JP5129526B2 - 画像形成装置、画像形成装置用プロセスカートリッジ、及び画像形成方法 - Google Patents
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Description
高画質化に対しては、小径の重合トナーが用いられている。しかしながら、このような小径で且つ球形のトナーは、転写残留トナーのクリーニングが困難であることが大きな問題となっている。特許文献1(特開2005−037562号公報)では、その対策として、感光体表面に滑性成分としてフッ素微粒子を添加することで表面エネルギーを低減し、トナーの転写性を向上し、さらに、転写残留トナーのクリーニング性を向上することが提案されているが、未だ不十分で、トナーの転写性、クリーニング性の維持や、製造コストの上昇が問題となっている。
また、高耐久化に関しては、特許文献2(特開2004−233955号公報)では、最表層にフィラーを含有することが提案され、且つ、高耐久化による画像ボケの抑制のため、特定の化合物を含有させることが例示されている。
しかし、これら高画質化・高耐久化を両立させるのは困難で、十分な対策がなされていないのが実情であった。
すなわち、上記課題は、以下の本発明によって解決される。
(1)「静電潜像を形成する電子写真感光体、該電子写真感光体を摺擦する摺擦部材、現像装置、及び、トナーが備えられた画像形成装置であって、
前記トナーが、少なくとも、活性水素基を有する化合物及び活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより得られるものであり、
前記電子写真感光体が、最表層に少なくとも下記一般式(1)で表わされる材料を含むものであり、
前記摺擦部材は、バイアス電圧及び圧力が印加され、転写後の残留トナーの電荷を揃えるものであり、該電荷が揃えられた残留トナーを前記現像装置で回収するものであることを特徴とする画像形成装置;
(式中、R1,R2は、芳香族炭化水素基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R1,R2は互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar1、Ar2は置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。l,mはそれぞれ0〜3の整数を表わす。ただし、l,mが同時に0となることはない。nは1または2の整数を表わす。)」、
(2)「前記電子写真感光体が、支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有してなり、該電荷輸送層が、最表面層であることを特徴とする前記第(1)項に記載の画像形成装置」、
(3)「少なくとも電子写真感光体、該電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段、現像手段、及び転写手段を含む画像形成要素を複数配列したタンデム型であることを特徴とする前記第(1)項又は第(2)項に記載の画像形成装置」、
(4)「前記電子写真感光体上に形成された可視像が一次転写される中間転写体と、該中間転写体上に担持された可視像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、複数色のトナー画像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を前記記録媒体上に一括で二次転写するものであることを特徴とする前記第(1)項乃至第(3)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(5)「電子写真感光体と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジを着脱可能に備えていることを特徴とする前記第(1)項乃至第(4)項のいずれかに記載の画像形成装置」、
(6)「電子写真感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナーを用い、現像装置で現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、転写後の残留トナーを回収する工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、
前記トナーが、少なくとも、活性水素基を有する化合物及び活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより得られるものであり、
前記電子写真感光体が、最表層に少なくとも下記一般式(1)で表わされる材料を含むものであり、
前記転写後の残留トナーを回収する工程は、バイアス電圧及び圧力が印加された摺擦部材で、転写後の残留トナーを摺擦して電荷を揃え、該電荷が揃えられた残留トナーを前記現像装置で回収するものであることを特徴とする画像形成方法;
図1、2は、本発明の電子写真感光体の一実施形態を説明するための図である。図1は、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質と電荷輸送物質を主成分とする感光層(33)が設けられてなる。図2の感光体は、導電性支持体(31)上に、電荷発生物質を主成分とする電荷発生層(35)と電荷輸送物質を主成分とする電荷輸送層(37)とが積層された構成をとっており、これらが感光層を形成している。なお、これら感光体の最表面層に保護層を設けることもできる。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を主成分とする層である。電荷発生層(35)には、公知の電荷発生物質を用いることが可能であり、その代表として、モノアゾ顔料、ジスアゾ顔料、トリスアゾ顔料、ペリレン系顔料、ペリノン系顔料、キナクリドン系顔料、キノン系縮合多環化合物、スクアリック酸系染料、他のフタロシアニン系顔料、ナフタロシアニン系顔料、アズレニウム塩系染料等が挙げられ用いられる。これら電荷発生物質は単独でも、2種以上混合してもかまわない。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質を必要に応じて結着樹脂とともに適当な溶剤中にボールミル、アトライター、サンドミル、超音波などを用いて分散し、これを導電性支持体上に塗布し、乾燥することにより形成される。
ここで用いられる溶剤としては、イソプロパノール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチルセルソルブ、酢酸エチル、酢酸メチル、ジクロロメタン、ジクロロエタン、モノクロロベンゼン、シクロヘキサン、トルエン、キシレン、リグロイン等が挙げられるが、特にケトン系溶媒、エステル系溶媒、エーテル系溶媒が良好に使用される。これらは単独で用いても2種以上混合して用いてもよい。
電荷発生層(35)は、電荷発生物質、溶媒及び結着樹脂を主成分とするが、その中には、増感剤、分散剤、界面活性剤、シリコーンオイル等の添加剤が含まれていても良い。
塗布液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等の方法を用いることができる。
電荷発生層(35)の膜厚は、0.01〜5μm程度が適当であり、好ましくは0.1〜2μmである。
電荷輸送物質には、正孔輸送物質と電子輸送物質とがある。
電子輸送物質としては、例えばクロルアニル、ブロムアニル、テトラシアノエチレン、テトラシアノキノジメタン、2,4,7−トリニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロ−9−フルオレノン、2,4,5,7−テトラニトロキサントン、2,4,8−トリニトロチオキサントン、2,6,8−トリニトロ−4H−インデノ〔1,2−b〕チオフェン−4−オン、1,3,7−トリニトロジベンゾチオフェン−5,5−ジオキサイド、ベンゾキノン誘導体等の公知の電子受容性物質が挙げられる。
正孔輸送物質としては、ポリ−N−ビニルカルバゾールおよびその誘導体、ポリ−γ−カルバゾリルエチルグルタメートおよびその誘導体、ピレン−ホルムアルデヒド縮合物およびその誘導体、ポリビニルピレン、ポリビニルフェナントレン、ポリシラン、オキサゾール誘導体、オキサジアゾール誘導体、イミダゾール誘導体、モノアリールアミン誘導体、ジアリールアミン誘導体、トリアリールアミン誘導体、スチルベン誘導体、α−フェニルスチルベン誘導体、ベンジジン誘導体、ジアリールメタン誘導体、トリアリールメタン誘導体、9−スチリルアントラセン誘導体、ピラゾリン誘導体、ジビニルベンゼン誘導体、ヒドラゾン誘導体、インデン誘導体、ブタジェン誘導体、ピレン誘導体等、ビススチルベン誘導体、エナミン誘導体等、その他公知の材料が挙げられるが、電荷輸送層(37)が最表層の場合、好ましくは、以下の一般式(1)で表わされる材料が少なくとも含まれる。一般式(1)で表わされる材料と上記公知の材料を混合しても用いることができる。
(式中、R1,R2は、芳香族炭化水素基置換もしくは無置換の炭素数1〜4のアルキル基を表わし、同一でも異なっていてもよい。また、R1,R2は互いに結合し窒素原子を含む複素環基を形成してもよい。Ar1、Ar2は置換若しくは無置換の芳香環基を表わす。l,mはそれぞれ0〜3の整数を表わす。ただし、l,mが同時に0となることはない。nは1または2の整数を表わす。)
一般式(1)の材料を含めた電荷輸送物質の含有量は、電荷輸送層に対して10〜70質量%が好ましく、20〜50質量%がより好ましい。前記含有量が10質量%未満であると、電荷の移動度の低下により、十分な画像が得られないことがあり、70質量%を超えると、電荷移動物質が経時的に析出してしまうことがある。
ここで用いられる溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、トルエン、ジクロロメタン、モノクロロベンゼン、ジクロロエタン、シクロヘキサノン、メチルエチルケトン、アセトンなどが用いられる。これらは単独で使用しても2種以上混合して使用しても良い。
以上のようにして得られた塗工液の塗工法としては、浸漬塗工法、スプレーコート、ビートコート、ノズルコート、スピナーコート、リングコート等、従来の塗工方法を用いることができる。
結着樹脂としては、先に電荷輸送層(37)で挙げた結着樹脂のほかに、電荷発生層(35)で挙げた結着樹脂を混合して用いてもよい。結着樹脂に対する電荷発生物質の量は5質量%〜40質量%が好ましく、(1)を含めた電荷輸送物質の量は0質量%〜190質量%が好ましく、さらに好ましくは50質量%〜150質量%である。そのうち(1)で表わされる化合物の含有量は、結着樹脂に対して0.01質量%〜150質量%が好ましい。感光層は、電荷発生物質、結着樹脂を電荷輸送物質とともにテトラヒドロフラン、ジオキサン、ジクロロエタン、シクロヘキサン等の溶媒を用いて分散機等で分散した塗工液を、浸漬塗工法やスプレーコート、ビードコート、リングコートなどで塗工して形成できる。感光層の膜厚は、5〜25μm程度が適当である。
(ポリエステル)
ポリエステルは、多価アルコール化合物と多価カルボン酸化合物との重縮合反応によって得られる。
多価アルコール化合物(PO)としては、2価アルコール(DIO)および3価以上の多価アルコール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)との混合物が好ましい。2価アルコール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上の多価アルコール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
多価アルコール(PO)と多価カルボン酸(PC)の重縮合反応は、テトラブトキシチタネート、ジブチルチンオキサイドなど公知のエステル化触媒の存在下、150〜280℃に加熱し、必要により減圧としながら生成する水を留去して、水酸基を有するポリエステルを得る。ポリエステルの水酸基価は5以上であることが好ましく、ポリエステルの酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには記録紙への定着時、記録紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし、酸価が30を超えると帯電の安定性、特に環境変動に対し悪化傾向がある。
また、重量平均分子量1万〜40万、好ましくは2万〜20万である。重量平均分子量が1万未満では、耐オフセット性が悪化するため好ましくない。また、40万を超えると低温定着性が悪化するため好ましくない。
多価イソシアネート化合物(PIC)としては、脂肪族多価イソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアネート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
多価イソシアネート化合物(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、ウレア変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の多価イソシアネート化合物(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40wt%、好ましくは1〜30wt%、さらに好ましくは2〜20wt%である。0.5wt%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40wt%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有されるイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。
2価アミン化合物(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’−ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。
3価以上の多価アミン化合物(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。
アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリジン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量の(B2)の混合物である。
また、ウレア変性ポリエステル中には、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
また、ポリエステルプレポリマー(A)とアミン類(B)との架橋及び/又は伸長反応には、必要により反応停止剤を用い、得られるウレア変性ポリエステルの分子量を調整することができる。反応停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
ウレア変性ポリエステルの重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。ウレア変性ポリエステル等の数平均分子量は、先の未変性ポリエステルを用いる場合は特に限定されるものではなく、前記重量平均分子量とするのに得やすい数平均分子量でよい。ウレア変性ポリエステルを単独で使用する場合は、その数平均分子量は、通常2000〜15000、好ましくは2000〜10000、さらに好ましくは2000〜8000である。20000を超えると低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が悪化する。
未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは、少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、未変性ポリエステルとウレア変性ポリエステルとは類似の組成であることが好ましい。
また、ウレア変性ポリエステルは、得られるトナー母体粒子の表面に存在しやすいため、公知のポリエステル系トナーと比較して、ガラス転移点が低くても耐熱保存性が良好な傾向を示す。
着色剤としては、公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ピグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
荷電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、4級アンモニウム塩(フッ素変性4級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、4級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、4級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、4級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、4級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、4級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。このうち、特にトナーを負極性に制御する物質が好ましく使用される。
荷電制御剤の使用量は、バインダー樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくはバインダー樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を超える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、荷電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。
離型剤としては、融点が50〜120℃の低融点のワックスが、バインダー樹脂との分散の中でより離型剤として効果的に定着ローラとトナー界面との間で働き、これにより定着ローラにオイルの如き離型剤を塗布することなく高温オフセットに対し効果を示す。このようなワックス成分としては、以下のものが挙げられる。ロウ類及びワックス類としては、カルナバワックス、綿ロウ、木ロウ、ライスワックス等の植物系ワックス、ミツロウ、ラノリン等の動物系ワックス、オゾケライト、セルシン等の鉱物系ワックス、及びおよびパラフィン、マイクロクリスタリン、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。また、これら天然ワックスの外に、フィッシャー・トロプシュワックス、ポリエチレンワックス等の合成炭化水素ワックス、エステル、ケトン、エーテル等の合成ワックス等が挙げられる。さらに、12−ヒドロキシステアリン酸アミド、ステアリン酸アミド、無水フタル酸イミド、塩素化炭化水素等の脂肪酸アミド及び、低分子量の結晶性高分子樹脂である、ポリ−n−ステアリルメタクリレート、ポリ−n−ラウリルメタクリレート等のポリアクリレートのホモ重合体あるいは共重合体(例えば、n−ステアリルアクリレート−エチルメタクリレートの共重合体等)等、側鎖に長いアルキル基を有する結晶性高分子等も用いることができる。
荷電制御剤、離型剤はマスターバッチ、バインダー樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
また、上記の如き低融点のワックスが、トナー中で0.1〜1μmの分散径を有する粒子の割合が70個数%以上を占めるのが好ましい。70個数%未満で、0.1μm未満の分散径の粒子がより多い場合は、定着時にワックスが十分に染み出すことが困難となり、定着時の離型性が不十分となりオフセットを起こし、また、70個数%未満で、1μmより分散径が大きい粒子がより多い場合は、トナーの表面にワックスが多く存在するようになり、感光体などにトナーがフィルミングしやすくなってしまう等の不具合がある。
前記樹脂微粒子としては、水系媒体中で水性分散液を形成しうる樹脂であれば特に制限はなく、公知の樹脂の中から目的に応じて適宜選択することができ、熱可塑性樹脂であってもよいし、熱硬化性樹脂でもよく、例えば、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ケイ素樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、ユリア樹脂、アニリン樹脂、アイオノマー樹脂、ポリカーボネート樹脂、などが挙げられる。
これらは、1種単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも、微細な球状の樹脂粒子の水性分散液が得られ易い点で、ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂及びポリエステル樹脂から選択される少なくとも1種で形成されているのが好ましい。
なお、前記ビニル樹脂は、ビニルモノマーを単独重合又は共重合したポリマーであり、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、などが挙げられる。
前記少なくとも2つの不飽和基を持つ単量体としては、特に制限はなく、目的に応じて適宜選択することができ、例えば、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業製)、ジビニルベンゼン、1,6−ヘキサンジオールアクリレートなどが挙げられる。
本発明のトナーは、平均円形度が0.93〜0.99であることが好ましい。本発明では、下記式(2)より得られた値を円形度と定義する。この円形度はトナー粒子の凹凸の度合いの指標であり、トナーが完全な球形の場合1.00を示し、表面形状が複雑になるほど円形度は小さな値となる。
円形度a=L0/L・・・・・式(2)
式中、L0は粒子像と同じ投影面積をもつ円の周囲長を示し、Lは粒子の投影像の周囲長を示す。
平均円形度が0.93〜0.99の範囲では、トナー粒子の表面は滑らかであり、トナー粒子同士、トナー粒子と感光体との接触面積が小さいために転写性に優れる。
トナー粒子に角がないため、現像装置内での現像剤の撹拌トルクが小さく、撹拌の駆動が安定するために異常画像が発生しない。
ドットを形成するトナーの中に、角張ったトナー粒子がいないため、転写で転写媒体に圧接する際に、その圧がドットを形成するトナー全体に均一にかかり、転写中抜けが生じにくく、高精細な画像が得られる。
トナー粒子が角張っていないことから、トナー粒子そのものの研磨力が小さく、感光体、帯電部材等の表面を傷つけたり、磨耗させたりしない。
円形度は、東亜医用電子製フロー式粒子像分析装置FPIA−1000を用いて測定することができる。
具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜10000個/μlとして前記装置によりトナーの形状を測定する。
(トナーの製造方法)
1)着色剤、未変性ポリエステル、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)、離型剤を有機溶媒中に分散させトナー材料液を作る(したがって、アミン類(B)の添加は、後の例えば乳化液の作製時)。
有機溶媒は、沸点が100℃未満の揮発性であることが、トナー母体粒子形成後の除去が容易である点から好ましい。具体的には、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。有機溶媒の使用量は、ポリエステルプレポリマー100重量部に対し、通常0〜300重量部、好ましくは0〜100重量部、さらに好ましくは25〜70重量部である。
水系媒体は、水単独でも良いし、アルコール(メタノール、イソプロピルアルコール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などの有機溶媒を含むものであってもよい。
トナー材料液100重量部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー材料液の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。20000重量部を超えると経済的でない。
樹脂微粒子は上述のものを用い、界面活性剤としては、アルキルベンゼンスルホン酸塩、α−オレフィンスルホン酸塩、リン酸エステルなどのアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩、アミノアルコール脂肪酸誘導体、ポリアミン脂肪酸誘導体、イミダゾリンなどのアミン塩型や、アルキルトリメチルアンモニム塩、ジアルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルベンジルアンモニウム塩、ピリジニウム塩、アルキルイソキノリニウム塩、塩化ベンゼトニウムなどの4級アンモニウム塩型のカチオン性界面活性剤、脂肪酸アミド誘導体、多価アルコール誘導体などの非イオン界面活性剤、例えばアラニン、ドデシルジ(アミノエチル)グリシン、ジ(オクチルアミノエチル)グリシンやN−アルキル−N,N−ジメチルアンモニウムべタインなどの両性界面活性剤が挙げられる。
商品名としては、サーフロンS−111、S−112、S−113(旭硝子社製)、フロラードFC−93、FC−95、FC−98、FC−129(住友3M社製)、ユニダインDS−101、DS−102(ダイキン工業社製)、メガファックF−110、F−120、F−113、F−191、F−812、F−833(大日本インキ社製)、エクトップEF−102、103、104、105、112、123A、123B、306A、501、201、204、(トーケムプロダクツ社製)、フタージェントF−100、F150(ネオス社製)などが挙げられる。
この反応は、分子鎖の架橋及び/又は伸長を伴う。反応時間は、ポリエステルプレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)との反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に層流の攪拌状態で昇温し、一定の温度域で強い攪拌を与えた後、脱溶媒を行なうことで紡錘形のトナー母体粒子が作製できる。また、分散安定剤としてリン酸カルシウム塩などの酸、アルカリに溶解可能な物を用いた場合は、塩酸等の酸により、リン酸カルシウム塩を溶解した後、水洗するなどの方法によって、トナー母体粒子からリン酸カルシウム塩を除去する。その他酵素による分解などの操作によっても除去できる。
荷電制御剤の打ち込み、及び無機微粒子の外添は、ミキサー等を用いた公知の方法によって行なわれる。
これにより、小粒径であって、粒径分布のシャープなトナーを容易に得ることができる。さらに、有機溶媒を除去する工程で強い撹拌を与えることで、真球状からラクビーボール状の間の形状を制御することができ、さらに、表面のモフォロジーも滑らかなものから梅干形状の間で制御することができる。
図3に、本発明を適用したフルカラー画像形成装置の一実施形態の一部分を概略図にて説明する。この装置は、タンデム方式の画像形成装置であり、感光体ドラムを各色で共有させるのではなく、各色用の感光体ドラム(5Y、5M、5C、5Bk)を備えている。感光体ドラムを一様に帯電せしめる帯電ブラシ(1)、トナーを現像せしめる現像部(6)、現像されたトナーを被転写体へ転写せしめる転写ローラ(4)、摺擦部材(2)も各色用のものを備えている。このようなタンデム方式では、各色の潜像形成や現像を並行して行なうことができるため、リボルバ式よりも画像形成速度を遙かに高速化させることができる。この装置では、転写後の残留トナーは、摺擦部材(2)でトナーそれぞれの乱れた電荷を適切に揃えられ、帯電ブラシ(1)にて適切なバイアス電圧により一端回収され、適切なタイミングで感光体ドラムに適切なバイアス電圧にて再び戻され、現像部にて回収、再使用される。従って、摺擦部材(2)には、トナーの電荷を揃えるため、適切なバイアス電圧及び圧力が印加されている。このように摺擦部材(2)で残留トナーの電荷を揃え、現像ローラで回収することによって、クリーニングブレードを用いることなくクリーニングが行える。
摺擦部材(2)には、公知の材料が使用できるが、好ましくは、PETシート、及び、テフロン(登録商標)シート等が用いられる。また、摺擦部材(2)には、公知の無機フィラー及び有機フィラーを含有させることもできる。
プロセスカートリッジとは、電子写真感光体と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジを着脱可能に備えてなり、更に必要に応じてその他の手段を有してなる。
前記プロセスカートリッジは、各種電子写真方式の画像形成装置、ファクシミリ、プリンターに着脱可能に備えさせることができ、上述した本発明の画像形成装置に着脱自在に備えさせるのが好ましい。
前記プロセスカートリッジは、イエロー、マゼンタ、シアン、及びブラックの各色それぞれの電子写真感光体を内蔵し、更に必要に応じて帯電手段、露光手段による露光、現像手段、転写手段、及び摺擦部材を含んだ1つの装置(部品)であることが好ましい。
<感光体製造例1>
アルミニウムシリンダー上に下記組成の下引き層塗工液、電荷発生層塗工液、および電荷輸送層塗工液を、浸漬塗工によって順次塗布、乾燥し、3.5μmの下引き層、0.2μmの電荷発生層、26μmの電荷輸送層を形成し、感光体1を作製した。
(下引き層塗工液)
二酸化チタン粉末:400部
メラミン樹脂:65部
アルキッド樹脂:120部
2−ブタノン:400部
(電荷発生層塗工液)
下記構造のフタロシアニン顔料:19部
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
表1に例示される化合物10:7部
テトラヒドロフラン:80部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液の表1に例示される化合物10を表1に例示される化合物9に変更した以外は同様にして、感光体2を作製した。
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液の表1に例示される化合物10を表1に例示される化合物4に変更した以外は同様にして、感光体3を作製した。
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、感光体4を作製した。
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
表1に例示される化合物9:0.9部
下記構造式の電荷輸送物質:7部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、感光体5を作製した。
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
表1に例示される化合物9:0.9部
下記構造式の電荷輸送物質:6部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、感光体6を作製した。
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
表1に例示される化合物9:0.9部
下記構造式の電荷輸送物質:6部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、感光体7を作製した。
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
表1に例示される化合物9:0.9部
下記構造式の電荷輸送物質:6部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、比較感光体1を作製した。
(電荷輸送層塗工液)
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
下記構造式の電荷輸送物質:7部
感光体製造例1において、電荷輸送層塗工液を下記組成に変更した以外は同様にして、比較感光体2を作製した。
(電荷輸送層塗工液)
ビスフェノールZポリカーボネート(帝人化成社製:TS2050):10部
下記構造式の電荷輸送物質:7部
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒及び温度計をセットした反応容器中に、水683質量部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(「エレミノールRS−30」;三洋化成工業製)11質量部、スチレン83質量部、メタクリル酸83質量部、アクリル酸ブチル110質量部、及び過硫酸アンモニウム1質量部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌し、白色の乳濁液を得た。該乳濁液を加熱して、系内温度75℃まで昇温して5時間反応させた。次いで、1質量%過硫酸アンモニウム水溶液30質量部を添加し、75℃にて5時間熟成してビニル樹脂粒子(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液(微粒子分散液(1))を調製した。
得られた微粒子分散液(1)の一部を乾燥して樹脂分を単離し、該樹脂分のガラス転移温度を測定したところ、80℃であった。
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物220部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド3モル付加物561部、テレフタル酸218部、アジピン酸48部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時聞反応した後、反応容器に無水トリメリット酸45部を入れ、180℃、常圧で2時間反応し、[低分子ポリエステル1]を得た。
冷却管、撹拌機および窒索導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物682部、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物81部、テレフタル酸283部、無水トリメリット酸22部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した[中間体ポリエステル1]を得た。[中間体ポリエステル1]は、数平均分子量2100、質量平均分子量9500、Tg55℃、酸価0.5、水酸基価49であった。
次に、冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、[中間体ポリエステル1]411部、イソホロンジイソシアネート89部、酢酸エチル500部を入れ100℃で5時間反応し、[プレポリマー1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、イソホロンジアミン170部とメチルエチルケトン75部を仕込み、50℃で5時間反応を行ない、[ケチミン化合物1]を得た。
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[低分子ポリエステル1]628部、カルナウバWAX110部、CCA(サリチル酸金属錯体:商品名E−84、オリヱント化学工業社製)22部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器にカーボンブラック(商品名リーガル400R、キャボット社製)250部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行なった。次いで、[低分子ポリエステル1]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで1パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。
[顔料・WAX分散液1]648部、[プレポリマー1]を154部、[ケチミン化合物1]6.6部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5000rpmで1分間混合し[油相混合液1]を得た。
水990部、[微粒子分散液1]80部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(商品名エレミノールMON−7、三洋化成工業社製)40部、酢酸エチル90部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化社製)で3000rpmで1分間混合した後、容器に[油相混合液1]809部を加え、TKホモミキサーで、回転数13000rpmで20分間混合し[乳化スラリー1]を得た。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤した後、45℃で4時間熟成を行ない、[分散スラリー1]を得た。
[乳化スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1)濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12000rpmで10分間)した後濾過する操作を3回行ない[濾過ケーキ1]を得た。
(2)[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い、得たトナー100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合し、トナー1を得た。
得られた「トナー1」の体積平均粒径は5.5μm、平均円形度は0.96であった。
エプソン株式会社製LP−2500純正トナー(粉砕トナー)をトナー2とする。
得られた感光体及びトナーを用いて、エプソン株式会社製LP−2500に搭載し、画像濃度約0.3のハーフトーンベタを連続して10枚印刷を行ない、最後の印刷中に強制的に停止した。感光体上の転写後の残留トナーを日東電工株式会社製のプリンタックCテープで剥離し、白紙に貼付し、反射濃度をX−rite社製939で測定した。なお、反射濃度の値が小さいほど転写性が優れていることを示す。
得られた感光体を、50ppmの窒素酸化物ガス濃度に調整されたデシケータ中に4日間放置し、放置前後における画像(解像度)評価を行なった。
以上の評価結果を表2に示す。
2 摺擦部材
3 露光光
4 転写ローラ
5 感光体
6 現像部
31 導電性支持体
33 感光層
35 電荷発生層
37 電荷輸送層
Claims (6)
- 静電潜像を形成する電子写真感光体、該電子写真感光体を摺擦する摺擦部材、現像装置、及び、トナーが備えられた画像形成装置であって、
前記トナーが、少なくとも、活性水素基を有する化合物及び活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより得られるものであり、
前記電子写真感光体が、最表層に少なくとも下記一般式(1)で表わされる材料を含むものであり、
前記摺擦部材は、バイアス電圧及び圧力が印加され、転写後の残留トナーの電荷を揃えるものであり、該電荷が揃えられた残留トナーを前記現像装置で回収するものであることを特徴とする画像形成装置。
- 前記電子写真感光体が、支持体と、該支持体上に少なくとも電荷発生層、及び電荷輸送層をこの順に有してなり、該電荷輸送層が、最表面層であることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
- 少なくとも電子写真感光体、該電子写真感光体表面を帯電させる帯電手段、現像手段、及び転写手段を含む画像形成要素を複数配列したタンデム型であることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
- 前記電子写真感光体上に形成された可視像が一次転写される中間転写体と、該中間転写体上に担持された可視像を記録媒体に二次転写する転写手段とを有してなり、複数色のトナー画像を前記中間転写体上に順次重ね合わせてカラー画像を形成し、該カラー画像を前記記録媒体上に一括で二次転写するものであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の画像形成装置。
- 電子写真感光体と、該電子写真感光体上に形成された静電潜像をトナーを用いて現像し可視像を形成する現像手段とを少なくとも有するプロセスカートリッジを着脱可能に備えていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の画像形成装置。
- 電子写真感光体上に静電潜像を形成する静電潜像形成工程と、該静電潜像をトナーを用い、現像装置で現像して可視像を形成する現像工程と、前記可視像を記録媒体に転写する転写工程と、転写後の残留トナーを回収する工程と、前記記録媒体に転写された転写像を定着させる定着工程とを少なくとも含む画像形成方法であって、
前記トナーが、少なくとも、活性水素基を有する化合物及び活性水素基と反応可能な部位を有する重合体、ポリエステル、着色剤、離型剤を含むトナー組成物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で架橋及び/又は伸長反応させることにより得られるものであり、
前記電子写真感光体が、最表層に少なくとも下記一般式(1)で表わされる材料を含むものであり、
前記転写後の残留トナーを回収する工程は、バイアス電圧及び圧力が印加された摺擦部材で、転写後の残留トナーを摺擦して電荷を揃え、該電荷が揃えられた残留トナーを前記現像装置で回収するものであることを特徴とする画像形成方法。
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