JP5121231B2 - データ処理装置 - Google Patents
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Description
・任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出手段、
・1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶手段、
・前記イベント検出手段が検出するイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御手段、
・前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御手段が判断した場合、データについて、前記通信処理を行う通信手段。
・任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出ステップ、
・1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶ステップ、
・前記イベント検出ステップで検出したイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御ステップ、
・前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御ステップで判断した場合、データについて前記通信処理を行う通信ステップ。
・任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出手段、
・1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶手段、
・前記イベント検出手段が検出するイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御手段、
・前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御手段が判断した場合、データについて前記通信処理を行う通信手段。
・前記通信可否判断ルールは、前記データの所有者への前記データの転送を許可し、
・前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、他のデータ処理装置の所有者が前記データの所有者か否かに基づいて、前記他のデータ処理装置へのデータの転送可否を判断し、
・前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記データの転送可と判断されたときに、前記データを前記他のデータ処理装置に転送する、
データ処理装置を提供する。
・前記データの利用履歴を蓄積する利用履歴蓄積手段をさらに備え、
・前記通信可否判断ルールは、所定の利用頻度を満たしているか否かに応じて前記データの転送を許可し、
・前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、データの利用履歴から得られる利用頻度に基づいて前記データ取得の可否を判断し、
・前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記データを取得可と判断されたときに、外部から前記データを取得する、
データ処理装置を提供する。
・前記ドメイン内のデータ処理装置のユーザそれぞれに対して設定されている個人優先度を外部から取得する優先度取得手段をさらに備え、
・前記通信可否判断ルールは、データの所有者よりも高い個人優先度を有するユーザのデータ処理装置への前記データの転送を許可し、
・前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、外部から取得した個人優先度に基づいてデータ取得の可否を判断し、
・前記通信手段は、前記通信処理制御手段によりデータを取得可と判断されたときに、外部から前記データを取得する
データ処理装置を提供する。
(1)本発明を適用したシステムの概要
図1は、本発明のデータ処理装置を含むデータ処理システムSの構成を示す説明図である。データ処理システムSは、1以上の端末装置(特許請求の範囲におけるデータ処理装置に相当)100a,100bと、データ保持サーバ(以下、単にサーバという)200と、を含む。複数の端末装置100とサーバ200とは、LANなどの伝送路Nで接続され、互いにデータの送受信が可能である。
ここで、本発明について例を挙げて説明する。ユーザAは、端末装置100として、自動車に搭載された車載端末ACTとリビングに設置されたDVDレコーダADとを有しているとする。さらに、ユーザAは、サーバ200としてホームサーバHSを所有しているとする。なお、各装置はネットワークで互いに接続されている。
転送ルール:車載端末の電源がオフになるとき
転送対象条件:映画「マトレックス」
転送先条件:ホームサーバHS
ステップS4:ユーザAは、宅内のDVDレコーダADで「マトレックス」を再生しようとする。DVDレコーダADに映画「マトレックス」は存在しないので、DVDレコーダADは制御情報C2に基づいてホームサーバHSにアクセスし、映画「マトレックス」を再度取得する。制御情報C2は、取得条件として、(1)取得ルール、(2)取得対象条件、(3)取得先条件が含まれている。それぞれの値は以下の通りである。
取得ルール:再生の指示があり、かつ再生対象のデータが存在しないとき
取得対象条件:全ての映画
取得先条件:ホームサーバHS
以上のように、制御情報に基づいて映画「マトレックス」の転送や取得を行うことにより、ユーザはいつでも自分に便利な端末装置100で映画を鑑賞することができる。
[機能構成]
次に、データ処理システムSを構成する端末装置100及びサーバ200の機能構成について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下の説明において、データ識別子とは、データ処理システムSにおいてデータを一意に特定するための情報であり、例えばファイル名やURLが一例としてあげられる。ユーザ識別子とは、データ処理システムSにおいてユーザを一意に特定するための情報である。装置識別子とは、データ処理システムSにおいて端末装置100またはサーバ200を一意に特定する情報であり、MACアドレスやIPアドレスが一例として挙げられる。各装置の装置識別子は、それぞれの装置の不揮発性メモリに記憶されている。本実施形態では、端末装置100a、100b、サーバ200の装置識別子は、下記の通りである。
端末装置100b:TERMINAL−ID−000B
サーバ200:HOME−SERVER−0001
(1)端末装置の機能構成
図2は、端末装置100の機能構成を示す機能ブロック図である。端末装置100は、以下の構成要素(a)〜(n)を有している。端末装置100は、HDD等の記憶媒体、CPU、RAM、ROM等を有するデータ処理装置である。各格納部(a)〜(c)は記憶媒体により実現され、各処理部(d)〜(n)はCPUが実行するプログラムによって実現される。なお、記憶媒体に格納されたデータは、別の装置からダウンロードなどにより取得することが可能である。
(a)制御情報格納部111:制御情報を蓄積する。
(b)データ格納部112:データを蓄積する。
(c)転送履歴格納部113:データの転送履歴を格納する。
(d)変化検出部101:センサなどの1以上の検出装置に接続され、所定のイベントを検出する。
(e)検出制御部102:前記制御情報に基づき変化検出部101を制御する。
(f)データ転送部103:データの転送を行う。
(g)データ転送制御部104:前記制御情報に基づきデータ転送部103を制御する。
(h)制御情報取得部105:前記制御情報を、制御情報格納部111またはデータ格納部112から読み出す。
(i)通信部106:サーバ200または他の端末装置100と通信を行う。
(j)データ取得部121:サーバ200または他の端末装置100からデータを取得する。
(k)データ取得制御部122:前記転送履歴に基づき、データ取得部121を制御する。
(l)蓄電部123:データを転送または取得するための電力を蓄える。
(m)蓄電量算出部124:蓄電部123が蓄えるべき電力量を算出する、
(n)制御情報生成部300:ユーザからの入力を受け付け、ユーザからの入力に基づき制御情報を生成し、制御情報を制御情報格納部111に格納またはデータ格納部112のデータに付与する。
図3は、サーバ200の詳細な構成を示す機能ブロック図である。サーバ200は、以下の構成要素(a)〜(e)を有している。サーバ200は、HDD等の記憶媒体、CPU、RAM、ROM等を有するデータ処理装置である。格納部(a)は記憶媒体により実現され、各処理部(b)〜(e)はCPUが実行するプログラムによって実現される。
(a)データ格納部211:データを蓄積する。
(b)データ要求受信部201:端末装置100からのデータ取得要求を受信する。
(c)データ転送部202:前記データ取得要求に応じ、データ格納部211に保持するデータを転送する。
(d)データ受信部203:端末装置100からデータを受信し、データ格納部211に格納する。
(e)通信部204:他の端末装置100と通信を行う。
次に、データ格納部112,211、制御情報格納部111及び転送履歴格納部113に格納されている情報について説明する。さらに、制御情報について詳しく説明する。
図4は、端末装置100のデータ格納部112及びサーバ200のデータ格納部211に蓄積される情報の概念説明図である。データ格納部112,211には、データ識別子とデータとが対応付けられて蓄積されている。図4は、例えば、データ識別子「DATA−ID−0001」はデータ「DATA−0001」と対応付けられていることを示す。データとは、転送や取得などの通信処理の対象となるデータである。データには、後述するように、制御情報が付加されている場合がある。
図5は、端末装置100の制御情報格納部111に蓄積されている情報の概念説明図である。制御情報格納部111には、データ識別子と制御情報識別子とが対応付けられて蓄積されている。制御情報識別子は、制御情報を特定する。これにより、データと独立に記憶されている制御情報とデータとを関連付け、端末装置単位で制御情報を管理することができる。また、制御情報格納部111には、制御情報が蓄積されている。制御情報は、データの転送や取得などの通信処理を制御するための情報である。制御情報については詳細を後述する。
図6は、端末装置100の転送履歴格納部113に蓄積されている情報の概念説明図である。転送履歴格納部113には、データ識別子、装置識別子、転送日時が対応付けられて記憶されている。例えば、転送したデータを再度取得しようとする時に、転送履歴を参照することにより、取得先を容易に特定することができる。例えば、図6は、データ識別子「DATA−ID−0001」のデータは、装置識別子「TERMINAL−ID−0001」の端末装置100に、2004年2月13日12時12分12秒に転送されたことを示している。
(4−1)制御情報の構造の概要
図7は、データの通信処理を制御するための制御情報の構造の概念説明図である。制御情報は、データと共にデータ格納部112に蓄積されているか、データとは独立に制御情報格納部111に蓄積されている。
再び図7を参照し、制御情報のデータ構造について具体的に説明する。本実施形態では、制御情報C100は階層構造を有している。制御情報C100の第1層は、以下の情報(a)〜(d)を含む。
(a)制御情報識別子C101:制御情報C100を一意に特定する。
(b)検出制御情報リストC102:通信処理の実行の契機である通信処理ルールの記述を含む。すなわち、制御情報C100と関連付けられたデータに対する通信処理を開始するための条件が記述される。具体的には、端末装置100の変化検出部101が検出する1以上のイベントの組み合わせで定義される転送ルールや取得ルールが記述される。
(c)転送制御情報リストC103:データの転送処理の制御内容が設定される。少なくとも転送先条件を含み、好ましくは転送対象条件と転送後処理の記述とを含む。
(d)取得制御情報リストC104:データの取得処理の制御内容が設定される。少なくとも取得対象条件と取得先条件とを含み、好ましくは取得後処理の記述を含む。
検出制御情報リストC102は、1つ以上の検出制御情報C111を含む。各々の検出制御情報C111は、以下の情報(b1)〜(b3)を含む。
(b1)検出制御情報識別子C121:検出制御情報C111を一意に特定する。
(b2)検出内容リストC122:端末装置100の変化検出部101により検出可能な1以上のイベントの組み合わせが記述される。
(b3)処理識別子C123:制御情報C100において、検出内容リストC122を満たした場合に実行する処理内容へのポインタが記述される。この例では、後述する転送制御情報C131または取得制御情報C151へのポインタが記述される。
「検出手段識別子C124:電源状態検出手段、検出条件C125:電源OFF」
例2:電源供給の遮断を検出するセンサが端末装置100に接続されている場合
「検出手段識別子C124:バッテリー残量検出手段、検出条件C125:残存容量25%以下」
例3:距離を測定するセンサが端末装置100に接続されている場合
「検出手段識別子C124:RF(Radio Frequency)タグとの物理的距離測定手段、検出条件C125:ユーザAのPDAとの距離50cm以下」
例4:距離を測定するセンサが端末装置100に接続されている場合
「検出手段識別子C124:RFタグとの物理的距離測定手段、検出条件C125:ユーザAの車庫との距離2m以下」
例5:故障検出センサが端末装置100に内蔵されている場合
「検出手段識別子C124:故障検出手段、検出条件C125:データ格納部の格納エラー10%以上」
例6:CPUの使用率を端末装置100が監視している場合
「検出手段識別子C124:プロセス監視手段、CPU使用率:90%以上」
例7:ネットワークとの接続状態を端末装置100が検出している場合
「検出手段識別子C124:電波検出手段、検出条件C125:無線LANアクセスポイントからの電波受信不能」
例8:ネットワークとの接続状態を端末装置100が検出している場合
「検出手段識別子C124:レスポンス時間測定手段、検出条件C125:特定の装置へのデータ転送におけるレスポンスが10msec以上」
例9:ネットワークとの接続状態を端末装置100が検出している場合
「検出手段識別子C124:トラフィック検出手段、検出条件C125:単位時間あたりのトラフィック増大率が20%以上」
以上のようなイベントの組み合わせで、通信処理ルールが定義される。なお、通信処理ルールを満足するか否かの判断は、通信処理ルールを定義する全てのイベントが生じたかどうかにより判断することができる。また、イベントのうち所定割合以上のイベントが生じたら、通信処理ルールが満たされたと判断しても良い。
転送制御情報リストC103は、1以上の転送制御情報C131を含む。各々の転送制御情報C131は、以下の情報(c1)〜(c4)を含む。
(c1)処理識別子C141:転送制御情報リストC103において、転送制御情報C131を一意に特定する。
(c2)転送対象条件C142:転送処理の対象となるデータを特定する条件が記述される。
(c3)転送先条件C143:転送対象データの転送先を特定する条件が記述される。
(c4)転送後処理C144:転送処理完了後の転送処理対象データに対する処理内容が記述される。
(d1)処理識別子C161:取得制御情報リストC104において、取得制御情報C151を一意に特定する。
(d2)取得対象条件C162:取得処理の対象となるデータを特定する条件が記述される。
(d3)取得先条件C163:取得対象データの取得先を特定する条件が記述される。
(d4)取得後処理C164:取得処理完了後の取得処理対象データに対する処理内容が記述される。
転送対象条件C142について、さらに詳しく説明する。転送対象を特定する条件としては、データ処理装置端末装置100やサーバ200の外部において予めデータに付与または関連付けられている情報の記述が挙げられる。例えば、「データ識別子」、「ユーザ識別子」、「データ種別」、「著作権の有無」、「データの信頼度」が挙げられる。
転送先条件C143には、転送対象データの転送先となる装置を特定する情報が記述される。転送先条件は、1つの装置を特定する情報でもよいし、複数の装置を特定する情報であっても良い。1つの装置を特定する情報としては、装置識別子、IPアドレス、装置の通信部のMACアドレスなどが挙げられる。
転送後処理C144には、転送処理中または転送処理が完了した後に、転送対象データについて行う後処理が記述される。
次に、制御情報に基づいて処理を行うデータ処理システムSの機能について説明する。本実施形態に係るデータ処理システムSの機能は、(1)制御情報の生成及び検出の準備処理、(2)データの転送処理、(3)データの取得処理、(4)電源処理の4つに大別できる。
制御情報の生成及び検出の準備処理は、1)ユーザ入力の受け付け、2)制御情報の生成・格納、3)検出準備の3段階に大別できる。以下、各段階について、順を追って詳述する。
端末装置100の制御情報生成部300は、ユーザから制御情報の自動処理設定の指示を受け付け、制御情報の生成に必要な情報の入力を受け付ける画面を表示する。制御情報の生成は、ユーザ入力に基づいて行うことが好ましい。ユーザの意図に沿ったデータ自動移動を実現するためである。図8〜図10は、制御情報生成部300が出力する制御情報入力画面の一例である。図8に示すメニュー画面は、「転送設定」または「取得設定」のいずれかの選択を受け付ける。もしも「転送設定」が選択されれば、図9に示す入力画面が表示される。「取得設定」が選択されれば、図10に示す入力画面が表示される。図9及び図10の入力はほぼ同様であるので、図9の転送設定入力画面を例に取り説明する。
制御情報生成部300は、入力された情報に基づいて、制御情報C100を生成する。図9の転送設定入力画面における入力を元に制御情報を生成する場合を例に取り、説明する。「転送ルール」の設定内容に基づいて、制御情報C100の検出手段識別子C124と検出条件C125とが生成される。「転送対象」の設定内容に基づいて、制御情報C100の転送対象条件C142が生成される。「転送先」に基づいて、制御情報C100の転送先条件C143が生成される。転送後処理の設定入力があった場合はその内容に基づいて転送後処理C144が生成される。入力がなかった場合は、例えば転送対象データのデータ種別に基づき転送後処理を決定することができる。データ種別に基づく転送後処理C144の設定とは、例えば、データ種別が「著作権有り」の場合に「転送済みデータの削除」を設定することが挙げられる。
制御情報生成部300は、制御情報C100の格納後、制御情報C100の格納場所と共に制御情報の生成を検出制御部102に通知する。検出制御部102は、この通知を受け取ると、通知された格納場所から制御情報C100を読み出す。検出制御部102は、制御情報C100から検出制御情報C111を抽出し、検出制御情報C111に含まれる検出手段識別子C124を抽出する。さらに、検出制御部102は、抽出した検出手段識別子C124に対応する変化検出部101に対し、検出条件C125、制御情報識別子C101及び検出制御情報識別子C121を送信する。これを受けた変化検出部101は、受け取った情報を記憶し、記憶した検出条件C125に合致するイベントの検出に備える。
データの転送処理は、1)イベントの検出、2)転送の要否判定、3)転送対象データの取得及び制御情報の特定、4)データ転送先及び転送順序の特定、5)データの転送、6)後処理の6段階に大別できる。以下、各段階について順を追って詳述する。また、転送先が行う処理についても併せて説明する。
いずれかの変化検出部101は、記憶している検出条件C125を満たすイベントを検出する。ついで、その変化検出部101は、記憶している制御情報識別子C101及び検出制御情報識別子C121と、自らを特定する検出手段識別子とを、データ転送制御部104に検出通知として送信する。
データ転送制御部104は、検出通知に含まれる検出制御情報識別子C121をキーとして、制御情報C100から検出制御情報C111を特定する。さらに、データ転送制御部104は、特定した検出制御情報C111内の検出内容リストC122に含まれる検出手段識別子C124と、前記検出通知に含まれる検出手段識別子と、に基づいてデータの転送を行うか否かを判定する。両者が一致しない場合、転送処理を行わないと判定する。ここで、検出内容リストC122が複数の検出手段識別子C124及び検出条件C125を含む場合は、データ転送制御部104は、全ての検出条件を満たすかどうか、すなわち転送ルールを定義する全てのイベントが生じたかどうかにより、転送処理の要否を判定することができる。
次に、データ転送制御部104は、検出制御情報C111に含まれる処理識別子C123をキーとして、対応する転送制御情報C131を取得する。さらにデータ転送制御部104は、前記転送制御情報C131に基づいて転送対象条件C142を取得し、転送対象条件C142を満たすデータを特定する。なお、特定した前記データが利用中の場合は、データの転送を中止しても良いし、利用を強制的に終了して転送処理を行うとしても良い。また、転送対象となるデータが端末装置100内に存在しない場合は、データの転送を中止する。
次に、データ転送制御部104は、転送制御情報C131から転送先条件C143を取得し、転出対象となるデータの転送先を特定する。次いで、データ転送制御部104は、転送対象データのデータ識別子と転送先の装置を一意に識別する装置識別子などとを、データ転送部103に渡す。転送対象のデータが複数ある場合は、各データについて、データの識別子と装置識別子などとをデータ転送部103に渡す。データの数だけ、上記処理を繰り返す。なお、転送対象データ及び転送先が複数ある場合、全てのデータをいずれか1の転送先に転送しても良いし、複数の転送先に分散させて送信して転送先の負荷を軽減するのも良い。
データ転送部103は、データ識別子及び装置識別子を取得すると、データ識別子をキーとしてデータ格納部112からデータを取得し、通信部106を通じてデータ転送先にデータを送信する。
端末装置100の通信部106は、サーバ200からデータを受信した旨の終了通知を受信すると、データ転送部103にその旨を通知する。データ転送部103は、転送制御情報C131から転送後処理C144を取得し、転送したデータに対する後処理が必要か否か判定する。後処理が必要な場合、データ転送部103は、転送後処理C144に設定された処理を行う。例えば、転送後処理C144「転送済みデータの削除」が設定されている場合、転送済データをデータ格納部112から削除する。また例えば、転送後処理C144「転送済みデータのロック」が設定されている場合、転送済データを利用不可能な状態にロックする。
サーバ200は、通信部204を通じてデータを受信する。データ受信部203は、受信したデータをデータ格納部211に格納する。データの格納処理が完了すると、サーバ200は、送信元の端末装置100に対し、通信部204を通じて正常終了通知を送信する。サーバ200は、受信したデータのデータ格納部211への格納が完了するごとに、各データのデータ識別子を含む正常終了通知を端末装置100に送信してもよい。これを受信した端末装置100は、正常終了通知に含まれるデータ識別子に対応するデータに対し、次々に後処理を実行できる。
データの取得処理は、1)イベントの検出、2)取得の要否判定及び制御情報の特定、3)取得対象データの特定、4)データ取得先及び取得順序の特定、5)データの取得、6)後処理、の6段階に大別できる。以下、各段階について順を追って詳述する。また、取得先が行う処理についても併せて説明する。以下の処理において、データ転送処理と同様の処理については同様に行うことができる。
変化検出部101は、記憶していた検出条件C125を満たすイベントを検出すると、制御情報識別子C101及び検出制御情報識別子C121と、自らを特定する検出手段識別子とを、データ取得制御部122に検出通知として送信する。
データ取得制御部122は、検出通知を受け取ると、制御情報識別子C101をキーとして制御情報C100を検索し、取得する。次いで、データ取得制御部122は、検出通知中の検出制御情報識別子C121をキーとして制御情報C100から検出制御情報C111を特定する。さらに、データ取得制御部122は、検出制御情報C111の検出手段識別子C124と検出通知中の検出手段識別子とを比較し、両者が一致しない場合は取得処理を中断する。
次に、データ取得制御部122は、検出制御情報C111に含まれる処理識別子C123をキーとして、取得制御情報リストC104から対応する取得制御情報C151を検索し、取得する。データ取得制御部122は、取得した取得制御情報C151から取得対象条件C162を抽出し、取得対象条件C162を満たすデータを特定する。
次いで、データ取得制御部122は、データ取得部121に取得対象のデータ識別子及び装置識別子を渡す。データ取得部121は、前記データ識別子を含む取得要求を、装置識別子で特定される取得先に送信する。データ取得部121は、取得要求に対する転送メッセージを待機し、これを受信するとデータ及びデータ識別子を抽出する。さらに、データ取得部121は、データ識別子とデータとを対応付けてデータ格納部112に格納する。
データの取得処理においても、データ転送処理と同様に、データの取得後に後処理を行うとしても良い。例えば、取得したデータの再生の開始などである。
次に、前記取得要求を受信した端末装置100またはサーバ200における処理について説明する。一例として、サーバ200が取得要求を受信した場合を例に取る。サーバ200は、通信部204を通じてデータの取得要求を受信する。データ要求受信部203は、受信情報からデータ識別子を抽出し、これをデータ転送部202に渡す。データ転送部202は、渡されたデータ識別子をキーにデータ格納部211を検索し、転送対象となるデータを読み出す。読み出されたデータは、データ転送部202により通信部106を通じて要求元の端末装置100に送信される。
電源処理機能は、電源供給の遮断の検出または遮断を予測が可能な端末装置100が具備することが好ましい機能である。電源処理では、電源の供給が遮断したときに行うべき通信処理に必要な蓄電量を算出し、必要な蓄電量を蓄電部123に蓄える。
次に、本発明のデータ処理システムSで実行される各処理の流れについて、図面を用いて説明する。
図11は、端末装置100が実行する制御情報の生成及び検出の準備処理の流れの一例を示すフローチャートである。この例では、ユーザ入力に基づいて制御情報を生成する場合を例にとって説明する。この処理により、ユーザ入力に基づいて制御情報が生成され、さらに端末装置100は生成された制御情報に基づいて所定のイベントの検出が可能な状態になる。
図12は、データ処理システムSが実行するデータ転送処理の流れの一例を示すフローチャートである。端末装置100は、制御情報C100に基づいて通信処理を行う。ここでは、端末装置100からサーバ200にデータが転送される場合を例に取り、説明する。
ステップS1101:いずれかの変化検出部101は、記憶している検出条件C125を満たすイベントを検出すると、検出通知をデータ転送制御部104に通知する。
端末装置100からデータを受信したサーバ200は、以下の処理を行う。
図13は、データ処理システムSが実行するデータ取得処理の流れの一例を示すフローチャートである。端末装置100は、制御情報C100に基づいて通信処理を行う。ここでは、端末装置100がサーバ200からデータを取得する場合を例に取り、説明する。
ステップS1201:いずれかの変化検出部101は、記憶している検出条件C125を満たすイベントを検出すると、検出通知をデータ取得制御部122に通知する。
データの取得要求を受けた端末装置100またはサーバ200は、以下の処理を行う。ここでは、サーバ200が取得要求を受けた場合を説明する。
(1)ドメイン
図14は、第2実施形態におけるデータ処理システムS’を示す。このデータ処理システムS’には、ドメインDが形成されている。ドメインとは、データの共有や移動が相互に可能な端末をグループ化したものである。ドメインD内では、端末装置100やサーバ200は、互いに有線または無線伝送路Nを介して通信可能である。言い換えると、ドメインD外にある端末装置100は、他の端末装置100やサーバ200と通信できる通信圏外にある。ドメインDが形成されている場合、「ドメインへの参加/離脱」は「電源のオン/オフ」を含む。つまり、イベント「ドメインへの端末装置100の復帰」は、「ドメイン外からドメイン内への端末装置100の復帰」だけでなく、「ドメイン内で電源がオンになる」を含む。また、「ドメインへの端末装置100の復帰」には、「ドメインへの端末装置100の登録」を含んでも良い。同様に、イベント「ドメインDからの端末装置100の離脱」は、「ドメイン内からドメイン外への離脱」だけでなく、「ドメイン内で電源がオフになる」や「ドメインからの端末装置100の脱退」を含む。
さらに、第2実施形態では、通信処理ルールを満足し、かつ通信可否判断ルールを満足した場合にのみ、通信処理を実行することとする。通信可否判断ルールは、転送や取得などの通信処理を実行するか否かを決定する。すなわち、端末装置100は、同一の通信処理ルールを満足しても、通信可否判断ルールを満足するか否かにより通信処理の実行を制御する。その結果、通信処理ルールを満足しても、データの転送や取得を行うことが不適切な場合に処理の実行を行わずに済み、結果としてフレキシブルなデータ処理が可能となる。通信可否判断ルールの一例として、「データを所有しているユーザの端末にのみ転送可」や、「利用頻度が高い場合はドメイン外に持ち出し不可」を挙げることができる。
(a)データの配信元:例えば、データを配信するコンテンツ配信業者が、通信可否判断ルールを設定する。
(b)ドメイン:例えば、各ドメインが形成されるホームネットワークの管理者が、通信可否判断ルールを設定する。
(c)個人:例えば、各端末装置100やサーバ200のユーザが、通信可否判断ルールを設定する。
通信可否判断ルール「所有ユーザの端末にのみ転送可」は、データの「所有ユーザ」及び「転送の可/否」と言うパラメータに依存する。この通信可否判断ルールは、例えば次のように働く。データβをもつ端末装置100bがドメインから離脱しようとするとき、データβが転送可能であり、かつ端末装置100aの所有ユーザが端末装置100bの所有ユーザと同じであれば、端末装置100bはデータβを他の端末装置100aに転送する。この通信可否判断ルールは、例えば家庭において、所有者以外が勝手にデータをドメイン外に持ち出すのを防止するために設定すると有効である。設定は、例えば家庭におけるシステム管理者が行ったり、各データの所有者が行うとよい。
通信可否判断ルール「利用頻度3回以上/週の場合は取得不可」は、各データの利用履歴、例えば視聴履歴と言うパラメータに依存する。より具体的には、このルールは、視聴履歴から求められる「利用頻度」というパラメータに依存する。この通信可否判断ルールは、例えば次のように働く。端末装置100bがドメインから離脱しようとするとき、データαのドメイン内の利用頻度が3回未満/週であれば、端末装置100aにあるデータαを取得する。この通信可否判断ルールは、例えば家庭において、家族がよく使用するデータが持ち出されるのを防止するために設定すると有効である。設定は、例えば家庭におけるシステム管理者が行うとよい。
通信可否判断ルール「不在ユーザのコンテンツは取得可」は、各ユーザのスケジュールに依存する。この通信可否判断ルールは、例えば次のように働く。端末装置100bがドメインから離脱しようとするとき、データαの所有ユーザが不在であれば、端末装置100aからそのデータαを取得する。この通信可否判断ルールは、例えば家庭において、データを最もよく使うであろうデータの所有者が不在の場合、そのデータを有効利用するために設定すると有効である。設定は、例えば家庭におけるシステム管理者が行ったり、各データの所有者が行うとよい。なお、この通信可否判断ルールを用いる場合、例えばサーバ200に各ユーザのスケジュールを蓄積しておくと、端末装置100は、必要な場合にサーバ200のスケジュールを参照することができる。
通信可否判断ルール「個人優先度高なら取得可」は、個人優先度の設定「父>母>子供」に依存する。この通信可否判断ルールは、例えば次のように働く。子供の端末装置100bがドメインから離脱しようとするとき、父のデータαを取得しようとしたとする。しかし、子供の優先度は父より低いので、父のデータαを取得できない。逆に、例えば父の端末装置100がドメインから離脱するときに、母や子供のデータを取得するのは可能である。父は、母や子供よりも個人優先度が高いからである。この通信可否判断ルールは、例えば父が家庭で仕事をした場合に、仕事関係の重要データを子供が勝手にドメイン外に持ち出すことを防止するのに有効である。この通信可否判断ルールの設定は、例えば家庭におけるシステム管理者が行うと良い。なお、この通信可否判断ルールを用いる場合、例えばサーバ200にドメイン内のユーザの個人優先度を記憶させておくと、端末装置100は必要な場合にサーバ200に設定された個人優先度を参照することができる。
通信可否判断ルール「嗜好性と分類とが合致すれば取得可」は、各ユーザの個人情報である嗜好性、例えば「サッカー」と、データの分類、例えば「サッカー」とに依存する。この通信可否判断ルールは、例えば次のように働く。端末装置100bがドメインから離脱しようとするとき、データαを取得しようとする。このとき、端末装置100bのユーザの嗜好性と取得しようとするデータαの内容とが「サッカー」で合致していれば、端末装置100bはデータαを取得できる。この通信可否判断ルールは、例えば、普段は家庭内で楽しんでいる音楽データや画像データを、ドメイン外のドライブ先でも楽しみたい場合に有効である。この通信可否判断ルールの設定は、例えば家庭におけるシステム管理者が行うと良い。なお、この通信可否判断ルールを用いる場合、ドメイン内の各ユーザの嗜好性及びデータの分類をサーバ200に記憶しておくと、各端末装置100は必要に応じてそれを参照することができる。
通信可否判断ルールとして、「ドメイン内ユーザに取得許可の問い合わせを行う」なども考えられる。この場合、パラメータとして「N人以上OK」をサーバ200に記憶しておく。この通信可否判断ルールは、次のように働く。端末装置100bがドメイン離脱時にデータαを取得するに先立ち、端末装置100bのデータ取得制御部122は他のユーザが操作する端末装置100に対し、取得可否の問い合わせを行う。さらに端末装置100bは、問い合わせに対する応答を所定時間待ち、「取得許可」の応答をN人以上のユーザから受信した場合、データαの取得要求を他の端末装置100aに送信してこれを取得する。また、端末装置100bは、収集した応答を出力しても良い。この通信可否判断ルールは、例えば家庭内で共有するデータを、誰かが勝手に持ち出すことを防止するのに有効である。このような通信可否判断ルールは、家庭内のシステム管理者により設定できる。
図18は、通信可否判断ルールを含む制御情報の構造の概念説明図である。なお、本実施形態において、端末装置100の機能構成は、前記第1実施形態と同様である。制御情報は、通信処理ルールと通信処理対象条件と通信先条件とに加え、通信可否判断ルールを含む。本実施形態では、通信処理として、データの転送と取得の2つを想定し、通信可否判断ルールを転送可否判断ルールと取得可否判断ルールとに分けている。転送処理と取得処理とで通信処理ルールを共有しているのは、第1実施形態と同様である。
再び図18を参照し、制御情報のデータ構造について具体的に説明する。図中、実施形態と同様の情報については、図7と同様の符号番号を付して示す。
(a)制御情報識別子C101:制御情報C100’を一意に特定する。
(b)検出制御情報リストC102:通信処理の実行の契機である通信処理ルールの記述を含む。すなわち、制御情報C100’と関連付けられたデータに対する通信処理を開始するための条件が記述される。具体的には、端末装置100の変化検出部101が検出する1以上のイベントの組み合わせで定義される転送ルールや取得ルールが記述される。
(c)通信制御情報リストC105:データの転送処理や取得処理の制御内容が設定される。具体的には、転送処理については少なくとも転送先条件を含み、好ましくは転送対象条件及び転送後処理の記述を含む。取得処理については、少なくとも取得対象条件と取得先条件とを含み、好ましくは取得後処理の記述を含む。
検出制御情報リストC102は、1つ以上の検出制御情報C111を含む。各々の検出制御情報C111は、以下の情報(b1)〜(b3)を含む。
(b1)検出制御情報識別子C121:検出制御情報C111を一意に特定する。
(b2)検出内容リストC122:端末装置100の変化検出部101により検出可能な1以上のイベントの組み合わせが記述される。検出内容リストの内容は、第1実施形態と同様であり、検出内容リストC122に含まれる1以上の検出条件C125の組み合わせ、すなわち1以上のイベントの組み合わせが、通信可否判断を行う契機となる。
(b3)処理識別子C123:制御情報C100’において、検出内容リストC122を満たした場合に実行する処理内容へのポインタが記述される。この例では、後述する通信制御情報C171のいずれかへのポインタが記述される。
通信制御情報リストC105は、1以上の通信制御情報C171を含む。各々の通信制御情報C171は、以下の情報(c1)〜(c9)を含む。
(c1)処理識別子C141:通信制御情報リストC105において、通信制御情報C171を一意に特定する。
(c2)転送対象条件C142:転送処理の対象となるデータを特定する条件が記述される。
(c3)転送先条件C143:転送対象データの転送先を特定する条件が記述される。
(c4)転送後処理C144:転送処理完了後の転送処理対象データに対する処理内容が記述される。
(c5)転送可否判断ルールC145:転送処理を実行するか否かを決定する条件が記述される。
(c6)取得対象条件C162:取得処理の対象となるデータを特定する条件が記述される。
(c7)取得先条件C163:取得対象データの取得先を特定する条件が記述される。
(c8)取得後処理C164:取得処理完了後の取得処理対象データに対する処理内容が記述される。
(c9)取得可否判断ルールC165:取得処理を実行するか否かを決定する条件が記述される。
図19は、本実施形態の端末装置100が行う処理の流れの一例を示すフローチャートである。この処理では、端末装置100は、所定の通信処理ルールが満たされたとき、転送処理及び/または取得処理を行うか否かを判断する。さらに、端末装置100は、前記判断に基づいて、転送処理、取得処理またはその両方を行う。下記処理において、ステップS1304〜S1311は転送に関する処理、ステップS1312〜S1319は取得に関する処理である。転送先及び取得先が行う処理は、第1実施形態と同様である。
端末装置100bが著作権で保護されたデータαを取得してドメインから離脱するとき、データαのライセンスデータのみを取得し、コンテンツデータをドメイン内に残す形態が考えられる。この場合、端末装置100b自身もデータαを再生することはできなくなるが、ドメイン内で他の端末装置100によりデータαが再生されることを防止することができる。しかも、ドメインに復帰したときには、端末装置100bはライセンスデータのみをドメイン内の端末装置100またはサーバ200に転送すればよく、コンテンツデータの転送は不要である。従って、ドメイン復帰時の転送データ量が少なくて済み、ドメイン内で無駄なリソースを使わずに済む利点がある。
[機能構成]
以下、本発明の第3実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。図20は、第3実施形態に係る端末装置500の機能構成図である。第3実施形態のデータ処理システムSSは、第1実施形態のデータ処理システムSにおいて端末装置100を図20に示す端末装置500に置き換えたものである。図中、第1実施形態と同じ符号を付した要素は、第1実施形態と同様の機能を有している。本実施形態では、ユーザ知覚部503及び知覚制御部504が端末装置100に付加されている。ユーザ知覚部503は、ユーザに制御情報で指定された情報を通知する1以上の出力装置からなる。知覚制御部504は、制御情報に基づきユーザ知覚部503を制御する。このようなデータ処理システムSSにおいて、ユーザ入力に基づいてユーザへの通知を行う知覚処理に関係する制御情報を生成し、ユーザへ通知する。
図21は、制御情報C200の構造を示す概念説明図である。本実施形態では、第1実施形態で述べた制御情報C100に加え、制御情報C200を用いて処理を行う。
(a)制御情報識別子C201:制御情報C200を一意に特定する。
(b)検出制御情報リストC202:知覚処理実行の契機である知覚処理ルールの記述を含む。前記検出制御情報リストC102と同様の情報である。
(c)知覚制御情報リストC203:ユーザへの知覚処理の制御内容が設定される。少なくとも知覚手段の特定と知覚内容と転送処理または取得処理を特定する処理識別子とを含む。
(c1)知覚処理識別子C241:知覚制御情報リストC203において、知覚制御情報C231を一意に特定する。
(c2)知覚手段識別子C242:ユーザへ情報を通知するための出力装置を特定する。
(c3)知覚内容C243:ユーザへ通知する情報を特定する。
(c4)知覚後処理C244:知覚処理完了後の処理の要否および処理内容を特定する。
(c5)処理識別子C141またはC161:転送や取得など通信処理を特定する。これにより、通信処理と知覚処理とを対応付けることができる。
前記制御情報C200を生成・格納し、検出の準備をする処理は、図11に示すフローチャートにおいて、制御情報C100の格納場所が端末装置100側の場合の流れと同様である(ステップS1001,S1002,S1004〜S1008)。
(A)転送履歴
前記第1実施形態では、ある端末装置100aが別の端末装置100bにデータを転送した後、端末装置100aが前記データを再度取得する際に転送履歴を用いる例を説明した。ここで、端末装置100aが端末装置100bにデータを転送し、端末装置100bが前記データをさらに別の端末装置100cに転送した後、端末装置100aが前記データを再度取得する際に転送履歴を用いることを考える。この場合、次の2つの方法が考えられる。
200:サーバ
Claims (17)
- ドメイン内でデータの通信を行うデータ処理装置であって、
各ドメインは、データの送受信が可能な少なくとも1つのデータ処理装置を含み、
任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出手段と、
前記ドメイン内で共有されるデータの通信処理を開始するか否かを判断するための条件であって1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶手段と、
前記イベント検出手段が検出するイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御手段と、
前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御手段が判断した場合、データについて、前記通信処理を行う通信手段と、
を備え、
前記制御情報記憶手段は、前記通信処理を許可するか否かを決定するための通信可否判断ルールを、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信処理制御手段は、前記通信処理ルールが満足されていると判断した場合、さらに通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可するか否かを判断し、
前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記通信処理ルールが満足されていると判断され且つ前記通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可すると判断された場合のみ、前記データについて前記通信処理を行い、
前記通信処理は、前記ドメイン内で共有されるデータの転送先への転送またはそのデータを記憶している取得先からの取得であることを特徴とするデータ処理装置。 - 転送対象となりうるデータを記憶するデータ記憶手段をさらに備え、
前記通信手段は、前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御手段が判断した場合、転送対象の前記データを前記データ記憶手段から読み出し、読み出した前記データを転送先に転送する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御情報記憶手段は、前記通信処理を行う通信先を特定する通信先条件を、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信手段は、前記通信処理ルールに対応付けられた通信先条件に基づいて、前記転送先または前記取得先を決定することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御情報記憶手段は、前記通信処理の対象となるデータを特定する通信処理対象条件を、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信手段は、前記通信処理ルールに対応付けられた通信処理対象条件で特定されるデータについて、前記通信処理を行うことを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御情報記憶手段は、前記制御情報を識別する制御情報識別子と、前記通信処理の対象となるデータを識別するデータ識別子と、を対応付けてさらに記憶することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記制御情報記憶手段は、前記通信処理の対象となるデータと前記制御情報とを一体に記憶していることを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記制御情報記憶手段は、前記通信処理の後に実行する後処理を、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信手段は、前記通信処理後に前記後処理を実行することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御情報記憶手段は、ユーザへの通知処理を特定する通知処理ルールを、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記イベント検出手段が検出するイベントと前記制御情報中の通信処理ルールとに基づいて、ユーザへの通知処理の要否を判断する通知処理制御手段と、
前記通知処理制御手段が通知処理要と判断した場合、前記通信処理に先立ち、前記通知処理ルールで特定されるユーザへの通知処理を実行する通知処理手段と、
をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記制御情報の登録をユーザ毎に受け付ける制御情報受付手段をさらに備え、
前記制御情報記憶手段は前記制御情報をユーザ毎に記憶する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記通信手段が通信処理した処理履歴を記憶する通信処理履歴記憶手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記データの通信処理の実行に必要な電力を演算し、必要な電力の蓄積を制御する電力蓄積制御部をさらに備えることを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
- ドメイン内でデータの通信を行うデータ処理装置が実行するデータ処理方法であって、
各ドメインは、データの送受信が可能な少なくとも一つのデータ処理装置を含み、
任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出ステップと、
前記ドメイン内で共有されるデータの通信処理を開始するか否かを判断するための条件であって1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶ステップと、
前記イベント検出ステップで検出したイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御ステップと、
前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御ステップで判断した場合、データについて前記通信処理を行う通信ステップと、
を備え、
前記制御情報記憶ステップにおいては、前記通信処理を許可するか否かを決定するための通信可否判断ルールを、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信処理制御ステップにおいては、前記通信処理ルールが満足されていると判断した場合、さらに通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可するか否かを判断し、
前記通信ステップにおいては、前記通信処理制御ステップにおいて前記通信処理ルールが満足されていると判断され且つ前記通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可すると判断された場合のみ、前記データについて前記通信処理を行い、
前記通信処理は、前記ドメイン内で共有されるデータの転送先への転送またはそのデータを記憶している取得先からの取得であることを特徴とするデータ処理方法。 - ドメイン内でデータの通信を行うコンピュータが実行するデータ処理プログラムであって、
各ドメインは、データの送受信が可能な少なくとも1つのコンピュータを含み、
任意のドメインへの登録または離脱に関するイベントを検出するイベント検出手段、
前記ドメイン内で共有されるデータの通信処理を開始するか否かを判断するための条件であって1以上のイベントの組み合わせで定まる通信処理ルールを含む制御情報を記憶する制御情報記憶手段、
前記イベント検出手段が検出するイベントに基づいて、前記制御情報中の通信処理ルールが満足されているか否かを判断する通信処理制御手段、及び
前記通信処理ルールが満足されていると前記通信処理制御手段が判断した場合、データについて前記通信処理を行う通信手段、
として前記コンピュータを機能させ、
前記制御情報記憶手段は、前記通信処理を許可するか否かを決定するための通信可否判断ルールを、前記通信処理ルールと対応付けてさらに記憶し、
前記通信処理制御手段は、前記通信処理ルールが満足されていると判断した場合、さらに通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可するか否かを判断し、
前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記通信処理ルールが満足されていると判断され且つ前記通信可否判断ルールに基づいて通信処理を許可すると判断された場合のみ、前記データについて前記通信処理を行い、
前記通信処理は、前記ドメイン内で共有されるデータの転送先への転送またはそのデータを記憶している取得先からの取得であることを特徴とするデータ処理プログラム。 - 前記通信可否判断ルールは、データの配信元、ドメイン、または前記データ処理装置のユーザのいずれかにより設定されることを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
- 前記通信可否判断ルールは、前記データの所有者への前記データの転送を許可し、
前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、他のデータ処理装置の所有者が前記データの所有者か否かに基づいて、前記他のデータ処理装置へのデータの転送可否を判断し、
前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記データの転送可と判断されたときに、前記データを前記他のデータ処理装置に転送する、
ことを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記データの利用履歴を蓄積する利用履歴蓄積手段をさらに備え、
前記通信可否判断ルールは、所定の利用頻度を満たしているか否かに応じて前記データの転送を許可し、
前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、データの利用履歴から得られる利用頻度に基づいて前記データ取得の可否を判断し、
前記通信手段は、前記通信処理制御手段により前記データを取得可と判断されたときに、外部から前記データを取得することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。 - 前記ドメイン内のデータ処理装置のユーザそれぞれに対して設定されている個人優先度を外部から取得する優先度取得手段をさらに備え、
前記通信可否判断ルールは、データの所有者よりも高い個人優先度を有するユーザのデータ処理装置への前記データの転送を許可し、
前記イベント検出手段が前記データ処理装置のドメインからの離脱を検出するとき、前記通信処理制御手段は、外部から取得した個人優先度に基づいてデータ取得の可否を判断し、
前記通信手段は、前記通信処理制御手段によりデータを取得可と判断されたときに、外部から前記データを取得することを特徴とする、請求項1に記載のデータ処理装置。
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