JP5127563B2 - 高圧蒸気滅菌器の水位検知装置 - Google Patents

高圧蒸気滅菌器の水位検知装置 Download PDF

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Description

本発明は、主として病院等に設置して医療用器具等の被滅菌物をチャンバー内で高圧蒸
気下にて滅菌する高圧蒸気滅菌器に関し、特に、チャンバー内に注水する加熱用水の水位
を的確に制御する技術に関する。
高圧蒸気滅菌器のチャンバー内に注水される加熱用水の水位検知として、表面が電気絶
縁材で被覆された2枚の平板状の電極を設け、この電極間の静電容量によって水位を検知
することにより、加熱用水が純水でも検知できるようにしたものがある。(特許文献1参
照)。
特開2000−116754号公報
電極が乾いている状態でチャンバー内に注水されたとき、加熱用水は表面張力によって
電極に付着する部分で凹状となり、実際の水位より低い水位が電極で検出されることとな
り、判定制御部で判定されたときの水位よりも上昇した水位まで加熱用水がチャンバー内
に注水されることとなる。これによって加熱蒸発までの時間が長くなり、消費電力も多く
なる。
本発明は、このような問題を解決できる水位検知装置を提供するものである。また、高
圧蒸気滅菌器の使用者からは、上水道水、純水、精製水のいずれも使用できることが要望
されるため、本発明は、この要望に応えるために、上水道水、純水、精製水のいずれにも
適用できる安定した水位検知ができる高圧蒸気滅菌器の水位検知装置を提供するものであ
る。
第1発明に係る高圧蒸気滅菌器の水位検知装置は、収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌するチャンバーを備え、前記チャンバー内に供給された加熱用水を真空下で加熱蒸発させ前記チャンバー内の被滅菌物を高温高圧蒸気下で滅菌した後、前記チャンバー内の水を排水する高圧蒸気滅菌器において、前記チャンバー内には、注水される加熱用水の水位検知部を設け、この水位検知部は、加熱用水の水位を測定する電界センサー方式とし、前記チャンバー内の底部に配設した検知電極と、この検知電極が接続された検出回路と、この検出回路の検知電圧によって水位を判定する判定制御部を備え、前記検知電極は、縦辺部分とその上の円盤状の横辺部分とで形成し、前記チャンバーの前記横辺部分の底部で実際の水位を検知することを特徴とする。
第2発明に係る高圧蒸気滅菌器の水位検知装置は、前記検知電極の横辺部分の厚さの範
囲内を上限水位の検知許容範囲とすることを特徴とする。
第1発明は、チャンバー内の加熱用水(純水や精製水)の水位測定を行う水位検知部は、空気と加熱用水の比導電率の違いを利用して、加熱用水の水位を測定する電界センサー方式を採用するものであるため、加熱用水に上水道水を使用する場合は勿論のこと、純水や精製水が使用される場合にも、的確な水位測定ができるものとなる。このため、チャンバー内へ注水される量を正規の水量に維持できるものとなり、チャンバー内への加熱用水の注水のし過ぎもなく、加熱用水を加熱蒸発させる電気ヒータの消費電力も正規の状態となり、無駄な電力消費もなく正規の運転時間での滅菌処理が行えるものとなる。また、水位検知部の電極を縦辺部分とその上の円盤状の横辺部分とで構成し、横辺部分の底部で実際の水位を検知するため、加熱用水の表面張力による検知誤差を解消でき、安定した水位検知ができものとなる。
第2発明は、横辺部分の厚さの範囲内を検知許容範囲とすることにより、電極に加熱用
水の不純物が付着しても直ちに検知不良となることがなく、この厚さの範囲内で水位検知
できるうちは、安定した水位制御ができるものとなり、保守点検回数も少なくできるもの
となる。
本発明の高圧蒸気滅菌器の水位検知装置は、収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌す
るチャンバーを備え、前記チャンバー内に供給された加熱用水を真空下で加熱蒸発させ前
記チャンバー内の被滅菌物を高温高圧蒸気下で滅菌した後、前記チャンバー内の水を排水
する高圧蒸気滅菌器において、前記チャンバー内には、注水される加熱用水の水位検知部
を設け、この水位検知部は、空気と加熱用水の導電率の差を利用して加熱用水の水位を測
定する電界センサー方式とし、前記チャンバー内の底部に配設した検知電極と、この検知
電極が接続された検出回路と、この検出回路の検知電圧によって水位を判定する判定制御
部とからなるものであり、本発明の実施例を以下に記載する。
本発明の実施例を図面に基づいて説明する。図1は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の全体
配管図、図2は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の排水タンクと注水タンクを別個に設けた場
合の説明図、図3は本発明に係る高圧蒸気滅菌器の水位検知装置の説明図、図4は本発明
に係る水位検知装置の検知電極の水位検知動作の説明図、図5は本発明に係る水位検知装
置の空気と加熱用水の導電率と検知電圧の関係の説明図である。
先ず、図1に基づいて説明する。1は高圧蒸気滅菌器、4は高圧蒸気滅菌器1内に配置
し前側を開口した横型のチャンバー、5はチャンバー4の内底部に配置固定した滅菌用ヒ
ータ、6はチャンバー4内の滅菌用ヒータ5の上方に配置した滅菌物を収容したバスケッ
ト7を載せるパレット、8はチャンバー4の蓋体、9はチャンバー4の壁材に固定したカ
ップリング、10はカップリング9と連結したパイプ11の端部に取り付けた圧力計、1
2はパイプ11の一部に取り付けられチャンバー4内が異常圧力になる前に開放して圧力
上昇を防止する安全弁である。
13は高圧蒸気滅菌器の下部空間に前後方向にスライド自在に設けた引き出しトレイで
、図示していないが下部に取り付けたローラーによりスライドを容易としている。14は
トレイ13に固定した水封式の真空ポンプで、パイプ15を介してチャンバー4内と連通
する吸気部16と、給水部17及び排水部18を有している。吸気部16はチャンバー4
内を真空引きして空気を排出するものであり、給水部17と排水部18は真空ポンプ14
の運転時に給水部から常に給水して水封状態とし排水部から排水し、絶えず真空ポンプ1
4内を循環させてポンプ作動を行なわせる。
19、20はパイプ15の一部に設けた真空ポンプ14の真空度を調節するリークバル
ブと真空バルブ、21はパイプ22を介してチャンバー4と連通した吸気フィルター、2
3はパイプ22の一部に設けた逆止弁で、チャンバー4内の空気が大気中に排気するのを
防止する。24はチャンバー4の底壁材に取り付けた給水フィルター、25は一端を給水
フィルター24に連結し一部に注排水バルブ26を取り付けた注排水パイプ、27は一端
を前記チャンバー4に連結し一部に逆止弁28と排気バルブ29を取り付けた排気パイプ
、注排水パイプ25と排気パイプ27のそれぞれの他端はチーズ30に連結している。
31は一端をチーズ30に連結し他端開口部を注排水タンク35内へ挿入した可撓性パ
イプの注排水パイプである。33は一端を給水部17に連結し他端を開口した給水パイプ
、34は一端を排水部18に連結し他端を開口した排水パイプである。35は先端開口3
1Aを投入し滅菌のために使用する所定量の加熱用水を溜めたポリプロピレン製で内容量
が約20リットル程度の注排水タンク、36は真空ポンプ14の水封、冷却用の水を溜め
る冷却タンクで、給水パイプ33の他端と排水パイプ34の他端を投入した内容量が約2
0リットル程度の大きさである。
注排水タンク35と、タンク36は引き出しトレイ13に載置し、それぞれのタンクの
給水、排水、清掃等のために、トレイ13の引き出しにてそれぞれのタンクを同時に収納
、引き出すことができる。
次に滅菌の一連の工程動作を説明する。滅菌物(ガーゼ等)を収納したバスケット7を
チャンバー4に入れパレット6上に載置する。
蓋体8を閉めた後、スタートボタン(図示せず)を操作すると、真空バルブ20が開く
と共に真空ポンプ14が運転を開始し、真空引きをしながら給気フィルター21と給気バ
ルブ40を介してチャンバー4内に空気を入れる。この時、滅菌用ヒータ5と乾燥用ヒー
タ38を間欠的に発熱させ滅菌物を加熱する予備加熱工程となり、その後の滅菌時におけ
る滅菌物の結露防止と、乾燥性能を向上させる。
やがて、予備加熱工程の開始後、約10分経過すると、給気バルブ40が閉じると共に
注排水バルブ26が開放することにより、真空バルブ20が開いていて真空ポンプ14が
運転しているため、注排水タンク35内の水が、注排水パイプ31、チーズ30、吸水フ
ィルター24を通じてチャンバー4内に吸引されて給水される。注排水タンク35からチ
ャンバー4内に注水される加熱用水の水量は、水位検知部32で検知され、チャンバー4
内に所定水量が貯溜すると、注排水バルブ26が閉じ、さらに真空ポンプ14による真空
引きを行い真空ポンプ14から排気する予備真空工程を実行する。
予備真空工程の開始後から約3分経過すると、真空ポンプ14の運転が停止し、真空バ
ルブ20が閉じ、滅菌用ヒータ5が全熱量で発熱する加熱工程に移行する。この時、予備
真空工程時に排気されなかった残留空気はチャンバー4内の温度が99度に達した後、数
分間排気バルブ29から排気される。その後も継続して滅菌用ヒータ5が発熱しチャンバ
ー内が132℃に達すると加熱工程が終了し、飽和蒸気圧のもとで滅菌工程に移行する。
予め定められた滅菌時間が経過すると、排気工程への移行によって、注排水バルブ26
が開放し、チャンバー4内の高温水が注排水パイプ25、31を通り、注排水タンク35
内へ流入する。即ち、予め定められた滅菌時間が経過すると、注排水バルブ26が開放し
、チャンバー4内の高温水が注排水パイプ25、31を通り、注排水タンク35内へ流入
するとともに、滅菌用ヒータ5の発熱を止め排気工程に移行する。排気工程に移行しチャ
ンバー4内の温度が105℃まで低下すると、注排水バルブ26を閉じると共に排気バル
ブ29を開放する。
チャンバー内の温度が100度まで低下すると、再び真空バルブ20が開き、真空ポン
プ14の運転を開始して乾燥工程に入り、滅菌用ヒータ5と乾燥用ヒータを発熱させなが
ら給気バルブ40の開放に伴って大気をチャンバー4内に導入し滅菌物の乾燥を行う。
定められた乾燥時間が経過すると、真空バルブ20が閉じ、真空ポンプ14の運転も停
止し乾燥工程を終了する。乾燥工程の終了後、チャンバー4内の圧力が大気圧まで戻ると
蓋体8を開けて滅菌物を取り出す。
前述のように、予備加熱工程と、予備真空工程と、乾燥工程の期間中は真空ポンプ14
が運転されチャンバー4内の真空引きを行うわけであるが、この間はタンク36から給水
した水は給水部17から真空ポンプ14内に入り水封用として機能した後、温度上昇して
排水部18からタンク36内に排水される。
図1に示したものは、排水タンクと注水タンクが共通化された注排水タンク35を採用
したものであり、本発明の注水タンクは、この注排水タンク35に相当する。図2に示す
ように、高圧蒸気滅菌器1の排水タンクと注水タンクを別個に設けた場合も同様である。
図2において、図1と同符号の部分は同一部分を示している。
図2において、35Aは注水タンクであり、35Bは排水タンクである。チャンバー4
の底壁材に取り付けた給水フィルター24には、一部に注水バルブ26Aを取り付けた注
水パイプ25Aと、一端をチーズ30に連結し一部に排水バルブ26Aを取り付けた排水
パイプ25Bが、それぞれ連結されている。31Aは排水パイプであり、一端をチーズ3
0に連結し他端開口部を排水タンク35B内へ挿入した可撓性パイプである。
この構成によって、上記の動作において、チャンバー4への注水時には、排水パイプ2
5Bが閉じているが注水バルブ26Aが開く。また、チャンバー4の排水時には、注水バ
ルブ26Aが閉じているが排水パイプ25Bが開くように作動する。そして、チャンバー
4の排水は、上記同様の作用によって排水パイプ25B、31Aを通り、排水タンク35
B内へ排出される。
上記のように、注排水タンク35または注水タンク35Aからチャンバー4内に注水さ
れる加熱用水の水量は、水位検知部32で検知される。この加熱用水として上水道水を使
用するときは、水位検知部32は、一対の電極を設け、この一対の電極間の電気抵抗値に
よってチャンバー4内の加熱用水(上水道水)の水位を測定することができる。しかし、
この加熱用水に純水や精製水が使用される場合には、純水や精製水は電気抵抗が非常に大
きいため、純水や精製水と空気との電気抵抗の差が検知し難い。このため、上水道水の場
合と同様に一対の電極間の電気抵抗値によってチャンバー4内の加熱用水(純水や精製水
)の水位を測定することができない。
このため、本発明では、加熱用水に純水や精製水が使用される場合にも、安定した水位
検知ができるようにするために、水位検知部32は、加熱用水の水位を測定する電界セン
サー方式を採用するものである。電界センサー方式の水位検知部32は、図3に示すよう
に、チャンバー4内の底部に配設した検知電極37と、この検知電極37が接続された検
出回路50と、検出回路50の検知電圧によって水位を判定する判定制御部51とからな
る。
この検知電極37に空気のみが接触している状態と、検知電極37に加熱用水が接触し
ている状態とで、検出回路50の検知電圧(出力電圧)が異なるものであり、また、加熱
用水の水位によっても検出回路50の検知電圧が異なる。図5に示すように、上水道水は
導電率が高いため検出回路50の検知電圧が低く、純水や精製水は導電率が低いため検出
回路50の検知電圧が高く、空気は純水や精製水に比して更に導電率が低いため検出回路
50の検知電圧が更に高くなる。
電界センサー方式の水位検知部32は、空気と加熱用水の比導電率の違いを利用して、
チャンバー4内に注水された上水道水、純水、または精製水の水位を測定する。図4に示
すように、検知電極37は+(プラス)と−(マイナス)の一対の電極37A、37Bで
構成されるが、図示の実施例では、通称アース側である−(マイナス)電極37Bが金属
製チャンバー4であり、+(プラス)電極37Aがチャンバー4から電気絶縁材37Zに
より電気絶縁された状態で、チャンバー4内の底部に立設された構成である。
この構成によって、−(マイナス)電極37Bであるチャンバー4の底壁と+(プラス
)電極37A間に電気的コンデンサが構成され、検出回路50に接続された+(プラス)
電極37Aと、チャンバー4の底壁との間に存在する誘電体(空気または加熱用水)の比
誘電率に応じた電圧が検出回路50から検知電圧として出力される。このため、チャンバ
ー4内に注水される前は、−(マイナス)電極37Bであるチャンバー4の底壁と+(プ
ラス)電極37A間には空気のみであるため、この空気の比誘電率に応じた電圧が検出回
路50から検知電圧として出力される。また、加熱用水がチャンバー4内に注水されるこ
とにより、加熱用水の種類に応じた検知電圧が検出回路50から出力される。この検知電
圧は加熱用水の水位に応じて変化するため、この検知電圧の大きさに応じた値と判定制御
部51に設定した閾値との比較に基づき、判定制御部51によって水位制御が行われる。
なお、水位検知電極である電極37Aは、単純な形状であるため、メンテナンスがし易
くなる。更にまた、−(マイナス)電極37Bであるチャンバー4の底壁と+(プラス)
電極37A間に印加される電力は、100〜150Hzの低周波数の5ボルト程度の正弦
波電力であり、この印加時間は、注水工程中のみであり、注水開始から注水終了までの短
時間に制限し、その他の工程では通電しない。これによって、水位検知電極37Aが電蝕
作用によって損傷を受けることが抑制でき、電蝕により正確な水位検知ができなくなる問
題も解決する。
このように、本発明の水位検知部32は電界センサー方式であるため、+(プラス)電
極37Aに空気のみが接触している状態よりも検出回路50の検知電圧が低くなるため、
この検出回路50の検知電圧が所定値になったことが判定制御部51で判定されたとき、
チャンバー4内に所定水量の加熱用水が貯溜されたこととなる。この所定量の注水の検知
によって、上記のように、注排水バルブ26が閉じ、さらに真空ポンプ14による真空引
きを行い真空ポンプ14から排気する予備真空工程を実行する。
検知電極37が乾いている状態でチャンバー4内に注水されたとき、図4に示すように
、加熱用水は表面張力によって検知電極37に付着する部分で凹状Qとなり、実際の水位
WLより低い水位が検知電極37で検出されることとなり、判定制御部51で判定された
ときの水位よりも上昇した水位まで加熱用がチャンバー4内に注水される検出不良が生じ
、それによって、加熱蒸発までの時間が長くなり、消費電力も多くなる問題が生じる。本
発明では、このような検出不良を防止するために、図4に示すように、検知電極37を縦
辺部分37A1とその上の横辺部分37A2とで構成しており、側面形状が略T字形に形
成しており、横辺部分37A2で実際の水位WLを検知するようにしている。
即ち、図示の検知電極37は、+(プラス)電極37Aによって水位を検知するため、
縦辺部分37A1とその上の横辺部分37A2とで構成した+(プラス)電極37Aをチ
ャンバー4内底部から立設している。これによって、チャンバー4内に注水される加熱用
水は、電極37Aの縦辺部分37A1では表面張力によって凹状Qとなるが、水位上昇に
よって実際の水位WLが横辺部分37A2に達した状態で、そのときの検出回路50の検
知電圧によって判定制御部51が正規水位と判定するようにすれば、縦辺部分37A1が
表面張力による凹状Qであっても、実際の水位WLを検知できるものとなる。
また、検知電極37による安定した水位検知を達成するために、電極37Aは、縦辺部
分37A1が円柱または円筒形状であり、その上の横辺部分37A2が円盤状であり、側
面形状が略T字形に形成している。実際の水位WLを検知する横辺部分37A2は前後方
向に長い板状であってもよいが、+(プラス)電極37Aと−(マイナス)電極37Bで
あるチャンバー4の底壁との間の導電率の検知面積を大きく取ることにより、安定した水
位検知を行うために、横辺部分37A2は円盤状に形成している。この横辺部分37A2
の円盤状とは、平面視で円形、楕円形、またはこれらに近い形状のいずれをも含む意味で
あり、楕円形のものを前面開口の横型チャンバーに適用する場合は、楕円形の長軸を前後
方向に配置すればよい。
具体的配置は、この円盤状横辺部分37A2によって、チャンバー4が、前面開口の横
型チャンバーの場合も、また上面開口の縦型チャンバーのいずれの場合においても、この
電極37Aをチャンバー4内の底壁に立設することにより、−(マイナス)電極37Bで
あるチャンバー4の底壁に対する、+(プラス)電極である円盤状の横辺部分37A2の
検知面積を大きく取ることができる。このため、チャンバー4の底壁と横辺部分37A2
間に存在する誘電体(空気または加熱用水)の種類に応じた比誘電率の相違を検知するこ
とが正確となり、水位検知を正確に行えるものとなる。
また、検知電極37、即ち+(プラス)電極37Aに加熱用水中の不純物が付着するこ
とによって、検知不良となるが、これの対策として、検知電極37、即ち+(プラス)電
極37Aの横辺部分37A2に所定の厚さTWを持たせることにより、この厚さTWの範
囲内で実際の水位WLを検知し、このときの検出回路50の検知電圧によって判定制御部
51が正規水位と判定するようにしている。このため、この厚さTWが許容できる水位の
上限範囲であり、この厚さTWの範囲内での検出であれば、正規の上限水位であると判定
するものである。
この厚さTは、チャンバー4の容積や形状にもよるが、実施例では、この厚さTWを1
0mmとし、最初の検知は、横辺部分37Aの最下部に実際の水位WLが接したときの検
出回路50の検知電圧によって判定制御部51が正規水位と判定するが、もし、このとき
検知電極37、即ち+(プラス)電極37Aに不純物が付着していて水位検知ができない
ときは、更に実際の水位WLが上昇してその上方の横辺部分37Aに達したときの検出回
路50の検知電圧によって、判定制御部51が正規水位と判定するようにしている。これ
によって、この厚さTWの範囲内での検出であれば、正規の水位であると判定することが
できるため、電極に加熱用水の不純物付着が付着しても直ちに検知不良となることがなく
、この厚さTWの範囲内で水位検知できるうちは安定した水位制御ができるものとなり、
保守点検回数も少なくできるものとなる。
高圧蒸気滅菌器の使用者からは、上水道水、純水、精製水のいずれも使用できることが
要望される。本発明は、この要望に応えるために、加熱用水に上水道水を使用する場合と
、純水を使用する場合と、精製水を使用する場合とに対応するように、判定制御部51の
判定レベルを設定するためのスイッチ52を備えている。スイッチ52は、上水道水設定
用スイッチ52A、純水設定用スイッチ52B、精製水設定用スイッチ52Cを有してお
り、上水道水を使用する場合は、上水道水設定用スイッチ52AをON状態とする。また
、純水を使用する場合は、純水設定用スイッチ52BをON状態とする。また、精製水を
使用する場合は、精製水設定用スイッチ52CをON状態とする。スイッチ52A、52
B、52Cはつまみの回転によって順次選択されるロータリスイッチ方式により構成して
もよい。そして、これらのスイッチ52A、52B、52Cのいずれが選択された状態で
あるかを確認する手段として、表示器53を設ける方法と、それぞれスイッチ52A、5
2B、52Cに対応するLED表示部54A、54B、54Cを設ける方法があり、これ
らによってそのときの設定状態が確認できる。
これらのスイッチ52A、52B、52CのいずれかのONによって、加熱用水に上水
道水を使用する場合と、純水を使用する場合と、精製水を使用する場合とに対応して、判
定制御部51が判定する閾値(判定レベル)が設定されるため、適用される加熱用水の種
類に応じて、正規の量の加熱用水が注水された状態に制御できるものとなる。このような
動作を達成するために、検出回路50は半導体集積回路であるIC回路で構成され、判定
制御部51はマイクロコンピュータ方式の回路構成で形成されており、判定制御部51か
らのタイミング制御信号55Aによって逐一検出回路50の検知電圧を判定制御部51に
取り込み、判定制御部51の閾値との比較を行うことによって、そのときのチャンバー4
内の加熱用水の水位を逐一判定し、この閾値に達したことが判定されると、図1の注排水
タンク35または図2の注水タンク35Aからチャンバー4への注水を停止するように制
御する。
本発明は、上記のように、チャンバー4内の加熱用水(純水や精製水)の水位測定を行
う水位検知部32は、空気と加熱用水の比誘電率の差を利用して、加熱用水の水位を測定
する電界センサー方式を採用するものであるため、加熱用水に上水道水を使用する場合は
勿論のこと、純水や精製水が使用される場合にも、的確な水位測定ができるものとなる。
このため、チャンバー4内へ注水される量を正規の水量に維持できるものとなり、チャン
バー4内への加熱用水の注水のし過ぎもなく、加熱用水を加熱蒸発させる電気ヒータの消
費電力も正規の状態となり、無駄な電力消費もなく正規の運転時間での滅菌処理が行える
ものとなる。
本発明は上記実施例に示した構成に限定されず、横型チャンバー方式でも縦型チャンバ
ー方式のいずれでもよく、種々の形態の高圧蒸気滅菌器に適用できるものであり、本発明
の技術範囲において種々の形態を包含するものである。
本発明に係る高圧蒸気滅菌器の全体配管図である。 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の排水タンクと注水タンクを別個に設けた場合の説明図である。 本発明に係る高圧蒸気滅菌器の水位検知装置の説明図である。 本発明に係る水位検知装置の検知電極の水位検知動作の説明図である。 本発明に係る水位検知装置の空気と加熱用水の導電率と検知電圧の関係の説明図である。
符号の説明
1・・・・・高圧蒸気滅菌器
4・・・・・横型チャンバー
5・・・・・滅菌用ヒータ
14・・・・真空ポンプ
32・・・・水位検知部
35・・・・注排水タンク
35A・・・給水タンク
35B・・・排水タンク
37・・・・検知電極
37A・・・+(プラス)電極
37B・・・−(マイナス)電極
50・・・・検出回路
51・・・・判定制御部
52・・・・判定レベルを設定するスイッチ

Claims (2)

  1. 収納された被滅菌物を高圧蒸気下で滅菌するチャンバーを備え、前記チャンバー内に供給された加熱用水を真空下で加熱蒸発させ前記チャンバー内の被滅菌物を高温高圧蒸気下で滅菌した後、前記チャンバー内の水を排水する高圧蒸気滅菌器において、前記チャンバー内には、注水される加熱用水の水位検知部を設け、この水位検知部は、加熱用水の水位を測定する電界センサー方式とし、前記チャンバー内の底部に配設した検知電極と、この検知電極が接続された検出回路と、この検出回路の検知電圧によって水位を判定する判定制御部を備え、前記検知電極は、縦辺部分とその上の円盤状の横辺部分とで形成し、前記チャンバーの前記横辺部分の底部で実際の水位を検知することを特徴とする高圧蒸気滅菌器の水位検知装置。
  2. 前記検知電極の横辺部分の厚さの範囲内を上限水位の検知許容範囲とすることを特徴とする請求項1に記載の高圧蒸気滅菌器の水位検知装置。
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