JP5127699B2 - ナイフ・ブレード開放機構 - Google Patents

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Description

本発明は、自動であるか否かにかかわらず、ブレードの開放補助を行う機構を備えたナイフに関し、特に、駆動ピンに相互連結されたばね部材が開位置にブレードを駆動するようブレードに作用するナイフに関する。
大部分の折りたたみナイフは、鋭利なブレードの縁部がハンドルの内部に安全に保持される閉位置で、ブレード又は作動器具を安全に保持するある種の機構を組み込んでいる。閉位置にブレードを保持する周知の機構は多く、また、そのような機構が使用される明白な理由もある。ブレードの保持機構によりナイフが不意に開くのを防止するので安全性を増すという理由もある。
自動開放機構及びいわゆる「開放補助」機構は、折りたたみナイフに組み込まれる。一般的には、自動開放機構を有するナイフにおいて、ブレードはラッチされたトリガーによって閉位置に保持されている。閉じているとき、ブレードは常にばね機構から一定の「最初からかけられている」圧力を受けている。トリガーをゆるめると、ブレードはばね機構により自動的に開位置に駆動される。他方、開放補助機構を組み入れたナイフでは、ブレードは掛け金又はトリガーを必要とせず閉位置に保持される。開放補助機能は、ブレードに作用するばね機構により与えられる。ユーザーが手動でブレードを閉位置から開位置へ回転させる際、ブレードに作用するばね機構は閾値又は上死点に達する。ブレードが閾値を超えて回転した後、ばねはブレードを開位置に駆動する。開放補助ナイフは、しばしば「半自動」ナイフとも称される。
自動機構を備えたナイフも、開放補助機構を備えたナイフも、典型的にはブレードの開放をロックするある種のロック機構を備え、また、多くの開放補助ナイフでは、ブレードを開放させるのと同一のバネ機構で、ブレードを閉鎖した状態にも保持する。
様々な理由で、開放補助機構は非常にポピュラーになりつつある。例えば、適切な状況において、また、適切なユーザーにとっては、半自動開放ナイフから得られる利点は多く、自動ナイフが役立つ場合も多い。ユーザーが片手しか空いていない状況もそうである。しかしながら、自動開放機構又は開放補助機構を備えたナイフでも、ユーザーが意志を持って、また意図的にブレードを開位置まで運動させるまで、ブレードが閉位置に留まるよう常に安全に対する配慮が必要である。例えば、ナイフ・ブレードを閉鎖状態に保持する機構は、ナイフを落としたときに決して解除されてはならない。開放補助ナイフの最近の人気上昇に伴い、多くの新種の機構が開発されている。
しかしながら、ナイフの自動又は半自動開放特性を備えた機構に対する必要性は常にある。
本発明は、自動又は特に開放補助型と称されるタイプの開放補助機構を備えた折りたたみナイフを含む。本明細書では、「開放補助」機構という用語は、自動ナイフ又は半自動ナイフのいずれかに使用される機構を指していると理解されたい。両タイプとも下記に詳述され、図示されている。本発明の機構はブレードの各側部に1個ずつ一対のスプリング・アームを使用し、それらの自由端はピンと相互に連結され、ブレードを開位置に駆動すべく加圧する。本発明の機構を使用する自動ナイフは、該機構を組み込んだ開放補助ナイフからピンがブレードに作用するように異なった形状のブレードを有する。半自動ナイフに使用される開放補助機能性に関しては、ブレードの回転運動において、ブレードが閉位置から開位置へ運動する際に一旦ブレードの回転運動における閾値を超えると、本発明の機構はブレードの全開位置まで回転駆動する。これは、対になったスプリング・アームが相互連結されたローラーピンを介して動作し、ローラーピンがブレードに作用し、それによって、慣性がブレードを全開位置まで駆動するに十分な回転運動エネルギーをブレードに伝える。ロック機構はブレードを開位置でロックする。
本発明に係る開放補助機構を組み入れた折りたたみナイフ10の図示された第1実施例は図1乃至8に示されている。折りたたみナイフ10は、細長いハンドル12と、一方の端部でハンドルに枢動可能に取り付けられたブレード14(ここではハンドルの「前」端という。)とを含む。その他方向を表す関連用語として、ハンドルの「後」端は前端の反対であり、ブレードの「上」部は切れない無作動部分であり、ブレードの「下」部はとがった作動部分であり、「内部」又は「内方」はナイフの構造的な中心等をさす。図1はブレード14が開位置にある状態のナイフ10を示し、図2においては、破線で示すように、ブレードが閉位置にある状態を示しており、そこではハンドル12内に収容される。本発明のナイフ10のブレード14は、ブレードが不注意で閉位置まで運動されるのを防止すべく、開位置で確実にロックされることができる。ブレードのロック機構を下記に説明する。
ナイフ10のハンドル12は、一般的に、符号16,18で示す対向して配置された相互に平行な1対の側壁部であって、ハンドルの後端部の周りにカーブする上部の長い縁部に沿って側壁部の間に配置された脊部又はスペーサ20によって隔てられた側壁部を含む数個の構成要素を備える。側壁部16及び18は、補強合成プラスチック等好適な材料で製造することができる。その他の好適な材料には、金属、他のプラスチック、木材等が含まれる。側壁部は、単数の部品で製作しても複数の部品で製作してもよい。脊柱20は、鋼で形成されるのが好ましいが、他の材料も使用できる。
ハンドル12を組み立てるとき、脊柱20は側壁16と側壁18との間に配置され、両側壁の上部境界に沿って伸びている。図1及び2に示すように、側壁は組み立てたナイフ10に脊柱と整列する。ねじ26のような好適な締め具が、側壁部16、18と脊柱20とを保持するために使用される。ブレード14は、ハンドルの前端付近でハンドル12に枢動可能に取り付けられる。ナイフ10に使用されるブレードは、どの種のものでもよい。図のブレード14は、細長い作動部28と、タング部30とを含み、後者はハンドル12にブレードを枢動可能に取り付けている。作動部28は典型的には鋭利な縁部32と切れない縁部34とを含む。ブレードの開放を補助するため親指つまみ35をブレード14上に備えることができる。
ブレード収容溝36が側壁16、18間に形成されている。ブレード収容溝36は、ブレード14が閉位置まで運動するとき、図2に示すように、ブレード14を受け入れる。
ブレード14が開位置(図1)にあるとき、その作動部28はハンドル12から離れる方向に伸び、ブレードが開位置又は閉位置にあるとき、タング部30は対になったハンドルの側壁間の収容溝36内に位置している。すなわち、タング部30は常にハンドル12の両側壁の間に位置している。ハンドルは環状の枢軸38で枢動可能にハンドルに取り付けられ、枢軸は図8に詳細に示されているように、両側壁18及び16を介して穴44及び50を貫通し、ハンドルは18のタング部30を通って枢軸穴53に収容される、対向するねじ40,42を含む。筒状のブッシング52は、タング30の枢軸穴53に回転可能に、ぴったりと嵌合するため、前記ブッシングはブレードが側壁の面に対して横断方向に伸びるための枢軸を規定する。図8を続いて参照すると、ブッシング52の両端は、それぞれのライナーにおける穴44及び50の皿穴部54に受け入れられる。ブレード停止ピン56は、その両端を側壁16、18に形成された皿穴58、60に固定され、ねじ62及び68で所定の位置に保持される。
ナイフ10は、数個の構成要素を含む開放補助機構100を組み込んでいる。図8に代表されるように、両側面16、18のそれぞれの内面に細長い空洞が形成されている。図8には両空洞の1つのみを示す。具体的には、側壁16には細長い空洞71が形成され、上縁付近の側壁に沿って伸びている。側壁18は、側壁16の空洞71と同様に、同じ位置に同一の細長い空洞71が形成されている。したがって、両側壁の空洞71は、組み立てられたナイフ10に整列している。空洞の前端は端部74で終結する。
細長い開口71は、それぞれ第1及び第2のスプリング・アームを収容し、それらのスプリング・アームは前記空洞のライナに取り付けられている。
第1のスプリング・アーム82は、ねじ26で側壁18に取り付けられ、ねじ26は、スプリング・アームの貫通穴88を貫通する、ねじ穴つきブッシング86に挿入されている。第2のスプリング・アーム84は側壁16に同様に取り付けられる。図8には、穴88がスプリング・アームを貫通する第2スプリング・アーム84の後端が、側壁16の空洞71に収容されているのが見られる。空洞の奥行きはスプリング・アームの厚みとほぼ同じである。尤も、スプリング・アームの方が空洞の奥行きより僅かに厚いか薄いかである。脊柱20は、ハンドルの両側壁、ライナとスプリング・アームとの間にねじ26とブッシング86で固定され、側壁とライナとを間隔をあけて維持し、ブレードの収容溝36を規定する。
穴90は、第1及び第2のスプリング・アーム82、84の前端92に形成される。ナイフを組み立てると、穴90は整列し、ロッド94の両端が穴90に挿入される。貫通する軸穴を有する円筒形のローラ・スリーブ96は、ナイフ組立中にロッド94に嵌合される。ローラ・スリーブ96を貫通する軸穴は、ロッド94の直径より僅かに大きく、スリーブの長さは2個のスプリング・アームの内面間の距離より僅かに小さい。そのため、ローラ・スリーブ96はロッド94で容易に回転する。ローラ・スリーブ96は、ステンレス・スティールのような弾性材料からなるのが好ましいが、他の金属や、ナイロン、プラスチック等で製造してもよい。ロッド94の両端は穴90に圧入又はスエージ加工されるか、望みによってはその中に保持されてもよい。スプリング・アーム82、84の前端92は自由端で、図7に矢印Cで示すように中、上下に動くことができる。
図4及び8に示すように、オプションのばねポケット・クリップ98を含むことができる。クリップは側壁16の外面に取り付けられている。
ナイフ10は、さらに、図7に全体的に符号101で示すブレードのロック機構を組み込んでいる。図1から図8までに示す特殊なブレードのロック機構は、「モノロック」としても知られている従来のフレーム・ロックで、側壁16に細長いL字型のスロット102を含む。該スロットは、通常内方、すなわちブレードの収容溝36の方に偏ったスプリング・アーム104を形成する。スプリング・アーム104の前端は、ブレード係合面106を規定する。共同するロック面108は、タング30上に形成されている。ブレード14が閉位置から開位置まで回転すると、スプリング・アーム104は、製造中にスプリング・アームにかかる通常の偏りによって内方に折れるため、図7に代表されるように、ブレード係合面106がロック面108に当接する。
タング30の構造は、図7Aに詳細に示されている。枢軸穴53は、タング30のほぼ中心に穿孔され、その枢軸穴を枢軸38が貫通する。枢軸穴の真上には、ブレード停止ピン56の外径に近似する曲率を有する曲線部又はノッチ112がある。ノッチ112はブレード停止面を規定する。ブレードが全開位置にあるとき、ブレード停止ピンはノッチ112に収容されるので、ブレードの回転は停止する。ノッチとブレード停止ピンとの相対形状は、停止ピンがブレードの回転を停止させる作用をする限り、必ずしも図示のように筒状でなくてもよい。曲線部112からタング30の周囲を時計方向に回転すると、タングの端部は肩114で終結する半径を規定する。タングの端部は肩114で前方に回転し、タングの端部がロック面108に接触するコーナー116まで続き、ロック面108は、タングの部分に対して約90°の角度でコーナー116の後方に伸長するため、ロック面108は全体的にハンドル12の長軸に垂直になる。ロック面108の最下端は、肩118を規定し、そこでタングは再びロック面108に対して約90°回転する。肩118の直前の平坦部は、平坦面120と称される。半円形のノッチ122が、平坦部120の直前に形成されている。平坦部120とノッチ122との接点は、符号121で示される。ノッチ122から前方には、ブレード14の鋭い縁部32が続いている。
開放補助機構100の操作を図5、6、7に沿って詳細に説明する。組み立てたナイフにおいて、スプリング・アーム82、84はブレードの両側面に沿って位置し、ブレードが閉位置から開位置へ運動し、又戻るとき、ブレードに干渉しない。このように、スプリング・アームは平面で、すなわち、ブレードとライナーとに規定された面の側部に対して横方向の平面を運動し、ライナはブレードの動きに干渉しない。図5から始めると、ブレード14の作動端32がハンドルの中に安全に保持される閉位置にブレード14が収容されていれば、ロック面108がブレード停止ピン56に接触し、ローラ・スリーブ96がノッチ122に静止する。この位置において、スプリング・アーム82(及び図5、6、7に示されていないスプリング・アーム84)は、その静止位置(図7参照)から撓むため、実質的なばね力がローラ・スリーブ96を介してノッチ122でブレードに作用する。
図6は、前記ブレードが図5の閉位置から開位置へ回転しているときのブレードの位置を矢印Aで示す。典型的には、ブレードは親指突起35にユーザーが加圧して回転させる。ブレードが開く方へ回転すると、ローラ・スリーブ96がノッチの後部のカーブに乗り上げ、さらにスプリング・アーム82を屈折させるため、ブレードにさらに大きい位置エネルギーがかかる。ローラ・スリーブは、平坦部120を横切り、肩118の上を運動する。上に指摘したように、ノッチ122が平坦部120と交わる交点を121とする。
ノッチ122が平坦部120と交わる交点121の上を前記ローラ・スリーブが運動するときに、ローラ・スリーブはブレードに対して最大の圧力をかけている。ブレード14を閉位置から図6に示す位置まで運動させるにはブレード14に力を作用させなければならない。というのは、スプリング・アーム82、84の弾性偏倚力は、この動作に逆らって作用し、ブレードを閉位置に戻そうとするからである。
交交点121は、ブレードが開くときローラ・スリーブ96がタング30の上を通るときの頂点または上死点位置を表す。この上死点121で、スプリング・アーム82、84によりブレード14に作用するばね力は最大になる。
ブレード14が、さらに、図6における時計方向に進むとき、ローラ・スリーブ96は上死点(交点121)の上を通り、ローラ・スリーブ96の中心点が上死点121をちょうど通過するとき、ローラ・スリーブは前記上死点を通過し、素早く静止位置に進もうとしている、スプリング・アーム82、84により与えられるばね力が、ブレード14を開位置の方へ時計方向にすばやく駆動する。ブレードに働くこのばね力は、ブレードに回転運動エネルギーを伝え、ユーザーが突起35にかけるすべての圧力は、一旦ローラ・スリーブが上死点を通過すると解除され、ブレードはスプリング・アームのばね力により自動的に開位置に駆動される。このようにして、スプリング・アーム82、84がその休止位置、すなわち「負荷のない」位置に収まると、ブレードはすばやく、また確実に開位置に駆動される。一旦ローラ・スリーブが肩118に規定される頂点を通過すると、ローラ・スリーブはもはやブレードとは接触せず、ブレードは開位置に向かって自由に回転する。スプリング・アームはブレードに十分なエネルギーを伝えるため、ブレードの慣性はブレードを開位置に運ぶ。
したがって、閉位置から開位置へのブレード14の枢軸回転には閾値点があり、それを超えてスプリング・アーム82、84はブレードを全開(及びロック)位置に運動させるに必要な全エネルギーを供給する。好ましい実施例において、閾値の位置は、ローラ・スリーブが上死点121を超えて進むブレードの回転における点であり、それによって上述のように全開位置にブレードを強制的に駆動する。ブレードがこの閾値点まで回転されない場合、スプリング・アームはブレードを閉位置に留める。
図7を参照すると、ブレード14が全開位置にある状態で、スプリング・アーム82、84が静止位置、すなわち負荷されない位置に運動したことがわかるであろう。タング部30の肩曲線部分112がブレード停止ピン56に当接するとき、ブレード14の前方回転は停止する。前記停止ピンは、ブレードがさらに時計方向に運動しないようにする強力な停止機構を備える。
先に指摘したように、ナイフ10は、側壁16に組み込まれたフレーム・ロックのロック機構であって、前方ロック面106を有するスプリング・アーム104に規定され、通常は内方へ、つまりブレード収容溝36の方へ偏ったロック機構を含む。図7に示すように、ブレード14が全開又は延長位置にあるとき、スプリング・アーム104の前端、したがって係合面106は、ブレード係合面がタング30上のブレードロック面108を超えて止まるまで、ブレードに向かって内方へ運動する。上記のように、本書に記載のフレーム・ロック機構は、標準的な機構である。ブレードが開位置にある状態で、停止ピン56は湾曲部分112に当接する。直前に記載したライナ・ロック機構に加えて、他の多数の周知の機構、例えばブレードを横断して伸びるロックバック構造やロック・ピンのような機構が使用できる。
ブレード14は全開位置から閉位置へ、上記開放手順とは本質的に逆の順序で運動する。先ず、ブレード14を伸長位置でロックするフレーム・ロック機構は、スプリング・アーム104を外方、すなわち、ブレード収容溝36から離れる方向に、ブレード係合面106がタング部30のブレード・ロック面108から解放されるまで押すことによって解除される。一旦スプリング・アーム104がタングをクリアすると、ブレードは軸38に規定されている枢軸の周りを、図5、6、7における反時計回りの閉位置に向かって自由に回転される。ブレードは、ローラ・スリーブ96が肩118近傍でタング30上のブレードロック面108に乗り上げ始めるまで、反時計回りに自由に回転する。一旦ローラ・スリーブが肩近傍で118のタングに触れると、ブレードに力が作用し、スプリング・アーム82及び84によって作用する偏倚力に対抗してブレードの回転を続ける。上記のように、今度は反対方向にローラ・スリーブは肩118に乗り上げ、ローラ・スリーブが頂点121の上死点を通過して運動するまでスプリング・アーム82及び84を持ち上げる。一旦ローラ・スリーブ96が閾値を過ぎると、閉鎖力スプリング・アーム82及び84によって供給される閉鎖力はブレード14を全閉位置に引き入れ、ローラ・スリーブがノッチ112に静止した状態でこの位置に保持する。
上記のように、ローラ・スリーブ96はロッド94の上で自由に回転する。上記のようにスリーブはタング30に乗り上げつつ回転できるため、スリーブとタングとの間の摩擦力は減少する。それでも、ローラ・スリーブは、図示の実施例において使用されているが任意と考えられ、ローラ・スリーブなしに同等の機能性を有するピンを使用しても良いことがわかるであろう。
上記発明ではブレードの各側に位置するスプリング・アームを利用するため、ローラ・スリーブによってブレードに作用する駆動力は、ばねがこのブレード枢軸面外にあっても、ブレードの枢軸と同一面で作用される。この構造により、例えば単一のスプリング・アームが使用されたら起こり得る、ブレードをいずれか一方へ駆動しない高速開放機構が得られる。
本発明に係る開放補助機構を組み込んだ折りたたみナイフの第2実施例が図9乃至16に示されている。これら一連の図に示された折りたたみナイフ10は、図1乃至8に示されたものに似ているが、図9乃至16の実施例は、ブレードとハンドルの側壁との間にライナを使用し、開放機構を含むスプリング・アームが、該ライナに取り付けられている。図1乃至8に関してすでに説明された構造的特徴は、他の図面についても同様であるが、明細書中の符号と同一である。
先ず図9を参照するに、折りたたみナイフ10は、細長いハンドル12と、該ハンドルの前端に枢動可能に取り付けられたブレード14とを含む。ナイフ10のハンドル12は、全体に16、18で示され互いに平行であり脊柱により互いに間隔をおいた側壁、1対の対向位置に配置されたスペーサ20を含む。前記スペーサ20は、それらの長い縁部にそった側壁部分の間に配置され、ハンドルの後部の周囲で湾曲している。ライナ部材22は、側壁部分16に沿って内方に配置されている。同様に、他方の側壁部分18は、該側壁に沿って内方に配置されたライナ部材24を有する。
ライナ22及び24は、ばね鋼又はチタンのような弾性鋼で製作されるのが好ましい。
ハンドル12を組み立てると、脊柱20はライナ部材22,24間に置かれ、ライナと側壁16及び18の上縁の境界に沿って伸びる。図9及び10に示されるように、側壁はライナ部分と、組立後のナイフ10の脊柱と整列する。ねじ26等好適な留め具が、側壁部分16、18、ライナ部材22、24、及び脊柱20を一緒に保持するために使用される。ブレード14は、ハンドルの前端付近でハンドル12に枢動可能に取り付けられている。図示のブレード14は、細長い作動部28とタング部30とを含み、タング部はブレードをハンドル12に枢動可能に取り付けている。作動部28は、典型的には鋭利な縁部32と切れない縁部34とを含む。親指突起35は、ブレードの開放を補佐すべくブレード14の上に含まれてもよい。
ブレード収容溝36は、側壁16、18とそれに関連するライナ部材22、24間に形成される。ブレード収容溝36は、ブレード14が図10に示す閉位置に運動するときブレード14を受け入れる。
ブレード14は、開位置(図9)にあるときその作動部28がハンドル12から離れるように伸びた状態でハンドル12に取り付けられ、タング部30は、ブレードが開位置にあっても閉位置にあっても、対をなすハンドルの側壁とライナとの間に形成された収容溝36内に配置される。タング部30は常にハンドル12のライナ22、24間に位置している。ブレードは、環状の枢軸(全体に符号38で示す)でハンドルに取り付けられ、図16に示すように、第1及び第2ライナ24、22を貫通する整列した穴48及び50を通して伸びる対向ねじ40、42を含み、ブレード18のタング部30を貫通する枢軸穴53に受け入れられたねじ山付き円筒型ブッシング52の両端にねじ込まれている。円筒型ブッシング52は、ブレードが側壁面に対して横方向に伸びるように枢軸を形成してタング30の枢軸穴53に、回転可能ではあるがぴったりと嵌合されている。続けて図16を参照するに、ブッシング52の両端は、それぞれのライナの皿穴部54に受け入れられている。ブレード停止ピン56は、その両端を、ライナ22、24に形成された皿穴58、60に固定され、ねじ62、64で定位置に保持されている。ライナ22、24は、ねじ66、68等の留め具でハンドルの各半分に対して適所に保持され、側壁の貫通穴とライナのねじ穴とに貫通する。
図9乃至16の実施例に使用される開放補助機構100は、図16に最もよく示されている。細長い開口が各ライナ22、24に形成されている。具体的には、ライナ22には、それに沿って上縁まで伸びる細長い開口70を形成されている。ライナ24は、ライナ22における開口70と同じ位置に同一の細長い開口72を形成している。したがって、開口70と72は組立後のナイフ10で整列していることがわかる。開口70の前端は縁部74で終端し、後部は後縁部76で終端する。特にライナ22を参照するに、ライナ22に内方を向く表面78は、後縁部76の後方で表面78に空洞80を形成している。図16には見えないが、同一の空洞がライナ24の内方を向く表面に形成されている。細長い開口70は第1及び第2のスプリング・アームをそれぞれ受け入れ、それらのアームは、空洞内のライナに取り付けられている。
第1スプリング・アーム82は、ねじ26でライナ24に取り付けられ、ねじ26はスプリング・アームの穴88を貫通するねじ穴付きブッシング86の中にねじ込まれる。同一の手順で、第2のスプリング・アーム84がライナ22に取り付けられる。図16において、穴88がライナ22の空洞80を貫通する第2スプリング・アーム84の後端が、ライナ22の空洞80に受け入れられているのがわかる。空洞の奥行きはスプリング・アームの厚さとほぼ同じである。尤も、スプリング・アームは、空洞の奥行きより僅かに厚いか薄くてもよい。脊柱20はハンドルの側壁、ライナとスプリング・アームとの間でねじ26及びブッシング86で捕捉され、該側壁とライナとを、ブレード収容溝36を規定するように側壁とライナとを間隔をおく位置関係に維持する。
穴90は、第1及び第2のスプリング・アーム82、84の前端92において形成される。ナイフの組立時、穴90は整列し、ロッド94の両端は穴90に挿入されている。軸穴を形成されたローラ・スリーブ96は、ナイフの組立中ロッド94の上に嵌合されている。ローラ・スリーブ96を貫通する軸穴は、ロッド94の直径より僅かに大きく、前記スリーブの長さは2つのスプリング・アームの内面間の距離より僅かに短い。その結果、ローラ・スリーブ96は、容易にロッド94の上で回転する。ローラ・スリーブ96は、ステンレス・スティールのような弾性材料であることが好ましいが、ナイロンやプラスチック等他の金属で製作してもよい。ロッド94の両端は穴90に圧入されるか、スエージ加工されるか、さもなければ、中に保持される。スプリング・アーム82、84の前端92は、自由端で図15に矢印Cで示されるように上下方向に運動できる。
図16に示すように、所望ならばオプションのばね仕掛けのポケット・クリップ98を含んでも良い。クリップは側壁16の外面に取り付けられる。
ナイフ10は、さらに、図15に全体を符号101で示すブレード・ロック機構を組み込んでいる。この図面に示された特定のブレード・ロック機構は、従来の「ライナ・ロック」であって、ライナ22に形成された細長いL字形のスロット102を含んでいる。このスロットは、通常内方に、すなわち、ブレード収容溝36の方へ偏倚されているスプリング・アーム104を規定する。スプリング・アーム104の前端は、ブレード係合面106を形成している。共同するロック面108がタング30に形成されている。ブレード14が閉位置から開位置の方へ回転する時、スプリング・アーム104は、製造作時にスプリング・アームに与えられた正常な偏奇力の下で内方へ折れるので、ブレード係合面106は、図15に代表されるように、ロック面108に当接する。
図14Aに示すタング30の構造は、図7Aについて上に説明したものと同一である。
次に開放補助機構100の操作を、一連の図13、14、15を参照して詳述する。組立てたナイフにおいては、スプリング・アーム82、84は、ブレードの両側面に沿って配置されており、ブレードが閉位置から開位置へ運動し、また元へ戻るとき、ブレードに干渉しない。したがって、スプリング・アームは、ブレードによって規定された面に沿った複数の面内で運動し、ライナはブレードの動きに干渉しない。ブレード14の作動縁部32が安全にハンドルの中に保持され、ブレード14が閉位置に収容された図13の状態から始めて、ロック面108は停止ピン56に当接し、ローラ・スリーブ96がノッチ122の中に静止する。この位置で、スプリング・アーム82(及び図13、14、15に示されていないスプリング・アーム84)は、その静止位置(図15に示す)からそれているので、実質的なばね力がノッチ122でローラ・スリーブ96を介して作用される。スプリング・アームはこのようにして「負荷を与えられる」。スプリング・アームから(図13に矢印Bで全体を概略的に示す)ローラ・スリーブを介してスプリング・アームによりブレードに作用される力の方向と、枢軸38によって規定されたブレードの枢軸と該枢軸に対するノッチ122の位置との間の幾何的関係は、ブレード14がこの閉位置にブレードに作用されるバネ力によって閉位置に保持されるという関係である。スプリング・アームに作用されるスプリング・アームによってブレード14に作用する圧力は、ローラ・スリーブがノッチ内のタングに接触する点からのベクターが、枢軸38の方へ僅かに前方向に向けられ、ブレードをしっかりと閉鎖状態に保つ。上記のように、この位置で、ブレードはローラ・スリーブ96を介してスプリング・アーム82、84によって作用される潜在的な重要な電位エネルギーを受ける。しかしながら、ブレード14に加えられた力は、ブレードを閉位置に保持するに十分であり、ブレードは、例えばナイフを落としても、又は、強力な「手首を軽く動かす力」を受けても開かない。
図15は、図13の閉位置から開位置へ回転しているときのブレードの位置を示す。ブレードが開位置へ回転しているとき、ローラ・スリーブ96はノッチ122の後方への曲線に乗り上げ、そのためさらにスプリング・アーム82、84を屈折させ、さらに大きい潜在エネルギーをブレードに負荷する。ローラ・スリーブは、平坦部120を横切り、肩118を越えて進む。ノッチ122が平坦部120に接する交点は、符号121で示されている。これは上死点である。
ノッチ122が平坦部120と接する交点を超えてローラ・スリーブが運動するとき、スプリング・アームはブレードに対して最大圧力を及ぼしている。閉位置から図14に示す位置へブレードを運動させるには、ブレード14に力を加えなければならない。スプリング・アーム82、84の弾性偏奇力がこの動きに対向し、本質的にブレードを閉位置に戻すからである。上述のように、交点121は、ブレードが開かれるとき、タング30の上に乗り上げるローラ・スリーブ96のための頂点又は上死点を表すからである。この上死点で、スプリング・アーム82、84によってブレード14に加えられるばね力は最大になる。
ブレード14が図14における時計方向にさらに運動するにとき、ローラ・スリーブ96は上死点(交点121)を乗り越え、ローラ・スリーブ96が上死点121を通過して運動するとき、上死点を通過し、静止位置に速く運動しようとしているスプリング・アーム82、84によるばね力が、開位置に向かって時計方向にブレード14を速く駆動する。ブレードに働くばね力は、回転運動エネルギーをブレードに伝え、ユーザーが親指突起35に与えるすべての圧力は、一旦ローラ・スリーブが上死点を通過すると解除され、ブレードはスプリング・アームのばね力によって開位置へ自動的に駆動される。したがって、スプリング・アーム82、84がその静止位置、すなわち「負荷のない」位置へ折れ曲がるので、ブレードは素早く確実に開位置へ駆動される。一旦ローラ・スリーブ96が肩118に形成された頂点を通過すると、ローラ・スリーブはもはやブレードに接触せず、ブレードは開位置に向かって自由に回転する。スプリング・アームは、ブレードの慣性でブレードを開位置に運ぶに十分なエネルギーをブレードに伝える。
好ましい態様において、ブレードを開位置へ駆動するための閾値の位置は、ローラ・スリーブが上死点121を越えて運動し、それによって、説明した方法でブレードを強制的に全開位置に駆動する、ブレードの回転における点である。ブレードがこの閾値点まで回転しない場合、スプリング・アームがブレードを閉位置に留める。
ブレード14が全開位置(図14)にある状態で、スプリング・アーム82、84はばねが負荷されていない静止位置に運動される。ブレード14の前方への回転は、タング部30の肩湾曲部112がブレード停止ピン56に当接するときに停止する。停止ピンは、ブレードが時計方向にさらに運動するのを防止する強力な停止機構を備える。
図9乃至16の実施例に使用されるライナ・ロック機構は、ロック・アームが側壁であるというよりはライナの1部である点を除き、上記フレーム・ロックと同様に機能する。ライナ22に組み込まれているライナ・ロック機構は、前方ロック面106を有し本来はブレード収容溝36に向かって内方に偏っているスプリング・アーム104によって規定される。図14に示すように、ブレード14が全開放又は延長位置にあるとき、スプリング・アーム104の前端は、したがって係合面106はブレード係合面がタング30上のブレード・ロック面108の後で折れるまで、ブレードに向かって内方に運動する。ブレードが開位置にある状態で、停止ピン56は湾曲部112に当接する。
ブレード14は、ブレード係合面106がタング部30のブレード・ロック面108から離れるまで、スプリング・アーム104によってブレード収容溝36から離れる外方へ押されて、先ずブレードロックを解除することで、全開位置から閉位置へ運動される。一旦スプリング・アーム104がタングを取り除くと、ブレードは軸38に規定された枢軸の周りを閉位置に向かって、すなわち図13、14、15における反時計方向に自由に回転することができる。ブレードは、ローラ・スリーブ96が肩118の近傍でタング30上のブレードロック面108に乗り上げ始める。一旦ローラ・スリーブが肩118の近傍でタングに触れると、ブレードに力が作用し、スプリング・アーム82、84に作用された偏奇力に抗してブレードの回転を継続させる。ローラ・スリーブは、今度は反対方向で肩118に乗り上げ、ローラ・スリーブが上死点121を通過して運動するまで、スプリング・アーム82、84を持ち上げる。一旦ローラ・スリーブ96がこの閾値点を通過すると、スプリング・アーム82、84による閉鎖力が、ブレードを全閉位置に引っ張り、ローラ・スリーブをノッチ112の中に静止させて、ブレードをこの位置にぴったりと保持する。
本発明が関係する技術分野の当業者は、ここに説明され図示された開放補助機構が種々の点で構造的に修正されているかも知れないことを容易に評価するであろう。代替実施例を下記に説明する。
一連の図17乃至19は、ナイフ10を図示していることを除いて、図13乃至15に類似する。図13乃至15では、スプリング・アーム82、84(スプリング・アーム84はこの一連の図には示されていない)は、図13乃至15の実施例では別個の要素としてというより、むしろライナ部材の一体の部品として形成されている。先ず図17乃至19を参照すると、スプリング・アーム82がライナ22の一体の部品として形成されている。すなわち、ライナはスプリング・アームを規定すべく切断された単一の要素である。スプリング・アームを規定するライナ22のノッチは、上記のように、且つ矢印Cで示すように、スプリング・アーム82が上下に運動することができる細長い開口70を規定する。同様に、ライナ22は、同一の長細いスロットを含む。図17乃至19のライナ・ロック機構101は、図1及び9のナイフについて上記したのと同一の機能を有する。
ここに説明した差異の外に、図17乃至19に示したナイフの作用構造的特徴は、例えば、ブレード14のタング30及びローラ・スリーブ96等を含む、図1乃至16に示されたものと同一である。
図17の実施例と図9の実施例との一つの構造的な相違は、図17においては、脊柱20がハンドルの側壁とライナとの間でナイフ10の上縁に完全に沿って伸びることである。前端21は、ブレードが開位置にあるとき枢軸38の上に位置しブレードを停止させる働きをする。
図17、18、19に示す開放補助機構100は、図1乃至16に関して説明したものと同一に働き、特に図13乃至15に関して上気したことは、図17のナイフの操作の説明にも当てはまる。
本発明に係る開放補助機構を組み込んだ図17のナイフ10の別の実施例は、図20乃至25に示されている。しかしながら、開放補助機構100は上記のものと機能的に同一ではあるが、図20乃至25のナイフは半自動ナイフというより、むしろ自動ナイフである。図20に示すナイフ10は、作動されるとブレードを開位置にするトリガー機構130で操作される。前記トリガー機構は下記に詳述される。しかし、図20のナイフ10に使用される開放補助機構は、ライナが一体的に形成されたスプリング・アーム82、84を有する図17乃至19に示すものと同じであることは、上記説明から理解されるであろう。しかしながら、タング30の構造は、自動開放機構を収容するために多少異なる。具体的には、タング30はノッチ122を欠き、その代わりに肩118の前方に平坦面170と、ブレード・ロック面108とを有する。ブレードのタングは、さらに、プランジャー穴162を有するが、その目的は下に説明する。ブレード14が閉位置にあるとき、ローラ・スリーブ96は、平坦面170を押圧する。タングにはスリーブが静止するノッチがないので、ブレード14はトリガー機構130のない閉位置には留まらない。したがって、トリガーがない限り、閉位置にあるときのブレードに作用するばね力は、ブレード14を常に開位置に強制的に位置させ、そのため、ブレードは閉位置に保持されることができない。
トリガー機構130は、トリガーボタン132と、安全ラッチ134と、コイルばね136と、V字形板ばね138と、保持板140とを含み、保持板140は、ハンドルの側壁18(図21参照)の内面144に形成された空洞142の中に全機構130を保持する。トリガーボタン132は、側壁18の開口149を貫通する上部146を有する。保持リング148は、開口149より大きい直径を有し、トリガーボタンを空洞142の中に保持する。コイルばね136は、上部146に対向するトリガーボタン132から伸びる下部プランジャ150を取り囲む。安全ラッチ134は、長手方向に支持可能に(全体にハンドル18の長手方向軸により規定される軸に沿って)構成され、トリガーボタン132の上部146と同じ直径を有する半円形カットアウト153を備える前端を有する。図21に最もよく見られるように、トリガー機構130が組み立てられると、今説明した各部品は保持板140で空洞142に捕捉される。これが完了すると、コイルばね136は、トリガー・ボタン132にばね圧力を作用させ、ボタンを外方へ駆動する。ボタンの運動は、トリガー・リング148が空洞の内面に接触するとき停止する。V字形板ばね138は、安全ラッチ134と空洞42の側壁との間に捕捉されるため、ばねの頂点152が安全ラッチに対して押圧され、ばねの脚部が空洞のノッチに捕捉される。ラッチ134は2つのノッチ154、156を有し、その中に頂点152が嵌合する。ラッチは、さらに、側壁18に細長い開口160を貫通する作動ノブ158を含み、側壁18は安全ラッチにロック位置と非ロック位置との間で前後の運動を許す。
コイルばね166は、ブレード14と筒状キャップ部材164に形成された止り穴162に捕捉され、筒状キャップ部材は1つの開放端を有し、1つの閉鎖半球形部材は組み立てたナイフのコイルばね166の上に配置されている。ばねは、下記のように、キャップ部材をブレード14から遠ざけてライナ24の開口168に押し込む。
次に図22を参照すると、ブレードを閉位置に置いたナイフ10が示されている。この位置で、スプリング・アーム82、84は一定の偏奇力をブレードに及ぼし、ブレードを開位置へ駆動する。しかし、トリガー機構130はロック位置にある。具体的には、コイルばね136の正常のばね力でリテーナ・リング148がハンドル18の内面に接触するまで、トリガー・ボタン132は外方へ押されてきた。この位置において、ばね166はキャップ部材164をライナ24の開口168に押し込まれている。キャップ部材164の半球形の上面は、プランジャ150に向かって駆動される。キャップ部材がライナ24の開口168に受け入れられていると、ブレードはロック位置から運動することができない。すなわち、ブレード14の開口162及びライナ24の開口168に部分的に受け入れられているキャップ部材は、ブレードの回転を阻止するため、ブレードの回転を妨げる。安全ラッチ134は、前方(矢印B)へ滑るため、半円形のカットアウト153はトリガーボタン132の上部146を部分的に取り囲み、それによって、トリガーボタン132を図22に示す位置に保持する。換言すれば、安全ラッチの前端は、トリガーボタン132が前記ラッチ位置から運動するのを物理的に防止する。
図24は図22に示されたナイフ10の側面図である。この位置において、V字形の板ばね138の頂点152は、安全ラッチ134のノッチ156にある。これは安全ラッチをこのロック位置に保持する。又、頂点がラッチに押しつけられるため、ラッチを後方へ滑らせて機構のロックを解除するための力をいくらか必要とする。
図25は、ロック解除位置に運動された、安全ラッチを示す。ラッチは、この場所で細長いスロット160(図25の矢印A)の後部の範囲まで滑動された。この位置において、頂点152はノッチ154の中にあり、半円形のカットアウト153は、保持リング148をクリアした。一旦保持リングがこうして解除されると、トリガー・ボタン132はコイルばね136の通常の力に抗して内方(図23の矢印A)へ押される。これが発生すると、プランジャ150はキャップ部材164を押す。キャップ部材がライナ24の開口168を抜け出るに十分な距離だけ前記ボタンが内方へ押されると、スプリング・アーム82、84がブレードに作用する力によって、ブレード14は開放され、素早く開く。ブレードの回転は、上記のようにブレードの停止作用をする脊柱20の前端21によって停止され、上に詳述したように、ブレード・ロック機構100と共に開位置でロックされる。キャップ部材164は、ブレードとライナ24との間に捕捉されてブラインド開口162の中に保持される。
最後に、図25は図23の位置にあるときのナイフ10の側面図である。
他の実施例は、一連の図26乃至31に示されている。これらの図に示されるナイフにおいて、開口補助機構100は全体を符号200で示す取り外し可能なスプリング・アーム機構に具体化されている。取り外し可能のスプリング・アーム機構200は、対向するスプリング・アーム202、204を有する単一のU字形部材を含むように示した図28及び29に最も良く見られ、スプリング・アーム202及び204は、それらの末端でロッド94上に嵌合されているローラ・スリーブ96と相互連結されている。ロッド94の両端は、スプリング・アームの末端の穴に固定されている。取り外し可能のスプリング・アーム機構200は、ハンドル12の元口210に形成されたスロット208に挿入されており、そのうちの1つだけが図示され、1対の柱212でスロットに保持される。柱212は、弾性又はばね仕掛けであり、前記機構200を確実にスロットの中に固定しているが、スプリング・アームの末端206の上下運動(矢印)を許す。柱212は、前記機構200が図26に示すナイフに挿入されるとき、前記U字形部材のノッチ214の中で静止する。スプリング・アーム機構200の近接端は、スロット208にぴったりと嵌るので、前記スロットとスプリング・アーム機構との間には殆ど公差がない。ローラ・スリーブ96は、スプリング・アーム機構が逆転できるように相殺方式で末端206に固定される。したがって、図28に最もよく見られるように、ロッド94はスプリング・アームの末端206を通って縦軸の一方の側へ伸びる。それ故、前記ローラ・スリーブは、スプリング・アームの他方の側というよりは一方の側へさらに伸びる。このため、前記機構は逆転可能で、ハンドルにおけるスプリング・アーム機構の指向方向により2つの異なった機能を有する。
図26において、取り外し可能のスプリング・アーム機構200は、該機構が上記のように半自動オープナーとして作用する第1の指向方向でナイフ10に挿入される。この指向方向においては、スプリング・アーム機構は、ローラ・スリーブ96がブレード14に向かって下方に方向づけられた状態で挿入される。この指向方向で、スプリング・アーム202、204は、ブレードが閉位置にあるとき(図27)「負荷」を与えられ、ブレードが開放されているとき(図2)、静止状態になる。スプリング・アームの機能と、ローラ・スリーブ96がブレードのタング上で作動する方法は、図1乃至9に関して上記したものと同一である。
スプリング・アーム機構200は、図28において、第1の指向方向における分離状態で示されている。破線はスプリング・アーム202、204が負荷を受けている状態(すなわち、ブレード14が閉位置にあるとき)を示し、実線はスプリング・アームが静止状態のとき(すなわち、ブレードが開位置にあるとき)を示す。スプリング・アーム機構200がこの第1指向方向でナイフ10に挿入されるとき、ナイフ開放機構は半自動型である。
スプリング・アーム機構200は、図30及び31におけるナイフ10に関する第2指向方向で分離している状態が示されている。この指向方向で、スプリング・アーム機構は、ローラ・スリーブがブレードから離れて上方へ指向される状態でハンドルに挿入されていた。スプリング・アーム202、204におけるローラ・スリーブのオフセット位置を考慮すると、ブレードが閉じて(図31)いても、この位置ではローラ・スリーブ96はブレード14の上には位置しない。その状態で、スプリング・アーム機構がこの方向でナイフ10に挿入されるとき、ナイフは標準の手動開放折りたたみナイフとして作用する。
上記実施例のすべてに関して、スプリング・アームが別個の部品(図1の実施例のように)であるか、ライナと一体の部品(図17の実施例のように)であるかによらず、開放補助機構の作動特性を変更するために変えられるように、スプリング・アーム82、84を製造に使用される材料にはいくつかの特性がある。同様に、ブレードに働くスプリング・アーム82、84による力も、種々に変更できる。例えば、スプリング・アーム製造のために選択された材料の特徴は、ばね力の量に直接的な効果をもたらす。ローラ・スリーブがタング30の上を回転する効率は最大になるであろう。すなわち、摩擦が最小化するであろう。ローラ・スリーブのための材料を慎重に選択し、スリーブが接触するブレードの表面を処理することは、ローラーとブレードとの間の摩擦を最小にする助けとなる。
同様に、スプリング・アームの厚さ(ライナとは別個であるか、その一部であるかを問わず)は、スプリング・アームの開放及び閉鎖のばね力に直接影響する。したがって、より厚い材料を選択すると、スプリング・アームのばね力はより大きくなる。スプリング・アームの長さを短くすると、より大きい力がブレードに働く。また、スプリング・アームは、弾性材料のロッドであってもよい。これらの要素のすべては、スプリング・アームによって作用される開閉力を制御するように変更可能である。
当業者は、本発明の基本原理が異なる種類のナイフに使用される他の構造にも適用できることを認めるであろう。この一例は一連の図32乃至36に示されている。これらの図において、本発明の原理は、バリソング式ナイフ300に利用されている。この基本スタイルのナイフは周知である。図に関する簡単な説明によると、このナイフは、2つの半割部分、上部ハンドル304及び下部ハンドル306を有し、それらの各々はブレード308に枢軸310及び312で独立的に枢動可能に取り付けられている。各ハンドル半割部分は2つの側壁を有し、そのいくつかはライナを含む。図32に関して、上部ハンドル304は、側壁314と側壁316とを含む。ライナ318は側壁314の内方に配置され、側壁316とは間隔を置いて保持され、両側壁間にブレード収容溝321を形成する。下部ハンドル306は、側壁322と側壁324(図32には図示されていない)とを含む。図32に示されていないライナ326は、側壁322の内方に配置され、(図示されていない)同一のライナは、側壁324の内方に配置されている。ブレード収容溝はこれらライナの間に形成されている。
図32及び33に示すように、各ハンドル半割部分304、306は、ブレード308のハンドルへの枢動可能取り付け点の周りを旋回するため、ブレードの鋭い縁部がブレード収容溝に安全に収容される閉位置の時、ブレードはハンドル内にある。このバリ・ソング・ナイフの基本的な操作は従来のものである。
全体的に330で示される留め金は、枢軸331でハンドル(すなわち、ブレードのハンドルへの取り付け点に対向する端部)の先端付近の下部ハンドル306の側壁324の内面に枢動可能に取り付けられている。留め金330は、ブレードが開位置及び閉位置にある時、2つのハンドル半割部分304、306を締める働きをする。図35では、ナイフは開位置にあり、ナイフに近い側の側壁とライナとは、取り除かれて、内部を露出している。ブレード308は、ブレードのタング315に当接するハンドル304に連結された1対のピン311及び313によってこの位置で安定している。
ライナ326は、そのほぼ中央の一点からライナの後部に伸びる長手方向のスロット334の切り込みを有する。ライナ326の上部340は、ねじ342で側壁322に固定され、ねじ342もブレードのガード336を取り付けている。スプリング・アームの後部、すなわち先端は自由端なので、矢印Aで示す方向に運動可能である。図示されていない、ライナ326と同一のライナは、側壁324に取り付けられたライナの同一のスプリング・アームを規定する同一のスロットを含む。ピンは各スプリング・アーム(すなわち、スプリング・アーム338と、側壁324に取り付けられたライナに形成されたスプリング・アーム)の先端に取り付けられ、2つのスプリング・アーム間を相互連結している。具体的には、ピン348はスプリング・アーム338に取り付けられ、側壁324に取り付けられたライナに形成された対応するスプリング・アームに連結している。図示するように、ピン348は上記ローラ・スリーブを含むことができる。相互連結されたスプリング・アームは、両方向(すなわち、ライナの固定部の方へ、またそれから離れる方向へ)運動可能であり、ばねをいずれかの方向へ運動させるには圧力が要求される。換言すれば、スプリング・アームは、矢印で示す両方向への運動に抵抗する。
前記のように、留め金330は、側壁324に枢軸331で枢動可能に取り付けられている。留め金330は、枢軸331によって側壁324には内端で取り付けられた細長いアーム350を、反対側の自由端にはリテーナー・キャップ352を含む。小さい戻り止め402が、ナイフが図32に示すように開位置にある時、リテーナー・キャップ352の下部を受け入れ、入れ子にする位置で、上部ハンドル314の一方の表面に形成されている。同様に、戻り止め404は、上部ハンドル304の対向する表面に形成され、ナイフが図33の閉位置にある時、リテーナー・キャップの下部を受け入れ、入れ子にする。
側壁324に連結する留め金330の部分は、フック354と、該フックに対向する型356とを含む。留め金330が側壁324に取り付けられているとき、アーム350の自由端は、図36Aに破線で示すように、枢動可能である。
留め金350は、ブレード308をさらに開位置に安定させる、ブレードが開位置にあるときも、閉位置にあるときも、上部ハンドル304を下部ハンドル306にラッチさせるように操作可能である。続けて図35を参照すると、ブレードは開位置に示され、留め金330のアーム350は、リテーナー・キャップ352が上部ハンドル304において、戻り止め402に入れ子にされるような位置にあり、アーム350はブレード収容溝320にあって枢動可能である。この位置において、アーム350の肩356は、スプリング・アームを外方へ、すなわち、ライナ326の固定部から離れる方向へ運動させる。これはスプリング・アームに負荷を与え、アーム350に圧力を与える。スプリング・アームは、このようにピン348を押圧するので、アーム350は、留め金上のピンを通して作用する、スプリング・アームのばね力の元でこの位置に保持される。留め金はこのようにして上部及び下部ハンドルを開位置に安全にロックした状態に維持する。
ブレードが図35に示す開位置にあるとき、ナイフをラッチしたり、解除したりするため、側壁304、306は共に軽く圧迫され、留め金アーム350は(図35において)反時計方向に回転される。リテーナー・キャップが上部ハンドル304から離れた状態で、2つのハンドル半割部分は、図36に示すように、反対方向に枢動されて、ナイフを閉じる。この位置でピン311及び313は半円形のノッチ317及びは308における319に静止する。前記両ピンは、ブレードの元口同士が合う少し前にブレードと接触する。これは、固定枢軸310及び312と共に、2つのハンドル半割部分が、図36Aに示すように、完全に合うためにはいくらかの力が必要であることを要求する。換言すれば、2つの半割部分は、図36Aにおけるように、元口を合わせるためにはかなりの力で押し合わなければならない。ブレードを安全に上部ハンドルと下部ハンドルとの間に収容し、それらを押し合うことによってハンドルの元口を共に保持した状態で、アーム350は上部及び下部ハンドルの端部の周りに回転させてもよい。アーム350が回転すると、フック354がピンに係合し、それによってスプリング・アームを圧迫し、ばね圧をそれに与える。次にリテーナー・キャップが戻り止め404に滑り込み、2つの半割部分を一緒に保持していた押し合う圧力を解除しても良い。一旦2つの半割部分が解放される(すなわち、それらに働く押し合う圧力が解除される)と、上記のようにハンドルの元口が合うより先にピン311及び313がノッチ317及び319と接触し、ブレードとハンドルとの枢軸310及び312における連結が固定されるため、ハンドルの元口が相互に離れる。この関係のため、外向きの圧力が生じ、2つの半割部分が離れ(すなわち、図36Aにおける対向する矢印Bの両方向に)、リテーナー・キャップを戻り止め404に保持する。
続けて図36Aを参照すると、ナイフのロックを解除するには、2つのハンドル半割部分が、矢印Bで示すように押し合う。すると、リテーナー・キャップ352は戻り止め404から離れ、そのためアーム350がスプリング・アーム338及び側壁324に取り付けられたライナの中のスプリング・アームからのばね圧でぱっと開き、ナイフのロックを解除するため、ブレードが開位置に運動する。このように、キャップ352が戻り止め404から離れると、スプリング・アームがそれらの正常な静止位置に戻るので、アーム350はラッチされていない位置にすばやく駆動される。
上記の説明から、図1乃至31を参照して説明した開放補助機構が、多数の他の同様な機械的構造に適用可能であることが明らかになるであろう。本書にはそれら多数の実施態様のいくつかを図示し、記載した。
本発明を好ましい実施例に関して説明したが、この発明の趣旨及び範囲がそれらの実施例に限定されず、添付の請求の範囲に規定されるものの種々の変更及び同等物にも及ぶことは、当業者には理解されるであろう。
本発明に係る開放補助機構を組み込んだナイフの第1実施例の斜視図。図1乃至8に示すナイフは、半自動ナイフである。図1において、ブレードは開位置にある。 ブレードが閉位置に収容された状態を破線で示す、図1のナイフの側面図。 ブレードが開位置にある、図2と同様な側面図。 ナイフの反対側を示す図3のナイフの側面図。 図1に示すナイフの側面図であって、ブレードが閉位置にあるナイフの内部部品を示すべく手前側のハンドルを除いて示すナイフの側面図。 ブレードが開位置の方へ回転される状態を示す、図5のナイフの側面図。 ブレードが完全に開いてロック位置にある状態を示す、図5のナイフの側面図。 図7に示すブレードのタング端部を分離させた側面図。 構成要素を示す、図1のナイフの分解斜視図。 本発明に係る開放補助機構を組み込んだナイフの第2実施例の斜視図。図9乃至15に示すナイフは、側壁間にライナを使用する半自動ナイフである。図9においては、ブレードは開位置で示す。 破線で示すブレードが閉位置に収容された状態の、図9に示すナイフの側面図。 ブレードが開位置にある状態の、図10と同様な側面図。 図11に示すナイフの反対側を示す、図9のナイフの側面図。 ブレードが閉位置にあるナイフの内部部品を示すため、手前側のライナとハンドルとを取り除いた、図9に示したナイフの側面図。 ブレードが完全に開きロック位置にある状態の、図13のナイフの側面図。 図14に示すブレードのタング端部の分離した部分の側面図。 ブレードが開位置に向かって回転している状態の、図13に示すナイフの側面図。 構成要素を示す図9のナイフの分解斜視図。 本発明に係る開放補助機構の第3実施例を利用したナイフの図9と同様な側面図。 ブレードが開位置に向かって回転されている、図17に示すナイフの側面図。 ブレードが完全に開きロック位置にある、図17のナイフの側面図。 本発明に係る開放補助機構を利用した自動開放ナイフの分解斜視図。 図20に示すナイフのトリガー及びラッチ部品のいくつかを示す分離図。 ブレードが閉位置及びロック位置にあるときのトリガー及びラッチ機構の構造と機能とを示す、図20に示す自動開放ナイフの部分断面図。 ブレードが閉位置にあるときのトリガー及びラッチ機構であるが、ロックが解除されていてブレードを開位置まで駆動できる状態の、図20に示す自動開放ナイフの部分断面図。 トリガーをラッチ位置で示す、図20の自動ナイフに使用されたトリガー機構の側面図。 図24に示すトリガー機構の側面図であるが、トリガーが非ラッチ位置にある状態を示す。 除去可能なばね機構に開放補助機構を実施している代案の実施例。図26において、ナイフは、内部部品を露出するため手前側の部品を取り除いた側面図で示す。 ブレードが閉位置にある、図26に示すナイフの側面図。 図26の実施例の除去可能なばね機構の側面図。 図28に示す除去可能のばね機構の頂面図。 ばね機構が反対側の位置にある以外、図26に示すものと同様な側面図。 ブレードが閉位置にある、図30に示すナイフの側面図。 本発明に係る機構を組み込んだ別のナイフの斜視図。図32乃至36に示すナイフはバリソング型ナイフである。 ブレードが閉位置にある、図32に示すナイフの側面図。 ブレードが開位置にある、図33に示すナイフの側面図。 内部部品を露出するため手前側のハンドル部品を取り除いた、図34のナイフの側面図。 ブレードが閉位置にある状態の、図35に示すナイフの側面図。 ブレードが如何にしてロック又はロック解除されるかを示す、図36のナイフの側面図。
符号の説明
10 折りたたみナイフ
12 ハンドル
14 ブレード
16、18 側壁
20 脊柱、スペーサ
22、24 ライナ
30 タング

Claims (20)

  1. 折りたたみナイフの開放補助機構であって、
    間に溝を形成すべく間隔をおいて保持された第1半割部分及び第2半割部分とを有するハンドルと、
    前記ハンドル半割部分の間でタングに枢動可能に連結され、開位置と閉位置との間で運動可能なブレードと、
    前記ブレードの両側にあり、それぞれが固定端と自由端とを有する1対のスプリング・アームと、
    前記スプリング・アームの両端を相互連結するピンであって、前記タングに力を作用させる、該タングに隣接して動作可能に配置されたピンとを含む、折りたたみナイフの開放補助機構。
  2. 前記ピンは、前記ブレードを閉位置に保持すべく前記タングに力を作用させる、請求項1に記載の開放補助機構。
  3. 前記ピンは、該ピンが前記タング上の上死点を通過する点まで前記ブレードが枢動するとき、該ブレードを開位置に駆動させるべく前記タングに力を作用させる、請求項2に記載の開放補助機構。
  4. 前記ハンドルの第1半割部分に取り付けられた第1のライナと、前記ハンドルの第2半割部分に取り付けられた第2のライナとを含み、前記スプリング・アームがそれぞれのライナに取り付けられている、請求項1に記載の開放補助機構。
  5. 前記ハンドルの第1半割部分に取り付けられた第1のライナと、前記ハンドルの第2半割部分に取り付けられた第2のライナとを含み、スプリング・アームが前記両ライナーに一体に形成されている、請求項1に記載の開放補助機構。
  6. ブレードが開位置まで駆動されるようにブレードを閉位置でロックし、またロック解除するトリガーを含む、請求項1に記載の開放補助機構。
  7. ブレードが閉位置にあるとき、ブレードを閉位置に保持すべく前記ピンが前記タングのノッチに圧力を作用させる、請求項1に記載の開放補助機構。
  8. 前記ブレードが前記閉位置から前記開位置へ回転するとき、前記ピンは頂部の上に乗り上げ、また前記ピンが前記頂部を通過するとき、前記ブレードは前記開位置の方へ駆動される、請求項7に記載の開放補助機構。
  9. 前記ピン上に回転可能に受け入れられたスリーブを含む、請求項1に記載の開放補助機構。
  10. 対向する側壁とそれらの間のスロットとを備えたハンドルと、ブレードが少なくとも部分的に前記スロットに収容された閉位置と前記ブレードがスロットから離れる方向に伸びる開位置との間にある枢軸の周りを運動可能であり、前記ハンドルに枢動可能に連結されたブレードとを有する折りたたみ式道具のための開放補助器具であって、
    前記ハンドルに取り付けられた先端を有する第1の細長いスプリング・アームと、前記ハンドルに取り付けられた後端と、対向する自由端とを有する第2の細長いスプリング・アームと、前記第1及び第2のスプリング・アームの自由端を連結するピンとを含み、
    前記ピンは、前記ブレードを閉位置に保持するため、前記ブレードに加圧するように、また前記ブレードが閾値を超えて開位置の方へ枢軸の周りを回転するとき、前記ブレードを前記開位置に運動させるのを補助すべく前記ブレードに圧力を作用させるように操作位置に配置されている、折りたたみ式道具のための開放補助器具。
  11. 前記ブレードは、前記開位置と閉位置との間を運動するとき前記ブレードの面で回転し、各スプリング・アームは前記ブレードの面の側に対して横方向の面にある、請求項10に記載の開放補助器具。
  12. 前記第1スプリング・アームの後端はハンドルの半分の一方に取り付けられ、前記第2スプリング・アームの後端は他方の半分に取り付けられている、請求項11に記載の開放補助装置。
  13. 前記第1スプリング・アームの後端は、ハンドルの半割部分の一方に取り付けられた第1ライナに取り付けられ、前記第2スプリング・アームの後端は、他方のハンドルの半割部分に取り付けられた第2ライナに取り付けられている、請求項11に記載の開放補助器具。
  14. 前記第1スプリング・アームの後端は、前記ハンドル半割部分の一方に取り付けられた第1ライナ部材に取り付けられ、前記第2スプリング・アームの後端は、他方のハンドル半割部分に取り付けられた第2ライナ部材に取り付けられている、請求項11に記載の開放補助器具。
  15. 前記ピンは、前記両スプリング・アーム間で任意に回転するローラ・スリーブを含む、請求項11に記載の開放補助器具。
  16. 折りたたみナイフであって、
    細長いスロットを間に形成するように間隔をおいて保持された対向する第1及び第2の側壁を有するハンドルと、
    それぞれがスプリング・アームを形成する、各側壁に隣接するライナと、
    一端で各スプリング・アームを相互に連結する回転可能な駆動ピンと、
    作動部と前記ハンドルの一端に枢動可能に取り付けられたタングとを有し、少なくとも部分的に前記細長いスロットに受け入れられる閉位置と前記ブレードが前記ハンドルから離れる方向に伸びる開位置との間で運動可能なブレードとを含み、
    前記駆動ピンは、前記タング部に接触してそれに圧力を及ぼし、前記ブレードを閉位置に保持し、前記ブレードを閉位置から開位置まで運動させるように作動可能に配置された、折りたたみナイフ。
  17. 各スプリング・アームは、各ライナに取り付けられた後端と、自由端とを有し、各スプリング・アームを有する長手方向のアームによって規定され、前記駆動ピンは前記自由端で前記スプリング・アームを相互に連結している、請求項16に記載の折りたたみナイフ。
  18. 各スプリング・アームは、それぞれのライナにおいて一体的なアームによって規定され、各アームはそれぞれのライナと一体の後端と自由端とを有し、前記駆動ピンは前記スプリング・アームを前記自由端で相互に連結している、請求項16に記載の折りたたみナイフ。
  19. 前記回転可能な駆動ピンは、前記ブレードが閉位置にあるときタング部のノッチに接触する、請求項16に記載の折りたたみナイフ。
  20. 対向する側壁と該側壁間に形成されたスロットとを備えたハンドルと、ブレードとを有し、前記ブレードは前記ハンドルに枢動可能に連結され、前記ハンドルは少なくとも部分的に前記スロットに収容された閉位置と前記道具が前記スロットから離れるように伸びる開位置との間で枢軸の周りを運動可能である、折りたたみナイフのための開放補助を与える機構であって、
    前記機構は、前記スロットにかかる駆動ピンによって相互に連結され、前記ブレードのタング部に隣接して作動可能に配置された1対のスプリングであって、前記ブレードを閉位置に保持すべく圧力を加え、前記ブレードが閉位置から開位置へ回転されるとき、前記駆動ピンが閾値を通過した後、前記閉位置から開位置へ前記道具を駆動させる、折りたたみナイフに開放補助を与える機構。
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