JP5127427B2 - 液晶装置とその製造方法及び電子機器 - Google Patents

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この発明は、液晶装置とその製造方法及び電子機器に関するものである。
従来から、反射層と光拡散性を有する膜を備えた反射半透過型の液晶装置が知られている。このような液晶装置として、透明段差膜を備え、反射表示の際の光の干渉色の発生と透過表示の際の表示品質の低下を防止するものが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2006−171424号公報
しかしながら、上記従来の液晶装置では、図8に示すように、バックライト61等の照明装置から射出され、反射層29の裏面(液晶層50の反対側の面)で反射された光Lが、データ線6等の配線層の液晶層50側の面によって再度反射され、反射光RLが反射層29と遮光部224との隙間等から視認側に射出される。このような光の回り込みによる光漏れが発生すると、液晶装置のコントラストが低下するという課題がある。
そこで、この発明は、照明装置から射出され、反射層の外面側で反射された光が、配線層の液晶層側の面に反射されて発生する光漏れを低減し、コントラストを向上することができる液晶装置とその製造方法及び電子機器を提供するものである。
上記の課題を解決するために、本発明の液晶装置は、第一基板と第二基板との間に液晶層が挟持され、第一基板には配線層と反射層とが形成され、反射層は配線層よりも液晶層側に配置され、第一基板の液晶層とは反対側には照明装置が配置された液晶装置であって、配線層の液晶層側の面に光散乱手段が形成されていることを特徴とする液晶装置。
このように構成することで、照明装置から射出されて反射層の外面側、すなわち、液晶層とは反対側の面で反射された光が、配線層の液晶層側の面に入射すると、光散乱手段によって散乱される。そのため、配線層によって液晶層側に反射されて液晶装置の光漏れの原因となる反射光を減少させることができる。これにより、光漏れが低減され、液晶装置のコントラストを向上させることができる。
また、本発明の液晶装置は、光散乱手段は、配線層の液晶層側の面に形成された複数の突起部と、配線層の液晶層側に積層され、当該積層の表面から突起部の先端部を突出させた金属膜と、により形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、配線層の液晶層側の面に形成された複数の突起部の先端部が、金属膜の表面から突出した状態となる。そのため、配線層の液晶層側の面に入射した光は、金属膜の表面から突出した突起部により形成された複数の凸部によって散乱される。
また、本発明の液晶装置は、配線層の熱膨張率は、金属膜の熱膨張率よりも大きいことを特徴とする。
このように構成することで、配線層が熱膨張した状態で配線層上に金属膜を成膜し、その後冷却すると、配線層と金属膜との間でストレスマイグレーションが発生し、配線層の表面に複数の突起部が形成されると共に、突起部の先端部が金属膜の液晶層側の表面から突出して複数の凸部が形成される。
また、本発明の液晶装置は、金属膜の膜厚は、10nm以上300nm以下の範囲であることを特徴とする。
このように構成することで、配線層と金属膜との間でストレスマイグレーションが発生したときに、配線層に形成された突起部の先端部が金属膜の液晶層側の表面から突出して凸部が形成できる。
また、本発明の液晶装置は、配線層はアルミニウムにより形成され、金属膜はチタンにより形成されていることを特徴とする。
このように構成することで、アルミニウムとチタンの熱膨張率の差異により配線層と金属膜との間でストレスマイグレーションが発生したときに、配線層の突起部が金属膜を貫通し、金属膜の液晶層側の表面に突出して凸部が形成される。
また、本発明の液晶装置の製造方法は、第一基板と第二基板との間に液晶層が挟持され、第一基板には配線層と反射層とが形成され、反射層は配線層よりも液晶層側に配置され、第一基板の液晶層とは反対側には照明装置が配置された液晶装置の製造方法であって、配線層を加熱して膨張させる加熱工程と、配線層上に配線層よりも熱膨張率の小さい金属膜を成膜する成膜工程と、配線層と金属膜とを冷却して収縮させ、配線層と金属膜との熱膨張率の差異により配線層の液晶層側の面に複数の突起部を形成すると共に、該突起部金属膜の表面から突出させて複数の凸部を形成する冷却工程と、を有することを特徴とする。
このように製造することで、熱膨張した配線層上に金属膜が成膜され、配線層と金属膜とが冷却される際に、配線層と金属膜との熱膨張率の差異によりストレスマイグレーションが発生し、配線層の液晶層側の面に複数の突起部が形成される。そして、この突起部金属膜の液晶層側の表面から突出させて複数の凸部が形成される。これにより、反射層の外面側で反射され配線層の液晶層側に入射した光は、配線層の突起部と金属膜とにより構成される光散乱手段によって散乱される。
したがって、配線層の液晶層側の面で液晶層側に反射されて液晶装置の光漏れの原因となる反射光を減少させることができる。これにより、反射層の外面側で反射された光が液晶層側に反射されて発生する光漏れが低減され、液晶装置のコントラストを向上させることができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法は、成膜工程において、配線層を加熱した状態で金属膜を成膜することを特徴とする。
このように製造することで、加熱工程と成膜工程とを一括して行うことができ、液晶装置の生産性を向上させることができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法は、加熱工程において、配線層を200℃以上400℃以下の温度範囲で加熱することを特徴とする。
このように製造することで、配線層と金属膜をストレスマイグレーションが発生しやすい状態に膨張させ、金属膜の液晶層側の面に配線層の突起部の先端部を貫通させ、複数の凸部を確実に形成することができる。
また、本発明の液晶装置の製造方法は、冷却工程において、配線層を室温以下の温度に冷却することを特徴とする。
このように製造することで、配線層と金属膜をストレスマイグレーションが発生しやすい状態に収縮させ、金属膜の液晶層側の面に配線層の突起部の先端部を貫通させ、複数の凸部を確実に形成することができる。
また、本発明の電子機器は、上記の液晶装置を備えている。したがって、表示の際の光漏れが低減されてコントラストが向上し、表示品質の高い電子機器を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図面では、構造の特徴的な部分を分かりやすく示すために、図面中の構造はその寸法や縮尺を適宜変更している。
図1は、この実施の形態の液晶装置100を構成する画素200の回路構成図である。図1に示すように、画素200はマトリックス状に多数配置されており、それぞれの画素200には、画素電極9とTFT30とが形成されている。TFT30は、画素200のスイッチング制御を行うスイッチング素子である。TFT30のソースには、データ線駆動回路(図示略)から延びるデータ線6aが電気的に接続されており、TFT30のドレインには画素電極9が電気的に接続されている。データ線駆動回路は、データ線6aを介して画像信号S1、S2、…、Snを各画素200に供給する。
なお、フルカラー表示の電気光学装置の場合には、フルカラー表示の最小単位が複数の単色表示単位、例えば赤、青、緑からなっている。この場合には、単色表示単位と対応する画素がサブ画素と称される。すなわち、フルカラー表示の液晶装置である場合には、画素200はサブ画素と称される。
TFT30のゲートには、走査線駆動回路(図示略)から延びる走査線3aが電気的に接続されている。走査線駆動回路から所定のタイミングで走査線3aにパルス的に供給される走査信号G1、G2、…、Gmは、この順に線順次でTFT30のゲートに印加されるようになっている。TFT30のゲートに走査信号G1〜Gmが印加されると、TFT30のゲートとソースの間が一定期間オンとなり、データ線6aから供給される画像信号S1〜Snが、所定のタイミングで画素電極9に書き込まれるようになっている。
画素電極9は、後述する共通電極と対向しており、画素電極9と共通電極との間には液晶容量が形成される。また、画素200には、走査線3aに平行して設けられた容量線3bに接続されるとともに、TFT30のドレインと画素電極9との間に接続された蓄積容量70が設けられている。上記の液晶容量と蓄積容量70は並列接続となっており、画素電極9に書き込まれた所定レベルの画像信号S1〜Snは、液晶容量と蓄積容量70とに一定期間保持される。蓄積容量70が併設されていることにより、液晶容量に保持された画像信号がリークしないようになっている。
図2は、画素200を拡大して示す平面構成図である。画素200は、走査線3a及びデータ線6aに囲まれる略長方形形状の領域であり、ここではその短辺に平行な方向をX方向とし、その長辺に平行な方向をY方向とする。画素200は、Y方向に順に並んだ透過表示領域T及び反射表示領域Rを有している。ここでは、いずれの領域も略長方形状となっており、Y方向のうち反射表示領域Rが位置する側をY正方向、透過表示領域Tが位置する側をY負方向とする。
画素200は、反射表示領域R及び透過表示領域Tにわたって設けられた画素電極9と、反射表示領域Rに設けられた反射層29と、を備えている。また、画素200の間隙には、後述する第一基板と第二基板とを所定間隔で離間した状態に保持するための柱状スペーサ40が立設されている。
また、画素電極9は、ITO(インジウム錫酸化物)等の透明導電材料からなるものであり、反射層29は、アルミニウムや銀等の光反射性の金属膜や、屈折率の異なる誘電体膜(SiOとTiO等)を積層した誘電体積層膜(誘電体ミラー)からなるものである。
画素200に近接して、Y方向に延びるデータ線6aと、X方向に延びる走査線3aと、走査線3aに隣接して走査線3aと平行に延びる容量線3bとが形成されている。データ線6aと走査線3aとの交差部の近傍にTFT30が設けられている。TFT30は、走査線3aの平面領域内に部分的に形成された島状のアモルファスシリコン膜からなる半導体層35と、半導体層35と一部平面的に重なって形成されたソース6bと、ドレイン32と、を備えている。走査線3aは半導体層35と平面的に重なる位置でTFT30のゲートとして機能する。
TFT30のソース6bは、データ線6aから分岐されて半導体層35に延びる平面視略L形状となっており、ドレイン32は、半導体層35上から画素電極9側に延びて矩形状の容量電極31と電気的に接続されている。容量電極31上には、画素電極9のコンタクト部が配置されており、双方が平面的に重なる位置に設けられた画素コンタクトホール45を介して容量電極31と画素電極9とが電気的に接続されている。また容量電極31は、容量線3bの平面領域内に配置されており、この位置で厚さ方向に対向する容量電極31と容量線3bとを電極とする蓄積容量が形成されている。
図3は、図2のA−A’線に沿う部分断面構成図である。液晶装置100は、互いに対向して配置された第一基板10及び第二基板20と、これらの基板間に挟持された液晶層50と、を備えて構成されている。第一基板10の端部と第二基板20の端部とは、シール材(図示略)によって貼り合わせられており、液晶層50は、これらの基板間に封止されている。第一基板10の外面側(液晶層50と反対側)には、位相差板71、及び偏光板14が設けられており、第二基板20の外面側には位相差板72、及び偏光板24が設けられている。偏光板14の外面側には、光源、導光板、及び反射板等からなるバックライト(照明装置)61が設けられている。
第一基板10は、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板11を基体としてなり、透明基板11の内面側には、走査線3a及び容量線3bが形成されており、走査線3a及び容量線3bを覆ってゲート絶縁膜12が形成されている。また、ゲート絶縁膜12上には、選択的に半導体層35が形成されており、半導体層35に一部乗り上げるようにしてソース6b及びドレイン32が形成されている。また、ドレイン32におけるソース6bの反対側には、ドレイン32と一体に容量電極31が形成されている。半導体層35は、ゲート絶縁膜12を介して走査線3aと対向配置されており、該対向領域で走査線3aがTFT30のゲートとして機能するようになっている。容量電極31は、ゲート絶縁膜12を介して容量線3bと対向配置されており、容量電極31と容量線3bとが対向する領域に、ゲート絶縁膜12を誘電体膜とする蓄積容量が構成されている。
また、TFT30を覆って、層間絶縁膜13が設けられており、容量電極31上の層間絶縁膜13を貫通して画素コンタクトホール45が設けられている。画素コンタクトホール45の内側、及び画素コンタクトホール45周辺における層間絶縁膜13上にソース電極15が設けられている。ソース電極15は、容量電極31と直接接触してこれと導通するようになっている。また、本例のソース電極15は、上面側から順にTi層、Al層、Ti層の3層構造となっている。なお、ソース電極の材料としては、TiN(チタンナイトライド)、Ta(タンタル)、TaN(タンタルナイトライド)、W(タングステン)、Cr(クロム)等を用いることもでき、単層構造や2層構造、4層以上の多層構造としてもよい。
また、層間絶縁膜13及びソース電極15を覆って、保護膜16が設けられている。保護膜の材料としては、SiN(シリコン窒化物)やSiO(シリコン酸化物)等を用いることができ、ここではSiNからなり厚さが100nm程度の保護膜16を採用している。また、保護膜16を覆って、凹凸形成層17が設けられている。凹凸形成層の材料としては、ポジ型の感光性樹脂を用いることができ、具体的には、アクリル系樹脂やポリイミド系樹脂等が挙げられる。凹凸形成層17の上面側は、反射表示領域Rにおいて滑らかな波面状となっており、この部分を覆って反射層29が設けられている。反射層29の上面側も波面状となっており、反射層29は、第二基板20側から入射した光を反射するとともに散乱するようになっている。これにより、反射光の強度が均一化され、表示ムラを減らすことができる。
また、ソース電極15上の凹凸形成層17を貫通して開口部18が設けられており、開口部18の内壁、開口部18内側のソース電極15、及び凹凸形成層17を覆って、画素電極9が設けられている。画素電極9は、ソース電極15と接触してこれと導通するようになっている。すなわち、画素電極9は、TFT30のドレイン32と導通するようになっている。また、画素電極9を覆って、例えばポリイミド等からなる配向膜19が設けられている。
第二基板20は、ガラスや石英、プラスチック等からなる透明基板21を基体としてなり、透明基板21の内面側(液晶層50側)には、カラーフィルタ22と、共通電極23と、配向膜25とが積層形成されている。共通電極23は、ITO等の透明導電材料からなり、複数の画素200を覆って平面ベタ状に形成されたものである。配向膜25は、例えばポリイミドからなるものであり、共通電極23を覆って形成されている。
この実施の形態のカラーフィルタ22は、遮光部224、色材部222、及び平坦化層223を備えて構成されている。遮光部224は、遮光性を有する材料からなるものであり、具体的にはCrやCu等の無機材料や、黒色に着色されたアクリル系樹脂等の有機材料等からなるものである。遮光部224は、TFT30や、走査線3a、データ線6a等が配置されている領域に設けられ、この領域が非表示領域Bとなっている。色材部222は、ここを通る光を所望の色光として射出するためのものであり、フルカラー表示の液晶装置にあっては画素(サブ画素)ごとに、例えば赤、緑、青と対応するものが周期的に配置されている。平坦化層223は、色材部222と遮光部224との段差等を埋めて、カラーフィルタ22の液晶層50側を平坦化するものである。
なお、色材部は、その厚さを反射表示領域Rと透過表示領域Tとで変化させてもよく、これにより反射表示領域Rと透過表示領域Tとで色味を均一にすることができる。
図4は、図2のB−B’線に沿う部分断面構成図である。図4に示すように、この実施の形態のデータ線6aは、ゲート絶縁膜12上に形成された配線層6a1と、配線層6a1の液晶層50側に積層して形成された金属膜6a2とにより形成されている。
ここで、配線層6a1は金属膜6a2よりも熱膨張率が大きい材料により形成されている。この実施の形態では、例えば、配線層6a1は線膨張率が23×10−6/℃のAl(アルミニウム)により形成され、金属膜6a2は線膨張率が8.4×10−6/℃のTi(チタン)により形成されている。また、金属膜6a2の膜厚tは、例えば、約10nm以上300nm以下の範囲で形成する。より好ましくは、約100nm以上200nm以下の範囲で形成する。この実施の形態では、金属膜6a2の膜厚tは、約100nmとなっている。
図5(a)は図4の部分拡大図であり、図5(b)は図5(a)に対応する平面図である。図5(a)及び図5(b)に示すように、配線層6a1の金属膜6a2側の面には複数の突起部6cが形成されている。この突起部6cは、先端部が金属膜6a2を貫通して金属膜6a2の表面から突出するように形成されている。この実施の形態では、突起部6cを金属膜6a2の表面から突出させて、金属膜6a2の表面に複数の凸部を形成することで、データ線6aの液晶層50側の面に光散乱手段が形成されている。
以上のような構成の液晶装置100は、データ線6aからの画像信号をTFT30でスイッチング制御することにより、複数の画素200の画素電極9に個別に画像信号を伝達できるようになっている。画素電極9に画像信号が伝達されると、画素電極9と共通電極23との間に所定の電界が印加されて、これら電極間の液晶分子は、電界に応じた方向を向くようになる。透過表示領域Tではバックライト61からの光が、第一基板10側から第二基板20側に向かう間に、液晶層50により画像信号に応じて変調される。また、反射表示領域Rでは第二基板20側からの光が、反射層29に向かう間、及びこれに反射されて第一基板10側に向かう間に、液晶層50により画像信号に応じて変調される。そして、変調された光が、偏光板24等でフィルタリングされることにより、諧調表示が可能となっている。
このとき、図4に示すように、バックライト61から射出された光のうち、一部の光Lは反射層29の裏面(液晶層50の反対側の面)により反射され、データ線6aの内面側(液晶層50側)に入射する。
ここで、この実施の形態では、図5(a)及び図5(b)に示すように、データ線6aの液晶層50側の面には、金属膜6a2の表面から配線層6a1の突起部6cの先端部を突出させて、金属膜6a2の表面に複数の凸部を形成した光散乱手段が形成されている。そのため、データ線6aの内面側に入射した光Lは、光散乱手段の複数の凸部によって散乱され、液晶層50側に反射されて遮光部224と反射層29との間から視認側に射出される光が減少する。
また、データ線6aが配線層6a1と金属膜6a2によって形成され、配線層6a1が金属膜6a2の材料であるTiよりも熱膨張率の大きいAlによって形成されている。そのため、配線層6a1と金属膜6a2との間で積極的にストレスマイグレーションを発生させて配線層6a1の突起部6cを金属膜6a2の表面に突出させ、データ線6aの液晶層50側に複数の凸部を形成して光散乱手段を容易に形成することができる。
また、金属膜6a2の膜厚tを、10nm以上300nm以下の範囲で形成することで、配線層6a1と金属膜6a2との間でストレスマイグレーションを発生させたときに、配線層6a1から複数の突起部6cを突出させて、金属膜6a2に複数の凸部を形成することができる。
さらに、この実施の形態では、金属膜6a2の膜厚tを約100nm以上200nm以下のより好ましい範囲で形成している。これにより、配線層6a1と金属膜6a2との間でストレスマイグレーションを発生させたときに配線層6a1に突起部6cを金属膜6a2の表面から確実に突出させて、金属膜6a2の表面に複数の凸部をより確実に形成することができる。
(液晶装置の製造方法)
次に、この実施の形態の液晶装置100の製造方法について説明する。以下の説明では、データ線6aの製造工程を中心に説明し、その他の工程の説明は省略する。なお、データ線6aの製造工程以外の工程については、公知のものを採用することができる。
まず、第一基板10の透明基板11の内面側に、走査線3a及び容量線3bを形成し、走査線3a及び容量線3bを覆ってゲート絶縁膜12を形成する。
次いで、図6(a)に示すように、透明基板11を、例えば、約200℃〜400℃の温度範囲で加熱した状態で、ゲート絶縁膜12上に、例えば、マスクスパッタリング法等により、Alの配線層6a1を形成する(加熱工程)。
次に、図6(b)に示すように、例えば、透明基板11の温度を約200℃〜400℃の温度範囲に維持した状態で、配線層6a1上に、例えば、マスクスパッタリング法等により、Alよりも線膨張率の小さいTiの金属膜6a2を形成する(成膜工程)。このとき、金属膜6a2の膜厚tが、約10nm以上300nm以下の範囲となるように成膜する。この実施の形態では、金属膜6a2の膜厚tを約100nmに形成する。
次いで、第一基板10を室温まで冷却して、図6(c)に示すように、加熱工程及び成膜工程で熱膨張した配線層6a1及び金属膜6a2を収縮させる(冷却工程)。第一基板10の冷却方法としては、第一基板10を室温に放置する方法、あるいは第一基板10を冷却装置により積極的に冷却する方法等を用いることができる。
このとき、配線層6a1と金属膜6a2との間の熱膨張率の差異により熱ストレスが発生し、その応力を緩和しようとして配線層6a1のAlの原子が金属膜6a2のホールやクラック等の微小な欠陥部分に移動するストレスマイグレーションが発生する。これにより、図5(a)及び図5(b)に示すように、配線層6a1の金属膜6a2側の表面に複数の突起部6cが形成され、金属膜6a2の表面に突起部6cの先端部が突出して複数の凸部が形成される。
ここで、この実施の形態では、成膜工程において、配線層6a1を加熱した状態で金属膜6a2を成膜することで、加熱工程と成膜工程とを一括して行うこと可能となる。したがって、液晶装置100の生産性を向上させることができる。
また、加熱工程において、配線層6a1を200℃以上400℃以下の温度範囲で加熱することで、配線層6a1と金属膜6a2をストレスマイグレーションが発生しやすい状態まで熱膨張させ、配線層6a1の金属膜6a2側の表面に確実に突起部6cを形成することができる。これにより、金属膜6a2の液晶層50側の面に複数の凸部を確実に形成することができる。
また、冷却工程において、第一基板10を室温以下の温度に冷却することで、配線層6a1及び金属膜6a2を室温以下の温度に冷却して、ストレスマイグレーションが発生しやすい状態に収縮させ、配線層6a1の金属膜6a2側の表面に確実に突起部6cを形成することができる。これにより、金属膜6a2の液晶層50側の面に複数の凸部を確実に形成することができる。
また、金属膜6a2の膜厚tを、10nm以上300nm以下の範囲で形成することで、配線層6a1と金属膜6a2との間でストレスマイグレーションを発生させたときに配線層6a1に突起部6cを形成し、金属膜6a2に複数の凸部を形成することができる。
さらに、この実施の形態では、金属膜6a2の膜厚tを約100nm以上200nm以下のより好ましい範囲で形成している。これにより、配線層6a1と金属膜6a2との間でストレスマイグレーションを発生させたときに配線層6a1に突起部6cを金属膜6a2の表面から確実に突出させて、金属膜6a2の表面に複数の凸部をより確実に形成することができる。
以上説明したように、この実施の形態の液晶装置100の製造方法によれば、配線層6a1の液晶層50側の面に金属膜6a2及び突起部6cからなる光散乱手段を形成することができる。すなわち、反射層29の裏面で反射されデータ線6aの液晶層50側に入射した光Lを、光散乱手段によって散乱させることができる液晶装置100を製造することができる。
したがって、データ線6aの液晶層50側の面で液晶層50側に反射されて液晶装置100の光漏れの原因となる反射光を減少させることができる。これにより、反射層29の裏面で反射された光Lが液晶層50側に反射されて発生する光漏れが低減され、液晶装置100のコントラストを向上させることができる。
(電子機器)
次に、上述の実施形態で説明した液晶装置100を備えた電子機器について説明する。
図7示すように、電子機器の実施の形態の一例である携帯電話機90は、複数の操作ボタン91と、上述の液晶装置100からなる表示部とを有している。このように、携帯電話機90は、上述の液晶装置100を備えているので、光漏れが防止され、表示部のコントラストが向上された携帯電話となる。したがって、上述の液晶装置100を備えることで、携帯電話機90の表示部のコントラストが向上されて、表示部の表示品質の高い携帯電話機90を提供することができる。
尚、この発明は上述した実施の形態に限られるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、配線層と金属膜の材料の組合せは上述の実施の形態に限定されず、配線層の熱膨張率が金属膜の熱膨張率よりも大きければよい。例えば、配線層をCu(銅)、Ag(銀)等により形成してもよい。また、配線層をAl(アルミニウム)とした場合に、金属膜をMo(モリブデン)、W(タングステン)、Ta(タンタル)、Cr(クロム)のうちから一つまたは複数選択してもよい。
またデータ線は、三層以上で形成したものであってもよい。この場合には、最内面側(液晶層側)の金属膜の直下(液晶層の反対側)に、金属膜よりも熱膨張係数の大きな材料で配線層が形成されていればよい。例えば、Ti/Al/Tiの三層構造を採用することができる。
また、上述の実施の形態では、突起部が金属膜を貫通する構成について説明したが、突起部は金属膜の表面に凸部を形成することができれば、金属膜を貫通していなくてもよい。
本発明の実施の形態における液晶装置の画素の等価回路図である。 本発明の実施の形態における画素を拡大して示す平面構成図である。 図2のA−A’線に沿う矢視断面図である 図2のB−B’線に沿う矢視断面図である (a)は図4の部分拡大図であり、(b)は(a)に対応する平面図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施の形態における液晶装置の製造工程を説明する部分拡大断面図である。 本発明の実施の形態における携帯電話機の斜視図である。 従来の液晶装置における図4に対応する断面図である。
符号の説明
6a1 配線層、6a2 金属膜(光散乱手段)、6c 突起部(光散乱手段)、10 第一基板、20 第二基板、29 反射層、50 液晶層、61 バックライト(照明装置)、90 携帯電話機(電子機器)、100 液晶装置、t 膜厚

Claims (10)

  1. 第一基板と第二基板との間に液晶層が挟持され、前記第一基板には配線層と反射層とが形成され、前記反射層は前記配線層よりも液晶層側に配置され、前記第一基板の前記液晶層とは反対側には照明装置が配置された液晶装置であって、
    前記配線層の前記液晶層側の面に光散乱手段が形成されていることを特徴とする液晶装置。
  2. 前記光散乱手段は、
    前記配線層の前記液晶層側の面に形成された複数の突起部と、
    前記配線層の前記液晶層側に積層され、当該積層の表面から前記突起部の先端部を突出させた金属膜と、
    により形成されていること特徴とする請求項1記載の液晶装置。
  3. 前記配線層の熱膨張率は、前記金属膜の熱膨張率よりも大きいことを特徴とする請求項2記載の液晶装置。
  4. 前記金属膜の膜厚は、10nm以上300nm以下の範囲であることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の液晶装置。
  5. 前記配線層はアルミニウムにより形成され、前記金属膜はチタンにより形成されていることを特徴とする請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の液晶装置。
  6. 第一基板と第二基板との間に液晶層が挟持され、前記第一基板には配線層と反射層とが形成され、前記反射層は前記配線層よりも液晶層側に配置され、前記第一基板の前記液晶層とは反対側には照明装置が配置された液晶装置の製造方法であって、
    前記配線層を加熱して膨張させる加熱工程と、
    前記配線層上に前記配線層よりも熱膨張率の小さい金属膜を成膜する成膜工程と、
    前記配線層と前記金属膜とを冷却して収縮させ、前記配線層と前記金属膜との熱膨張率の差異により前記配線層の前記液晶層側の面に複数の突起部を形成すると共に、該突起部前記金属膜の表面から突出させて複数の凸部を形成する冷却工程と、
    を有することを特徴とする液晶装置の製造方法。
  7. 前記成膜工程において、前記配線層を加熱した状態で前記金属膜を成膜することを特徴とする請求項6記載の液晶装置の製造方法。
  8. 前記加熱工程において、前記配線層を200℃以上400℃以下の温度範囲で加熱することを特徴とする請求項6または請求項7記載の液晶装置の製造方法。
  9. 前記冷却工程において、前記配線層を室温以下の温度に冷却することを特徴とする請求項6ないし請求項8のいずれか一項に記載の液晶装置の製造方法。
  10. 請求項1ないし請求項5のいずれか一項に記載の液晶装置を備えた電子機器。
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