JP5135191B2 - リフティングマグネット仕様の作業機械 - Google Patents

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Description

本発明は、リフティングマグネット仕様の作業機械に関し、特に、釈放時にリフティングマグネットが有するエネルギを回生できるリフティングマグネット仕様の作業機械に関する。
従来、強力な電磁石を利用して鉄材などの磁性部材を吸着し、移動先においてその電磁石の吸着力を釈放する、いわゆるリフティングマグネット仕様の作業機械が広く利用されている(例えば、特許文献1参照。)。このリフティングマグネット仕様の作業機械は、リフティングマグネット装置が蓄えたエネルギを回生するための蓄電装置を備え、エネルギの有効利用を図っている。
国際公開第2006/080100号パンフレット
しかしながら、上述のリフティングマグネット仕様の作業機械は、釈放を迅速に行うために大きな逆電圧を利用するが、その結果として過電流を発生させてしまうので、リフティングマグネット装置が蓄えたエネルギを回生するための電気回路における構成要素に大きな負担を掛けることとなってしまう。
上述の点に鑑み、本発明は、過電流を発生させることなくリフティングマグネット装置が蓄えたエネルギを回生できる作業機械を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、第一の発明に係るリフティングマグネット仕様の作業機械は、リフティングマグネット装置に電気エネルギを供給可能で、且つ、該リフティングマグネット装置が発生させる逆起電力によるエネルギを回収可能な蓄電装置と、前記リフティングマグネット装置に印加される電圧の向き及び大きさを制御する印加電圧制御装置と、前記蓄電装置の充放電を制御しながら前記印加電圧制御装置の入力電圧を一定に維持する入力電圧維持装置と、を備え、前記印加電圧制御装置は、前記リフティングマグネット装置の釈放時に印加する逆電圧を所定電圧まで徐々に変化させることを特徴とする。
また、第二の発明は、第一の発明に係るリフティングマグネット仕様の作業機械であって、前記印加電圧制御装置は、釈放開始時から所定時間に亘って前記逆電圧を絶対値で前記所定電圧より低いレベルで維持した後に該逆電圧を前記所定電圧に切り換えることを特徴とする。
また、第三の発明は、第一の発明に係るリフティングマグネット仕様の作業機械であって、前記印加電圧制御装置は、前記逆電圧を一定の変化率で前記所定電圧まで変化させることを特徴とする。
上述の手段により、本発明は、過電流を発生させることなくリフティングマグネット装置が蓄えたエネルギを回生できる作業機械を提供することができる。
以下、図面を参照しつつ、本発明を実施するための最良の形態の説明を行う。
図1は、本発明に係るリフティングマグネット仕様の作業機械の構成例を示す図であり、その作業機械(機械本体は図示せず。)にはエンジン1が搭載されている。
エンジン1の駆動軸1aには、エンジン1と共に電源を構成し、発電機としてだけでなく電動機としても機能する発電電動機21、及び、油圧アクチュエータ用のメインポンプ2がそれぞれ、第一変速機30、第二変速機32を介してパラレルに取付けられている。
第一変速機30は、発電電動機21の駆動軸21aに組み込まれたピニオン34と、エンジン1の駆動軸1aに組み込まれたギヤ36とによって構成され、発電電動機21側からエンジン1を見たときに減速機、エンジン1側から発電電動機21を見たときに増速機として機能する。
また、第二変速機32は、メインポンプ2の駆動軸2aに組み込まれたピニオン38と、エンジン1の駆動軸1aに組み込まれたギヤ36とによって構成され、メインポンプ2側からエンジン1を見たときに減速機、エンジン1側からメインポンプ2を見たときに増速機として機能する。
エンジン1は、変速機30、32を介して発電電動機21とメインポンプ2とを回転駆動し、発電電動機21は、交流電力を発電する。
メインポンプ2の吐出口は、方向切換機能を持つコントロールバルブ12の給油ポートに連通されている。コントロールバルブ12は、複数の切換位置を備えており、一方の切換位置における出力ポートには、ブーム用、アーム用、フォーク用等のシリンダ13が接続され、他方の切換位置における出力ポートには、右走行用及び左走行用の油圧モータ19が接続されている。
油圧アクチュエータの駆動のために高出力が要求される場合には、蓄電装置20からコンバータ23及び変換装置22を介して発電電動機21に電力が供給され、発電電動機21が電動機として駆動される。これにより、エンジン1のトルクアシストが行われてメインポンプ2からその要求された高出力に応じたポンプ出力が得られる。
発電電動機21で発電された交流電力は、変換装置22で直流電力に変換された後、直流ライン10(図の太線で示す。)に至る。
直流ライン10は、DC−DCコンバータ7、変換装置17、変換装置22、及びコンバータ23を接続するラインであり、蓄電装置20の充放電によってその電圧が一定に保たれる。
DC−DCコンバータ7は、リフティングマグネット装置8に印加される直流電圧の向き及び大きさを制御する装置であり、リフティングマグネット装置8のコイル8aがその出力端子に接続され、その入力端子が直流ライン10に接続される。
変換装置17は、直流を交流に変換するインバータ機能、及び交流を直流に変換するコンバータ機能の双方を有し、作業機械における上部旋回体の旋回機構の駆動源としての機能を備えた発電電動機18がその出力端子に接続され、その入力端子が直流ライン10に接続される。
制御装置9は、吸着スイッチ、釈放スイッチ等の各種制御スイッチを備え、それら各種制御スイッチの操作に応じて制御信号をDC−DCコンバータ7及びコンバータ23に出力して、DC−DCコンバータ7の出力電圧を制御する。
コンバータ23は、直流ライン10の電圧を一定に制御する装置であり、リフティングマグネット装置8で吸着が開始され直流ライン10からリフティングマグネット装置8に電流が流れ込み直流ライン10の電圧が下がろうとするときに蓄電装置20で放電を行わせ、一方で、リフティングマグネット装置8で釈放が開始されリフティングマグネット装置8から直流ライン10に電流が流れ込み直流ライン10の電圧が上がろうとするときに蓄電装置20で充電を行わせるようにする。
蓄電装置20は、DC−DCコンバータ7及びコンバータ23を介したリフティングマグネット装置8との間の電気エネルギの授受を可能とする装置である。すなわち、蓄電装置20は、リフティングマグネット装置8における対象物の釈放時には、コイル8aに蓄積されたエネルギを直流電力として回収し、一方で、リフティングマグネット装置8における対象物の吸着時には、必要に応じてリフティングマグネット装置8に電力を供給する。
更に、蓄電装置20は、変換装置17及びコンバータ23を介した発電電動機18との間の電気エネルギの授受を可能とする。すなわち、蓄電装置20は、発電電動機18のブレーキ時に発電される電気エネルギを直流電力として回収し、一方で、発電電動機18の作動時には、必要に応じて発電電動機18に電力を供給する。
蓄電装置20は、例えば、ニッケル水素電池、鉛電池、リチウムイオン電池等の2次電池又は入出力密度の高い電気二重層コンデンサ(キャパシタ)である。
図2は、リフティングマグネット装置8の動作を説明するための波形図であり、上から順に、直流ライン10を流れる電流Ib、コイル8aを流れる電流Ia、及びDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaの時間的な推移を示す。なお、横軸に配置される時間軸は、吸着段階、維持段階、及び釈放段階の三段階に区分される。
また、電流Ia、電流Ibの「+(プラス)」及び「−(マイナス)」は、電流の向きが逆であることを意味し、電圧Vaの「+」及び「−」は、印加される電圧の向きが逆であることを意味する。
最初に、制御装置9の吸着スイッチが操作されると、制御装置9は、変換装置22が交流から直流に変換したその直流電力を、DC−DCコンバータ7で所定レベルの直流電圧に変換させてリフティングマグネット装置8に供給させ、対象物の吸着を開始させる。
なお、吸着開始時において、制御装置9は、DC−DCコンバータ7により、リフティングマグネット装置8のコイル8aに定格電圧(例えば、+200[V]である。)以上の電圧を印加させて強励磁を行わせる。このとき、制御装置9は、コンバータ23により、蓄電装置20の直流電力をDC−DCコンバータ7に供給させるようにしてもよい。
その強励磁から所定時間が経過すると、制御装置9は、DC−DCコンバータ7により、定格電圧の印加による定常励磁を行わせ、吸着した対象物を吸着したまま保持させる。
その後、制御装置9の釈放スイッチが操作されると、制御装置9は、DC−DCコンバータ7により、コイル8aに逆電圧(例えば、−300[V]である。)を印加させ、リフティングマグネット装置8を迅速に消磁させてキレの良い釈放を実現させるようにする。
このとき、リフティングマグネット装置8は、順電圧から逆電圧への切りえに起因する逆起電力により、コイル8aを順方向に流れる電流(図2のプラス側となる電流Ia)をゼロ[アンペア]に向かって逓減させ、更には、逆方向に流れる電流(図2のマイナス側となる電流Ia)を発生させて逓増させる。
また、直流ライン10は、瞬間的な過電流(領域CR2参照。)を発生させながらも、吸着段階及び維持段階における順方向の電流(図2のプラス側となる電流Ib)とは逆向きである逆方向の電流(図2のマイナス側となる電流Ib)を発生させ、コイル8aに蓄積されたエネルギを蓄電装置20に回収させる(第一回生段階:範囲RG1参照。)。なお、この逆方向の電流(図2のマイナス側となる電流Ib)は、エネルギの回収が進むにつれてゼロ[アンペア]に向かって逓減し、コイル8aに蓄積されたエネルギの回収が終わった段階で方向を順方向に反転させて逓増する。
所定時間に亘って逆電圧を印加させた後、制御装置9は、DC−DCコンバータ7の出力電圧を再度反転させてリフティングマグネット装置8に定格電圧(+200[V])を印加させ、その後、印加させた電圧を0[V]まで逓減させる。なお、これまでの二回の反転(図の時点TM1及びTM2における電圧の反転)は、リフティングマグネット装置8及び対象物の消磁を確実にするためのものである。
このとき、リフティングマグネット装置8は、逆電圧から順電圧への切り換えに起因する逆起電力により、コイル8aを逆方向に流れる電流(図2のマイナス側となる電流Ia)をゼロ[アンペア]に向かって逓減させる。なお、コイル8aを逆方向に流れる電流は、先に蓄電装置20に回収されたエネルギとは別のエネルギをコイル8aに発生させている。
また、直流ライン10は、再度、逆方向の電流(図2のマイナス側となる電流Ib)を生じさせ、コイル8aに蓄積されたその別のエネルギを蓄電装置20に回収させる(第二回生段階:範囲RG2参照。)。
このようにして、リフティングマグネット仕様の作業機械は、リフティングマグネット装置8が蓄えたエネルギを電圧反転時(特に釈放開始時)に蓄電装置20に回生することができる。
次に、図3を参照しながら、DC−DCコンバータ7の動作について説明する。図3は、DC−DCコンバータ7の各種状態を示す図であり、図3(A)が主に吸着段階及び維持段階における状態に対応する順方向印加状態を示し、図3(B)が主に釈放段階における状態に対応する逆方向印加状態を示す。
また、図3(C)は、順方向印加状態から逆方向印加状態に切り換えた場合の第一回生段階(図2の範囲RG1参照。)の状態を示し、図3(D)は、逆方向印加状態から順方向印加状態に切り換えた場合の第二回生段階(図2の範囲RG2参照。)の状態を示す。
DC−DCコンバータ7は、リフティングマグネット装置8に印加される電圧の向き及び大きさを制御する装置であり、例えば、四つの半導体スイッチング素子T1〜T4、及び、四つの逆並列ダイオードD1〜D4を有するHブリッジ回路から構成され、作業機械の操作者による操作に対応する制御信号を制御装置9から受信して、リフティングマグネット装置8に印加される電圧の向き及び大きさを制御する。
また、DC―DCコンバータ7は、例えば、PWM制御により四つの半導体スイッチング素子T1〜T4のそれぞれにおける導通状態を制御し、パルス幅を変更することで出力電圧の大きさを変化させる(パルス幅が大きくパルス間隔が小さい程出力電圧の値は大きくなる。)。なお、以下において四つの半導体スイッチング素子T1〜T4のそれぞれは、特に説明が無い限り非導通状態であるものとする(非導通状態にある半導体スイッチング素子は灰色で示される。)。
最初に、制御装置9の吸着スイッチが押下され吸着段階が開始されると、DC−DCコンバータ7は、制御装置9からその旨を通知する制御信号を受信し、半導体スイッチング素子T1及びT4を導通させて、図3(A)の順方向印加状態を作り出す。
このときにDC−DCコンバータ7を流れる電流を点線矢印AR1及びAR2で示し、また、このときにリフティングマグネット装置8のコイル8aを流れる電流(図示せず。)を順方向コイル電流とする。
その後、制御装置9の釈放スイッチが押下されない限り(維持段階が継続する限り)、DC−DCコンバータ7は、この順方向印加状態を維持する。
その後、制御装置9の釈放スイッチが押下され釈放段階が開始されると、DC−DCコンバータ7は、制御装置9からその旨を通知する制御信号を受信し、半導体スイッチング素子T2及びT3を導通させて、図3(B)の逆方向印加状態を作り出す。
このときにDC−DCコンバータ7を流れる電流を点線矢印AR3及びAR4で示し、また、このときにリフティングマグネット装置8のコイル8aを流れる電流(図示せず。)を逆方向コイル電流とする。
順方向印加状態及び逆方向印加状態でDC−DCコンバータ7を流れる電流は何れも、直流ライン10からリフティングマグネット装置8に向かう電流である。
一方、順方向印加状態から逆方向印加状態への切りえが行われると(図2の時点TM1参照。)、リフティングマグネット装置8は、その自己誘導に起因する逆起電力により順方向コイル電流を流し続け、図3(C)の第一回生状態を作り出す。なお、第一回生状態における半導体スイッチング素子の状態は、逆方向印加状態における半導体スイッチング素子の状態に等しい。
このときにDC−DCコンバータ7を流れる電流を点線矢印AR5及びAR6で示し、この第一回生状態は、順方向印加状態のときにコイル8aに蓄えられたエネルギが無くなるまで(順方向コイル電流がゼロになるまで)、所定時間に亘って継続され(図2の範囲RG1参照。)、本実施例の釈放段階においては、その後、図3(B)の逆方向印加状態に移行する。
また、逆方向印加状態から順方向印加状態への切りえが行われると(図2の時点TM2参照。)、リフティングマグネット装置8は、その自己誘導に起因する逆起電力により逆方向コイル電流を流し続け、図3(D)の第二回生状態を作り出す。なお、第二回生状態における半導体スイッチング素子の状態は、順方向印加状態における半導体スイッチング素子の状態に等しい。
このときにDC−DCコンバータ7を流れる電流を点線矢印AR7及びAR8で示し、この第二回生状態は、逆方向印加状態のときにコイル8aに蓄えられたエネルギが無くなるまで(逆方向コイル電流がゼロになるまで)、所定時間に亘って継続され(図2の範囲RG2参照。)、本実施例の釈放段階においては、その後、停止状態(何れの出力電圧も発生させない状態)に以降する。
次に、図4を参照しながら、コンバータ23の動作について説明する。図4は、コンバータ23の各種状態を示す図であり、図4(A)が蓄電装置20を放電する際の状態を示し、図4(B)が蓄電装置20を充電する際の状態を示す。
コンバータ23は、直流ライン10の電圧を一定に維持するための装置であり、例えば、二つの半導体スイッチング素子T5、T6、二つのダイオードD5、D6、コイルL、及びコンデンサCから構成される。
コンバータ23は、リフティングマグネット装置8に電力が供給され直流ライン10の電圧が低下した場合に、蓄電装置20を放電させて直流ライン10の電圧を一定に維持するようにする。
また、コンバータ23は、リフティングマグネット装置8から電力が回生され直流ライン10の電圧が上昇した場合には、蓄電装置20を充電させることで直流ライン10の電圧を一定に維持するようにする。
最初に、蓄電装置20の放電について説明すると、コンバータ23は、直流ライン10に設置された電圧計(図示せず。)の出力に基づいて直流ライン10の電圧が低下したことを検出し、或いは、直流ライン10に設置された電流計(図示せず。)の出力に基づいて直流ライン10からDC−DCコンバータ7に電流が流出したことを検出すると、図4(A)に示すように、パルス状の駆動信号(パルス幅W1、パルス間隔W2とする。)を半導体スイッチング素子T6に与えるようにする。
半導体スイッチング素子T6に駆動信号が入力され半導体スイッチング素子T6が導通状態になると(ONになると)、矢印AR9で示す方向に電流が流れ、パルス幅W1の期間に亘って半導体スイッチング素子T6を流れる電流が増大し、コイルLにも半導体スイッチング素子T6を流れる電流と同じ電流が流れることとなる。
その後、半導体スイッチング素子T6が非導通状態になると(OFFになると)、コイルLを流れていた電流がコイルLの自己誘導によりパルス間隔W2の期間に亘って減少しながら矢印AR10で示す方向に流れ、ダイオードD5にもコイルLを流れる電流と同じ電流が流れることとなる。
なお、半導体スイッチング素子T5は、蓄電装置20を放電させる場合、常に非導通状態(灰色で示す。)となっている。
このようにして、コンバータ23は、半導体スイッチング素子T6が導通状態のときにコイルLに蓄えたエネルギ(蓄電装置20に蓄えられていた電気エネルギである。)を、半導体スイッチング素子T6が非導通状態のときに直流ライン10に供給(放電)し、直流ライン10を昇圧させるようにする。
また、コンバータ23は、PWM制御によりパルス幅W1及びパルス間隔W2を変化させて蓄電装置20から直流ライン10に供給されるエネルギ量を制御するようにしてもよい。
次に、蓄電装置20の充電について説明すると、コンバータ23は、直流ライン10に設置された電圧計(図示せず。)の出力に基づいて直流ライン10の電圧が上昇したことを検出し、或いは、直流ライン10に設置された電流計(図示せず。)の出力に基づいてDC−DCコンバータ7から直流ライン10に電流が流入したことを検出すると、図4(B)に示すように、パルス状の駆動信号(パルス幅W3、パルス間隔W4とする。)を半導体スイッチング素子T5に与えるようにする。
半導体スイッチング素子T5に駆動信号が入力され半導体スイッチング素子T5が導通状態になると(ONになると)、矢印AR11で示す方向に電流が流れ、パルス幅W3の期間に亘って半導体スイッチング素子T5を流れる電流が増大し、コイルLにも半導体スイッチング素子T5を流れる電流と同じ電流が流れることとなる。
その後、半導体スイッチング素子T5が非導通状態になると(OFFになると)、コイルLを流れていた電流がコイルLの自己誘導によりパルス間隔W4の期間に亘って減少しながら矢印AR12で示す方向に流れ、ダイオードD6にもコイルLを流れる電流と同じ電流が流れることとなる。
なお、半導体スイッチング素子T6は、蓄電装置20を充電する場合、常に非導通状態(灰色で示す。)となっている。
このようにして、コンバータ23は、半導体スイッチング素子T5が導通状態のときにリフティングマグネット装置8から回生されたエネルギを蓄電装置20に供給(充電)し、直流ライン10を降圧させるようにする。
また、コンバータ23は、PWM制御によりパルス幅W3及びパルス間隔W4を変化させて直流ライン10から蓄電装置20に供給されるエネルギ量を制御するようにしてもよい。
なお、コンバータ23は、制御装置9からの制御信号(例えば、吸着開始や釈放開始を伝える制御信号である。)に応じて蓄電装置20の充放電を切り換えるようにしてもよい。
次に、図5を参照しながら、直流ライン10における過電流の発生を防止する方法について説明する。なお、図5(A)は、図2における領域CR1を拡大した図であり、図5(B)は、図2における領域CR2を拡大した図である。
図5(A)は、リフティングマグネット装置8の釈放時にDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]に瞬時に切り換える場合のその電圧値の推移を破線で示し、また、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−50[V]に切りえ、その逆電圧を短期間だけ維持した後に(例えば、50ミリ秒であり、釈放段階全体の期間(例えば、2〜3秒間である。)に比べると僅かなものである。)、−300[V]に切りえる場合のその電圧値の推移を実線で示す。
また、図5(B)は、図5(A)の破線で示されたようにDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを推移させる場合に対応する、釈放開始直後の直流ライン10における電流Ibの推移を同じく破線で示し、また、図5(A)の実線で示されたようにDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを推移させる場合に対応する、釈放開始直後の直流ライン10における電流Ibの推移を同じく実線で示す。
図5(B)に示すように、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−50[V]に瞬時に切り換えた場合に発生する瞬間最大電流(リフティングマグネット装置8から直流ライン10に流れる電流Ibの最大値である。)は、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]に瞬時に切り換えた場合に発生する瞬間最大電流より差DP1だけ小さくなっている。
このように、釈放開始時にDC−DCコンバータ7で発生させる逆電圧を−50[V]及び−300[V]の二段階で切り換えることにより、電流ライン10に流れ込む過電流を抑制することができ、コンバータ23(特に、半導体スイッチング素子T5及びダイオードD5である。)に掛かる負荷を抑制することができる。
次に、図6を参照しながら、直流ライン10における過電流の発生を防止する別の方法について説明する。なお、図6(A)は、図5(A)と同様、図2における領域CR1を拡大した図であり、図6(B)は、図5(B)と同様、図2における領域CR2を拡大した図である。
図6(A)は、リフティングマグネット装置8の釈放時にDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]に瞬時に切り換える場合のその電圧値の推移を破線で示し、また、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]まで所定期間(例えば、50ミリ秒である。)に亘って徐々に変化させる場合のその電圧値の推移を実線で示す。
また、図6(B)は、図6(A)の破線で示されたようにDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを推移させる場合に対応する、釈放開始直後の直流ライン10における電流Ibの推移を同じく破線で示し、また、図6(A)の実線で示されたようにDC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを推移させる場合に対応する、釈放開始直後の直流ライン10における電流Ibの推移を同じく実線で示す。
図6(B)に示すように、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]まで50ミリ秒間で徐々に変化させる場合に発生する瞬間最大電流(リフティングマグネット装置8から直流ライン10に流れる電流Ibの最大値である。)は、DC−DCコンバータ7の出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]に瞬時に切り換えた場合に発生する瞬間最大電流より差DP2だけ小さくなっている。
このように、釈放開始時にDC−DCコンバータ7で発生させる出力電圧Vaを+200[V]から−300[V]まで一定の変化率で変化させることにより、電流ライン10に流れ込む過電流を抑制することができ、コンバータ23(特に、半導体スイッチング素子T5及びダイオードD5である。)に掛かる負荷を抑制することができる。
以上の方法により、本実施例に係る作業機械は、過電流を発生させることなくリフティングマグネット装置8が蓄えたエネルギを回生することができる。
また、本実施例に係る作業機械は、釈放開始時の僅かな期間にリフティングマグネット装置8に掛かる印加電圧の大きさを制御するので、釈放のキレ具合に影響を与えることもない。
なお、特許請求範囲における用語「印加電圧制御装置」は、本実施例におけるDC−DCコンバータ7に相当し、用語「入力電圧維持装置」は、本実施例におけるコンバータ23に相当する。
以上、本発明の好ましい実施例について詳説したが、本発明は、上述した実施例に制限されることはなく、本発明の範囲を逸脱することなしに上述した実施例に種々の変形及び置換を加えることができる。
例えば、上述の実施例では、−50V、−300Vの二段階のステップで逆電圧を変化させる方法を説明するが、三段階以上のステップで逆電圧を変化させるようにしてもよい。
また、上述の実施例では、釈放開始時にDC−DCコンバータ7で発生させる出力電圧Vaを一定の変化率で線形的に変化させることを説明するが、非線形的に変化させるようにしてもよい。なお、ステップ状の変化、線形的な変化、非線形的な変化を組み合わせるようにしてもよい。

本発明に係るリフティングマグネット仕様の作業機械の構成例を示す図である。 リフティングマグネット装置の動作を説明するための波形図である。 DC−DCコンバータの各種状態を示す図である。 コンバータの各種状態を示す図である。 直流ラインにおける過電流の発生を防止する方法を説明する図(その1)である。 直流ラインにおける過電流の発生を防止する方法を説明する図(その2)である。
符号の説明
1・・・エンジン、1a・・・エンジン駆動軸、2・・・メインポンプ、2a・・・ポンプ駆動軸、7・・・DC−DCコンバータ、8・・・リフティングマグネット装置、8a・・・コイル、9・・・制御装置、10・・・直流ライン、12・・・コントロールバルブ、13・・・シリンダ、17・・・変換装置、18・・・発電電動機、19・・・油圧モータ、20・・・蓄電装置、21・・・発電電動機、21a・・・発電電動機駆動軸、22・・・変換装置、23・・・コンバータ、30・・・第一変速機、32・・・第二変速機、34・・・ピニオン、36・・・ギヤ、38・・・ピニオン、D1〜D6・・・ダイオード、T1〜T6・・・半導体スイッチング素子

Claims (3)

  1. リフティングマグネット装置に電気エネルギを供給可能で、且つ、該リフティングマグネット装置が発生させる逆起電力によるエネルギを回収可能な蓄電装置と、
    前記リフティングマグネット装置に印加される電圧の向き及び大きさを制御する印加電圧制御装置と、
    前記蓄電装置の充放電を制御しながら前記印加電圧制御装置の入力電圧を一定に維持する入力電圧維持装置と、を備え、
    前記印加電圧制御装置は、前記リフティングマグネット装置の釈放時に印加する逆電圧を所定電圧まで徐々に変化させる、
    ことを特徴とするリフティングマグネット仕様の作業機械。
  2. 前記印加電圧制御装置は、釈放開始時から所定時間に亘って前記逆電圧を絶対値で前記所定電圧より低いレベルで維持した後に該逆電圧を前記所定電圧に切り換える、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリフティングマグネット仕様の作業機械。
  3. 前記印加電圧制御装置は、前記逆電圧を一定の変化率で前記所定電圧まで変化させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のリフティングマグネット仕様の作業機械。
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