JP4205455B2 - Optical fiber and optical transmission system using the same - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信システムの構築に用いられる光ファイバとそれを用いた光伝送システムに関し、更に詳しくは、波長分割多重(WDM)伝送方式の光伝送システムの構築に用いて好適な光ファイバに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の発展により、通信情報量は飛躍的に増大する傾向にあり、これに伴って、光伝送方式では伝送容量を増大させるための研究が行われている。
【0003】
その場合、光伝送路である光ファイバは、使用波長において、その光信号をシングルモードで伝送できることが必要とされる。複数モードが光ファイバ内を伝搬すると、各伝搬モードごとの群速度の差により不可避にモード分散が起こり、信号波形の劣化を招くからである。
【0004】
このようなことから、まず波長1300nm付近に雰分散波長を有するシングルモードファイバ(Single Mode Fiber:SMF)が光伝送路として使用された。このSMFを用いると、波長1300nm付近では、伝送距離を100km以上にすることができ、しかも伝送容量が数百Mbpsの光伝送も可能となった。
【0005】
一方、光ファイバの伝送損失は、波長1550nm付近で最も小さくなる。そのため、損失との関係では、1550nm帯域で光伝送することが好ましいことになる。
【0006】
このような要求に応える光ファイバとして、波長1550nm付近に雰分散波長を有する分散シフトファイバ(Dispersion Shifted Fiber:DSF)が開発された。このDSFは、その断面における屈折率分布のプロファイルが段階型になっているものである。このDSFの開発により、現在では、波長1550nm付近において、伝送容量が数Gbpsの光伝送も可能になった。
【0007】
ところで、最近では、伝送容量の更なる増大を目的として、1本の光ファイバで複数波長の光信号を伝送する波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)伝送方式の研究が進められている。
【0008】
このWDM伝送方式で用いる光ファイバには次のような特性が要求される。
まず、非線形現象の1つである例えば四光波混合(Four Wave Mixing:FWM)の発生を防止するため、使用波長帯域に雰分散波長を存在させないという特性である。
【0009】
このような要求に応える光ファイバとしては、使用波長帯域で雰分散波長を持たないノンゼロ分散シフトファイバ(Non-Zero Dispersion Shifted Fiber:NZDSF)が開発されている。そして、このNZDSFを用いると、FWMは殆ど起こらないので、現在では、WDM伝送方式における最適の光ファイバとして評価されている。
【0010】
また、分散が大きいと信号波形の劣化が生ずるので、分散が小さいことも、WDM伝送方式で用いる光ファイバにとっては重要な特性である。
【0011】
更には、高パワーの導入時には、光ファイバでは例えば自己位相変調や相互位相変調のような他の非線形現象が起こりやすいので、それを抑制するために、コア有効断面積が大きいことも要求される。
【0012】
さて、近年では、伝送容量を増やすことを目的として、1550nm帯と1300nm帯の両方の使用を考慮したファイバも提案されている。(例えば、特許文献1〜特許文献4)
【0013】
【特許文献1】
特開2000‐221352号公報
【特許文献2】
特開2001‐264568号公報
【特許文献3】
米国特許第6396987号
【特許文献4】
米国特許号5905838号
【0014】
特許文献1には、零分散波長が1370nm〜1500nmにあり零分散波長での分散の傾きの絶対値が0.10ps/nm2/km以下であるファイバが開示されている。これによれば、1300nm帯および1550nm帯での四光波混合の発生を防ぐために、長波長帯の中間に零分散波長を位置させるというものである。
【0015】
また、特許文献2には、1550nmでの分散が5〜11ps/nm/kmでかつ、分散を分散の傾きで割った値(DPS)が250〜370nmというファイバが開示されている。
【0016】
また、特許文献3には、1550nmで分散が6ps/nm/km以上10ps/nm/km以下で分散の傾きの絶対値が0.07ps/nm2/km以下、かつコア有効断面積が60μm2以上の光ファイバが開示されている。
【0017】
また、特許文献4には、1310nmと1550nmでの分散の絶対値が1.0ps/nm/km以上8.0ps/nm/km以下、分散の傾きが0.06ps/nm2/km以下である光ファイバが開示されている。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、特許文献1では、この開示された値から1300nmと1550nmの分散の取り得る範囲を推定すると、1300nmでは−25ps/nm/km以上、1550nmでは15ps/nm/km以下となる。SMFを1550nm帯で使用する場合、17ps/nm/km程度の分散を補償するためにDCFが必要である。このことから考えて、上記の分散の範囲では、両方の波長帯で良好な特性を持つとはいえない。
【0019】
また、特許文献2では、開示された値から、零分散波長は1300nm付近にあると推定される。これは、SMFに比べても零分散波長が短波側にある。このため、1300nm帯での分散はほぼ0で、この波長帯でWDM伝送を行う場合、四光波混合を起こす可能性が高い。
【0020】
このため、これらの光ファイバは1300nm帯と1550nm帯の両波長帯でWDM伝送に適しているとは言い難い。
【0021】
また、特許文献3では、請求範囲に1300nm帯での特性の記述がなく、1550nm帯での使用を前提としていると考えられる。
【0022】
一方、特許文献4では、図に記載されている1550nmのコア有効断面積はいずれも50μm2以下である。
このように、コア有効断面積が小さい場合は非線形現象が起きる可能性が高い。特に、分散とコア有効断面積はWDM伝送に対してトレードオフの関係にあるため、例えば分散を小さくすると、信号波形の劣化は抑制されるが、他方ではコア有効断面積が小さくなり非線形現象が発生しやすくなる。
【0023】
逆に、コア有効断面積を拡大して非線形現象の発生を抑制すると、その光ファイバの分散が大きくなってしまい、信号波形の劣化が引き起こされてくる。また、光ファイバの曲げ損失は増大し、そのため、その光ファイバを用いてゲーブルを組上げることが困難になる。
【0024】
このような、光ファイバの分散とコア有効断面積のトレードオフの関係は、SMFの波長1550nmでの分散が約17ps/nm/km、コア有効断面積が約75μm2程度なのに対して、DSFではそれらが約0ps/nm/km、約50μm2程度になっていることを一つの例としてあげることができる。このため、分散とコア有効断面積をどのようにバランスさせるかということは、光ファイバの屈折率プロファイルを設計する上で重要な点である。さらに、WDM伝送用光ファイバにおいては、分散のほかに分散の傾きなど他の特性を所望の値に維持させつつ、非線形現象の発生を抑制するためにコア有効断面積を拡大できる屈折率プロファイルの開発が非常に重要になってくる。
【0025】
本発明は、上記した問題を解決し、分散とコア有効断面積を最適にバランスさせ、かつ1300nm帯と1550nm帯の両波長帯で、WDM伝送方式に用いて好適な光ファイバの提供を目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、屈折率n0のクラッド層を持ち、そのクラッド層の中心軸に沿って屈折率n1半径r1のセンターコアがあり、その外周に屈折率n2半径r2の第1サイドコアを持ち、さらにその外周に屈折率n3半径r3の第2サイドコアを持ち、クラッド層の内側に少なくともそれらの3つの層を持つ構造を有し、センターコアは屈折率分布パラメータαが3以上で無限大未満であり、それぞれの屈折率はn1>n3>n0>n2の関係にある光ファイバにおいて、
断面内の屈折率プロファイルに関して、第1サイドコア領域の断面積に相当するr1からr2までの第1サイドコア領域の比屈折率差を積分した値の絶対値が0.60%・μm以下であり、
波長1300nmでの分散が−10.0ps/nm/km以上−2.5ps/nm/km以下であり、
波長1550nmでのコア有効断面積が50μm2以上75μm2以下であり、
2mの長さにおけるカットオフ波長が1450nm以下であり、
波長1550nmでの分散が、5.0ps/nm/km以上10.0ps/nm/km以下であり、
波長1550nmにおける分散の傾きが、0.065ps/nm2/km以下0.055ps/nm2/km以上であり、
波長1550nmにおける直径20mmで曲げたときの曲げ損失が10dB/m以下であり、
波長1620nmにおける分散が7.5ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下であり、
センターコアの比屈折率差Δ1が0.45%以上0.6%以下、第1サイドコアの比屈折率差Δ2が−0.15%以上−0.10%以下、第2サイドコアの比屈折率差Δ3が0.45%以下0.3%以上であり、第2サイドコアの直径2r3が、14.3μm以上17.6μm以下であることを特徴とする光ファイバが提供される。
【0027】
上記発明は、波長1300nmにおいて、コア有効断面積が33μm2以上65μm2以下、2mの長さの光ファイバを使用して測定したカットオフ波長が1450nm以下であることから、1300nm帯域での光伝送、とりわけWDM伝送方式に使用することができる。
【0028】
上記発明は、波長1550nmでの分散が5.0ps/nm/km以上10.0ps/nm/km以下であり、分散の傾きが0.065ps/nm2/km以下であり、更に零分散波長が1450nm以下0.051ps/nm 2 /km以上にすることにより、波長1550nmでWDM伝送に適した特徴を持つ。
【0029】
上記発明は、直径20mmで曲げたときの波長1550nmにおける曲げ損失が10dB以下であるので、ケーブル化時における側圧による損失の増大を防止できる光ファイバになっている。
【0030】
上記発明は、波長1620nmにおける分散が7.5ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下であるので、従来のSMFに比べて分散が小さいので、Lバンド帯での光伝送が可能である。
【0031】
また、上記発明は、1375〜1395nmの波長帯域における損失が0.5dB/km以下であるので、ラマン増幅を用いたSバンド帯(1460〜1530nm)での伝送も可能にする。
【0033】
更に本発明においては、上記した光ファイバのいずれかを含む光伝送路に、1550〜1650nmの波長帯域で負の分散の傾きを有する分散補償ファイバが接続されていることを特徴とする光伝送システムが提供される。
【0034】
【発明の実施の形態】
本発明の光ファイバは、WDM伝送方式に用いることが開発目標になっている。そして、WDM伝送方式に用いる光ファイバに関しては、前記したように、非線形現象の発現を防止するために大きなコア有効断面積を有すること、信号波形の劣化を防ぐために波長分散は小さく、かつゼロではなく、また分散の傾きは大きくないこと、そしてその光ファイバはケーブル化されて敷設されるのであるから、ケーブル化時や敷設時に光損失の増加を起こしにくいこと、などの特性が要求される。
【0035】
上記した要求を満たすために、本発明者らは、開発目標の光ファイバに関しては以下のような特性目標を設定した。
【0036】
(1)まず、WDM伝送方式の実現にとっては、一般に考えられているように、波長1550nmにおけるコア有効断面積を最低でも50μm2以上に、好ましくは60μm2以上にすることが用いる光ファイバにとっては必要である。
【0037】
しかしながら、コア有効断面積を大きくしすぎると、光ファイバの曲げ損失が大きくなるので、波長1550nmにおけるコア有効断面積は最大でも75μm2に規制されるべきである。
【0038】
(2)次に分散に関しては、光信号が光ファイバ中を伝送される間に波形歪みは分散に応じて累積されていくので、長距離伝送に用いる光ファイバの場合ほど、その分散を小さくすることが必要になる。しかしながら、そのような光ファイバを短距離伝送に使用すると、それは過剰性能を示す場合もある。
【0039】
また、1300nm帯域で使用するSMFを1550nm帯域で使用するときの事例が示すように、分散が大きい光ファイバであっても、必要に応じては、その伝送路に分散補償器を介装することにより長距離伝送も可能である。
【0040】
このようなことから、光ファイバに対する分散の制約は、上記したコア有効断面積による制約に比べて大きいとはいえない。しかしながら、そうであるとはいっても、WDM伝送方式で使用する光ファイバの分散は、1300nm帯域で使用するSMFの分散(約17ps/nm/km)よりも小さい値であることが好ましいことはいうまでもない。また、分散の傾きが小さいほど、信号波長による波形歪みの違いが小さいので好ましい。
【0041】
(3)1300nm帯でのWDM伝送を考えた場合、1300nm帯でも絶対値が小さく0ではない分散を持つことが必要である。このため、分散および分散の傾きを1550nm帯と1300nm帯の両方でWDM伝送ができるように定める必要がある。
【0042】
(4)(2)〜(3)に示した分散に関する条件から、1550nmおよび1300nmでの分散の絶対値は10ps/nm/km以下に制限される。これより大きい場合は、分散による波形歪みが大きくなる。一方、1550nmでの分散が小さくなると、それにしたがって1300nmでの分散が小さくなる。1300nmでの分散は負であるので、つまり絶対値は大きくなり、1300nmでの伝送に不適となる。このため、1550nmでの分散の値には下限値を設ける必要があり、5ps/nm/kmが適当である。また、1300nmでの分散の上限は(3)で述べたWDM伝送の条件から−2.5ps/nm/kmに制限される。これらの制約から零分散波長は1450nm以下となる。
【0043】
(6)1300nmでのコア有効断面積は、1550nmでの値を50μm以上75μm2以下と定めたことから、コア有効断面積の波長依存性から33μm2以上65μm2以下と決めることができる。しかし、コア有効断面積が小さいとファイバの接続時の損失が大きくなりやすい問題があり、好ましくは38μm以上である。
【0044】
(7)また、WDM伝送方式で使用する光ファイバに関しては、直径20mmで曲げたときに、その曲げ損失を10dB/m以下にすることが必要である。好ましい曲げ損失は5dB/m以下、更に好ましくは2dB/m以下である。これは、ファイバをケーブル化したときや、敷設時あるいは敷設後に掛かる側圧による損失増加、もしくは機器の中でファイバを小さい半径で取り回したときの損失増加を防ぐために重要な規格である。
【0045】
(8)カットオフ波長は測定ファイバの長さが長くなるほど小さくなる。図4は本発明のファイバに対して、2mとケーブル状態に相当する長さ22mでのカットオフ波長の測定値の関係を示したものである。この図に示すように22mのファイバでは2mのファイバに対して200nm小さくなる傾向がある。実際の線路ではさらに長い距離を伝送するので、実際のファイバのカットオフ波長はもっと小さくなるはずである。しかし、実際の線路の長さは様々であるので、22mでの値で代表させることとする。本発明では、1300nm帯での使用を考慮すると22mでのカットオフは1250nm以下である必要がある。このため、ここでは、2mで測定したカットオフ波長の上限を1450nmとする。
【0046】
本発明者らは、このような観点から上記した目標特性を満たすべく、その他の諸特性を考察し、その上で、屈折率プロファイルを探索し、図1で示したような屈折率プロファイルが好適であることを見出した。
【0047】
図1で示した屈折率プロファイルは、センターコア領域1とその外側に円環形状に配置された第1サイドコア領域2と、その外側に円環形状に配置された第2サイドコア領域3、さらにその外側に円環形状に配置されたクラッド領域4を有している。そして、センターコア領域1のクラッド領域4に対する比屈折率差と、第1サイドコア領域2のクラッド領域4に対する比屈折率差、第2サイドコア領域3のクラッド領域4に対する比屈折率差は、それぞれ、Δ1(%)、Δ2(%)、Δ3(%)に、半径はr1(μm)、r2(μm)、r3(μm)なっている。
【0048】
ここで、Δ1(%)、Δ2(%)、Δ3(%)は、各領域の屈折率の絶対値が最も大きい部分に対して図1のように定義される。
【0049】
また、r1、r2は屈折率プロファイルのセンターコアと第1サイドコアをつなぐ線、第1サイドコアと第2サイドコアをつなぐ線のそれぞれがクラッドの屈折率と等しくなる点の位置で定義する。また、r3は第2サイドコアの最大値より外側の部分で屈折率プロファイルの傾きが最も大きい部分の接線Sがクラッドの屈折率と等しくなる点の位置で定義する。ただし、図2のように第2サイドコアに隣接した部分にクラッドより屈折率の低いトレンチ層が存在する場合は、r1と同様に第2サイドコアとトレンチ層をつなぐ線がクラッドの屈折率と等しくなる点をr3とする
【0050】
これらの屈折率プロファイルにおいて、上記したΔ1値は0.45%以上0.6%以下に設定されていることが好ましい。より好ましい範囲は、0.45%以上0.55%以下である。一般に、このΔ1値を大きくすると、分散は小さくなり、またコア有効断面積も小さくなり、逆にΔ1値を小さくすると、コア有効断面積は大きくなるが分散も大きくなり曲げ損失も大きくなる。コア有効断面積と分散に関する前記した設計目標を同時に満たすためには、Δ1値は上記範囲内にあることが好ましい。
【0051】
この前記した1550nmでの分散値は、1300nm帯域に零分散波長をもつSMFに比べて小さい値であるため、本発明の光ファイバは上記した1300nm零分散SMFを用いた場合よりも長距離伝送を可能にする。勿論、必要に応じては、分散補償器を使用することにより、本発明の光ファイバを長距離伝送に使用できることは当然である。
【0052】
また、Δ3が大きくなると、曲げ損失を規格の範囲内に納めようとするとカットオフ波長が大きくなり、使用波長帯において実質的にシングルモードにならなくなる傾向がある。このため、Δ3は0.45%以下に制限される。
【0053】
さらに、Δ2に関しては、負であること、望ましくは−0.15%以上−0.10%以下である必要がある。これ以上であると、分散の傾きが大きくなる傾向があること、カットオフ波長が大きくなり、使用波長帯でシングルモード動作をしなくなることがある。
【0054】
分散の傾きやコア有効断面積の大きさに関しては、第1サイドコアの幅に当たる(r2− r1)を調整しても、Δ2を調整したときと同様の結果が得られることがある。特に、Δ2を浅くしたときは第1サイドコアの幅を広げることで、分散の傾きやコア有効断面積の大きさをほぼ一定の値に維持することができる。この点に着目して、r1から r2までの比屈折率差を積分した値の絶対値を「第1サイドコアの断面積」として導入する。単位は%・μmである(以下%・μmを単に%μmと記す)。
【0055】
図5は、実施例5のプロファイルをもとに、Δ2と(r2− r1)を様々に変化させて、この第1サイドコアの断面積とコア有効断面積の関係を調査したものである。これらの図から、コア有効断面積が50μm2以上になるには第1サイドコアの断面積は0.75%μm以下である必要がある。さらに様々なパラメータの屈折率プロファイルに関して同様な調査を行ったところ0.60%μm以下であれば特性を満たすことがわかった。
【0056】
ちなみに、前記特許文献4に記載の図から第1サイドコアの断面積を推定すると、いずれも0.61%μm以上であり、図に明記されたコア有効断面積は50μm2以下となっている。
【0057】
屈折率分布パラメータα値を小さくすると、曲げ損失を規格の範囲内に納めようとするとカットオフ波長が大きくなり、特に、2より小さい場合は使用波長帯において実質的にシングルモードにならなくなる傾向がある。このため、屈折率分布パラメータαは3以上である必要がある。さらに、屈折率分布パラメータαが小さい場合は、屈折率分布パラメータαの変動によって特性が大きく変動してしまう。このため屈折率分布パラメータαは4以上が望ましい。
【0058】
しかし屈折率分布パラメータαが無限大つまり完全な矩形の場合は、第1サイドコアの比屈折率差が負であるため、センターコアと第1サイドコアの界面の屈折率変化が大きくなる。このため界面の粘度差が大きくなり歪みが生じ、これがガラスの構造欠陥を誘起し伝送損失を増加させる恐れがある。このため、屈折率分布パラメータαの無限大は避けるべきである。
【0059】
本発明のファイバでは、1550nmにおけるコア有効断面積が50μm2以上75μm2以下に設定されるため、曲げ損失が小さく非線形現象の発現が抑制できる。そして、1550nm帯での分散が5.0ps/nm/km以上、10.0ps/nm/km以下であるため、FWMが抑制できると共にDWM伝送に適したファイバが提供できる。
【0060】
また、1550nmでの分散の傾きは、0.065ps/nm2/km以下に設定されるため、1550nm帯での波長帯域を広く取れるだけでなく、1300nmでの分散の絶対値を小さくすることができる。
【0061】
このため、本発明の光ファイバは、波長1300nmにおける分散が−10.0ps/nm/km以上になっている。この値は、前記したファイバに比べて小さい値であるため、本発明の光ファイバは1300nm帯域の信号光の伝送路として使用することができる。その場合、本発明の光ファイバのコア有効断面積は、波長1300nmにおいて33μm2以上65μm2以下に設定される。
【0062】
また、本発明の光ファイバは、波長1620nmにおける分散が7.5ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下になっている。この値は、上記した1300nm零分散SMFに比べて小さく、Lバンド伝送に使用することができる。
【0063】
以上の特性は、図1で示した屈折率分布のプロファイルにおいて、基本的には、中心のコア領域1と第1サイドコア領域2、第2サイドコア領域3の形状とそれらの3つの領域の外径にあたる2r3で規定されている。
【0064】
したがって、本発明の光ファイバにおける屈折率分布のプロファイルは、図1で示したものに限定されるわけではなく、上記した特性を発現するものであれば、例えば図2、3で示したように、図1の構造の外側にトレンチ層を設けたプロファイルであってもよい。
【0065】
しかしながら、屈折率プロファイル構造が簡単であり、したがってその製造も容易で製造歩留まりも高いという点で、図1で示した屈折率プロファイルであることが好ましい。
【0066】
本発明の光ファイバは、例えばVAD法やMCVD法で光ファイバ母材を製造し、それを透明ガラス化したのち線引きして製造することができる。
【0067】
とくに、VAD法で光ファイバ母材を製造し、それを含ハロゲンガス雰囲気で透明ガラス化すると、得られた光ファイバは、波長1390nmにおけるOH吸収ピークが小さくなり、具体的には、波長1390nmにおける損失が0.5dB/km以下の光ファイバになる。このような光ファイバは、Sバンド帯でラマン増幅を使用するシステムに用いることができる。
【0068】
さらに、OH吸収ピークの高さが0.1dB/km以下の場合は、1390nm付近の波長帯も伝送に使用できるため、より好ましい。
【0069】
また、本発明の光ファイバは1400〜1650nmの波長帯域で正の波長分散の傾きを有しているが、この光ファイバで構築した光伝送路に、負の分散の傾きを有する分散補償器を接続することにより、分散補償線路を構成することができる。
【0070】
【実施例】
以下に実施例1〜6、参考例1及び比較例1〜3を記す。
図1で示した屈折率プロファイルを有する各種の光ファイバを製造し、その特性を調査した。屈折率プロファイルの構造パラメータと特性は一括して表1に示した。カットオフ波長は2mのファイバで測定したものである。
【0071】
【表1】
【0072】
表1から明らかなように、実施例1〜6の光ファイバは、いずれも、1500nm帯と1300nm帯で使用可能な特性を備えているが、比較例1〜3の光ファイバは実施例に比べて劣る点を持っている。
【0073】
以下、比較例と実施例の特徴的な点について述べる。
実施例2、6は実施例1に対してΔ1が大きくなっており、このため分散が小さくなっている。特に実施例2は、1300nmでの分散の値が請求範囲の下限であり、Δ1がこれ以上大きくなると、範囲を満たさなくなる。
【0074】
逆に、実施例3は実施例1に対してΔ1が小さくなっており、このため分散が大きくなっている。特に1550nmでの分散は請求範囲の上限であり、Δ1がこれ以上小さくなると、範囲を満たさなくなることは明かである。
【0075】
また、実施例2と実施例3を比較すると、実施例3では1550nmの分散が9.9ps/nm/km、コア有効断面積が65.4μm2であるのに対して、実施例2では5.5ps/nm/km、コア有効断面積が50.0μm2となっている。これから、コア有効断面積を大きくして非線形効果を抑制しようとしても、分散が大きくなることで信号歪みが大きくなってしまうことがわかる。それ故、分散とコア有効断面積をうまくバランスさせることが重要である。
【0076】
参考例1は実施例1に対してΔ2が小さくなっているため、分散の傾きが小さくなっている。
【0077】
実施例4は実施例1に対してΔ3が大きくなっており、このためカットオフ波長が大きくなっている。この例ではカットオフ波長は請求範囲の中にあるものの、実施例1の値との比較から、これ以上Δ3が大きくなると、範囲を満たさなくなることは明かである。
【0078】
さらに、実施例5は実施例1に対してΔ2が大きくなっており、このため分散の傾きとカットオフ波長が大きくなっている。カットオフ波長と1550nmでの分散の傾きは請求範囲の中にあるものの、実施例1の値との比較から、更にΔ2が大きくなると、範囲を満たさなくなることは明かである。
【0079】
屈折率分布パラメータα値が小さい比較例1は、カットオフ波長が1570nmと大きいため、1300nm帯でシングルモード動作をしないと考えられ、この波長帯での伝送には適さない。
【0080】
比較例2は実施例5よりΔ1とΔ2を大きくしたものである。この例では、実施例5に比べてΔ1を大きくすることでΔ2が大きくなったことによるカットオフ波長の増大は抑えることができているが、分散の傾きが大きくなり、請求範囲から外れている。このため、1550nmでの分散値は所望の値にもかかわらず、1300nmの分散は所望の範囲から外れている。このことから、1550nmの分散の傾きを、0.065ps/nm/km以下にしなければ、1550nmと1300nmで所望の分散値を取ることは難しいことが理解できる。
【0081】
比較例3は、コア有効断面積を大きくすることを目的としてaを小さくしたものである。2r3を小さくすることで、コア有効断面積を77.1μm2と大きくすることができるが、分散の傾きと曲げ損失が大きくなり、所望の範囲を外れている。このため、コア有効断面積は、他の特性とのバランスを考慮して大きくても75μm2以下に制限される必要がある。
【0082】
実施例6
実施例1の光ファイバと、図6で示した分散特性を有する分散補償光ファイバを接続した。後者の長さは、前者の長さの約1/15とした。
【0083】
そしてこの接続線路の分散特性を図7に示した。図7から明らかなように、1530〜1625nmの波長帯域で、残留する分散は−1.0〜1.0ps/nm/kmになっていて、形成された接続線路では分散が良好に補償されている。
【0084】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の光ファイバは、1300nm帯と1550nm帯での伝送が可能な特性を備えている。
【0085】
本発明の光ファイバを用いることにより、伝送容量の大きな伝送システムの構築が可能となるので、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバ屈折率分布プロファイルの一実施例を示す概略図である。
【図2】本発明の光ファイバ屈折率分布プロファイルの他の実施例を示す概略図である。
【図3】本発明の光ファイバ屈折率分布プロファイルの更に他の実施例を示す概略図である。
【図4】本発明の光ファイバのカットオフ波長の測定条長依存性を示す特性図である。
【図5】本発明の光ファイバのコア有効断面積の第1サイドコアの断面積依存性を示す特性図である。
【図6】負の分散の傾きをもつ分散補償ファイバの分散特性図である。
【図7】本発明の光ファイバと図5の分散補償ファイバを接続した線路の分散特性図である。
【符号の説明】
1 中心のコア領域
2 第1サイドコア領域
3 第2サイドコア領域
4 トレンチ領域
5 クラッド領域[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an optical fiber used for construction of an optical communication system and an optical transmission system using the same, and more particularly to an optical fiber suitable for use in construction of an optical transmission system of a wavelength division multiplexing (WDM) transmission system.
[0002]
[Prior art]
With the development of the information society, the amount of communication information tends to increase dramatically, and in accordance with this, research is being conducted to increase the transmission capacity in the optical transmission system.
[0003]
In that case, the optical fiber that is the optical transmission path is required to be able to transmit the optical signal in a single mode at the used wavelength. This is because when a plurality of modes propagates in the optical fiber, mode dispersion is unavoidably caused by a difference in group velocity for each propagation mode, resulting in signal waveform deterioration.
[0004]
For this reason, first, a single mode fiber (SMF) having an atmospheric dispersion wavelength around 1300 nm was used as an optical transmission line. When this SMF is used, the transmission distance can be increased to 100 km or more near the wavelength of 1300 nm, and optical transmission with a transmission capacity of several hundred Mbps is also possible.
[0005]
On the other hand, the transmission loss of the optical fiber is the smallest near the wavelength of 1550 nm. Therefore, in terms of loss, it is preferable to perform optical transmission in the 1550 nm band.
[0006]
As an optical fiber that meets such requirements, a dispersion shifted fiber (DSF) having an atmospheric dispersion wavelength near 1550 nm has been developed. In this DSF, the profile of the refractive index distribution in its cross section is a step type. With the development of this DSF, optical transmission with a transmission capacity of several Gbps is now possible near the wavelength of 1550 nm.
[0007]
Recently, for the purpose of further increasing the transmission capacity, research on a wavelength division multiplexing (WDM) transmission system that transmits optical signals of a plurality of wavelengths using a single optical fiber has been advanced.
[0008]
The optical fiber used in this WDM transmission system is required to have the following characteristics.
First, in order to prevent the occurrence of, for example, four-wave mixing (FWM), which is one of nonlinear phenomena, there is a characteristic that no atmospheric dispersion wavelength exists in the used wavelength band.
[0009]
As an optical fiber that meets such requirements, a non-zero dispersion shifted fiber (NZDSF) has been developed that does not have an atmospheric dispersion wavelength in the used wavelength band. When this NZDSF is used, FWM hardly occurs, and is currently evaluated as an optimum optical fiber in the WDM transmission system.
[0010]
Further, since the signal waveform deteriorates when the dispersion is large, the small dispersion is also an important characteristic for the optical fiber used in the WDM transmission system.
[0011]
Furthermore, when high power is introduced, other nonlinear phenomena such as self-phase modulation and cross-phase modulation are likely to occur in optical fibers, so that the core effective cross-sectional area is required to be large in order to suppress them. .
[0012]
In recent years, for the purpose of increasing the transmission capacity, a fiber considering the use of both the 1550 nm band and the 1300 nm band has also been proposed. (For example,
[0013]
[Patent Document 1]
Japanese Patent Laid-Open No. 2000-221352
[Patent Document 2]
JP 2001-264568 A
[Patent Document 3]
US Pat. No. 6,396,987
[Patent Document 4]
US Patent No. 5,905,838
[0014]
In
[0015]
[0016]
In
[0017]
In
[0018]
[Problems to be solved by the invention]
However, in
[0019]
Further, in
[0020]
Therefore, it is difficult to say that these optical fibers are suitable for WDM transmission in both the 1300 nm band and the 1550 nm band.
[0021]
In
[0022]
On the other hand, in
Thus, when the core effective area is small, there is a high possibility that a nonlinear phenomenon will occur. In particular, the dispersion and the core effective area are in a trade-off relationship with WDM transmission. For example, if the dispersion is reduced, deterioration of the signal waveform is suppressed, but on the other hand, the core effective area is reduced and nonlinear phenomena occur. It tends to occur.
[0023]
Conversely, if the core effective cross-sectional area is enlarged to suppress the occurrence of nonlinear phenomena, the dispersion of the optical fiber increases and the signal waveform deteriorates. Also, the bending loss of the optical fiber increases, so that it becomes difficult to assemble a gable using the optical fiber.
[0024]
Such a trade-off relationship between the dispersion of the optical fiber and the core effective area is such that the dispersion at the SMF wavelength of 1550 nm is about 17 ps / nm / km and the core effective area is about 75 μm.2On the other hand, in DSF, they are about 0ps / nm / km, about 50μm2As an example, it can be mentioned that this is the case. Therefore, how to balance dispersion and effective core area is an important point in designing the refractive index profile of an optical fiber. Furthermore, in an optical fiber for WDM transmission, a refractive index profile that can expand the core effective cross-sectional area in order to suppress the occurrence of nonlinear phenomena while maintaining other characteristics such as dispersion slope in addition to dispersion at a desired value. Development becomes very important.
[0025]
An object of the present invention is to solve the above-described problems, provide an optimal balance between dispersion and core effective area, and provide an optical fiber suitable for use in a WDM transmission system in both the 1300 nm band and the 1550 nm band. To do.
[0026]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, in the present invention, the refractive index n0And a refractive index n along the central axis of the cladding layer.1Radius r1Center core, and its outer periphery has a refractive index n2Radius r2And a refractive index n on the outer periphery of the first side core.3Radius r3The center core has a refractive index distribution parameter α of 3 or more and less than infinity, and each refractive index is n.1> N3> N0> N2In the optical fiber in the relationship of
Regarding the refractive index profile in the cross section, r corresponding to the cross-sectional area of the first side core region.1To r2The absolute value of the value obtained by integrating the relative refractive index difference of the first side core region up to is 0.60% · μm or less,
The dispersion at a wavelength of 1300 nm is -10.0 ps / nm / km or more and -2.5 ps / nm / km or less,
Core effective area at a wavelength of 1550 nm is 50
The cutoff wavelength at a length of 2 m is 1450 nm or less,
The dispersion at a wavelength of 1550 nm is 5.0 ps / nm / km or more and 10.0 ps / nm / km or less,
The slope of dispersion at a wavelength of 1550 nm is 0.065 ps / nm.2/ Km or less 0.055ps / nm2/ Km or more,
The bending loss when bent at a diameter of 20 mm at a wavelength of 1550 nm is 10 dB / m or less,
The dispersion at a wavelength of 1620 nm is 7.5 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km or less.,
Center core relative refractive index difference Δ10.45% or more and 0.6% or less, relative refractive index difference Δ of the first side core2Is -0.15% or more and -0.10% or less, relative refractive index difference Δ of the second side core3Is 0.45% or less and 0.3% or more, and the diameter of the second side core is 2r.3Is 14.3 μm or more and 17.6 μm or less, and an optical fiber is provided.
[0027]
The above invention has an effective core area of 33 μm at a wavelength of 1300 nm.265 μm or more2Less thanBottom, 2The cut-off wavelength measured using an optical fiber of length m is 1450 nm or lessBecause there isIt can be used for optical transmission in the 1300 nm band, especially for WDM transmission systems.
[0028]
The above inventionThe dispersion at a wavelength of 1550 nm is 5.0 ps / nm / km or more and 10.0 ps / nm / km or less, and the dispersion slope is 0.065 ps / nm.2/ Km or less,MoreZero dispersion wavelength is 1450nm or less0.051ps / nm 2 / Km or more, wavelengthFeatures suitable for WDM transmission at 1550 nm.
[0029]
The above inventionSince the bending loss at a wavelength of 1550 nm when bent at a diameter of 20 mm is 10 dB or less, the optical fiber can prevent an increase in loss due to a side pressure during cable formation.
[0030]
The above inventionHas a dispersion at a wavelength of 1620 nm of 7.5 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km or less.SoSince dispersion is smaller than that of the conventional SMF, optical transmission in the L band is possible.
[0031]
Also,The above inventionLoss in the wavelength band of 1375 to 1395 nm is 0.5 dB / km or lessSoTransmission in the S band (1460-1530 nm) using Raman amplification is also possible.
[0033]
Furthermore, in the present invention, an optical transmission line including any of the optical fibers described above,1550An optical transmission system is provided in which a dispersion compensating fiber having a negative dispersion slope in a wavelength band of ˜1650 nm is connected.
[0034]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The optical fiber of the present invention has been developed for use in a WDM transmission system. As described above, the optical fiber used in the WDM transmission system has a large core effective cross-sectional area to prevent the occurrence of nonlinear phenomena, and chromatic dispersion is small to prevent signal waveform deterioration. Moreover, since the dispersion slope is not large and the optical fiber is laid in a cable, characteristics such as an increase in optical loss hardly occur at the time of cable laying and laying are required.
[0035]
In order to satisfy the above requirements, the present inventors set the following characteristic targets for the development target optical fiber.
[0036]
(1) First, in order to realize the WDM transmission system, the core effective area at a wavelength of 1550 nm is at least 50 μm as generally considered.2Above, preferably 60μm2This is necessary for the optical fiber used.
[0037]
However, if the core effective area is too large, the bending loss of the optical fiber increases, so the core effective area at the wavelength of 1550 nm is 75 μm at the maximum.2Should be regulated.
[0038]
(2) Next, regarding the dispersion, since the waveform distortion is accumulated according to the dispersion while the optical signal is transmitted through the optical fiber, the dispersion is reduced as the optical fiber is used for long-distance transmission. It will be necessary. However, when such an optical fiber is used for short distance transmission, it may exhibit excessive performance.
[0039]
In addition, as shown in the case of using SMF used in the 1300 nm band in the 1550 nm band, even if the optical fiber has a large dispersion, a dispersion compensator should be installed in the transmission line as necessary. Long-distance transmission is also possible.
[0040]
For this reason, it can be said that the dispersion constraint on the optical fiber is not large compared to the constraint due to the core effective area described above. However, it is said that the dispersion of the optical fiber used in the WDM transmission system is preferably smaller than that of the SMF used in the 1300 nm band (about 17 ps / nm / km). Not too long. Also, the smaller the dispersion slope, the smaller the difference in waveform distortion due to the signal wavelength, which is preferable.
[0041]
(3) Considering WDM transmission in the 1300 nm band, it is necessary to have dispersion that is small and not 0 even in the 1300 nm band. For this reason, it is necessary to determine the dispersion and the dispersion slope so that WDM transmission can be performed in both the 1550 nm band and the 1300 nm band.
[0042]
(4) From the conditions regarding dispersion shown in (2) to (3), the absolute value of dispersion at 1550 nm and 1300 nm is limited to 10 ps / nm / km or less. If it is larger than this, the waveform distortion due to dispersion increases. On the other hand, when the dispersion at 1550 nm decreases, the dispersion at 1300 nm decreases accordingly. Since the dispersion at 1300 nm is negative, that is, the absolute value becomes large, making it unsuitable for transmission at 1300 nm. For this reason, it is necessary to provide a lower limit for the dispersion value at 1550 nm, and 5 ps / nm / km is appropriate. The upper limit of dispersion at 1300 nm is limited to -2.5 ps / nm / km due to the WDM transmission conditions described in (3). Due to these restrictions, the zero dispersion wavelength is 1450 nm or less.
[0043]
(6) The core effective area at 1300 nm is 50 μm or more and 75 μm at 1550 nm.2Since it was determined as follows, the wavelength dependence of the core effective area is 33 μm.265 μm or more2The following can be determined. However, if the core effective cross-sectional area is small, there is a problem that loss at the time of fiber connection tends to increase, and it is preferably 38 μm or more.
[0044]
(7) Further, regarding an optical fiber used in the WDM transmission system, when it is bent at a diameter of 20 mm, its bending loss needs to be 10 dB / m or less. The bending loss is preferably 5 dB / m or less, more preferably 2 dB / m or less. This is an important standard for preventing an increase in loss due to a side pressure applied during or after laying the fiber, or an increase in loss when the fiber is routed in a device with a small radius.
[0045]
(8) The cutoff wavelength decreases as the length of the measurement fiber increases. FIG. 4 shows the relationship between the measured values of the cutoff wavelength at 2 m and a length of 22 m corresponding to the cable state for the fiber of the present invention. As shown in this figure, the 22 m fiber tends to be 200 nm smaller than the 2 m fiber. Since the actual line transmits longer distances, the actual fiber cut-off wavelength should be much smaller. However, since the actual length of the line varies, it is represented by the value at 22 m. In the present invention, considering use in the 1300 nm band, the cutoff at 22 m needs to be 1250 nm or less. For this reason, here, the upper limit of the cutoff wavelength measured at 2 m is set to 1450 nm.
[0046]
In order to satisfy the above-described target characteristics from the above viewpoint, the present inventors consider other characteristics, and then search for a refractive index profile. A refractive index profile as shown in FIG. 1 is preferable. I found out.
[0047]
The refractive index profile shown in FIG. 1 includes a
[0048]
Where Δ1(%), Δ2(%), ΔThree(%) Is defined as shown in FIG. 1 for the portion where the absolute value of the refractive index of each region is the largest.
[0049]
R1, R2Is defined by the position of the point where the line connecting the center core and the first side core of the refractive index profile and the line connecting the first side core and the second side core are equal to the refractive index of the cladding. RThreeIs defined by the position of the point where the tangent S of the portion where the gradient of the refractive index profile is the largest in the portion outside the maximum value of the second side core becomes equal to the refractive index of the cladding. However, when a trench layer having a refractive index lower than that of the cladding exists in a portion adjacent to the second side core as shown in FIG.1The point where the line connecting the second side core and the trench layer is equal to the refractive index of the cladding isThreeTo
[0050]
In these refractive index profiles, Δ1The value is preferably set to 0.45% or more and 0.6% or less. A more preferable range is 0.45% or more and 0.55% or less. In general, this Δ1Increasing the value decreases the variance and also reduces the core effective area, and vice versa.1When the value is decreased, the core effective area is increased, but the dispersion is increased and the bending loss is also increased. In order to meet the above design goals for core effective area and dispersion simultaneously, Δ1The value is preferably within the above range.
[0051]
Since the dispersion value at 1550 nm is smaller than that of the SMF having a zero dispersion wavelength in the 1300 nm band, the optical fiber of the present invention can transmit longer distance than the case of using the 1300 nm zero dispersion SMF. enable. Of course, if necessary, the optical fiber of the present invention can be used for long-distance transmission by using a dispersion compensator.
[0052]
ΔThreeAs the value increases, the cut-off wavelength increases to keep the bending loss within the standard range, and there is a tendency that the single-mode is not substantially achieved in the used wavelength band. For this reason, ΔThreeIs limited to 0.45% or less.
[0053]
Furthermore, Δ2 is negative, preferably-0.15% or more-0.10% Or less. If it is more than this, the slope of dispersion tends to increase, the cutoff wavelength increases, and single mode operation may not occur in the used wavelength band.
[0054]
Regarding the slope of dispersion and the size of the core effective area, it corresponds to the width of the first side core (r2−r1)2A result similar to that obtained when adjusting may be obtained. In particular, Δ2When the width of the first side core is reduced, the dispersion slope and the size of the core effective cross-sectional area can be maintained at a substantially constant value by increasing the width of the first side core. Focusing on this point, r1To r2The absolute value of the value obtained by integrating the relative refractive index differences up to is introduced as “the cross-sectional area of the first side core”. The unit is% · μm (hereinafter,% · μm is simply referred to as% μm).
[0055]
FIG. 5 shows an example.5The relationship between the cross-sectional area of the first side core and the core effective cross-sectional area was investigated by changing Δ2 and (r2-r1) in various ways based on the profile of. From these figures, the effective core area is 50 μm.2To achieve the above, the cross-sectional area of the first side core needs to be 0.75% μm or less. Further, when the same investigation was performed on the refractive index profiles of various parameters, it was found that the characteristics were satisfied if the refractive index profile was 0.60% μm or less.
[0056]
Incidentally, when the cross-sectional area of the first side core is estimated from the diagram described in
[0057]
When the refractive index distribution parameter α is decreased, the cutoff wavelength increases when the bending loss is kept within the standard range. In particular, when the refractive index distribution parameter α is smaller than 2, the cut-off wavelength tends not to be substantially single mode. is there. For this reason, the refractive index distribution parameter α needs to be 3 or more. Further, when the refractive index distribution parameter α is small, the characteristics greatly vary due to the variation of the refractive index distribution parameter α. Therefore, the refractive index distribution parameter α is preferably 4 or more.
[0058]
However, when the refractive index distribution parameter α is infinite, that is, a perfect rectangle, since the relative refractive index difference between the first side core is negative, the refractive index change at the interface between the center core and the first side core becomes large. For this reason, the difference in viscosity at the interface becomes large and distortion occurs, which may induce structural defects in the glass and increase transmission loss. For this reason, infinity of the refractive index distribution parameter α should be avoided.
[0059]
In the fiber of the present invention, the effective core area at 1550 nm is 50 μm.275 μm or more2Since it is set as follows, the bending loss is small and the occurrence of a nonlinear phenomenon can be suppressed. Since the dispersion in the 1550 nm band is 5.0 ps / nm / km or more and 10.0 ps / nm / km or less, FWM can be suppressed and a fiber suitable for DWM transmission can be provided.
[0060]
The slope of dispersion at 1550 nm is 0.065 ps / nm.2Since it is set to / km or less, not only a wide wavelength band in the 1550 nm band can be taken, but also the absolute value of dispersion at 1300 nm can be reduced.
[0061]
For this reason, the optical fiber of the present invention has a dispersion at a wavelength of 1300 nm of -10.0 ps / nm / km or more. Since this value is smaller than that of the above-described fiber, the optical fiber of the present invention can be used as a transmission line for signal light in the 1300 nm band. In that case, the core effective area of the optical fiber of the present invention is 33 μm at a wavelength of 1300 nm.265 μm or more2Set to:
[0062]
In the optical fiber of the present invention, dispersion at a wavelength of 1620 nm is 7.5 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km or less. This value is smaller than the above-mentioned 1300 nm zero dispersion SMF and can be used for L-band transmission.
[0063]
The above characteristics are basically obtained from the profile of the refractive index distribution shown in FIG. 1, and the shapes of the
[0064]
Therefore, the profile of the refractive index distribution in the optical fiber of the present invention is not limited to that shown in FIG. 1, and any profile that exhibits the above-described characteristics, for example, as shown in FIGS. 1 may be a profile in which a trench layer is provided outside the structure of FIG.
[0065]
However, the refractive index profile shown in FIG. 1 is preferable in that the refractive index profile structure is simple, and therefore the manufacturing thereof is easy and the manufacturing yield is high.
[0066]
The optical fiber of the present invention can be manufactured by, for example, manufacturing an optical fiber preform by VAD method or MCVD method, drawing it into transparent glass, and then drawing.
[0067]
In particular, when an optical fiber preform is manufactured by the VAD method and made transparent glass in a halogen-containing gas atmosphere, the obtained optical fiber has a small OH absorption peak at a wavelength of 1390 nm, specifically, at a wavelength of 1390 nm. The optical fiber has a loss of 0.5 dB / km or less. Such an optical fiber can be used in a system that uses Raman amplification in the S-band.
[0068]
Furthermore, when the height of the OH absorption peak is 0.1 dB / km or less, a wavelength band near 1390 nm can be used for transmission, which is more preferable.
[0069]
The optical fiber of the present invention has a positive chromatic dispersion slope in the wavelength band of 1400 to 1650 nm. A dispersion compensator having a negative dispersion slope is provided in an optical transmission line constructed with this optical fiber. By connecting, a dispersion compensating line can be configured.
[0070]
【Example】
Examples 1 to6. Reference Example 1And Comparative Examples 1-3 are described.
Various optical fibers having the refractive index profile shown in FIG. 1 were manufactured, and their characteristics were investigated. The structural parameters and characteristics of the refractive index profile are collectively shown in Table 1. The cutoff wavelength is measured with a 2 m fiber.
[0071]
[Table 1]
[0072]
As is clear from Table 1, Examples 1 to6Each of the optical fibers has characteristics that can be used in the 1500 nm band and the 1300 nm band, but the optical fibers of Comparative Examples 1 to 3 are inferior to the examples.
[0073]
The characteristic points of the comparative example and the example will be described below.
Example 2, 6Has a larger Δ1 than that of the first embodiment, and thus the dispersion is small. Particularly, in Example 2, the dispersion value at 1300 nm is the lower limit of the claims, and when Δ1 becomes larger than this, the range is not satisfied.
[0074]
Conversely, Example 3 is Δ1Is small, and thus the dispersion is large. In particular, dispersion at 1550 nm is the upper limit of the claim, and Δ1Obviously, if becomes smaller, the range will not be met.
[0075]
Further, when Example 2 and Example 3 are compared, in Example 3, the dispersion at 1550 nm is 9.9 ps / nm / km, and the effective core area is 65.4 μm.2In contrast, in Example 2, 5.5 ps / nm / km and the effective core area is 50.0 μm.2It has become. From this, it can be seen that even if an attempt is made to suppress the nonlinear effect by increasing the core effective area, the signal distortion increases as the dispersion increases. It is therefore important to balance the dispersion and the core effective area.
[0076]
Reference example 1Since Δ2 is smaller than that in Example 1, the slope of dispersion is small.
[0077]
Example4Δ3 is larger than that of the first embodiment, and therefore the cutoff wavelength is larger. In this example, although the cutoff wavelength is within the claimed range, it is clear from the comparison with the value of Example 1 that the range is not satisfied when Δ3 is further increased.
[0078]
Further examples5[Delta] 2 is larger than that of Example 1, and therefore, the dispersion slope and the cutoff wavelength are large. Although the cutoff wavelength and the slope of dispersion at 1550 nm are within the claimed range, it is clear from the comparison with the value of Example 1 that the range is not satisfied when Δ2 is further increased.
[0079]
Since Comparative Example 1 having a small refractive index distribution parameter α value has a large cutoff wavelength of 1570 nm, it is considered that single mode operation is not performed in the 1300 nm band, and is not suitable for transmission in this wavelength band.
[0080]
Comparative Example 2 is an example5Further, Δ1 and Δ2 are made larger. In this example, the example5By increasing Δ1, the increase in cut-off wavelength due to an increase in Δ2 can be suppressed, but the slope of dispersion increases and deviates from the claims. For this reason, although the dispersion value at 1550 nm is a desired value, the dispersion at 1300 nm is out of the desired range. From this, it can be understood that it is difficult to obtain desired dispersion values at 1550 nm and 1300 nm unless the slope of dispersion at 1550 nm is 0.065 ps / nm / km or less.
[0081]
In Comparative Example 3, a is decreased for the purpose of increasing the core effective area. 2rThreeBy reducing the effective cross-sectional area of the core by 77.1 μm2However, the dispersion slope and the bending loss are large, which is out of the desired range. For this reason, the core effective cross-sectional area is 75 μm at the maximum considering the balance with other characteristics.2Must be limited to:
[0082]
Example6
The optical fiber of Example 1 was connected to the dispersion compensating optical fiber having the dispersion characteristics shown in FIG. The length of the latter was about 1/15 of the length of the former.
[0083]
The dispersion characteristics of this connection line are shown in FIG. As is apparent from FIG. 7, the remaining dispersion is -1.0 to 1.0 ps / nm / km in the wavelength band of 1530 to 1625 nm, and the dispersion is well compensated in the formed connection line. Yes.
[0084]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the optical fiber of the present invention has characteristics that allow transmission in the 1300 nm band and the 1550 nm band.
[0085]
By using the optical fiber of the present invention, it is possible to construct a transmission system having a large transmission capacity, and its industrial value is great.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic view showing an embodiment of an optical fiber refractive index profile according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic view showing another embodiment of the optical fiber refractive index profile of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing still another embodiment of the optical fiber refractive index profile of the present invention.
FIG. 4 is a characteristic diagram showing the measurement length dependency of the cutoff wavelength of the optical fiber of the present invention.
FIG. 5 is a characteristic diagram showing the cross-sectional area dependence of the first side core of the core effective cross-sectional area of the optical fiber of the present invention.
FIG. 6 is a dispersion characteristic diagram of a dispersion compensating fiber having a negative dispersion slope.
7 is a dispersion characteristic diagram of a line connecting the optical fiber of the present invention and the dispersion compensating fiber of FIG. 5;
[Explanation of symbols]
1 Core area in the center
2 First side core region
3 Second side core region
4 Trench region
5 Clad region
Claims (5)
断面内の屈折率プロファイルに関して、第1サイドコア領域の断面積に相当するr1からr2までの第1サイドコア領域の比屈折率差を積分した値の絶対値が0.60%・μm以下であり、
波長1300nmでの分散が−10.0ps/nm/km以上−2.5ps/nm/km以下であり、
波長1550nmでのコア有効断面積が50μm2以上75μm2以下であり、
2mの長さにおけるカットオフ波長が1450nm以下であり、
波長1550nmでの分散が、5.0ps/nm/km以上10.0ps/nm/km以下であり、
波長1550nmにおける分散の傾きが、0.065ps/nm2/km以下0.055ps/nm2/km以上であり、
波長1550nmにおける直径20mmで曲げたときの曲げ損失が10dB/m以下であり、
波長1620nmにおける分散が7.5ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下であり、
センターコアの比屈折率差Δ1が0.45%以上0.6%以下、第1サイドコアの比屈折率差Δ2が−0.15%以上−0.10%以下、第2サイドコアの比屈折率差Δ3が0.45%以下0.3%以上であり、第2サイドコアの直径2r3が、14.3μm以上17.6μm以下であることを特徴とする光ファイバ。A clad layer having a refractive index n 0 , a center core having a refractive index n 1 radius r 1 along the central axis of the clad layer, a first side core having a refractive index n 2 radius r 2 on the outer periphery thereof; having a second side core refractive index n 3 a radius r 3 in its periphery, has a structure having at least three layers of which the inner cladding layer, the center core is less than infinite refractive index distribution parameter α is 3 or more In the optical fiber in which each refractive index has a relationship of n 1 > n 3 > n 0 > n 2 ,
Regarding the refractive index profile in the cross section, the absolute value of the integrated value of the relative refractive index difference of the first side core region from r 1 to r 2 corresponding to the cross sectional area of the first side core region is 0.60% · μm or less. Yes,
The dispersion at a wavelength of 1300 nm is -10.0 ps / nm / km or more and -2.5 ps / nm / km or less,
Core effective cross-sectional area at the wavelength 1550nm is at 50 [mu] m 2 or more 75 [mu] m 2 or less,
The cutoff wavelength at a length of 2 m is 1450 nm or less ,
The dispersion at a wavelength of 1550 nm is 5.0 ps / nm / km or more and 10.0 ps / nm / km or less,
The slope of dispersion at a wavelength of 1550 nm is 0.065 ps / nm 2 / km or less and 0.055 ps / nm 2 / km or more,
The bending loss when bent at a diameter of 20 mm at a wavelength of 1550 nm is 10 dB / m or less,
The dispersion at a wavelength of 1620 nm is 7.5 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km or less ,
0.6% the relative refractive index difference delta 1 0.45% or more of the center core below, the relative refractive index difference delta 2 of the first side core is -0.10% inclusive -0.15%, the ratio of the second side core An optical fiber, wherein the refractive index difference Δ 3 is 0.45% or less and 0.3% or more, and the diameter 2r 3 of the second side core is 14.3 μm or more and 17.6 μm or less.
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