイミングt2における被変調波信号Sbの電圧との差電圧は、アンバランス分C’の大きさにかかわらず零となる。
一方、矩形波信号が断線している場合(例えば、矩形波信号3が断線している場合)、図7に示される矩形波信号が検出電極部53に入力されると、被変調波信号Sbは図8(b)に示される電圧信号となる。矩形波信号3の断線により各コンデンサC1〜C4の容量変化はそれらのコンデンサ間で相殺されなくなるため、タイミングt1における被変調波信号Sbの電圧は「△C(t1)V+(C+C’)V」となり、タイミングt2における被変調波信号Sbの電圧は「△C(t2)V+(C+C’)V」となり、この差電圧は「(△C(t1)−△C(t2))V」となる。なお、△C(t*)とは、タイミングt*における△Cである。
したがって、タイミングt1における被変調波信号Sbの電圧とタイミングt2における被変調波信号Sbの電圧との差電圧の大きさに応じて、矩形波信号の断線検出が可能となる。上記の通り、t1とt2における差電圧はアンバランス分C’によらず、断線による△Cのアンバランスのみに依存するので、角速度検出素子個体間のばらつきに応じて断線検出をするための閾値を個体毎に設定しなくても、各個体共通の閾値を設定することができる。例えば、この差電圧が零より大きい所定の断線検出閾値を超えた場合には、矩形波信号が断線しているとみなすことができる。
次に、矩形波信号の断線を検出するための具体的な回路について説明する。図9は、矩形波信号の断線検出回路を示した図である。断線検出回路は、タイミング信号CLKAとCLKBを生成し出力するタイミング信号発生回路150と、タイミング信号に従って被変調波信号Sbをサンプルホールドするサンプルホールド回路160,161と、コンパレータ170,171と、OR回路180とを備える。
図10は、被変調波信号Sbとタイミング信号CLKA,CLKBのタイミングチャートである。タイミング信号発生回路150は、被変調波信号Sbをピークホールドすることなどによって、タイミング信号CLKAとして、コンデンサC1,C3の容量が最大でコンデンサC2,C4の容量が最小の時に(すなわち、被変調波信号Sbの最大振幅タイミングt1で)、Hレベル期間が所定時間のワンショットパルスを出力する。また、タイミング信号発生回路150は、被変調波信号Sbをピークホールドすることなどによって、タイミング信号CLKBとして、コンデンサC1,C3の容量が最小でコンデンサC2,C4の容量が最大の時に(すなわち、被変調波信号Sbの最小振幅タイミングt2で)、Hレベル期間が所定時間のワンショットパルスを出力する。矩形波信号発生回路30は、タイミング信号CLKA又はCLKBがHレベルの期間だけ、振動子10に対応する一対のコンデンサC1,C2に入力される矩形波信号1,2のパルス幅を延長する。すなわち、矩形波信号発生回路30は、タイミング信号CLKA又はCLKBのワンショットパルスが入力されたときの矩形波信号1,2のデューティ比を(T1/T)から(T2/T)に変更する。
断線検出回路のサンプルホールド回路160は、タイミング信号CLKAがHレベルのときに被変調波信号Sbの電圧をサンプルし、CLKAがLレベルになったときの被変調波信号Sbの電圧をホールドする。また、サンプルホールド回路161は、タイミング信号CLKBがHレベルのときに被変調波信号Sbの電圧をサンプルし、CLKBがLレベルになったときの被変調波信号Sbの電圧をホールドする。サンプルホールド回路160,161の出力電圧は、コンパレータ170,171に入力される。
コンパレータ170、171は、第1の非反転入力端子(+a)に入力される電圧と第1の反転入力端子(−a)に入力される電圧との差電圧△aと第2の非反転入力端子(+b)に入力される電圧と第2の反転入力端子(−b)に入力される電圧との差電圧△bとを比較する。コンパレータ170は、△a<△bのときにLレベルを出力し、△a>△bのときにHレベルを出力する。サンプルホールド回路160の出力電圧は、コンパレータ170の第1の非反転入力端子(+a)とコンパレータ171の第1の反転入力端子(−a)に入力され、サンプルホールド回路161の出力電圧は、コンパレータ170の第1の反転入力端子(−a)とコンパレータ171の第1の非反転入力端子(+a)に入力される。図8にて示した通り、矩形波信号が断線していない場合には△aは零となり、矩形波信号が断線している場合には△aは断線状態に応じた所定値Xになる。そこで、△bを零より大きく所定値Xより小さい値に設定することによって、矩形波信号が断線した場合、コンパレータ170と171のいずれかの出力がHレベルになり、その結果、OR回路180の出力はHレベルになる。したがって、OR回路180の出力を矩形波信号の断線検出状態を示す断線検出フラグとして設定することによって、OR回路180の出力のレベルに応じて、矩形波信号の断線検出が可能となる。
ところで、矩形波信号が入力される検出電極部53において構成される各コンデンサC1〜C4の容量変化率△Cが全て同じときに複数の矩形波信号が断線すると、上述の断線検出の構成のままでは、断線が生じていないコンデンサ間でそれらの容量の変化量が相殺されて、当該複数の矩形波信号の断線を検出できない場合がある。例えば、矩形波信号1と4の2信号が断線した場合、上述したように、矩形波信号2が入力されるコンデンサC2の容量変化率が(+△C)となり矩形波信号3が入力されるコンデンサC3の容量変化率が(−△C)となるので、コンデンサC2の容量の増加量とコンデンサC3の容量の減少量が相殺されて、矩形波信号1と4の断線を検出できないことが考えられ得る。
そこで、下記の式(4)(5)を満たす容量変化率となるようにコンデンサC1〜C4を形成することによって、いずれの組み合わせで矩形波信号が断線したとしても、断線が生じていないコンデンサ間でそれらの容量の変化量が相殺されずに、複数の矩形波信号の断線を検出することが可能となる。
△C1+△C3=△C2+△C4 ・・・(4)
△C1≠△C2且つ△C1≠△C4且つ△C3≠△C2且つ△C3≠△C4 ・・・(5)
式(4)は、各コンデンサが共通に接続される接続点に対してY軸方向の同じ側に形成されたコンデンサの容量変化率の合計値はその反対側に形成されたコンデンサの容量変化率の合計値と同じであることを示す。また、式(5)は、各コンデンサの容量変化率が互いに異なることを示している。なお、式(5)では、当該接続点に対してY軸方向の同じ側に形成されたコンデンサについてはそれらの容量変化率が互いに等しくてもよいことを示している。
図11は、式(4)(5)を満たす容量変化率の設定方法の一例を示した図である。このように各コンデンサの容量変化率を設定することによって、図7に示される矩形波信号が検出電極部53に入力された状態でどの組み合わせで矩形波信号が断線しても各コンデンサ間で容量変化が相殺されないため、複数の矩形波信号の断線が可能となる。例えば、矩形波信号1と2の2信号が断線しても、コンデンサC3の容量変化率は(1・△C)でありコンデンサC4の容量変化率は(−1.5・△C)であるので、コンデンサC3とC4間で容量変化は相殺されない。矩形波信号2と3の2信号が断線しても、コンデンサC1の容量変化率は(2・△C)でありコンデンサC4の容量変化率は(−1.5・△C)であるので、コンデンサC1とC4間で容量変化は相殺されない。矩形波信号2と4の2信号が断線しても、コンデンサC1の容量変化率は(2・△C)でありコンデンサC3の容量変化率は(1・△C)であるので、コンデンサC1とC3間で容量変化は相殺されない。もちろん、3つの矩形波信号が断線しても、容量変化が相殺されることはない。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなく、上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、各コンデンサの容量変化率が「C1:+△C、C2:+△C、C3:−△C、C4:−△C」となるように矩形波信号の正負を設定したが、「C1:+△C、C2:−△C、C3:+△C、C4:−△C」などのように矩形波信号の正負を設定してもよい。この場合の矩形波信号は、図12のように設定すればよい。
また、上述の実施例では、各コンデンサC1,C2,C3,C4の容量変化がそれらのコンデンサ間で相殺されるような矩形波信号を被変調波信号Sbの最大振幅タイミングt1及び最小振幅タイミングt2において入力することが好ましいが、差電圧「(△C(t1)−△C(t2))V」が小さくなることにより断線検出閾値の設定余裕が小さくなるものの(図8(b)参照)、被変調波信号Sbの振幅が互いに異なるタイミングにおいて当該矩形波信号を入力するようにしてもよい。
また、上述の実施例では、いずれの組み合わせで矩形波信号が断線したとしても、複数の矩形波信号の断線が検出できるように、式(4)(5)を満たすように設定する例を挙げたが、各コンデンサC1〜C4の容量を全て等しくするとともに、矩形波信号1〜4の振幅(V1〜V4)が式(6)(7)を満たすように設定することによっても、同様に、複数の矩形波信号の断線検出が可能となる。
V1+V3=V2+V4 ・・・(6)
V1≠V2且つV1≠V4且つV3≠V2且つV3≠V4 ・・・(7)
また、「電荷Q=容量C×振幅電圧V」という関係から、(4)〜(7)の式を組み合わせた式(8)(9)を満たすように設定することによって、複数の矩形波信号の断線検出が可能となる。
C1V1+C3V3=C2V2+C4V4 ・・・(8)
C1V1≠C2V2且つC1V1≠C4V4
且つC3V3≠C2V2且つC3V3≠C4V4 ・・・(9)
また、上述の実施例では、容量がコンプリメンタリに変化する2組の直列接続されたコンデンサに矩形波信号を入力する例を挙げたが、1組や3組以上の同様の構成のコンデンサを有する場合であっても、上述の実施例と同様に考えることによって同様の効果を得ることができる。
また、上述の実施例は角速度検出装置に適用した例であったが、本発明は、振動子の変位に基づいて同振動子に作用する加速度に伴う力や圧力などの物理量を検出する加速度検出装置や圧力検出装置にも適用できる。この場合、振動子の変位を検出電極部53により検出するものであるが、振動子を振動させる必要はないため、駆動電極部は不要となる。
本発明に係る容量変化検出装置の一実施形態である角速度検出装置に備えられた角速度検出素子1の模式図である。 角速度検出素子1を備える角速度検出装置の励振回路を示した図である。 チャージアンプの一例である。 各コンデンサC1,C2,C3,C4の容量変化を検出する振幅検出回路を示した図である。 矩形波信号1,2,3,4のタイミングチャートである。 チャージアンプ61の出力後の電圧信号を示した図である。 クロック信号CLKA,CLKBと矩形波信号1,2,3,4のタイミングチャートの一例である。 正常時と断線時のチャージアンプ61の出力の違いを示す図である。 矩形波信号の断線検出回路を示した図である。 被変調波信号Sbとタイミング信号CLKA,CLKBのタイミングチャートである。 容量変化率の設定方法の一例を示した図である。 クロック信号CLKA,CLKBと矩形波信号1,2,3,4のタイミングチャートの一例である。
符号の説明
1 角速度検出素子
10,11 振動子
15,16 フレーム
21(21−1,21−2,21−3,21−4) 固定電極指
24(24−1,24−2,24−3,24−4) 可動電極指
30 矩形波信号発生回路
51(51−1,51−2,51−3,51−4) 駆動電極部
53(53−1,53−2,53−3,53−4) 検出電極部
55−1,55−2,55−3,55−4 信号線
60,61 チャージアンプ
150 タイミング信号発生回路
160,161 サンプルホールド回路
170,171 コンパレータ
180 OR回路

Claims (3)

  1. 直列接続された一対のコンデンサの両端に入力された搬送波が前記一対のコンデンサの容量変化によって変調されることによって前記一対のコンデンサ間の接続点から得られる被変調波に基づいて前記容量変化を検出する容量変化検出装置であって、
    前記容量変化を相殺させる搬送波を入力する搬送波入力手段と、
    前記搬送波入力手段によって該搬送波が入力される時の前記被変調波を異なるタイミングで比較した結果に基づいて前記一対のコンデンサの両端に入力される搬送波の入力異常を検知する入力異常検知手段とを備え
    前記接続点が共通する前記一対のコンデンサが複数構成されており、
    前記搬送波入力手段は、前記複数の一対のコンデンサのうち一部の一対のコンデンサに入力される搬送波のデューティ比を変更する、ことを特徴とする、容量変化検出装置。
  2. 前記入力異常検知手段は、前記被変調波の略最大振幅時の状態と前記被変調波の略最小振幅時の状態とを比較した結果に基づいて、前記入力異常の検知をする、請求項1に記載の容量変化検出装置。
  3. 前記複数の一対のコンデンサのうち前記接続点に対して一方の側に配置されたコンデンサの容量変化率の和ともう一方の側に配置されたコンデンサの容量変化率の和とが等しく、且つ、前記複数の一対のコンデンサを構成する各コンデンサの容量変化率が互いに異なる、請求項に記載の容量変化検出装置。
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