JP5127702B2 - 気体の液体への溶解と同溶解気体の供給のためのシステム及び方法 - Google Patents

気体の液体への溶解と同溶解気体の供給のためのシステム及び方法 Download PDF

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Description

(関連出願への参照)
本出願は、2005年5月25日に出願され、本明細書で参考文献として開示されているアメリカ合衆国特許出願第11/137,856号による優先権を主張するものである。
気体の液体への溶解には、その適用分野により異なる多くのシステムと方法が利用できる。主要な適用として、屋外での水塊の酸化、工業的用途及び廃水処理がある。ほとんどの溶解気体の供給手段[即ち、発泡拡散、ベンチュリ(Venturi)噴射、U字管、スピース(Speece)コーン等]は、物質移動を増加させるために、大量の液体に導入される気体の接触時間及びまたは気泡の表面積を増加させる原理に基づくものである。液体に気体を溶解させる従来の技術は、溶解を増加させるために、液体に注入される気体の接触時間及びまたは気体気泡の大量の液体との接触面積を増加させる性質を持つものであり、全てではないが殆どのこれら初期の技術では、液体に溶解しなかった気体の回収手段が必要か、またはその損失を許容するものであった。アメリカ合衆国特許第 5,979,363号(Sharrに交付されている)は、池における水産でパイプにより飼料と酸素の混合スラリーを供給する方法を述べている。アメリカ合衆国特許第5,911,870号(Houghに交付)は、水に溶解する酸素量を増加させる装置と電解槽による酸素の発生を使用している。アメリカ合衆国特許第5,904,851(Taylorらに交付)では、まずベンチュリ型の噴射機を用いて液体中に気体を吸入し次いで混合して溶解量を増加させ、水中の酸素量を増大する方法を提案している。
アメリカ合衆国特許第5,885,467(Zelenakらに交付)は、その上を液体が徐々に流れる複数の板または受け皿を使用し、液体を酸素と混合する方法を提案している。アメリカ合衆国特許第4,501,664(Heiらに交付)では、有機物を含む廃水に数個の処理用区画を用いて酸素を溶解する方法を提案している。アメリカ合衆国特許第5,766,484 号(Petitらに交付)は廃水処理のための溶解気体の浮遊システムを提案しており、これによる特定の相対的位置にある導入管と排出管の構成により空気気泡による固体の液体からの分離効果が最大化されるとしている。アメリカ合衆国特許第5,647,977号(Arnaudらに交付)は、懸濁固体除去等のための曝気、 混合/凝集、及び 接触材を含む廃水処理システムを提案している。アメリカ合衆国特許第5,382,358 (Yehに交付)は、溶解空気による浮遊(DAF)による液体中の懸濁物分離のための装置を提案している。アメリカ合衆国特許第3,932,282号(Etteltに交付)は気泡分解の防止を目的とした垂直の浮遊カラムを含む溶解空気による浮遊システムを提案している。
Mazzei の噴射装置 (例えばアメリカ合衆国特許第5,674,312号、同 6,193,893号、及び6,730,214号を参照)は急速な液体の流れにより気体を該液体の流れに吸入し、混合槽が気泡と液体との接触時間を増大して溶解を増大するために使われてもよいKeirnの方法(アメリカ合衆国特許第6,530,895)一連の加圧槽を用いて気体状酸素を液体に加え、この槽内の加圧は溶解度を増大させるために使われる。アメリカ合衆国特許第6,962,654 号(Arnaudに交付)は、放射状に溝を刻んだリングを用いて液体の流れをより細い流れに分割し、気体をその流れに導入し、溶解度を増加させるために混合される。Speece(アメリカ合衆国特許第3,643,403号、6,474,627号、6,485,003号及び6,848,258号を参照)は、加圧下に上部圧力を用いて液体を円錐型槽に導入し、下向きの液体の流速を上向きの気泡の流速に適合させ溶解時間を増大させる。Littmanら(アメリカ合衆国特許第6,279,882号)は、衝撃波を用いて上向きに流れる気泡のサイズを減少させる以外は、Speeceと同様の方法を用いている。Roberts,Jr.ら(アメリカ合衆国特許第4,317,731号)は、上部槽内での乱流混合により気体を大量の液体と混合し、下部の静止槽で未溶解気体を上部槽に上昇させて戻し再混合させている。 以下のアメリカ合衆国特許では気泡と液体の接触を増加させる様々な方法が用いられている:5,275,742号(Satchell,Jr.ら)、5,451,349号(Kingsley)、5,865,995号(Nelson)、6,076,808号(Porter)、6,090,294号(Teranら)、6,503,403号(Greenら)、6,840,983号(McNulty)。
本発明の目的は、液体中の気体濃度を急速に増大させるための、単純化された安価な方法と装置を提供することである。さらに本発明の目的は、溶解速度と溶解度を大幅に増加させるために、上部空間の気体に加圧下に噴射液体を導入し、もし必要であれば、該圧力をシステム内の混合のためのエネルギーとして用いることである。
本発明に係る装置は内部に処理される液体と、該液体の上部に加圧気体導入のための上部空間を有する圧力容器を含む溶解タンクからなる。該溶解タンクは、圧力容器内への処理液体の通過を可能とする少なくとも一つの液体噴射ノズルと、一つの処理済液体出口を含む。該装置は、さらに液体を加圧する手段、または少なくとも一つの液体噴射ノズルを通じて溶解タンクに連通する被処理液体源を溶解タンクに移動する手段を有する。気体源はさらに溶解タンクと連通する。また本発明に係る装置は溶解タンクの外側に液体流出口を通じて接続される排液装置を有する。排液装置には一つ以上の開口部が設けられ、該開口部を通じて溶解タンクからの処理済液体が装置外部へ通過できる。該開口部を通じて同伴手段が設けられてもよい。
本発明では、小型の処理用液体の液滴を加圧された溶解タンク内の気体状上部空間に導入して操作する。溶解タンク内を加圧するこの方法は、拡散効率を向上させ、また殆ど即時に気体を液体に吸収させ、気体で液体をほぼ飽和させる。溶解した気体で飽和した液滴は、溶解タンクの底に落下し、処理用液体の供給のための貯留層を形成し、上部空間の加圧された気体と大気圧の間を封鎖する作用を果たす。供給用の処理用液体は、継続的に目的の被処理液体内に噴射され、混合され、特定の用途に応じて制御された速度で処理される。排液装置より排出された液体は、処理用液体を被処理液体に混合するために用いられた大圧力(とエネルギー)を受けて落下する。
混合は溶解気体の被処理液内での目標濃度を達成するために制御することができる。液−液混合の速度は、気-液混合速度の制御を必要とする従来の供給方法と比較して、より広範囲の濃度の溶解気体の供給を制御する。液−液混合は各種の適用での供給効率を向上させる。排水装置は、過飽和または過剰濃度の液体の流れが速やかに被処理液体と混合され、液-液混合が生じるように配設される。過飽和または過剰濃度の液体の、大量の被処理液体との適正な混合率により、溶解気体の溶液中残存が確保される。あるいは、過飽和または過剰濃度の液体の流れは、過剰の気体が溶液を気泡の形で脱利できるように、混合することなく、または最小限の混合により、被処理液体に導入されてもよい。これらの気泡は用途により異なる所望のサイズにすることができる。
本発明で使用される気体は、噴霧された液体に溶解することができ、溶解槽中から抜け出せるものだけで、装置から排出され、被処理液体に注入される液体に溶解しない気体は使用されない。さらに、本発明は気体回収装置を使用しないでも操作される。本発明で使用される好適な気体には酸素、空気、オゾンが含まれる。
本発明は、気体の液体への溶解の方法と装置にかかわる。本発明の目的は、高分圧で溶解している気体を含む一部の目標の液体を該目標の液体主部へ放出することにより目標の液体主部へ溶解する気体の濃度を上げることである。このため液体は気体により、目標の液体中の該気体濃度より高く、飽和またはほぼ飽和されるように調製されていることが好ましい。
図1に示されるように、本発明の一実施例は、溶解タンクと液体で連通する溶解タンク2と液体を汲み上げる手段4を有する。該汲み上げ手段は流れ6からフィルター8を通じて被処理液体源を受け取りタンク10に供給する。気体源12は溶解タンクと連通している。溶解タンク2は好ましくは、超高圧下で処理済液体16を収納し、該液体上に気体上部空間18を提供する圧力容器14を有する。溶解タンクは液体を汲み上げる手段4により、被処理液体源を圧力容器内に通過させるための少なくとも一個の液体噴射ノズル20を有する。溶解タンクはさらに気体の溶解した液体を、連結手段26を通じて放出器具24へ通過させる出口22をタンク内に有し、該気体の溶解した液体は流れ6に、該放出器具の壁に取り付けられた少なくとも一つの開口部(図示されていない)を通じて放出される。溶解した気体28も従って流れに放出される。好適な気体として空気、酸素、オゾン、水素、窒素、亜酸化窒素または二酸化炭素が挙げられ、また液体は典型的には主として水で構成される。
本発明の汲み上げ手段は以下の四つから適宜選択される(i)高圧液体ポンプ(ii)個人住宅や工場等では水道水等の水源または(iii)導入される高圧気体による加圧により、内部液体を置換して、その出口から溶解タンクに液体を押し込む能力のある複数の固定容量の容器または(iv)静的な液柱の上部圧力。 ほとんどの屋外の適用では、利便性により高圧ポンプが選択される。当業者には自明であるとおり、用途に応じた定格の多くの商業的汲み上げ手段が入手可能である。
本発明の気体溶解システムは、バッチ・モードでも連続モードでも操作が可能である。システムが連続モードで操作されるときには常に液量と上部空間の気体容積との比が、開ループまたは閉ループの制御システムにより保持されることが好ましい。
気体源もシステムの要素であり、適用に要求される気体の種類と量に依存する。ある種の用途では空気は直接大気から溶解タンク吸入される。そのほか冷凍により得られるボトル入り酸素、または大気から分離される酸素が現場で使用可能である。後者のような用途では、大気からの酸素の精製には非冷凍的手段を採用することが好ましい。酸素の精製の非冷凍的手段はUniversal Industrial Gases, Inc.(Easton, PA)等から商業的に入手可能である。その他の用途の場合では、オゾンが通常は現場で酸素または空気から生成され供給される。このようなオゾン発生機はSpartan Environmental Technologies, Inc. (Mentor, OH)等から商業的な入手が可能である。オゾン発生機は好都合なことに溶解タンクに取り付け可能である。
溶解タンクの液体は、その液体が選ばれた単一または複数の気体で飽和、またはほぼ飽和するのに十分な所定の時間接触される。ついで、溶解した気体を含む液体は、少なくとも一つの開口部を備えた放出装置に入る。連続操作では、好適には放出装置の開口部の数、サイズと配置は、放出槽からの液体の流速が、溶解タンク流入する液体の流速とバランスをとり、それにより一定の流れの条件下で一定の溶解タンク内圧が保たれるよう、予め決定される。また好ましくは管型の放出装置は、該装置を流出する溶解気体を含む液体が、より低圧の被処理液体と完全に混合できるように、その管内部に中空管のような液体同伴手段を備えることができる。溶解タンク内の圧力は、気泡の発生を防止する、または発生を促進するための制御された速度で、溶解気体を含む処理液体と大気圧の被処理液体の混合に使われる。システムにより気泡を発生させる場合には常に、直径が約150ミクロン以下の平均直径を持つことができるが、特定の用途では、平均直径を10 nmから100 nmの範囲にできる。
放出装置の開口部の数、サイズと配置は、汲み上げ手段、溶解タンク内の気体圧、タンクへの、またタンクからの液体の流速と同様に、設計計算及びまたは現場での試行錯誤を通じた較正により決定される。もしくは、好適には、所与の用途で消費されるエネルギーに転化される気体の比率が最適になるように、液体の粘度、密度、表面張力の考慮により得られる既知の一連のパラメーターから調整される。また溶解タンクの熱的コントロールすることにより液体に対する気体飽和の閾値を規制することが要求される可能性がある。
さらに、液滴のサイズと気体の液体への飽和速度の最適化のために、一つまたは複数の、調整可能な溶解タンク内液体噴射ノズルの採用が好適である可能性がある。本発明のシステムは、さらに例えばポンプ速度、気体圧、バルブ操作等の制御により、システムの操作を制御する電子制御システムを有してもよい。また本発明の装置は溶解タンクに気体を回収するためのフィードバック・ループを有することができる。
本発明は、さらに気体の液体への溶解の新方法を意図している。その方法とは、閉鎖容器内を気体で加圧し、気体を液体に溶解させるのに効果的な条件下で、液体の最初の一部を気体が含まれる容器内に噴射し、容器から溶解した気体を含んだ液体の最初の一部を、複数の開口部を備え、液体の第二の部分で満たされた槽に導き、溶解した気体を含んだ液体の最初の一部を液体の第二の部分に放出することで構成される。
本発明のこの方法は、空気、酸素、オゾン、水素、窒素、亜酸化窒素や二酸化炭素等の、どの気体またはどの気体の組み合わせにも適用できる。従来、液体水を主成分として含有し、さらに顕著な量の懸濁粒子を含む可能性がある。溶解タンク内の高圧下にある液体の一部分が、好適に気体により95%または過飽和される溶解方法では、結果としてその液体が大気圧に近い状態中に放出されると超過飽和状態(飽和状態より3000%高い)の液体となる。通常使用される気体は空気か酸素であり、気体が溶解する液体は自然水または廃水である。酸素源は好適には商業的な冷凍的方法により得られる。本発明の他の好適な実施例では、気体はオゾンで液体は家庭用、医療用、または自治体用に精製する水である。オゾンは現場で発生させることが可能で、好適には溶解タンクに大気圧またはほぼ大気圧で導入され、気体を含む液体の放出の前に、そこで所望の高圧が達成されるまで閉鎖システムの液体噴射により加圧される。
本発明の方法は多種の気体の多種の溶液への溶解に適用することができるが、酸素とオゾンの水への溶解は特に興味が持たれる。本発明の従来の技術よりはるかに高い濃度で溶解した気体を供給する能力は、既存の用途での効果と効率を向上させるのみならず、新たな用途への展開を可能とする。そのような用途のいくつかを以下に述べる。
I.超飽和濃度の酸素溶液の噴射装置(SDOX)
SDOX(図1、2参照)の原理は単純だが、現在までの利用可能なシステムに比し多種の顕著な利点を有する。SDOXでは加圧下に迅速かつ効率的に高濃度の酸素を水源に溶解し、この処理用液体をどの場所にある被処理液体にでも添加できる。
SDOXは溶解用圧力タンク内で気体を液体と混合することで機能する。溶解タンクの寸法と操作圧は所望の気体の供給速度により決定される。密封された注入口と出口は各々タンク上部と下部の部材に結合している。溶解タンクはタンクの底部を満たしている液体層と該液体層の上のタンク上部の気体状上部空間を含む。
液体源はどの源からでも引き込まれ、必要であれば大きな粒子の除去のためろ過される。液体源はまた被処理液体でもあり、液体はシステムを通じてリサイクルされ、液体の正味の追加はない。システムを通過しうる微粒子の量とサイズは液体源の圧力とタンク上部の噴射ノズルの大きさの制限とに依存する。さまざまな直径のノズルにより、コントロールされた噴射液体粒子サイズと液体の増圧要件が提供されるので、エネルギーと飽和度の比を用途に応じて調節することができる。ノズルを通過する流速は汚れをこすり取るのに十分な速度であり、付着物が防止される。自然河川や湖水または廃水等の水源から得た水をろ過して使用する場合には付着物や詰まりの問題は起こらない。水源はポンプ等の圧力源を通過し、高圧ホースを経て溶解タンクのトップに導かれる。水はタンクのトップにある噴射ノズルから噴霧の形で、タンク内上部空間の気体に噴射される。ノズルを通じた圧力低下が溶解タンクに入る水源を高い物質移動速度・効率をもたらす微粒子への変換に利用される。
酸素溶解時には、例えば圧縮空気、瓶詰めの酸素、液体酸素や酸素発生機等のどの酸素源でも利用できる。溶解タンク内の圧は、酸素源や酸素増圧源に設定される気体圧力調整装置により制御される。 タンク上部から噴射される水微粒子は、そのタンク内圧力における飽和点またはその近くまで酸素を急速に吸収する(例えば110 psiのタンク内圧力では大気圧下でのものに比べ約8倍の酸素が溶解される)。酸素を含んだ水滴は気体と噴霧で満たされた上部空間を通じて落下し、タンクの底部に処理液体の貯留層領域を形成し、気体導入口とタンク出口の間を密封する。この密封により溶解タンク内に存在する気体状酸素が水に溶解しない限り外部に流出することが防止され、酸素の損失を防止できる。
処理用水は溶解タンクの底から流出し定格圧力のホースを通じて放出装置から出る。管内摩擦による圧力降下が最小となり、溶液からの気体の流失を防がれながら、酸素を含む水が所望の場所まで供給されるように圧力ホースの長さと直径が決定される。放出装置は特定の用途に適合するように設計される。溶解タンク内の液量が所望の一定値となり、正常稼動中に自己制御されるように、放出装置の出口開口部を通じた摩擦によるエネルギー損失を水源の流速と適合させる。溶解タンク内の液量の表示器ポンプのモーター速度制御器と接続し、異常な状態や乱流が起きた場合に均衡を保つようにできる。
いったん処理用水が目標の被処理用水に放出されると、圧力が降下し大気圧となるため処理用水は酸素で超過飽和することになる。超過飽和した水が目標の被処理用水に結果として全体の水がほぼ酸素で飽和する割合で混合されると、超過分の酸素は溶液中に留まり目標の水の溶解酸素濃度を増加させる。超過飽和した水と被処理用水の混合については以下に述べる幾つかの方法が考案されている。
強力な混合と広範囲の酸素分布が要求される場合は、放出装置は、その排液開口部がより大きい直径を持ち両端が開いた同伴パイプの内側に配置されるよう構成される。処理用水は開口部より高速で同伴パイプ内に排出される。これにより目標の水が同伴パイプ内に同伴され、局所での強力な処理用水と目標の水の混合が起こる。混合された水は、酸素化された水が分布される速度で放出装置から出る。
もし強力な混合が望ましくなく、局所的な酸素化が要求される場合は、処理用水は単一の大きな開口部からではなく、多数の小さな開口部から放出する。多数の開口部により放出は、放出装置の単独の開口部から放出する場合と同じ全体の圧力降下が得られる。これにより排出口から排出される処理用水の運動量は小さくなり、また多数の異なる方向に放出されるため、溶解した酸素はより狭い範囲に留まる。同伴パイプは各開口部に追加することができ、単一方向への高速排出を行うことなく混合することができる。
これらの目標の水と処理用水の混合方法の利点は、超過飽和した流れからの脱気が防止され、期待の気泡が生成しないことである。液-液混合は、気-液混合よりはるかに効率的である。従って、超過飽和した処理用水流を目標の水との混合は、気体の気泡と目標の水との混合に比べてはるかに効率的である。予備試験では、超過飽和した水が18インチという浅い水深で河川に、顕著な酸素の脱気なしで注入された。河川に供給された酸素のほぼ100%が溶解し、生体利用された。
特定の用途では、処理用水が放出装置を出て、目標の水に入る際に気泡の発生が望ましい場合がある。この場合には放出装置内の開口部出口には同伴手段を設けない。処理用水の大気圧への放出は局所水柱の気体での速やかな飽和をもたらし、気体は気泡の形で溶液から去り、その気泡の配置とサイズは溶解タンクの圧力を注意深い選択と気体の選択及び出口開口部の配置とサイズにより制御される。これらの気泡は被処理液体の表面に向かって、その気泡サイズと被処理液体の粘度により決定される速度で上昇する。懸濁固体の浮遊する場合や不活性気体の散布や目標の液体中の固体に気体を供給する場合等の幾つかの用途では気泡の生成が利益をもたらす。
SDOXと従来の酸素化儀出との決定的な差は、溶解タンクの圧力、溶解タンクへの水の噴射、及び放出装置の構成である。 水と酸素の接点で、溶解タンクを加圧することで酸素の水に対する溶解度が劇的に増加する。 これによりはるかに多量の酸素が水に溶解し、また酸素を水に添加する速度が増加する。水流を圧力に抗させるために加えられるエネルギーの要求量は、単位エネルギー当たりの酸素供給速度の増加で相殺される。さらに溶解タンク内の圧力は、処理用水を放出装置から押し出すものと同じであり、このタンク加圧に要するエネルギーは部分的に処理用水を目標の水に混合するエネルギーとして回収・再利用される。処理用液体が放出装置を出て目標の液体に入るとき、それは全ての加えられたエネルギーからシステム損失を差し引いたエネルギーを保持する。唯一の顕著なシステムによるエネルギー損失は溶解タンクの噴射ノズルで生じる。残存するエネルギーは、処理用液体による被処理液体の同伴に使用することで回収・再利用され、SDOXの場合は酸素を目標の水中に分布されることで回収・再利用される。
溶解タンクに水を噴射することにより、水と酸素の接触面積が最大化でき、また要求される飽和またはほぼ飽和するまでの、水と酸素の接触時間を最小化できる。接触時間短縮により処理用水のタンク内保持時間が最小化され、所与の水流速度に求められるタンク容積も最小化される。これにより小容量の溶解タンクで大量の気体を液体に溶解することが可能となる。小容量のタンクにより、資本コストと装置の設置面積が削減でき、装置の持ち運びも可能になる。費用削減に加えて、SDOXの従来の酸素供給方法に比べた優位性は以下のようにまとめられる。
−SDOXは遠隔地での使用でも、標準的なガソリン発電機を動力源とすることで持ち運ぶことができる。これにより本発明に係る装置は季節に応じ、また特定の用途に応じて移動することが可能である。
−SDOXは特別に生物の居住する水を処理するために設計されている。消費地点の酸素要求量を満たすために溶解した酸素をその水に供給する。対象の水柱のどの深度ででも、処理用水を放出装置から放出できる。この溶解した酸素の制御された供給は、いつでもどこにでも酸素化されたゾーンを提供できる。
−処理用水の制御された方向と速度での噴射は、気体噴射装置等の気体同伴装置と比べ水柱や堆積をあまり乱さない。
−SDOXでは被処理水に化学物質、触媒、酵素や他の外来物質を放出しない。ただ酸素と水だけが加えられる。
−SDOXではスケール拡大が可能であり、また酸素添加の速度の増減が可能であり、高度に多様な酸素要求量に応えることができる。 この特徴によりさらに以下の利点が得られる。
−溶解酸素量(DO)センサーからの入力に基づき操作されるSDOX システムは、要求される場所で添加が要求される酸素量を供給する。
−SDOXでは特別なユーザーのトレーニングも高価な機器も含まないため資本コストが低い。
II.超濃縮オゾン溶解オゾン噴射装置("HYDOZ")
HYDOZ(図1、2参照)は、加圧下に急速かつ効率的に高濃度の気体(この例ではオゾン)を水に溶解させ、この水流をどの場所でも目標の水に添加できる。表1はHYDOZを用いたオゾンの約1mの水深の水柱への移動の効率に関する概念を与える。オゾン発生機から発生するオゾンのほぼ半量を用いて、HYDOZは、水柱の上部から発泡して大部分のオゾンが大気中に失われてしまう微細気泡拡散方式の約6倍の濃度のオゾン溶解処理用水を調製できる。
Figure 0005127702
HYDOZは、加圧された溶解タンク内でオゾンを水と混合することで機能する。水源はノズルを通じて、その気体状上部空間が新鮮なオゾンで満たされて加圧されている溶解タンクの上部に噴射され。 小さな水の微粒子は高い容積対表面積の比率を有し、結果としてタンク圧下でほぼ瞬間的に水はオゾンで飽和またはほぼ飽和する。大気圧下に比べてはるかに高い濃度のオゾン溶解処理用水が得られるのみでなく、はるかに早い液層への気体の物質移動が得られる。噴射された液体微粒子は、上部空間を経て落下し、溶解槽の底に処理用液体を形成する。処理用液体はタンクを大気から密閉し水が継続的にシステムを通じて流れる間、増加した圧力を維持する。液体はタンクからオゾン耐性の管を通じて放出装置へ押し出される。放出装置は高い内圧から低圧の目標の水までの液体の流速を調整し、溶解タンクの圧力が維持、調整されるように構成される。放出装置開口部から処理用液体が出て受け取り側の水に入る際、処理用液体は周囲の圧力との関係で、超濃縮(従来の技術によるものよりはるかに高い濃度であるが、飽和濃度を超える必要はない)状態となる。水の圧力放出と伴うジェット効果が、超濃縮されたオゾン水からオゾンが脱離せずに液体/液体 混合が起こるように、処理用水と目標の水の混合のためのエネルギーを提供する。
水はどの源からでも引き込まれ、必要であれば微粒子の除去のためろ過される。水源は例えば炭化水素のようなオゾンと反応して爆発する化学物質を含んではならない。もし目標の水が安全要件を満たせば、その水は源として使用可能で、水はシステムを通じてリサイクルされ、水の正味の増加はない。システムを通過できる微粒子の量とタイプは液体にかかる圧力源、タンク上部の噴射ノズルに依存する。さまざまな直径のノズルにより、コントロールされた噴射液体粒子サイズと液体の増圧要件が提供されるので、入力されるエネルギーと飽和度の比を用途に応じて調節することができる。ノズルを通過する流速は汚れをこすり取るのに十分な速度であり、付着物が防止される。自然河川や湖水または廃水等の水源から得た水をろ過して使用する場合には付着物や詰まりの問題は起こらない。水源はポンプ等の圧力源を通過し、高圧ホースを経て溶解タンクのトップに導かれる。水はタンクのトップにある噴射ノズルから噴霧の形で、タンク内上部空間の気体に噴射される。タンクのトップにある噴射ノズルを出た水は溶解タンク上部空間内のオゾンに放射される。HYDOZ システムはSDOXと同様の方法で継続モード運転が可能であり、またタンク内圧力がオゾン発生機の能力を超えている場合には断続モード運転も可能である。断続モード運転の場合溶液に溶解するオゾン量が最大化するよう、タンク内の圧力はパルス化される。オゾンは発生され、オゾン発生機と溶解タンク内の圧力が平衡化するまで溶解タンクに導かれる。その後発生機は、ポンプ操作中の発生機に対する背圧を防止するためと、オゾンの溶解タンクから脱離を防止するために、停止されバルブが閉じられる。その後液体ポンプが作動され溶解タンクが加圧される。処理用水は目標の水にオゾンがシステムから脱離することなく放出される。処理用液体に発生されオゾンが全て溶解することを確実にするため操作が繰り返される。高圧下でのオゾンの潜在的不安定性のため、一般にはHYDOZではSDOXで使われるような高圧下では運転されない。ノズルを通じた圧力低下によるエネルギーは、溶解タンクに入る液体源の水流を細く分離し極小の微粒子とするために使われる。この極小化によりオゾンが噴射された水に溶解できる。
溶解タンク中のオゾン気体はオゾン発生機から供給されてよい。溶解タンク内の圧力はオゾン発生機の最適な設定により制御される。オゾン発生機に供給される気体は所望のオゾン濃度により酸素、乾燥空気のどちらでもよい。酸素が供給される場合にはより高い濃度のオゾンが生成される。オゾン耐性の管により生成したオゾンは溶解タンクの上部に運ばれる。オゾンの場合、不安定なオゾン分子がもう一個のオゾンと反応して酸素を生成してしまうため、一般には飽和状態で理論濃度には達しない。しかしながら、HYDOZ操作圧力下で、オゾンは急速に吸収される。なぜならばHenryの溶解性の法則ではオゾンは酸素の10倍の溶解性を持つためである。超濃縮オゾン水の水滴は気体/噴霧で満たされた上部空間を落下しタンクの底の液体領域に達して処理用液体の 貯留層を形成し、導入される気体と溶解タンク出口の間を封鎖する。これにより水に溶解しない限り、溶解タンクからのオゾンの脱離が防止されオゾンの損失が防がれる。
処理用液体は溶解タンクの底部から開放バルブを通して流出し、耐圧耐オゾン定格の管を経て放出装置に至る。管内摩擦による圧力降下が最小となり、溶液からの気体の流失を防がれながら、オゾンを含む水が所望の場所まで供給されるように圧力ホースの長さと直径が決定される。放出装置は特定の用途に適合するように設計される。水量表示器と圧力スイッチは、継続操業と断続パルス操業のどちらの流速と圧力でも比較的一定のオゾン発生機経由の溶解タンク内オゾン濃度が維持され、最大の処理効率を最小のコストで得られるように調整される。
いったん処理用液体が目標の被処理用液体に放出されると、圧力が降下し大気圧となるため処理用水はオゾンで超過飽和することになる。超過飽和した処理用液体が目標の被処理用水に適切な割合で混合されると、超過分のオゾンは溶液中に留まり目標の液体の溶解オゾン濃度を急速に増加させる。もし処理用液体が目標の被処理用水に混合されないと、過剰のオゾンは溶液から気泡の形で遊離し、そのサイズは注意深い溶解タンクの圧力と気体と出口の開口部の配置とサイズの選択により制御される。超過飽和した水と被処理用水の混合については以下に述べる幾つかの方法が考案されている。
強力な混合と広範囲のオゾン分布が要求される場合は、放出装置は、その排液開口部がより大きい直径を持ち両端が開いた同伴パイプの内側に配置されるよう構成される。処理用液体は開口部より高速で同伴パイプ内に排出される。これにより被処理液体が同伴パイプ内に同伴され、局所での強力な処理用水と被処理液体の混合が起こる。混合された水は、酸素化された水が分布される速度で放出装置から出る。従ってポンプ操作により加圧のためにシステムに加えられたエネルギーは、混合のために再利用され、HYDOZのコスト効率をさらに上昇させる。
もし強力な混合が望ましくなく、局所的なオゾン処理が要求される場合は、処理用水は単一の大きな開口部からではなく、多数の小さな開口部から放出する。多数の開口部により放出は、放出装置の単独の開口部から放出する場合と同じ全体の圧力降下が得られる。これにより排出口から排出される処理用液体の運動量は小さくなり、また多数の異なる方向に放出される。同伴パイプは各開口部に追加することができ、単一方向への高速排出を行うことなく混合することができる。
これらの処理用液体を目標の液体と混合する方法の利点は、溶解したオゾンの脱気が防止されることである。液-液混合は、気-液混合よりはるかに迅速で効率的に行われる。従って、溶解したオゾンを含む処理用液体を被処理液体に混合することは、気体状オゾンの被処理液体との混合に比べてはるかに効率的である。HYDOZの従来技術に対する優位性は以下のように要約される。
−目標とする液体での高濃度の溶解オゾンが達成され、大幅な処理時間の短縮と、従来オゾンにより処理できなかった液体の処理可能性をもたらす。
−HYDOZは小規模の持ち運び可能な装置から、恒久的に据え付けられるプラント規模の大きな装置までのスケール拡大が可能である。またオゾン添加の速度の増減が可能であり、高度に多様な容積と負荷の汚染物質に対応することができる。
−持ち運び可能なHYDOZは各種の場所で操業可能であり、需要に即応した移動も可能である。持ち運び可能な装置は、遠隔地の屋外でも標準的なガソリン発電機を電力源とすれば使用可能である。
−処理用液体は、目標の液体の液柱のどの深さにでも配置可能な噴射装置のチューブから放出される。
−HYDOZでは被処理水に化学物質、触媒、酵素や他の外来物質を放出しない。
−HYDOZでは特別な高価なオゾン回収装置を含まないため資本コストが低い。
−HYDOZによれば従来技術のそれに比べ、同一サイズのオゾン発生機を使用してはるかに高いオゾン供給速度が提供される。本発明のいくつかの適用について以下で述べるが、それらの特定の用途により本発明が限定されるものではない。
III.廃水処理
A.酸素化廃水処理プラント
1.SDOXは廃水源と処理プラントの間のどの地点にある廃水の推進本管供給システムまたは他の供給システムによる廃水を酸素化できる。SDOXの開口部チューブは、その噴射流が廃水の流れと同方向になるように直接メインのパイプラインに直接挿入される。混合を促進するために同伴チューブが使用できる。推進本管内の廃水の前処理は、廃水がパイプを通じて処理プラントに流れる間に悪臭と望ましくない化学物質の発生防止と、廃水処理プラントの一次処理プロセスに廃水が到達するまでに微生物による酸素取り込みを増加させるために行われる。この溶解タンク加圧に要するエネルギーは酸素化された水と廃水を混合するエネルギーと、廃水のプラントまでの流れの改善で回収・再利用される。推進本管中の廃水の酸素化はプラントでの廃水処理中に発生する悪臭を減少させる。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。推進本管は陽圧で作用するため、廃水処理の前提となる酸素化の増進が達成され、一次処理能力を増加させる。
2.SDOXは、廃水処理プラントの好気的段階での混合を含む一次曝気の供給源として使用できる。開口部のチューブは、酸素化された水の混合と分布させるために同伴パイプ中に配置される。SDOX混合と水の速度により、固体の沈降を防ぐのに十分な水の速度が提供される。曝気盥は通常大量の酸素を必要とし、このシステムの高い能力は、酸素気体を大気中に逃すことなく効率的に要件を満たす。この溶解槽加圧に要するエネルギーは、各高圧の流れが被酸素化廃水と混合するので、水力による混合として回収・利用される。大きな曝気盥にはいくつかの区切りを設け、同伴パイプが望ましい混合パターンを提供するように曝気盥中を通じて導かれる。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。本発明は氷表面化の水処理等が要求される寒冷地でも非常に効果的である。
3.超過飽和した酸素溶解水の噴射は廃水収集システムを通じ、酸素の供給を増大し、処理プラントが好ましくない無酸素状態または酸素欠乏状態になることを防止するため、またはもしそのような状態になったときの改善処置のために持ち運び可能な(トレーラー積み込み)構成とすることができる。無酸素状態または嫌気的状態(酸素欠乏状態)はプラントで発生する悪臭の原因であり、浮遊汚泥を形成する好ましくない微生物を生育させる。持ち運び型噴射ユニットは、水を富酸素状態(悪臭発生の減少)にするための負荷が急激に高まっている問題の地点に酸素を速やかに添加することができる。この用途が求められる一般的な場所は、揚水施設、沈殿池、推進本管、汚泥分解タンク、集水池、流出池、前処理済み廃水取り込みパイプ、沈殿池、ろ過区域、及びその他の廃水処理プロセスである。悪臭はしばしば一時的なシステムの不調(しばしば予期されていない)の結果であり、噴射装置の携帯性は必要に応じて複数の場所で柔軟に対応することを可能にする。本技術の形態性は酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率と相俟って従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
4.富酸素状態または酸素欠乏状態を要する廃水処理システムの目的の酸素濃度状態の制御。本発明は、富酸素状態形成のために酸素等の気体で超過飽和した水流を、また嫌気的状態を維持するためアルゴン、窒素、メタンやその他の気体で超過飽和した水流を供給できる。嫌気的状態はしばしば排水処理における各種の微生物を使用したプロセスで求められる。従来の技術ではこれらの状態を作り出すことや、特に富酸素状態と嫌気的状態を迅速に切り替えることは非常に困難である。開口部チューブは所望の場所で、所望の条件下に、所望のプロセス維持のために 制御された期待を供給する。本発明は設計の型の中で異なる気体を循環させ、気体を溶液に供給できるため、大気中への気体の損失はほとんど生じない。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
5.汚泥タンクの曝気と悪臭のコントロールは溶解した酸素の注入で達成される。汚泥タンクは微生物の代謝による有機廃棄物の分解に使用される。このプロセスは、曝気される物質の高い粘度により、高い酸素量と困難な混合条件を要する。SDOX装置は汚泥タンク内にいくつかの注入/同伴点を提供する。開口部 チューブと同伴パイプを用い、汚水槽内に酸素を分布させながら大きな粒子の混合が行われる。酸素は分解速度を増大させ嫌気的条件化での悪臭発生を軽減する。
6.携帯型SDOXはプラント/プロセスを通じて、突然の酸素要求量の増大を引き起こす、予期されない負荷の急上昇やプラントの不調に対応する補助的な酸素化を提供する。この装置は富酸素状態を急速に回復し、問題を修正するためにプロセスが変更されるまでの短時間または長時間作業する。またSDOXはメインの酸素化ユニットの不調や修理、保守の間補助的な酸素化を提供する。また建設工事はプロセスの変更を要求し、処理の流れを一時的に経路変更するために酸素噴射装置が使われる。携帯型のユニットは恒久的酸素供給システムの設置なしで、余剰の処理能力を提供する。またプラントの処理能力を一時的に増大させられる。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
7.SDOXは廃水処理プラントからの排水に溶解酸素を添加できる。この酸素はプラントが最小の溶解酸素量(DO)許容要件を満たすことを確実化するためと、また難分解性化合物の処理の最適化に、またリンのような汚染物質の取り込みを確実化するために必要な可能性がある。SDOX開口部のチューブは、排水が取水源に戻される直前の、最終工程または最終工程近くにプラント内に廃水の流れの中に配置される。同伴チューブは、処理済廃水流中を通じて(throughout)溶解した酸素の混合と分布を提供する。溶解酸素のプローブは溶解酸素量(DO)量のモニターに使われ、必要に応じて溶解酸素噴射装置を起動させ、取水源に放出される水が要求される最小許容溶解酸素量(DO)濃度を満たすことを確実化する。高濃度の溶解酸素を水流に添加する能力は、溶解酸素量(DO)が急上昇することを可能にし、順々に水流中の溶解酸素量(DO)濃度の高度のコントロールを提供する。さらに水流の溶解酸素量(DO)濃度を上昇させることで、付加的な塩素算さの除去が達成される。超過飽和した酸素水噴射装置は、酸素を大気中に失わずに放出流の溶解酸素量(DO)を直接的に上昇させる効果的で安価な効率的な方法を提供する。溶解した酸素噴射は、同伴システムが溶解しない酸素が気泡の流れとして大気中に失われるという本質的な非効率性を有するために、水流の溶解酸素量(DO)上昇に対してより有利な方法である。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
B.廃水処理プラントでのオゾン処理
超濃縮オゾン水の噴射装置は、取水源に戻す前の水への盥中での溶解オゾン添加に試用することができる。オゾンは消毒剤かつ強力な酸化剤であり、従来の処理方法では除去できなかった、水中の病原と残存化学物質(残存抗生物質等)を除去する。オゾンは塩素処理や紫外線処理の変わりに水流中に注入される。オゾン注入は塩素使用による消毒のように消毒の副生成物の懸念のない消毒を提供する。水に溶解したオゾンは速やかに反応し除去対象から離脱しない。オゾン処理された水流の十分な保持時間により、全てのオゾンが反応できる。オゾン処理は、水流に放出される水に要求される高い溶解酸素量(DO)を満たす水に処理できるという利点をもつ。通常プラントでは、処理済の水が取水源に戻される直前に、開口部チューブは最終工程近くの盥中の塩素処理中、またはその直前の工程の処理済廃水の流れ野中に配置される。同伴チューブは、処理済廃水流中を通じて(throughout)溶解した酸素の混合と分布を提供する。溶解オゾンの探査子(ORP探査子)は溶解酸素量(Dissolved Oxygen: DO)のモニターに使われ、必要に応じて溶解オゾン噴射装置を起動させ、取水源に放出される水が許容される最小濃度の残存化学物質量、病原量と十分な酸素濃度の要件を満たすことを確実にする。高濃度の溶解オゾンを水流に添加する能力は、オゾン濃度が急上昇することを可能にし、順々に、水流の処理に高度のコントロールを提供する。オゾン水噴射装置は、酸素(潜在的な気体源)を無駄にすることなく直接放出流中のオゾン濃度を上昇させ効果的で安価な効率的な方法を提供する。通常、放出は浅い場所(1m以下の)で行われ、この溶解オゾン注入法は、気泡化法が発生させたオゾンの大部分が溶解しないで失われるのに比べて、水のオゾン処理に最良の方法である。水に溶けなかった過剰のオゾンは気体状オゾンであり、人間の健康に有害な物質として取り扱われなければならない。
IV.廃水の発生源での処理
HYDOZ技術は、効果的で便利でコスト対効果の高い、医療関連廃水の重大な点源で、溶解オゾンを添加し、環境に放出される廃水の残存抗生物質と抵抗性病原の全体量を軽減する装置である。これらの点源は病院、大きな診療所、製薬会社の工場等である。これらの医療関連点源からの廃水の流れを直接処理することで、集中化された処理施設で一般廃水と混合される前に、残存医薬と薬剤抵抗性微生物の濃度の両方が大きく減少される。この重要な点源でのコントロールにより、コストと接触処理時間の最小化の二つの利点が得られる。処理費用は、処理を要する廃水の総量を減少させること(点源での廃水量対全体の廃水量)で最小化される。また、処理のための抗生物質等の残存医薬品と、微生物に富む排水中の微生物との接触時間は最短化される。この装置の広範囲の使用は、人間の生活環境圏での抗生物質耐性病原菌の発生の削減、医学的に重要な抗生物質の有効性の維持に顕著に寄与するであろう。さらに廃水の流出点でのHYDOZ技術利用の付加的な利点は、そのまま放置されれば耐性を他の菌に転移する抗生物質耐性菌の消毒である。
過剰に濃縮された溶解オゾンは、病院やその他の点源で、生の廃水の流れに注入され、残存医薬品の量を低減する。これは同様にいったん廃水処理プラントの手前の廃水の流れに注入されると、自然環境に到達しつつある抗生物質耐性菌数も減少させる。また、難分解性で、従来の一般的廃棄物処理プロセスを利用する廃水処理に抵抗性であり、懸念をもたらす残存医薬品も廃水処理プラントに到達する前に酸化され、より易分解性(処理しうる状態)にすることができる。病院やその他の点源で、廃水の流れをオゾン処理することにより 処理される水の量を最小化し、点源の下流に存在する医薬品の存在時間も最小化させる。パイプ内の溶解オゾン濃度を注意深くコントロールすることで、小過剰のオゾンによる腐食が防止される。オゾンの注入により廃水内の酸素含量も増加し、廃水処理プラントに入る前の悪臭除去としての前処理となる。
V.工業廃水の処理
食品加工施設は毎日多量の水を食品調製プロセスで使用する。大多数の水はラインの最後で有機廃水中として放出される。この廃水流の中の固形物は有機物に富み、窒素分とリン分は、しばしばろ過されて、肥料、家畜飼料や他の有用な副産物としてとして販売される。残りの廃液は溶解または懸濁した固形物、無機物や有機栄養に富む。5日間の生物学的酸素要求量(BOD5)の値が、廃水を自然水流や下水系に流す前にどのレベルの処理が必要かを判定する指標として使われる。バクテリアによる分解が、BOD5を許容レベルまで低下させる方法として使われる。SDOXは、工業廃水に加えられる自然の消化性バクテリアまたは遺伝子操作による消化性バクテリアの両方の好気的分解を促進するために使用できる。形態型SDOX ユニットは、需要の高い期間あちこちへ移動できる。
実験室スケールのSDOXは、従来使用されている気泡曝気法によるものと比し酸素を目標の液体に12倍の速度で供給できた。SDOX技術は溶解酸素センサーによる入力に基づき、オン−オフのサイクルで操業でき、工業廃水の排出量、温度変化または他の要素により変化する酸素供給の要求に対応できる。
このタンク内または溜池での好気的な方法の付加的利点は、食品加工施設の悪臭の顕著な削減であり、これは対外広報活動に大いに寄与する。嫌気的分解によるいくつかの副産物はメタン、硫化水素、アミン類、スルフィド類やエステル水である。食品処理施設の処理池から発生する悪臭に対する近隣からの苦情は時々問題になることがある。好気的条件の維持は悪臭生成を低減するので、悪臭コントロール機器の使用とその支出はもはや必要なくなる。SDOXの使用は、有機廃水処理費用の削減、処理池とタンクの容積の増大と悪臭問題の減少等のいくつかの利点をもたらす。
VI.飲料水の処理
HYDOZは、飲料水処理施設に生水が流入する時点前処理に使用でき、消毒、汚染物の除去、また消毒による副産物生成を減少させる目的で水にオゾンを加えるより効果的な方法を提供する。もっとも顕著な改善は、HYDOZが、危険な脱気による気体発生を抑えながら、より効果的で迅速な汚染物質の酸化を行える、非常に高い濃度のオゾン水を生成することである。HYDOZによる飲料水の処理の効果と効率を増加させるために調整できる変数は以下のものを含む。
−処理用液体中の望ましいオゾン濃度、
−所与の濃度での接触時間、
−処理スケジュール(連続法 対 低/高 パルス)、
−変化する影響のための投与速度調整、
−バクテリアと汚染物質の負荷に対する投与速度調整、
−操業の安全性(オゾン脱気が無いこと)。
1.飲料水または他の目的の水の取水構造への生物的汚れ付着防止のためのオゾン処理。
淡水の取水構造への生物付着、特にカワホトトギスガイ(zebra mussels)によるものは、アメリカ合衆国中にこの侵入種の二枚貝が蔓延しているため、水供給者、発電プラント、その他の淡水の使用者にとり主要な問題である。HYDOZを用いた取水構造のパルス的オゾン処理は、取水構造でのコロニー発生を抑え、流れの中の生物量を減少させ、取水構造の詰まりを防止する。HYDOZ プロセスは、オゾンが液体に同伴される気体ではなく、液体に溶解して供給されるため、コントロールされた条件下で、目的地域においてコントロールされた量のオゾンの投与を可能とする。パルス処理の制御能力により、取水される水質の制御の増加がもたらされる。HYDOZの開口部チューブ構造は、問題のスクリーン表面にジェット標的をあわせて、取水構造に配置される。オゾンは時限コントロール・システム、ビデオ制動システム、ソナー感知システムまたは他の取水構造での生物体コロニーをシステムに警告する表示機器の作用を通じて供給される。結果としてオゾンは高濃度のパルスとして放射される。
2.消毒剤による副産物(DBPs)を削減するための生の取水のオゾン処理。
飲料水プラントや発電プラントでは、ろ過後の処理費用削減と、生物付着防止のため、生の取水はしばしば塩素によって消毒される。有機炭素化合物の存在下ではこのプロセスにより、トリハロメタン、トリハロ酢酸その他の一連のDBPsを生成してしまう。低濃度の臭素水中ではオゾン処理により、懸念されるDBPsの生成なしに同程度の消毒効果が達成される。HYDOZは取水構造において生水の消毒処理に使用できる。HYDOZの開口部チューブは低速から高速まで、 継続からパルス・モードまで、各種の投与量のオゾンを取水パイプ内に噴射し、オゾンと処理水の接触槽の必要性を除外する。このプロセスは、システム中の残存オゾンを削減するためのコントロールされた投与が提供され、好ましくないパイプや、他のプロセス基礎構造の酸化が軽減される。コントロールされたオゾン投与は、オゾンの脱気量を有毒レベル以下に低減し、オゾン気体洗浄装置の必要性を除去する。
3.塩素処理前の水の最終消毒とコンディショニング。
HYDOZは精製された水の塩素処理前にDBPを生成する残存有機炭素化合物の除去に使われる。HYDOZの開口部チューブは、コントロールされた投与量のオゾンをプロセスの供給パイプに注入するので、オゾン気体と処理水の接触槽の必要はない。このプロセスは、システム中の残存オゾンを削減するためのコントロールされた投与が提供され、好ましくないパイプや、他のプロセス基礎構造の酸化が軽減される。コントロールされたオゾン投与は、オゾンの脱気量を有毒レベル以下に低減し、オゾン気体洗浄装置の必要性を除去する。
4.生物ろ過前の被処理水から有機物を除去してろ過効果を増加するための水のオゾン処理。
特定の有機化合物の酸化は、これらの除去のための工業的標準の生物ろ過技術の能力を増加させることが知られている。飲料水のプロセスのこの処理段階でのオゾン処理は、現在いくつかの処理施設で行われている。HYDOZによるオゾン供給は、生物ろ過の工程の前の酸化をより効果的に行うことができる。
5.DBPs減少のための分配システムでのインライン・オゾン処理。
処理されると、塩素化された飲料水は分配システム中に分布しDBPsが管内の高い残留塩素濃度のために増加する。
また、水が熟成すると塩素濃度は減少する。大量の飲料水システムは塩素増加設備を利用している。必要に応じてHYDOZにより供給されたオゾンは、消毒に必要な残留塩素量を維持したままこれらのDBPsをインラインで減少させる。このプロセスは、システム中の残存オゾンを削減するためのコントロールされた投与が提供され、好ましくないパイプや、他のプロセス基礎構造の酸化が軽減される。 コントロールされたオゾン投与は、オゾンの脱気量を有毒レベル以下に低減し、オゾン気体洗浄装置の必要性を除去する。
VII.ハイブリッド水処理システム (酸化溝、湿地、潟など)
1.処理効率増大のためのハイブリッド廃水処理システムによる酸素化。
ハイブリッド水処理システム(自然プロセスと人工的プロセスの併用)では酸素が特定の処理工程で要求される。SDOXは酸素を水処理システムにコントロールされた効率的な方法で酸素を供給するために使われる。 例えば、曝気のための池、潟や酸素化のための溝、 では有機廃棄物の微生物分解の促進、無酸素または酸素欠乏による悪臭の発生の防止、魚類や他の水生生物の生存可能な生息環境の提供や、細心の注意が必要な場所で美観を提供するために各種の手段を用いてシステムの曝気を行う。SDOXは酸素で超過飽和した水を水流に供給し、決定的に重要な場所に酸素をコントロールされた条件(質量と容積)で供給する。酸素は溶液の形で供給されるため、大気への損失はわずかである。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
2.冬期の氷層の下での悪臭コントロールと魚類生息環境保持のための酸素化。
温帯北部の湖の表面は冬期にしばしば凍結し、大気からの酸素移動が減少する。これにより低酸素濃度が引き起こされ、氷の下での酸素欠乏状態での臭気発生と、魚類及び他の水生生物に酸素不足のストレスを引き起こす。酸素欠乏(酸素下降)防止の標準的対処は表面撹拌機での曝気であるが、これは氷の形成を妨害し、渡り性の水鳥の渡りの短縮等の望ましくない効果を引き起こす。これらの鳥のうち特にガチョウはこれらのかき乱される水塊で越冬しなければならず、極度の寒気のためにしばしば死亡する。SDOXは酸素で超過飽和した水流に供給し、氷面下の決定的に重要な場所に酸素をコントロールされた条件(質量と容積)で供給する。酸素は溶液の形で供給されるため、大気への損失はわずかである。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
VIII.ダム放出流の上流、中、下流での水の処理
水質汚染防止法(Clean Water Act)のため、各州は全ての点源での汚染物質放出に関して水質のパラメーターを規制している。 水力発電ダムは点源と特定されているため、小規模の点源として同法による水質規制に従わなければならない。多数の水力発電ダムにとり、季節的な低溶解酸素量(DO)は、漁業と水力発電会社にとり目下大きな経済的影響を伴う問題である。貯水池の水の酸素化の一つの方法として、図3に示されるように、取水庭において、次の工程を経て行いうる:
1.非発生時は酸素の流体柱はダムの上に積み重なる、
2.発生中は高い酸素の流体柱は導水路を乗り越える、
3.システムのサイズはダムを通じて流れる日平均の流速での特定の水中酸素濃度を維持するように設定される。
SDOX技術による酸素付加はさらにダムの貯水池や放出水流中でも行える。これらのアプローチの利点は以下のとおりである。
−水の化学的性質の無機化を防止するように変化させ、水力発電タービンと装置の寿命を延ばす。
−生物学的酸素要求量と化学的酸素要求量を低減し、下流での酸素量下降を防ぐ。
−自然の酸素化を促進する。
−取水庭は緩衝として用いることで、幅広い各種の流速で一貫性のある結果と操業の容易さを可能とする。
−最も必要な地点への配置と100%の酸素利用。
IX.地下水の処理
加速されたバイオレメディエーション(生物修復技術)とは、自然に生じている、微生物的、化学的または地質学的プロセスの速度というエンハンサーを利用して地下水と土壌を、加速的に修復する技術である。自然による希釈プロセスは、酸素、栄養素、及びまたは消化性バクテリアの付加により加速される。酸素は微生物の呼吸プロセスで電子受容体として作用し、系内での生物修復は、嫌気的条件化に比べ、好気的条件下ではるかに早いことが示されている。加速された系内の好気的生物修復技術は、汚染された地下水処理の、実行可能で費用効率の高い復旧戦略として出現している。利点は、汚染物質を、環境基盤にほとんど影響を与えずに、系内で完全に毒性の低い無機成分に石化できること、よりアクティブな人工的修復技術(例えば地下水抽出、透過性の反応性鉄バリアー、化学的酸化等)に比べて費用が比較的に安いことである。加速された生物修復技術は、土壌粒子への沈降と吸収及びまたはレドックス反応のメカニズムを通して、金属、非金属、放射性核種等の特定の無機汚染物質濃度を低減させることが可能かもじれない。SDOXは、溶解した酸素や栄養素を、加速された生物修復技術の目的で地下水に供給することができる。処理用液体は、顕著な量の地下水が帯水層全体への分散により処理されるよう、傾斜井から地下水面に供給できる。さらにHYDOZは、より安定な地下水の汚染物質を分解するために溶解オゾン水を地下水に供給できる。
X.水生生物飼育業での飼育用水とリサイクルされた水の処理
SDOXは水生生物飼育施設での酸素供給と、微小な固体の除去の改善のための安価な新技術である。塩水と淡水中での水生生物の飼育施設は食べられなかった飼料と糞による懸濁固体で満たされた水を排出する。この懸濁固体で満たされた水の近隣水路への放出は、それが予定された流れの排出であれ、雨の後の流出であれ、水生生物に損害を与える生物学的酸素要求量の増加を引き起こす。水生生物飼育施設を取り囲む近傍は、たぶん恒常的に相対的な懸濁固体に曝されており、それが港湾地域や他の流れの弱いところで堆積する。
飼育用水中の酸素濃度上昇と、廃水中の飼料の好気的分解を促進するために、SDOXは空気で超過飽和した水流を水生生物飼育施設により発生する廃水に加えるように構成される。空気で超過飽和した水流は気泡の発生を促進するために混合することなく加えられる。気泡は水柱中の懸濁固体と藻に付着しそれらを表面に浮上させ、掬い取りによる除去を容易にする。懸濁固体の除去と生物学的酸素要求量の軽減は、水生生物飼育施設での水の再利用期間を延長させ、環境への衝撃を軽減する。HYDOZ技術は、飼育用水から水生生物を取り除いた後に、飼育用水の再利用または排水に先立つ安価な飼育用水の消毒方法かつ修復方法としてオゾンを供給できる。溶解したオゾンの飼育用水への供給はおびただしい利点を持つ:飼育用水の高効率の消毒、特に病原性のバクテリアとウイルス、医薬品の残留物やその他の汚染物質等の複雑な分子の分解、有機物質の凝集促進、及びオゾンが酸素に還元された後の溶解酸素含量の増加等である。集中的水生生物飼育に対する規制(Concentrated Aquatic Animal Production: CAAP)の対象施設はHYDOZ 技術により、水を放出する前に、水がより長く再使用できることの経済的利益を見出すであろう。本発明の追加的な用途は:
1.ハイブリッド廃水処理システムでの処理効率改善のための酸素化。
ハイブリッド水処理システム (自然と人工的プロセスの併用)は処理の特定の工程で酸素を必要とする。SDOXは酸素を水処理システムにコントロールされた効率的な方法で酸素を供給するために使われる。 例えば、曝気のための池、潟や酸素化のための溝、 では有機廃棄物の微生物分解の促進、無酸素または酸素欠乏による悪臭の発生の防止、魚類や他の水生生物の生存可能な生息環境の提供や、細心の注意が必要な場所で美観を提供するために各種の手段を用いてシステムの曝気を行う。SDOXは酸素で超過飽和した水を水流に供給し、決定的に重要な場所に酸素をコントロールされた条件(質量と容積)で供給する。酸素は溶液の形で供給されるため、大気への損失はわずかである。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
2.冬期の氷層の下での悪臭コントロールと魚類生息環境保持のための酸素化。
温帯北部の湖の表面は冬期にしばしば凍結し、大気からの酸素移動が減少する。これにより低酸素濃度が引き起こされ、氷の下での酸素欠乏状態での臭気発生と、魚類及び他の水生生物に酸素不足のストレスを引き起こす。酸素欠乏(酸素下降)防止の標準的対処は表面撹拌機での曝気であるが、これは氷の形成を妨害し、渡り性の水鳥の渡りの短縮を引き起こす等望ましくない効果を引き起こす。これらの鳥のうち特にガチョウはこれらのかき乱される水面で越冬しなければならず、極度の寒気のためにしばしば死亡する。SDOXは酸素で超過飽和した水流に供給し、氷面下の決定的に重要な場所に酸素をコントロールされた条件(質量と容積)で供給する。酸素は溶液の形で供給されるため、大気への損失はわずかである。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
XI.動物排泄物潟の処理
通常集中的な動物飼育業では、動物の排泄物を好気的(酸素有りで)生物分解と嫌気的 (酸素無しで)生物分解のゾーンの区画に設計された、単段型の潟システムに汲み上げる。好気的区画は潟の表面に設置され、嫌気的区画は潟の底近くに設置される。好気的区画は好気性バクテリアを含み、二酸化炭素と、微生物のバイオマスを生成しながら、有機排泄物を分解し生化学的酸素要求量を低下させる。嫌気的区画は嫌気性バクテリアを含み、還元された複雑な、しかも高度に悪臭を発する有機分子を生成しながら、有機排泄物を分解し硫化水素とアンモニアとを発生する。集中的動物飼育業(Concentrated Animal Feeding Operation: CAFO)で通常使われている単段型の潟では、完全に動物排泄物を分解するために好気的層と嫌気的層の維持が必要である。
多くの動物排泄物処理用潟は、排泄物量に対し過少設計されているか、負荷過剰になっており、このため潟全体が嫌気性か条件的嫌気性になり、著しい悪臭を発している。悪臭の発生を防止する一つの方法は表面近くの好気的条件の維持である。SDOX は潟の上部に好気的層を生成し、充填速度の変化、温度その他の要因により変化する酸素供給の要求量に対応し、動物排泄物中で自動的に好気的層の深さを調節するように設計可能である。SDOX は酸素化された水を狭い水層に大幅な混合無しで注入でき、そのため好気的及び嫌気的水層は層状のままで残される。より新しいまたは高処理能力の設置のためには多段型の潟がより経済的であろう。SDOX は高度の混合を供給するようにも設定でき、これは、多段型の排泄物処理プロセスの中の一つである、完全に好気的な潟の維持に有用であろう。
XII.バイオテクノロジー
好気的または嫌気的状態のどちらかを要するバイオプロセスによる生産システムの好気的段階のコントロール SDOX は目的の状態に必要な特定の気体を含む水または培地を流れとして供給できる。例えばこのシステムは好気的なものには酸素を供給し、嫌気的なものにはアルゴン、窒素、メタンやその他のどの嫌気的条件を維持する気体を供給できる。嫌気的条件はしばしば各種の微生物学的プロセスで要求される。この条件の調製と維持は従来の技術では非常に困難である。SDOX 開口部チューブは、所望のプロセスの維持に必要なコントロールされた気体を所望の場所で所望の条件で供給する。SDOX設計の型の中で異なる気体を循環させ、気体を溶液に供給できるため、大気中への気体の損失はほとんど生じない。このプロセスでは、酸素濃度の供給コントロールと気体の液体への移動効率の組み合わせにより従来技術に比べ顕著な改善が得られる。
XIII.船内での適用
本発明の装置類は占有面積が小さく、海上等での揺れのある状態でも操作できることから、特に、廃水、飲料水、バラスト水、船底の汚水等の船内の処理システムへの溶解気体の供給に適用される。溶解タンク内の液量が最大と最小の間にある限り、装置類は作動しつつける。
船内の廃水処理では、SDOXは船内下水収集での無詰まり型の拡散システム、汚水槽と曝気タンクを置換することが考えられ、制御された速度で溶解酸素を廃水に供給できると考えられる。さらに、必要に応じてスラッジの沈降、または沈降防止のために処理用水と目的の排水の混合速度は制御できると考えられる。SDOX 技術の船内廃水への応用の利点は、悪臭発生の低減、水のバクテリアによるより迅速な処理、既設または将来のより占有面積の小さい廃水処理システムでの廃水処理効率の向上である。
HYDOZ技術も廃水処理システムの汚水槽での用途が考えられ、再使用または放出前の処理済廃水の効果的な汚染物質除去と消毒を提供すると考えられる。現在廃水処理の最終段階では塩素処理が行われており、船中に爆発性の次亜塩素酸塩の貯蔵が必要である。使用現場でのオゾン生成と、溶解したオゾンの流出廃水への即座の供給は廃水処理の最終段階での安全性を顕著に改善すると考えられる。
海洋を航行する船舶の船底水とバラスト水は侵入種の水生生物の移動手段となりうる。例えばバラスト水は港にまとめられており、港で船から貨物が降ろされる時に、船の重量バランス保つために注入され、次いで新しい港で船に新しい貨物が積み込まれるときに放出される。オゾンの高濃度で溶解した処理用水の注入時でのバラスト水への添加は、潜在的な侵入種の水生生物の消毒となる。さらに、HYDOZは、船内を出るバラスト水にオゾン水を供給することに使用でき、または船が港の間を航行する間に船内の貯蔵槽内のバラスト水の消毒に使用できると考えられる。
XIV.エコシステムの復元
エコシステムの復元は比較的新しい科学である。 生態回復国際協会(The Society of Ecological Restoration International)は1987年に設立された。その使命は「地球上の生命の多様性を維持する手段としての生態回復を促進し、生態学的に健全な関係を自然と文明の間に再確立すること」である。米国地質調査所(The United States Geological Survey: USGS)、17の大学、及び多数の国際的保護機関は、現在活発に生態回復に取り組んでいる。一般的なコンセプトは、エコシステムに対する懸念を、修復するよりは悪化させる支配的なシステムを導入するよりは、システムを安定な状態に「軽く突き戻す」ことである。SDOXの溶解した酸素を直接正常に機能しない水に添加する能力は、この優しい一突きで健全な状態へ戻すことを可能にする。
SDOXは湖の中の水温躍層の下に、溶解酸素量の少ない夏季に魚に救援の酸素を供給する酸素化された水柱を生成する能力を有する。他のどの現在まで当業者に知られている装置も、水温躍層を乱すことなく酸素を含む水柱を供給することはできない。SDOXのいくつかの応用例を以下に述べる。
1.微生物によるプロセス促進のための河川及び地下水の酸素化。
SDOXは河川や水流の中の特定の微小生息域に酸素を供給できる。例えば、ディーゼル油等の非水溶性の液体が事故で放出された場合に、敏感な水流では大気からの酸素の正常な供給が妨害されるが、SDOXが表面下の迅速な溶解酸素量の増加に展開されうると考えられる。
2.河口、水流や貯水池等の水への酸素供給は、ストレスの高い期間に水生生物に酸素の保護圏を与える。SDOXの水温躍層以下または氷表面以下への溶解酸素の供給能力は、計り知れない価値がある。
3.酸素要求量の高い期間の、水塊(河岸歩道や歩行者自転車専用道付近、円形劇場型プール等)の美観のための強化された曝気コントロールの提供。
これらの人工物はしばしば美観の目的で設計され、人々が最も訪れる季節である夏には、流れが少なく高温のため微生物分解の低下が生じる。微生物分解の低下の結果、溶解酸素含量が低下と悪臭の発生を招く。SDOXは、低価格で微生物分解の促進と悪臭のコントロールのための標的化された酸素水のカーテンを供給できる。SDOXによる酸素天下の最大の利点の一つは、溶解した 酸素を氷層の下に氷の生成を阻害することなく加えられることである。
4.自然水流内の敏感な大型無脊柱動物(カゲロウ、トビケラ、カワゲラ)と魚類[鯰類(madtoms)、カジカ類(skulpins)、サケ科魚類等]への酸素保護圏と回廊の提供による重大生育圏創造の促進により、沈殿や都市化及び富栄養化の敏感な水生生物への衝撃を低減する。
XV.携帯型溶解気体供給システム
競合する高い気体供給速度を与える気体溶解技術による装置は物理的に大きく、携帯性がなく、また遠隔地や各種の場所での操業を実行するには高価すぎる。他の現在利用可能な安価で携帯可能な気体供給技術は、大きな水塊や河川流での要求を満たす十分な気体供給速度を与えることができない。本発明の独創的なアプローチは、非常に高い溶解期待の供給速度が安価で占有面積の少ない装置で達成される。これにより経済的に、遠隔地やさまざまな場所にある目的の流体を、季節的またその場所特有の需要に対応して処理できる。
以下に本発明を、本発明を説明する特定の実施例を参照して説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
[空気または酸素による酸素化]
屋外試験をシミュレートするために、1000ガロンの容積のプラスチックタンクを様々な濃度の有機汚染物質を含む水で満たし「概念実証」用のシステムとして構築し、予備的な「概念実証」用試験を行った。そのいくつかの予備試験の結果を以下に述べる。
亜硫酸ナトリウム(酸素を結合・吸収させる物質)を加えた水道水を、溶解酸素量を1 mg/liter から 6 mg/1 まで上げて処理した。測定された酸素化速度は: 気泡曝気 9.1 g 酸素/hr、空気使用SDOX 22.7 g 酸素/hr、酸素使用SDOX 113.6 g 酸素/hrであった。タンク内の水の酸素化に必要なエネルギーは酸素を使用した場合SDOX で気泡曝気の1/6 であった。処理タンクに薄い動物排泄物処理用の潟の水を加えた。試験結果として、SDOXは藻の浮遊層を形成でき、超過飽和濃度の溶解酸素の状態を試験期間中維持した。気泡曝気タンクは乱流を形成し、藻の層は常に砕かれた。
食品加工の廃液がタンクに加えられた。自生する微生物は急速に成長し、処理前に測定された溶解酸素量はほぼゼロであった。SDOXは溶解酸素量を急速に飽和以上のレベル(7 mg/L)に上昇させ、不快なにおいを非常に早く除去した。
非生物的に低減された溶解酸素含量の水道水の、最適操作パラメーターは、屋外スケールのSDOXで消費電力対酸素化速度の比が最大となるよう決定された(公称、水の流速 20ガロン/min)。屋外スケールの最小ノズルサイズ(1ノズル)と最大圧力(100 psi)に対する最大エネルギー効率が決定された後、試験は実験室スケールのSDOX(公称、水の流速 2.7ガロン/min)を用いて、若干高い圧力と小さいノズルサイズを用いて繰り返された。
この実験は溶解槽の圧力の全体への効果と、消費エネルギーに対する酸素供給速度(g 酸素/minute/kW 消費エネルギー)で表される酸素供給効率に与えるノズルサイズの効果を決定するために行われ、その結果が図4と5に示されている。溶解タンクの圧力が高いほど、気体 (空気)中の酸素の分圧は高く、より多くの酸素が溶解槽内の水に溶解した。しかしながらこの酸素供給の増加は、ポンプがより高い圧力の飽和器内に水を送り込むためにかかる作業の増大によるエネルギーのコストの増大で相殺された。またノズルのサイズが減少するほど、ポンプに対する背圧が増大し、ポンプのエネルギー消費量の増大を招いた。しかしながらノズルのサイズが減少するほど、溶解槽内に入る水の噴霧は増加的に微小化され、酸素飽和パーセントは増大した。
屋外スケールのSDOXは水を飽和器に40、60、80、及び100 psiの圧力で供給するように設定された。ノズル数は1、2、3、及び4で平行に並べて試験した(実際にはノズル数が増えるほど直径を大きくして背圧を軽減した)。同じノズルの数で二回ずつの試験を(溶解槽内のノズルの数を変更するのは手間がかかるため)、ノズル数の順ではなくランダムな順で行った。圧縮空気が気体として用いられた。水の流速は、1000 ガロンのタンク内でSDOXが微細な気泡を、脱酸素化された水(300gの亜硫酸ナトリウムを用いて、溶解酸素濃度1.0 mg/L以下に低下させた)に供給し始めたときに測定した。導入された水も同じく脱酸素化されているので、加えられた酸素はSDOX由来のものだけである。溶解酸素濃度と温度は2個の二重較正されたYSI-85探査子2 duplicate calibrated YSI-85 probesを用いて処理タンク内で測定した。各試験は水のタンクへ入る流速に応じて15から30分の間に行われた。試験は水の酸素含有量が大気圧での飽和濃度を超えた点で終了した。エネルギー消費量はポンプの電量と電圧を測定して算出した。
試験での全てのデータ収集後、時間の関数としてのタンク内の含有酸素量をモデル化するために一次速度式が用いられた。モデル式は試験間で若干の際はあるが、標準状態の水温と、初期溶解酸素濃度での全ての試験で、酸素供給速度を計算するのに有用であった。一次速度式は:
DO[酸素溶解量](任意の時点)=(DO初期値−DO終了値)exp(-k * time)+DO終了値 …(式1)
パラメーターkは一次定数で、溶解酸素(DO)終了値は最小二乗法で得られた値に適合した。平均予測誤差は大変小さく2%であった。DOの読み取り値は全て大気圧下での飽和度に換算され、標準状態の20度CでのDOに換算しなおされた。またこのデータから、時間により、タンク内のDOが増加して、処理用水のDOとタンク内の水のDOの勾配が減少するので、酸素添加速度は低減されるこの現象は、自然水流の処理の場合には、継続的な流れを処理するため、非処理水が一定の低DO状態に留まるので起きそうもない。この効果を数式化するために、タンクへの酸素添加の速度を、一次モデル(式1)をkとDO終了値とともに用いて、全ての試験についてDOの初期値を1.0、処理時間を1分と仮定して算定された。繰り返すが、これは比較を標準化するために行われた。この時間に添加された酸素の合計量は各タンクに加えられた速度(g 酸素/分)と仮定された。
エネルギー消費量は、実際にモーターにより消費されたエネルギーではなく、システムに供給されたエネルギーの式から決定された。これは異なるポンプを使った異なるシステムを比較するために行われた。システムに供給されたエネルギーの消費は、電気モーターによる非効率による損失を含まないとしている。モーターにより効率は幅広く変化し、異なったスケールの酸素供給機の間の比較を大きく歪曲する。例えば屋外スケールの装置では、モーター効率50%程度のモーターの遠心型増圧ポンプを使用する。実験室スケールのSDOXでは、モーター効率20%程度のピストン排気ポンプを使用する。もし、kW単位でのモーターによるエネルギー消費量当たりの酸素の供給速度が計算できたとしたら、屋外スケールのユニットのものは実験室スケールのものよりはるかに良い測定値を示すことになり、ノズル数と圧力の設定の効果が、モーターの効率の差により、全く同じパフォーマンス特性を示す結果になるようなことが起きてしまう。この問題は、ノズルや圧力の構成を変えることなく、モーターのサイズかポンプのタイプを変えることで解決される。
SDOXにより供給されるエネルギーは下式で与えられる:
E=ポンプへの背圧 * 流速 …(式2)
この二つのパラメーターは試験中に測定され、効率は標準化された供給酸素速度をエネルギー供給量で除して求められる。結果を図4に示す。
屋外ユニットでの最大効率(約2.7 g 酸素/kW) は、最高の飽和器圧力(約1OO psi)、と最小のノズル数ノズル(1)で得られた。 この結果はノズル数を最小にし、タンク容積を増大すると効率が向上することを示す。また水の飽和率に与える溶解槽のノズルのサイズの影響は、上記のデータを用いて求められた。屋外スケールのユニットで使用されたノズルはTF full cone-type, 2F-20, 120 degree pattern brass nozzle (BETE Fog Nozzle Inc.)であり、実験室ユニットのものはjet type, #25, 15 degree spray pattern (Spraying Systems Co., Wheaton, IL)である。ノズルのサイズが減少するに従い、溶解槽中への水の噴霧は増加的に微粒子化されるが、スプレー背部の背圧は増加する。
図5はノズル背圧の増加の溶解槽内の水の飽和度への影響を表す。これらの実験では溶解槽の圧力は所望の一定の値に保たれている。いくつかの試験点で、実験室スケールの装置では、ノズルが小さいほど飽和効率が100%近くに増大することができた。このことはノズルのタイプが、消費電力当たりの液体への気体の溶解速度の最適化に重要であることを示唆している。適切な入手可能なノズルは Spraying Systems Co. (Wheaton, IL)から得ることができる。
溶解タンクの圧力の酸素供給効率への影響が、実験室スケールの装置で二つのノズルのサイズを使用して探索された。実験室スケールの装置では、より高い溶解タンクの圧力が達成できた。両方のノズルサイズとも4.5 g 酸素 /IcWに近いピーク効率を達成し、この値は、屋外スケールの装置で最適でないノズルを使用して得られたものから、大幅に向上している。
[SDOX の他の装置との比較]
本発明による装置と従来の廃水に酸素を供給する装置との比較試験を行った。最も広く使われている技術は、拡散機またはコンプレッサーによる大気中の空気(微細空気泡)または圧縮酸素(微細酸素泡)を使ったを使った微細気泡曝気法である。
混合液はアーカンサス州 Fayettevilleの廃水処理プラントから得た。 廃水は550ガロンのプラスチックタンクにこれらの試験で使われるまで保存された。混合液は急速に嫌気性になり、テストで使用されるまでそのままであった。各試験は約100 ガロンの廃液を蓋なしの1000ガロンタンクに移して開始された。ついで700 ガロンの低DO水道水(酸素除去のため亜硫酸ナトリウムを添加)を加えた。次いで廃水溶液は、排出ポンプにより混合された。 二個の較正されたYSI-85 DO探査子を廃水内に配置し、特定の酸素取り込み速度(SOUR)とBOD5(生物学的プロセスにより5日間で消費される溶解酸素量)の条件下で、初期サンプルを二時間おきに採集した。本発明によるSDOXは、110 psi溶解タンク内圧力で小ノズルを使って稼動された。 標準的空気及び酸素 微細気泡曝気システム [商品として Sanitaire Corp. (Brown Deer. WS)から購入] 圧縮気体を廃水曝気の分野で通常使われるゴムの拡散機内に送り込み操業された。標準的微細気泡曝気での気体の流速は、酸素が15 L/min、空気が34 L/minであった。
試験された装置(SDOX、標準的微細空気気泡曝気、標準的微細酸素気泡曝気)は、タンク中のDOが 7.0 mg/Lに達するまで稼動された。 この時点で、装置のスイッチは切られ、DO が5.0 mg/Lに達するまで装置は停止された。図 6に示すようにこの操作順序は8時間継続され、各装置は生物学的処理に必要な量の酸素 (5.0 7.0 mg/L)を、供給するのに必要な最小の作業量サイクルで操作されることを確実にした。
特定の酸素取り込み速度(SOUR)と5日間の生物学的酸素要求量(BOD5)は廃水処理中に標準法(APHA、1998)を用いて行われた。予期されたように結果は、もし十分な酸素が供給されると、BODを除去する生物学的処理が起きる。SOURは不安定な固形物の質量あたりの酸素消費量である。「不安定な固形物」はバクテリアの質量を指し、SOURはバクテリアによる固形物消費活性を指す。自治体廃水処理 システム中に見出されたバクテリアは、最も効率よくBODを減らすように注意深く発育された。これらのバクテリアの酸素要求が満たされたとき、バクテリアは急速に質量当たりの消費量を低減させる。このデータはバッチ処理で、「新鮮でない」バクテリアが使用されたときの結果を示している(バクテリアは数日間保存され、嫌気的になるままにされており、新鮮ではない)。B0D5のデータは予期されたとおり、酸素の供給によりこれら三つの処理全てで、顕著な低下を示しており、望ましい生物学的プロセスが起こったことを示している。BODのデータに基づき、8時間の処理後に除かれるべき残存BOD量と、8時間試験に基づいた各処理のBODの低減速度を決定し、各タンクでBODを低下させる時間を推算した。残りの時間は8時間に加算され全体の必要時間が推定された。これらの推算のために入手可能なデータは限られているため、8時間当たりのコストを比較した。
酸素源は高さ4 フィート、容積約42Lの圧縮酸素ボンベである。空気源は高さ4 フィートの圧縮空気ボンベである。 圧縮気体が使われたため、微細気泡システムでは電気は必要なかった。これらボンベからの酸素と空気は、より大スケールの操業で使われるものよりも、はるかに高価である。特に空気はブロワーかコンプレッサーを直接使用した場合のほうがはるかに安価である。しかしながら、この試験で要求される空気の流速はどの入手可能で購入可能なコンプレッサーの能力を超えており、ボンベが使用された。34 L/min の圧縮空気を5 hp のコンプレッサーで発生させるのに必要なコストは、米国エネルギー省のIndustrial Technology Program Compressed Air Tip Sheet #1 (www.eere.energy.gov/industry/bestpractices)から推算できる。
コストのデータは、本発明のSDOXでの他の処理法と最小限同等レベルの処理を行うためにひつような費用は、他の処理法よりはるかに少ないことを示した。本発明(実験室スケール)のBOD5を50%低下させるのに必要な推定必要時間は、標準的微細気泡曝気法よりわずかに短かった。一般に新しい代替システムで、15% から 40%のコストが削減される場合に実現可能と考えられている。表1に示されるように、SDOXではこの目標値をはるかに上回る83%のコスト削減率が得られた。
Figure 0005127702
本発明は、表面型羽根車と落下構造処理と比較された。 これらの技術はしばしば、動物飼育や食品加工施設より発生する高い強度の廃棄物の処理に使用される。表面型羽根車は池やタンクの表面を撹拌し物理的同伴により、空気中の酸素の廃水への溶解を増大させるものである。落下構造は、空気中を落下する流水のポテンシャル・エネルギーを利用し、廃水表面の撹拌に用い、大気に晒される表面積を増し、表面を通して水が落下するときの空気の同伴を使って空気を混合する。撹拌機は3馬力の回転シャフトを持つ羽根車である。落下構造は廃水を水面の落下点から4フィートの高さで循環した。ポンプ流速は120L/minであった。本発明の装置は110 psiのタンク圧で小ノズルを用いた。
試験に用いた廃水はアーカンサス大学サボ・ブタ研究施設(the University of Arkansas Swine Research Facility in Savo)の養豚施設の糞尿溜から得た。液状廃棄物は550 ガロンのプラスチックタンクに試験で使用するまで保存された。混合液は急速に嫌気性になり、テストで使用されるまでそのままであった(16日間)。各曝気技術の試験は装置と器具の設定から始められた。1000ガロンタンク内で約70 ガロンの糞尿に、730 ガロンの水を加え、中程度の強度の廃水を調製した(BOD5 は約750 mg/1)。廃水は試験開始時点で、比較的高濃度の アンモニア(>120 mg/Lとリン(>25 mg/L)を含んでいたが硝酸塩は低濃度であった(< 1。0 mg/L)。 曝気試験は、頻繁にDO、 BOD5、 SOUR、 温度及び栄養素を測定しながら8時間の間行われた。
較正されたDO 探査子(YSI-85)が水中に配置され試験が開始された。装置は水のDO が7 mg/L に達するたびに停止された。水のDO が5 mg/L に低下すると装置は再び稼動された。溶解した酸素のデータを図 7に示す。前述の混合液体試験と同様に、本発明のSDOXは、表面撹拌型と落下構造型のどちらよりもはるかに早い速度で酸素を供給した。BOD5とSOUR測定のためのサンプルと及び固体は経過時間0と 0.25で収集された。
1、2、4、及び8時間の時点で、これらのテストは反復され、一つの技術に対し計二回の試験が行われた。BOD5とSOURのデータは、ブタの糞尿は大変処理抵抗性の高い廃液であり試験に厳しい結果をもたらした。BOD5とSOURデータも全ての測定で減少しているため、全ての試験で通常の生物学的処理が生じていることを示したが減少はわずかであった。これらの実験は屋外で約10度Cの廃水温で行われ、そのためBOD生物学的プロセッシングの進行が遅いことが予期された。処理試験の間廃水温度をコントロールすることは困難であり、Chapra の方法(S. Chapra, 1997, Surface Water-Quality Modelin. WCB/McGraw-Hill, Boston, MA)に従い、全てのプロセス速度のデータを、20度Cの標準状態でのものに補正した。
試験データを用いてBODを50%低減する時間が推定された。BOD減少速度は、表2において、全処理時間の算出のため、20度Cでのものに標準化した。SDOXは、BODを50%低減する時間を表面撹拌法に比べ39.9%、落下構造法に比べて19.9%削減した。これらの削減は、目的3の15 - 40%削減であれば成功という要件を満たす。これらのデータは生の廃水のBODのばらつきにより大きな偏差を含む。ブタの廃水データは、比較的処理されていて均一に近い混合液体と比べてはるかに大きな偏差を示したことに留意すべきである。
Figure 0005127702
アンモニア(アンモニウム塩として)、溶解したリン、硝酸塩及び亜硝酸塩のサンプルは各試験の終了の時点で収集された。全処理を通じた栄養動態は、嫌気性から好気性に呼吸と成長プロセスを変換する汚泥に予期されたとおりであった[表3:(−)は栄養素の増大を示す]。亜硝酸塩は各ケースで増大し、落下構造型でさえ二倍となり、バクテリアによる硝化作用のプロセスでの酸素の制限がアンモニアを亜硝酸塩に転換したことを反映すると思われる。硝酸塩は6回のうち4回の試験で減少し、各処理プロセスはアンモニアを2 mg/L (2 %)から 21 mg/L (13%)の間に低減した。リンの取り込みは、落下構造型で最高であり、SDOXで最も低かった。所与の試験システムのサイズでは、この高度に抵抗性の糞尿処理での栄養動態は、微生物の取り込みプロセスを反映し、そのためバラツキが多い。SDOXはこれらの汚染物質を他の技術による以上に効率的に削減するとは思われない。しかしながら、SDOX 曝気システムは、従来の処理システムとほぼ同程度に微生物の動態を補助することは明白である。
Figure 0005127702
処理コストの比較により、SDOXは改めて大きな費用削減効果を示した。8時間試験遂行に必要な実際のコストを比較すると、大幅なコスト削減が算出された。操作費用とBOD5を50%低減するのに必要な時間は以下の表4に示される。
Figure 0005127702
初期の、最適化されていないSDOX システムの原型が空気と酸素を気体として、自然水塊の曝気で試験された。図8は、空気粗大気泡供給と比較した、SDOX システムの酸素化速度の効率を示す(空気及び酸素)。この実験では、水道水を亜硫酸ナトリウム(酸素吸収剤)で処理して、DOを1 mg/Lまで低下させた。三つの酸素化システムはを1 mg/L から 6 mg/Lに上昇させた。測定された酸素化速度は:粗大気泡曝気法が9.1 g 酸素/hr、SDOX (空気)が22.7 g 酸素/hr で SDOX (酸素)が113.6 g 酸素/hrであった。SDOX システムを使用したタンク内の水の酸素化に必要なエネルギーは微細気泡曝気法の1/6であり、酸素を使ったSDOXの酸素供給速度は空気を使ったそれの2.5倍であり、酸素気体をそのまま使用した場合の12倍であった。
広範で効率的な混合の潜在能力を図解するため図9は、原型のSDOXを用いて酸素注入をした後の湖内の酸素濃度を示す。酸素は湖の温度躍層の25フィート下に注入された。注入の目標は酸素化された水柱を温度躍層の下に、温度躍層を乱さないように注入することである。水柱上のボートからの観察では、温度躍層は乱されず、水柱の先端にも気泡の発生は全く認められなかった。酸素化水の厚さ(深さ)は、8フィートでありDOのピークは深さ20フィートであった。このデータは水に注入された溶解酸素が、溶液中に留まり、垂直方向の混合なしに広範囲に分布する(開口部チューブから200フィート以上)ことを示した。
以上で本発明は、明確さと理解を目的として特定の実施例を参照し説明された。この発明は添付の特許請求項の範囲で種々変更可能であることは、この技術に精通した者にとっては言うまでもない。
本発明の原理に基づく装置による、一般的な気体を使用した自然河川の処理を模式的に表したものである。 SDOX及びHYDOZシステムの一般化された略図である。 本発明の原理に基づく装置による取水庭の貯留層の水への酸素添加方法を示す。 屋外スケールの装置での噴射ノズルのサイズと溶解タンク内の圧力の関数であるエネルギー当たりの酸素添加速度(g/min/kW)を示す。理論エネルギーは酸素移行に必要なエネルギーとして消費され電動機効率とは相関しない(実線=1ノズル、長い点線=2ノズル、短い点線=3ノズル、長い点線と短い点線の混合=4ノズル)。 ノズルのタイプによる背圧の溶解タンク内の水の飽和度に与える効果を示す(黒菱形=屋外使用スケールの大ノズル対、黒丸=実験室スケールの小ノズル)。溶解槽内の加圧下で100%飽和している水は大気圧下では過飽和となる。 各種の操作手段による、時間の関数としての溶解酸素量(DO)レベルを表すグラフである(黒菱形=本発明の"SDOX";黒四角=細かい酸素気泡:典型的な拡散機を用いて酸素をタンク底部に気泡として拡散する方法、黒三角=細かい空気気泡:典型的な拡散機を用いて空気をタンク底部に気泡として拡散する方法)。SDOX は急速に溶解酸素量(DO)レベルを上昇させ、線上の各々のピークは機器が作動されたときに溶解酸素量(DO)レベルが速やかに上昇することを示し、この上昇により機器は大部分の操業時間で作動しなくても済む。 三種の技術での相対的溶解酸素量(DO)レベル対時間の関係を表すグラフである(X=本発明の"SDOX";黒菱形=撹拌機:典型的な空気同伴を伴う水中型羽根車を用いた表面撹拌、黒三角=落下構造:ポンプにより水を汲み上げて水面に流し落とし同伴を引き起こす通常の空気同伴)。 1000ガロンのタンク内、2.2 gal/minの水流条件でのSDOX(空気及び酸素)と粗い気泡による曝気 (空気)による各々の水の酸素化速度を比較したグラフである。 アトランタ湖での二時間にわたる酸素噴射後に測定された酸素の濃度分布を示す。データは水深20フィートで標準サイズの酸素ボトルをSDOXに溶解し湖に加えて得た。約1800平方フィートの該領域の溶解酸素は約0.8 mg/L増加した。

Claims (24)

  1. 気体を液体に溶解させる装置において:
    (a)(i)液体を収容し、前記液体上部に調節された気体上部空間を提供する圧力容器と、
    (ii)液体の前記気体上部空間内への注入を可能にする少なくとも一個の液体噴射ノズルと、
    (iii)前記液体の前記圧力容器外への流出を可能にする一個の出口と、
    を有する、溶解タンクと、
    (b)前記液体を、前記少なくとも一個の液体噴射ノズルと連通する前記溶解タンクに、注入する、手段と、
    (c)前記溶解タンクと連通する気体源と、
    (d)前記溶解タンクの外側に備えられ、前記出口と連通し、且つ目標の液体中に浸漬されている、放出装置であって、前記溶解タンクからの前記液体が該放出装置外の前記目標の液体中に放出される、少なくとも一つの開口部を備えた放出装置と、
    (e)前記容器から前記放出装置に送られる前記液体中に溶解した前記気体の濃度を制御するために、圧力調整弁を用いることなく、溶解タンクに液体を注入する手段の流速及び気体源の圧力を制御する、電子制御システムと、
    を備える、装置。
  2. 前記気体が、空気、酸素、オゾン、水素、窒素、亜酸化窒素、及び二酸化炭素からなる群から選択される、請求項1記載の装置。
  3. 前記液体を前記溶解タンクに注入する手段が、
    (i)高圧圧力液体ポンプ、又は(ii)住宅又は工業的設定の配線源、又は(iii)高圧気体の圧力により、その内部の前記液体を該気体で置換し、前記液体をその出口より前記溶解タンク内に強制注入する能力を有する、複数の固定容量容器、又は(iv)静的な液体柱の頭圧、
    である、請求項1記載の装置。
  4. 前記放出装置外の圧力が、前記放出装置内の圧力より低く、従って、前記放出装置内での溶解した気体の飽和濃度が、前記放出装置外の領域の飽和濃度より大きくなる、請求項1記載の装置。
  5. 前記液体に溶解した気体の量が、前記溶解タンクの内部圧力、又は、噴射された前記液体と前記上部空間内の気体との接触時間、又は、熱的手段、により制御される、請求項1記載の装置。
  6. 前記少なくとも一つの噴射ノズルが、液体の液滴サイズをコントロールできるよう調節可能である、請求項1記載の装置。
  7. 前記放出装置が、前記液体を、溶解した気体での処理を必要とする目標の液体に、放出する、請求項1記載の装置。
  8. 溶解タンク内の加圧された前記気体の前記上部空間が、溶解した気体を含む液体を前記放出装置から押し出す、請求項1記載の装置。
  9. 前記放出装置が液体の同伴手段を備えており、それにより、前記溶解した気体を含む液体が、前記放出装置を出て、より低い大気圧下にある液体と混合する、請求項1記載の装置。
  10. 前記放出装置の、前記少なくとも一つの開口部と同伴手段との、数、サイズ、配置は、溶解した気体を含む液体が、より低圧の大気圧下にある液体と混合し、且つ、気体が実質的に該液体に溶解した状態で留まるように、予め設定されている、請求項1記載の装置。
  11. 前記放出装置の、少なくとも一つの開口部と同伴手段との、数、サイズ、配置は、より低圧である大気圧下にある液体と混合し、且つ、少なくとも溶解した前記気体の一部が該液体から気泡の形で放出されるように、予め設定されている、請求項1記載の装置。
  12. 前記気泡のサイズが、所定のサイズ範囲に制御可能である、請求項11記載の装置。
  13. 前記開口部の、数、サイズ、配置は、前記放出装置から流出する液体の流速が、溶解タンクに流入する液体の速度と均衡することによって一定の流れが発生するように、予め設定されており、その結果、前記溶解タンク内部におけるガス圧力と、前記溶解タンク内部におけるガスに対する液体の体積比率とが、前記一定の流れの状態下で維持される、請求項1記載の装置。
  14. 前記装置の操作を制御するための、開ループ又は閉ループの制御システムを有する、請求項1記載の装置。
  15. 気体を液体に溶解させる方法において:
    (a)加圧により封入型の容器を気体で充填するプロセスと、
    (b)液体を、前記気体が該液体に溶解可能な条件下で、前記容器の気体上部空間に噴射する、プロセスと、
    (c)前記溶解した気体を含む液体を、前記容器から、少なくとも一つの開口部を備えている放出装置内へ導くプロセスであって、該放出装置は、前記容器の出口と連通し、且つ、目標の液体中に浸漬されている、プロセスと、
    (d)前記溶解した気体を含む液体を、前記開口部から、前記放出装置外の前記目標の液体中に、液体同士の混合を可能とする条件下で、放出するプロセスと、
    (e)前記容器から前記放出装置に送られる前記液体中に溶解した前記気体の濃度を制御するために、圧力調整弁を用いることなく、溶解タンクに液体を注入する手段の流速及び気体源の圧力を制御する、プロセスと、
    を備えた、方法。
  16. 前記気体が、空気、酸素、オゾン、水素、窒素、亜酸化窒素、及び二酸化炭素からなる群から選択される、請求項15記載の方法。
  17. 溶解タンクの圧力下で、前記気体が、前記液体に、飽和濃度又は飽和濃度近くで溶解する、請求項15記載の方法。
  18. 継続的モード又はパルス的モードで行われる、請求項15記載の方法。
  19. 前記気体が、ほぼ大気圧下で前記容器に入り、前記液体を前記容器から放出する前に、より高い所望の圧力が達成されるまで、閉鎖システムでの液体の噴射を通じて、前記気体が加圧される、請求項15記載の方法。
  20. 前記タンクの加圧に使われたエネルギーが、前記溶解した気体を含む液体を、強制的に目標の液体中に排出し、二つの液体を混合することに使われる、請求項15記載の方法。
  21. 前記液体の混合速度が、溶解した気体の大部分が溶液中に残存するように、制御される、請求項15記載の方法。
  22. 前記液体の混合速度が、少なくとも溶解した気体の一部が溶液から気泡の形で放出されるように、制御される、請求項15記載の方法。
  23. 前記気泡のサイズが、所定のサイズ範囲に、制御される、請求項22記載の方法。
  24. 高圧ポンプから前記容器に入る前記液体が、前記溶解タンク内に設置された液体の水準を示すセンサーからのフィードバックで、制御される、請求項15記載の方法。
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