JP2019044275A

JP2019044275A - 女性用ボトム下着

Info

Publication number: JP2019044275A
Application number: JP2017164404A
Authority: JP
Inventors: 美江永井; Mie Nagai; 美幸日名田; Miyuki Hinata
Original assignee: Atsumi Fashion Co Ltd
Current assignee: Atsumi Fashion Co Ltd
Priority date: 2017-08-29
Filing date: 2017-08-29
Publication date: 2019-03-22
Anticipated expiration: 2037-08-29
Also published as: JP6889068B2

Abstract

【課題】女性の外陰部における痒みを予防又は改善することが可能な女性用ボトム下着を提供すること。【解決手段】本体布と、第一当て布と、を備える女性用ボトム下着であり、前記第一当て布は前記本体布の股部の肌接触面側に配置され、前記第一当て布の前側端部は恥骨結合上の皮膚表面に沿うような湾曲形状である、女性用ボトム下着を提供する。【選択図】図１

Description

本発明は、女性用ボトム下着に関する。

下着は肌に直接触れるものであることから、快適な着心地であることが好ましい。例えば、特許文献１には、ベタツキ感、通気性、吸水性、蒸れ等の改善を目的として、クロッチ部の肌に接する側に畝状凹凸面が現れるように、厚みが１ｍｍ〜１０ｍｍで弾性繊維を含有しない畝状凹凸立体模様を少なくとも片面に有するダブルラッシェル編物を用いたことを特徴とする衣料が開示されている。

特開２００１−０８１６０７号公報

ところで、女性の外陰部は、皮脂腺や汗腺に富み皮膚が敏感であることから、外部からの刺激によって痒みが生じやすい。女性用のボトム下着は、外陰部を衛生的に保つ目的がある一方で、女性用ボトム下着そのものが皮膚の擦れやムレを引き起こし、外陰部における痒みの原因となる場合があった。

そこで、本発明は、女性の外陰部における痒みを予防又は改善することが可能な女性用ボトム下着を提供することを主目的とする。

すなわち、本発明は、本体布と、第一当て布と、を備える女性用ボトム下着であり、前記第一当て布は前記本体布の股部の肌接触面側に配置され、前記第一当て布の前側端部は恥骨結合上の皮膚表面に沿うような湾曲形状である、女性用ボトム下着を提供する。
前記女性用ボトム下着は、更に、前記本体布及び前記第一当て布の肌接触面側に配置された第二当て布を備え、前記第二当て布は子宮に対応する部分を覆うように配置されていてもよい。
前記第一当て布は複数枚の布を積層して形成されていてもよい。
前記第一当て布は多数の開孔部を有していてもよい。
前記女性用ボトム下着は、股部の厚みが１．５〜２．０ｍｍであってもよい。

本発明によれば、女性の外陰部における痒みを予防又は改善することができる。

女性用ボトム下着の正面図である。女性用ボトム下着の背面図である。女性用ボトム下着の斜視図である。第一当て布の平面図である。

以下、本発明を実施するための形態について説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の実施形態の一例を示したものであり、これにより本発明の範囲が狭く解釈されることはない。

図１〜３を参照しながら、本実施形態の女性用ボトム下着１について説明する。図１は女性用ボトム下着１の正面図、図２は女性用ボトム下着１の背面図、図３は女性用ボトム下着１の斜視図である。

女性用ボトム下着１は、本体布１０と第一当て布２０とを備える。本体布１０の構成は特に限定されず、一枚の布部材から構成されてもよく、複数の布部材から構成されてもよい。図１〜３に示す本体布１０は、女性用ボトム下着１の前側中央部及び股部に位置する前側本体布１０１と、横側及び後側に位置する後側本体布１０２と、からなる。

本体布１０に使用される素材は、伸縮性素材であれば特に限定されず、例えば、ベア天竺、丸編み、パワーネット、ストレッチスーツなどが挙げられる。

第一当て布２０は、本体布１０の股部の肌接触面側に配置されている。第一当て布２０の前側端部２１は、恥骨結合上の皮膚に沿うような湾曲形状を呈している。

前側端部２１の湾曲形状において、前側端部２１の中心点を通る接線と、前側端部２１の中心点及び前側端部２１の一端を通る仮想線と、がなす角度が、３５〜４０°であることが好ましい。前側端部２１と上記仮想線との最大距離は５〜９ｍｍが好ましく、６〜８ｍｍがより好ましい。また、上記仮想線における前側端部２１の中心点と前側端部２１の一端との間の長さは、３５〜４５ｍｍが好ましく、３８〜４２ｍｍがより好ましい。

上述した前側端部２１の好ましい湾曲形状について、図４を参照して更に説明する。図４は、第一当て布２０の平面図である。図４の上側が着用者の前方（正面方向）であり、図４の下側が着用者の後方（背面方向）である。頂点Ｐは前側端部２１の中心点を示す。接線Ｌは頂点Ｐを通る接線である。頂点Ｑは前側端部２１の一端を示す。仮想線Ｍは頂点Ｐ及び頂点Ｑを通る仮想線である。図４に示す前側端部２１において、接線Ｌと仮想線Ｍとがなす角度θは３５〜４０°であることが好ましい。

図４において、頂点Ｒは、前側端部２１における頂点Ｐと頂点Ｑとの中間点を示す。前側端部２１と仮想線Ｍとの最大距離は、換言すれば、頂点Ｒと仮想線Ｍとの距離である。前側端部２１と仮想線Ｍとの最大距離（頂点Ｒと仮想線Ｍとの距離）は５〜９ｍｍが好ましく、６〜８ｍｍがより好ましい。

図４において、仮想線Ｍにおける頂点Ｐと頂点Ｑとの間の長さは、３５〜４５ｍｍが好ましく、３８〜４２ｍｍがより好ましい。

恥骨結合上の皮膚表面は、周囲の皮膚よりも盛り上がっているために下着が擦れて痒みが生じやすい部分である。本実施形態の女性用ボトム下着１において、第一当て布２０の前側端部２１は恥骨結合上の皮膚表面に沿った湾曲形状をしており、上記前側端部２１が着用者の恥骨結合上の皮膚表面に沿うように設けられている。このため、従来の女性用ボトム下着よりも恥骨結合上の皮膚表面における擦れや不快感が軽減され、その結果、外陰部の痒みを予防又は改善することができる。下着の接触が原因で誘発される疾患の１つに接触性皮膚炎が挙げられるが、本実施形態の女性用ボトム下着１は外陰部における接触性皮膚炎の予防又は改善にも有効である。

本実施形態における第一当て布２０は、下腹部を保温する観点から、複数枚の布を積層して形成されていることが好ましい。女性は膣から外気が入って下腹部が冷えやすい傾向にあるが、第一当て布２０を複数枚の布で構成し股部に厚みを持たせることで、膣からの外気流入を抑えて下腹部の保温効果を高めることができる。

第一当て布２０は、多数の開孔部を有することが好ましい。開孔部を有することで、湿気を外へ逃がして外陰部のムレを抑えることができる。

第一当て布２０に使用される素材は、特に限定されないが、外陰部への刺激をより低減する観点からコットンが好ましく、オーガニックコットンがより好ましい。

再び図１〜３に戻り、女性用ボトム下着１について更に説明する。本実施形態の女性用ボトム下着１は、第二当て布３０を備えることが好ましい。

第二当て布３０は、本体布１０及び第一当て布２０の肌接触面側に配置され、女性用ボトム下着１の前側中央部から股部にかけて本体布１０（前側本体布１０１）に縫合されている。本実施形態の女性用ボトム下着１では、股部において、外側から順番に本体布１０（前側本体布１０１）、第一当て布２０、第二当て布３０が積層されている。

第二当て布３０は、女性用ボトム下着１の前側中央部付近において、子宮に対応する部分を覆うように配置されている。このような構成とすることにより、女性用ボトム下着着用時に子宮に対応する部分が保温され、骨盤内への血流が良くなって下腹部痛や月経時の痛みを和らげることが可能である。

第二当て布３０は、多数の開孔部を有することが好ましい。開孔部を有することで、湿気を外へ逃がして外陰部のムレを抑えることができる。

第二当て布３０に使用される素材は、特に限定されないが、肌への刺激をより低減する観点からコットンが好ましく、オーガニックコットンがより好ましい。

本実施形態の女性用ボトム下着１は、股部の厚みが１．５〜２．０ｍｍであることが好ましい。このような厚さとすることで、下腹部の保温効果を高めつつ外陰部のムレを抑制し、また、洗濯時における股部の布のヨレを防ぐことができる。

図１〜３に示す女性用ボトム下着１を２０〜８０代の女性７２名に１０日以上着用してもらい、以下の項目Ａ〜Ｄについて評価してもらった。

＜項目Ａ：股部分の擦れ及び不快感について＞
５点：通常着用する下着よりも擦れによる不快感が少ない
４点：通常着用する下着よりも擦れによる不快感がやや少ない
３点：通常着用する下着と同じ
２点：通常着用する下着よりも擦れによる不快感がやや強い
１点：通常着用する下着よりも擦れによる不快感が強い

＜項目Ｂ：股部分のムレについて＞
５点：通常着用する下着よりもムレる感じが少ない
４点：通常着用する下着よりもムレる感じがやや少ない
３点：通常着用する下着とムレる感じは同じ
２点：通常着用する下着よりもムレる感じがやや強い
１点：通常着用する下着よりもムレる感じが強い

＜項目Ｃ：保温効果について＞
５点：通常着用する下着よりも保温効果を感じる
４点：通常着用する下着よりもやや保温効果を感じる
３点：通常着用する下着と同じ
２点：通常着用する下着の方がやや保温効果を感じる
１点：通常着用する下着の方が保温効果を感じる

以下の項目Ｄについては、上記女性７２名のうち、接触性皮膚炎のある方又は外陰部に痒みがある方３２名に評価してもらった。
＜項目Ｄ：接触性皮膚炎又は外陰部の痒みについて＞
５点：接触性皮膚炎、痒みが改善した
４点：接触性皮膚炎、痒みがやや改善した
３点：変化なし
２点：接触性皮膚炎、痒みがやや悪化した
１点：接触性皮膚炎、痒みが悪化した

評価の結果を下記表１に示す。

項目Ａの股部分の擦れ及び不快感については、５４名（７５．０％）が４点以上（通常着用する下着よりも擦れによる不快感が少ない又はやや少ない）と評価した。項目Ｂの股部分のムレについては、５８名（８０．６％）が４点以上（通常着用する下着よりもムレる感じが少ない又はやや少ない）と評価した。この結果から、本発明の女性用ボトム下着は、外陰部の痒みの原因となる擦れやムレを抑える効果が高いことが確認された。

項目Ｃの保温効果については、６１名（８４．７％）が４点以上（通常着用する下着よりも保温効果を感じる又はやや保温効果を感じる）と評価した。この結果から、本発明の女性用ボトム下着は、保温効果を有することが確認された。

項目Ｄの接触性皮膚炎又は外陰部の痒みについては、１８名（５６．３％）が４点以上（接触性皮膚炎、痒みが改善した又はやや改善した）と評価した。着用期間がそれ程長くなかったにも関わらず半数以上の女性で改善傾向が見られたことから、本発明の女性用ボトム下着は、外陰部における痒みの改善に効果的であることが示唆された。

１女性用ボトム下着
１０本体布
２０第一当て布
２１前側端部
３０第二当て布
１０１前側本体布
１０２後側本体布

Claims

本体布と、第一当て布と、を備える女性用ボトム下着であり、
前記第一当て布は前記本体布の股部の肌接触面側に配置され、
前記第一当て布の前側端部は恥骨結合上の皮膚表面に沿うような湾曲形状である、女性用ボトム下着。
更に、前記本体布及び前記第一当て布の肌接触面側に配置された第二当て布を備え、
前記第二当て布は子宮に対応する部分を覆うように配置されている、請求項１に記載の女性用ボトム下着。
前記第一当て布は複数枚の布を積層して形成されている、請求項１又は２に記載の女性用ボトム下着。
前記第一当て布は多数の開孔部を有する、請求項１〜３のいずれか一項に記載の女性用ボトム下着。
股部の厚みは１．５〜２．０ｍｍである、請求項１〜４のいずれか一項に記載の女性用ボトム下着。