JP5127783B2 - においセンサおよびにおい検知方法 - Google Patents
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Description
哺乳類の嗅覚システムでは、におい分子Aは、図1に示すように、嗅上皮101にある粘膜に溶け込み、嗅細胞102によって受容される。そして、嗅細胞102においてその受容による化学的信号が電気信号に変換され、嗅球103における糸球体104に投射され、さらに脳内すなわち嗅皮質に信号として伝達される。嗅皮質は大脳辺縁系に存在し、経験を基ににおいを識別することができる。嗅細胞102におけるにおい分子Aの受容は、図2に示すように、におい分子Aが嗅細胞102の嗅繊毛102a上に発現している嗅覚受容体に結合することで行われる。
ヒトの嗅覚受容体は、遺伝子レベルでは約500種であり、実際に発現している嗅覚受容体は約400種である。犬ではヒトの約2倍の種類の嗅覚受容体がある。このように、嗅覚受容体の種類が数百種であるのに対し、におい分子は数百万種である。しかし、1つのにおい分子は種類の異なる複数の嗅覚受容体に結合することができ、それに対して脳では、同一の嗅覚受容体と結合した異なるにおい分子を識別する高度な情報処理が行われているということが明らかになっている。さらに、におい分子が嗅覚受容体に結合したという情報が脳へ運ばれる際には、複数の嗅覚受容体の情報が混合し、さらに介在ニューロンからの投射を受けていることが分かっている。
1972年には、環境問題の深刻化を受けて悪臭防止法が施行された。これにより、NOX、CO2、SOX、O3、フロン、NH3、H2S等の22種類の特定悪臭物質に対する濃度調査の重要性が高まり、ガスセンサの開発が活発に行われるようになった。さらに、都市生活を営むうえで身のまわりにごく普通に存在するにおいに対する苦情もあったことから、物質濃度規制のみではなく複合臭も対象にする臭気指数規制が1995年の法改正(1996年施行)で導入され、ますますにおいセンサの必要性が高まった。
においを高感度に検出・識別する技術としては、これまで様々な技術が用いられてきた。それらの技術の基本は、複数の異なるセンサ素子を有する検出システムを用い、それら個々のセンサ素子からの情報をコンピュータ処理し、予め学習させて作成しておいたデータベースに基づいてにおいの識別を行うというものである。
においの検出については、半導体ガスセンサや、有機薄膜付き水晶振動子、導電性高分子デバイス等が開発されている(例えば、非特許文献6および7)。これらのにおいセンサは、いずれもセンサ表面ににおい分子が吸着したときの応答を捉えるものであり、センサ表面の特性を変えることで異なる吸着特性を持たせて、におい分子をセンサ表面に個別に吸着させて識別を行うものである。また、必要に応じて、においの識別のために、既知ににおい分子を用いて各センサの応答を予め学習させ、検知対象のにおいのパターン認識を行う方法も行われている。
また、前記においセンサは、ほとんどのにおい分子に対して感度が低く、ヒトの嗅覚システムの感度には遠く及ばない。これらのにおいセンサでは、必要な感度を得ようとすると、検出システムを非常に大型化する必要がある。このように検出システムを大型化すると、においが発生している場所でにおいを検知することが困難になるため、においセンサの需要からかけ離れたものになってしまう。
さらに、試料中の水分がセンサの応答に干渉する場合には、水蒸気除去等の煩雑な前処理が必要となる。
以上のことから、においの記録、保存、伝達等のために、少なくともヒトの嗅覚システムに匹敵する感度と識別能を有するにおいセンサが望まれている。
[1]基板と、該基板上に配置された、複数の嗅細胞および前記複数の嗅細胞のうち同じ嗅覚受容体を発現する複数の嗅細胞と結合した糸球体と、前記複数の嗅細胞の嗅覚受容体ににおい分子が結合したときの該嗅細胞に結合する糸球体の応答を光学的に計測する計測手段と、を有し、前記複数の嗅細胞の応答を直接計測せずに、それら嗅細胞からの信号が集積された糸球体の応答を計測するにおいセンサ。
[2]電極が設けられた基板と、前記基板上の前記電極以外の部分に配置された複数の嗅細胞と、前記電極上に配置された、前記複数の嗅細胞と結合した糸球体と、前記複数の嗅細胞の嗅覚受容体ににおい分子が結合したときの該嗅細胞に結合した糸球体の応答を電気的に計測する計測手段と、を有し、前記複数の嗅細胞の応答を直接計測せず、前記複数の嗅細胞のうち同じ嗅覚受容体を発現する複数の嗅細胞が結合し、それら嗅細胞からの信号が集積された糸球体の応答を計測するにおいセンサ。
[3]前記電極が、前記嗅細胞から糸球体に投射する神経伝達物質を酸化する酸化酵素、および前記酸化酵素と前記電極の間の電子の移動を媒介する電子移動メディエータが固定化された酵素電極である、前記[2]に記載のにおいセンサ。
[4]さらに、前記基板上に配置される前記嗅細胞を区画する、または前記嗅細胞と前記糸球体を区画する配列層を有する、前記[1]〜[3]のいずれかに記載のにおいセンサ。
[5]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のにおいセンサを用いてにおいを検知するにおい検知方法。
[6]前記[1]〜[4]のいずれかに記載のにおいセンサを用いてにおいを検知する方法であって、基板上に嗅細胞および糸球体を配置する配置工程と、前記嗅細胞および糸球体を培養し、前記嗅細胞と該嗅細胞に対応する糸球体とを結合させる培養工程と、前記糸球体の応答を計測する計測工程と、を有するにおい検知方法。
[7]前記[1]に記載のにおいセンサを用いてにおいを検知する方法であって、膜電位感受性蛍光色素、カルシウム感受性蛍光色素、神経伝達物質感受性蛍光色素からなる群から選ばれる1種以上の蛍光色素を糸球体に導入し、該蛍光色素が発する蛍光強度を計測して、前記糸球体の応答を計測する、前記[5]に記載のにおい検知方法。
また、本発明のにおい検知方法によれば、高い感度でにおいを検知することができる。
以下、本発明のにおいセンサの実施形態の一例を示し、該においセンサを用いたにおい検知方法と共に詳細に説明する。
本実施形態のにおいセンサ1は、図3に示すように、基板11と、基板11上に配置された嗅細胞12と、におい分子に対する嗅細胞12の応答を光学的に計測する図示しない計測手段(以下、「光学的計測手段」という。)とを有している。
基板11の形状は、基板11上に配置した嗅細胞12を利用してにおいが検知できる形状であればよく、平板状が好ましい。
基板11の大きさは、特に限定されず、適宜選定することができる。
また、前述の方法により精製した嗅細胞は、異なる嗅覚受容体をそれぞれ発現している複数種類の嗅細胞の混合であるため、さらに個別の嗅細胞ごとに分離することが好ましい。嗅細胞を分離する方法としては、例えば、抗体カラムを用いる方法が挙げられる。該方法は、嗅覚受容体の特定のアミノ酸配列に対応する抗体をカラムに固定しておき、その嗅覚受容体を表面に発現している嗅細胞を該カラムにより分離する方法である。
また、いずれの場合も、基板11上に嗅細胞12を配置した後に、それら嗅細胞12を培養して成長させてもよい。
膜電位感受性蛍光色素としては、例えば、di−4−ANEPPS、DiBAC4が挙げられる。
カルシウムイオン感受性蛍光色素としては、例えば、fura−2、fluo−3、fluo−4が挙げられる。
前記神経伝達物質としては、例えば、グルタミン酸が挙げられる。
神経伝達物質感受性蛍光色素としては、例えば、グルタミン酸蛍光プローブであるEOS(Glutamate(E) Optical Sensor)が挙げられる。
これらの蛍光色素を嗅細胞12に導入する方法としては、細胞内への蛍光色素の導入に通常用いられる公知の導入方法が使用できる。
また、においセンサ1を用いるにおい検知方法では、既知のにおい分子を用いて、予めどのにおい分子によりどの嗅細胞12が応答するかを調べておき、それら応答をデータベース化しておくことにより、そのにおいセンサで検知したにおい分子を容易に識別して同定することが可能となる。
このようなデータベース化を行った検知方法によれば、におい分子の分子構造と生体活性の相関を求めることができるようになる可能性もあると考えられる。
配列層13の材質を、配列層13上では細胞が成長できないものであることが好ましい。これにより、各々の孔14内に嗅細胞12を別々に配置しやすくなり、それらの嗅細胞12を別々に計測してにおい分子の識別を行うことが容易になる。
配列層13の材質は、細胞が成長しにくい材質であればよく、例えば、疎水性の高い一般的なフォトレジストやシリコン系等の高分子、銀等の金属、SiO2等の金属酸化物が挙げられる。
同一の孔14内に複数種類の嗅細胞12が配置される場合、各々の孔14には同一種類の嗅細胞12が2種以上配置されないようにすることが好ましい。また、同一の孔14に同一種類の嗅細胞12が配置される場合、同一の孔14内における同一の嗅細胞12の数は2以上であることが好ましい。
また、においセンサ1Aでは、前記蛍光色素は、嗅細胞12内に導入せずに孔14内に配置し、電気刺激等によって細胞内に取り込ませてもよい。
以下、本発明の他の実施形態例であるにおいセンサ2、およびにおいセンサ2を用いたにおい検知方法ついて説明する。
においセンサ2は、図5に示すように、複数の電極22が設けられた基板21と、電極22上に配置された嗅細胞23と、におい分子に対する嗅細胞23の応答を電気的に計測する図示しない計測手段(以下、「電気的計測手段」という。)とを有している。
基板21は、生体親和性に優れ、かつ絶縁性に優れた基板を用いることができ、例えば、ガラス基板、シリコン酸化物からなる基板等が挙げられる。
電極22の数および大きさは、特に限定されず、測定に用いる嗅細胞12の種類、量に応じて適宜選定すればよい。電極22は1つのみ設けられていてもよい。
電極22の形成方法は、特に限定されず、例えば、フォトリソグラフィーによる形成方法等が挙げられる。
1つの電極22上に配置される嗅細胞23は、1種のみであってもよく、2種以上であってもよいが、1つの電極22に1種の嗅細胞23が配置されていることが好ましい。
この場合、電極22として、嗅細胞23により産生される神経伝達物質を酸化する酸化酵素と、該酸化酵素と電極22の間の電子移動を媒介す電子移動メディエータ(以下、「メディエータ」という。)を、電極上に塗布して固定化した酵素電極を用いる。
また、前述した方法の他にも、電界効果トランジスタのような半導体を用いた構造物を用いて、電極22上の嗅細胞23の応答を電気的に計測することもできる。
また、においセンサ1を用いるにおい検知方法と同様に、既知のにおい分子を用いて、嗅細胞23の応答をデータベース化しておくことにより、そのにおいセンサで検知したにおい分子を容易に識別して同定することが可能となる。
配列層24は、複数の微小な孔25が形成されている。配列層24は、においセンサ1Aにおける配列層13と同じものが使用できる。
同一の孔25内に複数種類の嗅細胞23が配置される場合、各々の孔25には同一種類の嗅細胞23が2種以上配置されないようにすることが好ましい。また、同一の孔25に同一種類の嗅細胞23を配置する場合、同一の孔25内における同一の嗅細胞23の数は2以上であることが好ましい。
複数の微小な孔25に嗅細胞23を配置する方法は、においセンサ1Aの場合と同じ方法が使用できる。
以下、本発明のさらに他の実施形態例であるにおいセンサ3、およびにおいセンサ3を用いたにおい検知方法ついて説明する。
においセンサ3は、図7に示すように、基板31と、基板31上に配置された嗅細胞32、および嗅細胞32と結合した糸球体33と、におい分子に対する糸球体33の応答を光学的に計測する光学的計測手段とを有している。
基板31は、においセンサ1の基板11と同じものが使用できる。
基板31上の嗅細胞32の量は、光学的計測手段により、嗅細胞32と結合している糸球体33の応答を計測してにおいを検知するのに充分な量であればよく、104〜105cells/cm2であることが好ましい。
基板31上に配置する糸球体33の量は、光学的測手段により糸球体33の応答を計測してにおいを検知するのに充分な量であればよく、104〜105cells/cm2であることが好ましい。
そのため、におい分子が結合した嗅細胞32が投射する糸球体33の応答を計測することで、においセンサ1を用いる方法と同様に、においを検知、識別することができる。
膜電位感受性蛍光色素と神経伝達物質感受性蛍光色素は、どちらか一方のみを用いてもよく、両方を同時に用いてもよい。
これらの蛍光色素を糸球体33に導入する方法としては、細胞内への蛍光色素の導入に通常用いられる公知の導入方法が使用できる。
配置工程では、これら嗅細胞32と糸球体33を、スポッティング等により基板31上に配置する。
ただし、本実施形態のにおい検知方法は前述の工程には限定されず、予め作製しておいたにおいセンサ3を用いて行ってもよい。
以下、本発明のさらに他の実施形態例であるにおいセンサ4、およびにおいセンサ4を用いたにおい検知方法ついて説明する。
においセンサ4は、図8に示すように、電極42が設けられた基板41と、基板41上に配置された嗅細胞43と、電極42上に配置された、嗅細胞43と結合した糸球体44と、におい分子に対する糸球体44の応答を電気的に計測する電気的計測手段とを有している。においセンサ4は、電極42上に配置された糸球体44の応答を電気的計測手段により電気的に計測する。
基板41は、においセンサ2の基板21と同じものが使用できる。また、嗅細胞43および糸球体44は、においセンサ3の嗅細胞32と糸球体33と同じものが使用できる。
嗅細胞43の嗅覚受容体ににおい分子が結合すると、該嗅細胞43と軸索により結合した糸球体44にその信号が投射され、神経伝達物質を介して伝わる。嗅細胞43から信号が投射された糸球体44では、該投射により電気信号が発生するので、これを電極42と接続した電気的計測手段により計測することで、糸球体44の応答が計測できる。
また、においセンサ2と同様に、電極42上に、神経伝達物質を酸化する酸化酵素と、該酸化酵素と電極42の間で電子の移動を媒介するメディエータを固定化した酵素電極を用い、電極42におけるメディエータの酸化電流を測定することで、糸球体44の応答を計測してもよい。
該方法は、嗅細胞43と糸球体44を、基板41上の電極42以外の部分と、電極42上とに別々に配置する以外は、においセンサ3を用いたにおい検知方法と同様に行うことができる。
ただし、本実施形態のにおい検知方法は前述の工程には限定されず、予め作製しておいたにおいセンサ4を用いて行ってもよい。
このように、本発明のにおいセンサおよびにおい検知方法は、生体における嗅覚システムを利用しているため、生体と同等の感度および識別能を実現できる。そのため、特定のにおい分子を対象とするガスセンサとしてだけでなく、医療分野においては疾病の診断や検査にも好適に用いることができる。また、これにより、特定の薬に対する客観的な薬理効果の実証も実現できると考えられる。さらに、用いる嗅細胞や該嗅細胞に対応する糸球体の種類をヒト以外のものにすることで、ヒトが検出できないにおいを検出、識別することもできるようになる。そのため、例えば犬の嗅細胞および糸球体を用いることで、有害なガスを回避することがより容易になると考えられる。
また、各におい分子に対する、嗅細胞および糸球体から脳への信号の投射を観察することができれば、脳内の情報処理に対する新しい知見が得られると考えられる。このような知見は、例えば、異なる化学物質でもヒトにとっては同じにおいと感じる、等といったにおいの分類を行い、においのデジタル化、データベース化を進めることで、においの出るテレビや、五感通信の重要な要素であるにおい通信の実現にも繋がるものである。さらに、におい通信においては、有害な物質を、同等のにおいと認識される他の無害な物質に変換することも可能となる。また、意識的に特定のにおいを発するという技術も可能になり、より臨場感を高めることができる。
また、本発明により、嗅覚に関してにおいのデータベースを向上させ、また分子構造との相関やマッピングを行うことは、脳神経系の基礎研究においても嗅覚における新たな知見を得ることができ、科学の大きな発展に繋がると考えられる。
また、嗅細胞および糸球体を両方用いるにおいセンサ3、4は、前述したにおいセンサ1A、2Aと同様に、嗅細胞と該嗅細胞と結合する糸球体が同一の孔に配置されるようにした、配列層を有するセンサであってもよい。
また、本発明のにおいセンサは、嗅細胞または糸球体の応答を計測する計測する手段として、光学的計測手段と電気的計測手段の両方を備えていてもよい。
また、本発明のにおい検知方法は、前述の方法には限定されない。例えば、嗅細胞または糸球体の応答を、光学的な計測手段と電気的な計測手段の両方を用いて行ってもよい。
Claims (7)
- 基板と、該基板上に配置された、複数の嗅細胞および前記複数の嗅細胞のうち同じ嗅覚受容体を発現する複数の嗅細胞と結合した糸球体と、前記複数の嗅細胞の嗅覚受容体ににおい分子が結合したときの該嗅細胞に結合する糸球体の応答を光学的に計測する計測手段と、を有し、前記複数の嗅細胞の応答を直接計測せずに、それら嗅細胞からの信号が集積された糸球体の応答を計測するにおいセンサ。
- 電極が設けられた基板と、前記基板上の前記電極以外の部分に配置された複数の嗅細胞と、前記電極上に配置された、前記複数の嗅細胞と結合した糸球体と、前記複数の嗅細胞の嗅覚受容体ににおい分子が結合したときの該嗅細胞に結合した糸球体の応答を電気的に計測する計測手段と、を有し、前記複数の嗅細胞の応答を直接計測せず、前記複数の嗅細胞のうち同じ嗅覚受容体を発現する複数の嗅細胞が結合し、それら嗅細胞からの信号が集積された糸球体の応答を計測するにおいセンサ。
- 前記電極が、前記嗅細胞から糸球体に投射する神経伝達物質を酸化する酸化酵素、および前記酸化酵素と前記電極の間の電子の移動を媒介する電子移動メディエータが固定化された酵素電極である、請求項2に記載のにおいセンサ。
- さらに、前記基板上に配置される前記嗅細胞を区画する、または前記嗅細胞と前記糸球体を区画する配列層を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載のにおいセンサ。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のにおいセンサを用いてにおいを検知するにおい検知方法。
- 請求項1〜4のいずれか一項に記載のにおいセンサを用いてにおいを検知する方法であって、
基板上に嗅細胞および糸球体を配置する配置工程と、前記嗅細胞および糸球体を培養し、前記嗅細胞と該嗅細胞に対応する糸球体とを結合させる培養工程と、前記糸球体の応答を計測する計測工程と、を有するにおい検知方法。 - 請求項1に記載のにおいセンサを用いてにおいを検知する方法であって、
膜電位感受性蛍光色素、カルシウム感受性蛍光色素、神経伝達物質感受性蛍光色素からなる群から選ばれる1種以上の蛍光色素を糸球体内に導入し、
前記蛍光色素の蛍光強度を計測して、前記糸球体の応答を計測する請求項5に記載のにおい検知方法。
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