JP5121195B2 - プロセスプラントを実験室規模でシミュレートする方法 - Google Patents

プロセスプラントを実験室規模でシミュレートする方法 Download PDF

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Description

本発明は、プロセスプラントの少なくとも一部分における動温度動作を実験室規模でシミュレートする方法に関する。
化学的及び/又は物理的反応を行うためのプロセスプラントは、幾つかの工業分野例えば化学工業、薬品工業または生化学工業において使用される。プロセスプラントは、特別な反応のために構築されたり或いは多目的プラントとして設計される。多目的プラントは、特に顧客特有の生産又は迅速に変わる生産ライン及び製品を有する工業分野に適している。従って、多目的プラントは不連続に作動せしめられる場合が多く、多目的プラント及び/又は反応がこれに適合されなければならない。
如何なる化学的及び/又は物理的反応も、通常は最初は実験室規模で開発され、次いで実験室規模から卓上規模、パイロット規模及び次いで原寸規模へと次第に拡大される。このような規模拡大過程特にある種の点は規模拡大過程の各段階において再び決定しなければならないので、かなりの費用がかかるプロセスであり且つ極めて時間がかかるプロセスでもある。上記の点は、例えば反応の生産性、選択性、製品の品質ばかりでなく安全及び環境保護に関するものである。今日では、特に安全性及び環境保護に関する点は益々重要になって来ている。
化学的及び/又は物理的反応の徐々に行われる規模拡大の古典的な方法に加えて、理論的な方法が開発されて来ている。M.Bollynらは、動的反作用パラメータに基づく数学的モデルを構築した(“Schneller Scale−up, Reaktioskalorimetrie und Reaktorsimulation in Kombination”, Chemie Anlagen und Verfahren, 4(1996)95−100)(非特許文献1参照)。前記のモデルは、工業用反応器又はプロセスプラントの動作の数値シミュレーションを可能にする。動的反作用パラメータは、反応熱量計によって実験室規模で決定されなければならず、数値シミュレーションの質は反応速度論の決定の質に一致し又はそれと共に低下する。反応速度論の決定は、反応自体が簡単である限り単なる簡単なものである。幾つかの反応ステップを有する反応及び/又は反応副産物に対しては、このような決定は極めて複雑になり従って時間がかかり得る。
多目的プラントを使用している工業のためには、所定の反応の規模拡大された動作を実験室規模によって予測する簡単且つ迅速であるにもかかわらず正確な方法を有することは極めて興味深く且つ有用である。
[特許文献]無し
M.Bollynら("Schneller Scale−up, Reaktioskalorimetrie und Reaktorsimulation in Kombination", Chemie Anlagen und Verfahren, 4(1996)95−100)
従って、本発明の目的は、プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を実験室規模でシミュレートするための方法を提供することである。
プロセスプラントは、化学的及び/又は物理的反応を行うことができ且つ工業用温度制御装置と相互作用することができる工業用反応容器を備えた少なくとも1つの工業用反応器と工業用温度制御装置と相互作用することが工業用熱伝達ユニットとを含んでいる。反応容器及び特にその内容物の温度は、使用されている温度制御の種類に応じて直接的に及び/又は間接的に制御することができる。プロセスプラント及び特に工業用温度制御装置は制御ユニットによって制御される。
シミュレーション方法の実現のために使用できる実験装置は、類似しているが遙かに小さい規模で構築される。実験装置は、化学的及び/又は物理的反応を行うための実験反応容器と、実験反応容器と相互作用する実験温度制御装置と、実験温度制御装置と相互作用する実験熱伝達ユニットと、実験装置を作動させ且つ制御するためのコントローラとを含んでいる。前記コントローラは、温度制御アルゴリズムを備えたプログラムを含んでいる。コントローラは、主として予め設定された温度プロフィルによって及び/又は温度設定値を設定することによって実験装置を制御する。
工業用及び実験用という用語は、主として記載されている物品の大きさ、規模及び/又は適用分野に関連している。
例えば反応熱量計、自動化された実験反応器ばかりでなく温度制御実験反応器のような実験装置は、化学的及び/又は物理的反応及びプロセスを小規模で行うために使用することができる。一般的な実験装置は、数ミリリットル又は数リットル以下から始まる反応容器の体積を有している。一般的には、これらは、化学的及び/又は物理的反応を開発するばかりでなく反応速度論及び/又は熱力学的特性及び反応のパラメータを決定するために使用される。
殆どの実験装置は全く多角的であり、反応は極端な温度及び/又は圧力状態でさえ安全に行うことができる。実験温度制御装置及び実験熱伝達ユニットは、かなり強力であり且つ反応混合物の温度を迅速に且つ正確に制御することができる。このような実験装置は、温度プロフィル及び/又は温度設定値に極めて迅速に追従し且つ/又は達することができる。一般的な実験装置の動温度はほぼ理想的である。
反応温度は、如何なる化学的及び/又は物理的反応に対しても重要なパラメータである。反応温度の若干の変化は、例えば異なる製品及び/又は異なる反応収率につながる。実験装置は、主として実験装置の少なくとも1つの部品に関連付けられた少なくとも1つの温度によって制御され且つ作動せしめられる。コントローラは、所定の時間間隔で予め設定された温度プロフィル及び/又は温度設定値を提供する。温度プロフィルは温度対時間の曲線を提供する。この曲線は、連続的なプロフィルとすることができ及び/又はとびとびの温度設定値を含むことができる。実験装置を制御している温度は、実験反応容器に付与される反応混合物の温度又は温度制御装置の温度のような反応温度に直接的に及び/又は間接的に関連付けられる。
温度プロフィル及び/又は温度設定値がコントローラによって提供されるとき、実験用熱伝達ユニットと反応する実験温度制御装置はそれに応じてその温度を変え始め、所定の温度に達すると所定時間間隔に亘ってこの温度が維持される。実験温度制御装置はまた実験反応容器とも相互作用するので、反応容器の温度は、それに応じて変化するばかりでなく前記反応容器の内容物の温度に応じて変化するであろう。安全手段として、提供される温度は一般的に適切な温度プローブを使用してある時間間隔で監視される。
プロセスプラントは、2乃至3リットルから数立方メートルの反応容器の体積を有する実験装置よりも遙かに大きい。それらの大きさ及び使用される材料により、理想的な動温度動作をシミュレートするために使用される場合には、プロセスプラントの動温度動作が実験装置に対して強制され、その結果、実験装置は最早理想的に動作しない。従って、プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を知ることは不可欠である。プロセスプラントの動作温度は、少なくとも部分的には熱及びプロセスプラントと反応との間で交換されるエネルギによって管理される。
プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートするために、実験装置は、所定の時間間隔で提供される温度プロフィル及び/又は温度設定値によって制御することができる。温度プロフィル及び/又は温度設定値は、プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述する数学的モデルから導き出される。これによって、実験装置特にその動温度は、プロセスプラントの動温度に従うように強制される。この数学的モデルは、温度プロフィル及び/又はとびとびの温度設定値内に配置されているプロフィル及び/又は設定値は、実験装置を制御するためのコントローラによって使用することができる。
このようにして、実験装置は、模擬的で且つプロセスプラントの動温度動作に従うことができる。化学的及び/又は物理的反応がプロセスプラントの動温度動作をシミュレートする実験装置内で行われる場合には、反応速度、収率、選択性のみならず反応その他の特性は、反応がプロセスプラント内で工業的規模で行われるときに得られる特性と密接に類似するであろう。規模拡大過程のための時間は極めて短縮されるばかりでなく費用効率が良いので、このようなシミュレーションは極めて有利である。例えば、安全性、品質、量、選択性及び/又は環境保護に関する点は、反応質量が更に小さく且つ取り扱い易い実験室規模で決定することができる。
これらの反応のための如何なる規模拡大も極めて時間がかかり費用がかかり且つ特に工業用規模における反応の熱作用が誤った判断がされると危険でさえあり得るので、これは特に高い発熱性の又は感温性の反応に対しては特に興味深い。
一般的に知られている実験装置は、所望の反応温度及び何らかの予め設定された安全率に従ってそれらの反応容器の内容物の温度を制御し且つ適合させることによって作動せしめられる。従って、温度プロフィル及び/又は温度設定値は、実験装置の少なくとも一部分に関連する少なくとも1つの温度好ましくは反応温度に直接的に及び/又は間接的に関連する温度を制御するために使用される。この温度は、実験反応容器に関する温度例えば反応容器内の実際の温度又は実験温度制御装置に関する温度とすることができる。実験温度制御装置は、直接的及び/又は間接的温度制御できるように設計することができる。
プロセスプラントの動温度動作を実験室規模でシミュレートするための主要な項目は、前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデルの適切な設定である。プロセスプラントは、変化する物質、物品及び手段を使用して多くの異なる方法で組み立てることが出来るので、数学的モデルは、各プロセスプラント又はシミュレートされるべきプロセスプラントの少なくとも一部分に対して個々に決定されなければならない。特に、工業用反応器の動温度動作がシミュレートされるであろう。
数学的モデルから導かれた温度プロフィル及び/又は温度設定値は、温度制御アルゴリズム及び/又は実験装置の制御プログラムによって使用される。数学的モデルは、少なくとも1つの特性又は当該特性から導き出された少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータから導き出すことができ、前記特性は、プロセスプラントの少なくとも一部分のための特性又はその動温度のための特性である。このような特性は、例えばプロセスプラントの少なくとも一部分特に工業用反応器の形状、幾何学的構造及び/又は材料とすることができる。
数学的モデルは、少なくとも部分的にはその動温度動作がシミュレートされるべきであるプロセスプラントの一部分の熱平衡から導き出されるのが好ましい。熱平衡は、プロセスプラントの前記部分への或いは前記部分からの全熱流又は全エネルギ流に対する表現である。
最も一般的な形態においては、反応器の熱平衡は、流入し或いは流出する熱又はエネルギ成分を考慮している時間の関数としての全熱流を記述する。工業用反応器の動温度動作は、その熱平衡によって少なくとも部分的に特徴付けることができる。
反応器の熱平衡を記述する式は、ある種の流入及び/又は流出熱又はエネルギに対する用語を含んでいる。これらの用語のうちの幾つかは、外部熱伝達係数のような公知の特性及びパラメータその他を使用して計算することができ又は概算されなければならず、実験データを使用して概算することができる。
これらの実験データは、プロセスプラント内で実行される加熱/冷却実験によって得られるのが好ましい。少なくとも1つの反応物質又は化合物を含む反応混合物及び2つの異なる充填高さの反応容器による少なくとも2つの実験が各プロセスプラントに対して行われる場合が特に望ましい。しかしながら、多数のシミュレーションに対しては単一の実験で十分である。
工業用反応器の熱平衡は、工業用温度制御装置の温度特にその動温度の進展に関する用語を含んでいる。工業用温度制御装置の動温度の進展は幾つかのパラメータ及び特性によって管理される。動温度の進展は、主として工業用熱伝達ユニットの形状及び動力学に依存し、特に温度が制御される形態及び温度設定値が設定される形態に依存する。一般的に、温度プロフィル及び/又は温度設定値が付与されたときに、熱伝達ユニットは温度制御装置に関する温度を上昇させるか又は下降させることによってそれなりに作用し始める。
工業用温度制御装置の動温度動作に関する用語又は表現は、シミュレートされるべきプロセスプラントの各部分に対して実験的に且つ個々に決定されるのが好ましい。外部熱伝達係数のような反応器の熱平衡に関する用語を推定するために使用される同じ加熱/冷却実験から前記表現を導き出すことができる。
シミュレートされるべきプロセスプラントが十分に特徴付けられ且つ前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデルが設定されると、当該モデルは、温度制御アルゴリズムと組み合わせて使用され且つ実験装置を備えた対応するプロセスプラントの動温度動作のシミュレーションを可能にする温度プロフィル及び/又は温度設定値を決定するために使用される。
実験装置を使用しているプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作のシミュレーションは幾つかのステップを含んでいる。プロセスプラントの少なくとも前記部分の動温度動作を記述する数学的モデルが決定されなければならず、研究されている反応の熱力学的特性が決定されなければならない。
化学的及び/又は物理的反応の熱力学的特性は、少なくとも2つの異なる反応温度で古典的な実験装置内で実行することによって決定することができる。しかしながら、1つの反応温度での単一の実験でも十分である。古典的という用語は、プロセスプラントの如何なる部分をもシミュレートしていない実験装置を示している。
古典的装置内で反応を実行するためには、温度プロフィル及び/又は温度設定値が実験装置の所定の反応及び安全率に従って選択される。反応過程において、少なくとも1つの温度が所定の時間間隔で測定され、監視されている温度又は監視されている温度プロフィルは実験装置の少なくとも一部分及び/又は化学的及び/又は物理的反応に関するものである。この温度は、例えば、反応容器、反応容器内の反応混合物、温度制御装置に関する温度及び/又は熱伝達ユニットに関する温度とすることができる。
監視される温度及び/又は監視される温度プロフィルは、次いで、実験用装置を監視するためばかりでなく古典的な実験装置内で行われる反応に関する少なくとも1つの熱力学的特性又はパラメータを決定するために使用することができる。決定されるべき熱力学的特性は、例えば、熱容量、反応熱又は熱を伴う如何なる物理学的プロセスともすることができる。これは、反応自体についての情報を得るために達成される。更に、反応の動力学的特性を決定することができる。実験装置内で行われる反応の評価は、実験装置を制御するために使用される同じプログラムによって行うことができるのが好ましく又は監視され且つ予め設定された全てのデータを適当な評価プログラムを含んでいる外部コンピュータに伝達することによって行うことができるのが好ましい。
プロセスプラントの動温度動作ばかりでなく研究されている反応の熱力学動作が決定された後に、再びプロセスプラントの動温度動作をシミュレートしている実験装置内で反応が行われる。この時点で、実験装置は、数学的モデルから導き出される温度プロフィル及び/又は温度設定値を使用する。従って、実験装置の動温度動作はシミュレートされるべきプロセスプラントの部分の動温度動作を擬態するか追従する。
反応過程中に再び実験装置の少なくとも一部分及び/又は反応に関する少なくとも一つ温度が所定の時間間隔で測定され且つ監視される。監視されている温度プロフィル及び/又は監視された温度の値が反応の少なくとも一部分に適正に関係した少なくとも一つの熱力学特性を決定するために使用される。実験装置はプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートするので、導き出された熱力学特性は適正に工業用規模の反応に関連する。
少なくとも1つの温度プロフィルを監視し且つ少なくとも1つの熱力学特性を決定するこれらのステップは、反応の終了に達するまで繰り返される。化学的及び/又は物理的反応の終了は、反応に関する如何なる予め規定された特性又はパラメータのための停止位置に到達することによって指示される。前記予め規定された特性又はパラメータは、予め設定された最高又は最低の温度、反応物質の少なくとも一つの消費率、生産速度、反応の収率若しくは予め設定された時間間隔又はこれらの組み合わせから導き出されるのが好ましい。ここに列挙された特性及びパラメータは単なる例であり、反応に関する他のパラメータ又は特性もまた使用することができる。
実験装置は、プロセスプラントの一部分の動温度動作のみを同時にシミュレートすることができるが、事前に幾つかの数学的モデルを設定し且つ決定された温度プロフィル及び/又は温度設定値を実験装置を制御するプログラム内に送ることもできる。プロセスプラントの種々の部分及び/又は種々のプロセスプラントに関する1以上のモデル、1以上の温度プロフィル及び/又は1以上の組の温度設定値を例えばプログラムと相互作用する適切な記憶装置内に記憶することも可能である。
温度プロフィル及び/又は温度設定値は、実験装置に関する少なくとも1つの実際の温度を制御するために所定の時間間隔で追跡され且つ監視される。温度プロフィル及び/又は温度設定値は、実際の測定された温度に従って適合させ変更することができる。
好ましい実施形態においては、前記熱力学的特性は、プロセスプラントと実験装置との間の差に対応するスケーリングファクタを適用することによって概算され、前記の差は、体積及び/又は反応質量に関するのが好ましい。これらの特性を概算することによって、プロセスプラント内で行われる反応を実験装置に適合させることができ、又はその逆も可能である。
温度プロフィル及び/又は温度設定値は、数学的モデルから計算され又は導き出され且つ温度制御アルゴリズムを含むプログラムによって使用される。得られたプロフィル及び/又は設定値は、反応の過程中に適用でき、これは、実験装置内の過度の高い温度及び/又は圧力を避けるために必要であり得るが、例えば反応を操作して当該反応を理想化するために使用することもできる。
例えばこのようなシミュレーション方法を行うための実験装置特に反応熱量計、自動化された実験反応器及び/又は温度制御された実験反応器は、実験温度制御装置と相互作用する実験反応容器、実験温度制御装置と相互作用する実験温度伝達ユニット、少なくとも1つの温度プローブ及び実験装置を制御するコントローラを含み且つ温度制御アルゴリズムを備えたプログラムを含んでいる。
反応混合物を攪拌するために、反応容器内に撹拌機を配置するのが好ましい。撹拌機は、例えばプロペラ、アンカー、インペラ又はタービンのようなプロセスプラントのため及び/又は実験装置のために使用することができるある種の撹拌機とすることができる。
実験装置は、少なくとも撹拌機の速度ばかりでなく反応容器内に配置された反応混合物の温度を直接的に及び/又は間接的に極めて正確に且つ極めて迅速に制御することができるのが好ましい。
実験装置ばかりでなく工業用温度制御装置は、直接的に及び/又は間接的に温度を制御できる設計とすることができる。間接的温度制御装置は、例えば反応容器を包囲している二重壁装置に似ている外被ばかりでなく反応容器又は補償ヒーターの周囲及び/又は内側に配置されたコイルとすることができる。外被又はコイルは、通常は熱伝達媒体を充填され、その温度は熱伝達媒体を加熱及び/又は冷却するための少なくとも1つのサーモスタットを含んでいる及び/又は少なくとも1つのクライオスタット(低温槽)を含んでいる熱伝達ユニットによって制御される。サーモスタット及び/又はクライオスタットの代わりに、熱伝達ユニットは、温度制御のために、例えば、固めた水、水道水、加熱された蒸気及び/又は液体ガスを含むこともできる。
直接温度制御装置は、例えばある種のコイル特に反応物質と直に接触する加熱コイルとすることができる。このようなコイルは塊状又は中空とすることができる。加熱コイルの温度は、電気的に制御することができ且つ熱伝達ユニットとの相互作用によって同じく熱伝達媒体を含んでいるのが好ましい中空のものとすることができる。熱伝達ユニットが少なくとも1つのサーモスタットと少なくとも1つのクライオスタット又は加熱及び/又は冷却手段を含んでいる場合には、温度制御装置はまた、例えば間接的冷却のための外被及び直接的加熱のための加熱コイルの両方の組み合わせを含むこともできる。熱伝達媒体は、サーモスタット、クライオスタット及び/又は如何なる実験用または如何なる工業用の熱制御装置内でこの目的のために使用される手段において使用されるものとして知られている如何なる手段とすることもできる。
少なくとも1つの測定及び/又は温度プローブが反応容器及び/又は温度制御装置内に配置されるのが好ましい。所定の時間間隔で監視された温度の値がコントローラに送られ且つ例えば予め設定された温度に達し及び/又は維持されているか否かを点検するためばかりでなくある種の熱力学的特性を導き出すために使用される。温度プローブは、反応混合物の実際の温度を直接的に及び/又は間接的に監視するように設計されるのが好ましい。
好ましい実験においては、プログラムは、数学的モデルから導き出された温度プロフィル及び/又は温度設定値を使用するように設計されている。プログラムを含んでいるコントローラは、例えば実験装置内に一体化することができ及び/又は外部コンピュータ又はこれら両方の組み合わせとすることができる。
好ましい実施形態においては、プログラムは、如何なる温度プロフィル及び/又は温度設定値を制御するばかりでなく実験装置の他の全ての制御可能なパラメータを制御するように設計されており且つ主として温度データである化学的及び/又は物理的反応の過程において得られる如何なるデータをも記録し且つ評価するために使用することもできる。
好ましい実施形態においては、シミュレーションを行うために使用される実験装置は、少なくとも如何なる予め設定され及び/又は監視された温度プロフィル及び/又は温度設定値を制御し記録し評価するように設計されたコントローラをも含むことができ、特に実験装置は反応熱量計とすることができる。
ここに記載された方法は、ここに記載した特徴を備えた実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートするために使用することができる。プロセスプラント内に含まれている工業用反応器の動温度動作がシミュレートされるのが好ましい。従って、一度に幾つかのプロセスプラントの幾つかの部分の動温度動作をシミュレートするための単一の実験装置を使用することができる。
プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を実験室規模でシミュレートする方法及び数学的モデルの決定方法を、特定の実験例及び添付図面によって以下に詳細に説明する。
以下、適切な実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法を説明する。Mettle−ToledoによるRC1のような反応熱量計が実験装置として使用されるのが好ましく、以下においては反応熱量計という用語が実験装置の代わりに使用されるであろう。それにもかかわらず、シミュレーションは、ある種の適当な実験装置を使用してそれなりに行うことができる。
プロセスプラントの如何なる部分も実験装置好ましくは熱量計を使用してシミュレートされる前に、プロセスプラントの動力学特にその動温度動作が決定されなければならない。以下において、幾つかの工業用反応器が特徴付けられ且つそれらの動温度動作が決定される。
温度制御装置、熱伝達ユニット及びコントローラユニット又はコントローラ4を備えている反応容器1を含んでいる反応器の概略図が図1に示されている。反応器は、プロセスプラントの一部分とすることも出来るし又は実験装置好ましくは反応熱量計の一部分とすることもできる。従って、工業用及び実験用という用語は図1の説明においては省略されている。
反応容器1内には、反応容器1内で反応混合物6を攪拌するための撹拌機5が配置されている。反応容器1は反応混合物6によって部分的にのみ充填されているので、渦の形成を観察することができる。反応容器1は、容器1内の反応混合物6に更に別の反応物質を添加するため及び/又は還流凝縮器13を取り付けるために、測定プローブ8,108及び/又は撹拌機5を導入するための幾つかのフランジ7を備えている。
反応容器1は、熱伝達媒体によって充填されている外被3の形態の温度制御装置によって包囲されている。外被3は、当該外被を熱伝達ユニット2に結合ている入口9と出口10とを備えている。熱伝達ユニット2は、サーモスタット11と所定の温度設定値及び/又は所定の温度プロフィルを提供し且つ維持するためのクライオスタット12とを含んでいる。サーモスタット及び/又はクライオスタットは、外被3と同じか又は異なる熱伝達媒体を使用することができる。熱伝達媒体の温度を制御することによって、外被3内に温度ばかりでなく反応容器1内の温度を調整することができる。
反応器は、化学的及び/又は物理的反応又はプロセスを行うために使用される。反応を行うための指示は、少なくとも反応物質の種類、これらの反応物質を添加する順序、これらの反応物質を添加する速度ばかりでなく少なくとも1つの反応温度及びこの温度を維持する期間を含む。攪拌時間及び攪拌強度もまた提供される場合が多い。
従って、コントローラ4は、撹拌機5の速度、時間の関数としての反応温度及び適用可能な場合には少なくとも1以上の反応物質を制御するように設計される。温度は直接的に及び/又は間接的に制御することができる。反応温度は、反応容器内の温度Tを直接監視することにより又は外被3の入口9における熱伝達媒体の温度Tj,in及び/又は外被3の出口10における温度Tj,outを測定することによって決定することができる。これらの温度は、監視された温度プロフィルが形成されるように所定時間間隔で監視される。実際の又は所望の反応温度に従って、制御ユニット4は、サーモスタット内の温度T及び/又はクライオスタット内の温度Tを調整すること及び/又は熱伝達ユニット2からの熱伝達媒体の流速を調整することによって、外被3内へ流れ込む熱伝達媒体の温度を適合させる。
反応熱量計及び温度プロフィルを制御し監視し及び評価するために、コントローラは温度制御アルゴリズムを備えたプログラムを含んでいる。
一般的に、コントローラ4は、温度プロフィル及び/又は第一の温度設定値ばかりでなく前記第一の温度が維持されるべき時間間隔τを設定するであろう。温度制御装置2は、それなりに反応し且つプロフィルの設定値又はある温度の値に達し且つこの温度を所定の時間維持するまで反応混合物6を加熱するか又は冷却するであろう。前記第一の時間間隔の後、反応の終わりに達するまで別の時間間隔等に亘って第二の温度設定値がコントローラ4によって設定される。更に、少なくとも一つの温度好ましくは設定値として使用される温度が所定時間間隔に亘って監視されてコントローラ4がその中に含まれているプログラムと共に設定された温度を実際の温度と比較することができ且つ必要ならば次の温度設定値を適用することができるようになされている。
温度プロフィル及び/又は設定値は、例えば反応混合物6の温度T又は外被の入口又は出口の温度Tj,in又はTj,outに関する。従って、反応器は時間の関数としてT又はTによって制御される。
反応器のエネルギ均衡
プロセスプラント特に所定の工業用反応器の少なくとも一部分の動温度動作の決定のための一般的な方法は、その熱平衡の決定を含んでいる。化学的及び/又は物理的反応の過程中に、ほぼ熱の形態の工業用反応器にエネルギが付加され又は当該反応器からエネルギが除去される。
反応器の熱平衡は、エネルギ又は熱の流入量と流出量との間の差を記述する。反応器の熱平衡に対する一般的な表現は式1によって表される。
式1
Figure 0005121195
式中、mj及びCpiは、反応混合物内の構成要素又は反応物質の質量及び比熱容量である。
Figure 0005121195
は、反応混合物の温度Trに追従する工業用反応容器の平均熱容量を表している。
Figure 0005121195
は2つの寄与すなわち熱伝達媒体によって湿潤されている反応容器の壁及び反応混合物内に挿入される物品の結果である。流入量に対する項は第一の括弧(qrx+qdos+qmix+qst)によって付与されている。これは、時間の関数としての反応熱である反応の動力qrxと、反応物質の添加の後に実際の温度を予め設定された温度まで上げるのに必要とされる動力qdosと、混合エンタルピーによる動力qmix及び撹拌機の動きによって反応混合物に付加される動力である撹拌機動力qstとを含んでいる。流出量に対する項は、第二の括弧(qex+qloss+qreflux)で付与されている。これは、熱伝達媒体と交換される動力qexと、外部に対して失われた動力qlossと、反応が還流内で行われる場合には還流凝縮器内で消費された動力qrefluxとを含んでいる。
例えば水又はトルエンのような所定量の化学的に不活性な流体によって充填されている所定の工業用反応器の動温度動作のシミュレーションのための実験的な方法に対しては、化学反応も少なくとも1つの反応物質の投与も物理的変換も起こらないので、式1は式2に変えられる。
式2
Figure 0005121195
式中、m及びCprは、工業用反応容器内の化学的不活性流体の質量及び比熱容量を示している。
式2のパラメータの多くは、少なくとも所定のプロセスプラントのある種の部分に対しては、あらゆる科学文献、表及び技術文献をも含む文献並びにプロセスプラントの何らかの部分に関する記述から導き出されたものである。他のパラメータは、例えば後に記載する加熱/冷却実験を使用して決定され又は予測されなければならない。
反応混合物mの質量は、工業用反応容器内に導入する前に何らかの反応物質を秤量することによって決定することができる。更に正確な決定は、少なくともほんの2乃至3の反応物質が使用される場合に、実験が完了し又は終了した後に残っている反応物質の量を秤量することによって可能である。
比熱容量Cpは、温度依存性であり且つ多くの化合物ばかりでなく幾つかの反応混合物に対して既に決定されている。これらのデータは、文献内に見つけることができるか又は古典的な反応熱量計を使用して前もって決定することができる。
Figure 0005121195
は式3に対応している。
式3
Figure 0005121195
式中、mw,i及び反応容器のi番目の要素の比熱容量Cpw,iはTの進展に追従する。Cpw,iの値は、工業用反応器を含んでいる殆どの部品及び材料に対して知られており且つプロセスプラントに関する文献又は各々の技術的記述内に見出すことができる。mw,iは、2つの質量がこれに寄与するときに概算されるだけである。一方の寄与は熱伝達媒体によって湿潤せしめられる反応容器の壁の質量であり、他方の寄与は、例えば撹拌機、測定プローブ、そらせ板等のような反応混合物内に配置されている部材及び物品の種々の質量の合計である。第一の寄与は一定であるとみなすことができ、第二の寄与は例えば提供された加熱/冷却実験によって経験的に決定することができ又は概算しなければならない。
反応混合物の温度T、外被入口の温度Tj,in及び/又は外被出口の温度Tj,outばかりでなく、時間に対するこれらの進展は、反応の過程中にこれらの実際の温度プロフィルを監視することによって決定されるのが好ましい。
撹拌機の動力qstは撹拌機によって反応混合物に供給されるエネルギに等しい。qstは、温度に依存し且つ公知の動力の式4[例えば、V.Uhl,J.Gray,“Mixing, Theory and Practice”, Vol.1 1966: Academic Press, ニューヨーク]を使用して計算することができる。
式4
Figure 0005121195
式中、Neは動力数を表し、ρ(T)は反応混合物の温度依存性の密度であり、nは攪拌速度であり、dは撹拌機の直径である。動力数Neは共通の撹拌機の種々の形式及び大きさに対して既に決定されており且つ文献内に見出すことが出来る。
熱伝達媒体と反応混合物との間に交換される動力qexは、式5に従って、計算することができる。
式5
Figure 0005121195
式中、Uは前記熱伝達係数を表しており、熱交換面積Aはあらゆる各々の渦形成をも含んでいる。ΔTは、反応混合物と熱伝達媒体との間の平均温度差を示している。
Uの逆数U−1は、反応混合物と熱伝達媒体との間の全熱伝達抵抗を表している。U−1は式6によって表される。
式6
Figure 0005121195
式中、hは内部熱伝達係数である。hは、反応容器の特性、撹拌機速度及び温度依存性の反応混合物の熱力学特性に依存する。λは反応容器の壁の熱伝達係数であり、dは壁厚であり、hは外部熱伝達係数であり、Φ(T)は工業用反応器による温度依存性抵抗である。
Φ(T)は、以前の実験によって又は各々のプロセスプラントの技術的記述によって既に知られており又は実験的に決定することができる。
は公知のNusseltの式7[T.Chiltonら,“Heat Transfer Coefficients in Agitated Vessels”, Industrial & Enginnering Chemistry, 36(6), (1944)510−516]
式7
Figure 0005121195
式中、ρは反応混合物の密度を表し、λは熱伝達係数を表し、μはその粘度を表している。ρ,λ及びμは、公知の文献による値に対する4次多項式適合法によって概算される。Cは、撹拌機に関する定数であり、これもまた、種々のタイプの撹拌機に対する文献内に見出すことができる。gは重力定数でありdは反応容器の直径である。
反応容器の壁による抵抗d/λ(式6参照)は、壁厚及びその熱伝達係数を使用して概算される。
外部熱伝達係数hは、
式8
Figure 0005121195
に従って、経験的に概算されなければならない。
パラメータa及びbは、Math WorksによるMatlabのような適当なプログラムを使用した最小二乗適合法によって特定することができる。パラメータa及びbの概算のための同様の式は、Visimix Ltd.によるVisimix又はProSimによるBatchReactorのようなシミュレーションプログラムによって既に使用されている。
パラメータa及びbは、所定の工業用反応器に対して一定であると仮定でき、従って、反応混合物、混合物内に導入された成分の質量及び撹拌機回転速度とは独立している。
3つの項が反応混合物と熱伝達媒体との間の熱交換面積A(式5参照)すなわち反応容器の底面積、側面積及び渦面積に寄与する。渦面積は、所定の反応容器が部分的にのみ充填されている場合に更に重要になる。この場合には、速い攪拌速度によって反応混合物内に渦形成が生じ、実際の熱交換が一杯まで充填された反応容器の熱交換と類似している。渦形成はまた、反応容器の幾何学的構造に依存し且つ異なる充填高さ及び異なる攪拌速度に対して各々の所定の工業用反応容器に対して実験的に決定されなければならず、少なくとも2つの異なる充填高さと少なくとも2つの異なる撹拌機速度が使用されるのが好ましい。
式5の最後のパラメータは、反応混合物と次の式9又は10に従って計算することができる熱伝達媒体との間の温度差ΔTであり、これは、一般的に、外被入口の測定可能な温度Tj,in、外被出口の測定可能な温度Tj,outに依存し且つ反応混合物の温度Tに依存する。
式9
Figure 0005121195
及び(Tj,in−T)/(Tj,out−T)<0の場合には、
式10
Figure 0005121195
式1又は2の項は、損失による動力qlossであり、この項の重要度は、各々、反応混合物と工業用反応器又は反応容器との間及び周囲との増加する温度差に従って増大する。qlossはまた反応容器に対して使用される分離形式にも依存する。これは式11によって表される。
式11
Figure 0005121195
式中、Uloss・Alossは損失に対する有効熱伝達係数であり、Tambは周囲空気温度である。Ulossはhを空気による熱伝達係数hj,airと交換することによって式6に示された方法で概算できる。特別な方法に対しては、Hj,airは式12に従って決定することができる。
式12
Figure 0005121195
式中、Tは反応容器の壁の温度である。
上記の式に従って、外部熱伝達係数hを含んでいる反応器の熱平衡は、式2〜12に従って5つの異なる工業用反応器に対して決定した。外部熱伝達係数h(式8)のパラメータa及びbばかりでなく、渦形成によるパラメータは少なくとも1つの加熱/冷却実験によって実験的に決定され且つ/又は概算した。
熱制御装置の動温度の進展動作
工業用反応器の熱平衡を構成している外被温度Tは、時間の関数としての適当な測定プローブによって監視することができる。通常は、外被の入口温度Tj,in及び/又は出口温度Tj,outは時間の関数として反応過程中に決定される。
加熱/冷却実験中の温度測定は、個々のプロセスプラントの熱伝達ユニットが加熱及び冷却中に異なる動作をすることを示した。従って、プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデル内に、外被の温度だけでなく外被の動温度の進展動作をも含むことが必要である。
各プロセスプラントのみならず個々の反応熱量計は、幾つかのパラメータ例えば使用されている温度制御アルゴリズムばかりでなく温度制御装置、熱伝達ユニットの特性及び反応容器の大きさに依存するそれ自体の動温度の進展又は動作を有している。
新しい温度設定値が制御ユニットによって提供されるときはいつでも、反応混合物の温度が前記設定値に達するまで、極めて迅速に反応する熱伝達ユニットでさえも時間の遅れが存在する。この時間の遅れは、温度傾斜と類似しており且つ例えば制御アルゴリズム、熱伝達ユニットの動力、熱伝達媒体及びその流速のみならず反応容器及び外被の物理的特性に依存する。熱伝達ユニットの動作及び制御並びに外被の温度は各々異なる温度制御装置に対して極めて変化し得るので、外被の動温度の進展を計算するためには、個々の工業用反応器を制御しているアルゴリズムが考慮に入れられなければならない。
幾つかの温度制御装置ここでは外被は、例えば、新しい温度設定値が提供されたときに、外被と熱伝達ユニットとの間の弁が最初に完全に開かれるように制御される。この弁は、設定値に達すると再び部分的に又は完全に閉じられるだけである。従って、式13に従って文献[W.Luyben“Process Modeling, Simulation, andControl for Chemical Engineers”, (1990) McGraw−Hill]に提供される単なる一次法は外被温度を十分に模擬しない。
式13
Figure 0005121195
この文献においては、温度設定値Tj,setと外被温度Tとの間の伝達関数は一次モデルに従うと仮定されており、y(t)は正規化された出力関数であり、Gは制御利得であり、τは時間定数である。
加熱及び/又は冷却中に異なった反応をする温度制御装置を備えたプロセスプラントに対しては、式13は、このプロセスプラントにおいて使用される温度制御アルゴリズムを記述するように適合されなければならない。一例として、加熱又は冷却のための異なる動作をするP−バンドコントローラは、加熱し或いは冷却するために式14によって記述することができる(表3参照)。
式14
Figure 0005121195
式中、cはa及びbの決定のためのものと似た方法を使用して最小二乗適合法によって特定することができるパラメータである(式8)。
式14の代わりに、外被動力学の完全な記述は、各々、T及びTj,inを決定するために2つの式15及び16の解法及び計算を必要とする。
式15
Figure 0005121195
式中、mは熱伝達媒体の全質量であり、
Figure 0005121195
はその流速であり、CpjはTの計算のための熱伝達媒体の比熱容量である。
式16
Figure 0005121195
式中、mj,inは熱伝達ユニットの内部の熱伝達媒体の質量であり、qhxはTj,inを決定するために熱伝達ユニットによって提供される動力である。熱伝達ユニットは、反応混合物の温度を制御するために、例えば電気、蒸気、冷水及び/又は不凍液を使用することができる。
各々の所定の工業用反応容器のみならず熱伝達ユニットの幾何学的構造及び制御弁の幾何学的構造、蒸気圧、熱伝達媒体例えば冷水又は不凍液の温度並びに加熱のための熱伝達ユニットによって供給される動力の各々に対するパラメータmj,in及びqhxを決定することができる。
実験的な方法のためには、式14に従って、温度制御装置の動温度の進展を決定することで十分である。
加熱/冷却実験
5つの工業用反応器A〜Eの各々に対して行われる既に述べた加熱/冷却実験中に、少なくとも反応容器内の反応混合物の温度Tが時間の関数として監視して温度プロフィルを決定することができる。外被出口温度Tj,out及び外被入口温度Tj,inが再び時間の関数として監視されることもまた好ましい。
各々の工業用反応器の個々の温度制御アルゴリズムについての情報と組み合わせて個々に各工業用反応器に対して監視されるこれらの温度データは、外被の動温度の進展動作を時間の関数として決定するために使用される。ほとんどのプロセスプラントの熱伝達ユニットは加熱手段と共に冷却手段を含んでいるので、個々の表現は加熱段階及び冷却段階に対して決定されなければならない。
加熱/冷却実験のために、5つの工業用反応器の各々の反応容器を各々トルエン又は水の3つの異なる反応質量で充填した。これら3つの質量は1/3、2/3又は3/3の反応容器の充填レベルに対応した。これら3つの質量に対して、異なる攪拌速度で3つの実験を行った。トルエン又は水は、所定期間冷却し、次いで別の所定期間に亘って再び冷却した。水に対して約20℃乃至約90℃の温度及びトルエンに対しては約−30℃乃至約105℃の温度を個々のプロセスプラントの能力に応じて使用した。
これらの加熱/冷却実験は、次の表1内に要約されている特性を有する5つの異なる工業用反応器A〜Eにおいて行った。
Figure 0005121195
5つの反応器A〜Eは、全く異なる容積を有し且つそれらの幾何学的構造、材料のタイプ、使用される熱伝達媒体及び特にそれらの温度制御装置においても異なる。
加熱実験/冷却実験中に、反応混合物の温度Tと共に外被入口温度Tj,in及び/又は外被出口温度Tj,outのような種々の温度が時間の関数として監視される。
工業用反応器の熱平衡のためには、表2に要約された以下のパラメータが式1〜12による加熱/冷却実験の結果から決定した。
Figure 0005121195
工業用反応器A〜Eは、個々のプロセスプラント内に含まれている個々の工業用反応器に対応している。パラメータa及びbは、外部熱伝達係数hを形成しているものである(式8参照)。
特に、溶媒の沸点及び/又は極めて低い外被温度が関心のある温度領域に属するときには、幾つかの用途に対しては、更に別の補助的な事項を蒸発力qvapのような反応器の熱平衡の決定のために考慮に入れなればならない。
式14に従って決定された外被の動温度の進展動作は、5つの工業用反応器A〜Eに対して表3内に提供されている。
Figure 0005121195
最高外被温度Tj,max及び最低外被温度Tj,minばかりでなく加熱段階のための時間定数τ及び冷却段階のための時間定数τ並びにパラメータcは、多数の最小二乗適合法を使用して特定される。特に、R.Macey及びG.OsterによるBerkley Madonnaソフトウエアと組み合わせた最適化アルゴリズムを含んでいる一般的なRosenbrock積分法に関連する多数の最小二乗適合法が使用される。
シミュレーション
ここに記載されている限りにおいては、プロセスプラント特にその工業用反応器の少なくとも一部分の動温度動作を同じく外被と称することもできる前記反応器の熱平衡及びその温度制御装置の動温度の進展動作との組み合わせとして記述することができる。
完全な組の加熱/冷却曲線に基づいて、a,b,c,Tj,min,τ及びτのような種々のパラメータが各工業用反応器に対して特定され、動温度動作を記述している完全な数学的モデルが個々の工業用反応器の各々に対して設定される。この完全な数学的モデルは、反応熱量計を制御するための温度プロフィル及び/又は温度設定値を決定するために使用できる。
反応熱量計のコントローラは、温度制御アルゴリズムを備えたプログラムを含んでおり且つ温度時間−曲線の形態及び/又は反応熱量計及びその中で行われる反応を制御するための別個の温度設定値の形態の温度プロフィルを使用している。このプログラムは、温度設定値のみならずその他の全ての制御可能なパラメータを制御する。これは、主として温度データである化学的及び/又は物理的反応中に得られるあらゆるデータ(主として温度データである)を記録し且つ評価するために使用できるものもまた好ましい。このようなプログラムの一つの例は、反応熱量計を制御するため及びあらゆる記録されたデータを評価するために開発されたMettler ToledoによるWinRCによるRC1である。
予め設定された温度プロフィル及び/又は温度設定値がプログラムプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデルから導き出される場合には、反応熱量計はその動温度に追従し、如何なる反応もプロセスプラントのものに類似している温度条件下で行われる。
数学的モデルは、プログラムの一部分であるか或いは少なくともプログラム特に温度制御アルゴリズムとデータを交換することができる。
実験室規模でのプロセスプラントの少なくとも一部分のシミュレーションは、図2に示されたフローチャートに従う。
まず最初に、反応熱量計が初期化されなければならず且つ既に知られているパラメータがプログラム内に供給される。これらのパラメータとしては、固定の且つユーザーが規定したパラメータ例えばシミュレートされるべきプロセスプラント特に工業用反応器及びその種々の部分の少なくとも一部分の比率及び特性に関するパラメータ(d,d,d,λ
Figure 0005121195
,C,Ne)、例えば実行される反応に関するパラメータ(mr,n)、初期温度(Tr0,Tj,0)、温度プロフィル及び/又は温度設定値(Tr,set,Tj,set)のみならず最低及び/又は最高絶対温度(Tsafe)がある。
古典的な反応熱量計によって行われる反応に関する別のパラメータもまたプログラムに供給される。これらのパラメータ、主として温度パラメータ及び温度特性は、シミュレーションを開始する前に古典的な反応熱量計内で調査中に反応を行うことによって得られる。反応は、異なる反応温度において少なくとも2回行われるのが好ましい。
初期化の後に、反応は、反応熱量計が数学的モデルから導き出された温度プロフィルによって制御されている間に反応熱量計において開始される。
タイマー事象kに対応する第一の時間間隔Δtの後に、少なくとも一つの温度が測定される。好ましくは、反応混合物の温度T(k)、外被温度T(k)及びTj,set(k)又はTr,set(k)とすることが出来る予め設定された温度Tset(k)が各々反応熱量計内に配置されている異なる測定プローブによって決定される。反応混合物m(k)の質量もまた秤量装置によって測定される。時間間隔Δtはユーザーによって設定することができ、これらの時間間隔は1秒乃至数分の範囲内であるのが好ましい。
第一の時間間隔の後に決定された温度及び質量は、式1乃至16に記述されているパラメータすなわちTの関数としての熱交換X、T及びXの関数としての有効熱伝達係数V・A、Tの関数としての損失qlossによる動力、T及びXの関数としての反応混合物の比熱容量Cp並びにTの関数としての投与量qdosによる動力を計算し且つ更新するために使用される。
これらの更新されたパラメータ値及び温度の値は、次式17に従って、特別なタイマー事象kにおける反応熱
Figure 0005121195
を計算するために反応熱量計(RC)自体のための第一の熱平衡を計算するために使用される。
式17
Figure 0005121195
式17によって得られたある種のタイマー事象における反応熱
Figure 0005121195
には、
Figure 0005121195
を得るためにスケーリングファクタが乗算される。スケーリングファクタは、工業用反応器内の仮想反応に対する反応熱量計における反応質量の比に関するものである。
次いで、シミュレートされた工業用反応器(ind)に対して第二の熱平衡が計算され、時間間隔Δt中に工業用反応器内の反応混合物の温度の仮想的な変化が式18によって計算される。
式18
Figure 0005121195
式18中の種々の項は上記の式1乃至17から導き出される。
これに加えて、
Figure 0005121195
Figure 0005121195
及び
Figure 0005121195
が決定される。これらの温度は、反応熱量計のための安全率の組
Figure 0005121195
及び
Figure 0005121195
と比較される。計算された温度の値が安全率より大きい場合には反応は終了される。
温度が依然として予め設定された安全率の範囲内であるときには、反応熱量計(RC)の外被温度
Figure 0005121195
のための新しい設定値が工業用反応器の反応混合物の温度
Figure 0005121195
から計算される。
Figure 0005121195
は、式19によって一般的なPIコントローラ機能を使用して計算することができる。この方法によって、反応熱量計の制御動力学の予測が可能になる。
式19
Figure 0005121195
式中、K及びLは各々比例パラメータ及び積分パラメータである。
使用される熱平衡式は、工業用反応器内の温度の進展動作の極めて良好な記述を可能にする。更に、2つの動力学的一次系としての外被の動温度の進展動作の処理によって、設定値の変化に従った温度の進展動作の記述が可能になる。
新しい温度設定値
Figure 0005121195
が設定され且つタイマーがk=k+1に増やされる。温度測定、計算
Figure 0005121195
、スケーリング及び新しい温度設定値
Figure 0005121195
の決定に関するこのルーチンは、反応がkreactによって規定された終了状態まで続けられるか又は繰り返される又は予め設定された安全率に達したことにより終了しなければならない。
瞬間的な温度傾斜に比例する遅れによって
Figure 0005121195
はその設定値
Figure 0005121195
に追従するので、新しい設定値が反応熱量計に送られたときに、反応温度がそれ自体迅速に適合しないことが発見されると、外被温度
Figure 0005121195
は設定値温度
Figure 0005121195
として使用されるのが好ましい。
従って、特に強力な熱伝達ユニットを備えているMettler ToledoによるRC1のような反応熱量計が使用されるときには、
Figure 0005121195
の動力学が
Figure 0005121195
の動力学よりも遙かに速いので、通常は、反応混合物の温度
Figure 0005121195
ではなく外被温度
Figure 0005121195
が制御される。
このシミュレーション方法の極めて重要な利点は、反応の動力学がプロセスプラントの動温度動作を予測するための前提条件ではなく、プロセスプラント特に工業用反応器の動温度のみが前提条件である。
このようなシミュレーション方法は、特に発熱性又は温度依存性の反応及びプロセスの規模拡大にとって極めて有用である。なぜならば、反応がまだ実験室規模である間に、工業用規模での反応のみならず予測生産速度及び収量の動作を予測することが可能であるからである。反応機構も反応動力学も当業者によって明確に知られておらず、焦点は単に温度データ及び温度制御にある。ここに提供されているシミュレーション方法によれば、実験装置によって工業的規模での反応を行い且つその動作を予測することが可能である。使用されている反応混合物が工業的条件で使用されるものに極めて類似しているときにこの予測は更に正確である。
図1は、温度制御外被、熱伝達ユニット及びコントローラを備えた反応容器の概略図である。 図2は、シミュレーション方法を示すフローチャートである。
符号の説明
1 反応容器、
熱伝達ユニット
温度制御装置
4 コントローラ、
5 撹拌機、
6 反応混合物、
7 フランジ、
8,108 測定プローブ、
9 入口、
10 出口、
11 サーモスタット、
12 クライオスタット(低温槽)、
13 還流凝縮器、
A 熱交換領域(渦形成を含む) [m]、
a 変数 [Wm−2−2]、
b 変数 [Wm−2−1]、
c 変数 [−]または[℃]、
C 撹拌機常数 [−]、
Cp 反応混合物内のi番目の構成要素の比熱容量 [Jkg−1−1
Cp 熱伝導流体の比熱容量 [Jkg−1−1
Figure 0005121195

反応混合物の比熱容量 [Jkg−1−1
反応器の平均熱容量 [JK−1
撹拌機の直径 [m]
反応容器の直径 [m]
反応容器の壁厚 [m]
g 重力常数 [ms−2
G 制御利得 [−]
外部熱伝達係数 [Wm−2−1
j,air 空気による外部熱伝達係数 [Wm−2−1
内部熱伝達係数 [Wm−2−1
K 比例項 [−]
I 積分項 [s]
反応混合物内のi番目の要素の質量 [kg]
熱伝達媒体の全質量 [kg]
Figure 0005121195

熱伝達媒体の質量流量 [kgs−1
反応混合物の質量 [kg]
w,i 反応容器内のi番目の要素の質量 [kg]
n 撹拌機の回転速度 [s−1
Ne 動力数 [−]
dos 計量による入力 [W]
ex 熱伝達流体との動力交換 [W]
hx 熱伝達ユニットによって提供される動力 [W]
loss 周囲に対する動力損失 [W]
mix 混合エンタルピーによる動力 [W]
rx 反応動力 [W]
reflux 還流凝縮器内で消費される動力 [W]
st 攪拌による動力 [W]
vap 蒸発による動力 [W]
t 時間 [s]
T 温度 [K]
amb 周辺気温 [K]
外被温度 [K]
j,o 初期平均外被温度 [K]
j,in 外被流体の入口温度 [K]
j,max モデルの最高外被温度 [K]
j,min モデルの最低外被温度 [K]
j,out 外被流体の出口温度 [K]
j,set 外被設定値温度 [K]
反応混合物の温度 [K]
r,o 反応混合物の初期温度 [K]
r,set 反応混合物の設定値温度 [K]
反応容器の壁温度 [K]
U 全熱伝達係数 [Wm−2−1
X 熱変換 [−]
ΔT 反応混合物と熱伝達媒体との間の平均温度差 [K]
Δt 時間間隔 [K]
λ 反応混合物の熱伝導率 [Wm−1−1
λ 反応容器の壁の熱伝導率 [Wm−1−1
μ 反応混合物の粘度 [kgm−1−1
ρ 反応混合物の密度 [kgm−3
τ 時間常数 [s]
τ 冷却時間常数 [s]
τ 加熱時間常数 [s]
Φ(T) 反応器による温度依存抵抗 [mKW−1

Claims (15)

  1. プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であり、
    前記プロセスプラントは化学的及び/又は物理的反応を行うための工業用反応容器、当該工業用反応容器と相互作用する工業用温度制御装置、当該工業用温度制御装置と相互作用する工業用熱伝達ユニット及び少なくとも当該工業用温度制御装置を制御するための制御ユニットとを含んでおり、
    前記実験装置は、化学的及び/又は物理的反応を行うための実験反応容器と、当該実験反応容器と相互作用する実験温度制御装置と、前記実験温度制御装置と相互作用する実験熱伝達ユニットと、前記実験装置を作動させ且つ制御するためのコントローラとを含んでおり、
    実験装置を制御するために所定の時間間隔で温度プロフィル及び/又は温度設定値が提供され、前記温度プロフィル及び/又は温度設定値は数学的モデルから導き出され、当該数学的モデルは、前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述しており、前記温度プロフィル及び/又は温度設定値が、前記実験装置を制御するためのコントローラによって使用されることを特徴するプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法。
  2. 請求項1に記載のプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であって、
    前記温度プロフィル及び/又は温度設定値は、実験装置に関連する少なくとも1つの温度を制御するために使用されることを特徴とするプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法。
  3. 請求項1又は2に記載のプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であって、
    前記数学的モデルは、少なくとも部分的に前記工業用反応器の少なくとも1つの特性及び/又は当該特性から導き出された少なくとも1つの化学的及び/又は物理的パラメータから導き出され、前記特性には、前記プロセスプラントの少なくとも一部分の形状、幾何学的構造及び/又は材料が含まれることを特徴とするプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法。
  4. 請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載のプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であって、
    前記数学的モデルは、前記プロセスプラントの少なくとも一部分の熱平衡から少なくとも部分的に導き出され、前記熱平衡は時間の関数としての全熱流を記述している表現であることを特徴とするプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法。
  5. 請求項4に記載のプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であって、
    前記プロセスプラントの少なくとも一部分の熱平衡を形成しているパラメータのうちの少なくとも1つが、少なくとも1つの要素によって前記実験反応容器において行われる少なくとも1つの加熱/冷却実験によって実験的に評価され、当該実験は好ましくは実験反応器の少なくとも2つの異なる充填高さによって行われることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法。
  6. 請求項4又は5に記載のプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法であって、
    前記プロセスプラントの少なくとも一部分の熱平衡を形成しているパラメータの少なくとも1つが、前記工業用温度制御装置の動温度変化に関連付けられており、
    前記工業用温度制御装置の動温度変化が、前記プロセスプラントの少なくとも一部分に対して実験的に且つ個々に決定されることを特徴とするプロセスプラントの動温度動作を実験装置を使用してシミュレートする方法。
  7. 請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法であり、
    前記プロセスプラントは化学的及び/又は物理的反応を行うための工業用反応容器、当該工業用反応容器と相互作用する工業用温度制御装置、当該工業用温度制御装置と相互作用する工業用熱伝達ユニット及び少なくとも当該工業用温度制御装置を制御するための制御ユニットとを含んでおり、
    前記実験装置は、化学的及び/又は物理的反応を行うための実験反応容器、当該実験反応容器と相互作用する実験温度制御装置と、前記実験温度制御装置と相互作用する実験熱伝達ユニットと、前記実験装置を作動させ且つ制御するためのコントローラとを含んでおり、
    前記コントローラが温度制御アルゴリズムを含むプログラムを備えており、
    a.前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデルを決定するステップと、
    b.前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作を記述している数学的モデルから所定の時間間隔で温度プロフィル及び/又は温度設定値を導き出すステップと、
    c.前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする化学的及び/又は物理的反応を前記実験装置内で行わせるステップと、
    d.所定の時間間隔で提供され且つ前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする実験装置を制御するための数学的モデルから導き出された前記温度プロフィル及び/又は温度設定値を使用するステップと、
    e.所定の時間間隔で前記実験装置の少なくとも一部分及び/又は化学的及び/又は物理的反応の少なくとも一部分に関係する少なくとも1つの温度を測定するステップと、
    f.所定の時間間隔で、前記測定された温度のうちの少なくとも1つを使用して前記化学的及び/又は物理的反応に関する少なくとも1つの熱力学的特性を計算するステップと、
    g.前記化学的及び/又は物理的反応の信号に関する予め規定された特性又はパラメータの値となるまでステップd〜fを繰り返した後、反応を終了するステップとを含むことを特徴とする実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法。
  8. 請求項に記載の実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法であって、
    前記化学的及び/又は物理的反応の終わりを規定するために使用される予め規定された特性又はパラメータが、前記実験装置の少なくとも一部分及び/又は前記化学的及び/又は物理的反応に関連する予め設定された最高又は最低温度、前記反応の反応物質のうちの少なくとも1つの消費速度、生産速度、収率、放熱速度又は予め設定された反応時間又はこれらの組み合わせのうちの少なくとも1つから導き出されることを特徴とする実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法。
  9. 請求項7又は8に記載の実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法であって、
    前記実験装置を使用して前記プロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートしながら得られた熱力学的特性の値が、プロセスプラントと実験装置との間の違いに対応する換算係数を適用して概算されることを特徴とする実験装置を使用してプロセスプラントの少なくとも一部分の動温度動作をシミュレートする方法。
  10. 請求項1乃至のうちのいずれか一項に記載の動温度動作をシミュレートする方法であって、
    前記温度プロフィル及び/又は温度設定値が、前記化学的及び/又は物理的反応の過程中に適用可能であることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法。
  11. 請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置であり、
    実験反応容器と、当該実験反応容器と相互作用する実験温度制御装置と、当該実験温度制御装置と相互作用する実験熱伝達ユニットと、少なくとも1つの温度プローブと、温度制御アルゴリズムを含むプログラムを備えている前記実験装置を制御するためのコントローラとを含んでいることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置。
  12. 請求項11に記載の動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置であって、
    当該実験装置が、直接的且つ/又は間接的に作動する前記実験温度制御装置を含んでいることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置。
  13. 請求項11または12に記載の動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置であって、
    前記少なくとも1つの温度プローブが前記実験反応容器及び/又は前記実験温度制御装置内に配置されていることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置。
  14. 請求項11乃至13のうちのいずれか一項に記載の動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置であって、
    前記プログラムが、前記数学的モデルから導き出された温度プロフィル及び/又は温度設定値を使用するように設計されていることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置。
  15. 請求項11乃至14のうちのいずれか一項に記載の動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置であって、
    前記実験装置が、少なくとも何らかの予め接点された温度プロフィル及び/又は温度設定値を制御、監視及び評価するように設計されたコントローラを含んでいることを特徴とする動温度動作をシミュレートする方法を行うための実験装置。
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