JP5128209B2 - 紙葉類識別装置 - Google Patents

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Description

この発明は、搬送される紙葉類に対して光を照射することによって紙葉類の種別を識別する紙葉類識別装置に関し、特に、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別することができる紙葉類識別装置に関するものである。
商品券や紙幣などの紙葉類に対して光を照射し、これらの紙葉類の種別を識別する紙葉類識別装置が知られている。かかる紙葉類識別装置では、紙葉類を搬送機構によって搬送し、搬送路にとりつけられた光センサで紙葉類の模様を読み取ることが一般的に行われている。
また、近年では、偽造防止の観点から、かかる紙葉類にはUV(紫外線)光に反応するインクや、IR(赤外線)光に反応するインクを用いた印刷が行われることも多い。このため、紙葉類識別装置には、複数波長の光を発光/受光する機構が設けられるようになってきた。
ところで、紙葉類が搬送される搬送路では、紙葉類をスムーズに搬送するために、紙葉類と搬送路の上面/下面との間に所定のクリアランス(すきま)が確保される。しかし、このようなクリアランスがあると、紙葉類が搬送路内で「ばたつく」ために、取得した画像データに不鮮明な部分が生じるという問題がある。
このため、紙葉類のばたつきがある場合であっても、紙葉類の模様を精度良く読み取る手法が提案されている。たとえば、特許文献1には、光源と対象物との距離が基準距離からずれた場合における受光データを実際に計測して偏差を算出し、かかる偏差が格納されたテーブルを用いて受光データを補正することで、対象物のばたつきに伴う受光データのばらつきを抑制する技術が開示されている。
特開2005−190370号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、予め測定された補正データに基づいて受光データの補正を行うため、光源の経年変化や、環境変化の影響によって補正精度が悪化するという問題がある。また、数多くの補正データを取得する手間がかかるという問題や、補正データを格納しておくメモリ領域がかさむという問題もある。
これらのことから、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別することができる紙葉類識別装置をいかにして製造するかが大きな課題となっている。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するためになされたものであり、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別することができる紙葉類識別装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため本発明は、搬送される紙葉類に対して光を照射することによって前記紙葉類の種別を識別する紙葉類識別装置であって、前記紙葉類に対して可視光線および赤外線の少なくとも2波長の光を照射する光照射手段と、前記可視光線および前記赤外線が前記紙葉類によってそれぞれ反射された反射可視光線および反射赤外線を受光する受光手段と、前記反射赤外線の強度分布に基づいて前記反射可視光線の強度分布を補正する補正手段とを備え、前記補正手段は、前記反射赤外線の強度が所定の閾値以上の領域についてのみ前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記補正手段は、前記反射赤外線の強度および前記所定の閾値に基づいて前記反射可視光線の強度分布に係る各位置における補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする。
また、本発明は、上記の発明において、前記紙葉類ごとに指定された識別対象領域を記憶する識別対象領域記憶手段をさらに備え、前記補正手段は、前記識別対象領域に含まれる領域についてのみ前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする。
本発明によれば、紙葉類に対して可視光線および赤外線の少なくとも2波長の光を照射し、可視光線および赤外線が紙葉類によってそれぞれ反射された反射可視光線および反射赤外線を受光し、反射赤外線の強度分布に基づいて反射可視光線の強度分布を補正することとした。すなわち、光源と紙葉類との距離によって出力レベル差が生じやすい反射赤外線を用いて反射可視光線の強度分布を補正することで、高精度な反射可視光線画像データを取得することができる。したがって、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、反射赤外線の強度が所定の閾値以上の領域についてのみ反射可視光線の強度分布を補正することしたので、反射赤外線の強度を所定の閾値と比較するという簡単な処理によって補正対象領域を決定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、反射赤外線の強度および所定の閾値に基づいて反射可視光線の強度分布に係る各位置における補正量を算出し、算出した補正量に基づいて反射可視光線の強度分布を補正することとしたので、予め補正値等を格納したテーブルを用意することなく補正量を決定することができるという効果を奏する。
また、本発明によれば、紙葉類ごとに指定された識別対象領域を記憶し、識別対象領域に含まれる領域についてのみ反射可視光線の強度分布を補正することとしたので、紙葉類ごとに最小限必要な領域についてのみ補正を行うことで、補正処理の処理負荷を低減することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明に係る紙葉類識別装置の好適な実施例を詳細に説明する。なお、以下では、識別対象の紙葉類を紙幣とした場合について説明するが、商品券やはがきといった他の紙葉類を識別対象とすることもできる。また、以下では、ラインセンサを用いて紙葉類を識別する場合について説明するが、ラインセンサに限らず、ポイントセンサやスポットセンサを用いることとしてもよい。
まず、本実施例に係る紙葉類識別装置の特徴点について図1を用いて説明する。図1は、本実施例に係る紙葉類識別装置の特徴を示す図である。なお、同図の(A)には紙葉類識別装置に設けられた搬送路の上面図を、同図の(B)には搬送路の側面図を、それぞれ示している。
なお、同図の(A)に示したように、搬送路の下面には、搬送される紙幣の搬送方向に対して垂直方向にラインセンサが設けられている。このラインセンサは、搬送される紙葉類に対して光を照射することともに紙葉類からの反射光を受光する受光/発光素子2から構成される。なお、発光素子と受光素子とを別々に設けることとしてもよい。
図1の(B)に示すように、搬送路上面と搬送路下面との間には、紙葉類をスムーズに搬送するためのクリアランス(すきま)が設けられており、たとえば、このクリアランスは2mm程度に設定される。このため、搬送される紙葉類は、搬送路上面と搬送路下面との間で「ばたつく」ことになる。そして、このばたつきによって、ラインセンサと紙葉類との距離は、一定とはならない。
したがって、ラインセンサを介して取得される紙葉類の画像データには、紙葉類の模様が鮮明である部分と、不鮮明である部分とが生じることになる。しかし、紙葉類の種別を高精度に識別するためには、画像データに不鮮明な部分が生じることは好ましくない。
そこで、本実施例に係る紙葉類識別装置では、紙葉類に対して可視光線と赤外線とを照射し、赤外線の反射光から得られる反射赤外線画像データ21の強度分布を用いて可視光線の反射光から得られる反射可視光線画像データ22の強度分布を補正することとした。このようにして補正された補正済反射可視光線画像データ23は、紙葉類のばたつきに起因する不鮮明な部分の画質が改善される。したがって、この補正済反射可視光線画像データ23を用いて識別処理を実行すると、紙葉類の高精度な識別が可能となる。
具体的には、図1の(1)に示したように、可視光線(たとえば、緑色)および赤外線の2波長の光を紙葉類に対して照射する。そして、図1の(2)に示したように、これらの光の反射光を受光したならば、反射赤外線に係る反射赤外線画像データ21と、反射可視光線に係る反射可視光線画像データ22とをそれぞれ生成する。
つづいて、図1の(3)に示したように、反射赤外線画像データ21を用いて反射可視光線画像データ22を補正する。なお、かかる補正処理の詳細については後述する。そして、補正処理によって補正された補正済反射可視光線画像データ23を用いて紙葉類の識別処理が実行されることになる。
このように、本実施例に係る紙葉類識別装置では、反射赤外線画像データ21の強度分布を用いて反射可視光線画像データ22を補正するが、このような補正処理を行う理由は、反射赤外線画像データ21には、紙葉類の模様に対応する反応よりも、紙葉類と光源との距離に対応する反応のほうが表れやすいためである。
図2は、反射赤外線画像データと読み取り距離との関係を示す図である。同図に示すように、搬送路内をばたつきながら搬送された紙葉類から得られた反射赤外線画像データ21には、画像が薄い(強度が強い)部分が存在する。上記したように、反射赤外線画像データ21は、紙葉類と光源との距離に対応する反応が出やすいため、かかる「画像が薄い部分」は、素子(発光素子)との距離が遠い領域と対応する。
そして、本実施例に係る紙葉類識別装置では、反射赤外線画像データ21の強度分布について各座標位置の強度を所定の閾値と比較し、所定の閾値以上の領域を補正対象領域とした。また、かかる補正対象領域に含まれる各座標位置の強度と所定の閾値とから補正量を算出することとした。したがって、補正量を決定するためのデータや補正量自体を予めテーブルに格納しておく方式と比べて光源の経年変化や環境変化による影響を受けにくい。
すなわち、本実施例に係る紙葉類識別装置が用いる補正方式は、紙葉類のスキャン時に取得されるデータのみから補正量および補正対象領域を決定することができる。また、本実施例に係る紙葉類識別装置が用いる補正方式は、簡便であるため、補正処理に伴う処理負荷を低減することができる。
次に、本実施例に係る紙葉類識別装置の構成について図3を用いて説明する。図3は、本実施例に係る紙葉類識別装置の構成を示す図である。なお、図3では、本実施例に係る紙葉類識別装置の特徴点を説明するために必要な構成のみを記載しており、搬送機構や、表示部、出力部といった一般的な紙葉類識別装置が備える構成についての記載を省略している。
図3に示すように、本実施例に係る紙葉類識別装置1は、受光/発光素子2と、制御部10と、記憶部20とから構成される。また、制御部10は、画像入力部11と、補正処理部12と、識別処理部13とをさらに備えており、記憶部20には、反射赤外線画像データ21と、反射可視光線画像データ22と、補正済反射可視光線画像データ23と、テンプレートデータ24とが記憶される。
受光/発光素子2は、紙幣に対して光を照射するとともに、紙幣に反射した光を受光する素子であり、LED(発光ダイオード)等の発光素子と、フォトダイオード等の受光素子とから構成される。なお、受光/発光素子2は、たとえば、可視光線を照射するタイミングと赤外線を照射するタイミングとをずらす(交互に点灯する)ことで、反射可視光線と反射赤外線とを別々に受光することができる。
また、本実施例では、受光/発光素子2は、緑色の可視光線および赤外線の2波長の光を照射することとするが、緑色以外の可視光線を用いることとしてもよく、緑色および赤色のように複数の可視光線を照射することとしてもよい。
制御部10は、受光/発光素子2からの出力データを受け取り、受け取った出力データから生成した画像データに対して補正処理を行うとともに、補正した画像データに基づいて紙葉類の識別処理を行う処理部である。
画像入力部11は、受光/発光素子2からの出力データを受け取り、受け取った出力データから反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22を生成して記憶部20へ記憶させる処理を行う処理部である。
具体的には、この画像入力部11は、受光/発光素子2から受け取った反射赤外線に係る出力データから紙幣の模様のスキャンデータである反射赤外線画像データ21と、反射可視光線に係る出力データから紙幣の模様のスキャンデータである反射可視光線画像データ22とを生成する。そして、生成した反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22を記憶部20へ格納する。
補正処理部12は、記憶部20から反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22を読み出し、反射赤外線画像データ21を用いて反射可視光線画像データ22を補正するとともに、補正済反射可視光線画像データ23を記憶部20へ記憶させる処理を行う処理部である。なお、この補正処理部12が行う補正処理の詳細については、図4〜図6を用いて後述することとする。
識別処理部13は、記憶部20から補正済反射可視光線画像データ23を読み出し、読み出した補正済反射可視光線画像データ23と、紙幣ごとに用意されたテンプレートデータ24とを対比することによって紙幣の種別あるいは真偽を識別する処理部である。
記憶部20は、不揮発性RAM(Random Access Memory)やHDD(Hard Disk Drive)といったデバイスで構成される記憶部である。なお、本実施例において使用後に不要となる反射赤外線画像データ21、反射可視光線画像データ22および補正済反射可視光線画像データ23については揮発性RAMに格納し、テンプレートデータ24のみを不揮発性RAMやHDDに格納することとしてもよい。
反射赤外線画像データ21は、紙幣によって反射された反射赤外線から得られた画像データであり、反射可視光線画像データ22は、紙幣によって反射された反射可視光線から得られた画像データである。
補正済反射可視光線画像データ23は、反射可視光線画像データ22を補正処理部12が補正することによって得られた補正データであり、反射可視光線画像データ22の不鮮明な領域を鮮明化した画像データである。なお、この補正済反射可視光線画像データ23は、識別処理部13におけるテンプレートデータ24との対比処理に用いられる。
テンプレートデータ24は、紙幣の表面あるいは裏面の模様に係る画像データである。また、テンプレートデータ24は、紙葉類識別装置1において識別される紙幣の種別分だけ用意される。なお、各テンプレートデータ24は、紙葉類識別装置1において用いられる可視光線と同波長の可視光線で撮像された画像データを用いることが好ましい。
次に、図3に示した補正処理部12が行う補正処理の詳細を図4〜図6を用いて説明する。まず、反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22の構成について図4を用いて説明する。図4は、反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22の構成を示す図である。
同図に示すように、各画像データは、X座標およびY座標で特定される画素の集合データである。なお、図4の(A)は反射赤外線画像データ21の構成を示しており、図4の(B)は反射可視光線画像データ22の構成を示している。
そして、図4に示したように、反射赤外線画像データ21においてX座標およびY座標がいずれも3である画素値をA(3,3)とすると、A(3,3)は、反射可視光線画像データにおいてX座標およびY座標がいずれも3である画素値であるB(3,3)と対応している。そして、A(3,3)の値が所定の条件を満たした場合には、A(3,3)の値を用いてB(3,3)の値が補正されることになる。
また、A(X,Y)あるいはB(X,Y)の値は、たとえば、8bitのデータで表現され、0〜255の256段階の値のいずれかをとる。また、値が大きくなるほど各画素が「薄い」と表現される。そして、反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22は、それぞれ、「8bit×搬送方向の読み取り画素数×搬送方向と垂直方向の読み取り画素数」の大きさのデータとなる。
なお、本実施例においては、各画素の画素値をそのまま用いた場合について説明するが、各画像データを複数の画素を含んだブロックに分割し、ブロック単位に算出した画素値の合計値あるいは平均値を用いることとしてもよい。
次に、反射赤外線画像データ21に基づいて行われる補正手順について図5を用いて説明する。図5は、補正対象領域を示す図である。まず、反射赤外線画像データ21から補正対象領域を決定する手順について説明する。反射赤外線画像データ21の各画素値をA(X,Y)とし、所定の閾値をZとすると、補正対象領域に含まれる画素は、条件式「A(X,Y)≧Z」を満たす画素となる。なお、閾値Z未満の画素については、紙幣の模様に対する反応である可能性が高いため、補正対象領域には含めず、対応する座標における反射可視光線画像データ22の画素値をそのまま用いる。
このようにして決定された補正対象領域を図5の(A)〜(C)に示した。図5の(A)に示したように、搬送路を搬送される紙幣は、搬送方向にばたつくため、Y座標と平行にY座標の全ての座標にわたる補正対象領域(図5の(A)に示した補正対象領域A参照)が発生する場合が多い。しかし、紙幣には折ぐせやしわがある場合もあるので、図5の(B)に示したように、所定の閉領域(図5の(B)に示した補正対象領域B参照)が補正対象領域とる場合もある。また、図5の(C)に示したように、X座標と平行にX座標の全ての座標にわたった補正対象領域(図5の(C)に示した補正対象領域C参照)が発生する場合もある。
そして、反射赤外線画像データ21において条件式「A(X,Y)≧Z」を満たす画素に対応する反射可視光線画像データ22の画素の画素値をB(X,Y)とし、補正後の画素値をb(X,Y)とすると、補正後の画素値b(X,Y)は、式「b(X,Y)=B(X,Y)×(Z/A(X,Y)」で表わされる。すなわち、補正後の画素値は、補正前の画素値に補正量「Z/A(X,Y)」を乗じた値となる。
このように、本実施例に係る補正処理では、反射赤外線画像データ21の各画素値と所定の閾値を比較することで、反射可視光線画像データ22の補正対象領域を決定するとともに、補正対象領域に含まれる反射可視光線画像データ22の各画素に対する補正量を決定することとした。したがって、補正量を決定するためのデータや補正量自体を予めテーブルに格納しておく方式と比べて光源の経年変化や環境変化による影響を受けにくい。
次に、補正処理部12が行う補正処理の処理手順について図6を用いて説明する。図6は、補正処理の処理手順を示すフローチャートである。同図に示すように、まず、補正処理部12が記憶部20から反射赤外線画像データ21および反射可視光線画像データ22を読み込む(ステップS101)。
つづいて、補正処理部12は、反射赤外線画像データ21の各座標における値(画素値)が所定の閾値以上であるか否かを判定する(ステップS102)。そして、各座標における(画素値)が所定の閾値以上である場合には(ステップS102,Yes)、補正量を算出する(ステップS103)。
つづいて、算出した補正量を用いて反射可視光線画像データ22の対応する座標値(画素値)を補正する(ステップS104)。なお、ステップS102において、反射赤外線画像データ21の画素値が所定の閾値よりも小さい場合には(ステップS102,No)、ステップS103およびステップS104を実行することなくステップS105へ進む。
そして、ステップS104を終了した場合およびステップS105においてNoと判定された場合には、反射赤外線画像データ21の全座標について処理を行ったか否かが判定される(ステップS105)。そして、全座標についての処理が完了した場合には(ステップS105,Yes)、補正済反射可視光線画像データ23を記憶部20に対して出力し(ステップS106)、処理を終了する。
一方、ステップS105において、未だ反射赤外線画像データ21の全座標について処理が完了していない場合には(ステップS105,No)、ステップS102以降の処理を繰り返すことになる。
次に、紙幣における所定の領域を指定して補正処理を行う場合について、図7を用いて説明する。図7は、識別対象領域を示す図である。なお、同図においては、図3の記憶部20に記憶されるテンプレートデータ24に予め識別対象領域を設定しておく場合について説明する。
図7の(A)に示したのは、識別領域Aおよび識別領域Bが設定されたテンプレートデータ24である。紙幣には、特殊な印刷が施された部分が設けられる場合もあり、所定の波長の光を照射した場合には、かかる部分のインクのみが照射された光に反応する。また、紙幣の所定部分の識別を行うだけで、高精度な識別を行うことができる場合もある。
したがって、テンプレートデータ24等に、「識別対象領域」を指定しておくことは有用である。たとえば、図7の(A)に示したように、「識別対象領域A」および「識別対象領域B」が指定された場合について説明する。図7の(B)に示したように、図5および図6を用いた手順によって反射赤外線画像データ21の所定の画素領域が「補正対象領域」として決定されると、図7の(C)に示したように、図7の(A)に示した「識別対象領域」と、図7の(B)に示した「補正対象領域」とが重複した領域が、反射可視光線画像データ22の「最終的な補正対象領域」として決定される。
なお、図7では、「識別対象領域」を指定する場合について説明したが、これとは逆に、「識別非対象領域」を指定しておき、指定された「識別非対象領域」以外の領域を「識別対象領域」としてもよい。また、「識別対象領域」および「識別非対象領域」を双方とも指定することとしてもよい。
次に、本実施例に係る補正処理が特に有効な場合について図8を用いて説明する。図8は、透過光識別を併用する場合の受発光素子配置を示す図である。なお、同図には、紙幣が搬送される搬送路の側面図を示している。
同図に示すように、搬送路上面には受光素子3が、搬送路下面には受光/発光素子2が、それぞれ設けられている。受光/発光素子2は、受光/発光素子2自身が紙幣に対して照射した光の反射光を受光する。また、受光素子3は、受光/発光素子2が紙幣に対して照射した光が紙幣を透過した透過光を受光する。なお、受光素子3が受光した透過光についても紙幣識別に用いることができる。
このように、搬送路上面および搬送路下面に受発光素子を設ける場合、搬送路の片面に受発光素子を設ける場合に比べて、搬送路上面と搬送路下面の間に設けられるクリアランスを大きめにとる必要がある。その理由は、受光/発光素子2のみを用いた場合には、搬送される紙幣を受光/発光素子2に押し付ける機構(ローラ等)を用いることでクリアランスを小さくできるからである。
しかし、図8に示したように、搬送路上面および搬送路下面に受発光素子を配置した場合には、ローラー等の機構を取り付けにくい。したがって、本実施例に係る補正処理は、搬送路に所定のクリアランスを設ける必要がある場合に、特に有用である。
上述してきたように、本実施例では、受発光素子が、紙葉類に対して可視光線および赤外線の少なくとも2波長の光を照射するとともに、可視光線および赤外線が紙葉類によってそれぞれ反射された反射可視光線および反射赤外線を受光する。そして、受光データを受け取った補正処理部が、反射赤外線の強度分布に基づいて反射可視光線の強度分布を補正するように紙葉類識別装置を構成した。また、識別処理部が、補正後の反射可視光線の強度分布を用いて紙幣の識別処理を行うように紙葉類識別装置を構成した。
すなわち、光源と紙葉類との距離によって出力レベル差が生じやすい反射赤外線を用いて反射可視光線の強度分布を補正することで、高精度な反射可視光線画像データを取得することができる。したがって、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別することができる。
以上のように、本発明に係る紙葉類識別装置は、紙葉類にばたつきがある場合であっても、簡便に高精度な画像データを取得して紙葉類を識別したい場合に適している。また、本発明を折ぐせ等がある紙葉類をスキャニングする装置に適用することもできる。
本実施例に係る紙葉類識別装置の特徴を示す図である。 反射赤外線画像データと読み取り距離との関係を示す図である。 本実施例に係る紙葉類識別装置の構成を示す図である。 反射赤外線画像データおよび反射可視光線画像データの構成を示す図である。 補正対象領域を示す図である。 補正処理の処理手順を示すフローチャートである。 識別対象領域を示す図である。 透過光識別を併用する場合の受発光素子配置を示す図である。
符号の説明
1 紙葉類識別装置
2 受光/発光素子
3 受光素子
10 制御部
11 画像入力部
12 補正処理部
13 識別処理部
20 記憶部
21 反射赤外線画像データ
22 反射可視光線画像データ
23 補正済反射可視光線画像データ
24 テンプレートデータ

Claims (3)

  1. 搬送される紙葉類に対して光を照射することによって前記紙葉類の種別を識別する紙葉類識別装置であって、
    前記紙葉類に対して可視光線および赤外線の少なくとも2波長の光を照射する光照射手段と、
    前記可視光線および前記赤外線が前記紙葉類によってそれぞれ反射された反射可視光線および反射赤外線を受光する受光手段と、
    前記反射赤外線の強度分布に基づいて前記反射可視光線の強度分布を補正する補正手段と
    を備え
    前記補正手段は、
    前記反射赤外線の強度が所定の閾値以上の領域についてのみ前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする紙葉類識別装置。
  2. 前記補正手段は、
    前記反射赤外線の強度および前記所定の閾値に基づいて前記反射可視光線の強度分布に係る各位置における補正量を算出し、当該補正量に基づいて前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする請求項に記載の紙葉類識別装置。
  3. 前記紙葉類ごとに指定された識別対象領域を記憶する識別対象領域記憶手段をさらに備え、
    前記補正手段は、
    前記識別対象領域に含まれる領域についてのみ前記反射可視光線の強度分布を補正することを特徴とする請求項1または2に記載の紙葉類識別装置。
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