JP5122043B2 - 機能提供サイトを有する診療支援ネットワークシステム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、各種の機能がネットワーク上のサイトに分散したシステムに関し、特に医療機関内外における診療行為を支援するためにネットワークを介して外部の複数の機能提供サイトにあるプログラム及び/又はデータを利用する診療支援ネットワークシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータにより処理すべきデータ量の著しい増大や、データ共有の要望が高まってきたことに伴い、複数のコンピュータをインターネット等のネットワークに接続するようになった。この場合でも、各コンピュータは必要な全機能を包含したアプリケーションを装備するのが普通である。またASP等、各コンピュータに最新のアプリケーションを配信するサービスも提供されるようになってきた。
【0003】
しかしながら、コンピュータが行うべき各種の機能をネットワーク上の複数のサイトに分散させ、必要なサイトへの接続を自動選択的に行うネットワークシステムはまだない。特に大量のデータに対して複雑な処理を行わなければならない分野では、効率よくデータを処理できるネットワークシステムが要望されている。
【0004】
例えば医療分野では、最近いわゆる「電子カルテ」が使用されるようになってきた。電子カルテは必要な機能をアプリケーション内部に包含しているものが多い。電子カルテ用に現在利用されているネットワークは主として同一の医療業務内での情報の共有化を目的としたもので、一種のLANである。これは、サーバーに医療業務をコントロールするデータ等を格納し、医療業務内の各部署のコンピュータをクライアントとして、各クライアントからデータ等を閲覧及び/又は編集できるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このようなネットワークでも医療業務は著しく効率化するが、システムは医療業務をコントロールするために非常に大きなものであり、製作コストがかかるのみならず、バージョンアップを行うのも大変である。特に小規模な医院の場合、コストをかけて使い勝手を向上させた上で、システムを導入することが困難である。
【0006】
また医療の進歩は非常に速く、かつ複雑化しているので、各医療従事者が常に最新の医療情報に接しているのは困難である。そこで大規模な医療機関の場合には、通常各専門家が集まって検討しているが、これでは患者に対して迅速な対応ができない。また小規模な医院では患者の症状や検査結果から専門以外の疾患の可能性があることが多いが、そのような患者に対しても適切な対応をしなければならないことが多い。また必要であれば適切な病院を紹介しなければならないが、そのときでも迅速な対応や適切なアドバイス等ができないという問題がある。
【0007】
さらに国家経済の観点から総医療費の抑制は焦眉の課題であるが、そのための重要な切り札として医療業務を国全体にネットワーク化し、診療リソースをできる限り共有化することにより、医療業務をさらに効率化することが望まれている。
【0009】
本発明の目的は、ネットワークを介して医療機関内外における複数のユーザーと複数の機能提供サイトとを接続し、ユーザーと機能提供サイトとが医療業務に必要なプログラム及び/又はデータを送受信することにより、診療行為を支援するネットワークシステムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の診療支援ネットワークシステムは、ユーザーのコンピュータの画面に表示されるフォーム及びコンポーネントを有するユーザーアプリケーションソフトウエアと、前記フォーム及び前記コンポーネントの設定条件を保持するプロパティファイルと、前記コンポーネントにデータを入力する手段を有する前記ユーザーコンピュータと、専門特化した知識ベース又は処理機能を有し、データの送受信により前記ユーザーアプリケーションソフトウエアに専門家による診療支援を提供するネットワーク上の複数の機能提供サイトと、新規機能提供サイトの有無及び既存の機能提供サイトの更新に関する情報を有し、各機能提供サイトの最新の情報を有する前記ネットワーク上のコアサイトとを備える診療支援ネットワークシステムであって、各機能提供サイトは、一般診断支援機能、専門診断支援機能、診断代行機能、治療・管理支援機能、診療行為チェック機能、診療行為認証機能、傷病名変換機能、健康診断支援機能、健康指導支援機能、テンプレート提供機能、診療録作成支援機能、音声データテキスト化機能、医薬品情報提供機能、医療・学会情報等の検索・提供機能、診療報酬算定機能、診療報酬査定チェック機能、検体検査オーダー・結果受信機能、医薬品・医療材料等購入支援機能、統計支援機能、医療情報ストア・参照機能、「公証」機能、アクセス権保持者認証機能、患者・受診者の健康状態評価機能、証明書等作成支援機能又は利用可能医療資源照会機能であり、前記プロパティファイルは前記機能提供サイトの情報及びトリガリング条件を格納しており、前記ユーザーアプリケーションソフトウエアは、前記コアサイトから新規な機能提供サイト及び既存の機能提供サイトの機能更新の情報を受信すると、前記プロパティファイルを更新し、ユーザーが前記コンポーネントにデータを前記入力手段により入力し、前記ユーザーアプリケーションソフトウエアが、前記コンポーネントに入力されたデータに基づいて、前記トリガリング条件を満たす機能提供サイトデータ送信し、前記機能提供サイトにおいて前記送信されたデータを各専門家によって処理し、前記処理結果を前記ユーザーアプリケーションソフトウエアに送信し、前記ユーザーアプリケーションソフトウエアは、前記処理された結果を前記フォームに表示し、前記ユーザーコンピュータに格納し、及び/又は前記機能提供サイトに格納することを特徴とする。
【0011】
前記コンポーネントとして、デフォルトで一定の機能を有する専用コンポーネントと、前記プロパティファイルの情報により機能が割り付けられる汎用コンポーネントとを有するのが好ましい。
【0012】
前記プロパティファイルは、各機能提供サイトへのアクセス仕様を定めたプロパティファイル、前記フォームのプロパティファイル、及び前記コンポーネントのプロパティファイルを含むのが好ましい。
【0013】
前記トリガリング条件は、前記フォーム上で発生したイベントが処理される際に、所定の条件を満たしたときに該当する機能提供サイトへのアクセスを実行するようになっているのが好ましい。
【0014】
前記コンポーネントに入力されたデータには、前記ユーザーコンピュータに格納されたデータを前記プロパティファイルの内容に応じて前記ユーザーアプリケーションソフトウエアにより読み取り、表示したものがさらに含まれるのが好ましい。
【0015】
前記ネットワークがインターネット、VPN及び/又はエクストラネットであることを特徴とするのが好ましい。
【0018】
【発明の実施の形態】
インターネットに接続されるコンピュータ上の本システムのユーザーアプリケーションは、ネットワーク上に存在する複数の機能提供サイトと適宜接続されてそれらの機能を利用し、データ処理業務を行うのを支援する。その一例として、診療支援ネットワークシステムの構成及びその操作について詳述する。
【0019】
[1] ネットワークシステム
図1は、本発明のネットワークシステムの構成を診療支援ネットワークシステムの場合について例示したものである。図1に示す好ましい実施例では、診療支援ネットワークシステム1は、各ユーザーアプリケーションソフトウエア2、インターネット3上の複数の機能提供サイト31、エクストラネット4上の複数の機能提供サイト41、及びインターネット3上又はエクストラネット4上のコアサイト32,42を有する。なおコアサイト32,42は別体である必要はなく、アクセスルートが異なるだけで同一のサイトでも良い。
【0020】
エクストラネット4はまたエントリーサーバー5を有する。なおインターネット3及びエクストラネット4はいずれか一方でも良く、また共存していても良い。従って、インターネット3及び/又はエクストラネット4をまとめてネットワーク6と呼ぶことにする。このような構成を有する本発明のネットワークシステムは、ローカルエリア(ユーザー環境内)とグローバルエリア(他ユーザーと共有し得るネットワーク)の両方にまたがるデータの入出力を中心とした機能を容易かつ迅速に実現できる。以下ネットワークシステム1の各構成要素を詳細に説明する。
【0021】
(A) フォーム
図2に示すように、ユーザーアプリケーションソフトウエア2は、各種の診療関連情報の入力機能及び参照コンポーネント22を備え、かつそれらをプロパティによりフォーム2上に容易に配置することができるという特徴を有する。ユーザーアプリケーションソフトウエア2のコンポーネント22は機能提供サイト31,41への窓口機能を備えることにより、ネットワーク上に存在する複数の機能提供サイト31,41の機能を適宜利用することができる。これにより、ユーザーアプリケーションソフトウエア2はあたかも機能提供サイト31,41の所望の機能を備えたかのように動作することができる。以下ユーザーアプリケーションソフトウエア2の構成を詳述する。
【0022】
(1) インターフェイス
(a) 機能提供サイトへのアクセス機能
ユーザーアプリケーションはプロパティファイルに格納された機能提供サイト31,41のIPアドレス及び送信すべきデータ項目に応じて、インターネット3上の機能提供サイト31又はエクストラネット4上の機能提供サイト41にアクセスし、データを送付する。なおWebブラウザもコンポーネントの1つとして実現されるため、通常のWWWサーバーへのアクセスも可能である。
【0023】
(b) プロパティファイルの読み込み機能
ユーザーアプリケーションソフトウエア2は、起動時に既存のプロパティファイル28を読み込み、また自動的又は手動的にアクセスした機能提供サイト31,41から所望の新規の又は更新されたプロパティファイル29を読み込むことができる。各プロパティファイル28,29の詳細は後述する。
【0024】
(c) ユーザー環境上に存在するデータベースへのアクセス機能
ユーザーアプリケーションソフトウエア2はまた、SQL対応のデータベースDB 21にアクセスする機能をも有して良い。
【0025】
(d) 他のシステムからデータの読み込み/書き込み機能
必要に応じて、他のシステム27から所望のデータを読み込んだり、書き込んだりすることができる。
【0026】
(e) その他
通常のコンピュータと同様に、ユーザーアプリケーションソフトウエア2は画面表示されたデータを用紙に出力できるだけでなく、画面表示されたデータをファイルに出力することもできる。テキストデータの場合、例えばCSV及びXMLに対応する。さらにユーザー環境上の他のシステムとのインターフェイスとして、データベースを介する以外に、ソケット通信等にも対応させることができる。
【0027】
(B)プロパティファイル
各ユーザーアプリケーションソフトウエア2は、画面構成及びトリガリング条件等の情報を格納したプロパティファイルを有する。プロパティとは、それぞれがオブジェクトであるフォームやコンポーネントの各種の設定条件、保持データ等をいう。本発明に用いるプロパティファイルは、これらのプロパティのうち主として設定条件に関するものを保持するファイルである。本システムに対してプロパティファイルをロードさせることにより、設定された機能とインターフェースを備えたアプリケーションとして動作するようになる。
【0028】
プロパティファイルには、既存のプロパティファイル28と、新規の又は更新されたプロパティファイル29とがある。プロパティファイルは本システムのユーザーが比較的簡単に作成することができ、その作成者が許可すればインターネットを介して自由に流通/普及させることができる。
【0029】
図3に示すデータ入力・表示画面は初期状態では何も表示されていないフォームに過ぎないが、プロパティファイルを読み込むことにより、指定されたコンポーネントがフォーム23上に表示される。各種のコンポーネントはそれ自体オブジェクトとして機能し、データの入出力及び交信を行う。
【0030】
図3に示す入出力画面には、画面構成欄、使用サイト欄、症状欄、検査結果欄、現・既往症欄、外部機能提供サイトによる処理結果の表示欄、診断名欄、及び処方薬剤欄等がある。使用サイト欄は基本スクリーニング及び専門スクリーニングを表示し、症状及び/又は検査結果から可能性のある診断名を特定する場合、専門スクリーニング中の該当する機能提供サイトに症状及び/又は検査結果を送信し、機能提供サイトから返信された処理結果を利用するのが好ましい。
【0031】
以上の通り、ユーザーアプリケーションソフトウエア2はASPのようにアプリケーションソフトをダウンロードするのではなく、データをアップロードして処理する構造になっているために、データ処理機能のバージョンアップは機能提供サイト31,41自身が行えば良い。そのため、各ユーザーは常に最新バージョンの機能を利用することができる。従って、例えば急激に流行する感染症や、新たに判明した中毒・禁忌情報等にも即応することができる。またさまざまな制度改変をはじめとする診療形態の変更に対しても、容易かつ迅速に対応することが可能となる。本発明のシステムによれば、各機能提供サイトが保有する機能をデータの送受信により遠隔・共同利用することができる。
【0032】
ユーザーアプリケーションソフトウエア2に入力するテキストデータ及び画像データは、マークアップランゲージ(タグ付き言語)形式で記述・保存するのが好ましい。ただし、データの内部形態まで規定するものではない。そのため、ローカルエリアとグローバルエリアとで別のインターフェースを有することができるので、データベースエンジンとして汎用のアプリケーションソフトを活用することができる。これらのデータは診療録の作成時に用いるほか、診療報酬の算定・請求や、診療行為のレビュー等のために活用する。
【0033】
(1) データ入力・表示画面
データ入力・表示画面は、従来の紙ベースの診療録を代替・拡張した機能(「電子カルテ」の機能)を有する。ユーザーがデータを入力・表示する形態(どの項目をどの順番でどのような形式で入力・表示するか)は、ユーザー自身が策定できることはもちろん、外部の機能提供サイト31,41又は別ユーザーのサイトからダウンロードしたプロパティファイルから得られる設定条件によって、自由に変更・追加することができる。
【0034】
各ユーザーアプリケーションソフトウエア2に最初に現れるデータ入力・表示画面は、デフォルトの画面となるように設定しても良いが、所望に応じて前回のデータ入力・表示画面が必ず現れるように設定しても良い。例えば好ましい一実施例では、図3に示すように、データ入力・表示の基本画面には、画面構成欄、使用サイト欄、症状欄、検査結果欄、現・既往症欄、外部機能提供サイトによる処理結果の表示欄、診断名欄、及び処方薬剤欄がある。
【0035】
画面構成欄は、ユーザーがパラメータファイル(トリガー条件を含む)をリストボックスからフォームプロパティを適宜選択・ロードし、目的の画面構成を表示させるもので、種々の作業に合わせた画面の表示が可能であり、例えば、内科基本画面、糖尿病患者データ入力画面、高血圧症患者データ入力画面、初診患者基本情報入力画面、入院患者受付可能病院検索画面等が挙げられる。
【0036】
使用サイト欄は、利用可能な(あるいは利用中の)機能提供サイトを一覧表示するためのもので、現在利用中のサイトを表示するとともに、各関連サイトのポータル画面へジャンプするための「リンク集」でもある。例としては、基本スクリーニング、循環器系患者ナビ・認証、糖代謝障害ナビ・認証、薬剤禁忌チェック、検体検査オーダー、検体検査結果解釈支援、データ預託・認証、保険査定チェック、保険自動請求、民間保険請求センター、傷病名ICD変換等がある。
【0037】
症状欄は、患者の症状を列挙するための入力コンポーネントであり、問診及び/又は検査により判明した症状(例えば、発熱、動悸、頭痛、腹痛、倦怠感等)を入力するものである。
【0038】
検査結果欄は、血液検査、尿検査、CTスキャン、X線検査等の結果を入力する欄である。検査結果の入力は、例えば検査機関からのデータの取り込みにより行うことができる。
【0039】
現・既往症欄は、患者の現・既往症のデータを入力する欄である。現・既往症のデータはフォームがある医療機関に保存しておいても良いが、本発明のシステムに接続した機能提供サイトの1つである外部のデータセンター等に保存しても良い。
【0040】
機能提供サイトによる処理結果の表示欄は、外部の機能提供サイトに送信された症状、検査結果、現・既往症、処方薬剤等のデータに基づき処理された結果(診断結果、医薬品に関連する禁忌チェック結果、診療報酬計算結果等)を表示する欄である。
【0041】
診断名欄は、医師自らが診断名を入力することができるが、必要に応じて外部の機能提供サイトから得られた診断結果を表示しても良い。
【0042】
処方薬剤欄は、医師自らが処方薬剤名を入力することができるが、必要に応じて外部の機能提供サイトから得られた処方薬剤名を表示しても良い。医師自らが処方薬剤を入力する場合、自動通信機能が作動して禁忌チェック機能提供サイトに送信され、処方薬剤の禁忌チェックを受ける。
【0043】
(2) 機能提供サイトとの自動交信(トリガリング)
本発明のネットワークシステム1におけるネットワーク6上の機能提供サイト31,41との交信は、構造化されたコンピュータプログラミングに擬することができる。すなわち、ユーザーアプリケーションソフトウエア2が指定された引数(データグループ)をセットした上で、ファンクション(機能提供サイト)をコールすると、しかるべき戻り値(処理結果データ)が得られるというプロセスである。
【0044】
機能提供サイト31,41との交信を行うには、プロパティファイルに設けられたトリガリング機能を用いる。トリガリングとは、ユーザーアプリケーションソフトウエア2上で発生したイベントがハンドリングされた際、所定の条件判断により機能提供サイト31,41へのアクセスを開始する命令を出す機能である。トリガー条件は、フォーム及び個々のコンポーネントに対して設定され、プロパティの1つとしてプロパティファイルに格納される。使用頻度が高いトリガー条件は、リストボックス・コンポーネント等における行遷移や、各コンポーネントからのExit等である。
【0045】
ユーザーが直接マニュアルでトリガリングするためのコンポーネント(ボタン等)をユーザーアプリケーションソフトウエア2に設けても良いが、予め設定されたトリガリング条件に応じて、自動的に該当の機能提供サイト31,41との交信を行うのが好ましい。
【0046】
自動的にトリガリングする場合、例えばユーザーがデータを入力する過程において、データのチェックや入力支援を目的として自動通信機能が作動する。自動通信機能により、ある一群のデータを所定のコンポーネントにの入力し終えた時点で、予め設定されたトリガー条件により、予め設定された機能提供サイトに送信する。データが送信されたサイトはそのデータ処理機能によってデータを処理及び/又は加工し、その結果をユーザーアプリケーションソフトウエア2に返信する。ユーザーアプリケーションソフトウエア2は受信した内容に応じ、入力データに付加したり警告を表示したりする。
【0047】
また手動トリガリングは、ユーザーが作業の途中などで外部の機能提供サイト31,41のデータや機能を利用したいと考えた時に随時行われるもので、例えばデータ入力・表示画面上のボタン等を押すことにより、実行できる。
【0048】
トリガリングによる交信の手順は限定的ではないが、例えば下記の通りである。
(イ) ユーザーアプリケーションソフトウエア2がユーザーの認証を要求し、
(ロ) 機能提供サイト31,41が認証作業結果ステータスを返信し、
(ハ) 必要に応じて、ユーザーアプリケーションソフトウエア2が送信項目の問い合わせを行い、
(ニ) 工程(ハ) の実行に応じて、機能提供サイト31,41が送信項目の回答をし、
(ホ) ユーザーアプリケーションソフトウエア2が指定項目データを送信し、
(ヘ) 機能提供サイト31,41 が処理後のデータを返送し、
(ト) ユーザーアプリケーションソフトウエア2がデータの格納/表示を行う。
【0049】
(C) コンポーネント
個々のコンポーネント22は独立したオブジェクトである。コンポーネントはフォーム上に機能部品として貼付された形で表示される(非表示もあり得る)。フォーム上に表示されるコンポーネントは、主としてGUIを実現し、ユーザーにデータ入出力機能を提供する。コンポーネントはコンボボックス、ラジオグループ等、一定の形態を有する。コンポーネントはまたこの形態の他に、与えられたプロパティにより機能が付加され、カスタマイズされる。
【0050】
コンポーネントはプロパティファイルにより本ネットワークシステムに固有の動作をする。すなわち、ネットワーク上の機能提供サイト31,41とのデータ送受信を実現する。このデータ送受信の対象となる機能提供サイト31,41及び通信を開始するトリガー条件は、プロパティにより指定される。
【0051】
コンポーネントは、本ネットワークシステム向けに拡張されたプロパティにしたがって、ユーザー環境内のデータベースとのデータ入出力を実現する。コンポーネントはまた、本ネットワークシステム向けに拡張されたプロパティにしたがって、ユーザー環境内で動作している本ネットワークシステムとは別のアプリケーションとのデータ交換も実現する。このような目的のために、コンポーネントは、予め仕様が固定された「専用コンポーネント」と、ユーザーの設定範囲が広い「汎用コンポーネント」の二種類を設けても良い。
【0052】
具体的にはコンポーネントは、例えば患者の氏名、生年月日、性別及びID番号、初診か再来の別、健康保険の種別及び記号、並びに病気に関する基本的なデータの入力機能を有する。病気に関する基本的なデータの種類としては、症状、検査結果、現・既往症、診断名、及び処方薬剤等が挙げられる。
【0053】
なおコンポーネントのレイアウトは、ユーザーアプリケーションソフトウエア2のプロパティ作成時ではなく実行時に設定することができる。ユーザーアプリケーションソフトウエア2には、通常の使用モードに加えて、このコンポーネントのレイアウト用モードを備えることが好ましい。
【0054】
(D) 機能提供サイト
機能提供サイトは専門特化した知識ベース又は処理機能を有するネットワーク上のサイトであり、所定のプロトコルに従ってユーザーアプリケーションソフトウエア2との交信を行う。プロトコルやユーザー認証方法、言語(XML等)等に関する規定に従って動作するが、それ以外の提供機能はサイト側が自由に設定できる。このため、各種の専門特化した知識ベースを各々の専門家が分散的に作製でき、全体的な作製効率が向上する。
【0055】
図1に示すように、機能提供サイトはインターネット3上の機能提供サイト31であっても、エクストラネット4上の機能提供サイト41であっても良い。いずれにしてもネットワーク6上に複数個存在する。各種の機能提供サイトの機能は多様であり、以下にその例を挙げる。ユーザーは原則として各機能提供サイト31,41と契約し、アクセス権を取得することで、その機能を利用する。各機能提供サイトは下に例示する機能を少なくとも一つ有する。
【0056】
(1) 一般診断支援機能
一般診断支援機能とは、患者の主訴や所見等に応じ、可能性のある診断名や行うべき診察・検査を指示し、さらにそれらの結果を入力することにより診断名や診察・検査を絞り込む機能である。診断が得られるまでの初期過程において、見落としや誤診の可能性を低下させ、また判断の精度と速度を向上させるために用いる。
【0057】
(2) 専門診断支援機能
専門診断支援機能とは、診断の絞り込みがある程度進んだ段階において、その疾患別に要求される検査項目を指示し、診断基準に照らし、適切な確定診断に到達することを支援する機能である。この機能を提供するサイトは、疾患別に専門分化し、専門家によって管理されることが求められる。
【0058】
(3) 診断代行機能
診断代行機能とは、CTスキャンやX線撮影等の画像や各種の検査結果等は存在するものの、ユーザー自身が診断を下すことが困難な場合、画像や検査結果を該当する機能提供サイトに送り、それらに対し、専門家が読影や診断を行う機能(遠隔診断機能)である。特に、画像データの読影が必要な場合には、サイトの運営をコンピュータだけで行うのではなく、後方に読影を行う専門家が介在することが求められる。
【0059】
(4) 治療・管理支援機能
治療・管理支援機能とは、診断が得られた場合、または診断が得られる前にサイトに送信された情報に応じて、必要な療法や注意事項を指示することにより、治療・管理を支援する機能である。
【0060】
(5) 診療行為チェック機能
診療行為チェック機能とは、該当するサイトに送信された診断・治療に関する情報に対し、ミスや漏れの可能性、禁忌の存在が見出された場合に、これを指摘・警告し、医療事故等のトラブルを未然に防ぐための機能である。
【0061】
(6) 診療行為認証機能
診療行為認証機能とは、機能提供サイトに送信された診察所見や検査結果に基づいて診断、または治療・管理の支援が行なわれた場合、その診断結果や治療・管理方法の選択に一定の信頼性・妥当性が伴なうことを認証する機能である。ユーザー側はもちろん、機能提供サイト側にもその記録を残すことにより、特定の患者の診断・治療プロセスを再現し、医療訴訟等の発生時に証拠力のある書類を提示することをも可能にする。
【0062】
(7) 傷病名変換機能
傷病に対する名称は単一とは限らず、さまざまな名称が使われ、種々の外国語や略称が使われることも多い。そこで、ユーザーが付した傷病名を、必要に応じて他の診療情報を勘案のうえ、標準化された傷病名や傷病コードに変換する機能が必要である。この機能が傷病名変換機能である。
【0063】
(8) 健康診断支援機能
健康診断支援機能とは、隠れた疾病のスクリーニングを主たる目的として人間ドック・健診を実施した場合に、入力された種々の検査結果や所見をもとに判定を行ない、必要に応じて総合判定文を作成する機能である。
【0064】
(9) 健康指導支援機能
健康指導支援機能とは、リスクファクターの存在が指摘された人間ドック・健診受診者に対して行なわれる健康指導・フォローアップ実施時や、慢性疾患患者の管理にあたり、適切な指導プログラムや指導箋・受診勧奨状等を提供する機能である。
【0065】
(10) テンプレート提供機能
テンプレート提供機能とは、疾患の種類によって本システムに入力するべき医療情報の種類・形態は変化するが、これを容易にするための入力フォームのカスタマイズを行う機能である。この機能は、スクリプトやプラグインソフトウェア等を提供することにより実現される。
【0066】
(11) 診療録作成支援機能
診療録作成支援機能とは、診療録としての形態をなしていない診療情報を、必要に応じて、整理・統合し、法定要件を満たした診療録の形態にまとめる機能である。
【0067】
(12) 音声データテキスト化機能
音声データテキスト化機能とは、診療にあたって発生した情報を診療録にキーボードにより記入する代わりに、録音した音声データをサイトに送信し、音声データファイルを受信したサイト側でこれをテキストデータ化する機能である。
【0068】
(13) 医薬品情報提供機能
医薬品情報提供機能とは、薬剤名や成分・診断名・適応症等をキーにした医薬品の検索、能書の表示、医薬品が関連する禁忌のチェック、その他医薬品関連の注意事項等の提供を行う機能である。
【0069】
(14) 医療・学会情報等の検索・提供機能
医療・学会情報等の検索・提供機能とは、医療・学会情報を検索のうえ提供する機能である。この機能はまた、学会や医療関連発表等において、日常の医療行為や研究に影響する情報が発生した場合に、これを速やかに提供する機能をも具備する。
【0070】
(15) 診療報酬算定機能
診療報酬算定機能とは、患者に対して行なわれた医療行為に対して支払われる報酬を算定し、請求書を作成、さらに必要に応じて発送する機能である。なおこの機能は、健康保険で定められた点数に基づく算定はもちろん、民間の医療保険会社に対する請求をも含むものとし、必要に応じ、患者の負担を最適化することを目的とする使用保険選択機能をも含むものとする。
【0071】
(16) 診療報酬査定チェック機能
診療報酬査定チェック機能とは、診療報酬請求書を支払機関に提出した場合、不適切な診療行為が行なわれたものとして支払いが否認(査定)されることがあるが、そのケースを予め収集・整理してデータベース化し、診療報酬請求書の作成にあたって、査定の可能性、あるいは査定されないための対策を指示する必要がある。この機能を診療報酬査定チェック機能と呼ぶ。
【0072】
(17) 検体検査オーダー・結果受信機能
検体検査オーダー・結果受信機能とは、検査指示にあたり、検査会社に対して検査オーダーを行うとともに、必要に応じて採血管に貼付するステッカーの作成等を行う機能である。この機能はまた、検査終了後、検査結果を受信し、ストアする機能をも有する。
【0073】
(18) 医薬品・医療材料等購入支援機能
医薬品・医療材料等購入支援機能とは、処方の発生にあたり、必要に応じて医療機関内の在庫管理システム等と連携し、医薬品や医療材料の購入を支援する機能である。必要に応じ、複数の発注先と連携し、価格や支払い条件等が最適な発注先を選択する機能も備える。
【0074】
(19) 統計支援機能
統計支援機能とは、各種医療機能評価や経営指標作成等にあたって、診療情報を原データとする種々の統計量を算出する必要が発生するが、このような統計量の算出業務を支援するための機能である。データ量によっては、送信されたデータをもとにサイト内で処理するケース以外に、プラグインソフトウェア等の提供により、ユーザー側で処理するケースにも対応する。
【0075】
(20) 医療情報ストア・参照機能
医療情報ストア・参照機能とは、医療行為を通じて発生するデータを、バックアップや保存スペース節約の目的で、サイト側のデータベースにストアする機能である。さらに単純なストアにとどまらず、患者や他の医療機関の求めがあったとき、一定のアクセス権認証を前提に、データの参照・ダウンロードに応ずることにより、データの共有や再利用を実現させる機能も有する。また患者紹介等にあたり、診療情報を医療機関から医療機関へ確実に受け渡す目的にも使用可能である。
【0076】
(21) 「公証」機能
公証機能とは、医療情報の電子保存において問題となる「改竄」を避けるため、発生直後の医療情報を預託し、医療事故の際など、必要に応じて参照させるための機能である。何らかの公的な背景を持った第三者機関が実現することが望ましい。
【0077】
(22) アクセス権保持者認証機能
アクセス権保持者認証機能とは、医師をはじめとする各種診療情報へのアクセス権を有する者が、パスワード等の認証情報を登録し、その後必要に応じて本人認証を行う機能である。救急患者の発生時等、患者本人の許可なく診療情報を参照する必要が生じた場合など、患者に代わって機能提供サイトへのアクセスを許すとともに、その状況を記録し、プライバシーの侵害が発生しにくいようにする。
【0078】
(23) 患者・受診者の健康状態評価機能
患者・受診者の健康状態評価機能とは、送信された医療情報をもとに、当該患者・受診者の健康状態、または疾病発症確率や余命を評価する機能である。就職・入学時や各種保険加入審査等に利用することができる。
【0079】
(24) 証明書等作成支援機能
証明書等作成支援機能とは、診療情報をもとに、健康診断書等、一定の様式を持つ帳票を作成・出力するための機能である。
【0080】
(25) 利用可能医療資源照会機能
利用可能医療資源照会機能とは、診療所から病院への患者の転送・紹介等にあたり、利用可能な近隣の医療資源の状況(検査機器の保有状況や空きベット情報等)を知らせる機能である。
【0081】
(D) コアサイト
機能提供サイト31,41の新規加入があるのみならず、各機能提供サイト31,41の機能は随時更新される。そのため、本システムの主宰者は各機能提供サイト31,41の最新の情報を把握して各ユーザーに知らせ、各ユーザーはIPアドレスの変更や送信するデータ項目等を更新できることが重要である。この目的のために、ネットワーク3上に各機能提供サイト31,41の最新の情報を有するコアサイト32,42を設けるのが好ましい。コアサイト32,42にはその他に課金システムを設けても良い。
【0082】
(E) その他のシステム
図1に示すように、本発明の診療支援ネットワークシステム1に定めるデータ形式と互換性のあるインターフェースを備えた他システム27とは、必要に応じて接続・連携しても良い。このため、例えば患者の属性情報を医療機関のホストコンピュータから取得すること等が可能になる。
【0083】
(F) エントリーサーバー
主としてセキュリティーの観点から、インターネット3を経由しないネットワークの形態(エクストラネット等)の場合、各ユーザーがダイヤルアップの上PPP接続するためのアクセスポイントとして、エントリーサーバー5を設ける。エントリーサーバー5はその後方に配置された複数の機能提供サイト41へのルーティング機能を果たしても良い。
【0084】
エントリーサーバー5の後方の機能提供サイト41は、エントリーサーバー5と同一の施設内に設置するか、専用線で接続された施設外部に設置するのが好ましい。これにより、インターネット3から完全に隔離することが可能になる。このような接続形態でも、エントリーサーバー5をファイヤーウォール等を介してインターネット3に接続することにより、簡単にインターネット3のアクセスを実現することができる。
【0085】
以上の構成を有するユーザーアプリケーションソフトウエアの構成を図2に示す。ユーザーアプリケーションソフトウエア2は各機能提供サイトA,B・・・へのアクセス仕様及びコアサイト32,42へのアクセスを制御する。またユーザーアプリケーションソフトウエア2は複数のコンポーネント1,2・・・を有し、各コンポーネントには予め設定された機能提供サイトA,B・・・がアクセス可能になっている。
【0086】
[2] 操作方法
図1及び図5を参照して、本発明の診療支援ネットワークシステムの使用方法を以下詳述する。
【0087】
(a) 各ユーザーによるユーザーアプリケーションソフトウエアの起動
各ユーザーがダブルクリック等によりユーザーアプリケーションソフトウエア2を起動すると、ユーザーアプリケーションソフトウエア2はコアサイト32,42にアクセスし、直近使用のタイムスタンプを送信し、その後に発生したイベント情報(主として新規な機能提供サイト及び既存の機能提供サイトの機能更新の情報)を受信し、内部情報を更新するとともに、必要に応じてユーザーに知らせる。既存の機能提供サイトの機能更新は、例えば当該サイトに送信すべきデータ項目の変更等である。もちろんユーザーは個々の機能提供サイト31,41にアクセスすることにより機能更新することもできるが、アクセス効率を向上させるとともに更新もれを防ぐために、コアサイト32,42に情報を集中させて、そこから更新情報を得るようにするのが好ましい。
【0088】
ユーザーアプリケーションソフトウエア2に登録されている全ての機能提供サイト31,41にアクセスして、個々の機能提供サイト31,41の稼働を確認するのが好ましい。もし稼働していない場合にはウォーニングを出す。
【0089】
図2に示すように、フォーム・プロパティファイル(及びそれに従属するコンポーネント・プロパティファイル)をロードする。特に指定がない場合には、前回最後に使用したものをロードする。ただし、起動時のオプションとして、特定のフォームプロパティファイルを指定することも可能である。フォーム・プロパティファイルには、主としてフォームのサイズ及び位置、使用コンポーネントのサイズ及び位置等のプロパティが格納されている。
【0090】
フォーム・プロパティファイルに設定された内容に基づき、フォームを表示する。フォームに表示されたコンポーネントは、必要に応じて、コンポーネントプロパティの内容に応じて然るべきデータ(例えば患者のデータ)をローカルDBから読み取り、表示する。
【0091】
(b) データ入力・表示画面の設定
画面構成欄のパラメータ一覧からデータ入力・表示画面を指定する。また画面構成欄のパラメータを選択・ロードして、データ入力・表示画面の表示を行う。例えば「糖代謝障害(糖尿病)」が疑われる患者の場合、「データ入力画面リスト」に「糖代謝障害入力画面」という1行が付加される。この行を選択して実行すると、「空腹時血糖」、「負荷血糖30分値」、「負荷血糖1時間値」、「負荷血糖2時間値」、「グリコヘモグロビンA1c」等の糖代謝障害関連項目の入力欄や、糖代謝障害、管理指標の時系列推移グラフ等が含まれた画面が表示される。この画面で入力されたデータは、他のデータと同様に扱われ、クライアントコンピュータに格納される。
【0092】
データの入出力はユーザーが意図した処理(例えばワープロ入力)に限らず、意図しない処理(例えばIME(辞書ソフト)が変換の優先順位を学習する)に大別できるが、実際のデータの入出力の場合、後者の処理データが求められることが多い。しかしこのような処理を汎用的に行うソフトウエアは発達しておらず、かつこのような入出力支援機能の内容は時とともに変化するので、ユーザー環境内にインストールしておくよりも、ネットワーク上に処理エンジンを設置し、これを共同利用する方が効率的である。
【0093】
(2) 自動交信
データ入力が完了すると、プロパティファイルによりトリガー条件と送信項目を設定する。トリガリング条件を満たす場合、まずユーザーの認証情報を該当する機能提供サイトに送信し、その機能提供サイトの認証を受けて、認証ステータスを受信する。認証がOKの場合、送信データの項目のバージョンを送信し、該当する機能提供サイトが確認した後、送信データの項目のバージョンを送信する。その後で、データを送信し、機能提供サイトによるチェック結果を受信する。
【0094】
例えば、「薬剤禁忌チェック機能提供サイト」からダウンロードしたプロパティファイルにより、「処方薬剤名」、「症状」、「疑い・確定診断名」のいずれかのデータに変容があった場合にトリガーが作動し、このトリガリングにより、「ユーザー認証情報」に続き、「処方薬剤名」、「症状」、「疑い・確定診断名」および「年齢」、「身長」、「体重」、「アレルギー」、「既往症」の情報が自動的に抽出され、「薬剤禁忌チェック機能提供サイト」に送信される。
【0095】
設定されたトリガー条件に基づき、ユーザーアプリケーションソフトウエア2から抽出・送信されたデータを受信した「薬剤禁忌チェック機能提供サイト」では、まず「ユーザー認証情報」に基づいてユーザー認証を行う。その結果、有効なユーザーからのアクセスであることが認証されれば、送信された情報について、禁忌に関するデータチェックを実施し、その結果をフォームに返送する。なお返送する際、ユーザーアプリケーションソフトウエア2における表示形式情報も添付することもできる。
【0096】
(3) 結果の表示
ユーザーアプリケーションソフトウエア2が受信した結果情報は、標準の形式又は指定された形式に基づいて表示される。結果に問題があるか否かを判定し、問題がなかった場合には、通信終了指示を送信し、通信ステータスを受信する。一方、問題があった場合には、警告ウィンドウが警告音とともに即時表示され、問題点をユーザーに知らせる。また結果情報に基づき、診断や薬剤の処方を表示する。
【0097】
(4) 手動交信
トリガリングは自動的に行われるだけではなく、例えば専用スクリーニング用の機能提供サイトへの送信の場合にはユーザーが手動で行うこともある。手動により送信された機能提供サイトが処理した結果はフォームに返信され、データ、情報及び/又は処理結果を表示する。
【0098】
(5) 爾後の項目
上記工程を爾後の入力項目について繰り返すことにより、入力データのチェック等のデータ処理を自動的に行うことができる。
【0099】
本発明のネットワークシステムは、汎用性を高めるために、エンドユーザーが容易にカスタマイズできるようになっている。エンドユーザーは、既に機能が割り付けられたコンポーネントや、カスタマイズ可能なより汎用性の高いコンポーネントをフォームに張り付け、必要に応じて幾つかのプロパティを記述するという簡単な設定だけで、高機能なアプリケーションを構築することができる。またこうして得られた設定結果は、設定ごとに作成されるプロパティファイルに格納されるので、後で容易に再現することができ、かつライブラリ化や流通も容易に実現できる。このため、汎用のワープロソフトや表計算ソフト(例えばMS WORD, MS EXCEL)や、特定のデータセットを処理するように意図されたソフトウエアでの問題点(活用には多くの予備知識を必要とすることや、用途が限定されていること等)は、本発明のネットワークシステムにより解決できる。
【0100】
本発明のネットワークシステムは、ユーザーアプリケーションソフトウエア2のコアとなる実行形式のファイルに、プロパティファイルをロードさせることにより、目的の動作を得ることができる。また別のプロパティファイルをロードさせれば、即座に(ホットスワップで)別の機能を有するアプリケーションとして動作する。このプロパティファイルの内容の大部分は、コンポーネントの設定条件がパラメータ形式で記述されたものなので、データ量がごく少なくて済む。現在インターネット等の外部ネットワークとの接続において、通信速度の確保が困難なことが大きな問題となっているが、このサイズの小さいプロパティファイルであれば、ネットワークを介した流通にも適している。
【0101】
また本発明のネットワークシステムでは、データの蓄積もローカルエリア及びグローバルエリアのいずれでも自由に行えるので、通信速度に応じて処理効率やセキュリティの実現を最適化することができる。さらにネットワーク上の機能提供サイトによる入出力支援処理には、必要最低限のデータしか必要としないため、通信速度の点から有利であるのみならず、セキュリティの点からも有利である。
【0102】
【発明の効果】
以上の通り、本発明のネットワークシステム(特に診療支援ネットワークシステム)はネットワークを介して外部の複数の機能提供サイトと接続した構成を有するので、各種の作業(例えば医療業務)に対しても適切かつ迅速に対応することができ、かつ種々のチェック機能を利用することができる。また各機能が複数のサイトに分散した構成を有するので、専門知識の分散化を達成しており、最高の知識及び情報に接することが可能となる。
【0103】
また一機関で全てのプログラム、データベース等を作成したりバージョンアップしたりする必要がなく、各機能提供サイトで分散して行うことができるので、システム全体としてはプログラム、データベース等の作成及びバージョンアップを迅速に行うことができる。
【0104】
このような特徴を有する本発明の診療支援ネットワークシステムには、外部の複数の機能提供サイトと契約するだけで利用できるので、各医療機関の負担コストは著しく小さくて済む。従って、本発明の診療支援ネットワークシステムは大規模な医療機関のみならず中小の医療機関にとって経済的にも非常に有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のネットワークシステムの全体構成を示す概略図である。
【図2】 本発明のユーザーアプリケーションソフトウエアの構成を示す概略図である。
【図3】 本発明の診療支援ネットワークシステムのフォームにおけるデータ入力・表示画面の一例を示す概略図である。
【図4】 本発明のユーザーアプリケーションソフトウエアのファイル構成を示す概略図である。
【図5】 本発明のユーザーアプリケーションソフトウエアの動作例を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1・・・ネットワークシステム
2・・・ユーザーアプリケーションソフトウエア
21・・・データベース
22・・・コンポーネント
23・・・フォーム
27・・・他のシステム
28・・・既存のプロパティファイル
29・・・新規の又は更新されたプロパティファイル
3・・・インターネット
31,41・・・機能提供サイト
32,42・・・コアサイト
4・・・エクストラネット
5・・・エントリーサーバー
6・・・ネットワーク

Claims (6)

  1. ユーザーのコンピュータの画面に表示されるフォーム及びコンポーネントを有するユーザーアプリケーションソフトウエアと、前記フォーム及び前記コンポーネントの設定条件を保持するプロパティファイルと、前記コンポーネントにデータを入力する手段を有する前記ユーザーコンピュータと、
    専門特化した知識ベース又は処理機能を有し、データの送受信により前記ユーザーアプリケーションソフトウエアに専門家による診療支援を提供するネットワーク上の複数の機能提供サイトと、
    新規機能提供サイトの有無及び既存の機能提供サイトの更新に関する情報を有し、各機能提供サイトの最新の情報を有する前記ネットワーク上のコアサイトとを備える診療支援ネットワークシステムであって、
    各機能提供サイトは、一般診断支援機能、専門診断支援機能、診断代行機能、治療・管理支援機能、診療行為チェック機能、診療行為認証機能、傷病名変換機能、健康診断支援機能、健康指導支援機能、テンプレート提供機能、診療録作成支援機能、音声データテキスト化機能、医薬品情報提供機能、医療・学会情報等の検索・提供機能、診療報酬算定機能、診療報酬査定チェック機能、検体検査オーダー・結果受信機能、医薬品・医療材料等購入支援機能、統計支援機能、医療情報ストア・参照機能、「公証」機能、アクセス権保持者認証機能、患者・受診者の健康状態評価機能、証明書等作成支援機能又は利用可能医療資源照会機能であり、
    前記プロパティファイルは前記機能提供サイトの情報及びトリガリング条件を格納しており、
    前記ユーザーアプリケーションソフトウエアは、前記コアサイトから新規な機能提供サイト及び既存の機能提供サイトの機能更新の情報を受信すると、前記プロパティファイルを更新し、
    ユーザーが前記コンポーネントにデータを前記入力手段により入力し、
    前記ユーザーアプリケーションソフトウエアが、前記コンポーネントに入力されたデータに基づいて、前記トリガリング条件を満たす機能提供サイトデータ送信し、
    前記機能提供サイトにおいて前記送信されたデータを各専門家によって処理し、前記処理結果を前記ユーザーアプリケーションソフトウエアに送信し、
    前記ユーザーアプリケーションソフトウエアは、前記処理された結果を前記フォームに表示し、前記ユーザーコンピュータに格納し、及び/又は前記機能提供サイトに格納することを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
  2. 請求項1に記載の診療支援ネットワークシステムにおいて、前記コンポーネントとして、デフォルトで一定の機能を有する専用コンポーネントと、前記プロパティファイルの情報により機能が割り付けられる汎用コンポーネントとを有することを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
  3. 請求項1又は2に記載の診療支援ネットワークシステムにおいて、前記プロパティファイルは、各機能提供サイトへのアクセス仕様を定めたプロパティファイル、前記フォームのプロパティファイル、及び前記コンポーネントのプロパティファイルを含むことを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の診療支援ネットワークシステムにおいて、前記トリガリング条件は、前記フォーム上で発生したイベントが処理される際に、所定の条件を満たしたときに該当する機能提供サイトへのアクセスを実行するようになっていることを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の診療支援ネットワークシステムにおいて、前記ネットワークがインターネット、VPN及び/又はエクストラネットであることを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の診療支援ネットワークシステムにおいて、前記コンポーネントに入力されたデータには、前記ユーザーコンピュータに格納されたデータを前記プロパティファイルの内容に応じて前記ユーザーアプリケーションソフトウエアにより読み取り、表示したものがさらに含まれることを特徴とする診療支援ネットワークシステム。
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