JP5125270B2 - 燃料電池スタック - Google Patents

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Description

本発明は燃料電池スタックに係り、特に複数の燃料電池セルと、各燃料電池セルのそれぞれに流体を分配するマニフォールドとを含む燃料電池スタックに関する。
環境に与える影響が少ないことから、車両に燃料電池の搭載が行われている。燃料電池は、電解質膜とその両側に配置された拡散電極層が積層されたMEA(Membrem Electrode Assembly)と、その両側に設けられるセパレータとを基本構成要素とするものである。ここで、セパレータは、電力を取り出す機能と共に、燃料ガスと酸化ガスを供給し、反応生成水を排出する機能を有する。例えば、燃料電池のアノード側に水素等の燃料ガスを供給し、カソード側に酸素を含む酸化ガス、例えば空気を供給し、電解質膜を通しての電気化学反応によって必要な電力を取り出すことができる。
燃料電池のこの基本構成要素は、単電池、単セルあるいは燃料電池セルと呼ばれ、1つでは、約1Vから約1.5V程度の端子電圧である。したがって、必要な電圧と電流を得るために、この単セルを適当な数の複数個積層し、外部プレートで締結して1つのユニットとなし、このユニットを必要な数だけ組合せて、燃料電池スタックとして構成して用いられる。そして、各燃料電池セルに燃料ガス、酸化ガスを供給し、冷却水を循環させるために、マニフォールドが設けられる。なお、反応生成水は、使用済みガスと共に排出される。
燃料電池スタックは、このように複数の燃料電池セルを整列配置して用い、これらにガス、水等の流体を流す構成を有するので、局部的に流体の流れのよくない部位が生じることがある。例えば、燃料電池セル内部で反応生成水が凝縮し、あるいは酸化ガスとして用いられる空気の成分である窒素ガスがMEAを透過して燃料電池セル内に局部的に滞留することが生じえる。
このように、燃料電池スタック内で流体の流れのよくない部位が生じると、発電効率の低下等が生じる。そこで、酸化ガス等を過剰に流す掃気、あるいはパージを行って、流路中を流体が流れやすくすることが行われる。
例えば、特許文献1には、固体高分子型燃料電池のセパレータにおいて、セパレータ可動部を設け、ガス供給側とガス排出側との間のガス流路を、平行流路形状と、櫛形流路との間で切り換えられる構成が開示されている。そして、高電流密度時や、パージ時、あるいは起動時のように水分除去を図りたいときに櫛形流路に切り換えることが述べられている。
特開2004−253366号公報
このように、燃料電池スタックにおいては、各燃料電池セルに流体を均等に流すことが理想であるが、実際には各燃料電池セルの間で流体の流れの不均一が生じることがある。流体の流れをよくするために、従来技術では一時的に流体流量を増加させるパージ等が行われる。例えば、通常の流量よりも数十%流量を増加させる。
しかしながら、この流体流れの不均一は、各燃料電池セルの間でランダムに発生するので、パージ等における流量の増加の程度は、最も流れの悪い部位に合わせて行うことになる。したがって、上記の数十%の増量では不足のことが生じえて、さらに流量を増加することが起こる。このように、通常の流量よりもかなりの増量を要することになると、流体供給路の大口径化、流体ポンプの大型化を招く。
本発明の目的は、流体流量の増加を抑制しながら、流体の流れの不均一を解消することを可能とする燃料電池スタックを提供することである。
本発明に係る燃料電池スタックは、整列配置され相互に電気的に接続される複数の燃料電池セルと、各燃料電池セルのそれぞれに流体を分配するマニフォールドと、マニフォールド内に設けられ、各燃料電池セルにそれぞれ同量の流体を流すための共通流路部と、各燃料電池セルに周期的に付加量の流体を順次に流すための周期的流路部とを有する流量調整部と、を備えることを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、マニフォールドは、各燃料電池セルの整列配置方向に沿って延び、各燃料電池セルの流体接続口に共通に接続される貫通流路を有し、流量調整部は、マニフォールドの貫通流路に配置され、貫通流路の延びる方向に移動可能で、貫通流路の延びる方向に所定の間隔で周期的に配置される複数のスリットを有するスライドバーと、スライドバーをスリットの周期的間隔に対応する往復距離で貫通流路内を揺動させる揺動機構と、を有することが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、スライドバーは、マニフォールドの流体供給口側と流体排出口側とにそれぞれ設けられ、揺動機構は、流体供給口側に設けられた供給側スライドバーと、流体排出口側に設けられた排出口側スライドバーとを、供給口側スライドバーのスリットと排出口側スライドバーのスリットとが相互に異なる燃料電池セルに対応して位置決めされるように周期的に揺動することが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、揺動機構は、スライドバーに接触するカムと、カムを駆動する駆動装置とを含むことが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、カムの駆動装置は、流体を流すポンプの駆動に応じてカムを駆動することが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、スライドバーは、開口面積の異なる複数種類のスリットが周期的に配置されることが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、スライドバーに設けられるスリットは、燃料電池スタックが設置されるときの重力方向に沿って次第に広くなる開口幅を有することが好ましい。
また、本発明に係る燃料電池スタックにおいて、流量調整部は、燃料ガス、酸化ガス、水のうちの少なくとも1つの流体について設けられることが好ましい。
上記構成により、燃料電池スタックは、マニフォールド内に、各燃料電池セルにそれぞれ同量の流体を流すための共通流路部と、各燃料電池セルに周期的に付加量の流体を順次に流すための周期的流路部とを有する流量調整部とを備える。これにより、各燃料電池セルには、共通して同量の流量の他に、順次周期的に付加量の流量が流される。この付加量によって、いわゆるパージを行うことができ、この付加量が、各燃料電池セルに順次周期的に供給されることから、各燃料電池セルに一斉に付加量の流量を流すことに比較し、パージに要する流量を抑制しながら、パージを各燃料電池セルにそれぞれ行い、流体の流れの不均一の解消を図ることができる。
また、燃料電池スタックにおいて、流量調整部は、マニフォールドの貫通流路に配置され、貫通流路の延びる方向に移動可能で、貫通流路の延びる方向に所定の間隔で周期的に配置される複数のスリットを有するスライドバーと、スライドバーをスリットの周期的間隔に対応する往復距離で貫通流路内を揺動させる揺動機構とを有する。これにより、貫通流路から各燃料電池セルに共通の同量の流量を流し、揺動駆動されるスライドバーのスリットと一致する燃料電池セルのみに付加量の流量を順次周期的に流すことができる。
また、燃料電池スタックにおいて、スライドバーは、マニフォールドの流体供給口側と流体排出口側とにそれぞれ設けられ、流体供給口側に設けられた供給側スライドバーと、流体排出口側に設けられた排出口側スライドバーとは、供給口側スライドバーのスリットと排出口側スライドバーのスリットとが相互に異なる燃料電池セルに対応して位置決めされるように周期的に揺動される。これにより、各燃料電池セルについて、流体供給口にスリットが一致するタイミングと流体排出口にスリットが一致するタイミングをずらすことができる。例えば、流体供給口にスリットが一致し、流体排出口にスリットが一致しない燃料電池セルにおいては、排出流量に比較し供給流量を大きくできるので、流体供給口周辺のパージを効果的に行うことができる。一方、流体供給口にスリットが一致しないが、流体排出口にスリットが一致する燃料電池セルにおいては、供給流量に比較し排出流量を大きくできるので、流体排出口周辺のパージを効果的に行うことができる。
また、燃料電池スタックにおいて、揺動機構は、スライドバーに接触するカムと、カムを駆動する駆動装置とを含む。これにより、例えば、流体の流量特性に合わせて、カムをきめ細かく駆動することが可能となる。
また、燃料電池スタックにおいて、カムの駆動装置は、流体を流すポンプの駆動に応じてカムを駆動する。これによって、流体負荷に応じてカムを駆動し、スライドバーを揺動することができる。
また、燃料電池スタックにおいて、スライドバーには、開口面積の異なる複数種類のスリットが周期的に配置される。これにより、各燃料電池セルに共通して同量流される流量と、順次周期的流される付加量の流量との比を、スリット開口面積の比に基づいてきめ細かく設定できる。
また、燃料電池スタックにおいて、スライドバーに設けられるスリットは、燃料電池スタックが設置されるときの重力方向に沿って次第に広くなる開口幅を有する。例えば、反応生成物である水等は、各燃料電池セルの重力方向に沿った下方である底部に滞留しやすい。上記構成により、この底部の滞留を効果的にパージできる。
また、燃料電池スタックにおいて、流量調整部は、燃料ガス、酸化ガス、水のうちの少なくとも1つの流体について設けられる。これにより、各燃料電池セルにそれぞれ供給される各流体について、流量の増加を抑制しながら、パージを行うことができる。
以下に図面を用いて本発明に係る実施の形態につき詳細に説明する。以下では、燃料電池スタックを構成する燃料電池セルとして、MEAとその両側のセパレータとの積層体を説明するが、燃料電池セルが積層されるものであればこれ以外の構成であってもよい。例えば、隣接する燃料電池セルのセパレータを一体化するものとしてもよい。また、以下では、マニフォールドとして、酸化ガスを分配するものを中心に説明するが、これは説明のための例示であって、酸化ガスで述べたスライドバー、スリットの構成等は、燃料ガス、冷却水の分配のための構成等に適用が可能である。なお、以下で述べるスライドバーにおけるスリットの形状、配置等は、説明のための一例であって、燃料電池スタックの仕様に応じて、適宜変更が可能である。
図1は、燃料電池スタック10の構成を示す図である。なお、図1においては、燃料電池スタック10の内部構造を示すために、一部破断図としてある。燃料電池スタック10は、燃料電池セル12を複数整列配置し、これらを相互に電気的に接続する組電池であって、燃料電池セル12における化学反応によって電力を生成し、負荷に供給する機能を有する電源装置であるが、ここでは特に、燃料電池セル12に用いられる燃料ガス、酸化ガス、冷却水等の流体の流れの不均一を抑制する構成を有するところに特徴がある。
燃料電池スタック10は、複数の整列配置された燃料電池セル12等を収容する筐体14と、各燃料電池セル12に燃料ガス、酸化ガス、冷却水を分配するマニフォールド部16を含んで構成される。
燃料電池セル12は、MEAの両側にセパレータが配置されているもので、MEAの一方の片側に配置されるセパレータから燃料ガスが供給され、他方の片側から酸化ガスが供給され、MEAを介して電気化学反応を生じさせて、約1Vから約1.5Vの発電が行われる。燃料電池セル12は、電源装置として必要な所定の電圧と電流を得るために、筐体14の長手方向に沿って複数段整列配置され、相互に電気的に接続される。例えば、約600Vの電源として用いる場合は、燃料電池セル12を数百段整列配置して相互に接続されて用いられる。
燃料電池セル12には、その内外に、燃料ガス、酸化ガス、冷却水が循環することになるが、図1では、酸化ガスの流路が折れ曲がり流路形状として示されている。酸化ガスの取り入れ、排出は、図1において縦長に配置された各燃料電池セル12の手前側側面において行われる。図1では、酸化ガス供給口がスライドバー40の陰に隠れて図示されていないが、酸化ガス排出口19は図示されている。
マニフォールド部16は、燃料ガス配管と酸化ガス配管が接続され、各燃料電池セル12に燃料ガスと酸化ガスを分配し、また、各燃料電池セル12から電気化学反応後の使用済みガスを戻す機能を有する分配器である。なお、各燃料電池セル12を適度な温度に保つための循環冷却水配管もマニフォールド部16に設けられる。また、各燃料電池セル12からの反応生成水は、使用済みガスとともに排出される。
マニフォールド部16は、筐体14の外側に接続して設けられる外観を有するが、その内部構造は、以下に述べるように、やや複雑である。なお、マニフォールド部16は上記のように、燃料ガス、酸化ガス、冷却水を、それぞれ独立に、各燃料電池セル12に分配するものであるが、以下では、酸化ガス用のマニフォールドについて説明する。また、マニフォールド部16は、外部の酸化ガス供給源に接続される供給接続口と、使用済みガスを外部に拡散放出するための排出接続口を有するが、図1では、これらの図示を省略してある。
酸化ガス用のマニフォールド部16は、筐体14の長手方向に延びて設けられ、上記のように図示が省略されている供給接続口に接続される酸化ガス供給路20と、やはり図示が省略されている排出接続口に接続される酸化ガス排出路22とから構成される。酸化ガス供給路20は、筐体14の長手方向に整列配置されている各燃料電池セル12の酸化ガス供給口にそれぞれ接続される。また、酸化ガス排出路22は、各燃料電池セル12の酸化ガス排出口19にそれぞれ接続される。
酸化ガス排出路22は、筐体14の長手方向に延びる貫通流路であるが、酸化ガス供給路20は、フレーム30、複数のスリット50を有するスライドバー40を含んで構成される。また、スライドバー40の一方端にはスライドバーバネ32が配置され、スライドバー40の他方端には、カム24が接触して配置される。また、カム24には、歯車機構26を介して駆動モータ28が接続される。
図2、図3は、酸化ガス供給路20の構成を説明するための図である。図2は、図1の部分拡大図に相当する。図3は、図2に対し、紙面の反対側から見た様子を示す図で、図2と対応付けられるように、A,Bの記号を付してある。なお、以下では図1の符号を用いて説明する。
酸化ガス供給路20は、筐体14に設けられる貫通穴に挿入されるユニットとして構成され、貫通穴断面形状に適合した断面形状を有するフレーム30、フレーム30に対し、軸方向に、すなわち筐体14に挿入されたときに筐体14の長手方向に、移動可能なスライドバー40とを含んで構成される。
フレーム30は、いくつかの機能を有する。第1の機能は、酸化ガスを流すための貫通流路としての機能である。フレーム30は、図3に示されるように、筐体14に挿入されることで、筐体14の長手方向に沿って貫通する流路を形成する。この流路によって、筐体14の手前から奥側まで、酸化ガスを流すことができる。
フレーム30の第2の機能は、スライドバー40の軸方向移動を案内して保持する機能である。図3に示されるように、フレーム30には、スライドバー40を軸方向に移動可能に案内する案内溝33が設けられる。案内溝33は、フレーム30の下部及び上部で、筐体14に挿入されたときに、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口に向かい合う側に設けられる。
フレーム30の第3の機能は、第1の機能に関連して、所定量の酸化ガスを各燃料電池セル12に供給する機能である。図3に示されるように、案内溝33の両側の壁は、各燃料電池セル12の整列配置のピッチに合わせて、切り欠き部34が設けられる。
この切り欠き部34は、案内溝33とこれに配置されるスライドバー40との間の隙間を流れてくる流体を、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口に導く機能を有する流路用切り欠きである。つまり、案内溝33にスライドバー40が配置されるときは、スライドバー40によって、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口を塞ぐ形になる。しかしながら、案内溝33とスライドバー40との隙間、この切り欠き部34によって、フレーム30の貫通流路側を流れる酸化ガスは、スライドバー40の反対側から各燃料電池セル12側に所定量流れてくる。この所定量は、スライドバー40の軸方向の移動に関らず一定量であり、各燃料電池セル12に共通に同じ流量として流されることになる。その意味で、この所定量の流量を共通流量と呼ぶことができる。
スライドバー40に周期的間隔で設けられる複数のスリット50は、フレーム30の第1の機能で筐体14の長手方向に流される流体の一部を、燃料電池セル12に供給する機能を有する窓部である。スリット50の開口部の幅は、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口の幅とほぼ同じにとられる。ここで幅の大きさとは、筐体14の長手方向に沿った寸法である。また、複数のスリット50の周期的間隔は、燃料電池セル12の整列配置のピッチの整数倍に取られる。例えば、筐体14の長手方向に沿って燃料電池セル12がピッチPで整列配置されているとすると、複数のスリット50は、ピッチPの整数倍の間隔で配置される。例えば、数Pから十数P程度の間隔で配置することができる。
このスリット50は、上記で説明したフレーム30の第3の機能によって供給される共通流量の他に、第1の機能によって流される流量の一部を、各燃料電池セル12に順次に周期的に供給する機能を有する。この流量は、上記の共通流量に付加して供給されるものであるから、これを付加流量と呼ぶことができる。付加流量は、スライドバー40に設けられた開口部であるので、上記の共通流量を構成する酸化ガスが切り欠きを通過するのに比較して、流路の圧力損失が低く、したがって、共通流量に比べ大きな流量とすることができる。
このように、酸化ガス供給路20は、フレーム30と、スリット50を有するスライドバー40によって、各燃料電池セル12に、共通流量と、付加流量とを供給する機能を有する。換言すれば、酸化ガス供給路20は、マニフォールド部16の内部に設けられ、各燃料電池セル12にそれぞれ同量の流体を流すための共通流路部と、各燃料電池セル12に周期的に付加量の流体を順次に流すための周期的流路部とを有する流量調整部である、ということができる。ここで共通流路部は、フレーム30の貫通流路及び切り欠き部34等が相当し、周期的流路部は、スライドバー40のスリット50が対応する。
再び図1に戻り、スライドバー40の一方端に配置されるスライドバーバネ32は、スライドバー40をカム24の側に付勢する付勢力を与える機能を有する。かかるスライドバーバネ32は、圧縮コイルバネ等を用いることができる。
スライドバー40の他方端に接触して配置されるカム24は、駆動軸が偏心して設けられる円板である。円板の平面は、スライドバー40の長手方向に平行で、駆動軸はスライドバー40の長手方向に垂直となるように配置される。カム24は、駆動軸が回転駆動されることで、円板の側面に接触しているスライドバー40を、その長手方向に沿って、揺動移動させる機能を有する。揺動の振幅の大きさは、カム24の駆動軸の偏心の大きさで設定できる。
揺動振幅の大きさは、スライドバー40に設けられるスリット50の配置間隔を考慮して設定される。例えば、揺動振幅の大きさをスリット50の配置ピッチと同じとすることで、スライドバー40の長手方向の移動の1往復によって、隣接するスリット50の移動量を、スライドバー40の長手方向に沿って連続させることができる。すなわち、燃料電池セル12が筐体14の長手方向に整列配置されるとき、その複数の酸化ガス供給口もスライドバー40の長手方向に整列配置されるが、スライドバー40の揺動振幅の大きさをスリット50の配置ピッチと同じとすることで、複数のスリット50のいずれかが、各酸化ガス供給口に接続される位置に来るようにできる。
同様に、揺動振幅の大きさをスリット50の配置ピッチのn倍とすれば、スライドバー40の1往復で、各酸化ガス供給口にスリット50が2n回接続位置にくるようにできる。nは整数でなくてもよい。
図1に示される駆動モータ28は、必要に応じ適当な歯車機構26を介してカム24を回転駆動させる駆動装置である。歯車機構26は、カム24に偏心して設けられる駆動軸と、駆動モータ28の出力軸に適当な減速あるいは増速比の歯車列を設けることで実現できる。駆動モータ28には、適当な小型直流モータ等を用いることができる。
このように、カム24と駆動モータ28、及び必要に応じて歯車機構26を含めて、これらがスライドバー40の揺動機構に相当する。
駆動モータ28を用いることで、スライドバー40の往復移動を精度よく制御することができる。これによって、スリット50が燃料電池セル12の酸化ガス供給口に接続されるタイミング及び頻度を精度よく制御でき、例えば、低流量の酸化ガス供給等の場合に、精度よくその供給流量の調整を行うことができる。
また、駆動モータ28の制御を、酸化ガス供給のための装置、例えば、エアコンプレッサ(ACP)の制御と連動されることができる。例えば、ACPの回転数は、酸化ガス供給量に密接に関係するので、ACPの回転数に応じて、駆動モータ28の回転数制御を行うようにすることで、酸化ガス流量に応じたスライドバー40の往復移動制御を行うことができる。これによって、酸化ガス流量に応じ、燃料電池セル12の酸化ガス供給口と、スリット50との接続のタイミング及び頻度を制御することができる。
図1においては、カム24をマニフォールド部16の内部に配置し、歯車機構26と駆動モータ28をマニフォールド部16の外側に配置する構成が示されている。勿論、このほかに歯車機構をマニフォールド部16の内部に収容するものとしてもよく、駆動モータ28もマニフォールド部16の内部に配置するものとしてもよい。
かかる構成の作用について、図4と図5を用いて説明する。以下では、図1から図3の符号を用いて説明する。図4は、付加流量の効果について、従来技術と図1から図3で説明した技術との比較を示す原理図である。図4(a)は、従来技術において、1つの貫通流路から各燃料電池セル12に酸化ガスを供給する様子を示す図で、図4(b)は、図1から図3で説明したように、共通流量部で共通流量を流しながら、スリット50による周期的流路部で付加流量を流す様子を示す図である。これらの図においては、ピッチPで整列配置された6つの燃料電池セル12が示されている。
従来技術を示す図4(a)には、酸化ガスを供給する貫通流路を流れる流量70と、使用済みガスを排出する貫通流路を流れる流量80とが示されている。酸化ガスを供給する貫通流路を流れる流量70は、6つの燃料電池セル12にそれぞれ均等流量72として分配される。ここでは、(流量70)=6×(流量72)である。
酸化ガスである空気をどの程度流すかについては、ストイキ比、あるいは単にストイキと呼ばれる値が用いられる。ストイキ比とは、燃料電池において理論的に反応するのに必要な空気の理論必要量に対し、実際に流す空気をどの程度増量するかを示す値である。例えば、ストイキ比1.2とは、理論必要量の1.2倍の空気を供給することを示す。いま、図4(a)において、ストイキ比を1.2と設定するものとする。この場合は、各燃料電池セル12には、ストイキ比1.2となる流量72が均等に分配供給されることになる。しかしながら、各燃料電池セル12は必ずしもガスの流れ方が均等ではなく、生成水の凝固等で、各燃料電池セル12を流れる流量は均一ではない。例えば、各燃料電池セル12の間で、±5%のストイキ比ばらつきがあるとすると、各燃料電池セルの間では、1.235から1.365までストイキ比がばらつくことになる。
図4(b)は、共通流量部で共通流量を流しながら、スリット50による周期的流路部で付加流量を流す場合の流量分配を示す図である。ここでは、スリット50の配置を6Pであるとする。すなわち、6つの燃料電池セル12に対し、1つのスリット50が接続される場合が示されている。ここでも、酸化ガスを供給する貫通流路を流れる流量70と、使用済みガスを排出する貫通流路を流れる流量80が示されている。ここで、6つの燃料電池セル12に分配される流量は、6つのうち5つの燃料電池セル12に対して共通流量74のみが分配され、残りの1つのスリット50が接続される燃料電池セル12に対しては(共通流量+付加流量)76が分配される。
貫通流路を流れる流量70は、この5つの共通流量74と、1つの(共通流量+付加流量)76の和である。いま、貫通流路を流れる流量は、ストイキ比1.3を満足するままとし、共通流量を1.2に落とすとすると、0.1×6=0.6を付加流量とすることができる。すなわち、5つの燃料電池セル12のストイキ比は1.2であるが、スリット50が接続される燃料電池セル12のストイキ比を1.8とすることができる。
つまり6つの燃料電池セル12のストイキ比を並べると(1.2,1.2,1.2,1.8,1.2,1.2,1.2)となる。そして、上記で説明した揺動機構を用いて、スリット50を周期的に6つの燃料電池セル12の間で順次接続するようにする。このようにすることで、長期的に平均すると、各燃料電池セル12のストイキ比を1.3とし、短期的に各燃料電池セル12に対し順次に周期的にストイキ比1.8の状態とすることができる。ストイキ比1.8は、理論必要量の1.8倍もの酸化ガスを流すもので、通常運転のストイキ比1.3に比べても1.8/1.3=1.38で、パージあるいは掃気に十分な流量である。
すなわち、全体の酸化ガス流量を増やすことなく、必要なストイキ比1.3を各燃料電池セル12について確保しながら、各燃料電池セル12について周期的に順次にパージあるいは掃気を周期的に順次行わせることができる。これによって、各燃料電池セル12の運転を確保しつつ、定常的にパージあるいは掃気を行うことができて、各燃料電池セル12において流れが不均一になることを未然に抑制することができる。
図5は、24個の整列配置された燃料電池セル12のそれぞれについて、どのようにスリット50が周期的に順次に接続され、(共通流量+付加流量)76が供給されるかを説明する図である。図5は、(a)から(d)が示されているが、それぞれにおいて上段は、各燃料電池セル12の一部正面図で、ここでは、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口18が配置される部分のみが示されている。下段は、各燃料電池セル12の断面平面図である。したがって、正面図において酸化ガス供給口18が開口を紙面の手前に向けて示され、平面断面図において酸化ガス供給口18が開口を紙面の下方を向いて示されている。なお、各燃料電池セル12を区別するため、紙面の左側から右側に向かって、#01から#24まで、セル番号が付されている。燃料電池セル12の配置ピッチはPとして示されている。
図5(a)は、従来技術の場合で、各燃料電池セル12の酸化ガス供給口18にそれぞれ、均一の流量72が供給される様子が示されている。均一の流量は、上記の例で、ストイキ比1.3に対応する流量である。
図5(b)から(d)は、スリット50を有するスライドバー40を各燃料電池セル12の整列方向に沿って、各酸化ガス供給口18の手前側に配置した場合の流量分配の様子を示す図である。隣接するスリット50の配置間隔は、図4と同様に、6Pとしてある。
スライドバー40は、その長手方向、すなわちスリット50の配置間隔方向に往復移動をする。その往復振幅は6Pとしてある。
なお、図5(b)から(d)に示されているように、スライドバー40の高さは、燃料電池セル12の酸化ガス供給口18の高さよりも低く設定されることが好ましい。これによって、スリット50のないところでも、スライドバー40の紙面の手前側を流れる酸化ガスが、スライドバー40の上下から紙面の向こう側の酸化ガス供給口18に向かって流れることができる。この流れが、共通流量を構成することになる。
図5(b)は、スリット50の位置が、#01,#07,#13,#19の燃料電池セル12の酸化ガス供給口18の位置と一致する場合である。したがって、この5つの燃料電池セル12のそれぞれの酸化ガス供給口18には、(共通流量+付加流量)76がそれぞれ供給され、その他の19の燃料電池セル12には、共通流量74のみが供給される。上記の例で、共通流量74はストイキ比1.2に相当する流量で、(共通流量+付加流量)74はストイキ比1.8に相当する流量である。
図5(c)は、スリット50の位置が、#04,#10,#16,#22の燃料電池セル12の酸化ガス供給口18の位置と一致する場合である。ここでも、この5つの燃料電池セル12のそれぞれの酸化ガス供給口18には、(共通流量+付加流量)76がそれぞれ供給され、その他の19の燃料電池セル12には、共通流量74のみが供給される。
図5(c)は、スライドバー40が、図5(a)の状態から5P、すなわち(最大振幅−P)の分だけ移動したときの様子を示す図で、ここではスリット50の位置が、#06,#12,#18,#24の燃料電池セル12の酸化ガス供給口18の位置と一致する場合である。ここでも、この5つの燃料電池セル12のそれぞれの酸化ガス供給口18には、(共通流量+付加流量)76がそれぞれ供給され、その他の19の燃料電池セル12には、共通流量74のみが供給される。
なお、スライドバー40は図5(c)の状態からさらにP移動した後、反転して図5(c)の状態を経て、再び図5(a)の状態に戻って1往復移動が完了する。このようにすることで、各燃料電池セル12は、スライドバー40の1往復で2回ずつスリット50が
酸化ガス供給口18に一致することになる。
このようにして、6Pの間隔で配置されるスリット50を有するスライドバー40を6Pの振幅で移動駆動させることで、その1往復の中で、#01から#24の全ての燃料電池セル12に1回ずつ、(共通流量+付加流量)74の流量を供給できる。すなわち、各燃料電池セル12は、スライドバー40の半往復の時間tのうち、(1/6)tに(共通流量+付加流量)76の供給を受け、(5/6)tに共通流量74の供給を受ける。上位の例では、(1/6)tにストイキ比1.8に対応する流量の供給を受け、(5/6)tにストイキ比1.2に対応する流量の供給を受ける。したがって、時間tの全部の平均では、ストイキ比1.3に対応する流量の供給を受けることになる。
すなわち、このように、スリット50を有するスライドバー40を用いて、スライドバー40を往復移動させることで、全体の酸化ガス流量を増やすことなく、燃料電池の運転に必要なストイキ比を確保しながら、各燃料電池セル12について周期的に順次にパージあるいは掃気を周期的に順次行わせることができる。
上記では、スリットを有するスライドバーを酸化ガス供給路に用いた。勿論、スリットを有するスライドバーを酸化ガス排出路に配置することで、同様の効果を得ることができる。また、スリットを有するスライドバーを酸化ガス供給路と酸化ガス排出路の双方に配置することもできる。この場合、酸化ガス供給路に配置されるスライドバーの駆動と、酸化ガス排出路に配置されるスライドバーの駆動とを連携させることで、パージあるいは掃気の効果を一層高めることができる。図6から図9は、そのような連携駆動の例を説明する図である。以下では、図1から図4と同様の要素については同一の符号を付して詳細な説明を省略する。また、以下では図1から図5の符号を用いて説明する。
図6は、燃料電池スタック10において、酸化ガス供給路20にスリット付スライドバー40を配置し、酸化ガス排出路21にスリット付スライドバー41を配置する様子を示す図である。ここでは、スライドバー40を駆動するカム24と、スライドバー41を駆動するカム25は、同じ駆動軸に取り付けられているが、その駆動軸に対する偏心の方向が角度で180度異なるように設定される。すなわち、スライドバー40とスライドバー41とは、その往復移動が180度の位相ずれを有している。この位相ずれは、180度以外とすることもできるが、以下では180度位相ずれの場合を例として説明する。
図7から図9は、このようなカム24,25を用いてスライドバー40,41について位相差を有して移動駆動する場合を説明する図である。これらの図では、各図において、筐体14の一番右側の燃料電池セルを説明の対象燃料電池セル13として、その対象燃料電池セル13についての酸化ガスの流れの様子が示されている。
図7は、スライドバー40のスリット50も、スライドバー41のスリット51も、対象燃料電池セル13の酸化ガス供給口、酸化ガス排出口と一致していない場合である。このとき、対象燃料電池セル13を流れる酸化ガスの流量は、共通流量74である。
図8は、酸化ガス供給口側のスライドバー40のスリット50が対象燃料電池セル13の酸化ガス供給口に一致しているが、酸化ガス排気口側のスライドバー41のスリット51は、対象燃料電池セル13の酸化ガス排出口と一致していない場合である。このとき、短時間ではあるが、対象燃料電池セル13の酸化ガス供給口側には、(共通流量+付加流量)78で酸化ガスが流れる一方、酸化ガス排出口側には共通流量しか流れない。このように、酸化ガス供給口側に比較的大量のガスを流すことができるので、酸化ガス供給口側のパージあるいは掃気を効果的に行うことができる。
図9は、酸化ガス供給口側のスライドバー40のスリット50は対象燃料電池セル13の酸化ガス供給口に一致していないが、酸化ガス排気口側のスライドバー41のスリット51が、対象燃料電池セル13の酸化ガス排出口と一致している場合である。このとき、短時間ではあるが、対象燃料電池セル13の酸化ガス排出口側には、(共通流量+付加流量)79で酸化ガスが流れる一方、酸化ガス供給口側には共通流量しか流れない。このように、酸化ガス排出口側に比較的大量のガスを流すことができるので、酸化ガス排出口側のパージあるいは掃気を効果的に行うことができる。
このように、酸化ガス供給口側のスライドバー40のスリット50と酸化ガス排出口側のスライドバー41のスリット51とが相互に異なる燃料電池セルに対応して位置決めされるように周期的に揺動することで、酸化ガス供給口側周辺、あるいは酸化ガス排出口側周辺のパージあるいは掃気を効果的に行うことができる。
上記では、スライドバーに設けられるスリットは、同じ形状の窓部を有し、これが所定の間隔で配置されるものとして説明した。つまり、スリットが配置されていない部分は、スリットによる付加流量がなく、共通流量のみが流れるものとしてある。
同じ形状の窓部であるスリットの間の部分、つまり、上記ではスリットが配置されない部分に適当な大きさの開口部である小窓部を配置することができる。この小窓部は、共通流量をその分増加する機能を有する。換言すれば、共通流量の大きさを、この小窓部の形状と配置によって設定することができる。以下では、そのような小窓部について説明する。なお、以下では図1から図9と共通の要素については同一の符号を付し、詳細な説明を省略する。また、以下では図1から図9の符号を用いて説明する。
図10は、スライドバー40に設けられるスリットと小窓部の例を模式的に示す図である。図10(a)は、図1から図5で説明した矩形形状のスリット52を示す図である。
この場合は、図3に関連して説明したように、共通流量の大きさは、スライドバー40と案内溝33との間の隙間の大きさ、切り欠き部34の大きさで設定されることになる。(b)は、矩形形状のスリット52が配置される間の部分に、細長い開口部を有する小窓部53が配置される例を示す図である。この小窓部53は、上記のように、共通流量をその分増加する機能を有し、共通流量の大きさを、この小窓部53の形状と配置によって設定することができる。すなわち、小窓部53の開口面積を大きくするほど、共通流量が増加することができ、付加流量との差を小さくできる。このように、共通流量と付加流量の関係を、小窓部53の幾何学的寸法で定めることができるので、流量の設計性が向上し、供給流量が安定化する。
図10(c)と(d)は、スリットの開口部と小窓部の開口部とを、スライドバー40の長手方向に沿って一部重複するように、それぞれの形状を設定する例を示す図である。(c)では、スリット54が多角形で、小窓部55,56は、スライドバー40の上端部と下端部とに配置される。そして、スライドバー40の長手方向に沿って見ると、スリット54の開口部と、小窓部55,56の開口部とが共に存在する領域がある。このように、付加流量を決めるスリット54の開口部と、共通流量を決める小窓部55,56の開口部とが共に存在する領域を作ることで、スライドバー40の長手方向の移動において、酸化ガスの流量の連続性を向上させることができ、酸化ガスの連続供給の安定性を向上することができる。図10(d)は、スリット58が菱形の場合で、ここでも、付加流量を決めるスリット54の開口部と、共通流量を決める小窓部55,56の開口部とが共に存在する領域を作ることができる。
図11は、燃料電池セル12内の流路形状を考慮して排水性を改善することができるスリットの形状及び配置等の例を示す図である。図11の左側の図は、筐体14の内部の構造を示すもので、燃料電池セル12、酸化ガス供給路20、酸化ガス排出路21、酸化ガス供給口18、酸化ガス排出口19、および燃料電池セル12の内部の酸化ガスの流れが示されている。図の左側にある矢印とGは、重力方向を示すものである。つまり、図11では、燃料電池セル12において、最も上方の天井部に位置する酸化ガス供給口から酸化ガスガ供給され、燃料電池セル12の内部で、階段状に曲がって下方に下る酸化ガス流路を経て、最も下方の底部に位置する酸化ガス排出口から使用済みガスが排出される。このような燃料電池セル12内の流路形状においては、階段状に曲がって下る酸化ガス流路のそれぞれの底部に、反応生成水が溜まりやすくなる。
図11の右側の図は、酸化ガス供給路20に配置されるスライドバー40と酸化ガス排出路21に配置されるスライドバー41におけるスリット60及び小窓部61の様子を示す図である。重力方向は、図の右側に矢印とGとで示されている。ここでは、スリット60は台形形状の開口部を有している。すなわち、燃料電池スタック10が設置されるときの重力方向に沿って次第に広くなる開口幅を有する。このような形状のスリット60を用いることで、燃料電池セル12の酸化ガス流路の底部に溜まりやすい反応生成水の排出を容易にすることができる。一方で、小窓部61は、スライドバー40の上方側、つまり重力方向について天井側に配置される。これにより、反応生成水の影響を受けることなく、共通流量を供給することができる。
本発明に係る実施の形態における燃料電池スタックの構成を示す図である。 本発明に係る実施の形態において、酸化ガス供給路の構成を説明する図である。 図2の構成を別の方向から示す図である。 本発明に係る実施の形態において、付加流量と共通流量を説明する原理図である。 本発明に係る実施の形態において、整列配置された燃料電池セルのそれぞれについて、スリットとの関係を説明する図である。 別の実施形態において、酸化ガス供給路に配置されるスライドバーと、酸化ガス排出路に配置されるスライドバーとの配置等を示す図である。 図6において、酸化ガス供給路に配置されるスライドバーの駆動と、酸化ガス排出路に配置されるスライドバーの駆動との連携を説明する図である。 図6において、酸化ガス供給路に配置されるスライドバーの駆動と、酸化ガス排出路に配置されるスライドバーの駆動との連携を説明する図である。 図6において、酸化ガス供給路に配置されるスライドバーの駆動と、酸化ガス排出路に配置されるスライドバーの駆動との連携を説明する図である。 別の実施の形態において、スライドバーに設けられるスリットと小窓部の例を模式的に示す図である。 別の実施の形態において、燃料電池セル内の流路形状を考慮したスリットの形状等を示す図である。
符号の説明
10 燃料電池スタック、12 燃料電池セル、13 対象燃料電池セル、14 筐体、16 マニフォールド部、18 酸化ガス供給口、19 酸化ガス排出口、20 酸化ガス供給路、21,22 酸化ガス排出路、24,25 カム、26 歯車機構、28 駆動モータ、30 フレーム、32 スライドバーバネ、33 案内溝、34 切り欠き部、40,41 スライドバー、50,51,52,54,58,60 スリット、53,55,56,61 小窓部、70,72,80 流量、74 共通流量、76,78,79 (共通流量+付加流量)。

Claims (8)

  1. 整列配置され相互に電気的に接続される複数の燃料電池セルと、
    各燃料電池セルのそれぞれに流体を分配するマニフォールドと、
    マニフォールド内に設けられ、各燃料電池セルにそれぞれ同量の流体を流すための共通流路部と、各燃料電池セルに周期的に付加量の流体を順次に流すための周期的流路部とを有する流量調整部と、
    を備えることを特徴とする燃料電池スタック。
  2. 請求項1に記載の燃料電池スタックにおいて、
    マニフォールドは、各燃料電池セルの整列配置方向に沿って延び、各燃料電池セルの流体接続口に共通に接続される貫通流路を有し、
    流量調整部は、
    マニフォールドの貫通流路に配置され、貫通流路の延びる方向に移動可能で、貫通流路の延びる方向に所定の間隔で周期的に配置される複数のスリットを有するスライドバーと、
    スライドバーをスリットの周期的間隔に対応する往復距離で貫通流路内を揺動させる揺動機構と、
    を有することを特徴とする燃料電池スタック。
  3. 請求項2に記載の燃料電池スタックにおいて、
    スライドバーは、マニフォールドの流体供給口側と流体排出口側とにそれぞれ設けられ、
    揺動機構は、流体供給口側に設けられた供給口側スライドバーと、流体排出口側に設けられた排出口側スライドバーとを、供給口側スライドバーのスリットと排出口側スライドバーのスリットとが相互に異なる燃料電池セルに対応して位置決めされるように周期的に揺動することを特徴とする燃料電池スタック。
  4. 請求項2に記載の燃料電池スタックにおいて、
    揺動機構は、スライドバーに接触するカムと、カムを駆動する駆動装置とを含むことを特徴とする燃料電池スタック。
  5. 請求項4に記載の燃料電池スタックにおいて、
    カムの駆動装置は、流体を流すポンプの駆動に応じてカムを駆動することを特徴とする燃料電池スタック。
  6. 請求項2に記載の燃料電池スタックにおいて、
    スライドバーは、開口面積の異なる複数種類のスリットが周期的に配置されることを特徴とする燃料電池スタック。
  7. 請求項6に記載の燃料電池スタックにおいて、
    スライドバーに設けられるスリットは、燃料電池スタックが設置されるときの重力方向に沿って次第に広くなる開口幅を有することを特徴とする燃料電池スタック。
  8. 請求項1から7のいずれか1に記載の燃料電池スタックにおいて、
    流量調整部は、燃料ガス、酸化ガス、水のうちの少なくとも1つの流体について設けられることを特徴とする燃料電池スタック。
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