JP5126806B2 - 高エネルギー粒子発生装置及び管状部材非破壊検査装置並びに高エネルギー粒子発生方法 - Google Patents

高エネルギー粒子発生装置及び管状部材非破壊検査装置並びに高エネルギー粒子発生方法 Download PDF

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Description

本発明は、パルス状のレーザー光線を利用した高エネルギー粒子発生装置及び管状部材非破壊検査装置並びに高エネルギー粒子発生方法に関する。
従来から、構造物などの内部構造を検査するために、非破壊検査方法が用いられてきた。非破壊検査方法としては、一般的に、超音波を被検査対象物に照射して被検査対象物の内部の傷を見つけたり、外観の傷を見つける超音波探傷検査法や、X線を被検査対象物に照射して被検査対象物の内部の傷を見つけたり、外観の傷を見つけるX線透過検査法などが知られている。
現状では、超音波探傷検査法が主に用いられているが、超音波探傷検査法は、超音波を用いて検査しているために検査対象に制約があるという問題があった。例えば、超音波探傷検査法を用いて、配管断熱材が取付けられた配管などを検査する場合には、配管断熱材を除去しなければならないという問題があった。また、超音波探傷検査法では、構造物の溶接部、小口径配管、又はクロム・鉄・珪素(けいそ)などを含むニッケル合金で構成された構造物などを検査することができないという問題があった。
一方、X線透過検査法では上述したような問題はない。しかしながら、X線透過検査法のX線源として用いるイリジウム192などは、その大きさが2mm程度でしかなく、高い空間分解能を得ることができないという問題があった。
この問題に対して、放電管X線源以外に、X線透過検査法のX線源として用いることができるレーザーX線源がいくつか提案されている。例えば、X線源として、レーザープラズマ中に誘起されたKα線を用いて軟X線を発生させるもの(例えば、特許文献1参照)や、高速電子を発生させて、その制動輻射によりメガ電子ボルト程度の高エネルギーX線を発生させるもの(例えば、特許文献2参照)などがある。
特開2001−035688号公報 特開2002−107499号公報
しかしながら、上述したような放電管X線源やレーザーX線源は、その線源自体が大きいために、プラント内の配管が密集した狭隘部などの非破壊検査に用いることができないという問題があった。
本発明は、上述した事情に鑑み、多数の配管が密集した狭隘部などに高エネルギー粒子を照射することができる高エネルギー粒子発生装置及び管状部材非破壊検査装置並びに高エネルギー粒子発生方法を提供することを目的とする。なお、本発明において、高エネルギー粒子には高エネルギーX線が含まれるものとする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、パルス状のレーザー光線を創出するレーザー光線発生部と、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生部と、前記レーザー光線発生部と前記高エネルギー粒子発生部とを連結して前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザーを前記高エネルギー粒子発生部に導く導光管群とを具備し、前記導光管群は、前記パルス状のレーザー光線が内部を通過する複数の導光管と、それぞれの導光管の端部を任意の平面内で折曲自在に連結すると共に、一方の導光管の端部から入射した前記パルス状のレーザー光線を他方の導光管の端部に反射する反射鏡を内蔵する接合管とを有するとともに、前記高エネルギー粒子発生部は、パルス状のレーザー光線を反射させる鏡面と、当該鏡面に対向して設けられた複数の電極とを具備すると共に当該電極に電圧を印加することにより前記鏡面の形状が変形する可変形鏡と、当該可変形鏡によって反射された前記レーザー光線を前記試料に反射して集光させる軸外し放物面鏡と、前記試料から高エネルギー電子が発生した際に生ずるX線を測定するシンチレーション検出器又はX線フォトダイオードと、前記複数の電極と前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードとに接続され、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定されたデータに基づいて、前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせを遺伝的アルゴリズムを用いて最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させるように最適化する遺伝的アルゴリズム最適化手段とを有することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第1の態様では、高エネルギー粒子発生部を小型化することができると共に、レーザー光線発生部に対して高エネルギー粒子発生部を自由に配置することができる。また、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を生成するようなレーザー光線を反射させることができるように可変形鏡の鏡面の形状を最適化することができる。
本発明の第の態様は、第1又は第2の態様に記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記遺伝的アルゴリズムは、前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせから前記鏡面の形状を特定する染色体を複数生成する第1の生成工程と、前記染色体に対応した前記高エネルギー粒子発生部を用いて高エネルギー電子を発生させた際に発生するX線を、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定される電圧のピークピーク値を評価することにより、前記染色体に対しランクを付与する付与工程と、前記ランクが付与された染色体が収束条件を満たしているか否かを判定する判定工程と、前記ランクが付与された染色体に対し、前記付与されたランクに基づいて遺伝子操作を行い、これにより新たな世代の染色体を生成する第2の生成工程とを備え、まず前記第1の生成工程により生成される染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を順に実行し、前記判定工程により前記染色体が収束条件を満たさないと判定された場合に、以後収束条件を満たすと判定されるまで、前記第2の生成工程により生成される新たな世代の染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を繰り返し実行することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を生成するようなレーザー光線を反射させることができるように可変形鏡の鏡面の形状をより容易に最適化することができる。
本発明の第の態様は、第1〜3の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記高エネルギー粒子発生部に設けられた試料は、パルス状のレーザー光線により電離可能な固体試料であり、前記パルス状のレーザー光線を前記固体試料に入射させる前にパルス状のプリレーザー光線を入射させて前記固体試料の表面又は一部から臨界プラズマ密度以下のプラズマを生成すると共に前記プラズマに前記パルス状のレーザー光線を入射させることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、多数の高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させることができる。
本発明の第の態様は、第1〜3の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記試料は気体状の試料であり、前記高エネルギー粒子発生部は、前記気体状の試料を噴射する気体試料噴射手段を有し、前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線とタイミングを合わせて前記気体状の試料を噴射することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、上述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の第の態様は、第1〜3の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記試料は気体状の試料であり、前記高エネルギー粒子発生部は、所定の密度の前記気体状の試料が充填されていることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、上述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の第の態様は、第1〜第5の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記試料が巻き取り可能なテープ状の形状を有し、前記高エネルギー粒子発生部内に前記試料を巻き取る試料巻き取り手段をさらに設けることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、上述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の第の態様は、第1〜第7の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記レーザー光線が超短パルスレーザー光線又はフェムト秒レーザー光線であることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、より高いエネルギーを有する高エネルギー粒子を発生させることができる。
本発明の第の態様は、第1〜8の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、前記高エネルギー粒子発生部は、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて発生させた高エネルギー電子を、さらにX線変換材に入射させて高エネルギーX線を発生させることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置にある。
かかる第の態様では、薄い試料における高エネルギー電子発生とX線変換材における制動輻射とに分割構成することで、厚い試料を用いなくても効果的に高エネルギーX線を発生させることができる。
本発明の第10の態様は、管状部材の周囲にレールを配設し、前記レール上に第の態様に記載の高エネルギー粒子発生装置の高エネルギー粒子発生部を移動自在に配置すると共に、前記高エネルギー粒子発生部から出射される高エネルギー粒子を検出する高エネルギー粒子検出器を前記管状部材の軸に対して前記高エネルギー粒子発生部と軸対称となるように移動自在に配置したことを特徴とする管状部材非破壊検査装置にある。
かかる第10の態様では、管状部材内部の全周囲の状態を検査することができる。
本発明の第11の態様は、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生部と、前記レーザー光線発生部と前記高エネルギー粒子発生部とを連結して前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザーを前記高エネルギー粒子発生部に導く導光管群とを具備し、前記導光管群は、前記パルス状のレーザー光線が内部を通過する複数の導光管と、
それぞれの導光管の端部を任意の平面内で折曲自在に連結すると共に、一方の導光管の端部から入射した前記パルス状のレーザー光線を他方の導光管の端部に反射する反射鏡を内蔵する接合管とを有する高エネルギー粒子発生装置を用いて前記レーザー光線発生部から任意の場所に前記高エネルギー粒子発生部を配置して高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生方法であって、さらに前記高エネルギー粒子発生部は、パルス状のレーザー光線を反射させる鏡面と、当該鏡面に接続される複数の電極とを具備すると共に当該電極に電圧を印加することにより前記鏡面の形状が変形する可変形鏡と、当該可変形鏡によって反射された前記パルス状のレーザー光線を前記試料に反射して集光させる軸外し放物面鏡と、前記試料から高エネルギー電子が発生した際に生ずるX線を測定するシンチレーション検出器又はX線フォトダイオードとを有し、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定されたデータに基づいて、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させるように遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせを最適化することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第11の態様では、レーザー光線発生部から離れた場所で高エネルギー粒子を発生させることができる。
本発明の第12の態様は、第11の態様に記載の高エネルギー粒子発生方法において、
前記レーザー光線発生部は、パルス状のレーザー光線と共にパルス状のレーザー光線の進行方向と平行に進行する補助レーザー光線を創出し、前記高エネルギー粒子発生部に接続される導光管から前記高エネルギー粒子発生部にかけた部位には、パルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線を反射して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を変化させるステアリングミラー及び前記高エネルギー粒子発生部に対する補助レーザー光線の入射角度を検出するレーザー光線検出手段が設けられ、さらに、前記レーザー光線検出手段により検出されたデータに基づいて前記ステアリングミラーの姿勢を制御して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を最適化することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第12の態様では、導光管群を通って高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化することができる。
本発明の第13の態様は、第11又は12の態様に記載の高エネルギー粒子発生方法において、前記遺伝的アルゴリズムは、前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせから前記鏡面の形状を特定する染色体を複数生成する第1の生成工程と、前記染色体に対応した前記高エネルギー粒子発生部を用いて高エネルギー電子を発生させた際に発生するX線を、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定される電圧のピークピーク値を評価することにより、前記染色体に対しランクを付与する付与工程と、前記ランクが付与された染色体が収束条件を満たしているか否かを判定する判定工程と、前記ランクが付与された染色体に対し、前記付与されたランクに基づいて遺伝子操作を行い、これにより新たな世代の染色体を生成する第2の生成工程とを備え、まず前記第1の生成工程により生成される染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を順に実行し、前記判定工程により前記染色体が収束条件を満たさないと判定された場合に、以後収束条件を満たすと判定されるまで、前記第2の生成工程により生成される新たな世代の染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を繰り返し実行することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第13の態様では、さらに高エネルギーを有する高エネルギー粒子を発生させることができる。
本発明の第14の態様は、第11〜13の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、前記試料は、パルス状のレーザー光線により電離可能な固体試料であり、前記パルス状のレーザー光線を前記固体試料に入射させる前にパルス状のプリレーザー光線を入射させて前記固体試料の表面又は一部から臨界プラズマ密度以下のプラズマを生成すると共に前記プラズマに前記パルス状のレーザー光線を入射させることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。ここで、パルス状のプリレーザー光線とは、パルス状のレーザー光線の一種であり、パルス状のレーザー光線が固体試料に入射する前に固体試料に入射し、かつパルス状のレーザー光線の強度よりも小さい強度を有するものである。
かかる第14の態様では、容易に多数の高いエネルギーを有する高エネルギー粒子を発生させることができる。
本発明の第15の態様は、第11〜13の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、前記試料は気体状の試料であり、前記高エネルギー粒子発生部は、前記気体状の試料を噴射する気体試料噴射手段を有し、前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線とタイミングを合わせて前記気体状の試料を噴射することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第15の態様では、上述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の第16の態様は、第11〜13の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、前記試料は気体状の試料であり、前記高エネルギー粒子発生部は、所定の密度の前記気体状の試料が充填されていることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第16の態様では、上述した効果と同様の効果が得られる。
本発明の第17の態様は、第11〜16の態様の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、前記高エネルギー粒子発生部は、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて発生させた高エネルギー電子を、さらにX線変換材に入射させて高エネルギーX線を発生させることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法にある。
かかる第17の態様では、薄い試料における高エネルギー電子発生とX線変換材における制動輻射とに分割構成することで、厚い試料を用いなくても効果的に高エネルギーX線を発生させることができる。
本発明に係る高エネルギー粒子発生装置によれば、レーザー光線発生部と高エネルギー粒子発生部とを物理的に分離することができるので、高エネルギー粒子発生部を小型化することができる。また、様々な形状に導光管群を変形させることができるので、レーザー光線発生部に対して高エネルギー粒子発生部を自由に配置することができ、結果として、多数の配管が密集した狭隘部などに高エネルギー粒子を照射することができるという効果を奏する。
以下、本発明を実施するための最良の形態について説明する。なお、本実施形態の説明は例示であり、本発明は以下の説明に限定されない。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図である。図1に示すように、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1は、パルス状のレーザーを創出するレーザー光線発生部10と、入射したパルス状のレーザー光線から高エネルギーX線を発生させるX線発生部100と、レーザー光線発生部10とX線発生部100とを連結する導光管群50と、導光管群50を通過してX線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射位置の制御を行う制御部70とを具備している。なお、本実施形態では、X線発生部100が高エネルギー粒子発生部に該当する。
図1に示す部分Xの拡大外観図を図2に示す。図2に示すように、導光管群50は、複数の導光管51と、それぞれの導光管51の端部を連結する接合管55とからなっている。導光管51は筒状の中空部材からなっており、内部をパルス状のレーザー光線が通過できるようになっている。そして、それぞれの導光管51の端部には、導光管51に対して、導光管51の周方向に回動自在に接続される接合管55が接続されている。接合管55は、90度に屈曲した屈曲部56を有する筒状の中空部材からなっており、その屈曲部56の内部には、図3に示すように、接続される導光管51の軸に対して45度をなすように反射鏡52が設けられている。したがって、接合管55は、接続された一方の導光管51から入射したパルス状のレーザー光線を反射して他方の導光管51に入射させることができるようになっている。また、X線発生部100に接続される導光管51には、図4に示すように、可動部25が取付けられたステアリングミラー20が内部に設けられており、可動部25を可動させることによって、ステアリングミラー20の姿勢を変更することができるようになっている。なお、反射鏡52は接続される導光管51の軸に対して45度をなすように導光管51の内部に設けられている。このように導光管群50を構成することにより、様々な形状に導光管群50を変形させることができると共に、後述するようにして、導光管群50を通ってX線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化することができる。
そして、上述したように高エネルギーX線発生装置1を構成することにより、レーザー光線発生部10とX線発生部100とを物理的に分離することができるので、X線発生部100を小型化することができる。また、様々な形状に導光管群50を変形させることができるので、レーザー光線発生部10に対してX線発生部100を自由に配置することができる。すなわち、上述したように高エネルギーX線発生装置1を構成することにより、多数の配管が密集した狭隘部などに高エネルギーX線を照射することができるという効果を奏する。
次に、高エネルギーX線発生装置1を構成する構成要素について説明する。まず、レーザー光線発生部10について説明する。レーザー光線発生部10は、パルス状のレーザー光線と共に、そのパルス状のレーザー光線の進行方向と平行に進行する補助レーザー光線を創出することができるものであれば特に限定されない。レーザー光線発生部10としては、例えばパルス状のレーザー光線を創出するレーザー装置と補助レーザー光線を創出する補助レーザー装置とを組み合わせた装置などが挙げられる。そして、パルス状のレーザー光線を創出するレーザー装置としては、超短パルスレーザー光線又はフェムト秒レーザー光線を照射できるものが好ましく、例えばパルス幅30fsで10mJのエネルギーを有するレーザー光線を照射できるチタンサファイアレーザー装置などが挙げられる。また、補助レーザー光線を創出する補助レーザー装置としては、波長が可視光領域にあるレーザーを照射できるものが好ましく、例えば波長が532nmのレーザー光線を照射できるNd−YAGレーザー装置などが挙げられる。補助レーザー装置として、波長が可視光領域にあるレーザー光線を照射できるレーザー装置を用いることにより、補助レーザー光線の軌跡を視認することができる。したがって、レーザー光線発生部10とX線発生部100との間の光軸合わせを容易に行うことができるので、高エネルギーX線発生装置1を容易に製造することができる。また、補助レーザー光線の波長(532nm)はパルス状のレーザー光線の波長(約800nm)から大きく離れているため、後述するレーザー光線スプリッター(ダイクロミラーなど)によるビーム合成・分割が容易であり、後述するレーザー検出手段で感度よく補助レーザー光線を検出することができ、結果として容易に高エネルギーX線を発生させることができる。なお、補助レーザー光線は、パルス状のレーザー光線ではなく、連続的に照射されるレーザー光線である。
次に、X線発生部100について説明する。図5は、本実施形態に係るX線発生部の概略図である。図5に示すように、X線発生部100は、入射したパルス状のレーザー光線を反射すると共に補助レーザー光線を透過するレーザー光線スプリッター120と、レーザー光線スプリッター120を透過した補助レーザー光線を検出するレーザー光線検出手段121と、レーザー光線スプリッター120により反射されたパルス状のレーザー光線をさらに反射する鏡面の形状を鏡面に接続された複数の電極に電圧を印加することによって変化させることができる可変形鏡(deformable mirror)130と、パルス状のレーザー光線を反射させることによって集光させる軸外し放物面鏡(off−axis paraboloid)140と、集光されたパルス状のレーザー光線の照射により電離すると共に高エネルギー電子を発生させるテープ状の試料150と、パルス状のレーザー光線を照射するごとに試料150を巻き取ってレーザー光線が当たる部分をずらすことができる試料巻き取り手段151と、試料150から高エネルギー電子が発生した際に生ずるX線を測定するX線検出手段160と、試料150から発生した高エネルギー電子の照射により高エネルギーX線を発生させるX線変換材170とを具備し、それらが真空容器である真空チャンバ101の中に設けられたものである。なお、真空チャンバ101には、パルス状のレーザー光線が入射するレーザー光線入射窓110と、発生した高エネルギーX線をX線発生部100の外部に出射するためのX線出射窓190とが設けられている。また、X線発生部100には、X線検出手段160と可変形鏡130とに接続されて可変形鏡130の複数の電極に印加する電圧の組み合わせを遺伝的アルゴリズムに基づいて最適化する可変形鏡制御手段180がさらに設けられている。
そして、このX線発生部100は、X線検出手段160から得られたデータに基づいて、可変形鏡130の鏡面が高エネルギーX線を発生させる最適な鏡面を形成するように、遺伝的アルゴリズムを用いて各電極に印加する電圧の組み合わせを最適化することができるようになっている。
可変形鏡130は、レーザー光線を反射する鏡面を変形させることができるものであれば特に限定されない。可変形鏡130としては、例えば図6に示すように、レーザー光線を反射する鏡面131と、スペーサ133を介して鏡面131に対向するように接続され、表面に複数の電極132が設けられた基板136と、鏡面131と各電極132とに接続された電源135と、電源135と各電極132との間にそれぞれ設けられた電圧調節器134とを具備するものなどが挙げられる。図7は、図6の可変形鏡130をA方向から見た際の概略図である。図7に示すように、6角形の電極132が可変形鏡130の中央部から放射状に分散して配置されている。そして、このような可変形鏡130は、電圧調節器134を用いて各電極132に印加する電圧を変化させることで、鏡面131と各電極132との間に働く静電力を制御して鏡面131の形状を変化させることができるようになっている。
このような可変形鏡130としては、例えばOKO mirror(Flexible Optical B.V. (aka OKO Technologies)社製)などが挙げられる。
可変形鏡制御手段180は、X線検出手段160から得られたデータに基づいて、可変形鏡130の鏡面131が高エネルギー電子を発生させる最適な鏡面131を形成するように、遺伝的アルゴリズムを用いて各電極132に印加する電圧の組み合わせを最適化するように機能するものであれば特に限定されず、例えば一般的なパーソナルコンピュータなどであってもよい。なお、本実施形態では、図5に示すように、可変形鏡制御手段180は真空チャンバ101の外に設けられているが、真空チャンバ101の中に設けられてもよい。
軸外し放物面鏡140は、パルス状のレーザー光線を集光できるものであれば材質や形状などは特に限定されないが、例えば可変形鏡130の鏡面131と同様に金蒸着ミラー又は誘電体多層膜ミラーなどが挙げられる。
試料150は、パルス状のレーザー光線により高エネルギー電子を生成させることができるものであれば材質は特に限定されない。試料150としては、例えば金属やプラスチックなどであってもよいが、より原子番号の大きい原子からなるものが好ましい。より原子番号の大きい原子からなるものを用いると、より多くの高エネルギー電子を生成することができる。また、試料150の形状についても、パルス状のレーザー光線により高エネルギー電子を生成させることができるものであれば特に限定されない。しかしながら、より高いエネルギーを有する高エネルギー電子を得ることができるように、より薄いテープ状の形状を有する方が好ましい。薄い試料のみでは効果的な高エネルギーX線の発生は期待できないが、試料における高エネルギー電子発生とX線変換材における制動輻射とに分割構成することで、厚い試料を用いなくても効果的に高エネルギーX線を発生させることができる。試料150としては、例えばCu金属膜などが挙げられる。
試料巻き取り手段151は、試料150を破損させることなく試料150を巻き取ることができるものであれば特に限定されない。試料巻き取り手段151を用いると、パルス状のレーザー光線を照射して高エネルギー電子を発生させた後、試料150を所定の距離だけ巻き取ることにより試料150の別の部分にレーザー光線を照射させることができるので、連続して高エネルギー電子を発生させることができる。
X線検出手段160は、発生した高エネルギーX線を検出できるものであれば特に限定されない。X線検出手段160としては、例えば、シンチレーション検出器又はX線フォトダイオード(XPD)などが挙げられる。
X線変換材170は、高エネルギー電子が入射した際にX線を発生させることができるものであれば特に限定されないが、原子番号が大きい原子で構成されたものが好ましく、特にW、Cu、Pbで構成されたものが好ましい。原子番号が大きい原子で構成されたもの、特にPbで構成されたものを用いると、より多くの高エネルギーX線を発生させることができる。
レーザー光線入射窓110は、パルス状のレーザー光線を透過することができるものであれば特に限定されず、透過率が高く、かつ薄いものが好ましいのはいうまでもない。レーザー光線入射窓110としては、例えば合成サファイア(Al23)や合成石英(SiO2)などからなる結晶片などが挙げられる。
レーザー光線スプリッター120は、パルス状のレーザー光線を反射すると共に補助レーザー光線を透過することができるものであれば特に限定されない。レーザー光線スプリッター120としては、例えば表面に誘電体多層膜が設けられた光学母材(例えばBK7など)やダイクロミラーなどが挙げられる。
レーザー光線検出手段121は、X線発生部100に入射するレーザー光線の入射角度を検出することができるものであれば特に限定されない。レーザー光線検出手段121としては、例えば凸レンズとレーザー光位置センサーとを組み合わせたものなどが挙げられる。
X線出射窓190は、発生した高エネルギーX線を透過させてX線発生部100の外部に出射することができるものであれば特に限定されないが、原子番号が小さい原子で構成されたものが好ましく、特にAl、プラスチック、石英などで構成されたものが好ましい。そして、X線出射窓190をAlのような金属や不透明なプラスチックで構成することにより、X線出射窓から漏れるレーザー光線を遮光することができるという効果をさらに奏する。なお、X線出射窓190としては、薄いものが好ましいのはいうまでもない。
真空チャンバ101は、内部の気圧が低下しても破損や形状変化が起こらないものであれば特に限定されないが、内部を10-2mbar以下に減圧できるものが好ましい。
次に、図5に示すX線発生部100において、X線検出手段160から得られたデータに基づいて、遺伝的アルゴリズムを用いて可変形鏡130の鏡面131が高エネルギーX線を発生させる最適な鏡面131を形成するように各電極132に印加する電圧の組み合わせを最適化する方法について説明する。なお、以下では、説明を簡略化するために、可変形鏡130には9つの電極が用いられているものとして説明する。
本実施形態で用いる遺伝的アルゴリズムとは、生物が淘汰、染色体の交配あるいは突然変異を繰り返しながら環境適応性を上げ進化していることを数学的に模した最適化手法の一つである。
その概略は、数学的な最適化の対象とする系を決定する変数に初期値を設定しておき、最適化の目的とし、その変数から計算される評価関数を評価しつつ、変数を改善してゆくものである。遺伝的アルゴリズムでは、最適化の対象とする系を決定する変数を数列(数列を染色体、数列の一部を遺伝子という)に表し、これにより定まる系を1個体として複数の個体からなる個体群(世代)を発生させ、その数列から計算される評価関数より適応度を評価し、適応度の低い個体を減らし、その分、適応度の高い個体を増やし(淘汰)、続いて個体群より幾組かの2個体を確率的に選択し、2個体それぞれに対応した数列の一部同士を入れ替える操作(交配)を行い、あるいはその後、個体群よりいくつかの個体を確率的に選択し、その各個体に対応した数列の一部を他の数値に置き換える操作(突然変異)を行う。
これらの操作を繰り返し続けて個体群を更新(世代の交代)してゆくと、個体群の中で適応度の高い個体の占める割合が次第に高くなってくる。そこで、適応度の高い個体の占める割合が、予め設定した限界割合を超えた場合や所定の世代数を経過した場合などを計算の終了判定条件とすることによって、最適解を得ることができる。
遺伝的アルゴリズムを用いて最適化する方法は、最適化する変数や評価関数を離散的に定義することができ、感度解析が不要であり、また局部的最適解の多い問題に対して大域的な最適解に到達する可能性を有するなど、最適化の信頼性が高いという性質を有する。
本実施形態では、例えば各電極132に印加する電圧を16段階に設定し、その電圧の番号を2進数で表現して遺伝子とし、その遺伝子を電極132の番号順に並べて染色体とする。具体的には、図8に示すように、1つの枠の中に記載されている「0」又は「1」を組み合わせた4つの数値で表現される数列からなる遺伝子を、電極132の番号順(A1〜A9)に9つ並べて1つの染色体とする。ここで、枠の上に記載されている「A1」などはその遺伝子を有する電極132を示す。また、枠の中の数列は、本実施形態に係る各電極132に印加できる0から最大電圧の間を16段階に設定すると共に印加する電圧が低い方から順に番号を付与し、各電極132に印加するその電圧の番号を2進数で表示したものである。例えば、A1の「0011」はA1の電極132に下から4番目の電圧を印加することを表している。したがって、図8に示される染色体によって、各電極132に印加する電圧の組み合わせを示すことができる。そして、このような染色体に対して遺伝子操作、すなわち交配、突然変異及び淘汰を行うことになる。
次に、本実施形態に係る染色体の交配について説明する。本実施形態での交配とは、染色体の一部を交換することである。染色体を交配させるために、図9に示すように、2つの染色体X及びYを選択し、それらをランダムに選んだ同じ場所DでX及びYをX1、X2及びY1、Y2に分割する。そして、X2とY2とを交換することによって、図10に示すような新たな染色体X’、Y’を作成する。このようにして、染色体の交配を行うことができる。
さらに、本実施形態に係る染色体の突然変異について説明する。本実施形態での突然変異とは、染色体内のすべての数値に対して所定の確率で数値の変更を行うことである。ここで、数値の変更とは、数値が「0」のときは「1」に、数値が「1」のときは「0」に変更することである。具体的には、図11に示すように、染色体Z内の各数値について突然変異の有無を判断し、数値Wが突然変異を起こすと判断された場合には、図12に示すように、染色体Zの数値Wの「1」を「0」に変更した新たな染色体Z’を作成する。このようにして、染色体の突然変異を行うことができる。
次に、本実施形態に係る染色体の淘汰について説明する。本実施形態での淘汰とは、染色体が次の世代の染色体の親として選択されなくなることである。具体的には、まず、後述する評価関数を用いて複数の染色体についてランク付けを行い、そのランクに応じてランクが高い染色体は次の世代の親として選択される確率を高くし、ランクが低くなるにつれて選択される確率を低くする。そして、乱数を発生させ、その乱数に基づいて親となる染色体を選択する。すると、ランクが高い染色体が次の世代の染色体の親として選択されることが多くなり、ランクが低い染色体が次の世代の染色体の親として選択されることが少なくなるので、1つ又は複数の染色体が次の染色体の親として選択されなくなる。このようにして、染色体の淘汰を行うことができる。なお、本実施形態では、最もランクの低い染色体であっても選択される確率を0%としないので最もランクの低い染色体が淘汰されなくてもよいが、一方最もランクの高い染色体が出現した際はその染色体は確実に保護されるようになっている。さらに、親として選択される染色体としては、同一のものが何度選択されてもよい。
次に、本実施形態における高エネルギーX線発生装置1の評価関数を説明する。本実施態様では、パルス状のレーザー光線を試料150に照射すると、レーザー光線の電界等によって試料150の一部が電離して、電子や正イオン(原子核)等の荷電粒子が加速されると共にX線が放射される。その際に、XPD51を用いて発生したX線を測定すると、図13に示すような測定結果を得ることができる。本実施形態では、図13に示すように、XPD51により測定された電圧のピークピーク値d(peak−to−valley voltage)を評価関数として用い、dを最大とするものを最適解とする。
次に、図14を参照して、本実施形態に係るX線発生部100を用いた高エネルギー電子発生方法の最適化手順を具体的に説明する。まず、15個の染色体を作成する(S1−1)。ここで作成される染色体は、すべての遺伝子又はその一部が重複していても、染色体が「1」のみ、又は「0」のみで表現されていてもよい。何度も世代を重ねることによって、染色体が変化していくからである。
次に、各染色体に対して、その染色体の遺伝子に対応する電圧を各電極132に印加して可変形鏡130の鏡面131の形状を変形させ、そのときのX線発生部100にパルス状のレーザー光線を入射させて、高エネルギー電子を発生させる(S1−2)。そして、その際にXPD51によって測定された電圧のピークピーク値dを算出する(S1−3)。すべての染色体に対してdを算出すると、そのdに基づいて、dの値が大きい順にランク付けを行う(S1−4)。
次に、世代数が所定の世代数に達したか否かの判断を行う(S1−5)。そして、所定の世代数、例えば世代数が100に達した場合には、この最適化を終了することになるが、その世代数に達していない場合には、以下に示すように、ランク付けされた15個の染色体の中で、最も大きなdを示した染色体をエリート染色体として保存しつつ、その他の染色体について以下に示す遺伝子操作を行う(S1−6)。
まず、染色体の淘汰を行う。具体的には、15個の染色体の中から次の世代の染色体の親となる染色体を14個選択し、選択した順に1〜14の番号を付与する。次に、その選択された染色体を順番に組み合わせて交配を行う。具体的には、(1,2)、(3,4)、(5,6)、(7,8)、(9,10)、(11,12)、(13,14)という組み合わせを作成し、その組み合わせの染色体同士を交配させて14個の新たな世代の染色体を作成する。さらに、その新たに作成したすべての染色体に対して突然変異の操作を行う。そして、このような遺伝子操作を行った染色体と遺伝子操作を行わなかったエリート染色体とを合せて、15個の新たな世代の染色体とする。
これらの遺伝子操作を決められた世代数繰り返し、最も大きなdを示す染色体を求めることによって、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させることができるような可変形鏡130の各電極132に印加する電圧の組み合わせを求めることができる。
以上説明したようにして、本実施形態におけるX線発生部100において、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を生成するようなパルス状のレーザー光線を反射させることができるように可変形鏡130の鏡面131の形状を最適化することができる。
次に、導光管群50について説明する。導光管群50を構成する導光管51は特に限定されない。導光管51としては、例えば導光管51の断面形状が円形、四角形などの多角形である筒状アルミニウム管などが挙げられる。
なお、X線発生部100に接続される導光管51には、上述したように、制御部70と接続されたステアリングミラー20が内部に設けられており、後述するように、制御部70によって可動部25を制御することにより、ステアリングミラー20の角度(姿勢)を調整することができるようになっている。
接合管55は、接続された一方の導光管51から入射したパルス状のレーザー光線を他方の導光管51に入射させることができる反射鏡52が内部に設けられているものであれば特に限定されない。本実施形態では、接合管55として、断面形状が円形で90度に屈曲した屈曲部56を有する中空部材を用いているが、断面形状は四角形などの多角形であってもよく、屈曲部56の角度は90度に限定されない。また、本実施形態では、接合管55として、屈曲部56の角度が90度に固定されたものを用いているが、屈曲部56の角度を変更することができる可動式のものを用いてもよい。なお、可動式の接合管を用いる場合には、その角度に応じて、接続された一方の導光管から入射したパルス状のレーザー光線を他方の導光管に入射させることができるように反射鏡の角度も可動させることができることはいうまでもない。このような可動式の接合管55を用いて導光管群50を構成することにより、より多様な形状に導光管群50を変形させることができる。
なお、これらのもので構成される導光管群50は、導光管群50に連結されるX線発生部100の重量を支えることができるものが好ましく、さらに内部を真空状態にして、内部を通過するパルス状のレーザー光線の品質劣化を防止することができるものが好ましい。なお、この場合には、X線発生部100の内部と同様に導光管群50の内部も真空状態となるので、レーザー光線入射窓110は不要となる。
さらに、制御部70について説明する。図15に示すように、制御部70は、レーザー光線検出手段121に接続されると共に、X線発生部100に接続される導光管51の内部に設けられた可動部25に接続されている。そして、制御部70は、レーザー光線検出手段121により検出されたデータに基づいて、可動部25を制御することによってステアリングミラー20の姿勢を調整して、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化することができるようになっている。制御部70としては、レーザー光線検出手段121により検出されたデータに基づいて、可動部25を制御することによってステアリングミラー20の姿勢を調整して、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化することができるように機能するものであれば特に限定されないが、例えばそのような機能を備えた一般的なパーソナルコンピュータ、マイクロコンピュータなどが挙げられる。
次に、図16を参照して、レーザー光線検出手段121により検出されたデータに基づいて、可動部25を制御することによってステアリングミラー20の姿勢を調整し、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化する方法の一例について説明する。なお、ステアリングミラー20は、その中央に互いに直交する軸を有し、その直交する軸を中心として2方向に回動可能なもの、又は互いに対向するように配置された2枚のミラーからなり、互いの回転軸が直交する方向にそれぞれ回動可能なものとする。また、レーザー光線検出手段121はその中央を原点とする直交座標を用いて補助レーザー光線の入射位置を検出することができるものとする。そして、ステアリングミラー20の回動角度を(X,Y)とし、その回動角度において、レーザー光線検出手段121により検出された補助レーザー光線の入射位置をP(x,y)とする。
まず、ステアリングミラー20の初期回動角度(X0,Y0)を設定し(S2−1)、その回動角度における補助レーザー光線の入射位置P0(x0,y0)を測定し、レーザー光線検出手段121の原点からP0(x0,y0)までの変位を算出する(S2−2)。
次に、回動角度(X0+Δ,Y0)、(X0,Y0+Δ)におけるレーザー光線の入射位置P1(x1,y1)、P2(x2,y2)を測定する(S2−3)。ここで、Δは任意の微小角度でよいが、ステアリングミラー20に取付けられた可動部25の最小駆動角度(分解能)が好ましい。
さらに、P0(x0,y0)からP1(x1,y1)までの変位と、P0(x0,y0)からP2(x2,y2)までの変位とから、P0(x0,y0)をレーザー光線検出手段121の原点に変位させるのに必要となる変位回動角度(α、β)を算出する(S2−4)。
そして、算出された変位回動角度(α、β)を初期回動角度(X0,Y0)に加えて、ステアリングミラー20の回動角度を(X0+α、Y0+β)に補正する(S2−5)。
ここで、パルス状のレーザー光線と補助レーザー光線とは平行に進行するので、このようにレーザー光線検出手段121により検出された補助レーザー光線の入射位置を原点とすることによって、補助レーザー光線の入射位置を最適化すると共にパルス状のレーザー光線の入射角度を間接的に最適化することができる。なお、上述した操作でレーザー光線検出手段121により検出された補助レーザー光線の入射位置を原点とすることができない場合には、補助レーザー光線の入射位置が原点となるまでS2−1〜S2−5を繰り返してもよい。
このようにして、レーザー光線検出手段121により検出されたデータに基づいて、可動部25を制御することによってステアリングミラー20の姿勢を調整して、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線の入射角度を最適化することができる。
以上説明したように、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1によれば、レーザー光線発生部10とX線発生部100とを物理的に分離することができるので、X線発生部100を小型化することができる。また、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置によれば、様々な形状に導光管群50を変形させることができるので、レーザー光線発生部10に対してX線発生部100を自由に配置することができる。
(実施形態2)
実施形態1では、上述したように可変形鏡130を用いてパルス状のレーザー光線を反射させて最終的に高エネルギーX線を発生させるようにしたが、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線が高品質である場合には、可変形鏡130を用いずに高エネルギーX線発生装置を構成してもよい。具体的には、図17及び図18に示すような高エネルギーX線発生装置を構成してもよい。図17は本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図であり、図18は本実施形態に係るX線発生部を示す概略図である。なお、パルス状のレーザー光線が高品質であるとは、パルス状のレーザー光線が試料150に入射した際に試料150を電離させることができる程度に充分に集光しており、かつパルス状のレーザー光線の波面の収差がZERNIKEの多項式において2次以上の項を無視できる状態になっているものをいう。
図17に示すように、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1Aは、実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置1とX線発生部100Aのみが異なる。したがって、以下では、図示しない構成要素も含めて、実施形態1の構成要素と同じ構成要素については実施形態1と同様の符号を付して説明する。
本実施形態のX線発生部100Aは、図18に示すように、実施形態1のX線発生部100とは異なり、可変形鏡130の代わりに反射鏡130Aが設けられており、さらに軸外し放物面鏡140に対する試料150の距離を調整する試料位置調整手段155が設けられているが、可変形鏡制御手段180は設けられていない。そして、試料位置調整手段155により、高エネルギー電子が大量に発生するように軸外し放物面鏡140に対する試料150の距離を調整することができるようになっている。
このように高エネルギーX線発生装置を構成しても、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線が高品質である場合、すなわち試料150に入射した際に高エネルギー電子が発生するような高品質のパルス状のレーザー光線である場合には、実施形態1のように可変形鏡の制御を行うことなく、容易に高エネルギーX線を発生させることができる。
ここで、試料位置調整手段155とは、軸外し放物面鏡140に対して試料150の距離を制御することができるものであれば特に限定されない。試料位置調整手段155としては、例えばモーターなどを用いて軸外し放物面鏡140に対して、テープ巻取り手段151を含めて試料150を移動させる装置などが挙げられる。
また、本実施形態において、可変形鏡の代わりに用いられる反射鏡130Aは、パルス状のレーザー光線を反射することができるものであれば特に限定されず、金蒸着ミラー又は誘電体多層膜ミラーなどが挙げられる。
なお、本実施形態では、可変形鏡の代わりに反射鏡130Aを用いて高エネルギーX線発生装置を構成したが、X線発生部100に入射するパルス状のレーザー光線が高品質である場合であっても、可変形鏡を用いて構成してもよいのはいうまでもない。
(実施形態3)
実施形態1では、レーザー光線発生部10から創出されたパルス状のレーザー光線をX線発生部100に入射させることによって、最終的に高エネルギーX線を発生させるようにしたが、パルス状のレーザー光線をX線発生部100に入射させる前にパルス状のプリレーザー光線を入射させてもよい。具体的には、図19に示すような高エネルギーX線発生装置を構成してもよい。図19は、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図である。
図19に示すように、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1Bは、実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置1とレーザー光線発生部10Bのみが異なる。したがって、以下では、図示しない構成要素も含めて、実施形態1の構成要素と同じ構成要素については実施形態1と同様の符号を付して説明する。
本実施形態のレーザー光線発生部10Bは、レーザー光線発生部10Bから創出されたパルス状のレーザー光線及びそのパルス状のレーザー光線の前に創出されるパルス状のプリレーザー光線を創出することができるようになっている。そして、このように高エネルギーX線発生装置を構成することにより、実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置と比較して、より高エネルギーを有する高エネルギーX線を発生させることができるようになっている。なお、パルス状のプリレーザー光線とは、パルス状のレーザー光線の一種であり、パルス状のレーザー光線が試料150に入射する前に試料150に入射し、かつそのパルス状のレーザー光線の強度よりも小さい強度を有するものである。以下に、本実施形態の高エネルギーX線発生装置1Bを構成する構成要素について説明する。
レーザー光線発生部10Bは、パルス状のプリレーザー光線を創出でき、かつその後にパルス状のレーザー光線を創出することができるものであれば特に限定されないが、超短パルスレーザー光線又はフェムト秒レーザー光線を創出できるものが好ましい。超短パルスレーザー光線又はフェムト秒レーザー光線を創出できるものを用いると、より高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させることができる。
レーザー光線発生部10Bにより創出されるパルス状のレーザー光線及びパルス状のプリレーザー光線は、パルス状のレーザー光線の強度よりもパルス状のプリレーザー光線の強度の方が小さければ特に限定されない。
また、パルス状のプリレーザー光線がX線発生部100の試料150に入射してからパルス状のレーザー光線が試料150に入射するまでの時間は、パルス状のプリレーザー光線を試料150に入射させて試料150の表面又は一部からプラズマを発生させ、そのプラズマの密度が臨界プラズマ密度以下であるときにパルス状のレーザー光線を入射させることができるのであれば特に限定されないが、その時間が0.01〜100nsの範囲にあるものが好ましい。この範囲を満たすようにパルス状のレーザー光線を試料150に入射させると、より多くの高エネルギー電子を発生させることができる。
ここで、臨界プラズマ密度とは、パルス状のレーザー光線を上述したプラズマに入射させた際に、そのパルス状のレーザー光線を透過させないための必要充分なプラズマの密度、すなわちパルス状のレーザー光線の透過率が0%になる際のプラズマ密度をいう。
なお、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1Bを構成する構成要素は、実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置1を構成するものと同じものであるので、説明を省略する。
次に、図19に示す高エネルギーX線発生装置1Bの動作について説明する。まず、レーザー光線発生部10Bにより創出されたパルス状のレーザー光線及びそのパルス状のレーザー光線の前に創出されるパルス状のプリレーザー光線は、導光管群50を通ってX線発生部100に入射する。すると、入射したパルス状のレーザー光線及びパルス状のプリレーザー光線は、可変形鏡130により軸外し放物面鏡140の方向に反射される。そして、軸外し放物面鏡140に入射したパルス状のレーザー光線及びパルス状のプリレーザー光線は、反射されると共に集光されて試料150に入射する。
ここで、上述したように、パルス状のプリレーザー光線は、パルス状のレーザー光線より前に創出されているので、パルス状のレーザー光線が試料150に入射する前に試料150に入射することになる。すると、パルス状のプリレーザー光線の入射により試料150の表面又は一部の状態が変化してプラズマが発生する。そして、そのプラズマの密度が上述した臨界プラズマ密度以下の時にパルス状のレーザー光線が入射すると、高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させることができる。そして、その高エネルギー電子がX線変換材170に入射して、より高いエネルギーを有する高エネルギーX線を発生させることができる。
以上、説明したように、本実施形態に係る高エネルギーX線発生装置1Bによれば、パルス状のレーザー光線が試料150に入射する前にパルス状のプリレーザーを試料150に入射させて試料150の表面又は一部から臨界プラズマ密度以下のプラズマを生成し、そのプラズマにパルス状のレーザーを入射させることにより、最終的に多数のより高いエネルギーを有する高エネルギーX線を発生させることができる。
(実施形態4)
実施形態1〜3では、高エネルギー粒子発生装置の一例である高エネルギーX線発生装置について説明したが、本発明はこれに限定されない。高エネルギー粒子発生装置として、例えば高エネルギー電子発生装置、高エネルギー陽子発生装置、高エネルギー陽イオン発生装置などが挙げられる。このような高エネルギー粒子発生装置は、例えば実施形態1に係るX線発生部100に代えて以下に示すような高エネルギー粒子発生部を設けることにより構成することができる。したがって、以下では、図示しない構成要素も含めて、実施形態1の構成要素と同じ構成要素については実施形態1と同様の符号を付して説明する。
図20は、高エネルギー粒子発生装置の一例である高エネルギー電子発生装置の高エネルギー粒子発生部100Cの概略図である。図20に示すように、高エネルギー粒子発生部100Cは、実施形態1に係る高エネルギーX線発生部100とはX線変換材170が設けられていない点が主に異なっている。実施形態1では、パルス状のレーザー光線の照射により試料150が電離して高エネルギー電子が発生し、その高エネルギー電子がX線変換材に入射することによって高エネルギーX線を発生させるようにしたが、本実施形態ではX線変換材が設けられていないので、パルス状のレーザー光線の照射により試料150Cから発生した高エネルギー電子をそのまま利用することが可能となる。
このように高エネルギー粒子発生装置1Cを構成することにより、レーザー光線発生部10と高エネルギー粒子発生部100Cとを物理的に分離することができるので、高エネルギー粒子発生部100Cを小型化することができる。また、様々な形状に導光管群50を変形させることができるので、レーザー光線発生部10に対して高エネルギー粒子発生部100Cを自由に配置することができる。
ここで、試料150Cとしては、実施形態1の試料150と同様のものを用いることができる。また、出射窓190Cとしては石英材などを用いてもよいし、出射窓190Cを外して高エネルギー粒子発生部100Cを他の真空装置(評価試料を装入した容器など)に直結してもよい。
このような高エネルギー粒子発生部100Cは、パルスラジオリシスやパルス電子線ラジオグラフィなどに応用できる。
以上説明したように高エネルギー粒子発生装置を構成することにより、多数の高エネルギー電子を出射させることができるが、他の粒子を出射させることができる高エネルギー粒子発生装置についても試料150Cの変更等することによって同様に構成することができる。
例えば、上述した試料150Cをプラスチックなどの水素が含まれる物質で構成し、出射窓190Cを高エネルギー陽子が透過できるような物質で構成することによって、高エネルギー陽子を出射させることができる高エネルギー粒子発生装置を構成することができる。このように高エネルギー粒子発生装置を構成することにより、上述したようにパルス状のレーザー光線の照射により試料150Cが電離して高エネルギー電子が発生した際に、同時に発生する陽子を高エネルギー陽子として出射窓190Cから出射させることができる。
また、例えば高エネルギーカーボンを出射させる場合には、試料150Cをカーボンが含まれる物質で構成し、出射窓190Cを高エネルギーカーボンが透過することができる物質で構成することによって、高エネルギーカーボンを出射させることができる高エネルギー粒子発生装置を構成することができる。このように高エネルギー粒子発生装置を構成することにより、上述した高エネルギー陽子と同様にして高エネルギーカーボンを発生させることができる。
なお、これらの他の陽イオンを出射させることができる高エネルギー粒子発生装置も試料150Cを変更等することによって同様にして構成することができる。
(他の実施形態)
実施形態1〜3の高エネルギーX線発生装置では、テープ状の試料が設けられたX線発生部を用いて高エネルギーX線を発生させていたが、X線発生部はこれに限定されない。例えば、以下に示すX線発生部を用いて高エネルギーX線発生装置を構成してもよい。
図21は、X線変換材及び試料巻き取り手段に代えて、気体状の試料150Dを噴射する気体試料噴射手段151Dを設けたX線発生部100Dを示す概略図である。図21中に示す気体試料噴射手段151Dは、噴射した気体状の試料150Dにパルス状のレーザー光線が入射するように、X線発生部100Dに入射するパルス状のレーザー光線とタイミングを合わせて気体状の試料150Dを噴射することができるようになっている。このX線発生部100Dを用いて高エネルギーX線発生装置を構成しても、実施形態1〜3に係る高エネルギーX線発生装置と同様の効果が得られる。
気体試料噴射手段151Dは、気体状の試料150Dを噴射することができるものであれば特に限定されないが、例えばソレノイド型インジェクタなどが挙げられる。また、気体試料噴射手段151Dから噴射される気体状の試料150Dは、X線を発生させることができるものであれば特に限定されないが、例えば水素(H2)、窒素(N2)、ヘリウム(He)などが挙げられ、特に窒素が好ましい。なお、水素は1種類の電離状態しか存在しないので、試料150Dとして水素を用いると、X線発生部100D内の現象を正確に把握することができるという効果を奏する。
図22は、X線変換材及び試料巻き取り手段に代えて、図示しない気体状の試料を内部に充填したX線発生部100Eを示す概略図である。このようなX線発生部100Eでは、気体状の試料の密度を制御することにより、X線発生部100Eに入射したパルス状のレーザー光線は、そのままでは気体状の試料とはほとんど反応しないが、軸外し放物面鏡140によって反射されると共に集光されてはじめて気体状の試料と反応するようになっている。このX線発生部100Eを用いて高エネルギーX線発生装置を構成しても、実施形態1〜3に係る高エネルギーX線発生装置と同様の効果が得られると共に、X線発生部をさらに小型化することができる。
図示しない気体状の試料は、X線を発生させることができるものであれば特に限定されないが、例えば水素(H2)、窒素(N2)、ヘリウム(He)などが挙げられる。そして、これらの気体状の試料の密度としては、電子の密度が1.0×1018個/cc程度になるものが好ましい。すなわち、水素の密度としては、0.5×1018個/cc程度、窒素の密度としては、0.07×1018個/cc程度の密度が好ましい。
また、実施形態1〜3の高エネルギーX線発生装置では、X線変換材を用いてテープ状の試料から発生した高エネルギー電子を高エネルギーX線に変換していたが、図23に示すように、X線変換材を設ける代わりにX線出射窓190Fを、上述したX線変換材と同じ材質で構成して、X線出射窓190F自体をX線変換材として機能させるようにしてもよい。このように高エネルギーX線変換装置を構成することにより、X線変換材をX線発生部に具備させる必要がなくなるので、X線発生部を構成する部品点数を減少させることができ、結果として容易に高エネルギーX線変換装置を製造することができるという効果を奏する。
さらに、図24に示すように、X線変換材を設ける代わりに真空チャンバ101Gを、上述したX線変換材と同じ材質で構成して、真空チャンバ101G自体をX線変換材として機能させるようにしてもよい。このように高エネルギーX線変換装置を構成することにより、X線変換材をX線発生部に具備させる必要がなくなるので、X線発生部を構成する部品点数をより減少させることができ、結果としてより容易に高エネルギーX線変換装置を製造することができるという効果を奏する。なお、これらの場合のX線出射窓190F及び真空チャンバ101Gは、真空チャンバの内外の気圧差に耐えられる充分な剛性を有しつつ、高エネルギーX線をより多く発生できるような厚さを有するものが好ましいのはいうまでもない。
<応用例>
上述した高エネルギー粒子発生装置を用いた応用例としては、例えば図25に示すような管状部材の非破壊断面検査装置が挙げられる。図25は管状部材非破壊検査装置の概略上面図である。
図25に示すように、管状部材非破壊検査装置300は、ボイラーや原子炉内に設置された配管などの検査対象となる管状部材500の周囲にレール310が配設されている。そして、そのレール310上に実施形態1に係るX線発生部100を移動自在に配置すると共に、管状部材500を挟んで管状部材500の軸対称に位置するレール310上に高エネルギーX線を検出するX線検出器320が移動自在に配置されており、X線発生部100から出射され、管状部材500を透過してきた高エネルギーX線を、X線検出器320を用いて検出することによって管状部材500内部の状態を検査することができるようになっている。
このような管状部材非破壊検査装置300では、上述したようにレーザー光線発生部10に対してX線発生部100を自由に配置することができるので、レール310に沿ってX線発生部100を移動させることができる。したがって、X線発生部100を移動させると共にX線発生部100の位置に応じてX線検出器320を移動させて、所定の角度ごとにX線発生部100からX線照射し、管状部材500内を透過した高エネルギーX線をX線検出器320を用いて検出することによって、結果として管状部材500内部の全周囲の状態を検査することができる。
この応用例では、高エネルギー粒子発生装置として実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置を用いたが、それ以外の実施形態に係る高エネルギー粒子発生装置についても同様に適用できることはいうまでもない。
実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図である。 実施形態1の導光管群の一部を示す概略図である。 図2に示す導光管群の概略断面図である。 実施形態1のレーザー光線発生部に接続された導光管の断面概略図である。 実施形態1のX線発生部を示す概略図である。 実施形態1の可変形鏡を示す概略側面図である。 図6に示す可変形鏡をA方向から見た際の概略図である。 実施形態1に係る染色体の概略図である。 実施形態1に係る交配前の染色体の概略図である。 実施形態1に係る交配後の染色体の概略図である。 実施形態1に係る突然変異前の染色体の概略図である。 実施形態1に係る突然変異後の染色体の概略図である。 実施形態1に係るXPDに測定された電圧と時間との関係を示すグラフである。 実施形態1に係る高エネルギーX線発生装置を用いた高エネルギー電子発生方法の最適化手順を示すフローチャートである。 実施形態1の制御部を示す概略図である。 実施形態1のレーザー光線の入射位置の最適化手順を示すフローチャートである。 実施形態2に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図である。 実施形態2のX線発生部を示す概略図である。 実施形態3に係る高エネルギーX線発生装置を示す概略図である。 実施形態4の高エネルギー粒子発生部を示す概略図である。 他の実施形態のX線発生部を示す概略図である。 他の実施形態のX線発生部を示す概略図である。 他の実施形態のX線発生部を示す概略図である。 他の実施形態のX線発生部を示す概略図である。 応用例の管状部材非破壊検査装置の概略上面図である。
符号の説明
1、1A、1B X線発生装置
10、10A レーザー光線発生部
20 ステアリングミラー
25 可動部
50 導光管群
51 導光管
52、130A 反射鏡
55 接合管
56 屈曲部
70 制御部
100、100A、100D〜100G X線発生部
100C 高エネルギー粒子発生部
101、101G 真空チャンバ
110 レーザー光線入射窓
120 レーザー光線スプリッター
121 レーザー光線検出手段
130 可変形鏡
131 鏡面
132 電極
133 スペーサ
134 電圧調節器
135 電源
136 基板
140 軸外し放物面鏡
150 試料
150D 気体試料
151 試料巻き取り手段
151D 気体試料噴射手段
160 X線検出手段
170 X線変換材
180 可変形鏡制御手段
190 X線出射窓
190C 出射窓

Claims (17)

  1. パルス状のレーザー光線を創出するレーザー光線発生部と、
    前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生部と、
    前記レーザー光線発生部と前記高エネルギー粒子発生部とを連結して前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザーを前記高エネルギー粒子発生部に導く導光管群とを具備し、
    前記導光管群は、
    前記パルス状のレーザー光線が内部を通過する複数の導光管と、
    それぞれの導光管の端部を任意の平面内で折曲自在に連結すると共に、一方の導光管の端部から入射した前記パルス状のレーザー光線を他方の導光管の端部に反射する反射鏡を内蔵する接合管とを有するとともに、
    前記高エネルギー粒子発生部は、
    パルス状のレーザー光線を反射させる鏡面と、
    当該鏡面に対向して設けられた複数の電極とを具備すると共に当該電極に電圧を印加することにより前記鏡面の形状が変形する可変形鏡と、
    当該可変形鏡によって反射された前記レーザー光線を前記試料に反射して集光させる軸外し放物面鏡と、
    前記試料から高エネルギー電子が発生した際に生ずるX線を測定するシンチレーション検出器又はX線フォトダイオードと、
    前記複数の電極と前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードとに接続され、
    前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定されたデータに基づいて、前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせを遺伝的アルゴリズムを用いて最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させるように最適化する遺伝的アルゴリズム最適化手段と
    を有することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  2. 請求項1に記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記レーザー光線発生部は、パルス状のレーザー光線と共にパルス状のレーザー光線の進行方向と平行に進行する補助レーザー光線を創出し、
    前記高エネルギー粒子発生部に接続される導光管から前記高エネルギー粒子発生部にかけた部位には、パルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線を反射して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を変化させるステアリングミラーと、前記高エネルギー粒子発生部に対する補助レーザー光線の入射角度を検出するレーザー光線検出手段とが設けられ、
    さらに、前記レーザー光線検出手段により検出されたデータに基づいて前記ステアリングミラーの姿勢を制御して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を制御する制御部を具備することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記遺伝的アルゴリズムは、
    前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせから前記鏡面の形状を特定する染色体を複数生成する第1の生成工程と、
    前記染色体に対応した前記高エネルギー粒子発生部を用いて高エネルギー電子を発生させた際に発生するX線を、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定される電圧のピークピーク値を評価することにより、前記染色体に対しランクを付与する付与工程と、
    前記ランクが付与された染色体が収束条件を満たしているか否かを判定する判定工程と、
    前記ランクが付与された染色体に対し、前記付与されたランクに基づいて遺伝子操作を行い、これにより新たな世代の染色体を生成する第2の生成工程とを備え、
    まず前記第1の生成工程により生成される染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を順に実行し、
    前記判定工程により前記染色体が収束条件を満たさないと判定された場合に、以後収束条件を満たすと判定されるまで、前記第2の生成工程により生成される新たな世代の染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を繰り返し実行することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  4. 請求項1〜3の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記高エネルギー粒子発生部に設けられた試料は、パルス状のレーザー光線により電離可能な固体試料であり、
    前記パルス状のレーザー光線を前記固体試料に入射させる前にパルス状のプリレーザー光線を入射させて前記固体試料の表面又は一部から臨界プラズマ密度以下のプラズマを生成すると共に前記プラズマに前記パルス状のレーザー光線を入射させることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  5. 請求項1〜3の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記試料は気体状の試料であり、
    前記高エネルギー粒子発生部は、前記気体状の試料を噴射する気体試料噴射手段を有し、
    前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線とタイミングを合わせて前記気体状の試料を噴射することを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  6. 請求項1〜3の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記試料は気体状の試料であり、
    前記高エネルギー粒子発生部は、所定の密度の前記気体状の試料が充填されていることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  7. 請求項1〜5の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記試料が巻き取り可能なテープ状の形状を有し、前記高エネルギー粒子発生部内に前記試料を巻き取る試料巻き取り手段をさらに設けることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  8. 請求項1〜7の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記レーザー光線が超短パルスレーザー光線又はフェムト秒レーザー光線であることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  9. 請求項1〜8の何れかに記載の高エネルギー粒子発生装置において、
    前記高エネルギー粒子発生部は、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて発生させた高エネルギー電子を、さらにX線変換材に入射させて高エネルギーX線を発生させることを特徴とする高エネルギー粒子発生装置。
  10. 管状部材の周囲にレールを配設し、
    前記レール上に請求項9に記載の高エネルギー粒子発生装置の高エネルギー粒子発生部を移動自在に配置すると共に、前記高エネルギー粒子発生部から出射される高エネルギー粒子を検出する高エネルギー粒子検出器を前記管状部材の軸に対して前記高エネルギー粒子発生部と軸対称となるように移動自在に配置したことを特徴とする管状部材非破壊検査装置。
  11. 前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生部と、
    前記レーザー光線発生部と前記高エネルギー粒子発生部とを連結して前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザーを前記高エネルギー粒子発生部に導く導光管群とを具備し、
    前記導光管群は、
    前記パルス状のレーザー光線が内部を通過する複数の導光管と、
    それぞれの導光管の端部を任意の平面内で折曲自在に連結すると共に、一方の導光管の端部から入射した前記パルス状のレーザー光線を他方の導光管の端部に反射する反射鏡を内蔵する接合管とを有する高エネルギー粒子発生装置を用いて前記レーザー光線発生部から任意の場所に前記高エネルギー粒子発生部を配置して高エネルギー粒子を発生させる高エネルギー粒子発生方法であって、
    さらに前記高エネルギー粒子発生部は、
    パルス状のレーザー光線を反射させる鏡面と、当該鏡面に接続される複数の電極とを具備すると共に当該電極に電圧を印加することにより前記鏡面の形状が変形する可変形鏡と、
    当該可変形鏡によって反射された前記パルス状のレーザー光線を前記試料に反射して集光させる軸外し放物面鏡と、
    前記試料から高エネルギー電子が発生した際に生ずるX線を測定するシンチレーション検出器又はX線フォトダイオードとを有し、
    前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定されたデータに基づいて、最も高いエネルギーを有する高エネルギー電子を発生させるように遺伝的アルゴリズムを用いて前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせを最適化することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  12. 請求項11に記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記レーザー光線発生部は、パルス状のレーザー光線と共にパルス状のレーザー光線の進行方向と平行に進行する補助レーザー光線を創出し、
    前記高エネルギー粒子発生部に接続される導光管から前記高エネルギー粒子発生部にかけた部位には、パルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線を反射して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を変化させるステアリングミラー及び前記高エネルギー粒子発生部に対する補助レーザー光線の入射角度を検出するレーザー光線検出手段が設けられ、
    さらに、前記レーザー光線検出手段により検出されたデータに基づいて前記ステアリングミラーの姿勢を制御して前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線及び補助レーザー光線の入射角度を最適化することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  13. 請求項11又は請求項12に記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記遺伝的アルゴリズムは、前記複数の電極に印加する電圧の組み合わせから前記鏡面の形状を特定する染色体を複数生成する第1の生成工程と、
    前記染色体に対応した前記高エネルギー粒子発生部を用いて高エネルギー電子を発生させた際に発生するX線を、前記シンチレーション検出器又はX線フォトダイオードにより測定される電圧のピークピーク値を評価することにより、前記染色体に対しランクを付与する付与工程と、
    前記ランクが付与された染色体が収束条件を満たしているか否かを判定する判定工程と、
    前記ランクが付与された染色体に対し、前記付与されたランクに基づいて遺伝子操作を行い、これにより新たな世代の染色体を生成する第2の生成工程とを備え、
    まず前記第1の生成工程により生成される染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を順に実行し、
    前記判定工程により前記染色体が収束条件を満たさないと判定された場合に、以後収束条件を満たすと判定されるまで、前記第2の生成工程により生成される新たな世代の染色体に対し、前記付与工程及び前記判定工程を繰り返し実行することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  14. 請求項11〜13の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記試料は、パルス状のレーザー光線により電離可能な固体試料であり、
    前記パルス状のレーザー光線を前記固体試料に入射させる前にパルス状のプリレーザー光線を入射させて前記固体試料の表面又は一部から臨界プラズマ密度以下のプラズマを生成すると共に前記プラズマに前記パルス状のレーザー光線を入射させることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  15. 請求項11〜13の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記試料は気体状の試料であり、
    前記高エネルギー粒子発生部は、前記気体状の試料を噴射する気体試料噴射手段を有し、
    前記高エネルギー粒子発生部に入射するパルス状のレーザー光線とタイミングを合わせて前記気体状の試料を噴射することを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  16. 請求項11〜13の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記試料は気体状の試料であり、
    前記高エネルギー粒子発生部は、所定の密度の前記気体状の試料が充填されていることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
  17. 請求項11〜16の何れかに記載の高エネルギー粒子発生方法において、
    前記高エネルギー粒子発生部は、前記レーザー光線発生部から創出されたパルス状のレーザー光線を試料に入射させて発生させた高エネルギー電子を、さらにX線変換材に入射させて高エネルギーX線を発生させることを特徴とする高エネルギー粒子発生方法。
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