JP5129620B2 - ジオキサジン系色素 - Google Patents

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本発明は、ジオキサジン系色素に関する。
ジオキサジン系の色素は主として赤、紫ないし青色の色調を有し、この系列の一部のものは耐熱性、耐光性の優秀な有機顔料および染料として知られている。特に、トリフェノジオキサジン母核にインドール環が縮環した構造である8,18−ジクロロ−5,15−ジエチル−5,15−ジヒドロジインドロ[3,2−b:3’,2’−m]トリフェノジオキサジン骨格を有するものは、有機顔料としてはC.I. Pigment Violet.23、有機染料としてはC.I. Direct Blue 108が実用に供されている(特許文献1)。しかしながらC.I. Pigment Violet 23は顔料としては優秀な性能を示すが、顔料である故に溶解性が低く、種々の用途に用いるためには煩雑な顔料分散工程が必要であり、また色相が染料とは異なるという問題があった。また、C.I. Direct Blue 108はC.I. Pigment Violet 23をスルホン化したものであり、その構造上有機溶媒に難溶であり、溶剤系の塗料やインキ、プラスチック着色剤として用いるためには不適切である。また水中でのモル吸光係数が低く着色力の点で問題があった(非特許文献1)。一方、有機溶剤溶解性のあるジオキサジン系化合物としてイミド環構造を有するものが知られているが、分解温度が低く耐熱性の求められる分野への適用には問題を有していた(特許文献2)。
DE2733539 特開2003−327857 J.Phys.Chem. 1983, 87, 2578−2581
本発明は、溶剤系の塗料やインキ、プラスチック着色剤、またはエレクトロルミネッセンス材料として用いることのできる、有機溶剤に対して溶解性の優れた色素を提供することを目的とする。
本発明の課題は、下記の手段により解決された。
下記一般式(1)で表されるジオキサジン系色素。
Figure 0005129620
(式中、L、Lは炭素原子数1〜12のアルキレン基を示し、R〜Rは炭素原子数1〜18アルキル基を示し、R〜R16は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20アルキル基を示す。)
本発明のジオキサジン色素は、有機溶媒に対する溶解性を向上させることができ、高εの色素である他、蛍光を発するため、各種塗料やインキ、プラスチック着色剤として用いることにより優れた意匠性を与える。また分解温度が高いため、各種ベークプロセスや真空蒸着プロセスにおいて有利である。
上記一般式(1)中の基について詳細に説明する。
(L、L:炭素原子数1〜12のアルキレン基)
前記アルキレン基は、直鎖又は分岐のアルキレン基であり、炭素原子数が1〜10であることが好ましく、1〜3であることがより好ましい。
(R〜R:炭素原子数1〜18アルキル基)
前記アルキル基は、直鎖又は分岐のアルキル基であり、炭素原子数が2〜14であることが好ましく、4〜12であることがより好ましい。また前記アルキル基は、炭素原子数6〜12のアリール基で置換されていても良い。
(R〜R16:水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20アルキル基)
前記ハロゲン原子は、フッ素原子、塩素原子、臭素原子が好ましく、塩素原子がより好ましい。
前記アルキル基は、直鎖又は分岐のアルキル基であり、炭素原子数が1〜12であることが好ましく、1〜4であることがより好ましい。
このようなR〜R16のうちで、水素原子、ハロゲン原子が好ましく、水素原子が特に好ましい。
このようなジオキサンジン色素の具体的な例としては、次の化合物が挙げられる。
Figure 0005129620
本発明の上記一般式(1)で表される色素は、吸収極大が波長550〜650nmの範囲にある。
本発明のジオキサジン系色素は、下記スキーム1の反応により製造することができる。
Figure 0005129620
まず化合物Aを化合物B(式中Xはハロゲン原子、アルキルスルホネート基、アリールスルホネート基などの脱離基を表す)でN−アルキル化し化合物Cを得る。この反応は公知の条件で行うことができ、溶媒中で行なうことが好ましく、溶媒としてはN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン、N,N’−ジメチルイミダゾリジノン、アセトニトリル、テトラヒドロフラン、メタノール、エタノールなどが挙げられる。また脱離するHXをトラップするために塩基を共存させることが好ましく、塩基としては炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、ナトリウムメチラート、カリウムt−ブトキシド、トリエチルアミン、DBU、水素化ナトリウムなどが挙げられる。化合物Aは市販品、合成品いずれも用いることができる。
次に化合物Cをニトロ化することで化合物Dを得る。ニトロ化は公知の方法で行なうことができる。例えば酢酸中や硫酸中で硝酸を作用させることで合成することができる。
化合物Eは化合物Dを還元することで得る。還元は公知の方法で行なうことができ、例えば鉄粉、亜鉛粉、Pd/Cなどによる還元が好ましい。
最終的に一般式(1)の化合物を得るためには化合物Eと化合物Gと化合物Fを混合し、酸化剤による酸化反応を行う。酸化反応の条件は、塩化ベンゾイル/ニトロベンゼン還流、p−トルエンスルホニルクロリド/ジクロロベンゼン加熱、二酸化マンガン/硫酸など、公知の方法で行なうことができる。本反応については、例えば特開昭58−118855号明細書を参考にすることができる。
本発明の化合物を塗料やインキとして用いる場合には、適宜高分子化合物、溶剤、モノマー、退色防止剤、重合開始剤などと組み合わせても良い。
以下に本発明を実施例を示してさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
実施例1
(化合物例No.1の合成)
カルバゾールのアルキル化:カリウムt−ブトキシド12.3gとTHF100mLの混合物にカルバゾール16.72gをゆっくり加え、室温で30分間攪拌する。N,N−ジブチル−2−ブロモプロパンアミド29gを滴下する。室温で2時間攪拌した後に水にあけ、生じた固体をろ取後、再結晶しカルバゾールのN−アルキル化体を16.5g得た。
ニトロ化:上記で得たカルバゾールのN−アルキル化体14gを酢酸120mLと混合し溶解した後に、60%硝酸3.2mLを滴下する。室温で5時間攪拌後に水にあけ、生じた固体をろ取後、再結晶しニトロ体を14.7g得た。
還元:鉄粉10.3g、塩化アンモニウム1.0g、IPA75mL、水15mLを混合し加熱還流する。上記で得られたニトロ体14.7gを分割添加する。2時間還流後にセライトろ過により鉄粉を除き、ろ液を水にあけ酢酸エチルで抽出し溶媒を留去することによりアミノ体を11.9g得た。
化合物例No.1:アミノ体5.85g、クロラニル1.97g、酢酸ナトリウム1.31g、o−ジクロロベンゼン20mLを混合し、65℃で2時間攪拌する。トリエチルアミン1.12mLを加え1時間後にp−トルエンスルホニルクロリド1.67gを加え170℃で4時間攪拌する。80℃に冷却後、水と酢酸エチルを加え攪拌後、析出している固体をろ取する。水及び酢酸エチルで洗浄し、化合物例No.1を2g得た。
H−NMR(CDCl):δ8.61−8.52(m、2H)、7.74−7.30(m、10H)、5.46(q、2H)、3.55−3.37(m、2H)、3.25−3.10(m、2H)、3.01−2.78(m、4H)、1.75(d、6H)、1.60−0.40(m、28H)
上記で得られた化合物例No.1を下記表1に示すようにアセトン、酢酸エチルなどの各種の溶媒を用いて、濃度約0.0012質量%の溶液を調製し、吸収スペクトルとモル吸光係数を測定した。その結果を表1と図1に示した。図1の吸収スペクトルは、溶媒として1−メトキシ−2−プロピル アセテートを用いたものであり、図2は同溶液の蛍光スペクトルである。
また、この化合物例No.1のTG−DTAによる5%質量減少温度は318℃であった。
Figure 0005129620
比較例
PV−23の1−メトキシ−2−プロピルアセテート中、592nmにおけるεは、600mol-1cm-1Lであった。
Figure 0005129620
吸収スペクトルの結果を図1に、蛍光スペクトルの結果を図2に示した。
実施例2
(化合物例No.7の合成)
カルバゾールのアルキル化:60%水素化ナトリウム3.08gとテトラヒドロフラン(THF)140mLの混合物にカルバゾール11.7gをゆっくり加え、室温で30分間攪拌する。N,N−ジブチル−4−クロロブタンアミド18gを滴下する。室温で3.5時間攪拌し、引き続き3.5時間還流した後に水にあけ、酢酸エチルで抽出した。カラムクロマトグラフィーで精製し、カルバゾールのN−アルキル化体10.1gを油状物として得た。
ニトロ化:上記で得たカルバゾールのN−アルキル化体8.9gを酢酸60mLと混合し溶解した後に、60%硝酸1.9mLを滴下する。室温で5時間攪拌後に水にあけ、生じた固体をろ取後、再結晶しニトロ体を8.47g得た。
還元:鉄粉3.35g、塩化アンモニウム0.32g、IPA20mL、水4mLを混合し加熱還流する。上記で得られたニトロ体4.95gを分割添加する。2時間還流後にセライトろ過により鉄粉を除き、ろ液を水にあけ酢酸エチルで抽出し溶媒を留去することによりアミノ体を3.17g得た。
化合物例No.7:アミノ体3.17g、クロラニル1.03g、酢酸ナトリウム0.69g、o−ジクロロベンゼン20mLを混合し、65℃で2時間攪拌する。トリエチルアミン0.59mLを加え1時間後にp−トルエンスルホニルクロリド0.88gを加え170℃で4時間攪拌する。室温に冷却後、析出している固体をろ取する。水及びメタノールで洗浄し、具体的化合物例No.7を0.79g得た。
H−NMR(CDCl):δ8.52−8.40(m、2H)、7.66−7.15(m、10H)、4.50−4.37(m、4H)、3.40−3.25(m、4H)、3.04−2.87(m、4H)、2.33−2.12(m、8H)、1.75−0.70(m、28H)
化合物例No.7の吸収スペクトルは、クロロホルム中で、λmax=611nm、ε=50000mol−1cm−1Lであり、蛍光を発した。またTG−DTAによる5%質量減少温度は317℃であった。
実施例1で測定した吸光スペクトルの結果を示すグラフである。 実施例2で測定した吸光スペクトルの結果を示すグラフである。

Claims (1)

  1. 下記一般式(1)で表されるジオキサジン系色素。
    Figure 0005129620
    (式中、L、Lは炭素原子数1〜12のアルキレン基を示し、R〜Rは炭素原子数1〜18アルキル基を示し、R〜R16は水素原子、ハロゲン原子、炭素原子数1〜20アルキル基を示す。)
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