JP5131615B1 - 男性用下着 - Google Patents
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Abstract
【課題】陰茎と陰嚢を分けて陰茎を上向きに保持し、陰嚢を下向きに開放して放熱可能としつつ、両また先端部その他の敏感な部分に触れない、快適な男性用下着を提供する。
【解決手段】着用者の腰部を一巡する腰装着部1と、陰茎を保持する陰茎保持部2、その延長上で一定の面積を持ち陰茎根元を支えるサポート部3、サポート部を支持するサポート部引張部4、陰嚢のうしろでそれに直交する補助ストラップ5、細くて弾力性のある繊維からなるネット状の陰嚢ポケット部6で男性用下着を構成する。陰茎保持部の下縁2bを陰茎と陰嚢の境界外周部にあて、サポート部が陰嚢の上部前面を支えると、陰茎は上向きに保持され、陰嚢下部は陰嚢ポケット部にくるまれ、下垂して自由な放熱が可能になる。サポート部引張部はサポート部によってやや下方向に引っ張られ、陰嚢の両側を通り、臀部のふくらみの外側を巡って腰装着部に連繋されることにより、敏感な部分に触れなくなる。
【選択図】図1
【解決手段】着用者の腰部を一巡する腰装着部1と、陰茎を保持する陰茎保持部2、その延長上で一定の面積を持ち陰茎根元を支えるサポート部3、サポート部を支持するサポート部引張部4、陰嚢のうしろでそれに直交する補助ストラップ5、細くて弾力性のある繊維からなるネット状の陰嚢ポケット部6で男性用下着を構成する。陰茎保持部の下縁2bを陰茎と陰嚢の境界外周部にあて、サポート部が陰嚢の上部前面を支えると、陰茎は上向きに保持され、陰嚢下部は陰嚢ポケット部にくるまれ、下垂して自由な放熱が可能になる。サポート部引張部はサポート部によってやや下方向に引っ張られ、陰嚢の両側を通り、臀部のふくらみの外側を巡って腰装着部に連繋されることにより、敏感な部分に触れなくなる。
【選択図】図1
Description
本発明は着用感および通気性に優れた男性用下着に関するものである。
男性の下半身に装着される男性用下着としては、昨今ブリーフ型のものとトランクス型のものが一般的である。これらは男性の腰周りと局部を布地で覆う保護機能だけでなく、簡易な着脱機能、放尿時の前開き機能等を有し、さらには外見のよさという観点からも進化している。しかしながらいずれも下着という概念が優るため、臀部や局部を隠すことを優先して、男性器の構造や機能あるいは健康には配慮してこなかった面がある。
たとえば、男性器は陰茎と陰嚢とを主たる部分とし、陰嚢は精子の生産・貯蔵の機能を有する精巣を覆っているが、熱に弱い精子を守るため、多くの哺乳動物においてこの陰嚢は体幹の外にあって放熱しやすい構造になっている。しかしながら通常の男性用下着はむしろ局部を隠すため、布が陰嚢の全体を包み込むようになっており、その放熱機能を阻害している。その結果蒸れて不快感が生じ、かゆみや皮膚疾患の発生原因となることがある。この点トランクスにおいては、ブリーフやボクサーブリーフタイプと違って陰嚢が比較的自由に下垂し、着用時も太もも周りからの空気の流れがあり、幾分ましと言える。
一方陰茎は陰嚢と異なり、放熱について特に配慮を要しないが、通常の男性用下着では陰茎を支持する機能がなく、陰茎は下垂して左右に傾き陰嚢に密着する。陰茎の裏側にあたるこの部位は比較的敏感で、陰嚢と密着することによる不快感は大きい。すべての男性が経験するように、この状態で椅子に座ると陰茎は着衣にはさまれさらに不快である。そのため着座する前にその位置を修正する行為は車の運転する時など広く見られるが、職場等人目に触れる場所ではこうした行為はマナー違反の恐れがある。さらに陰茎の左右への傾きが着衣を通して表れたときは 外見上のマイナス要因となる。また臀部も表面積が大きく、放熱のため汗をかきやすい部位であるが、やはり布地で覆われており、特に夏季において汗で蒸れ布地が密着して不快感を生じやすい。一部のボクサーブリーフタイプでは陰茎を上向きに保持する機能が見られるが、逆に陰嚢や臀部は布地が密着し、放熱を大きく阻害している。
要するに通常の男性用下着では、陰茎と陰嚢との区分けや陰嚢や臀部の健康や使用感、外見等について十分配慮されず、種々のマイナス面を生んでいた。この点について、特許文献1(特開2011−52356号公報)は、陰茎を上向きに位置決めし、陰嚢と分離する下着を開示する。また、特許文献2(特開2000−154401号公報)は、局部当布の左右両側縁に弾性部材を配置した下着を開示する。これらによればある程度の効果は期待できるが、いずれにしても陰嚢や臀部はやはり布に覆われ十分な放熱は阻害されている。
さらに、女性用の下着であると考えられるが、特許文献3(特表2008−542554号公報)は、布地の上下に合計4本のストラップを配したパンティーを開示する。しかしながら、特許文献3に類する下着では、あて布の下縁が細い紐に直結されている。このことで臀部が覆われない点では優れた面があるが、男性がこの男女両用とされている下着を装着すると、細い紐が陰嚢やまた付け根等の敏感な部位に食い込んで不快であり、長時間の装着には無理がある。なお女性がこのような下着を装着する場合は、男性ほどの不快感は無いものと考えられる。
そこで本発明は男性用下着の機能の一部に特化し、陰茎と陰嚢とを区分けして陰茎を上向きに保持し、かつ陰嚢や臀部を覆わないことで十分に放熱可能としつつ、装着時に陰嚢、陰茎、両また、臀部等のセンシティブな部位にあたって不快感を生じたりすることのない男性用下着を提供することを目的とする。特に両また先端部は下肢を支える太い腱が皮膚のすぐ下にあり、下着がこの部位にあたったり、この部位を通るゴムが上方に引っ張られて首吊り状態になっていたりすると強い不快感があり、長時間の着用には無理がある。したがって、それを如何に避けるかが課題である。
第1の発明に係る男性用下着は、着用者の腰周りに装着される腰装着部と、上縁が着用者の前腹部で前記腰装着部に連繋され、かつ下縁が着用者の陰茎と陰嚢の境界外周部に至り、陰茎を上向きの状態で保持する陰茎保持部と、下縁に連続し、着用者の陰嚢の上部前面から側面を部分的に覆う一定の面積を持ち、陰茎の重みを支えるサポート部と、サポート部に連続し、前記サポート部を後方に支持する左右一対のサポート部引張部とを備え、着用者の陰嚢がサポート部引張部の間から下方に下垂し、かつ、サポート部およびサポート部引張部が、着用者の両また先端部に触れないことを特徴とする。
この構成により着用者の陰茎は陰茎保持部の中に収まり、陰茎先端の重量によって自然に中央上向きに保持される。陰嚢の上部前面は陰茎の重みがかかる部位であるが、陰茎保持部の下縁の延長上にあるサポート部によってしっかり支えられる。このサポート部がないと腰を引いたときに下縁から陰茎が脱落することがあるが、サポート部はこれを防止する。またこのサポート部が下縁の延長上にあることで下縁にのみ陰茎の重みがかかったり、陰茎と陰嚢の境界外周部が引きつれをおこしたりといった問題もなく、陰茎はサポート部引張部の中でしっかり安定する。
陰嚢後部もサポート部の後方の一対のサポート部引張部の間に入り込んで自然に下垂し、布地に覆われることなく十分に放熱する。このように陰茎と陰嚢とが明確に区分けされて好ましい位置をとることになるから、着用者は快適にこの下着を使用することができる。
サポート部は陰茎の重みによってやや下方向に引っ張られ、その後方で陰嚢の上部両脇を通るサポート部引張部によって後方に支持される。このときサポート部の形と大きさを限定し、かつサポート部引張部の基端部が両また先端部より下に来るようにすれば、両また先端部のセンシティブな部分にはなにも触れるものがなく、首吊り状態になることもないので、不快感は生じない。
以上のように、全体として陰茎と陰嚢の一部を腰装着部と陰茎保持部、サポート部およびストラップで支えるだけの構造なので、ストラップの張力もさほど必要とせず、体表面に当たる力は弱くて済む。また臀部もまったく覆われることがなく、汗で蒸れることもない。さらに放尿するときも陰茎保持部から陰茎を取り出すだけで容易であり、立位でも座位でも下着を脱ぐことなく用を足せてかえって便利である。
第2の発明に係る男性用下着は、第1の発明に加え、サポート部引張部の基端部が前記サポート部の下縁に向かい合う一対の先端に連結され、サポート部引張部は着用者の陰嚢をはさんで臀部側へ延び、サポート部引張部の先端部は腰装着部または陰茎保持部の上部両側に接続される。
この構成により、サポート部引張部は腰装着部または陰茎保持部に連結され、男性用下着を安定した状態とすることができる。サポート部引張部は着用者の臀部表面を横断することなく、臀部のふくらみの外周を巡って体側で腰装着部に接続されるので、不快な感じはまったく生じない。
第3の発明に係る男性用下着では、第1の発明に加え、陰嚢が入り込むサポート部引張部の内側に、サポート部とサポート部引張部およびサポート部引張部に直交する補助ストラップに周囲を連結されて、弾力性のある繊維で編まれたネットからなり、陰嚢を収める陰嚢ポケット部が設けられている。
この構成により着用者の陰嚢は陰嚢ポケット部に収納される。ネットを形成する繊維は弾力性があり、十分に細くかつ柔らかいので陰嚢に違和感はまったくない。 陰嚢は通常着用者の体勢次第で自由に形を変え、その存在を意識させることなく股間に下垂しているが、この陰嚢ポケット部に陰嚢が収容されることによって、 柔らかく陰嚢の形が保たれかつ自由に形を変えるので、陰嚢が覆われているという感じはまったくないのに安定感がある。
一方、陰嚢の表皮は柔らかく周囲に張り付きやすいので、体勢を変えたときに太ももや陰茎に密着して不快感の原因になり得るが、陰嚢が陰嚢ポケット部に収納されることでそうした不快感も大きく軽減される。これがメッシュの生地の場合、外気との接触があるとはいえ覆われている感覚が皮膚には生じるが、弾力性のある細い繊維によって編まれたネットで陰嚢をくるんでもそうした感覚は生じない。外気との接触を阻害することもまったくないので、着用感は第一の発明よりも優れている。
第4の発明に係る男性用下着では、第1の発明に加え、着用者の陰嚢の後部から臀部にかけて、サポート部引張部と腰装着部で周囲を支持されて、弾力性のある繊維で編まれたネットからなる臀部ネット部が設けられている。
この構成により着用時は臀部の一部がネットにカバーされるが、布地ではないので覆われた感じはなく放熱を阻害しない。またネットの肛門にあたる部位にあて布を設けることが可能になり、着衣の汚れを抑える機能も追加される。これにより、臀部を布で覆うことなくズボン等の汚れを防止する機能が追加された新たな下着が可能となる。
以上本発明によれば、陰茎と陰嚢を区分けすることにより陰茎を上向き中央に保持し、陰嚢を覆うことなく自然に下垂させてその放熱を阻害しない、開放的な男性用下着が可能となる。汗をかきやすい臀部も覆わず、陰嚢やまた付け根等の比較的敏感な部分にストラップがあたることもなく快適な下着でもある。
考えてみれば、乳房という下垂物を持つ成人女性にとって、ブラジャーは必需品である。同様に陰茎という下垂物と陰嚢という放熱器官を持つ男性にも、それを収めるにふさわしい下着があってしかるべきであった。近年における夏の異常高温は熱中症等の健康問題を生んでいるが、長時間高温にさらされる男性の精子の健康も心配されるところである。ボクサーブリーフなどのタイトな下着をはいている男性の精子数が、そうでない男性よりも少ないという研究もあるほどで、健康に配慮した男性用下着の開発が待たれていたところでもある。本発明はそうした意味において最適な男性用下着といえる。
以下に、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における男性用下着の斜視図、図2は、本発明の一実施の形態における男性用下着の装着状態を示す側面図、図3は本発明の一実施の形態における男性用下着の装着状態を示す正面図、図4は陰茎が下垂・水平・上向き状態のときの各部位との関係を示す側面図、図5はサポート部を装着した時の各点が取りうる位置を考えるための模式図、図6はサポート部の各点のとりうる領域を示す展開図、図7から図32はサポート部のありうる形を座標軸上に示した平面図である。
図1に示すように、この男性用下着は、腰装着部1と、陰茎保持部2、下縁から連続したサポート部3、左右一対のサポート部引張部4、サポート部引張部に直交する補助ストラップ5からなり、陰嚢ボケット部6がその内側に設けられている。
図2および図3に示すように、腰装着部1は、着用者の腰部8を一巡可能に形成される。腰部8に位置を保持できるのであれば弾力性のあるゴム素材を用いてもよい。
陰茎保持部2は、装着感、通気性及び汗の吸着性を良好とするため、好ましくは綿製メッシュ等の柔らかい布地から構成される。陰茎保持部2の上縁2aは、下縁 2bよりも広く形成され、全体としては下縁2bが狭くなる逆台形状をなす。陰茎保持部2の上縁2aは腰装着部1に連結されており、装着者の下腹部に接して支持される。
このとき、陰茎保持部2の上縁の両端2aと下縁2bの両端を結ぶ両側の辺は、概ね着用者のそけい部11に沿うように形成される。それは、そけい部が着用者の体勢が変わってもその長さが変わることのない部位だからである。ここに陰茎保持部2の両側の辺を沿わせることにより、着用者が上体をかがめても陰茎保持部2は斜め上方向への張力を得て前腹部に密着し、陰茎を上向きに支える。その結果、着用者の陰茎9と陰嚢10の境界外周部も下縁2bから離れることがない。
そして陰嚢10の上部前面は、陰茎保持部の下縁2bの延長上にあるサポート部3によってしっかり支えられる。陰嚢10の本体は、陰嚢ポケット部6に入り、柔らかくくるまれて下垂するが、その放熱機能が損なわれることはない。補助ストラップ5は陰嚢10のうしろにあって固定ストラップ4がずれるのを防ぐ。
サポート部3は、着用者の陰嚢の上部前面から側面を部分的に覆いながら、陰茎の重みを支えつつ、サポート部引張部4に連繋される。このときサポート部3を後述する条件に従って作ると、サポート部3とサポート部引張部4は着用者の両また先端部14に触れず、不快感は生じない。
サポート部引張部4は着用者の陰嚢10を挟んで臀部12側へ延び、太もも13と臀部12の境界を巡り、先端部は着用者の体側で腰装着部1に接続される。これにより、サポート部引張部4は着用者の臀部12の表面を横断することなく、臀部12のふくらみの外周を巡るので不快な感じは生じない。
このように本形態ではサポート部引張部4の先端部を腰装着部1に連結させるようにしたが、本発明はこの態様に限定されるものではない。たとえばサポート部引張部4を太もも13に水平に一巡させて、先端部を下縁2bに連結するなど、陰茎保持部2の下縁2bを支障なく支持できるのであれば、その範囲で種々変更することもできる。また陰茎保持部2の上縁2aを下縁2bより広く取っているが、逆に狭くしたり筒状にしたりと、陰茎保持の目的の範囲で種々変更することもできる。
ここで以下に、人体の構造に基づいてサポート部の条件を考察する。
一般に男性人体を体側方向から見たとき、図4に示すように、前腹部は陰茎の根元から見て鉛直線より20度ほどすでに前傾している。したがって陰茎を上方へ保持するということは、水平から真上にではなく、前腹部に近づけておおむね水平から60度程度上方向でよいことになる。
また男性の陰茎は陰嚢の上部前面にかぶさっているが、その境目の中央部を屈曲部中央と名づける。前腹部の陰茎の付け根中央から見て、陰茎が下垂しているときの屈曲部中央は陰茎の重みによって陰茎の付け根直下よりやや内側に位置するが、陰茎を水平に持ち上げると屈曲部中央は陰茎の付け根の真下に位置する。また陰茎を60度上方に保持すると屈曲部中央は水平時の陰茎中央線とおおむね交わるという位置関係にある。さらに男性が直立状態のときの両また先端部は水平時の陰茎中央線の延長のやや上に位置する。また人体の構造上、臀部のカーブは陰茎中央線の延長よりも下から始まっている。
以上の前提の下、各部の採寸のために、陰茎を上方に保持したとき、水平に保持したとき、陰茎が下垂状態のときの状態を図4に同時に示して、前腹部中央の陰茎の付け根をA、おのおのの状態の屈曲部中央の点を各々B、C、Dとすると、上記の位置関係よりA、B、Cの3点はおむね正三角形をなす。このとき陰茎の半径をrとすると、各辺の長さは2rとなる。
さらに陰茎を60度上方に保持し、サポート部を仮に長方形にして陰茎屈曲部に当て着用者の真横から見ると、サポート部が小さいときは円柱状の陰茎の根元にあって、各頂点がおのおの別方向に引っ張られることにより、その外観はおおむね平行四辺形をなす。
そこで図5に示すように、辺AB、BC、CAの中点をE、F、G、辺CAに対して点Bが向かい合う点をHとすると、点B・G・Hは水平時の陰茎中央線に一致して一直線となり、四辺形ABCHとその内部にある四辺形EBFGはほぼ平行四辺形になる。このとき両また先端部は点Hのやや上に位置するが、かなり近いところにある。また辺BE=辺BF=rとなる。
以上の人体の構造に基づいて、サポート部を四辺形にして点Bを陰茎屈曲部にあてたときの辺AB上の点をP、辺BCまたは辺CI上の1点をQ、横から見たときの点Bに向かい合う点をR、それぞれの反対側から見た点を’(ダッシュ)をつけて表すと、サポート部の各点の取りうる条件は以下のとおりである。
まずサポート部の横幅は陰茎の根元外周を支えることになるので、その円周の半分のπrだけあればよいが、少し短くても足りる。それを体側方向から見たとき、辺BEの長さの1/2として、辺BEを二等分した点をE1とすると、辺BPがもっとも短いときは辺BE1になる。(条件1)そこで、陰茎根元にあてる前のサポート部の陰茎外周部にあたる部分の長さをxとすると、BEの長さは陰茎円周の1/4つまり2πr/4なので、BE1の長さはπr/4となる。
第2に、陰茎は根元のすぐ上で半径rの円周分の外周を持ちながら、その直下でほぼ陰茎の直径に近い長さで周囲の支持組織を伴って恥骨部に接続している。すなわち根元部の外周は2πrではなく、その円周よりほぼ直径分だけ短くなっている。したがって、x≦2πr−2r=2(π−1)rとなる。そこで、側面から見てBA上にサポート部の幅が最大となるときのBA上の点をA1とすると、陰茎根元に当てる前のサポート部の実際の長さ、BA1=(π−1)rとなる。(条件2)
第3に、サポート部はあまり短いと腰を下ろしたり極端に腰を引いたりしたときに、陰茎がサポート部から脱落することもあり得る。したがって陰茎の根元をしっかり支えるために、最短でも辺BFを覆う必要がある。この長さが辺BF以上あるとき、サポート部には着用者の前方斜め上と後方斜め上、および陰嚢によって後方斜め下方向への張力が均衡し、結果として陰茎根元は安定する。一方、陰嚢を覆う部分はあまり大きいと却って不快感を増すので、辺BCの長さの1.5倍程度が限度であろう。そこでサポート部を長方形としたときの縦の長さをyとすると、r≦y≦3rとなる。(条件3)そこで線分BCを延長してCI=rとなる点をI、また線分AHを延長してHJ=rとなる点をJとおくと、四辺形CIJHが得られるが、点Qは辺FC、CI上のどこかに位置すると言える。
第4に、サポート部引張部の起点が水平時の陰茎中央線の延長よりも上にあると、サポート部引張部は水平方向より下の臀部のカーブの始まる点に向かって引っ張られるので、両また先端部は首吊り状態になり、強い不快感を生じる。そこでサポート部の起点R、R’は陰茎中央線よりも下になければならない。(条件4)すなわち線分BG、GHよりも下にあることが条件となる。
第5に、サポート部引張部の二つの起点は体の中心線から少しだけ離れている必要がある。これが仮に一点で陰嚢の上部前面を両側後方に引っ張る形では、その力が陰茎や陰嚢を左右から圧迫し、不快感が増すからである。そこでその距離を陰茎の半径の半分と考えて、辺BEを二等分した点E1から辺BCに平行に引いた直線が線分FGと交わる点をK、辺IJと交わる点をLとおくと、サポート部引張部の起点Rは、線分KLよりも線分GHに近い側にあることが望ましいといえる。(条件5)
第6に、サポート部がCHまたは辺IJにあたる部位を覆うときを検討する。辺CHは陰茎が体内から下りて上に折り返すところになるので、陰茎根元の太さと同じかそれ以上のふくらみを持っている。また辺IJにあたる部位も、陰茎を包む陰嚢包皮があるので、同様である。そこで辺CH、IJともに辺ABと等しい直線距離を持つので、実際の長さを2πrとしても、それをあてたときサポート部引張部の起点Rは辺HJより下にくることになる。このとき図5から、この起点は陰茎の水平時の中央線を越えることもなく、両また先端部に触れることもない。ここから起点Rは、図5に表示された辺HJを越えて人体側に来ることなく作ることがサポート部の条件といえる。(条件6)
以上から、サポート部引張部の起点Rは、横から見た形が多角形GKLJHに囲まれた区域のどこかにあることがふさわしいといえる。するとサポート部の形としてまず矩形PP’R’Rが考えられるが、ほかにもいくつかの変形が考えられる。
そこで、x軸、y軸を持つ平面座標上に点Bを原点Oとし、以下のとおり各点を決定してサポート部の展開図を描くと、図6のようになる。(単位はcm)。O=B(0,0)、A(πr,0)、A1((π−1)r,0)、C(0,-2r)E(πr/2,0)、E1(πr/4,0)、F(0,-r)、G(πr/2,-r)、H(πr,-2r)、I(0,-3r,)、J(πr,-3r)、K(πr/4,-r)、L(πr/4,-3r)。
上記の各点のy軸に対して対称な点、すなわちx座標がマイナスとなる点をおのおのの記号に’(ダッシュ)をつけて表す。図5において辺ABの直線距離は2rであるが、図6は円柱状の陰茎の根元を保持するサポート部の展開図なので、線分ABの長さは陰茎の円周の半分のπrとなっている。その他の点も同様である。
次に座標上、線分E1A1上の任意の1点をP、点Pとy軸に対称な点をP’とする。また線分FI上で点Bに近い任意の1点をQ1(このときBF≦BQ1)、点Iに近い任意の1点をQ2(このときBQ2≦BI)とおく。ここでBQ1=BQ2、すなわち両者が一点となるときの点をQとする。さらにGKLJHの各点を結んだ多角形を特定ゾーン、特定ゾーンの中にある任意の1点をR、点Rとy軸に対称な点をR’と名づけると、サポート部は以下のように表現できる。
1.点P、P’、R、R’を結んでできる矩形、またはその矩形からy軸に対称となるように三角形または台形または弧を除いてできる多角形の布地、によって形成されたサポート部。
2.線分PP’と線分BQ1によって作られる、T字型またはy軸に対称な二つの三角形または二つの矩形のヒモ状体と、上記によって形成された端点と点R、R’ を結んでできる多角形、またはその多角形からy軸に対称となるように三角形または台形または弧を除いてできる多角形の布地、によって形成されたサポート部。
3.線分PP’を一辺とし、線分BQ1を内部に含むy軸に対称な多角形の布地と、上記によって形成された端点と点R、R’が直接的または間接的に結ばれ、y軸に対称となるように形成されたヒモ状体、によって形成されたサポート部。
4.線分PP’と線分BQ1によって作られる、T字型またはy軸に対称な二つの三角形または二つの矩形のヒモ状体と、上記によって形成された端点と点R、R’が直接的または間接的に結ばれ、y軸に対称となるように形成されたヒモ状体、によって形成されたサポート部。
図7〜図32は、上記によって表されるサポート部のありうる形をいくつか図で示したものである。P、Q、Q1、Q2、R、R’の各点は上記で定義した領域または特定ゾーンの中に位置する。
以上のいずれかの方法で形成したサポート部3を前述の腰装着部1、陰茎保持部2およびサポート部引張部4と組み合わせることにより、最適な実施例が得られる。陰嚢10の上部前面から側面にあってサポート部3は陰茎9の重みをしっかり支え、陰茎を脱落させることがない。このときサポート部の形と大きさを限定し、かつサポート部引張部の基端部が両また先端部より下に来るようにしているので、両また先端部のセンシティブな部分にはなにも触れるものがなく、首吊り状態になることもないので、不快感は生じない。
陰嚢10のうしろでサポート部引張部4に直交する補助ストラップ5をつければ、サポート部引張部4がずれるのを防ぐ効果がある。さらにサポート部引張部4の内側に、サポート部3とサポート部引張部4および補助ストラップ5に周囲を連結されて、弾力性のある繊維で編まれたネットからなる陰嚢ポケット部6を設ければ、そこに陰嚢10がおさまって過度に揺れるのを防ぎながら、十分に放熱ができる構造になる。
さらにサポート部引張部4を着用者の陰嚢10を挟んで臀部12側へ延ばし、太もも13と臀部12の境界を巡り、先端部は着用者の体側で腰装着部1または陰茎保持部2の上部両側に接続すれば、サポート部引張部4は着用者の臀部12の表面を横断することなく臀部12のふくらみの外周を巡るので、不快な感じは生じない。
なお、この男性用下着を装着すれば、その外側にズボン等の衣服をそのまま装着することができる。しかしながら、この男性用下着をインナー下着とし、図2に 仮想線で示しているようにトランクス7やステテコ等をこの男性用下着の外側に着用すると、陰茎を上向きに保持できる上、空気の流れによって陰嚢の放熱も阻害されず、またズボンの汚れも防止できるので、快適である。
また、着用者の陰嚢の後部から臀部にかけて、サポート部引張部と腰装着部に連結して弾力性のある繊維で編まれたネットからなる臀部ネット部を設けると、肛門にあたる部位に布地が配置可能となり汚れ防止になる。最近商品化されている室内用カラーステテコ等と組み合わせれば、トランクスも不要で本例の下着単独での着用が可能になり、快適に室内で過ごせる。
またこの下着は放熱機能に優れているので、スポーツ用サポーターとして使える。激しい運動をしても陰茎保持部が陰茎をしっかり支え、陰嚢は陰嚢ポケット部にあってその放熱を阻害されない。
さらに陰茎の上向き保持力に優れ装着感もほとんどないので、ナイトウェアとしても使える。パジャマないしステテコの下にこの下着を装着すれば、睡眠中自由に動いても陰茎がしっかり安定し、横になっているのに陰嚢が太ももや臀部に密着せず、かつ局部や臀部の蒸れを感じることもないので、快適な睡眠がとれる。
1腰装着部 2陰茎保持部 2a上縁 2b下縁 3サポート部 4サポート部引張部 5補助ストラップ 6陰嚢ポケット部 7トランクス 8腰部 9陰茎 10陰嚢 11 そけい部 12臀部 13太もも 14また先端部
Claims (4)
- 着用者の腰周りに装着される腰装着部と、
上縁が着用者の前腹部で前記腰装着部に連繋され、かつ下縁が着用者の陰茎と陰嚢の境界外周部に至り、前記陰茎を上向きの状態で保持する陰茎保持部と、
前記下縁に連続し、着用者の陰嚢の上部前面から側面を部分的に覆う一定の面積を持ち、陰茎の重みを支えるサポート部と、
前記サポート部に連続し、前記サポート部を後方に支持する左右一対のサポート部引張部とを備え、
着用者の陰嚢が前記サポート部引張部の間から下方に下垂し、かつ、前記サポート部および前記サポート部引張部が、着用者の両また先端部に触れないことを特徴とする男性用下着。 - 前記サポート部引張部の基端部が、前記サポート部の前記下縁に向かい合う一対の先端に連結され、前記サポート部引張部は、着用者の陰嚢をはさんで臀部側へ延び、前記サポート部引張部の先端部は、前記腰装着部または前記陰茎保持部の上部両側に接続されることを特徴とする請求項1記載の男性用下着。
- 陰嚢が入り込む前記サポート部引張部の内側に、前記サポート部と前記サポート部引張部および前記サポート部引張部に直交する補助ストラップに周囲を連結されて、弾力性のある繊維で編まれたネットからなり、陰嚢を収める陰嚢ポケット部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の男性用下着。
- 着用者の陰嚢の後部から臀部にかけて、前記サポート部引張部と前記腰装着部および前記サポート部引張部に直交する補助ストラップに周囲を連結されて、弾力性のある繊維で編まれたネットからなる臀部ネット部が設けられていることを特徴とする請求項1記載の男性用下着。
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