JP5134505B2 - 排気タービン過給機のノズル取付構造 - Google Patents
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Description
このうち、例えば船舶や発電装置等のように高出力が要求される大型のディーゼルエンジン等においては、ラジアルタービンを用いてコンパクト化した自動車用の過給機とは異なり、軸流タービンを用いた排気タービン過給機が採用されている。これは、エンジン自体が大型で吸気量も非常に多くなることから、排気タービン過給機も大型で大容量のものが必要となるので、翼形状等の製造が困難な大型ラジアルタービンと比較した場合、軸流タービンを容易かつ安価に製造できるためである。
この排気タービン過給機(以下、「過給機」と省略する)1は、排気ガスを導入するガス入口ケーシング23が内側ケーシングと外側ケーシングとに分割されている。内側ケーシング及び外側ケーシングは、互いを一体化することにより外周側から軸中心方向へ徐々に断面積が減少する渦巻状の空間を形成し、この空間が排気ガスをタービンノズル10に導く排気ガス流路25となる。なお、図中の符号21はタービン動翼、27はロータディスク、29はロータ軸、31はガス出口ケーシング、20はガス出口案内筒である。
なお、軸流タービン内の膨張により仕事をした排気ガスは、タービンノズル10に密着させて取り付けられているガス案内筒20からガス出口ケーシング31内に流出した後、ガス出口31aから外部へ排出される。
上記したノズル翼は押さえ棒によって弾力的に支持されているので、高温化してタービンノズルの半径方向に熱膨脹した場合でも、押さえ棒のばねの作用によって、熱変形を吸収することができ、熱応力によって破損することがない。
従って、本発明はかかる従来技術の課題に鑑み、構造的に簡単で且つ熱応力を低減させる排気タービン過給機のノズル取付構造を提供することを課題とする。
前記ノズルをロータディスク側から支持するノズル支持体を備え、該ノズル支持体はその縁部に段付き形状を有し、前記フランジとノズル支持体縁部を段付きにして構成されるとともに、前記フランジとノズル支持体のその段付き部の間に半径方向側に間隙を設けて構成するとともに、
前記ノズル支持体は、前記ノズル内環よりも小径の円環形状であり、前記ガス入口ケーシングに締結されており、
前記フランジは、前記ノズル支持体の前記円環形状における異なる周方向位置に互いに離して複数設けられ、前記ノズル支持体に固定されていることを特徴とする。
このように、ノズル内環に形成されるフランジは、ノズル支持体と段付きにして締結することができれば、フランジの長さを短くしたり、肉厚を薄くしたりしても良く、これにより一層ノズル内環部の熱応力を減少させることができる。
このように、前記フランジと段付きにして構成可能でノズル支持体は、前記ノズル内環よりも小径の仮想円周上に存在する円環形状とすることにより、効果的な断熱空間をフランジとともに形成することができ、熱応力を低減させることができる。
また、ノズル内環に形成されるフランジは、ノズル支持体と段付きにして締結することができれば、フランジの長さを短くしたり、肉厚を薄くしたりしても良く、これにより一層ノズル内環部の熱応力を減少させることができる。
図1は本発明の実施形態に係るノズル取付構造の断面図、図2は実施形態に係るタービンノズルの全体正面図(取付前)、図3は実施形態に係るタービンノズルの全体正面図(取付後)である。
図1に示すタービンノズル10は、図4のような排気タービン過給機に備えられるものであって、タービンノズル10のノズルベーン6は外環2と内環4に挟み込まれ溶接接合されている。
また、内環4の内周側にはフランジ8aが溶接にて接合されている。このフランジ8aは図2に示すように、内環4に形成され、半径方向内側へ延在して形成されている。本実施形態では、図2に示すように、フランジ8aは従来の円環形状(図6参照)から長さを短くして且つ肉厚を薄くして形成した。これにより、内環4とフランジ8aの温度差が小さくなる。なお、フランジ8aは後述するノズルサポート(ノズル支持体)と段付きに締結することができれば形状や数は限定されない。
また、図1に示すように、ノズルサポート14は縁部に段付き形状を有しており、フランジ8aと間隙を設けて段付きに構成され、ボルト12によって締結される。図2のフランジ8aに形成されるボルト穴12aは、ボルト12のために形成されるものである。
2 外環
4 内環
6 ノズルベーン
8、8a フランジ
10 タービンノズル(ノズル)
12 ボルト
12 ボルト穴
14 ノズルサポート(ノズル支持体)
16 ボルト
18 断熱空間
23 ガス入口ケーシング
Claims (3)
- ガス入口ケーシングから供給される排気ガスを増速させるとともにロータ軸を駆動させるタービン動翼へ前記排気ガスを導くノズルであって、該ノズルがノズル外環と、ノズル内環と、その間に挟装されるノズルベーンと、該ノズル内環に形成され半径方向内側へ延在するフランジとで構成されて前記ガス入口ケーシングと締結して取付けられる排気タービン過給機のノズル取付構造において、
前記ノズルをロータディスク側から支持するノズル支持体を備え、該ノズル支持体はその縁部に段付き形状を有し、前記フランジとノズル支持体縁部を段付きにして構成されるとともに、前記フランジとノズル支持体のその段付き部の間に半径方向側に間隙を設けて構成するとともに、
前記ノズル支持体は、前記ノズル内環よりも小径の円環形状であり、前記ガス入口ケーシングに締結されており、
前記フランジは、前記ノズル支持体の前記円環形状における異なる周方向位置に互いに離して複数設けられ、前記ノズル支持体に固定されていることを特徴とする排気タービン過給機のノズル取付構造。 - 前記フランジは、前記ノズル内環に形成され半径方向内側へ延在する複数の突部であることを特徴とする請求項1記載の排気タービン過給機のノズル取付構造。
- 前記フランジは、前記ガス入口ケーシングに対する締結力を有しないボルトによって、前記ノズル支持体に対して位置決めされることを特徴とする請求項1又は2記載の排気タービン過給機のノズル取付構造。
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