JP5120516B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技球を用いて遊技を行うパチンコ機やアレンジボール機などの弾球式の遊
技機に関する。
従来のパチンコ機等の遊技機には、遊技盤上に発射される遊技球の発射数や、上皿部あ
るいは下皿部に払い出される遊技球の払出数を計数するための遊技球検知スイッチを設け
たものが用いられている。この遊技球検知スイッチによる遊技球の検知数を基に、発射さ
れた遊技球の数や払い出された遊技球(賞球や貸球)の数が計数され、それらの計数結果
に基づいて遊技演出が実行される。このように、従来の遊技機は、遊技球の発射数や払出
数に基づく遊技演出を適切に実行するために、遊技球の発射数や払出数を計数するための
遊技球検知スイッチという構成部品を備えている。
特開2008−132130号公報 特開2006−130137号公報
ところが、上記遊技機では、遊技球検知スイッチを備えなければ、遊技球の発射数や払
出数を計数することができない。特に、払出数を計数するための遊技球検知スイッチは遊
技機を構成する上で必須の部品であるが、発射数を計数するための遊技球検知スイッチは
遊技機を構成する上で必須の部品ではないため、発射数を計数するための遊技球検知スイ
ッチを元々備えている遊技機もあれば、備えていない遊技機も存在する。このため、発射
数を計数するための遊技球検知スイッチを元々備えていない遊技機にとっては、その遊技
球検知スイッチを新たに設けなければ、遊技球の発射数に基づいて遊技演出(遊技球の発
射数を反映した遊技演出あるいは発射数と払出数とを反映した遊技演出)を実行すること
ができなくなる。この結果、遊技球の発射数に基づく遊技演出(発射数を反映した遊技演
出あるいは発射数と払出数とを反映した遊技演出)の実行は、遊技機を構成する部品点数
や、遊技機の製造段階における作業工程及び製造コストが増大する一因になっている。
そこで、本発明は、上記事情を考慮して、発射数を計数するための遊技球検知スイッチ
(発射球検知スイッチ)を設けることなく、遊技球の発射数に基づいて遊技演出(遊技球
の発射数を反映した遊技演出あるいは発射数と払出数とを反映した遊技演出)を実行する
ことができる遊技機を提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、 遊技者により把持されて回動操作することで遊技球を遊技領域に発射可能な発射ハンドルと、
前記遊技領域に発射された遊技球が始動口へ入球したことに基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
演出図柄の変動表示が実行される演出図柄表示装置と、
前記演出図柄表示装置に表示される図柄変動演出を、前記当否判定の結果に基づいて決定する図柄変動演出決定手段と、
遊技者が前記発射ハンドルに接触しているか否かを検知する接触検知手段と、
遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が検知している状態で前記発射ハンドルが遊技者により回動操作されることで遊技球を発射する遊技球発射手段と、
遊技球の払い出しを実行する遊技球払出手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技球発射手段による遊技球の発射数を記憶する発射数記憶手段と、
遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が継続的に検知している場合に、前記接触検知手段による検知時間を計測する検知時間計測手段と、
前記検知時間計測手段の計測時間が所定時間となる度に、前記発射数記憶手段に記憶される遊技球の発射数を更新する発射数更新手段と、
前記遊技球払出手段による遊技球の払出数を記憶する払出数記憶手段と、
前記遊技球払出手段により遊技球の払い出しが実行される度に、遊技球の払出数に応じて前記払出数記憶手段に記憶される遊技球の払出数を更新する払出数更新手段と、
前記発射数記憶手段に記憶される遊技球の発射数と前記払出数記憶手段に記憶される遊技球の払出数とが所定の関係を満たすと、特定演出フラグをオンに設定する特定演出フラグ設定手段と、を有し、
前記特定演出フラグがオンに設定されると、前記発射数記憶手段及び前記払出数記憶手段の値は初期化され、
前記図柄変動演出決定手段は、
前記演出図柄の変動表示を開始する際に、前記当否判定の結果に基づいて前記図柄変動演出を決定して、
前記特定演出フラグがオンに設定されているか否かを判断し、オンに設定されていると判断した場合には、前記図柄変動演出に特定演出が付加された特定演出有り図柄変動演出の実行を決定すると共に前記特定演出フラグをオフに設定し、前記特定演出フラグがオンに設定されていないと判断した場合には、前記図柄変動演出に前記特定演出を付加しない特定演出無し図柄変動演出の実行を決定することを特徴とする。
ここで、請求項1に記載の「遊技球発射手段」は、遊技者が発射ハンドルを把持して回
動操作し、その回動操作した状態を維持することで、遊技球を所定の発射速度(発射間隔
)で連続して発射する手段(いわゆる電動式の遊技球発射装置)を指す。
また、「遊技者が発射ハンドルに接触していることを接触検知手段が継続的に検知して
いる」とは、「遊技者が発射ハンドルを把持している(発射ハンドルに触れている)状態
が一定時間以上継続している」ことを意味する。
また、発射数記憶手段に記憶される発射数を発射数更新手段が更新する契機となる「検
知時間計測手段による計測時間(所定時間)」は、遊技球発射手段により発射される遊技
球の発射速度(発射間隔)を考慮して任意に設定することができる。すなわち、パチンコ
機やアレンジボール機などの弾球式の遊技機では、上述のように遊技球を連続的に発射す
る場合、1分間に100球を超えないようにする必要があり、このことを基に遊技球発射
性能が定められるのが一般的である。このようにして定められる遊技機毎の遊技球発射性
能に応じて、発射数記憶手段に記憶される発射数を更新する契機となる「検知時間計測手
段による計測時間(所定時間)」を適宜定めることができる。
なお、発射数更新手段による発射数の更新は、1球単位、5球単位、10球単位など、
予め定められた「更新単位球数」に基づき行うことができ、この「更新単位球数」に応じ
て「検知時間計測手段による計測時間(所定時間)」が決定されることとなる。具体的に
は、例えば、遊技球の発射性能が「1分間に100球」で、「更新単位球数」が「1球」
であれば、発射数更新手段による発射数の更新契機となる「検知時間計測手段による計測
時間(所定時間)は「0.6秒(600ms)」となる。
また、発射数更新手段による発射数記憶手段に記憶される発射数の更新は、「加算方式
」で更新するものであっても「減算方式」で更新するものであってもどちらでもよい。例
えば、「加算方式」で更新された発射数(発射数記憶手段に記憶される発射数)が所定値
(例えば「+750」)に達した場合や、「減算方式」で更新された発射数(発射数記憶
手段に記憶される発射数)が所定値(例えば「−750」)に達した場合に、特定の遊技
演出を開始することができる。
あるいは、発射数記憶手段に記憶される発射数の初期値(デフォルトの値)を「0(ゼロ)」とした上で発射数の更新を「加算方式」で行う場合、この「加算方式」で更新された発射数(発射数記憶手段に記憶される発射数)が所定値(例えば「750」)に達することで、特定の遊技演出を開始することができる。一方、発射数記憶手段に記憶される発射数の初期値(デフォルトの値)を「0(ゼロ)」以外の任意の値(例えば「750」)とした上で発射の更新を「減算方式」で行う場合、この「減算方式」で更新された発射数(発射数記憶手段に記憶される発射数)が所定値(例えば「0」)に達することで、特定の遊技演出を開始することができる。
また、他の発明1は、遊技者により把持されて回動可能な発射ハンドルと、遊技者が前記発射ハンドルに接触しているか否かを検知する接触検知手段と、遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が検知している状態で前記発射ハンドルが遊技者により回動操作されることで遊技球を発射する遊技球発射手段と、を備えた遊技機であって、
前記遊技球発射手段による遊技球の発射数を記憶する発射数記憶手段と、
遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が継続的に検知して
いる場合に、前記接触検知手段による検知時間を計測する検知時間計測手段と、
前記検知時間計測手段の計測時間が所定時間となる度に、前記発射数記憶手段に記憶さ
れる遊技球の発射数を更新する発射数更新手段と、
前記発射数記憶手段に記憶される発射数が所定値になると、特定の遊技演出を実行する
遊技演出実行手段と、
を有することを特徴とする。
他の発明1によれば、検知時間計測手段による計測時間を基に、遊技球発射手段による遊技球の発射数を計数することとなるので、遊技球発射手段により発射される
遊技球そのものを検知する手段(遊技球検知スイッチ)を設けることなく、遊技球の発射
数を計数することができる。これにより、発射数を計数するための遊技球検知スイッチ(
発射球検知スイッチ)を元々備えていない遊技機にとっては、新たに発射球検知スイッチ
を設けなくとも、遊技球の発射数に基づく遊技演出を実行することができ、また、発射球
検知スイッチを元々備えている遊技機にとっては、発射球検知スイッチを構成部品から排
除しても、遊技球の発射数に基づく遊技演出を実行することができる。この結果、遊技機
を構成する部品点数や、遊技機の製造段階における作業工程及び製造コストの削減を図る
ことができる。
他の発明1によれば、発射数を計数するための遊技球検知スイッチを設けることなく、遊技球の発射数に基づいて遊技演出を実行することができる。
本発明によれば、発射数を計数するための遊技球検知スイッチを設けることなく、遊技球の発射数と払出数とを反映した遊技演出を実行することができる。
本発明の第1実施形態に係る遊技機の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の遊技盤の正面図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の電子制御装置の一部の構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の主制御基板及びサブ制御基板を説明するためのブロック図である。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の発射数カウント処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の特定演出フラグ設定処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の図柄変動演出処理を示すフローチャートである。 本発明の第1実施形態に係る遊技機の特定演出設定実行処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の払出数カウント処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の特定演出フラグ設定処理を示すフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る遊技機の特定演出設定実行処理を示すフローチャートである。
次に、本発明の第1実施形態に係る遊技機について、図面を参照して説明する。
なお、本実施形態では本発明を弾球遊技機の一例であるセブン機と呼ばれるパチンコ機に適用し
た構成を説明する。
図1に示すように、第1実施形態に係るパチンコ機(遊技機)10の前面部には、主と
して、外枠12と、内枠14と、前面枠16と、上皿部18と、下皿部20と、施錠装置
22と、発射ハンドル24などが設けられている。
外枠12は、木製の板状体を略長方形の額縁状に組立て固着したものである。
内枠14(本体枠)は、全体がブラスチック製で、外枠12に対して開閉可能に軸支されている。
また、内枠14の右端中央からやや下方には、施錠装置22が設けられている。
前面枠16(前面扉)は、パチンコ機10の前面部全体の約2/3のサイズを占め、内
枠14の左端に開閉可能となるように軸支されている。また、前面枠16は、全体がプラ
スチック製であり、遊技盤26(図2参照)を前方から視認するべく、遊技盤26に形成
された遊技領域28(図2参照)の形状に対応して略円形に形成された開口部30を有し
ている。また、前面枠16の裏面には、ガラス板32がガラス枠(図示省略)によって取
り付けられている。そして、遊技者を基準とすれば、遊技盤26に形成された遊技領域2
8はガラス板32の後方に位置するようになっている。
前面枠16の下方側には、遊技球が貯溜される上皿部18が設けられている。この上皿
部18には、演出ボタン40がそれぞれ設けられている。上皿部18の下方側には、下皿
部20が設けられている。また、下皿部20の右下方側には、遊技球を発射させるための
発射ハンドル24が設けられており、下皿部20の左右下方側には、所定の効果音を出力
するためのスピーカ48が2個設けられている。
発射ハンドル24は、その後方(下皿部20の裏面側)に配置される発射装置ユニット
(図示を省略)に接続されている。この発射装置ユニット(遊技球発射手段)は、球送り
装置(図示を省略)から送り出される遊技球を遊技領域28に発射するためのもので、公
知のパチンコ機が備える発射装置ユニットと基本的に同じ構成である。具体的には、回転
軸を中心にして往復移動して遊技球を打撃する打撃槌と、打撃槌の回転を規制するストッ
パと、打撃槌に打撃力を付与するバネ部材と、回転軸に一体回転可能な状態に装着された
カムを介して打撃槌に連続的に打撃力を発生させる発射モータ(ステッピングモータであ
って、図3の発射モータ180を参照)と、を備えている。
この発射装置ユニット(遊技球発射手段)では、遊技者が発射ハンドル24の回動量を
調整することで、バネ部材から打撃槌に加わる付勢力が変化し、打撃槌が遊技球に加える
打撃力が変化する構成(回動操作量を多くすると、バネ部材から打撃槌に加わる付勢力が
増大し、打撃槌が遊技球に加える打撃力が増大する構成)とされている。また、発射装置
ユニットには発射モータ回転軸が原点位置(原点角度)にあることを検出するための原点
センサ(図示せず)が設けられている。
また、発射ハンドル24には、遊技者が発射ハンドル24に触れていることを検出する
タッチセンサ176が設けられており、その近傍には、遊技球の発射を一時的に停止する
ための発射停止スイッチ46が設けられている。これらタッチセンサ176および発射停
止スイッチ46は発射制御基板108(図3参照)に接続されている。タッチセンサ17
6は、遊技者が発射ハンドル24に触れている場合に「ON」となって接触検知信号(O
N信号)を発射制御基板108に出力し、遊技者が発射ハンドル24に触れていない場合
に「OFF」となって接触非検知信号(OFF信号)を発射制御基板108に出力する。
また、発射停止スイッチ46は、遊技者が操作していない(押していない)場合に「OF
F」となって発射非停止信号(OFF信号)を発射制御基板108に出力し、遊技者が操
作している(押している)場合に「ON」となって発射停止信号(ON信号)を発射制御
基板108に出力する。
そして、本実施形態では、遊技者が発射ハンドル24に触れており、遊技者が発射停止
スイッチ46を操作していない状態(タッチセンサ176がONで発射停止スイッチ46
がOFFの状態)で、発射ハンドル24が必要量回動操作されると、発射モータ180の
回転駆動により上述のカムが回転するとともに、このカムの回転と上述のバネ部材の付勢
力によって、上述の打撃槌に打撃力が連続的に発生する。これにより、遊技球が遊技領域
28に1球ずつ連続して発射される。一方、遊技者が発射ハンドル24に触れていない(
タッチセンサ176がOFFの状態)か、或いは、遊技者が発射停止スイッチ46を操作
している場合(発射停止スイッチ46がONの状態)には、遊技球が発射されることはな
い。なお、本実施形態の発射装置ユニットは、「1分間に100個の遊技球を発射する遊
技球発射性能」を実現するように構成されている。
また、本実施形態では、タッチセンサ176から出力される検知信号(接触検知信号ま
たは接触非検知信号)は、発射制御基板108を介して払出制御基板104に入力し、さ
らに払出制御基板104を介して主制御基板102に入力するものとなっている。そして
、主制御基板102のCPU102A(図3参照)は、入力のあったタッチセンサ176
からの接触検知信号または接触非検知信号に対応する制御コマンド(接触検知コマンドま
たは接触非検知コマンド)をサブ制御基板106に向けて送信し、その制御コマンドを受
信したサブ制御基板106のCPU106A(図3参照)は、受信した制御コマンドに基
づき遊技球の発射数を計数する発射数カウント処理(図5参照)を実行する。この発射数
カウント処理の詳細については後述する。
内枠14には、遊技領域28(図2参照)の形状に合致した開口部(図示省略)が形成
されている。この内枠14の内側面には、遊技盤26(図2参照)が取り付けられる。こ
れにより、遊技者は、遊技盤26の遊技領域28を内枠14の開口部及び前面枠16の開
口部30を通して視認することができる。
パチンコ機10の正面左側には、球貸装置154(いわゆるCRユニット)が設けられ
ている。上皿部18には、球貸しを要求するための球貸スイッチ156と、カード挿入口
157に挿入されたプリペイドカードの返却を要求するための返却スイッチ158と、が
それぞれ設けられている。
次に、遊技盤26の表面構造について説明する。
図2に示すように、遊技盤26は、内枠14に保持されるとともに、裏機構盤(図示省
略)よりその背面側が覆われている。遊技盤26には、遊技盤26の表面に設けられた外
レール50と内レール52とにより略円形状の遊技領域28が形成されている。遊技領域
28の内部には、中央装置54と、始動口56Bと、ワープ入球口58と、多数の障害釘
60と、風車63等と、がそれぞれ配設されている。
中央装置54は、遊技領域28の略中央部に配置されており、演出図柄表示装置62と
、可動役物200と、センター役物64と、ランプ装置66と、を備えている。
演出図柄表示装置62は、後述の主制御基板102(図3参照)やサブ制御基板106
(図3参照)からの制御信号(コマンド)に基づいて表示制御されており、略長方形状の
表示面(表示領域)62Aを有している。この表示面62A上には、特別図柄の演出図柄
が変動表示される。具体的には、演出図柄表示装置62の表示面62A上には、1又は複
数の演出図柄を所定の方向に次々と変動させながら表示した後、停止表示する演出図柄表
示領域が形成されている。すなわち、左演出図柄を表示する左演出図柄表示領域、中央演
出図柄を表示する中央演出図柄表示領域、及び右演出図柄を表示する右演出図柄表示領域
が、略横一列となる配置方向に沿って並んで形成されている(それぞれ図示省略)。各演
出図柄表示領域は、これらの表示領域の配置方向と略直交する方向(上下方向)に図柄変
動方向が設定されており、その方向に複数の演出図柄が順次表示されていく。また、表示
面62A上には、演出図柄とともに、現在の遊技状態(通常状態、確率変動状態、時短状
態など)を示す背景図柄も表示される。
演出図柄表示装置62は、遊技球が始動口56Bに入球することにより、その表示面の
表示領域に表示される各演出図柄をそれぞれ変動させて停止表示させるものである。そし
て、例えば、演出図柄が「7・7・7」の3桁同一図柄で揃って停止表示(確定表示)す
ると、後述の変動入賞装置80に配設された後述の大入賞装置84の大入賞口86が開放
される大当り遊技に移行する。本実施形態のパチンコ機10では始動口56Bに遊技球が
入球すると、各演出図柄がそれぞれ変動され、演出図柄が3桁同一図柄で揃うことにより
、「大当り」という遊技上の特典を遊技者に付与するものである。
ここで、本実施形態のパチンコ機10では、例えば、大当りとして2種類のものが予め
設定されている。具体的には、「7・7・7」などのように奇数数字の演出図柄(特別図
柄の演出図柄)が3桁同一で揃うことにより成立する確変大当りがある。また、「8・8
・8」などのように偶数数字の演出図柄(特別図柄の演出図柄)が3桁同一で揃うことに
より成立する通常大当りがある。
確変大当り及び通常大当りは、複数のラウンド数を有し、大入賞口86の開放時間が約
26秒間である大当りである。このため、賞球数が比較的多くなる。なお、各大当りでは
、大入賞口86に所定数(例えば、10個)の遊技球が入球するか、あるいは所定数(例
えば、10個)の遊技球が入球しなくても所定時間(例えば、26秒間)が経過したとき
に大入賞口86が閉じられて1ラウンドが終了する。なお、確変大当りには、15ラウン
ドの長期ラウンドを有する15ラウンド確変大当りと、2ラウンドの短期ラウンドを有す
る2ラウンド確変大当りと、が用意されている。なお、2ラウンド確変大当りは、「1・
3・5」や「7・5・7」など演出図柄が3桁同一とならない特定の図柄組み合わせ(バ
ラケ目)で停止表示された場合に成立する。
確変大当りの成立(発生)に伴う大当り遊技の終了後は、大当りに移行する確率が、通
常遊技状態と比べ予め定められた高確率となる、特別図柄の確率変動状態になる。この確
率変動状態(いわゆる確変遊技)は、大当り(確変大当り及び通常大当りの2種類の大当
りを意味する)に移行する確率が予め定められた高確率となる状態で、次回大当りが発生
するまでの間か、あるいは規定回数(例えば、10000回)の特別図柄の変動表示が行
われるまでの間、発生し得る状態である。また、確率変動状態では、特別図柄及び普通図
柄の変動時間が短縮され(変動短縮機能が作動し)、かつ始動口56Bの開放延長機能が
作動する場合がある。この開放延長機能が作動する開放時間延長状態は、始動口56Bの
開放時間が通常よりも延長される状態である。例えば、通常の開放時間は約0.1秒間で
あるのに対して、開放時間延長状態では約4秒間に延長される。なお、始動口56Bは、
普通図柄の抽選に当選することにより開放するもので、普通電動役物として機能する。
また、通常大当りの成立(発生)に伴う大当り遊技の終了後は、大当りに移行する確率
が通常の遊技状態と同一の予め定められた低確率状態となるとともに、規定回数(例えば
、100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され(変動短縮機能が作動し)
、かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する時短遊技状態(いわゆる時短遊技)となる
センター役物64は、演出図柄表示装置62の前面周辺部に突設して装着されている。
センター役物64は、可動する一対の翼片部64Aを有している。この翼片部64Aの可
動によりワープ入球口58の開口面積が変化する。
また、遊技領域28の左下方側には、主制御基板102からの制御信号(コマンド)に
基づいて識別図柄(特別図柄の識別図柄及び普通図柄の識別図柄を意味する)を表示制御
する7セグ表示部(図柄表示装置)68が配置されている。この7セグ表示部68は、特
別図柄の識別図柄を表示する表示器70と、4個の普通図柄保留表示LED72と、4個
の特別図柄保留表示LED74と、普通図柄の識別図柄を表示する2個の普通図柄表示L
ED76と、を有している。
ここで、確変大当りした場合、表示器70には、予め定められた特別図柄の識別図柄(
例えば、奇数の数字からなる確変大当り図柄)が停止表示される。さらに、通常大当りし
た場合では、表示器70には、予め定められた特別図柄の別の識別図柄(例えば、偶数の
数字からなる通常大当り図柄)が停止表示される。
また、演出図柄表示装置62の左側には、普通図柄作動ゲート78が配置されている。
この普通図柄作動ゲート78の内部には、ゲートスイッチ124(図3参照)が配設され
ている。これにより、遊技球が普通図柄作動ゲート78を通過すると、ゲートスイッチ1
24が作動して、7セグ表示部68の普通図柄表示LED76が変動表示される。なお、
普通図柄変動遊技で当選すると、始動口56Bが開放する。
普通図柄保留表示LED72、特別図柄保留表示LED74は、4個の丸形の赤色LE
Dで構成されており、表示器70に近接して配置されている。普通図柄保留表示LED7
2は、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球の数を4個まで普通図柄の保留とし、通
過ごとに順次点灯しシフト表示するものである。また、特別図柄保留表示LED74は、
始動口56Bに入球した遊技球の数を4個まで特別図柄の保留とし、入球ごとに順次点灯
しシフト表示するものである。
ここで、普通図柄も普通図柄表示LED76の変動表示が開始するたびに、未始動回数
が消化され、1個の普通図柄保留表示LED72が消灯される。また、2個の普通図柄表
示LED76が予め定められた表示態様(当り図柄)で停止表示されると、普通図柄当り
が発生し、始動口56Bが開放状態となる。また、表示器70の変動表示が開始する度(
特別図柄変動遊技が開始される度)に、未始動回数が消化され、1個の特別図柄保留表示
LED74は消灯される。そして、表示器70に予め定められた大当り図柄が停止表示さ
れると大当りが発生し、後述の大入賞口86が開放状態となる。
なお、表示器70にて表示される特別図柄の識別図柄と、演出図柄表示装置62にて表
示される特別図柄の演出図柄とは、同一の遊技結果(抽選結果)を示すものである。すな
わち、表示器70にて表示される特別図柄の識別図柄と、演出図柄表示装置62にて表示
される特別図柄の演出図柄とが同一の遊技結果を示すように対応している。
始動口56Bは、いわゆるチューリップ式で一対の翼片部材56Cが開閉するように形
成されている。始動口56Bの内部には、遊技球の入球を検知する始動口スイッチ120
(図3参照)と、翼片部材56Cを作動させるための始動口ソレノイド130(図3参照
)と、が備えられている。この一対の翼片部材56Cが左右に開くと始動口56Bの開放
面積が大きくなって遊技球の入球可能性が大きくなる開放状態となり、一対の翼片部材5
6Cが閉じその離間距離が小さくなると始動口56Bの開放面積が小さくなって遊技球の
入球が不可能となる通常状態(閉鎖状態)となる。
ここで、始動口56Bに遊技球が入球すると、3個の賞球が払い出されると共に、特別
図柄が変動して特別図柄変動遊技が開始する。このとき、表示器70で特別図柄の識別図
柄が変動表示され、演出図柄表示装置62の表示面62Aで上記識別図柄と対応した特別
図柄の演出図柄が変動表示される。この特別図柄変動遊技は、外れの場合も含めて、例え
ば、15ラウンド確変大当り、2ラウンド確変大当り、通常大当りの3つの大当り態様の
抽選処理を行い、いずれかの大当り態様又は外れを決定する遊技である。
変動入賞装置80は、始動口56Bの下方に配置されており、大入賞装置84を備えて
いる。ここで、大入賞装置84は、略中央に配置されており、帯状に開口された大入賞口
86と、この大入賞口86を開放又は閉鎖する開閉板88と、この開閉板88を開閉する
ための大入賞口ソレノイド132(図3参照)と、大入賞口86への遊技球の入球を検知
する大入賞口スイッチ122(図3参照)と、を備えている。本実施形態では、大入賞口
86に遊技球が1個入球する毎に、15個の賞球が払い出される。
中央装置54の左側下方部には、風車63が配置されている。さらに、遊技領域の左側
下方部及び右側下方部には、一対のサイドランプ90がそれぞれ配置されている。
遊技盤26の下方にはアウト口92が設けられており、このアウト口92の下部にはバ
ック球防止部材94が設けられている。このバック球防止部材94は、遊技領域28に到
達せず戻ってきた遊技球が再び発射位置に戻ることを防止している。また、内レール52
の先端部には、ファール球防止部材96が取り付けられている。
次に、パチンコ機10の遊技内容について説明する。
通常の遊技状態で普通図柄ゲート78を遊技球が通過した場合には、普通図柄が変動し
て普通図柄変動遊技が開始される。本実施形態では、変動短縮機能が作動していないとき
の普通図柄の変動時間を6秒としており、変動短縮機能が作動しているときの普通図柄の
変動時間を1秒としている。普通図柄変動遊技において当選すると、翼片部材56Cが開
動作して始動口56Bが開放する。この始動口56Bに遊技球が入球すると、特別図柄が
変動して特別図柄変動遊技が開始する。特別図柄変動遊技において大当り(確変大当り(
15ラウンド大当り)、通常大当り)に当選すると、大入賞口86が開放して、大当り遊
技(確変大当り遊技、通常大当り遊技)が開始される。
大当り遊技の終了後は、上述した通り、確変遊技又は時短遊技が開始される。確変遊技
では、次回大当りが発生するまでの間か、あるいは規定回数(例えば、10000回)の
特別図柄の変動表示が行われるまでの間、特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、
かつ始動口56Bの開放延長機能が作動する。また、時短遊技では、規定回数(例えば、
100回)だけ特別図柄及び普通図柄の変動時間が短縮され、かつ始動口56Bの開放延
長機能が作動する時短遊技状態となる。
次に、パチンコ機10を構成する電子制御装置について説明する。
図3及び図4に示すように、電子制御装置は、主として、主制御基板102と、払出制
御基板104と、サブ制御基板106と、発射制御基板(発射制御手段)108と、を備
えている。これらの制御基板は、各種論理演算および算出演算を実行するCPUや、CP
Uで実行される各種プログラムやデータが記憶されているROM、プログラムの実行に際
してCPUが一時的なデータを記憶するRAMなど、種々の周辺LSIがバスで相互に接
続されて構成されている。
図4に示すように、主制御基板102は、CPU102Aと、ROM102Bと、コマ
ンド送信部102Cと、を備えている。
主制御基板102のCPU102Aは、遊技全体を司り主として当否判定などの遊技制
御処理を所定の制御周期(例えば、2msの割込み周期)で実行するものであり、この遊
技制御処理に基づく遊技の進行状況に沿った遊技環境を実現させるためにサブ制御基板1
06及び払出制御基板104を直接的に制御する。また、主制御基板102のCPU10
2Aは、演出表示制御基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタ
ン基板116を、サブ制御基板106を介して、間接的に制御する。
特に、CPU102Aは、特別図柄の当否判定(大当り抽選)の結果に基づいて特別図
柄の当り変動パターン又は外れ変動パターンのいずれかを選択するとともに、特別図柄の
停止図柄を選択する。そして、この選択した変動パターンおよび停止図柄を指定するコマ
ンド(変動パターン指定コマンド、停止図柄指定コマンド)をサブ制御基板106に送信
すると、そのコマンドを受信したサブ制御基板106のCPU106Aの制御下で、受信
したコマンド(変動パターン指定コマンドおよび停止図柄指定コマンド)に対応する図柄
変動演出が実行される。なお、CPU102Aの上記機能につき、変動パターンの決定権
はCPU102Aが有するものの、主制御基板102から変動パターン指定コマンドを受
けたサブ制御基板106のCPU106Aあるいは演出表示制御基板110のCPU(図
示せず)に持たせることにより実現してもよい。
主制御基板102のROM102Bには、CPU102Aにより実行される遊技全体の
制御を実現するためのプログラムが記憶されている。また、ROM102Bには、特別図
柄の変動パターンや停止図柄に関する種々のデータ(変動パターン選択テーブル、停止図
柄選択テーブルなど)が記憶されている。
コマンド送信部102Cは、特別図柄の当否判定(大当り抽選)の結果に基づき、特別
図柄の変動パターン指定コマンド及び停止図柄指定コマンドをサブ制御基板106に対し
て送信する。また、コマンド送信部102Cは、発射制御基板108に接続されたタッチ
センサ176からの接触検知信号が払出制御基板104を介して主制御基板102に入力
すると、これに対応する接触検知コマンドをサブ制御基板106に対して送信し、タッチ
センサ176からの接触非検知信号が払出制御基板104を介して主制御基板102に入
力すると、これに対応する接触非検知コマンドをサブ制御基板106に対して送信する。
さらに、コマンド送信部102Cは、遊技領域28に設けられた始動口56Bや大入賞口
86などの各種入賞口(入球口)への遊技球の入球を契機として、それに伴う賞球の払い
出しを指示する賞球払出コマンドを払出制御基板104に対して送信する。
主制御基板102には、中継端子板118を介して、始動口56Bに入球した遊技球を
検知する始動口スイッチ120と、大入賞口86に入球した遊技球を検知する大入賞口ス
イッチ122と、普通図柄作動ゲート78を通過した遊技球を検知するゲートスイッチ1
24と、始動口56Bや大入賞口86以外の他の入賞口に入球した遊技球を検知するカウ
ントスイッチ126と、がそれぞれ電気的に接続されている。
また、主制御基板102には、中継端子板128を介して、始動口ソレノイド130と
、大入賞口ソレノイド132と、図柄表示装置134と、がそれぞれ電気的に接続されて
いる。なお、7セグ表示部68は、図柄表示装置134の一形態である。
払出制御基板104は、CPU104Aと、コマンド受信部104Bと、を備えている
。この払出制御基板104には、中継端子板136を介して、ガラス枠スイッチ138と
、外部タンクスイッチ140と、タンクスイッチ142と、がそれぞれ電気的に接続され
ており、中継端子板144を介して、エラーLED146が電気的に接続されている。ま
た、払出制御基板104には、下皿満タンスイッチ148が電気的に接続されている。
また、払出制御基板104には、中継端子板149を介して、球貸表示基板151と、
球貸装置(CRユニット)154と、がそれぞれ電気的に接続されており、中継端子板1
60を介して、払出モータ162と、払出スイッチ164と、がそれぞれ電気的に接続さ
れている。さらに、払出制御基板104には、主制御基板102と発射制御基板108と
がそれぞれ電気的に接続されている。そして、球貸表示基板151には、球貸スイッチ1
56と返却スイッチ158とがそれぞれ電気的に接続されている。なお、払出モータ16
2および払出スイッチ164は、図示しない遊技球払出装置(遊技球払出手段)の構成部
品である。
払出制御基板104のコマンド受信部104Bが主制御基板102からの賞球払出コマ
ンドを受信すると、払出制御基板104のCPU104Aは、受信した賞球払出コマンド
で特定される賞球数分の遊技球を払い出すために遊技球払出装置(図示せず)の駆動制御
(賞球払出処理)を所定の制御周期(例えば、2msの割込み周期)で行う。具体的には
、払出モータ162を回転駆動して賞球としての遊技球の払い出しを行い、その払い出し
た遊技球が払出スイッチ164によって検知され、その検知数(払出数)が賞球払出コマ
ンドで特定される数に到達したら、払出モータ162の回転を停止する。
また、遊技者によって球貸スイッチ156が操作(押圧)されると、その操作信号(貸
出要求信号)が払出制御基板104に入力し、これに伴い払出制御基板104のCPU1
04Aは、1回の貸出要求分に対応する数の遊技球を払い出すために遊技球払出装置(図
示せず)の駆動制御(貸球払出処理)を行う。具体的には、払出モータ162を回転駆動
して貸球としての遊技球の払い出しを行い、その払い出した遊技球が払出スイッチ164
によって検知され、その検知数(払出数)が1回の貸出要求分に対応する数(例えば、1
25個)に到達したら、払出モータ162の回転を停止する。
図3及び図4に示すように、サブ制御基板106は、主制御基板102からのコマンド
に基づいて遊技の演出の制御を司るものであり、サブ制御基板106には、演出表示制御
基板110と、アンプ基板112と、装飾駆動基板114と、演出ボタン基板116と、
がそれぞれ電気的に接続されている。
サブ制御基板106は、CPU106A(演算処理手段、発射数更新手段、遊技演出実
行手段)と、ROM106Bと、RAM106C(発射数記憶手段)と、コマンド送受信
部106Dと、を備えている。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの各種コマンドに基づ
き所定の制御周期(例えば、2msの割込み周期)で種々の遊技演出の実行制御を行うも
ので、演出表示制御基板110、アンプ基板112、装飾駆動基板114及び演出ボタン
基板116などの各基板を制御する。
特に、CPU106Aは、主制御基板102から受けた特別図柄の変動パターン指定コ
マンド及び停止図柄指定コマンドに基づいて図柄変動演出を実行するために、演出表示制
御基板110やアンプ基板112や装飾駆動基板114を制御する。
また、CPU106Aは、遊技者が発射ハンドル24に接触している時間を計測する時
間計測手段としても機能する。詳細には、遊技者が発射ハンドル24に接触していること
をタッチセンサ176が所定時間にわたって継続的に検知している場合に、タッチセンサ
176で検知されている検知時間を計測する(検知時間計測手段)。具体的には、遊技者
が発射ハンドル24に最初に接触すると、その接触を検知したタッチセンサ176からの
接触検知信号が、発射制御基板108および払出制御基板104を介して主制御基板10
2に入力し、これに伴い主制御基板102のCPU102Aがサブ制御基板106に対し
て接触検知コマンドを送信する。サブ制御基板106のCPU106Aは、その接触検知
コマンドを受信した時点から、遊技者が発射ハンドル24に接触していると判断し、その
接触時間(タッチセンサ176が接触を検知している時間。以下、接触検知時間ともいう
。)の計測を開始する。この時間の計測は、主制御基板102からの接触非検知コマンド
を受信するまで継続して行われる。
一方、遊技者による発射ハンドル24への接触開始を契機とするタッチセンサ176か
らの接触検知信号に基づき、主制御基板102がサブ制御基板106に向けて接触検知コ
マンドを送信した後、遊技者による発射ハンドル24への接触解除を契機とするタッチセ
ンサ176からの接触非検知信号に基づき、主制御基板102がサブ制御基板106に向
けて接触非検知コマンドを送信すると、その接触非検知コマンドを受信したサブ制御基板
106のCPU106Aは、遊技者が発射ハンドル24に接触していないと判断し、その
接触時間(接触検知時間)の計測を終了(停止)する。このように、サブ制御基板106
のCPU106Aが計測する「接触検知コマンドの受信から接触非検知コマンドの受信に
至るまでの時間」は、遊技者が発射ハンドル24に触れ続けている時間に相当すると確定
できる。
ここで、遊技者が発射ハンドル24に接触していることをタッチセンサ176が所定時
間にわたって継続的に検知している場合とは、遊技者が発射ハンドル24を所定時間(例
えば、1個の遊技球を発射するのに要する時間であって「0.6秒」)以上にわたって連
続して接触している場合を意味する。この場合に限り、CPU106Aは、タッチセンサ
176で検知された検知時間を計測する。一方、遊技者が発射ハンドル24を所定時間(
例えば1個の遊技球を発射するのに要する時間であって「0.6秒」)未満だけ接触した
場合には、CPU106Aは、「継続的な接触」と認識せず、タッチセンサ176で検知
された検知時間を計測しない。
そして、CPU106Aは、主制御基板102からの接触検知コマンドを受信した後、
接触非検知コマンドを受信しない限り、タッチセンサ176が接触を検知している時間の
計測を継続して行い、その計測時間が所定時間を経過する度(到達する度)に、RAM1
06Cに記憶される遊技球の発射数を更新する。このため、CPU106Aは、発射数更
新手段としても機能する。すなわち、遊技球1球当りの発射に要する時間は、予め決定さ
れており、この時間が経過したときに、RAM106Cに記憶されている遊技球の発射数
(発射数カウンタのカウント値)を更新することにより、実際の遊技球の発射数をカウン
トすることが可能になる。具体的には、本実施形態のパチンコ機10は「1分間に100
個の遊技球を発射する遊技球発射性能」を有していることから、遊技球を1球発射するた
めに要する時間は、約600ms(0.6秒)となり、この時間がデータとしてCPU1
06A又はROM106Bに予め記憶されている。そして、CPU106Aは、タッチセ
ンサ176が接触を検知している時間(遊技者が発射ハンドル24に触れ続けている時間
)を計測する過程で、遊技球を1球発射させるために要する「600ms(0.6秒)」
が経過する度に、RAM106Cに記憶された遊技球の発射数(カウント値)を「+1」
あるいは「−1」する。この結果、RAM106C(発射数カウンタ)には、常に最新の
遊技球の発射数が記憶された状態になる。このように、CPU106Aがタッチセンサ1
76による接触検知時間(遊技者が発射ハンドル24に触れ続けている時間)を計測する
過程で、遊技球を1球発射させるために要する所定時間が経過する度に、RAM106C
に記憶された遊技球の発射数(カウント値)を更新していく(「+1」あるいは「−1」
する)ことにより、発射された遊技球の数(発射数)を特定することができる。
なお、CPU106Aには、遊技者が発射ハンドル24に接触している時間を計測する
時間計測手段と、タッチセンサ176による接触検知時間(遊技者が発射ハンドル24に
触れ続けている時間)が所定時間となる度にRAM106Cに記憶されている遊技球の発
射数を更新する発射数更新手段としての機能とを兼備した構成を説明したが、この構成に
限られるものではない。例えば、遊技者が発射ハンドル24に接触している時間を計測す
る時間計測手段として別のCPUを追加してサブ制御基板106に搭載しても良いし、ま
た、タッチセンサ176による接触検知時間(遊技者が発射ハンドル24に触れ続けてい
る時間)が所定時間となる度にRAM106Cに記憶されている遊技球の発射数を更新す
る発射数更新手段として別のCPUを追加してサブ制御基板106に搭載しても良い。
また、CPU106Aは、RAM106Cに記憶された遊技球の発射数が所定値になっ
たときに、特定の遊技演出の実行を開始する。具体的には、CPU106Aは、RAM1
06Cに記憶された遊技球の発射数が所定値になったときに、特定演出を実行するための
特定演出実行コマンドを作成し、この特定演出実行コマンドがコマンド送受信部106D
によって演出表示制御基板110に向けて送信される。このため、CPU106Aは、特
定の遊技演出を実行するための遊技演出実行手段としても機能する。
ROM106Bには、各基板の制御に必要なデータ(特に遊技の演出や装飾に関する情
報)が記憶されている。また、ROM106Bには、適宜、遊技球1球当りの発射に要す
る時間がデータ(例えば、遊技者が発射ハンドル24を1分間触れていれば100球の遊
技球を発射するというデータ)として記憶されている。
RAM106Cは、遊技盤26上に発射された遊技球の発射数(カウント値)を記憶す
る発射数カウンタとして機能する。また、RAM106Cに記憶された遊技球の発射数は
、CPU106Aにより更新可能とされ、また、初期値(ゼロ:0)にリセット可能にな
る。これにより、RAM106Cが記憶する最新のカウント値が実際に発射された遊技球
の発射数になる。
発射制御基板108には、発射停止スイッチ46、タッチセンサ176及び発射モータ
180が電気的に接続されている。発射制御基板108は、発射停止スイッチ46やタッ
チセンサ176からの検知信号に基づき発射モータ180(発射装置ユニット)の駆動を
制御する。また、発射制御基板108は、タッチセンサ176からの検知信号(接触検知
信号、接触非検知信号)を払出制御基板104に対して出力する。
図4に示すように、演出表示制御基板110は、主制御基板102や払出制御基板10
4やサブ制御基板106と同様に図示しないCPUが搭載されており、この演出表示制御
基板110には、演出表示装置166(62)と、演出表示ROM168と、がそれぞれ
電気的に接続されている。この演出表示ROM168には、演出図柄表示装置62で変動
表示される特別図柄の演出図柄や背景図柄に関するデータ、リーチ演出や予告演出に用い
る各種図柄や画像(静止画像、動画像)のデータなどが記憶されている。なお、演出図柄
表示装置62は、演出表示装置166の一実施形態である。
具体的には、演出表示ROM168には、特別図柄に関する特定演出有りの当り変動演
出パターンと、特別図柄に関する特定演出無しの当り変動演出パターンと、特別図柄に関
する特定演出有りの外れ変動演出パターンと、特別図柄に関する特定演出無しの外れ変動
演出パターンと、に対応する図柄データが記憶されている。
アンプ基板112には、所定の効果音を出力する各種スピーカ170(48)が電気的
に接続されている。特に、アンプ基板112は、特別図柄に関する特定演出有りの当り変
動演出パターンと、特別図柄に関する特定演出無しの当り変動演出パターンと、特別図柄
に関する特定演出有りの外れ変動演出パターンと、特別図柄に関する特定演出無しの外れ
変動演出パターンと、に対応した効果音を出力する。なお、スピーカ48は、各種スピー
カ170の一実施形態である。
装飾駆動基板114には、各種LED・ランプ172が電気的に接続されている。また
、装飾駆動基板114は、サブ制御基板106からのコマンドを受けて遊技領域28に設
けられる種々の装飾用可動部材(いわゆる可動役物)の駆動制御を行うものである。また
、装飾駆動基板114は、特別図柄に関する特定演出有りの当り変動演出パターンと、特
別図柄に関する特定演出無しの当り変動演出パターンと、特別図柄に関する特定演出有り
の外れ変動演出パターンと、特別図柄に関する特定演出無しの外れ変動演出パターンと、
に対応した発光演出や可動役物演出を実行する。また、演出ボタン基板116には、操作
スイッチ174が電気的に接続されている。
次に、遊技球の発射数カウント処理について説明する。なお、遊技球の発射数カウント
処理は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行される。
図5に示すように、サブ制御基板106のCPU106Aによりタッチセンサ176が
ONであるか否か(遊技者が発射ハンドル24に触れているか否か)、が判断される(S
100)。ここで、本実施形態では、上述したように遊技者が発射ハンドル24に接触し
ていると、タッチセンサ176からの接触検知信号が発射制御基板108および払出制御
基板104を介して主制御基板102に入力し、これに伴って主制御基板102からサブ
制御基板106に向けて接触検知コマンドが送信される。
サブ制御基板106のCPU106Aは、接触検知コマンドを受信すると、RAM10
6Cの所定アドレスに予め設けられた「接触検知フラグ(接触状況記憶手段)」をONに
設定する処理を行う。この「接触検知フラグ」は、タッチセンサ176がONであるか否
か(遊技者が発射ハンドル24に触れているか否か)を示す(記憶する)もので、RAM
106Cの所定アドレスに予め設けられており、主制御基板102からのタッチセンサ1
76がONであることを示す接触検知コマンドを受信すると「ON」に設定され、タッチ
センサ176がOFFであることを示す接触非検知コマンドを受信すると「OFF」に設
定される。
そこで、本実施形態では、S100の処理において「接触検知フラグ」の状態を参照す
ることで、タッチセンサ176がONであるか否か(遊技者が発射ハンドル24に触れて
いるか否か)を判断するものとしている。具体的には、サブ制御基板106のCPU10
6Aは、S100の処理において「接触検知フラグ」がONに設定されていることを確認
すると、タッチセンサ176がONである(遊技者が発射ハンドル24に触れている)と
判断し(S100:YES)、「接触検知フラグ」がOFFに設定されていることを確認
すると、タッチセンサ176がOFFである(遊技者が発射ハンドル24に触れていない
)と判断する(S100:NO)。
サブ制御基板106のCPU106Aによりタッチセンサ176がONである(遊技者
が発射ハンドル24に触れている)と判断された場合(S100:YES)には、遊技者
が発射ハンドル24に触れている時間(タッチセンサ176による接触検知時間)がON
時間計測タイマにより計測されているか否か(ON時間計測タイマが作動しているか否か
)が判断される(S110)。ここで、「遊技者が発射ハンドル24に触れている時間(
タッチセンサ176による接触検知時間)を計測するON時間計測タイマ(検知時間計測
手段)」は、上述したように、主制御基板102からの接触検知コマンドを受信したこと
を契機に作動を開始するもので、S100の処理にて肯定判断がなされてS110の処理
に進んだ際に、未だON時間計測タイマが作動していない場合には(S110:NO)、
ON時間計測タイマの作動を開始した後(S140)、S120の処理に進む。一方、S
110の処理にてON時間計測タイマが作動中であると判断された場合(S110:YE
S)には、直ちにS120の処理に進む。
S120の処理では、ON時間計測タイマがタイムアップしたか否かがCPU106A
により判断される(S120)。ここで、本実施形態のパチンコ機10は、「1分間に1
00個の遊技球を発射する遊技球発射性能」を有しており、遊技球を1球発射するために
要する時間は約600ms(0.6秒)となることから、本実施形態のON時間計測タイ
マは「600ms(0.6秒)」を計測するものとしている。このON時間計測タイマが
作動している間は、遊技者が発射ハンドル24に触れていることに他ならないから、60
0ms(0.6秒)経過する度に、遊技球が1球発射されたものと推定することができる
。なお、タイムアップの判断時間となる「600ms(0.6秒)」は、一例を示したも
のであり、タイムアップの判断時間は、遊技球発生性能(例えば、1分間に発射できる遊
技球の数)に応じて適宜設定されるものである。
ON時間計測タイマがタイムアップしたと判断された場合(S120:YES)には、
RAM106Cの所定アドレスに予め設けられた発射数カウンタのカウント値がCPU1
06Aにより更新されて(S130)、本処理(発射数カウント処理)が終了する。ここ
で、S130における発射数カウンタの更新処理は、カウント値を「+1」(1加算)あ
るいは「−1」(1減算)することによって行われる。一方、ON時間計測タイマがタイ
ムアップしていないと判断された場合(S120:NO)には、発射数カウンタのカウン
ト値を更新する処理はスキップされ、そのまま本処理(発射数カウント処理)が終了する
。この後、CPU106Aのタイマ割込処理に基づく次の制御周期で再び最初のステップ
(S100)に戻り、主制御基板102からの接触非検知コマンドを受信しない限り、す
なわちタッチセンサ176がOFFにならない(遊技者が発射ハンドル24に触れるのを
止めない)限りは、ON時間計測タイマが作動し続け(接触検知時間の計測を続け)、計
測時間が「600ms(0.6秒)」になる度に、発射数カウンタのカウント値が更新さ
れ続ける。これにより、RAM106C(発射数カウンタ)は、常に最新となる遊技球の
発射数の情報を記憶していることになる。なお、以下の説明では、発射数カウンタの更新
は、「1」ずつ加算される「加算方式」で行われるものとする。
一方、S100の処理にて、タッチセンサ176がOFFである(遊技者が発射ハンド
ル24に触れていない)と判断された場合(S100:NO)には、S150の処理に進
み、上述のS110の処理と同様にON時間計測タイマが作動しているか否が判断される
(S150)。そして、ON時間計測タイマが作動中であるとCPU106Aにより判断
された場合(S150:YES)には、CPU106AによりON時間計測タイマの作動
が終了(停止)されて(S160)、本処理(発射数カウント処理)が終了する。一方、
S150の処理でON時間計測タイマが作動していないと判断された場合(S150:N
O)には、S160の処理はスキップされて、そのまま本処理(発射数カウント処理)が
終了する。以後、CPU106Aのタイマ割込処理に基づく次の制御周期で再び最初のス
テップ(S100)に戻り、発射数カウント処理が繰り返される。
以上のように、発射数カウント処理は、タッチセンサ176のON/OFF状態(接触
検知コマンドまたは接触非検知コマンドの受信状況)に基づいて遊技者が遊技をしている
か否かを判断し(S100)、CPU106Aのタイマによりタッチセンサ176の接触
検知時間(遊技者が発射ハンドルに触れている時間)を計測することにより(S120)
、発射された遊技球の発射数が特定される。これにより、発射された遊技球そのものを検
知するための遊技球検知スイッチなどを設けることなく、既存のCPU106Aで、発射
された遊技球の発射数を特定することができる。この結果、部品点数を削減でき、また、
遊技球の発射数を計数(カウント)するための遊技球検知スイッチなどを設けるためのス
ペースや設計上の問題点も解消することができる。
次に、第1実施形態のパチンコ機に関する特定演出フラグ設定処理について説明する。
図6に示す特定演出フラグ設定処理は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行
されるものである。また、図6に示す特定演出フラグ設定処理は、遊技球の発射数に基づ
く特定演出を、特別図柄変動遊技の進行に付随して行われる図柄変動演出において発生さ
せるために実行される処理である。
図6に示すように、特定演出フラグ設定処理が開始されると、まず、サブ制御基板10
6のRAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)が
所定値(本実施形態では「750」)に到達したか否かがCPU106Aにより判断され
る(S200)。上述した通り、RAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射
数カウンタのカウント値)は、CPU106Aにより「1」ずつ更新されていくものであ
り、S200の処理では、そのカウント値が「750」であるか否かがCPU106Aに
より判断される。
ここで、遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)が「750」に到達したとい
うことは、遊技者は、相当数の遊技球を発射させていることになる。例えば、遊技球の貸
出料金が遊技球1個あたり4円である場合、遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント
値)が「750」に到達したということは、3,000円分の遊技球が発射されたことと
なる。このように、ある程度の数の遊技球を発射し続けて遊技を続けていると、遊技者に
とっては遊技が単調になって遊技に対する集中力や遊技興趣の低下を招く虞がある。この
ような遊技者の心理面を考慮して遊技興趣を一層高めるために、特定演出を含む演出パタ
ーンに基づく図柄変動演出を実行するか否かをS200の処理で決定するようにしている
そして、サブ制御基板106のRAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射
数カウンタのカウント値)が「750」に到達したとCPU106Aにより判断された場
合(S200:YES)には、CPU106Aにより特定演出フラグが「ON」に設定さ
れる(S210)。ここで、特定演出フラグは、特定演出を含む演出パターンに基づく図
柄変動演出を実行するか否かを示すもので、後述する図柄変動演出処理のS450(図7
参照)において参照されるフラグである。つまり、本実施形態では、遊技球の発射数(発
射数カウンタのカウント値)が「750」になったときに特定演出フラグが「ON」に設
定され、特定演出を含む演出パターンに基づく図柄変動演出の実行が決定される。
なお、S210のステップの終了後、あるいはS200においてサブ制御基板106の
RAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)が「7
50」に到達していないと判断された場合(S200:NO)には、S210の処理はス
キップされて、図6の特定演出フラグ設定処理は終了する。以後、CPU106Aのタイ
マ割込処理に基づく次の制御周期で再び最初のステップ(S200)に戻り、特定演出フ
ラグ設定処理が繰り返し実行される。また、RAM106Cに記憶されている遊技球の発
射数(発射数カウンタのカウント値)が「750」に到達して特定演出フラグがONにさ
れると、その記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)はリセット
(初期化)される。
次に、図柄変動演出処理について説明する。
図7に示す図柄変動演出処理は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行され
るもので、主として、演出図柄表示装置62を用いて、特別図柄(識別図柄)の変動表示
に付随する図柄変動演出を行う処理である。図7に示すように、図柄変動演出処理が開始
されると、まず、図柄変動開始時コマンドを受信したか否かが判断される(S400)。
図柄変動開始時コマンドは、表示器70にて特別図柄(識別図柄)が変動表示を開始する
ときに主制御基板102からサブ制御基板106に向けて送信されるもので、特別図柄(
識別図柄)の変動パターン(変動時間)を指定する変動パターン指定コマンドおよび特別
図柄(識別図柄)の停止図柄を指定する停止図柄指定コマンドが、図柄変動開始時コマン
ドとして送信される。
サブ制御基板106のCPU106Aにより図柄変動開始時コマンドを受信していない
と判断された場合(S400:NO)には、後述のS470の処理に進み、図柄変動開始
時コマンドを受信したと判断された場合(S400:YES)には、S410に進んでサ
ブ制御基板106のCPU106Aにより大当りか否かが判断される(S410)。この
判断は、受信した図柄変動開始時コマンドに基づき行われ、具体的には、変動パターン指
定コマンドで特定される変動パターンが「当り変動パターン」であったり、停止図柄指定
コマンドで特定される停止図柄が「大当り図柄」であったりする場合には「大当り」と判
断され、変動パターン指定コマンドで特定される変動パターンが「外れ変動パターン」で
あったり、停止図柄指定コマンドで特定される停止図柄が「外れ図柄」であったりする場
合には「外れ」と判断される。
S410の処理にて大当りであると判断された場合(S410:YES)には、演出図
柄表示装置62上の演出図柄を用いた演出パターン(演出図柄の変動表示パターン)とし
て当り変動演出パターン及び演出図柄の当り停止図柄がサブ制御基板106のCPU10
6Aによりセットされる(S420)。なお、当り変動演出パターンには、演出図柄表示
装置62における演出図柄の変動表示パターンだけでなく、各種LED・ランプ172に
よる発光演出や各種スピーカ170からの音声出力演出の演出パターンも含まれる。
一方、S410の処理にて大当りでないと判断された場合(S410:NO)には、演
出図柄表示装置62上の演出図柄を用いた演出パターン(演出図柄の変動表示パターン)
として外れ変動演出パターン及び演出図柄の外れ停止図柄がサブ制御基板106のCPU
106Aによりセットされる(S430)。なお、外れ変動演出パターンには、演出図柄
表示装置62における演出図柄の変動表示パターンだけでなく、各種LED・ランプ17
2による発光演出や各種スピーカ170からの音声出力演出の演出パターンも含まれる。
S420又はS430の終了後、サブ制御基板106のCPU106Aにより特定演出
フラグがONであるか否かが判断される(S440)。特定演出フラグは、サブ制御基板
106のRAM106Cの所定アドレスに割り当てられており、上述の特定演出フラグ設
定処理(図6参照)でONに設定され得るものである。
S440の処理にて特定演出フラグがONであると判断された場合(S440:YES
)には、先のS420又はS430で設定された変動演出パターン(当り変動演出パター
ン又は外れ変動演出パターン)に基づく図柄変動演出に特定演出が付加された「特定演出
有りの図柄変動演出」が開始される(S450)。ここで、図柄変動演出に付加される特
定演出としては、通常では発生する可能性の低い演出を例示することができ、具体的には
、演出図柄の変動表示を開始してから最初の演出図柄の停止(第1停止)が行われるまで
の間に出現頻度の低いキャラクタ画像(背景キャラクタ、予告キャラクタなど)を演出図
柄表示装置62の表示面62Aに表示するキャラクタ表示や、移行頻度の低い演出モード
に移行するモード移行が挙げられる。
特定演出有りの図柄変動演出が開始されると、サブ制御基板106のCPU106Aに
より特定演出フラグがOFFされる(S460)。これにより、特定演出有りの図柄変動
演出が複数回連続して発生することは排除される。そして、次に特定演出が実行されるの
は、図6の特定演出フラグ設定処理で改めて特定演出フラグがONに設定されたときであ
る。
一方、S440の処理において特定演出フラグがONであると判断されない場合(S4
40:NO)には、先のS420又はS430で設定された変動演出パターン(当り変動
演出パターン又は外れ変動演出パターン)に基づく図柄変動演出に特定演出が付加されな
い「特定演出無しの図柄変動演出」が開始される(S490)。つまり、先のS420又
はS430で設定された変動演出パターン(当り変動演出パターン又は外れ変動演出パタ
ーン)に基づく図柄変動演出がそのまま実行される。
なお、上述のように「特定演出有りの図柄変動演出」または「特定演出無しの図柄変動
演出」が開始される際には、その開始される図柄変動演出の内容を指定する演出制御コマ
ンドがサブ制御基板106のコマンド送受信部106Dから演出表示制御基板110へ向
けて送信される。これにより、演出図柄表示装置62の表示面62Aにて演出図柄を用い
た図柄変動演出(演出図柄の変動表示)が実行される。また、開始される図柄変動演出に
対応する音声出力演出を実行するためのスピーカ駆動信号や発光演出を実行するためのL
ED駆動信号が、サブ制御基板106のコマンド送受信部106Dからアンプ基板112
及び装飾駆動基板114に向けて出力される。
次に、S470の処理では、サブ制御基板106のCPU106Aが主制御基板102
から図柄停止コマンドを受信したか否かが判断される(S470)。図柄停止コマンドは
、表示器70にて特別図柄(識別図柄)が停止表示されるタイミングで主制御基板102
からサブ制御基板106に向けて受信されるもので、特別図柄の変動表示の終了(停止表
示)を示すものである。
そして、図柄停止コマンドを受信したと判断された場合(S470:YES)には、S
450又はS490で開始された図柄変動演出が終了し(S480)、図柄停止コマンド
を受信していないと判断された場合(S470:NO)には、S480の処理はスキップ
されて、そのまま本処理(図柄変動演出処理)が終了する。この後、CPU106Aのタ
イマ割込処理に基づく次の制御周期で再び最初のステップ(S400)に戻り、図柄変動
演出処理が繰り返し実行される。
なお、サブ制御基板106にて図柄停止コマンドを受信した場合には、演出図柄表示装
置62の表示面62Aにおける図柄変動演出(演出図柄の変動表示)を終了させるための
演出停止コマンドがコマンド送受信部106Dから演出表示制御基板110に向けて送信
される。これにより、演出図柄表示装置62の表示面62Aにて演出図柄を用いた図柄変
動演出(演出図柄の変動表示)が終了する。また、音声出力演出や発光演出を終了させる
信号がサブ制御基板106のコマンド送受信部106Dからアンプ基板112及び装飾駆
動基板114に向けて出力される。
以上のように、第1実施形態によれば、発射数を計数するための遊技球検知スイッチを
組み付けることなく、発射された遊技球の発射数をサブ制御基板106のCPU106A
及びRAM106Cにより特定し、その発射数を反映した特定演出を図柄変動演出の一環
として実行することができる。つまり、パチンコ機10の既存のCPU106AやRAM
106Cなどを利用した演算処理により、遊技盤26等に発射された遊技球の発射数を容
易に特定し、その結果を基に図柄変動演出を実行することができる。これにより、発射数
を反映した特定演出を図柄変動演出の一環として実行することで遊技興趣の向上や遊技者
の遊技意欲の維持・向上を図りつつ、パチンコ機の部品点数を削減でき、発射数を計数す
るための遊技球検知スイッチを取り付けるためのスペースの確保が不要になり、パチンコ
機(枠体、遊技盤など)の設計自由度を高めることができる。
また、通常では、主制御基板102及びサブ制御基板106は遊技盤26側に、払出制
御基板104及び発射制御基板108は枠体側にそれぞれ取り付けられており、遊技盤2
6を枠体側に組み付ける際には、必ず主制御基板102と払出制御基板104とを信号線
で接続する必要がある。そして、遊技盤26のみを交換する作業(いわゆる面替え作業)
を含む遊技盤26の組み付け作業を容易に行えるようにするために、遊技盤26側の基板
(主制御基板102及びサブ制御基板106)と枠体側の基板(払出制御基板104及び
発射制御基板108)とを繋ぐ信号線(ハーネスなど)の数は極力少なくされる。
ここで、発射数を図柄変動演出に反映させるために発射制御基板108から出力される
タッチセンサ176の検知信号を直接、サブ制御基板106に入力させるために新たな信
号線を追加すると、遊技盤の組み付け作業時には、今までのハード構成では必要のなかっ
た「タッチセンサ176とサブ制御基板106の接続」あるいは「発射制御基板108と
サブ制御基板106の接続」というような新たな信号線の接続作業が必要となり、その分
、遊技盤26の組み付け作業が煩雑となる(遊技盤26の組み付け作業性が低下する)。
これに対し、本実施形態では、発射数を反映した図柄変動演出を実行するために、タッ
チセンサ176の検知信号(接触検知信号または接触非検知信号)を発射制御基板108
から払出制御基板104を介して主制御基板102に出力し、主制御基板102のCPU
102Aが、入力のあった信号に対応するコマンド(接触検知コマンドまたは接触非検知
コマンド)をサブ制御基板106に送信する構成を採用している。これにより、各基板間
を接続する既存の信号線(ハーネスなど)を利用して、タッチセンサ176のON/OF
F(遊技者が発射ハンドル24に触れているか否か)をサブ制御基板106側で判断する
構成を実現できる。この結果、発射数を反映した図柄変動演出を実行する機能を新たに搭
載しても、遊技盤の組み付け作業性の低下を招くことがない。
なお、上述の第1実施形態では、発射数カウンタのカウント値が所定値(750)に到
達したときに直ちに特定演出が実行されるものではなく、特定演出フラグの設定状況に基
づき、図柄変動演出の一環として特定演出が実行される構成となっていたが、そのような
第1実施形態の構成に代えて、あるいはそのような第1実施形態の構成に追加して、発射
数が所定値(750)に到達した時点で直ちに特定演出が実行される構成を採ることもで
きる。以下、遊技球の発射数が所定値に到達した時点で直ちに特定演出が実行される例に
ついて、図8を用いて説明する。
図8は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行される特定演出設定実行処理
のフローチャートである。この特定演出設定実行処理が開始されると、まず、サブ制御基
板106のRAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント
値)が所定値(例えば、750)に到達したか否かがCPU106Aにより判断される(
S300)。上述した通り、RAM106Cにおける発射数カウンタのカウント値はCP
U106Aにより「1」ずつ更新されていくもので、S300の処理では、その最新のカ
ウント値が所定値(750)であるか否かが判断される。このステップを実行する理由は
、図6のS200と同様である。
そして、RAM106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント
値)が所定値(例えば、750)に到達していないとCPU106Aにより判断された場
合(S300:NO)には、S310の処理がスキップされて本処理(特定演出設定実行
処理)が終了する。
一方、遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)が所定値(例えば、750)に
到達したと判断された場合(S300:YES)には、特定演出が直ちに実行される(S
310)。この特定演出は、サブ制御基板106のCPU106Aにより特定演出を実行
するための特定演出実行コマンドが作成され、このコマンドがコマンド送受信部106D
から演出表示制御基板110に向けて送信されることにより、演出図柄表示装置62を用
いて直ちに実行される。具体的には、例えば、演出図柄表示装置62の表示面62Aに、
通常では表示される可能性の低いキャラクタ画像や背景図柄が表示される。なお、RAM
106Cに記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)が所定値に到
達して特定演出が実行されると、その記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタの
カウント値)はリセット(初期化)される。
さらに、S310の処理では、特定演出として、各種LED・ランプ172を特殊な発
光パターンで発光させる発光演出や、スピーカ170から特殊な効果音が出力される音声
出力演出を実行することができる。また、遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値
)が所定値(例えば、750)に到達したときに特別図柄(識別図柄および演出図柄)が
変動表示中である場合には、その変動表示の結果を変動表示の終了前に予告する予告演出
を、特定演出として実行することもできる。このような図8の特定演出設定実行処理に基
づき特定演出が実行される場合においても、上述の第1実施形態と同様の効果を得ること
ができる。
なお、第1実施形態を含めた以上の説明では、図5の発射数カウント処理、図6の特定
演出フラグ設定処理および図8の特定演出設定実行処理が、いずれもサブ制御基板106
により実行される形態を例示したが、タッチセンサ176の検知信号(接触検知信号また
は接触非検知信号)は発射制御基板108を経由して払出制御基板104や主制御基板1
02に入力することから、例えば、主制御基板102あるいは払出制御基板104に、発
射数カウント処理(図5)や特定演出フラグ設定処理(図6)や特定演出設定実行処理(
図8)を実行させてもよい。この場合、主制御基板102のCPU102Aあるいは払出
制御基板104のCPU104Aに、遊技者が発射ハンドル24に接触している時間を計
測する時間計測手段としての機能と、その計測時間に基づきRAMに記憶されている遊技
球の発射数を更新する発射数更新手段としての機能を兼備させることにより実現できる。
また、主制御基板102あるいは払出制御基板104のRAMに遊技球の発射数を記憶さ
せることが好ましい。
また、主制御基板102のCPU102Aあるいは払出制御基板104のCPU104
Aに、上述の「時間計測手段としての機能」および上述の「発射数更新手段としての機能
」のいずれか一方のみの機能を兼備させてもよい。この場合、「時間計測手段としての機
能」および「発射数更新手段としての機能」のいずれか他方の機能は、サブ制御基板10
6のCPU106Aが備えることとなる。この構成では、主制御基板102のCPU10
2Aあるいは払出制御基板104のCPU104Aにおける演算処理の結果を信号(コマ
ンド)として、サブ制御基板106に送信することにより、主制御基板102、払出制御
基板104及びサブ制御基板106の全基板を用いて、図5の発射数カウント処理、図6
の特定演出フラグ設定処理および図8の特定演出設定実行処理を完成させることができる
次に、本発明の第2実施形態に係るパチンコ機について説明する。なお、上述の第1実
施形態に係るパチンコ機の構成と同様の構成については、同じ符号を付し、適宜、説明を
省略する。
第2実施形態のパチンコ機は、発射された遊技球の発射数と払い出された遊技球の払出
数との関係に基づいて、特定演出を実行させるものである。
第2実施形態のパチンコ機のハード構成(基板構成)は図3に示した第1実施形態のハ
ード構成(基板構成)と同様であり、払出制御基板104のCPU104Aは、主制御基
板102からの制御信号(賞球払出コマンド)に基づいて賞球払出処理を行う。また、遊
技者によって球貸スイッチ156が操作(押圧)され、その操作信号(貸出要求信号)が
払出制御基板104に入力すると、払出制御基板104のCPU104Aは貸球払出処理
を行う。
賞球あるいは貸球の払い出しは、同一の遊技球払出装置(図示せず)により実行される
もので、具体的には、払出モータ162を回転駆動して賞球あるいは貸球としての遊技球
の払い出しが行われる。そして、払い出された遊技球が払出スイッチ164によって検知
され、その検知数(払出数)が「賞球払出コマンドで特定される数」あるいは「1回の貸
出要求分に対応する数(例えば、125個)」に到達したら、払出モータ162の回転を
停止する。賞球あるいは貸球として払い出される遊技球は、上皿部18に供給されて、最
終的には、遊技に使用され、発射装置ユニット(図示省略)により遊技盤26上に発射さ
れる。なお、払出制御基板104のCPU104Aと、遊技球払出装置を構成する払出モ
ータ162および払出スイッチ164は、遊技球の払い出しを実行する遊技球払出手段と
して機能する。
賞球払出処理が実行される際には、賞球払出コマンドが主制御基板102から払出制御
基板104に向けて送信されるとともに、賞球として払い出される遊技球の数(賞球数)
を示す賞球数コマンドが主制御基板102からサブ制御基板106に向けて送信される。
そして、賞球数コマンドを受信したサブ制御基板106のCPU106Aは、その賞球数
コマンドで特定される賞球数を基に、RAM106Cに記憶される遊技球の払出数(払出
数カウンタのカウント値)を更新する。
また、貸球払出処理が実行される際には、貸球として払い出された遊技球が払出スイッ
チ164により検知され、その検知信号が払出制御基板104に入力されると、払出制御
基板104のCPU104Aは主制御基板102に対して貸球払出信号を1回出力する。
ここで、賞球として払い出された遊技球が払出スイッチ164により検知された場合にも
、その検知信号が払出制御基板104に入力されるが、賞球として払い出された遊技球の
検知信号が入力する直前には賞球払出コマンドが主制御基板102から払出制御基板10
4に向けて送信されていることから、払出制御基板104のCPU104Aは、払出スイ
ッチ164による遊技球の検知信号が入力したときに賞球払出コマンドに基づく遊技球の
払い出しを行っている場合には、入力のあった検知信号が賞球の検知信号であると判断す
ることができる。一方、払出スイッチ164による遊技球の検知信号が入力したときに賞
球払出コマンドに基づく遊技球の払い出しを行っていない場合には、入力のあった検知信
号が貸球の検知信号であると判断することができる。
そして、払出制御基板104から出力される貸球払出信号が主制御基板102に入力す
ると、主制御基板102のCPU102Aは、1回の貸球払出処理により払い出される遊
技球の数(貸球数)を示す貸球数コマンド(1回の貸球払出処理が行われたことを示すコ
マンド)をサブ制御基板106に向けて送信し、貸球数コマンドを受信したサブ制御基板
106のCPU106Aは、その貸球数コマンドで特定される貸球数を基に、RAM10
6Cに記憶される遊技球の払出数(払出数カウンタのカウント値)を更新する。なお、本
実施形態では、1回の貸球払出処理につき「125個」の遊技球を貸球として払い出すも
のとしているので、貸球数コマンドで特定される貸球数は「125」となる。また、本実
施形態では、RAM106Cに記憶される遊技球の払出数(払出数カウンタのカウント値
)の更新は「加算方式」で行われ、賞球数と貸球数とを区別することなく合算して遊技球
の払出数が計数される。
以上のように、サブ制御基板106のRAM106Cは遊技球の払出数を記憶する払出
数記憶手段として機能し、サブ制御基板106のCPU106Aは、遊技球の払い出しが
行われる度にRAM106Cに記憶されている遊技球の払出数を更新する払出数更新手段
として機能する。
また、本実施形態では、上述の第1実施形態と同様に、サブ制御基板106のCPU1
06AがRAM106C(発射数カウンタ)を用いて遊技球の発射数を計数(更新)する
処理を行うように構成されている。さらに、サブ制御基板106のROM106Bには、
RAM106Cに記憶されている発射数カウンタのカウント値と払出数カウンタのカウン
ト値との関係式が計算データとして記憶されている。本実施形態では、関係式(差球数)
:(払出数カウンタのカウント値)−(発射数カウンタのカウント値)<50に対応した
計算データがROM106Bに記憶されている。この関係式は、遊技球払出装置により払
い出された遊技球の払出数と発射装置ユニットにより発射された遊技球の発射数との差球
数が50未満であること、換言すると、差球数が0(ゼロ)に近づいていることを意味し
ている。これを遊技中における現象面で詳細に説明すると、遊技を開始するときに、球貸
しにより多くの遊技球が貸し出される。そして、遊技を開始して間もない時間滞では、発
射されていく遊技球の発射数が増加していき、球貸しされた遊技球の払出数に、遊技球の
発射数が近づいていく現象が一般的である。このようなときは、賞球及び球貸しによる1
球の遊技球の払出数を「+1」とカウントし、発射された遊技球の発射数を「−1」とカ
ウントすると、賞球として遊技球が払い出されない限り、やがて、関係式での計算結果が
0(ゼロ)に近づいていく。また、賞球として遊技球が払い出された場合には、遊技球の
払出数が「+1」カウントされる(加算される)が、それでも発射された遊技球の発射数
が多くなると、やがて、関係式での計算結果が0(ゼロ)に近づいていく。このように関
係式での計算結果が0(ゼロ)に近づくということは、遊技者の持ち球(利益)が無くな
りつつあることを意味する。
サブ制御基板106のCPU106Aは、主制御基板102からの賞球数コマンドまた
は貸球数コマンドに基づいて遊技球の払出数のカウント値を取得する。そして、CPU1
06Aは、RAM106Cに記憶された払出数のカウント値と発射数のカウント値とを、
上記した関係式に当てはめて演算処理を実行する。なお、関係式を用いた演算処理の実行
内容は、上述した通りである。
次に、遊技球の払出数カウント処理について図9を用いて説明する。なお、遊技球の払
出数カウント処理は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行される。
図9に示すように、サブ制御基板106のCPU106Aにより主制御基板102から
遊技球の払出関連コマンド(賞球数コマンドまたは貸球数コマンド)を受信したか否かが
判断される(S500)。上述したように、遊技球の払い出し(賞球又は貸球の払い出し
)が発生したときには、主制御基板102からサブ制御基板106に向けて払出関連コマ
ンドとしての賞球数コマンドまたは貸球数コマンドが送信される。
払出関連コマンドを受信したと判断された場合(S500:YES)には、払出関連コ
マンドの内容から遊技球の払出数の情報(払い出された賞球数または貸球数)がサブ制御
基板106のCPU106Aにより取得される(S510)。
そして、S510において取得した遊技球の払出数の情報に基づいて、サブ制御基板1
06のRAM106Cに記憶される払出数(払出数カウンタのカウント値)がCPU10
6Aにより更新される(S520)。なお、本実施形態では、RAM106Cに記憶され
る払出数(払出数カウンタのカウント値)の更新は、上述した通り、賞球あるいは貸球を
問わず、共通して「加算方式」で行われる。これにより、サブ制御基板106のRAM1
06Cには、常に最新の遊技球の払出数が記憶されていることになる。
一方、S500の処理にて主制御基板102からの払出関連コマンドを受信していない
と判断された場合(S500:NO)には、S510、S520の処理はスキップされて
、そのまま本処理(払出数カウント処理)が終了する。以後、CPU106Aのタイマ割
込処理に基づく次の制御周期で再び最初のステップ(S500)に戻り、払出数カウント
処理が実行される。
次に、第2実施形態のパチンコ機に関する特定演出フラグ設定処理について図10を用
いて説明する。図10に示す特定演出フラグ設定処理は、サブ制御基板106のCPU1
06Aにより実行されるものである。また、図10に示す特定演出フラグ設定処理は、遊
技球の発射数と払出数とに基づく特定演出を、特別図柄変動遊技の進行に付随して行われ
る図柄変動演出において発生させるために実行される処理である。
図10に示すように、特定演出フラグ設定処理が開始されると、まず、サブ制御基板1
06のCPU106Aにより、RAM106Cに記憶されている発射数と払出数とに基づ
き(発射数カウンタのカウント値と払出数カウンタのカウント値とに基づき)、上記した
関係式を利用して、差球数が算出される(S600)。すなわち、サブ制御基板106の
ROM106Bに記憶されている関係式(差球数):(払出数カウンタのカウント値)−
(発射数カウンタのカウント値)を利用して、差球数が算出される。
次に、サブ制御基板106のCPU106Aにより、S600で算出した差球数が50
未満であるか否かが判断される(S610)。ここで、差球数が50未満の状況とは、R
OM106Bに記憶されている払出数(払出数カウンタのカウント値)と発射数(発射数
カウンタのカウント値)との差が50未満であり、ゼロ(0)に近づいている状況、つま
り、遊技の結果としての遊技者の利益が無くなりつつある状況を意味する。このような状
況では、遊技者は、苛立ち始め、遊技に対する集中力や遊技興趣が低下する問題が生じる
。このような遊技者の心理面を考慮して遊技興趣を一層高めるために、特定演出を含む演
出パターンに基づく図柄変動演出の実行の適否をS610の処理で決定するようにしてい
る。
そして、差球数が50未満であるとCPU106Aにより判断された場合(S610:
YES)には、サブ制御基板106のCPU106Aにより特定演出フラグがONされる
(S620)。ここで、特定演出フラグは、特定演出を含む演出パターンに基づく図柄変
動演出を実行するか否かを示すもので、図7に示した図柄変動演出処理のS450におい
て参照されるフラグである。つまり、本実施形態では、遊技球の払出数(払出数カウンタ
のカウント値)と発射数(発射数カウンタのカウント値)との差が50未満になったとき
に特定演出フラグが「ON」に設定され、特定演出を含む演出パターンに基づく図柄変動
演出の実行が決定される。
なお、S620のステップの終了後、あるいはS610において差球数が50未満でな
いとCPU106Aにより判断された場合(S610:NO)には、S610の処理はス
キップされて、図10の特定演出フラグ設定処理は終了する。以後、CPU106Aのタ
イマ割込処理に基づく次の制御周期で再び最初のステップ(S600)に戻り、特定演出
フラグ設定処理が実行される。
また、差球数が50未満となって特定演出フラグがONにされると、RAM106Cに
記憶されている遊技球の発射数(発射数カウンタのカウント値)および払出数(払出数カ
ウンタのカウント値)はそれぞれリセット(初期化)される。
以上のような特定演出フラグ設定処理によって特定演出フラグがONに設定された後、
図7に示す図柄変動演出処理により、演出図柄表示装置62の表示面62Aにて演出図柄
の変動表示(図柄変動演出)が開始されると、上述の第1実施形態と同様に、その図柄変
動演出の一環として特定演出が実行される。
以上説明した第2実施形態のパチンコ機においても、上述の第1実施形態と同種の効果
が得られる。すなわち、発射数を計数するための遊技球検知スイッチを組み付けることな
く、発射された遊技球の発射数をサブ制御基板106のCPU106A及びRAM106
Cにより特定し、さらに、既存の構成を用いて、賞球または貸球として払い出された遊技
球の払出数を、サブ制御基板106のCPU106A及びRAM106Cにより特定し、
その発射数および払出数を反映した特定演出を図柄変動演出の一環として実行することが
できる。つまり、パチンコ機10の既存のCPU106AやRAM106Cなどを利用し
た演算処理により、遊技球の払出数と発射数との差、すなわち遊技者の遊技への投資状況
を容易に特定し、その結果を基に特定演出を含む図柄変動演出を実行することができる。
これにより、遊技興趣の向上や遊技者の遊技意欲の維持・向上を図りつつ、パチンコ機の
部品点数を削減でき、発射数を計数するための遊技球検知スイッチを取り付けるためのス
ペースの確保が不要になり、パチンコ機(枠体、遊技盤など)の設計自由度を高めること
ができる。
また、第2実施形態においても、第1実施形態と同様のハード構成(基板構成)を有し
ており、払出制御基板104とサブ制御基板106とを直接接続するような構成を採用し
なくとも、賞球または貸球として払い出された遊技球の払出数をサブ制御基板106のC
PU106A及びRAM106Cにより特定することができるので、従前のパチンコ機と
同様にして遊技盤26の組み付け作業(信号線やハーネスの接続)を行うことができる。
これにより、発射数および払出数を反映した図柄変動演出を実行する機能を新たに搭載し
ても、第1実施形態と同様に、遊技盤の組み付け作業性の低下を招くことはない。
なお、上述の第2実施形態では、発射数と払出数との差(差球数)が50未満になった
ときに直ちに特定演出が実行されるものではなく、特定演出フラグの設定状況に基づき、
図柄変動演出の一環として特定演出が実行される構成となっていたが、そのような第2実
施形態の構成に代えて、あるいはそのような第2実施形態の構成に追加して、払出数と発
射数との差(差球数)が50未満になったときに直ちに特定演出が実行される構成を採る
こともできる。以下、払出数と発射数との差(差球数)が50未満になったときに直ちに
特定演出が実行される例について、図11を用いて説明する。
図11は、サブ制御基板106のCPU106Aにより実行される第2実施形態の特定
演出設定実行処理のフローチャートである。この特定演出設定実行処理が開始されると、
まず、サブ制御基板106のCPU106Aにより、発射数のカウント値と払出数のカウ
ント値とに基づき、上記した関係式を利用して、差球数が算出される(S700)。この
S700の処理は、図10のS600と同様である。
次に、サブ制御基板106のCPU106Aにより、S700で算出した差球数が50
未満であるか否かが判断され(S710)、50未満でないと判断された場合(S710
:NO)には、S720の処理がスキップされて本処理(特定演出設定実行処理)が終了
する。一方、差球数が50未満であるとCPU106Aにより判断された場合(S710
:YES)には、特定演出が直ちに実行される(S720)。この特定演出は、サブ制御
基板106のCPU106Aにより特定演出を実行するための特定演出実行コマンドが作
成され、このコマンドがコマンド送受信部106Dにより演出表示制御基板110に向け
て送信されることにより、演出図柄表示装置62を用いて直ちに実行される。この特定演
出の内容は、上述の第1実施形態と同種のものとすることができる。なお、差球数が50
未満になって特定演出が実行されると、RAM106Cに記憶されている遊技球の発射数
(発射数カウンタのカウント値)および払出数(払出数カウンタのカウント値)はそれぞ
れリセット(初期化)される。
なお、S720の処理では、特定演出として、各種LED・ランプ172を特殊な発光
パターンで発光させる発光演出や、スピーカ170から特殊な効果音が出力される音声出
力演出を実行することもできる。また、差球数が50未満になったときに特別図柄(識別
図柄および演出図柄)が変動表示中である場合には、その変動表示の結果を変動表示の終
了前に予告する予告演出を、特定演出として実行することもできる。このような図11の
特定演出設定実行処理に基づき特定演出が実行される場合においても、上述の第1,2実
施形態と同様の効果を得ることができる。
10 パチンコ機(遊技機)
24 発射ハンドル
102 主制御基板
102A CPU
104 払出制御基板
104A CPU(遊技球払出手段)
106 サブ制御基板
106A CPU(検知時間計測手段、発射数更新手段、遊技演出実行手段、払出数更
新手段)
106C RAM(発射数記憶手段、払出数記憶手段)
108 発射制御基板(遊技球発射手段)
162 払出モータ(遊技球払出手段)
176 タッチセンサ(接触検知手段)
180 発射モータ(遊技球発射手段)

Claims (1)

  1. 遊技者により把持されて回動操作することで遊技球を遊技領域に発射可能な発射ハンドルと、
    前記遊技領域に発射された遊技球が始動口へ入球したことに基づいて当否判定を実行する当否判定手段と、
    演出図柄の変動表示が実行される演出図柄表示装置と、
    前記演出図柄表示装置に表示される図柄変動演出を、前記当否判定の結果に基づいて決定する図柄変動演出決定手段と、
    遊技者が前記発射ハンドルに接触しているか否かを検知する接触検知手段と、
    遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が検知している状態で前記発射ハンドルが遊技者により回動操作されることで遊技球を発射する遊技球発射手段と、
    遊技球の払い出しを実行する遊技球払出手段と、を備えた遊技機であって、
    前記遊技球発射手段による遊技球の発射数を記憶する発射数記憶手段と、
    遊技者が前記発射ハンドルに接触していることを前記接触検知手段が継続的に検知している場合に、前記接触検知手段による検知時間を計測する検知時間計測手段と、
    前記検知時間計測手段の計測時間が所定時間となる度に、前記発射数記憶手段に記憶される遊技球の発射数を更新する発射数更新手段と、
    前記遊技球払出手段による遊技球の払出数を記憶する払出数記憶手段と、
    前記遊技球払出手段により遊技球の払い出しが実行される度に、遊技球の払出数に応じて前記払出数記憶手段に記憶される遊技球の払出数を更新する払出数更新手段と、
    前記発射数記憶手段に記憶される遊技球の発射数と前記払出数記憶手段に記憶される遊技球の払出数とが所定の関係を満たすと、特定演出フラグをオンに設定する特定演出フラグ設定手段と、を有し、
    前記特定演出フラグがオンに設定されると、前記発射数記憶手段及び前記払出数記憶手段の値は初期化され、
    前記図柄変動演出決定手段は、
    前記演出図柄の変動表示を開始する際に、前記当否判定の結果に基づいて前記図柄変動演出を決定して、
    前記特定演出フラグがオンに設定されているか否かを判断し、オンに設定されていると判断した場合には、前記図柄変動演出に特定演出が付加された特定演出有り図柄変動演出の実行を決定すると共に前記特定演出フラグをオフに設定し、前記特定演出フラグがオンに設定されていないと判断した場合には、前記図柄変動演出に前記特定演出を付加しない特定演出無し図柄変動演出の実行を決定することを特徴とする遊技機。
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