JP5123678B2 - 温度係数改善型マイクロ波誘電体物質 - Google Patents

温度係数改善型マイクロ波誘電体物質 Download PDF

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Description

本発明は携帯電話等の移動体通信において誘電体共振器・誘電体基板・誘電体アンテナ等に利用されるマイクロ波誘電体物質に関し、更に詳細には、焼結温度や温度係数などの誘電体特性を改善できるマイクロ波誘電体物質に関する。
最近の通信情報量の増加は高周波化を促進し、3GHz〜30GHzのマイクロ波による通信が目覚ましい勢いで展開されている。その代表は携帯電話であり、回路部品の小型化と高品質化を通して、携帯電話の小型化・軽量化・高機能化が追求され、その普及は急速である。
発信器とフィルターは通信機器の重要な部品で、マイクロ波信号を送信及び受信する回路素子である。この回路素子にセラミックスの誘電体が利用され、マイクロ波に共振して送受信を行うため、マイクロ波誘電体共振器と称される。このマイクロ波誘電体共振器の高品質化と低価格化によって、今日の携帯電話の普及が見られるようになった。
このマイクロ波誘電体共振器には、次の3種の性質が要求される。
(1)比誘電率(ε)が大きいこと:真空中のマイクロ波の波長をλとすると、この誘電体中の波長λはλ=λ/√εとなる。共振器の寸法を√ε分の1にすることができるため、大きなεの誘電体を用いることにより共振器の小型化が可能になる。
(2)品質係数(Q・f)が大きいこと:誘電体中をマイクロ波が通過するときにエネルギー損失があり、この誘電損失をtanδで表す。Q値はQ=1/tanδで定義され、誘電損失が小さいマイクロ波誘電体物質ではQ値が大きくなる。このQ値は共振周波数fに依存し、Q・f=一定の関係が成立している。このQ・fを品質係数と呼び、Q・f値が大きいほど高品質であるので誘電体損失の評価に用いられる。品質係数Q・fの単位はGHzである。
(3)共振周波数の温度係数(τ)がゼロに近いこと:共振周波数が温度によって変化しないためには、回路系の共振周波数の温度係数(τ)をゼロにするか、又はゼロに近づけることが望ましい。冬季と夏季では気温に大きな違いがあり、場所によっては温度変化は60〜80℃以上にも達する。このような大きな環境の温度変化があっても、携帯電話などの送受信特性を安定化させるために、温度係数がゼロに近いことが要請される。温度係数τの単位はppm/℃である。
これらの3条件を満足するマイクロ波誘電体組成物の材料開発が進められている。本発明者等は特開2003−55039により、ATi3+X12+3X(Aはアルカリ土類金属元素、Rは希土類元素であり、組成比Xは0.5<X<5)を主成分とするセラミック組成物を公開している。
このセラミック組成物は、ホモロガス組成物として知られるBaLaTi3+n12+3n(n=1、2又は4)を拡張したものである。以下では、X=1、2又は4の組成物をホモロガス組成物と呼び、それ以外のXが小数の組成物をホモロガス類似組成物と呼ぶ。ホモロガス類似組成物は、2種以上のホモロガス組成物が適当比で混合した組成物であったり、ホモロガス類似構造の組成物を含んでいる。
特開2003−55039号
しかしながら、ホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物は、セラミックス化するための焼結温度が約1550℃の高温になる弱点を有する。この焼結温度の高温性はホモロガス構造に特徴的な弱点と考えられる。
焼結温度が高いということは、高温焼成炉や超高温焼成炉が必要となるため設備費が高騰し、しかもエネルギーコストが必然的に高くなるため、製品価格が高騰する結果を招く。製品価格が高くなると、携帯電話の価格や基地局などの設備費が高騰し、携帯電話の普及を阻害する原因となる。誘電体の焼結温度が低くて済む特性は誘電体焼結特性と称し、本発明では、マイクロ波誘電体特性(ε、Q・f、τ)と誘電体焼結特性を含めて誘電体特性と呼ぶ。
つまり、マイクロ波誘電体物質として、4種類の誘電体特性、即ち比誘電率(ε)が高い、品質係数(Q・f)が大きい、温度係数(τ)がゼロに近い、そして焼結温度が低いという性質を満足することが要請される。
これらの4特性の中でも、比誘電率(ε)を高くしたり、品質係数(Q・f)を大きくすることは比較的容易であるが、温度係数(τ)をゼロに近づけることは困難な場合が多かった。マイクロ波誘電体物質の中でも、特に、ホモロガス組成物の場合には、温度特性がゼロから外れ、環境温度が冬季と夏季で極端に異なり、また昼夜で極端に変化する地域では、携帯電話が良好に作動しない事態が生じることもあった。
同時に、ホモロガス組成物やホモロガス類似組成物などのマイクロ波誘電体物質では、一般に焼結温度が高く、高温焼成炉や超高温焼成炉といった高価な設備を必要とし、最終製品価格が高くなるという欠点があった。特に、ホモロガス誘電体の普及にとって焼結温度を低下することは重要な課題であった。
従って、本発明は、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物などのマイクロ波誘電体物質に共通した弱点、即ち焼結温度が比較的高く、また温度係数がゼロから外れるという弱点を克服して、マイクロ波誘電体特性と焼結温度特性を改善した安価で高性能のマイクロ波誘電体物質を提供することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、第1の発明は、セラミック誘電体組成物に焼結温度低下剤としてコレマナイトを添加するマイクロ波誘電体物質である。本発明者等はセラミック誘電体組成物にコレマナイト(Ca11・5HO)を添加すると、セラミック誘電体組成物の焼結温度が100℃以上も低下する現象を発見して本発明を完成したものである。コレマナイトを添加することにより、マイクロ波誘電体特性を良好に保持しながら、誘電体の焼結温度を低下させ、その結果低温焼成炉を使用できるために設備費を低減でき、しかも石油などのエネルギーコストの低減により、安価で良質なマイクロ波誘電体物質を提供することができる。
第2の発明は、セラミック誘電体組成物がATi3+X12+3X(Aはアルカリ土類金属元素、Rは希土類元素であり、組成比Xは0.5<X<5)を主成分とするマイクロ波誘電体物質である。本発明者等の発見にかかるホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物にコレマナイト(Ca11・5HO)を添加することにより、ホモロガス物質の焼結温度が100℃〜150℃以上も低下することが確認されて本発明を完成したものである。コレマナイトを添加することにより、マイクロ波誘電体特性を良好に保持しながら、ホモロガス物質の焼結温度を低下させ、その結果低温焼成炉を使用できるために設備費を低減できる。その結果、石油などのエネルギーコストを低減でき、より安価で良質なホモロガス誘電体物質を提供することができる。
第3の発明は、前記ATi3+X12+3Xに対する前記コレマナイトの添加率が0.05〜2.0(mass%)であるマイクロ波誘電体物質である。コレマナイトはホウ素の原料で比較的安価に入手することができる。この安価なコレマナイトを0.05〜2.0(mass%)という微量に添加するだけで焼結温度を低減できるため、高性能のホモロガス物質からなるマイクロ波誘電体物質のコストダウンを顕著に実現できる。
第4の発明は、セラミック誘電体組成物に温度係数改善剤としてBaLaTi10を添加するマイクロ波誘電体物質である。本発明者等はセラミック誘電体組成物にBaLaTi10を添加すると、セラミック誘電体組成物の温度係数(τ)をゼロに近接できることを発見して本発明を完成させたものである。BaLaTi10は比較的安価な材料であり、この安価な材料を添加するだけで温度係数を改善でき、セラミック誘電体組成物を高性能なマイクロ波誘電体物質として利用でき、誘電体共振器としてマイクロ波誘電体物質の広範囲な利用を促進することを可能にする。
第5の発明は、前記セラミック誘電体組成物がATi3+X12+3X(Aはアルカリ土類金属元素、Rは希土類元素であり、組成比Xは0.5<X<5)を主成分とするマイクロ波誘電体物質である。本発明者等の発見に係るホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物にBaLaTi10を添加すると、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の温度係数(τ)をゼロに近接できることを発見して本発明は完成された。BaLaTi10は比較的安価な材料であり、この安価な材料を添加するだけで温度係数を改善でき、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物を高性能なマイクロ波誘電体物質として利用でき、誘電体共振器としてホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の広範囲な利用を促進することを可能にする。
第6の発明は、前記ATi3+X12+3Xに対する前記BaLaTi10の添加率が1〜15(mass%)であるマイクロ波誘電体物質である。BaLaTi10は比較的安価な材料で、この安価な材料を1〜15(mass%)という少量に添加するだけで誘電体の温度係数をゼロに近接できるため、高性能のホモロガス物質からなるマイクロ波誘電体を安価に提供できる利点がある。
第1の発明によれば、セラミック誘電体組成物にコレマナイト(Ca11・5HO)を添加するだけで、セラミック誘電体組成物の焼結温度を100℃以上も低下することができる。コレマナイトを添加することにより、マイクロ波誘電体特性を良好に保持しながら、誘電体の焼結温度を低下させ、その結果低温焼成炉を使用できるために設備費を低減できる。従って、石油などのエネルギーコストの低減により、安価で良質なマイクロ波誘電体物質を大量に市場に供給でき、携帯電話などの移動体通信の更なる普及に貢献できる。
第2の発明によれば、本発明者等の発見にかかるホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物にコレマナイト(Ca11・5HO)を添加するだけで、ホモロガス物質の焼結温度を100℃〜150℃以上も低下させることが可能になる。コレマナイトを添加することにより、マイクロ波誘電体特性を良好に保持しながら、ホモロガス物質の焼結温度を低下でき、その結果低温焼成炉を使用できるためにホモロガス物質の製造設備コストの低減を実現できる。その結果、石油などのエネルギーコストの低減を通して、より安価で良質なホモロガス誘電体物質を提供することができる。
第3の発明によれば、ホウ素原料として比較的安価に入手できるコレマナイトを0.05〜2.0(mass%)という微量に添加するだけで焼結温度を低減できるため、高性能のホモロガス物質からなるマイクロ波誘電体物質のコストダウンを顕著に実現できる。
第4の発明によれば、セラミック誘電体組成物にBaLaTi10を添加することにより、セラミック誘電体組成物の温度係数(τ)を強制的にゼロに近接させることができる。BaLaTi10は比較的安価な材料であり、この安価な材料を添加するだけで温度係数を改善でき、セラミック誘電体組成物を高性能なマイクロ波誘電体物質として利用でき、誘電体共振器としてマイクロ波誘電体物質の広範囲な利用を促進することを可能にする。
第5の発明によれば、本発明者等の発見に係るホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物にBaLaTi10を添加するだけで、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の温度係数(τ)をゼロに近接させることが可能になる。BaLaTi10は比較的安価な材料であり、この安価な材料を添加するだけで温度係数を改善できるから、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物を高性能なマイクロ波誘電体物質として利用できる。従って、誘電体共振器としてホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の広範囲な利用を促進することを可能にする。
第6の発明によれば、比較的安価な材料であるBaLaTi10を1〜15(mass%)という少量に添加するだけでホモロガス物質の温度係数をゼロに近接できるため、高性能のホモロガス物質からなるマイクロ波誘電体を安価に提供できる利点がある。
本発明を説明するために、まずホモロガス組成物について説明する。BaLaTi3+n12+3n(n=1、2、4)で表される組成物は、ホモロガス組成物と呼ばれている。本発明者等は、BaO・La・TiOの三成分系組成物を研究する中で、タングステンブロンズ型組成物の近傍にこのホモロガス組成物を見出し、そのマイクロ波誘電体特性が優れていることを発見したのである。
しかし、後日になって、このホモロガス組成物は、C. Vineis, P.K. Davies, T. Negas及びS. Bellの4名により、「ヘキサゴナルペロブスカイトのマイクロ波誘電体特性(Microwave Dielectric Properties of Hexagonal Perovskites)」(Materials Research Bulletin, Vol.31(1996)pp.431-437)として既に発表されていることを知るに到った。
BaO、La、TiOを三角形の頂点とする三成分図において、前記ホモロガス組成物は、BaTiOとLaTi12を結ぶライン上に位置している。LaTi12が50mol%の所にBaLaTi15(n=1)が存在し、LaTi12が33mol%の所にBaLaTi18(n=2)が存在し、LaTi12が20mol%の所にBaLaTi24(n=4)が存在している。
ホモロガス組成物の結晶構造は、Ti4+を含む酸素6配位八面体とLa3+とBa2+とが特定位置に配列している構造で、層状ペロブスカイトと考えることもできる。ホモロガスとは部分構造を意味しており、大きなnの部分構造の中に、小さなnの部分構造が含まれていることを意味する。例えば、n=2のBaLaTi18の結晶構造の中には、n=1のBaLaTi15の結晶構造が含まれている。また、n=4のBaLaTi24で表される結晶構造の中には、n=1及びn=2の結晶構造が包含されている。
しかし、本発明者等は研究を重ね、Baを他のアルカリ土類金属元素Aに置換し、Laを他の希土類元素Rに置換したホモロガス組成物、即ちATi3+n12+3n(n=1、2、4)を作製した結果、BaLaTi3+n12+3n(n=1、2、4)と同様のマイクロ波誘電体特性を有することを発見したのである。
更に、本発明者等は研究を続け、n=1、2及び4以外の小数領域におけるホモロガス類似組成物を作製した。この組成式は、ATi3+X12+3X(0.5<X<5)で与えられ、X=1、2、4の自然数領域は前述したホモロガス組成物に相当する。
小数領域における組成物はホモロガス類似組成物と称し、X=1、2及び4から選ばれる2種又は3種のホモロガス組成物が適当比で混合したホモロガス組成物の混合体であると考えられる。また、ホモロガス組成物の類似構造も存在すると考えられる。そこで、両者を含めて、X=1、2、4以外の小数領域における組成物をホモロガス類似組成物の名称で統一して使用する。
本発明者等は、これらのホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の誘電体焼結特性やマイクロ波誘電体特性を測定した結果、焼結温度が約1550℃とかなり高く、また温度係数τが比較的大きいことが分かった。
焼結温度が約1550℃に達する場合には、焼成炉として高温焼成炉又は超高温焼成炉が必要になり、焼成炉の設備費用が高価になるため、マイクロ波誘電体の最終製品価格が高騰する結果を生じる。
また、温度係数τが大きくなると、マイクロ波誘電体共振器の共振特性が環境温度の変化と共に不安定になる。携帯電話は地球上の広範囲の地域で使用され、夏季と冬季で環境温度が60〜80℃も変化する地域がある。また、昼間と夜間でも環境温度が激変する地域も存在する。
従って、携帯電話を安心して使用できるようにするには、誘電体焼結特性や温度係数τの改善が必然的に要請される。従って、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の焼結温度を低下させる研究と温度係数τをゼロに近接させる研究を行った。
まず、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の焼結温度を低下させるために、特定物質を種々の濃度でホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物に添加して、焼結温度とマイクロ波誘電体特性を測定した。その結果、マイクロ波誘電体特性(ε、Q・f、τ)を良好に保持しながら焼結温度を低下させるには、特定物質としてコレマナイトが有望であることが実証された。
コレマナイトの添加率はホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物に対し質量比で0.5〜2.0(mass%)という極めて微量で済むことが分かった。0.5(mass%)未満では焼結温度がそれほど低下せず、2.0(mass%)を超える場合にも焼結温度がそれほど低下しなかった。
コレマナイトはCa11・5HOで表される物質で、主としてトルコで産出されるホウ素原料である。特に、グラスファイバー、グラスウール、ホウケイ酸ガラス、フリット等のホウ素原料として幅広く使用されている。
コレマナイトの添加方法は次のようである。固相法では、まず、ACO(又はAO)とRとTiOの粉体をATi3+X12+3X(0.5<X<5)を構成する化学量論的比率で均一に混合する。即ち、ACO:R:TiO=X:2:(3+X)のモル比で混合される。X=1、2及び4の場合にはホモロガス組成物の出発原料となり、X≠1、2及び4の場合にはホモロガス類似組成物の出発原料となる。
ここで、Aはアルカリ土類金属元素で、Mg、Ca、Sr及びBaから選択され、Rは希土類元素で、Sc、Y、ランタノイドから選択される。ランタノイドには、La、Ce、Pr、Nd、Pm、Sm、Eu、Gd、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb、Luが含まれる。選択されるアルカリ土類金属元素Aは1種でも良いし、2種以上でも良い。同様に、希土類元素Rも1種でも良いし、2種以上でも良い。
例えば、2種のアルカリ土類金属元素A1、A2と2種の希土類元素R1、R2を選択した場合には、(A11−sA2R(R11−tR2Ti3+X12+3X(0.5<X<5、0≦s<0.5、0≦t<0.5)からなる組成物を生成する。この組成物も本発明のホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物に属しており、本発明ではATi3+X12+3X(0.5<X<5)として統一的に表記される。
前記出発原料を本焼成以下の温度で仮焼成した後、この仮焼体をミクロ粉末になるまで均一に粉砕する。この仮焼体粉末に前記コレマナイトの粉末を均一に混合し、所定形状に成形する。この成形体を本焼成する。この本焼成温度をコレマナイトを添加しない場合の従来焼成温度(約1550℃)よりも約100℃〜150℃低下させてもマイクロ波誘電体特性を良好に保持できることが本発明により初めて実証されたのである。
コレマナイトを添加することにより、本焼成温度を1400〜1450℃に低減できるから、焼成炉をより低温の焼成炉に交換でき、焼成設備費の低減によりマイクロ波誘電体の最終製品価格の低減化を実現できる。
また、コレマナイトの添加率は、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の全量に対し0.05〜2.0 (mass%)という極めて微量で済むことが分かった。このように微量のコレマナイト添加でよいから、マイクロ波誘電体の製品価格を従来価格に保持しながら焼成温度を低下できる利点がある。
次に、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の温度係数τをゼロに近接させるため、特定物質をホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物に添加したところ、特定物質としてBaLaTi10が有望であることが本発明者等により初めて明らかとなった。
また、BaLaTi10は温度係数を正方向にシフトさせる性質を有することが明らかになった。従って、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の温度係数が負である場合に、BaLaTi10を適量添加して温度係数をゼロに近接させることが可能になる。
以上の観点から、ホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物に対するBaLaTi10の添加率は質量比で1〜15(mass%)でよいことが明らかになった。添加率が1(mass%)未満では、温度係数をゼロに近接させることが困難で、15(mass%)を超えると温度係数が大きくなりすぎる。
BaLaTi10は一種のセラミックスであり、この特定物質を1〜15(mass%)と微量に添加することにより、比誘電率や品質係数を良好に保持しながら、温度係数τをゼロ近傍に調整できることを発見して、本発明を完成したものである。
BaLaTi10の製造方法は次のようである。固相法では、BaOとLaとTiOの粉末をモル比でBaO:La:TiO=1:1:3だけ混合して均一に攪拌し、その後仮焼成する。この仮焼体をミクロ粒子にまで粉砕して仮焼体粉末を生成する。
このBaLaTi10の仮焼体粉末を、前述したホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物の仮焼体粉末に対し、1〜15(mass%)だけ添加して均一に混合する。この混合粉末を所定形状に成形し、この成形体を本焼成する。
セラミックスとして生成されたホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物のマイクロ波誘電体特性を測定したところ、比誘電率(ε)や品質係数(Q・f)を良好に保持しながら温度係数τをゼロに近接させることが可能であることが分かった。
本発明のマイクロ波誘電体物質の形状又は寸法は、特に制限されず、最終製品の形状等に応じて適宜設定される。例えば、フィルム状、シート状、棒状、ペレット状、その他任意の形状で用いることができる。その使用方法は、公知のマイクロ波誘電体における使用方法と同様にすればよい。
次に、ATi3+X12+3X(0.5<X<5)で表されるホモロガス組成物及びホモロガス類似組成物の仮焼体粉末の詳細な製造工程を説明しておく。原料はACO、R、TiOである。ACOはMgCO、CaCO、SrCO、BaCOを代表する。この中で、例えばBaCOは仮焼する段階でCOが脱気されてBaOになる。他のACOも同様の性質を有するから、最初から原料としてAO、R、TiOの3成分で出発してもよい。
また、Rは希土類酸化物で、La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd等を代表する。Rは炭酸化しやすく、その中でもLaは特に炭酸化しやすいため、事前にカンタル炉で1000℃、10時間仮焼して脱水しておく。
これらの原料粉末を、AO(ACO):R:TiO=X:2:(3+X)のモル比で混合成形し、その成形体を仮焼成することによって仮焼体を製造する。原料粉末材料の調製も、セラミックス分野で通常採用されている公知の粉末調製法(固相法、液相法、気相法、噴霧熱分解法など)をいずれも適用することができる。
固相法では、まず出発材料としてアルカリ土類元素、希土類元素、チタンを含む各組成物を前記所定の組成比率となるように秤量・採取し、クラッシャーミル、アトライター、ボールミル、振動ミル、サンドグラインドミル等の公知の粉砕機を用いて乾式又は湿式で混合・粉砕する。この場合、更に必要に応じて有機バインダー、焼結助剤を添加することもできる。
次いで、粉砕混合物をその焼成温度よりも低い温度で仮焼して、目的とする相を有する仮焼体を作製し、これを必要に応じてさらに粉砕することによって粉末原料を調製することができる。この場合、出発物質はR(R=La、Pr、Nd、Sm、Eu、Gd等の希土類元素)、ACO、AO(Aはアルカリ土類金属元素)、TiOの酸化物である。しかし、水酸化物、炭酸塩等のように仮焼により最終的に酸化物となるものであればいずれも使用できる。特に、粒径制御が容易であって混合性に優れている物質がより好ましい。
液相法では、共沈法、水熱合成法等の公知の方法を用いて、溶液原料から所望の組成物を沈殿析出させたり、あるいは溶媒を蒸発させて蒸発固化物を得ることにより粉末原料を得ることができる。溶液原料としては、例えば水を溶媒とし、これに希土類元素、アルカリ土類金属元素、チタン元素の塩化物、硝酸塩、有機酸塩等の組成物を溶解させたもの、あるいは水以外の溶媒(メタノール、エタノール等の有機溶媒)を用い、上記組成物のアルコキシド等の溶液を用いることもできる。
液相法により合成される粉末原料は、容易に原料組成の均一化を図ることができる点で優れている.また、液相法では、希土類元素、アルカリ土類金属元素、チタン元素を所定量含む溶液原料を適当な基材上に塗布し、この塗膜を直接焼成して焼結体とすることにより、薄膜状のマイクロ波誘電体組成物を基材と一体化した状態で製造することもできる.
気相法では、例えばCVD(Chemical Vapor Deposition)法、液状原料を用いる気相分解法等が適用できる。気相法は、特に薄膜状のマイクロ波誘電体組成物を基材上に直接形成する場合、あるいは結晶性の高い粉末原料を調製する場合等に有利である。
これら粉末原料の平均粒径は、粉末原料の組成、最終製品の形態等に応じて適宜変更できるが、通常は0.05〜10μm程度、好ましくは0.1〜8μm、より好ましくは0.2〜6μmとすればよい。
以上のようにして、ホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物の仮焼体の粉末が製造される。焼結温度特性を改善する場合には、このホモロガス粉体にコレマナイトの粉体が0.05〜2.0(mass%)だけ添加され、均一に混合される。コレマナイトは粉体として市場から入手することができる。
また、温度係数を改善する場合には、ホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物の仮焼体粉末に、BaLaTi10の粉体が1〜15(mass%)だけ添加される。BaLaTi10の粉体を製造する場合には、上述した固相法・液相法又は気相法のいずれも利用できる。
更に、焼結温度特性を改善し、同時に温度係数も改善する場合には、ホモロガス組成物又はホモロガス類似組成物の仮焼体粉末に、コレマナイトの粉体が0.05〜2.0(mass%)だけ添加され、同時にBaLaTi10の粉体が1〜15(mass%)だけ添加される。
次に、このようにして得られた混合粉末の成形が行われる。成形方法は特に制限されず、例えば金型を用いる加圧成形法、冷間等方圧成形法(CIP成型(Cold Isostatic Pressing))、押出し成形法、ドクターブレードテープ成形法、鋳込み成形法等のセラミックス・粉末冶金分野で汎用されている成形方法を用いることができる。成形条件も、公知の各成形方法における条件内で調節すればよく、特に粉末の均一充填性が高くなるように適宜設定することが好ましい。
続いて、得られた成形体の本焼成が行われ、最終的なマイクロ波誘電体物質が製造される。焼結方法(焼成方法)も、特に制限されず、公知の常庄焼結、加圧焼結等の公知の焼結方法を採用することができる。コレマナイトが添加されない場合の焼結温度(焼成温度)は約1550℃と高温であるが、コレマナイトが添加された場合には、1400〜1450℃の焼成温度で、材料を効果的に焼結させることができる。
焼結温度が低すぎると目的の緻密性を達成できず、また焼結体が具備すべき所定の特性が得られなくなることがある。また、焼結温度が高すぎると組成変化又は粒成長による微細構造の変化が生じるので、焼結体の物性制御が困難となるばかりでなく、エネルギー消費が増加したり、生産効率が低下する場合がある。
焼成雰囲気は、特に制限されず、例えば還元処理の必要性に応じて選択することができる。例えば、焼成と同時に還元処理が必要な場合には、還元雰囲気とすればよい。また、還元処理を必要としない場合には、例えば大気中で常圧焼結すればよい。酸素雰囲気下における焼成は、焼結体の組成、微細構造等の制御が特に必要な場合において、酸素分圧を制御するのに有効である。本発明では、酸化雰囲気であれば酸素分圧は特に制限されない。
製造されたマイクロ波誘電体物質の結晶構造は粉末X線回折法により解析された。本焼成された試料を乳鉢により粒径が約20μm以下になるまで粉砕し、その粉末試料をガラスホルダーに充填して測定した。測定は理学電器製Geigerflex RAD-B Systemを使用した。測定した結果はICDDカードを利用して結晶相の同定が行われた
次に、WPPD法により試料の格子定数の精密化が行われた。この場合にはPhilips社製のX'pert Systemで測定したデータを用いた。WPPDとは、Whole-Powder-Pattern Decomposition Methodの略で、実験粉末回折データと理論粉末回折図形の全体を同時にパターンフィッティングして、回折角、積分強度、及び半値幅の情報を一度に導出するものである。このようにして、作成された試料の結晶構造が解析された。
また、製造されたマイクロ波誘電体物質の比誘電率ε、品質係数Q・f及び温度係数τはHakki&Coleman法(両端短絡型誘電体共振器法、平成4年3月社団法人日本ファインセラミックス協会発行「セラミックス系新素材の性能評価の標準化に関する調査研究報告書」参照)により測定された。尚、測定周波数は4〜5GHzで行った。また、BaLaTi10による温度係数改善効果を精密に測定するため、温度係数τは20〜80℃の温度範囲で共振周波数の変化から求めた。
[比較例:ホモロガス組成物にコレマナイトを添加]
ホモロガス組成物ATi3+X12+3Xとして、A=Ba、R=Laが選択され、X=1及び2に対してコレマナイトが添加された。ホモロガス組成物に対するコレマナイトの添加率は0(mass%)(無添加)、0.1(mass%)、0.2(mass%)、0.5(mass%)に調製された。これらの各試料No.1〜No.9に対し、比誘電率ε、品質係数Q・f(GHz)、温度係数τ(ppm/℃)及び密度ρ(g/cm3)が測定された。結果は表1に示されている。
No.1とNo.8の試料はコレマナイト無添加の試料で、焼成温度(焼結温度)は1550℃に設定され、要求されるマイクロ波誘電体特性を示している。これらの二つの試料にコレマナイトを適量添加すると、焼成温度は1450〜1400℃の低温に設定されても、要求されるマイクロ波誘電体特性を示すことが実証された。
従って、ホモロガス組成物にコレマナイトを添加すると、焼成温度を100〜150℃低下できることが証明された。焼成温度を約100℃以上低下できるから、焼成炉は通常の焼成炉で済み、高温焼成炉や超高温焼成炉が不要となる。その結果、設備費用の大幅なコストダウンが可能になった。
[比較例:ホモロガス類似組成物にコレマナイトを添加]
ホモロガス類似組成物ATi3+X12+3Xとして、A=Ba、R=Laが選択され、X=0.8、1.5、2.2及び3.0に対してコレマナイトが添加された。ホモロガス類似組成物に対するコレマナイトの添加率は0(mass%)(無添加)、0.1(mass%)、0.2(mass%)に調製された。これらの各試料No.10〜No.18に対し、比誘電率ε、品質係数Q・f(GHz)、温度係数τ(ppm/℃)及び密度ρ(g/cm3)が測定された。結果は表2に示されている。
No.10、No.13、No.15及びNo.17の試料はコレマナイト無添加の試料で、焼成温度(焼結温度)は1550℃に設定され、要求されるマイクロ波誘電体特性を示した。これらの四つの試料にコレマナイトを適量添加すると、焼成温度は1450〜1400℃の低温に設定されても、要求されるマイクロ波誘電体特性を示すことが分かった。
従って、Xが小数のホモロガス類似組成物にコレマナイトを添加すると、焼成温度を100〜150℃低下できることが実証された。ホモロガス類似組成物に関しても焼成温度を約100℃以上低下できるから、焼成炉は通常の焼成炉で済み、高温焼成炉や超高温焼成炉が不要となる。その結果、設備費用の大幅なコストダウンが可能になる。
[実施例3:ホモロガス組成物にBaLaTi10を添加]
ホモロガス組成物ATi3+X12+3Xとして、A=Ba、R=Laが選択され、X=1.0及び2.0に対してBaLaTi10が添加された。ホモロガス組成物に対するBaLaTi10の添加率は0(mass%)(無添加)、7(mass%)、11(mass%)に調製された。
BaLaTi10の添加率が0(mass%)の試料は比較例として列挙されており、これらの比較例は表1に示されるNo.1、No.5、No.7、No.8及びNo.9である。これらの試料にBaLaTi10を7(mass%)、11(mass%)添加して、試料No.20〜No.25が作製された。これらの各試料に対し、比誘電率ε、品質係数Q・f(GHz)、温度係数τ(ppm/℃)及び密度ρ(g/cm)が測定された。結果は表2に示されており、空欄は未測定であることを示す。
比較例では温度係数τ(ppm/℃)は全て負の値を示しているが、BaLaTi10を添加することによって、温度係数τfは全て正方向にシフトし、ゼロに接近していることが分かる。特に、No.22、No.23及びNo.25では、コレマナイトも同時に添加されており、温度係数τfが改善されるだけでなく、焼成温度も1450℃で済むことが示されている。つまり、ホモロガス組成物に於いて、コレマナイトの添加により焼成温度が低下し、同時にBaLaTi10の添加により温度係数も改善されることが実証された。
[実施例4:ホモロガス類似組成物にBaLaTi10を添加]
ホモロガス類似組成物ATi3+X12+3Xとして、A=Ba、R=Laが選択され、X=0.8及び1.5に対してBaLaTi10が添加された。ホモロガス組成物に対するBaLaTi10の添加率は0(mass%)(無添加)、7(mass%)に調製された。
BaLaTi10の添加率が0(mass%)の試料は比較例として列挙されており、これらの比較例は表2に示されるNo.10、No.12及びNo.13である。これらの試料にBaLaTi10を7(mass%)添加して、試料No.26、No.27及びNo.28が作製された。これらの各試料に対し、比誘電率ε、品質係数Q・f(GHz)、温度係数τ(ppm/℃)及び密度ρ(g/cm)が測定された。結果は表4に示されており、空欄は未測定であることを示す。
比較例では温度係数τ(ppm/℃)は全て負の値を示しているが、BaLaTi10を添加することによって、温度係数τfは正方向にシフトする傾向を示し、ゼロに接近していることが分かる。特に、No.27では、コレマナイトも同時に添加されており、温度係数τfが改善されるだけでなく、焼成温度も1450℃で済むことが示されている。つまり、ホモロガス類似組成物においても、コレマナイトの添加により焼成温度が低下し、同時にBaLaTi10の添加により温度係数も改善されることが実証された。
本発明においては、特性を著しく劣化させない範囲で、種々の不可避不純物が存在することがある。また、誘電体特性に悪影響を及ぼさない範囲で、種々の酸化物を添加したり、組成ずれをしてもよい。更に、低温焼成によって同様の効果を奏する場合があるが、これらの場合も基本的に本発明の技術的範囲内に含まれるものである。
このように、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲における種々の変形例、設計変更もその技術的範囲内に包含されることは云うまでもない。
Figure 0005123678
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Claims (3)

  1. ホモロガス組成物及び/又はホモロガス類似組成物と温度係数改善剤を少なくとも含み、前記ホモロガス組成物がATi3+n12+3n(Aはアルカリ土類金属元素、Rは希土類元素であり、組成比nはn=1、2、4)で表される組成物であり、前記ホモロガス類似組成物がATi3+X12+3X(Aはアルカリ土類金属元素、Rは希土類元素であり、組成比Xは0.5<X<5、但しX=1、2、4の場合を除く)で表される組成物であり、前記ホモロガス組成物及び/又は前記ホモロガス類似組成物が負の温度係数τを有し、且つ、前記温度係数改善剤が前記温度係数τを正の値の方向にシフトさせるBaLaTi10からなり、前記ホモロガス組成物及び/又は前記ホモロガス類似組成物に対する前記BaLa Ti 10 の含有率が1〜15(mass%)であることを特徴とするマイクロ波誘電体物質。

  2. 焼結温度低下剤を含み、前記焼結温度低下剤がコレマナイトからなる請求項1に記載のマイクロ波誘電体物質。

  3. 前記コレマナイトの含有率が0.05〜2.0(mass%)である請求項に記載のマイクロ波誘電体物質。
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