JP5118107B2 - Hole structure optical fiber - Google Patents
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Description
本発明はファイバの断面内に複数の空孔を有する空孔構造光ファイバに関するものである。 The present invention relates to a hole-structured optical fiber having a plurality of holes in the cross section of the fiber.
光伝送システムでは光パワーが大きくなると非線形効果による伝送品質の劣化があるため入力光パワーが制限され、伝送容量の大容量化や中継間隔の長距離化の妨げとなっている。非線形効果は光ファイバ中における光パワーの密度が高いほど顕著になるため、光ファイバの実効断面積の拡大が非線形効果の抑圧に効果的である。 In the optical transmission system, when the optical power is increased, the transmission quality is deteriorated due to the nonlinear effect, so that the input optical power is limited, which hinders an increase in the transmission capacity and an increase in the relay interval. Since the nonlinear effect becomes more prominent as the optical power density in the optical fiber is higher, an increase in the effective area of the optical fiber is effective in suppressing the nonlinear effect.
そのため非特許文献1に示されるような、実効断面積を拡大した単一モード光ファイバが開発され、コアネットワークや海底システムなどの長距離伝送システムで使用されている。また従来の屈折率分布を制御した光ファイバ構造では実効断面積の拡大に限界があるため、最近ではファイバ中に空孔構造を有するフォトニック結晶ファイバを用いた大コア化の検討が進んでいる。例えば非特許文献2では、従来の単一モードファイバと同等の単一モード動作領域及び曲げ損失特性を有しながら、非特許文献1よりも大きな実効断面積を実現している。
Therefore, as shown in Non-Patent
図11(a)には従来のフォトニック結晶ファイバの断面構造を示し、図11(b)には前記フォトニック結晶ファイバの等価的な屈折率分布を示す。 FIG. 11A shows a cross-sectional structure of a conventional photonic crystal fiber, and FIG. 11B shows an equivalent refractive index distribution of the photonic crystal fiber.
図11(a)に示すように、従来のフォトニック結晶ファイバ1は石英ガラスなどの均一の材料から構成され、光ファイバ1の断面内に複数の空孔2を有している。空孔2は光ファイバ1のの長手方向に一様な大きさ(直径)で、且つ、光ファイバ1の断面内で一様な周期・大きさ(直径)を有している。なお、図11(a)において、dは空孔2の直径、Λは隣り合う空孔2の中心間隔(空孔間間隔)である。
As shown in FIG. 11A, the conventional
この従来のフォトニック結晶ファイバ1の等価的な屈折率分布は、図11(b)に示すようなステップ型となる。例えば標準化勧告であるITU‐T G.656の遮断波長及び曲げ損失を満足させる場合、非特許文献2に示されるように、従来のフォトニック結晶ファイバ1の実効断面積は波長1550nmにおいて最大157μm2である。
The equivalent refractive index profile of the conventional
しかしながら、単一モード動作、曲げ損失の低減及び実効断面積の拡大はトレードオフの関係にあり、例えば長距離光伝送で一般的に用いられる低損失な波長帯(1460〜1625nm)で単一モード動作及び実用的な曲げ損失特性を実現するためには、非特許文献2及び3より、従来の単一モードファイバ及び従来のフォトニック結晶ファイバでは、実効断面積は約160μm2が限界であった。
However, there is a trade-off between single mode operation, reduction of bending loss, and increase of effective area, for example, single mode in the low loss wavelength band (1460-1625nm) commonly used in long-distance optical transmission. In order to realize operation and practical bending loss characteristics, from
従って、本発明は上記事情に鑑み、単一モード動作を補償し且つ実用的な曲げ損失特性を維持しつつ、従来の光ファイバよりも大きな実効断面積を実現することができる空孔構造光ファイバを提供することを課題とする。 Therefore, in view of the above circumstances, the present invention is a hole-structured optical fiber that can realize a larger effective area than a conventional optical fiber while compensating for a single mode operation and maintaining a practical bending loss characteristic. It is an issue to provide.
上記課題を解決する本発明の空孔構造光ファイバは、ファイバの断面内に複数の空孔を有する空孔構造光ファイバにおいて、
コア領域と、前記コア領域を取り囲む第1クラッド領域と、前記第1クラッド領域を取り囲む第2クラッド領域とを有しており、
前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域はそれぞれ、異なる直径である複数の空孔を有する構成であり、
前記第1クラッド領域における空孔の直径は、前記第2クラッド領域における空孔の直径よりも大きく、
前記コア領域における屈折率が前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域の実効的な屈折率よりも高く、前記第1クラッド領域の実効的な屈折率が前記第2クラッド領域の実効的な屈折率よりも低く、
前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域における隣り合う空孔間間隔Λが、17.1μm以下であり、
前記第2クラッド領域における隣り合う空孔間間隔Λと、前記第2クラッド領域における空孔直径dの比d/Λが、0.57より小さく、
光の波長1550nmにおける実効断面積が160μm2以上であり、
光の波長1460〜1625nmにおいて単一モードで動作し、且つ曲げ半径30mmにおける曲げ損失が100巻きあたり0.5dB以下であること、
を特徴とする。
The hole-structured optical fiber of the present invention that solves the above problems is a hole-structured optical fiber having a plurality of holes in the cross section of the fiber.
A core region, a first cladding region surrounding the core region, and a second cladding region surrounding the first cladding region;
Each of the first cladding region and the second cladding region has a plurality of holes having different diameters,
The hole diameter in the first cladding region is larger than the hole diameter in the second cladding region,
The refractive index in the core region is higher than the effective refractive index of the first cladding region and the second cladding region, and the effective refractive index of the first cladding region is the effective refraction of the second cladding region. Lower than rate,
An interval Λ between adjacent holes in the first cladding region and the second cladding region is 17.1 μm or less,
A ratio d / Λ of a gap Λ between adjacent holes in the second cladding region and a hole diameter d in the second cladding region is smaller than 0.57,
The effective area of light at a wavelength of 1550 nm is 160 μm 2 or more,
It operates in a single mode at a light wavelength of 1460 to 1625 nm, and the bending loss at a bending radius of 30 mm is 0.5 dB or less per 100 turns,
It is characterized by.
本発明の空孔構造光ファイバによれば、上記のような特徴を有することにより、単一モード動作を補償し且つ実用的な曲げ損失特性を維持しつつ、従来の光ファイバよりも大きな実効断面積を実現できることから、光伝送システムにおける入力パワー制限が緩和され、光伝送システムの更なる大容量化や中継間隔の長距離化による管理の簡易化及び光伝送システムの低コスト化、光伝送システムの設計自由度の向上といった効果を奏する。 According to the hole-structured optical fiber of the present invention, by having the above-described characteristics, it is possible to compensate for single mode operation and maintain a practical bending loss characteristic, while having a larger effective cutoff than conventional optical fibers. Since the area can be realized, the input power limitation in the optical transmission system is relaxed, the management of the optical transmission system is further increased, the management is simplified by increasing the relay interval, the cost of the optical transmission system is reduced, and the optical transmission system There is an effect of improving the degree of design freedom.
以下、本発明の実施の形態例を図面に基づいて詳細に説明する。 Embodiments of the present invention will be described below in detail with reference to the drawings.
<実施の形態例1>
図1(a)には本発明の実施の形態例1に係る空孔構造光ファイバの断面構造の概略を示し、図1(b)には前記空孔構造光ファイバの屈折率分布を示す。
<
FIG. 1A shows an outline of a cross-sectional structure of a hole structure optical fiber according to
図1(a)に示すように、本実施の形態例1の空孔構造光ファイバ11は純石英など不純物を含まない単一の材料から構成され、光ファイバ11の断面内に複数の空孔15を有している。そして、空孔構造光ファイバ11はコア領域12と、コア領域12を取り囲む第1クラッド領域13と、第1クラッド領域13を取り囲む第2クラッド領域14を有している。 空孔15は空孔構造光ファイバ11の長手方向に沿って形成され、前記長手方向に一様な大きさ(第1クラッド領域13の空孔15は一定の直径d、第2クラッド領域14の空孔15は一定の直径d1)である。また、第1クラッド領域13及び第2クラッド領域14における空孔15は、空孔構造光ファイバ1の断面内で一様な周期で形成されており、隣り合う空孔15の中心間間隔(空孔間間隔)Λが一定になっている。
As shown in FIG. 1A, the hole structure
コア領域12は空孔構造光ファイバ1の中央部に位置し、空孔15がない領域で構成されている。また、図例の場合、第1クラッド領域13では、コア領域12を中心にして複数の空孔15が正六角形状に配列されることにより、1層の空孔層13Aが形成されており、第2クラッド領域14では、コア領域12を中心にして直径dの複数の空孔15が正六角形状に配列されることにより、2層の空孔層14A,14Bが形成されている。
The
そして、コア領域12を囲む第1クラッド領域13と、第1クラッド領域13を囲む第2クラッド領域14はそれぞれ、異なる空孔直径d1,dである複数の空孔15で構成される。また、第1クラッド領域13における空孔12の直径d1は、第2クラッド領域14における空孔12の直径dよりも大きい。
The
このとき、本発明の空孔構造光ファイバ11における等価的な屈折率分布は、図1(b)に示すようなW型分布となる。即ち、コア領域12における屈折率が第1クラッド領域13及び第2クラッド領域14の実効的な屈折率よりも高く、第1クラッド領域13の実効的な屈折率が第2クラッド領域14の実効的な屈折率よりも低い。
At this time, the equivalent refractive index distribution in the hole-structured
従来の空孔を用いない光ファイバでは、W型の光ファイバはステップ型光ファイバに比べて、同等の遮断波長及び曲げ損失特性を維持したとき、より大きな実効断面積を実現できることが知られている。また、同じステップ型で比べると非特許文献2より、空孔構造を用いた光ファイバが空孔を用いない光ファイバよりも大きな実効断面積を実現できる。従って、本発明の空孔構造光ファイバ11のような構造にすることによって、従来の光ファイバよりも大きな実効断面積を実現できる。また、本発明の空孔構造光ファイバ11はコア領域12が純石英など不純物を添加しない単一の材料から構成され、またコア領域12に空孔を形成しないため、不純物や空孔境界面の散乱の影響がほとんどなく、低損失な光ファイバを実現できる。
In conventional optical fibers that do not use holes, it is known that W-type optical fibers can achieve a larger effective area when maintaining the same cutoff wavelength and bending loss characteristics as compared to step-type optical fibers. Yes. Compared with the same step type, from
なお、図1では第1クラッド領域13の空孔層数を1層、第2クラッド領域14の空孔層数を2層としたが、それぞれの領域13,14における空孔層数が他の層数であっても同様の効果が得られる。また、図1では第1クラッド領域13及び第2クラッド領域14における空孔配置を正六角形状としたが、他の正多角形状又は円環状などの他の空孔配置によっても同様の効果が得られる。
In FIG. 1, the number of hole layers in the
図2は本発明の空孔構造光ファイバ11における、波長1450nmにおける基本モードの曲げ損失の一例を示している。なお、図2において縦軸は曲げ損失、横軸は第1クラッド領域13における空孔15の直径d1と空孔間間隔Λとの比d1/Λである。
FIG. 2 shows an example of the bending loss of the fundamental mode at the wavelength of 1450 nm in the hole-structured
ここで、第2クラッド領域14における空孔15の直径dと空孔間間隔Λとの比d/Λ=0.43とし、空孔構造光ファイバ11の曲げ半径を30mmとした。図2中の実線、破線および点線はそれぞれ、Λ=18、16、14μmの場合の曲げ損失を表す。図2より、第1クラッド領域13における空孔直径d1が大きくなるほど、曲げ損失が小さくなることがわかる。ここで非特許文献4より、実効断面積が比較的大きい空孔構造光ファイバでは、短波長側ほど曲げ損失が大きくなることが知られている。従って図2の条件では、光の波長1450nm以上では図2中の値よりも小さな曲げ損失が得られる。一例として、曲げ損失が光の波長1450nm〜1625nmにおいて0.5dB/100巻以下といった条件を考えると、図2より、Λ=14μm以上ではd1/Λを0.69以上とすることで、前記の条件を満足できることが分かる。
Here, the ratio d / Λ = 0.43 of the diameter d of the
図3は本発明の空孔構造光ファイバ11における、光の波長1450nmにおける第1高次モードの閉じ込め損失の一例を示している。なお、図3において縦軸は第1高次モードの閉じ込め損失、横軸はd1/Λである。
FIG. 3 shows an example of the confinement loss of the first higher-order mode at the light wavelength of 1450 nm in the hole-structure
ここでも図3と同様に、d/Λ=0.43とした。図3中の実線、破線および点線は図3と同様に、Λ=18、16、14μmの場合の第1高次モードの閉じ込め損失を表す。図3より、第1高次モードの閉じ込め損失は基本モードの曲げ損失と同様の傾向を有し、第1クラッド領域13における空孔15の直径d1が大きくなるほど、第1高次モードの閉じ込め損失が小さくなることがわかる。ここで閉じ込め損失は長波長側ほど大きくなることが知られており、また非特許文献3より第1高次モードの閉じ込め損失が0.8dB/m以上であれば高次モードは伝搬できず、当該波長で単一モード動作が得られることが知られている。従って、所定の波長で第1高次モードの閉じ込め損失が0.8dB/m以上であれば、前記所定の波長以上の波長帯では単一モード動作が得られる。一例として、遮断波長を1450nm以下(波長1450nm以上で単一モード動作)といった条件を考えると、Λ=14μm以上ではd1/Λを0.75以下とすることで、前記の条件を満足することが分かる。
Here again, d / Λ = 0.43 as in FIG. The solid line, the broken line, and the dotted line in FIG. 3 represent the confinement loss of the first higher-order mode when Λ = 18, 16, and 14 μm, as in FIG. From FIG. 3, the confinement loss of the first higher-order mode has the same tendency as the bending loss of the fundamental mode, and the confinement of the first higher-order mode increases as the diameter d 1 of the hole 15 in the
図2、図3より曲げ損失の低減と単一モード動作の実現はトレードオフの関係であるが、構造パラメータを適切に設計することで、所定の遮断波長及び曲げ損失条件を満たす構造が得られる。 From FIG. 2 and FIG. 3, the reduction of bending loss and the realization of single mode operation are in a trade-off relationship, but a structure satisfying a predetermined cutoff wavelength and bending loss can be obtained by appropriately designing the structural parameters. .
図4(a)〜(d)は本発明の空孔構造光ファイバ11に係わる、ITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満たす構造条件を示している。なお、図4(a)〜(d)において縦軸はd1/Λ、横軸はΛである。
4A to 4D show structural conditions for the hole-structured
ここでITU‐T G.656で推奨される条件は、波長1460〜1625nmにおいて曲げ半径30mmにおける曲げ損失が0.5dB/100巻き以下、且つ遮断波長が1450nm以下である。図4(a)〜(d)はそれぞれ、d/Λが0.40、0.43、0.45、0.50の場合を表す。また、それぞれの図4(a)〜(d)中における実線及び破線はそれぞれ、光の波長1450nmにおける第1高次モードの閉じ込め損失が1dB/mとなるd1/Λ、光の波長1450nmにおける基本モードの曲げ損失が曲げ半径30mmにおいて0.5dB/100巻きとなるd1/Λである。従って、それぞれのd/Λにおいて、実線及び破線で囲まれる斜線部分において、ITU‐T G.656の条件を満たすことができる。特に実効断面積は1層目(空孔層13A)の空孔15に内接する円の面積(コア領域12の面積)に比例するため、コア領域12のコア中心から1層目(空孔層13A)の空孔15までの距離が大きい、即ちΛが大きいほど、実効断面積が拡大される。従って図4(a)〜(d)の斜線部において最もΛが大きくなる構造である実線と破線の交点において、所定の条件を満足しながら実効断面積を最大化できる。また図4より、実線と破線の交点よりも大きいΛにおいては、所定の条件を満足することができないことがわかる。
Here, the conditions recommended by ITU-T G.656 are a bending loss of 0.5 dB / 100 or less at a bending radius of 30 mm and a cutoff wavelength of 1450 nm or less at a wavelength of 1460 to 1625 nm. 4A to 4D show cases where d / Λ is 0.40, 0.43, 0.45, and 0.50, respectively. Also, the solid line and the broken line in FIGS. 4A to 4D respectively indicate d 1 / Λ where the confinement loss of the first higher-order mode at the light wavelength of 1450 nm is 1 dB / m, and at the light wavelength of 1450 nm. The bending loss of the fundamental mode is d 1 / Λ which is 0.5 dB / 100 turns at a bending radius of 30 mm. Therefore, in each d / Λ, the ITU-T G.656 condition can be satisfied in the hatched portion surrounded by the solid line and the broken line. In particular, since the effective area is proportional to the area of the circle inscribed in the
図5は本発明の空孔構造光ファイバ11に係わる、ITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満たす空孔間間隔Λを示している。なお、図5において縦軸はΛ、横軸はd/Λである。
FIG. 5 shows an inter-hole spacing Λ that satisfies the conditions of bending loss and cut-off wavelength recommended in ITU-T G.656 relating to the hole-structured
ここで図5中の実線は、図4における実線と破線の交点におけるΛに対応し、Λが実線以下の値において前記の曲げ損失及び遮断波長の条件を満足できる。図5より、Λを17.1μm以下とすることでITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満足することができ、好ましい。 Here, the solid line in FIG. 5 corresponds to Λ at the intersection of the solid line and the broken line in FIG. 4, and the above bending loss and cutoff wavelength conditions can be satisfied when Λ is equal to or smaller than the solid line. From FIG. 5, it is preferable that Λ is 17.1 μm or less because the bending loss and cutoff wavelength conditions recommended by ITU-T G.656 can be satisfied.
図6は本発明の空孔構造光ファイバに係わる、ITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満たすd1/Λを示している。なお、図6において縦軸はd1/Λ、横軸はd/Λである。 FIG. 6 shows d 1 / Λ for the hole-structured optical fiber of the present invention that satisfies the bending loss and cutoff wavelength conditions recommended by ITU-T G.656. In FIG. 6, the vertical axis is d 1 / Λ, and the horizontal axis is d / Λ.
ここで図6中の実線は、図4における実線と破線の交点におけるd1/Λに対応し、d1/Λが実線以下の値において前記の曲げ損失及び遮断波長の条件を満足できる。また、図6中の破線は第1クラッド領域13と第2クラッド領域14の空孔直径d1,dが等しい、即ちd1=dとなる直線である。図6より、前記の条件を満たすために必要となるd1/Λの最大値は、d/Λが大きくなるほど減少する。一方、本発明の空孔構造光ファイバ111における等価的な屈折率分布がW型となるためにはd1>dとなる必要がある。従って図6より、d/Λが0.57以下とすることでITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満足し、且つW型の等価屈折率分布を得ることができ、好ましい。
Here, the solid line in FIG. 6 corresponds to d 1 / Λ at the intersection of the solid line and the broken line in FIG. 4, and the above bending loss and cutoff wavelength conditions can be satisfied when d 1 / Λ is equal to or less than the solid line. 6 is a straight line in which the hole diameters d1 and d of the
図7(a),(b)は本発明の空孔構造光ファイバ11に係わる、実効断面積を拡大した構造設計の一例における光学特性を示している。なお、図7(a)において縦軸は実効断面積、横軸は光の波長、図7(b)において縦軸は曲げ損失及び第1高次モードの閉じ込め損失、横軸は光の波長である。
FIGS. 7A and 7B show optical characteristics in an example of a structural design with an enlarged effective cross-sectional area related to the hole-structured
ここでΛ=17μm、d1/Λ=0.74、d/Λ=0.43とした。図7(a)は実効断面積を表す。図7(a)より、ここで設計した空孔構造光ファイバ11の光の波長1550nmにおける実効断面積は212μm2であった。一般的な1.31μm零分散単一モード光ファイバ(SMF)の光の波長1550nmにおける実効断面積は約80μm2であり、本発明の空孔構造光ファイバ11において約3倍の実効断面積が得られている。また、従来のフォトニック結晶ファイバの最大値である160μm2と比較しても、約1.5倍の実効断面積が得られている。図7(b)は曲げ損失及び第1高次モードの閉じ込め損失を表す。図7(b)中の実線及び破線はそれぞれ、曲げ半径30mmにおける曲げ損失、第1高次モードの閉じ込め損失に対応する。曲げ損失は光の波長1460nm以上において0.5dB/100巻以下、第1高次モードの閉じ込め損失は光の波長1250nm以上で0.8dB/m以上であった。従って、ここで設計した空孔構造光ファイバ11において、光の波長1460〜1625nmで0.5dB/100巻以下の曲げ損失、及び遮断波長が1450nm以下となっており、ITU‐T G.656で推奨される曲げ損失及び遮断波長の条件を満足できることが確認できる。
Here, Λ = 17 μm, d 1 /Λ=0.74, and d / Λ = 0.43. FIG. 7A shows the effective area. From FIG. 7A, the effective cross-sectional area at the wavelength of 1550 nm of the hole-structured
図8(a),(b)は本発明の空孔構造光ファイバに係わる、曲げ損失を低減した構造設計の一例における光学特性を示している。なお、図(a)において縦軸は実効断面積及び第1高次モードの閉じ込め損失、横軸は光の波長、図8(b)において縦軸は曲げ損失、縦軸は曲げ半径である。 FIGS. 8A and 8B show optical characteristics in an example of a structural design with a reduced bending loss related to the hole-structured optical fiber of the present invention. In FIG. 8A, the vertical axis represents the effective cross-sectional area and the first higher-order mode confinement loss, the horizontal axis represents the wavelength of light, the vertical axis in FIG. 8B represents the bending loss, and the vertical axis represents the bending radius.
ここでΛ=11μm、d1/Λ=0.76、d/Λ=0.43とした。図8(a)は実効断面積及び第1高次モードの閉じ込め損失を表す。図8(a)より、光の波長1550nmにおける実効断面積は88μm2であり、SMFとほぼ同等であった。また、図8(a)より、第1高次モードの閉じ込め損失は光の波長1300nm以上で0.8dB/m以上であり、一般的な通信波長である光の波長1310、1490、1550nmで単一モード動作が得られる。ここで、得られた電界分布からFFPモーメントを用いて算出した、光の波長1310nmにおけるモードフィールド径(MFD)は9.1μmであった。SMFに対応する標準化勧告であるITU‐T G.652では光の波長1310nmにおけるMFDを8.8〜9.5μmとしており、ここで設計した空孔構造光ファイバ11が前記勧告のMFDを満たしていることが確認できる。図8(b)は光の波長1550nmにおける曲げ損失特性を示している。図8(b)より、曲げ損失が曲げ半径5mmにおいて約0.001dB/巻に低減できていることが分かる。例えば非特許文献5によれば、トレンチ型の屈折率分布の光ファイバを用いることで、単一モード動作及び光の波長1310nmでITU‐T G.652におけるMFDの条件を満たしながら、曲げ半径5mmで0.1dB/巻の曲げ損失が得られている。本発明の空孔構造光ファイバ11ではトレンチ型と比較して、同等のMFDを得ながら2桁小さい曲げ損失を実現できることがわかる。このとき、SMFと同等のMFDを有するため接続損失を低減でき、且つ非常に低い曲げ損失が得られるため施工・運用に関わる光ファイバの取り扱い性を改善でき、好ましい。
Here, Λ = 11 μm, d 1 /Λ=0.76, and d / Λ = 0.43. FIG. 8A shows the effective area and the confinement loss of the first higher-order mode. From FIG. 8A, the effective area of light at a wavelength of 1550 nm is 88 μm 2 , which is almost the same as SMF. In addition, from FIG. 8A, the confinement loss of the first higher-order mode is 0.8 dB / m or more at a light wavelength of 1300 nm or more, and is single at
<実施の形態例2>
図9は本発明の実施の形態例2に係る空孔構造光ファイバの断面構造の一例を示した概略図である。
<
FIG. 9 is a schematic view showing an example of a cross-sectional structure of a hole-structure optical fiber according to
図9に示すように、本実施の形態例2の空孔構造光ファイバ11は、図2の空孔構造光ファイバ11の構造における第2クラッド領域14の外側に(即ち第2クラッド領域14を取り囲むようにして)、コア領域12の材料(純石英など)よりも屈折率の低い材料(フッ素などの不純物を添加した石英など)から成るリング層16を設けた構造である。本空孔構造光ファイバ11のその他の構造については、図2の本空孔構造光ファイバ11と同じであり、ここでの詳細な説明は省略する。なお、図2の空孔構造光ファイバ11では第2クラッド領域14の空孔層数が2層(空孔層14A,14B)であるのに対して、本空孔構造光ファイバ11では空孔層数が1層(空孔層14A)である。
As shown in FIG. 9, the hole-structure
本実施の形態例2の空孔構造光ファイバ11では、第2クラッド領域14の外側にコア領域12よりも低屈折率なリング層16を設けることで光波の閉じ込めを強くすることができる。このとき第1クラッド領域13又は第2クラッド領域14又はその両方における空孔層数が少ない状態でも十分な閉じ込め効果が得られ、空孔構造光ファイバ11の外径をより細くすることが可能となり、好ましい。
In the hole-structure
図10(a),(b)は本発明の空孔構造光ファイバ11に係わる、光学特性の一例を示している。なお、図10(a)において縦軸は実効断面積、横軸は光の波長、図10(b)において縦軸は曲げ損失及び第1高次モードの閉じ込め損失、横軸は光の波長である。
FIGS. 10A and 10B show an example of optical characteristics related to the hole-structured
ここでΛ=17μm、d1/Λ=0.74、d/Λ=0.43とし、第1クラッド領域13及び第2クラッド領域14における空孔層数を1層とし、第2クラッド領域14の外側にコア領域12よりも比屈折率差Δで0.1%低い屈折率のリング層16を配置した。図10(a)は実効断面積を表す。図10(a)より、光の波長1550nmにおける実効断面積は212μm2であり、図7と同等の実効断面積が得られている。図10(b)は曲げ損失及び第1高次モードの閉じ込め損失を表す。図10(b)より、光の波長1500nm以上で0.5dB/100巻以下の曲げ損失、及び光の波長1530nm以上で0.8dB/m以上の第1高次モードの閉じ込め損失が得られ、最もよく利用される光の波長1530〜1565nmにおいて単一モード動作且つ比較的低い曲げ損失が得られた。
Here, Λ = 17 μm, d 1 /Λ=0.74, d / Λ = 0.43, the number of hole layers in the
本発明の空孔構造光ファイバは光伝送システムの伝送媒体として利用することができる。 The hole structure optical fiber of the present invention can be used as a transmission medium of an optical transmission system.
11 空孔構造光ファイバ
12 コア領域
13 第1クラッド領域
13A 空孔層
14 第2クラッド領域
14A,14B 空孔層
15 空孔
16 リング層
DESCRIPTION OF
Claims (1)
コア領域と、前記コア領域を取り囲む第1クラッド領域と、前記第1クラッド領域を取り囲む第2クラッド領域とを有しており、
前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域はそれぞれ、異なる直径である複数の空孔を有する構成であり、
前記第1クラッド領域における空孔の直径は、前記第2クラッド領域における空孔の直径よりも大きく、
前記コア領域における屈折率が前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域の実効的な屈折率よりも高く、前記第1クラッド領域の実効的な屈折率が前記第2クラッド領域の実効的な屈折率よりも低く、
前記第1クラッド領域及び前記第2クラッド領域における隣り合う空孔間間隔Λが、17.1μm以下であり、
前記第2クラッド領域における隣り合う空孔間間隔Λと、前記第2クラッド領域における空孔直径dの比d/Λが、0.57より小さく、
光の波長1550nmにおける実効断面積が160μm2以上であり、
光の波長1460〜1625nmにおいて単一モードで動作し、且つ曲げ半径30mmにおける曲げ損失が100巻きあたり0.5dB以下であること、
を特徴とする空孔構造光ファイバ。 In a holey structure optical fiber having a plurality of holes in the cross section of the fiber,
A core region, a first cladding region surrounding the core region, and a second cladding region surrounding the first cladding region;
Each of the first cladding region and the second cladding region has a plurality of holes having different diameters,
The hole diameter in the first cladding region is larger than the hole diameter in the second cladding region,
The refractive index in the core region is higher than the effective refractive index of the first cladding region and the second cladding region, and the effective refractive index of the first cladding region is the effective refraction of the second cladding region. Lower than rate,
An interval Λ between adjacent holes in the first cladding region and the second cladding region is 17.1 μm or less,
A ratio d / Λ of a gap Λ between adjacent holes in the second cladding region and a hole diameter d in the second cladding region is smaller than 0.57,
The effective area of light at a wavelength of 1550 nm is 160 μm 2 or more,
It operates in a single mode at a light wavelength of 1460 to 1625 nm, and the bending loss at a bending radius of 30 mm is 0.5 dB or less per 100 turns,
Pore structure optical fiber characterized.
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