【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光通信システムの構築に用いられる光ファイバとそれを用いた光伝送システムに関し、更に詳しくは、断面の屈折率分布プロファイルが簡素であり、したがって製造も簡単であるにもかかわらず、波長分割多重(WDM)伝送方式の光伝送システムの構築に用いて好適な光ファイバとそれを用いた光伝送システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
情報化社会の発展により、通信情報量は飛躍的に増大する傾向にあり、そのことに伴って、光伝送方式では伝送容量を増大させるための研究が行われている。その場合、光伝送路である光ファイバは、使用波長において、その光信号をシングルモードで伝送できることが必要とされる。複数モードが光ファイバ内を伝搬すると、各伝搬モードごとの群速度の差により不可避にモード分散が起こり、信号波形の劣化を招くからである。
【0003】
このようなことから、まず、波長1300nm付近に雰分散波長を有するシングルモードファイバ(Single Mode Fiber:SMF)が光伝送路として使用された。このSMFを用いると、波長1300nm付近では、伝送距離を100km以上にすることができ、しかも伝送容量が数百Mbpsの光伝送も可能となった。
一方、光ファイバの伝送損失は、波長1550nm付近で最も小さくなる。そのため、損失との関係では、1550nm帯域で光伝送が可能であることが好ましいことになる。
【0004】
このような要求に応える光ファイバとして、波長1550nm付近に零分散波長を有する分散シフトファイバ(Dispersion Shifted Fiber:DSF)が開発された。このDSFは、その断面における屈折率分布のプロファイルが段階型になっているものである。このDSFの開発により、現在では、波長1550nm付近において、伝送容量が数Gbpsの光伝送も可能となった。
【0005】
ところで、最近では、伝送容量の更なる増大を目的として、1本の光ファイバで複数波長の光信号を伝送する波長分割多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)伝送方式の研究が進められている。
このWDM伝送方式で用いる光ファイバには次のような特性が要求される。
まず、非線形現象の1つである例えば四光波混合(Four Wave Mixing:FWM)の発生を防止するために、使用波長帯域に零分散波長が存在しないという特性である。
【0006】
このような要求に応える光ファイバとしては、使用波長帯域で零分散波長を持たないノンゼロ分散シフトファイバ(Non−Zero Dispersion Shifted Fiber:NZDSF)が開発されている。そして、このNZDSFを用いると、FWMは殆ど起こらないので、現在では、WDM伝送方式における最適の光ファイバとして評価されている。
【0007】
また、分散が大きいと信号波形の劣化が生ずるので、分散が小さいことも、WDM伝送方式で用いる光ファイバにとっては重要な特性である。
更には、高パワーの導入時には、光ファイバでは例えば自己位相変調や相互位相変調のような他の非線形現象が起こりやすいので、それを抑制するために、モードフィール径(Mode Field Diameter:MFD)が大きいことも要求される。
【0008】
なお、上記した分散とMFDはトレードオフの関係にあり、例えば分散を小さくすると、信号波形の劣化は抑制されるが、他方ではMFDが大きくなって光ファイバの曲げ損失は増大し、そのため、その光ファイバを用いてケーブルを組上げることが困難になる。
逆に、MFDを拡大して非線形現象の発生を抑制すると、その光ファイバの分散が大きくなってしまい、信号波形の劣化が引き起こされてくる。
【0009】
このような分散とMFDのトレードオフの関係については、SMFの波長1550nmにおける分散が15ps/nm/km、MFDが10μm程度であることに対し、DSFではそれらが0ps/nm/km、8μm程度になっていることを1例としてあげることができる。
このため、分散とMFDをどのようにバランスさせるかということは、光ファイバのプロファイルを設計する上で重要な問題である。
【0010】
更に、WDM伝送用光ファイバにおいては、分散のほかに、分散スロープなど他の特性を所望の値に維持しつつ、非線形現象の発生を抑制するためにMFDを拡大できる屈折率分布プロファイルの開発が非常に重要になってくる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
このため、従来のWDM伝送用の光ファイバでは、その断面における屈折率分布のプロファイルが可成り複雑になっている。
例えば、特開2001−311849号公報では、5〜11ps/nm/kmの分散と、波長250〜370nmまでの分散と分散スロープとの比と、50μm2以上の有効面積、すなわち約8μm以上のMFDをもつWDM伝送用の光ファイバが開示されている。この光ファイバの場合、中心のセンタコアと、そのセンタコアの外側に円環形状で配置される第1サイドコアと、その第1サイドコアの外側に円環形状で配置される第2サイドコアとから成る3層構造でコアが構成され、前記第2サイドコアの外側にクラッドが配置された構造になっていて、前記センタコアの屈折率が最も高く、前記第1サイドコアの屈折率はクラッドのそれよりも低いという屈折率分布のプロファイルを有している。
【0012】
このように複雑な屈折率分布のプロファイルをもつ光ファイバは、その製造が可成り難しく、それゆえ製造歩留まりがあまり高くないという問題がある。
また、このような光ファイバは、一般に曲げ損失が大きい。その多くのものは、例えば直径32mmで曲げたときの波長1550nmにおける曲げ損失は5dB/m程度の値になっている。したがって、このような光ファイバを用いてケーブルを組上げ、それを敷設すると、その光伝送路では損失が大きくなるという問題が生じてくる。
【0013】
本発明は、WDM伝送方式で用いる光ファイバにおける上記した問題を解決し、断面の屈折率分布プロファイルは簡素に設計されており、したがって製造も簡単であるにもかかわらず、WDM伝送方式に用いて好適な光ファイバの提供を目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記した目的を達成するために、本発明においては、波長1550nmにおける分散が10.0ps/nm/km以上15.0ps/nm/km以下であり、かつ、モードフィールド径が8.0μm以上10.0μm以下であることを特徴とする光ファイバが提供される。
【0015】
そして、波長1550nmにおける分散スロープが0.05ps/nm2/km以上0.07ps/nm2/km以下であることにより、広い波長領域でWDM伝送方式が可能な光ファイバになっていて、また、直径20mmで曲げたときの波長1550nmにおける曲げ損失が10dB以下であるので、ケーブル化時における側圧による損失の増大を防止できる光ファイバになっている。
【0016】
また、本発明においては、上記した特性に加えて、波長1300nmにおける分散が−10.0〜0ps/nm/kmであり、かつ、モードフィールド径が7.0〜9.0μmであることを特徴とする光ファイバが提供される。
この光ファイバは、1300nm帯域での光伝送、とりわけWDM伝送方式に使用することができる。
【0017】
また、本発明においては、上記した特性に加えて、波長1620nmにおける分散が13.0ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下である光ファイバが提供される。この光ファイバは従来のSMFに比べて分散が小さいので、Lバンド帯での光伝送が可能である。
また、本発明においては、上記した特性に加えて、1375〜1395nmの波長帯域における損失が0.5dB/km以下である光ファイバが提供される。この光ファイバはSバンド帯におけるラマン増幅も可能にする。
【0018】
そして、上記した特性を示す本発明の光ファイバは、その屈折率分布のプロファイルにおいて、クラッド領域より高屈折率である少なくとも1つのコア領域を有し、前記コア領域のうち、最も中心に位置する領域の、前記クラッド領域に対する比屈折率差が0.4%以上0.6%以下であることを特徴とする。
更に本発明においては、上記した光ファイバのいずれかを含む光伝送路に、1400〜1600nmの波長帯域で負の分散と負の分散スロープとを有する分散補償ファイバが接続されていることを特徴とする光伝送システムが提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】
本発明の光ファイバは、WDM伝送方式に用いることが開発目標になっている。そして、WDM伝送方式に用いる光ファイバに関しては、前記したように、非線形現象の発現を防止するために大きなMFDを有すること、信号波形の劣化を防ぐために波長分散は小さく、かつゼロではなく、また分散スロープは大きくないこと、そしてその光ファイバはケーブル化されかつ敷設されるのであるから、ケーブル化時や敷設時に光損失の増加を起こしづらいこと、などの特性が要求される。
【0020】
上記した要求を満たすために、本発明者らは、開発目標の光ファイバに関しては以下のような特性目標を設定した。
(1)まず、WDM伝送方式の実現にとっては、一般に考えられているように、波長1550nmにおけるMFDを最低でも8.0μmにすることが用いる光ファイバにとっては必要である。
しかしながら、MFDを大きくしすぎると、光ファイバの曲げ損失が大きくなるので、波長1550nmにおけるMFDは最大でも10.0μmに規制されるべきである。
【0021】
(2)次に分散に関しては、光信号が光ファイバ中を伝送される間に信号歪みは分散に応じて累積されていくので、長距離伝送に用いる光ファイバの場合ほど、その分散を小さくすることが必要になる。しかしながら、そのような光ファイバを短距離伝送に使用すると、それは過剰性能を示す場合もある。
また、1300nm帯域で使用するSMFを1550nm帯域で使用するときの事例が示すように、分散が大きい光ファイバであっても、必要に応じては、その伝送路に分散補償器を介装することにより長距離伝送も可能である。
【0022】
このようなことから、光ファイバに対する分散の制約は、上記したMFDによる制約に比べて大きいとはいえない。しかしながら、そうであるとはいっても、WDM伝送方式で使用する光ファイバの分散は、1300nm帯域で使用するSMFの分散(約15ps/nm/km)よりも小さい値であることが好ましいことはいうまでもない。
【0023】
(3)また、WDM伝送方式で使用する光ファイバに関しては、直径20mmで曲げたときに、その曲げ損失を10dB/m以下にすることが必要である。好ましい曲げ損失は5dB/m以下、更に好ましくは2dB/m以下である。
(4)そして、以上設定した目標特性を、できるだけ単純な屈折率分布のプロファイルで実現すること、これが本発明における最後の設計目標である。
【0024】
屈折率分布のプロファイルが単純な光ファイバは、製造が比較的容易であり、製造歩留まりも高く、したがって製造コストの低減も可能となるからである。
本発明者らは、このような観点から上記した目標特性を満たし、かつ形状が単純である屈折率分布のプロファイルに関して探索した。そして、図1と図2、図3で示したようなプロファイルが好適であることを見出した。
【0025】
図1で示したプロファイル(A)は、中心のコア領域1とその外側に円環形状に配置されたクラッド領域5を有している。そして、コア領域1のクラッド領域5に対する比屈折率差は後述するΔ1(%)になっている。
図2で示したプロファイル(B)は、中心のコア領域1とその外側に円環形状に配置された第1サイド領域2と更にその外側に円環形状に配置されたクラッド領域5を有している。そして、コア領域1のクラッド領域5に対する比屈折率差と、第1サイド領域2のクラッド領域5に対する比屈折率差は、それぞれ、Δ1(%)、Δ2(%)になっている。
【0026】
図3で示したプロファイル(C)は、中心のコア領域1とその外側に円環形状に配置された第1サイド領域2と更にその外側に円環形状に配置されたクラッド領域5を有している。そして、コア領域1のクラッド領域5に対する比屈折率差と、第1サイド領域2のクラッド領域5に対する比屈折率差は、それぞれ、Δ1(%)、Δ2(%)になっている。
図3のプロファイル(C)と図2のプロファイル(B)の相違は、Δ2(%)が負であるか正であるかの違いである。
【0027】
これらのプロファイルにおいて、上記したΔ1値は0.4%以上0.6%以下に設定されていることが好ましい。一般に、このΔ1値を大きくすると、分散は小さくなり、またMFDも小さくなり、逆にΔ1値を小さくすると、MFDは大きくなるが分散も大きくなり、曲げ損失も大きくなる。
MFDと分散に関する前記した設計目標を同時に満たすためには、Δ1値は上記範囲内にあることが好ましい。
【0028】
Δ1値を上記範囲内に設定した場合、目標とする光ファイバにおいては、そのMFDを8.0μm以上に設定するという要求とのバランス上、分散は10.0ps/nm/km以上15.0ps/nm/km以下に設定される。
この分散値は、1300nm帯域に零分散波長をもつSMFに比べて小さい値であるため、本発明の光ファイバは上記した1300nm零分散SMFを用いた場合よりも長距離伝送を可能にする。勿論、必要に応じては、分散補償器を使用することにより、本発明の光ファイバを長距離伝送に使用できることは当然である。
【0029】
また、直径20mmで曲げたときの曲げ損失を10dB/m以下にするためには、本発明の光ファイバにおけるMFDの上限は10.0μmに制限されることが必要になる。
したがって、目標とする光ファイバの波長1550nmにおけるMFDは8.0μm以上10.0μm以下に設定される。そして、MFDが8.0μm以上10.0μm以下に設定された場合、その光ファイバの分散スロープは他の特性とのバランスを考慮して0.05ps/nm2/km以上0.07ps/nm2/km以下に設定される。
【0030】
また、本発明の光ファイバは、その零分散波長が1300nm付近またはそれ以下にあるので、波長1300nmにおける分散は−10.0ps/nm/km以上0ps/nm/km以下になっている。この値は、前記したNZDSFに比べて小さい値であるため、本発明の光ファイバは1300nm帯域の信号光の伝送路として使用することができる。その場合、本発明の光ファイバのMFDは、波長1300nmにおいて7.0μm以上9.0μm以下に設定される。なお、分散の好ましい範囲は、SMFと同等の−2.0ps/nm/km以上0ps/nm/km以下である。
【0031】
また、本発明の光ファイバは、波長1620nmにおける分散が13.0ps/nm/km以上20.0ps/nm/km以下になっている。この値は、上記した1300nm零分散SMFに比べて小さいので、適切な分散補償器と組み合わせて使用すれば、本発明の光ファイバは、Lバンド伝送に使用することができる。
更に、本発明の光ファイバは、カットオフ波長が1500nm以下になっている。したがって、Cバンド伝送時にはシングルモード動作をすることができる。なお、1300nm帯域での使用を考慮してカットオフ波長は1300nm以下となるように設計されていることが好ましい。
【0032】
以上の特性は、図1と図2、図3で示した屈折率分布のプロファイルにおいて、基本的には、中心のコア領域1の形状とその径aで規定されてくる。
したがって、本発明の光ファイバにおける屈折率分布のプロファイルは、図1と図2、図3で示したものに限定されるわけではなく、上記した特性を発現するものであれば、例えば図4で示したように、中心のコア領域1(比屈折率差:Δ1)とクラッド領域5の間に、円環形状の第1サイドコア2(比屈折率差:Δ2)、円環形状の第2サイドコア3(比屈折率差:Δ3)、および円環形状の第3サイドコア(比屈折率差:Δ4)がこの順序で配置されているプロファイルであってもよい。
【0033】
しかしながら、プロファイル構造が簡単であり、したがってその製造も容易で製造歩留まりも高いという点で、図1と図2、図3で示したプロファイルであることが好ましい。
ここで、プロファイル(A)、プロファイル(B)、プロファイル(C)における中心のコア領域1の径(a)は、径(a)が大きくなるとカットオフ波長が大きくなること、径(a)が小さくなると曲げ損失が大きくなることの点を考慮して5.0μm以上15.0μm以下の範囲に設定することが好ましい。
なお、ここでいう径(a)とは、コア領域1の傾きが最も大きい箇所で接線を引き、その接線がクラッド領域と交叉したときの幅として定義される。
【0034】
また、コア領域1における屈折率分布パラメータ(α)は、2以上で無限大より小さい値に設定することが好ましい。
α値を2より小さくすると、MFDと分散スロープを上記した値に両立させることができず、波長1300nm、波長1550nm、波長1620nmにおける各分散を上記した値にすることができないからである。また、αが小さい場合は、αの変動によって特性が大きく変動してしまう。このため、αは4以上であることが好ましい。
【0035】
αが無限大の場合、すなわち、コア領域1の形状が完全に矩形になっていると、αが有限の値である場合に比べて、MFDが小さくなる傾向を示し、分散とMFDの両方に関する上記した特性を満たさなくなることがある。
なお、例えばプロファイル(A)の場合、図4で示したように、コア領域1とクラッド領域5の界面ではコア領域の裾引きを生ずることがある。その場合、コア領域1の裾引きの大きさは、裾がクラッド領域5と同じ屈折率になる箇所の径をcとしたとき、c/a値が1.05より大きくなっていることが好ましい。
【0036】
c/a値が1.05より小さいような裾引きの場合には、コア領域1とクラッド領域5の粘性変化が大きくなり、線引き時に構造欠陥が生じやすくなって伝送損失が増大することもあるからである。
本発明の光ファイバは、例えばVAD法やMCVD法で光ファイバ母材を製造し、それを透明ガラス化したのち線引きして製造することができる。
【0037】
とくに、VAD法で光ファイバ母材を製造し、それを含ハロゲンガス雰囲気で透明ガラス化すると、得られた光ファイバは、波長1390nmにおけるOH吸収ピークが小さくなりる。具体的には、波長1390nmにおける損失が0.5dB/km以下の光ファイバになる。このような光ファイバは、Sバンド帯でのラマン増幅に用いることができる。
【0038】
更に、OH吸収ピークの高さが0.1dB/km以下の場合は、1390nm付近の波長帯も伝送に使用することができるのでより好ましい。
また、本発明の光ファイバは1400〜1600nmの波長帯域で正の波長分散スロープを有しているが、この光ファイバで構築した光伝送路に、負の分散スロープを有する分散補償器を接続することにより、分散補償線路を構成することができる。
【0039】
【実施例】
実施例1〜5,比較例1〜3
図1で示したプロファイル(A)を有する各種の光ファイバを製造し、その特性を調査した。プロファイル(A)の構造パラメータと特性は一括して表1に示した。
【0040】
【表1】
【0041】
表1から明らかなように、実施例1〜5の光ファイバは、いずれも、WDM伝送方式で使用可能な特性を備えているが、比較例1〜3の光ファイバは下記の点で実施例に比べて劣っている。
Δ1値が大きい比較例1は、カットオフ波長が1574nmと大きく、分散も大きいのでCバンド帯でシングルモード動作をせず、WDM伝送方式には適さない。Δ1値が小さい比較例2は、実施例と同じような分散や分散スロープを有しているとはいえ、曲げ損失が非常に大きいのでケーブル化には適さない。そしてα値が2未満である比較例3の場合は、波長1550nmにおける分散が大きく、信号劣化が激しくなる。
【0042】
実施例6〜9,比較例4,5
図2、図3で示したプロファイル(B)およびプロファイル(C)を有する各種の光ファイバを製造し、その特性を調査した。プロファイル(B)およびプロファイル(C)の構造パラメータと特性は一括して表2に示した。
【0043】
【表2】
【0044】
表2から明らかなように、実施例6〜8の光ファイバは、いずれも、WDM伝送方式で使用可能な特性を備えているが、比較例4,5の光ファイバは下記の点で実施例に比べて劣っている。
α値を∞にした比較例4は、MFDが8.0μmよりも小さくなっていてWDM伝送方式に適さない。また、α値を2未満にした比較例5は、波長1550nmと波長1620nmにおける分散がいずれも大きくなっており、カットオフ波長も大きく、使用波長の帯域でシングルモード動作をしない光ファイバになっている。
【0045】
実施例10
実施例1の光ファイバと、図6で示した分散特性を有する分散補償光ファイバを接続した。後者の長さは、前者の長さの1/6.5とした。
そしてこの接続線路の分散特性を図7に示した。図7から明らかなように、1500〜1600nmの波長帯域で、分散は−1〜0ps/nm/kmになっていて、形成された接続線路では分散が良好に補償されている。
【0046】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明の光ファイバは、広い波長帯域でWDM伝送方式が可能な特性を備えている。
そして、その屈折率分布プロファイルは図1と図2、図3で示したように非常に簡素なものであるため、製造が容易で、製造歩留まりも良好であり、したがって製造コストも低廉である。
【0047】
本発明の光ファイバを用いることにより、安価にWDM伝送方式システムの構築が可能となるので、その工業的価値は大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光ファイバの屈折率分布プロファイルの一例を示す概略図である。
【図2】本発明の光ファイバの屈折率分布プロファイルの別の例を示す概略図である。
【図3】本発明の光ファイバの屈折率分布プロファイルの更に別の例を示す概略図である。
【図4】本発明が比較例とする屈折率分布プロファイルの一例を示す概略図である。
【図5】コア領域の裾引きを示す概略図である。
【図6】負の分散スロープをもつ分散補償ファイバの分散特性図である。
【図7】本発明の光ファイバと図6の分散補償ファイバを接続した線路の分散特性図である。
【符号の説明】
1 中心のコア領域
2 第1サイドコア
3 第2サイドコア
4 第3サイドコア
5 クラッド領域[0001]
TECHNICAL FIELD OF THE INVENTION
TECHNICAL FIELD The present invention relates to an optical fiber used for constructing an optical communication system and an optical transmission system using the same, and more particularly, to a wavelength cross-section despite a simple refractive index distribution profile of a cross section and therefore a simple manufacturing. The present invention relates to an optical fiber suitable for use in the construction of an optical transmission system using a division multiplexing (WDM) transmission method and an optical transmission system using the same.
[0002]
[Prior art]
With the development of the information-oriented society, the amount of communication information tends to increase exponentially, and accordingly, research is being conducted to increase the transmission capacity in the optical transmission system. In this case, the optical fiber as the optical transmission path needs to be able to transmit the optical signal in a single mode at the wavelength used. This is because, when a plurality of modes propagate in the optical fiber, mode dispersion inevitably occurs due to a difference in group velocity for each propagation mode, which causes deterioration of a signal waveform.
[0003]
For this reason, first, a single mode fiber (SMF) having an atmosphere dispersion wavelength near 1300 nm was used as an optical transmission line. When this SMF is used, the transmission distance can be increased to 100 km or more in the vicinity of a wavelength of 1300 nm, and optical transmission with a transmission capacity of several hundred Mbps is also possible.
On the other hand, the transmission loss of the optical fiber becomes the smallest near the wavelength of 1550 nm. Therefore, it is preferable that optical transmission is possible in the 1550 nm band in relation to the loss.
[0004]
As an optical fiber meeting such a demand, a dispersion shifted fiber (DSF) having a zero dispersion wavelength near 1550 nm has been developed. The DSF has a profile of a refractive index distribution in a cross section that is stepped. With the development of this DSF, optical transmission with a transmission capacity of several Gbps is now possible in the vicinity of a wavelength of 1550 nm.
[0005]
By the way, recently, for the purpose of further increasing the transmission capacity, research on a wavelength division multiplexing (WDM) transmission system for transmitting optical signals of a plurality of wavelengths with one optical fiber is being advanced.
The optical fiber used in the WDM transmission system is required to have the following characteristics.
First, in order to prevent the occurrence of one of nonlinear phenomena, for example, Four Wave Mixing (Four Wave Mixing: FWM), there is a characteristic that the zero dispersion wavelength does not exist in the used wavelength band.
[0006]
As an optical fiber meeting such a demand, a non-zero dispersion shifted fiber (NZDSF) having no zero dispersion wavelength in a used wavelength band has been developed. When the NZDSF is used, FWM hardly occurs. Therefore, the NZDSF is currently evaluated as an optimal optical fiber in the WDM transmission system.
[0007]
In addition, since the signal waveform deteriorates when the dispersion is large, the dispersion is also an important characteristic for the optical fiber used in the WDM transmission system.
Furthermore, at the time of introduction of high power, other non-linear phenomena such as self-phase modulation and cross-phase modulation are likely to occur in the optical fiber. To suppress such non-linear phenomena, the mode field diameter (MFD) is reduced. It is also required to be large.
[0008]
The dispersion and the MFD are in a trade-off relationship. For example, when the dispersion is reduced, the deterioration of the signal waveform is suppressed, but on the other hand, the MFD increases and the bending loss of the optical fiber increases. It becomes difficult to assemble a cable using an optical fiber.
Conversely, if the MFD is enlarged to suppress the occurrence of the non-linear phenomenon, the dispersion of the optical fiber becomes large and the signal waveform is deteriorated.
[0009]
Regarding the trade-off relationship between the dispersion and the MFD, the dispersion at a wavelength of 1550 nm of the SMF is about 15 ps / nm / km and the MFD is about 10 μm, whereas those of the DSF are about 0 ps / nm / km and about 8 μm. Can be given as an example.
Therefore, how to balance dispersion and MFD is an important issue in designing an optical fiber profile.
[0010]
Furthermore, in the optical fiber for WDM transmission, it is necessary to develop a refractive index distribution profile that can expand the MFD in order to suppress the occurrence of a nonlinear phenomenon while maintaining other characteristics such as dispersion slope in addition to dispersion. It becomes very important.
[0011]
[Problems to be solved by the invention]
For this reason, in the conventional optical fiber for WDM transmission, the profile of the refractive index distribution in the cross section is considerably complicated.
For example, in Japanese Patent Application Laid-Open No. 2001-311849, the dispersion of 5 to 11 ps / nm / km, the ratio of the dispersion to the wavelength of 250 to 370 nm and the dispersion slope, the effective area of 50 μm 2 or more, that is, the MFD of about 8 μm or more, An optical fiber for WDM transmission having the following is disclosed. In the case of this optical fiber, a three-layer structure comprising a center core at the center, a first side core arranged in an annular shape outside the center core, and a second side core arranged in an annular shape outside the first side core The core has a structure, and a clad is disposed outside the second side core. The refractive index of the center core is the highest, and the refractive index of the first side core is lower than that of the clad. It has a rate distribution profile.
[0012]
An optical fiber having such a complicated profile of the refractive index distribution has a problem that its production is considerably difficult, and therefore the production yield is not so high.
Further, such an optical fiber generally has a large bending loss. Many of them have a bending loss of about 5 dB / m at a wavelength of 1550 nm when bent at a diameter of 32 mm, for example. Therefore, assembling a cable using such an optical fiber and laying the cable causes a problem that the loss becomes large in the optical transmission line.
[0013]
The present invention solves the above-mentioned problem in the optical fiber used in the WDM transmission system, and the cross-sectional refractive index distribution profile is designed simply, and therefore, is easy to manufacture. It is intended to provide a suitable optical fiber.
[0014]
[Means for Solving the Problems]
In order to achieve the above object, according to the present invention, the dispersion at a wavelength of 1550 nm is not less than 10.0 ps / nm / km and not more than 15.0 ps / nm / km, and the mode field diameter is not less than 8.0 μm and not more than 10. An optical fiber characterized by having a diameter of 0 μm or less is provided.
[0015]
Since the dispersion slope at a wavelength of 1550 nm is 0.05 ps / nm 2 / km or more and 0.07 ps / nm 2 / km or less, the optical fiber is capable of performing a WDM transmission method in a wide wavelength range. Since the bending loss at a wavelength of 1550 nm when bent at a diameter of 20 mm is 10 dB or less, the optical fiber is capable of preventing an increase in loss due to lateral pressure when a cable is formed.
[0016]
Further, in the present invention, in addition to the above characteristics, the dispersion at a wavelength of 1300 nm is -10.0 to 0 ps / nm / km, and the mode field diameter is 7.0 to 9.0 μm. Is provided.
This optical fiber can be used for optical transmission in the 1300 nm band, especially for WDM transmission.
[0017]
In addition, the present invention provides an optical fiber having a dispersion at a wavelength of 1620 nm of 13.0 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km in addition to the above-mentioned characteristics. Since this optical fiber has smaller dispersion than the conventional SMF, optical transmission in the L band is possible.
Further, in the present invention, in addition to the above characteristics, an optical fiber having a loss in a wavelength band of 1375 to 1395 nm of 0.5 dB / km or less is provided. This optical fiber also enables Raman amplification in the S band.
[0018]
The optical fiber of the present invention having the above characteristics has at least one core region having a higher refractive index than the cladding region in the profile of the refractive index distribution, and is located at the center of the core region. A relative refractive index difference between the region and the cladding region is 0.4% or more and 0.6% or less.
Further, in the present invention, a dispersion compensating fiber having a negative dispersion and a negative dispersion slope in a wavelength band of 1400 to 1600 nm is connected to an optical transmission line including any of the above optical fibers. An optical transmission system is provided.
[0019]
BEST MODE FOR CARRYING OUT THE INVENTION
The development target of the optical fiber of the present invention is to use it for the WDM transmission system. As described above, the optical fiber used in the WDM transmission system has a large MFD in order to prevent the occurrence of a non-linear phenomenon, and has a small chromatic dispersion and is not zero in order to prevent deterioration of a signal waveform. Since the dispersion slope is not large, and the optical fiber is formed into a cable and laid, characteristics such as an increase in optical loss when the cable is formed or laid are required.
[0020]
In order to satisfy the above requirements, the present inventors set the following characteristic targets for the optical fiber to be developed.
(1) First, for realization of the WDM transmission system, it is necessary for an optical fiber to use that the MFD at a wavelength of 1550 nm is at least 8.0 μm as generally considered.
However, if the MFD is too large, the bending loss of the optical fiber becomes large. Therefore, the MFD at a wavelength of 1550 nm should be restricted to 10.0 μm at the maximum.
[0021]
(2) Next, regarding the dispersion, while the optical signal is transmitted through the optical fiber, the signal distortion is accumulated in accordance with the dispersion, so that the dispersion is reduced as the optical fiber is used for long-distance transmission. It becomes necessary. However, when such an optical fiber is used for short-haul transmission, it may exhibit excessive performance.
Also, as shown in the case where the SMF used in the 1300 nm band is used in the 1550 nm band, even if the optical fiber has a large dispersion, a dispersion compensator may be interposed in the transmission line as necessary. This allows long-distance transmission.
[0022]
For this reason, the restriction on the dispersion of the optical fiber cannot be said to be greater than the restriction by the MFD. However, even so, it is preferable that the dispersion of the optical fiber used in the WDM transmission system is smaller than the dispersion (about 15 ps / nm / km) of the SMF used in the 1300 nm band. Not even.
[0023]
(3) Further, with respect to an optical fiber used in the WDM transmission system, it is necessary to reduce the bending loss to 10 dB / m or less when bent at a diameter of 20 mm. The preferred bending loss is 5 dB / m or less, more preferably 2 dB / m or less.
(4) Achieving the target characteristics set above with a profile of the refractive index distribution as simple as possible is the last design goal in the present invention.
[0024]
This is because an optical fiber having a simple refractive index distribution profile is relatively easy to manufacture, has a high manufacturing yield, and can reduce manufacturing costs.
The present inventors have searched for a profile of a refractive index distribution that satisfies the above-described target characteristics and has a simple shape from such a viewpoint. Then, it has been found that the profiles shown in FIGS. 1, 2 and 3 are suitable.
[0025]
The profile (A) shown in FIG. 1 has a central core region 1 and a cladding region 5 arranged in an annular shape outside the central core region 1. The relative refractive index difference between the core region 1 and the cladding region 5 is Δ 1 (%) described later.
The profile (B) shown in FIG. 2 has a core region 1 at the center, a first side region 2 arranged in an annular shape outside the core region 1, and a cladding region 5 arranged in an annular shape outside the core region 1 further. ing. The relative refractive index difference between the core region 1 and the cladding region 5 and the relative refractive index difference between the first side region 2 and the cladding region 5 are Δ 1 (%) and Δ 2 (%), respectively.
[0026]
The profile (C) shown in FIG. 3 has a core region 1 at the center, a first side region 2 arranged in an annular shape outside the core region 1, and a cladding region 5 arranged in an annular shape outside the core region 1. ing. The relative refractive index difference between the core region 1 and the cladding region 5 and the relative refractive index difference between the first side region 2 and the cladding region 5 are Δ 1 (%) and Δ 2 (%), respectively.
The difference between the profile (C) in FIG. 3 and the profile (B) in FIG. 2 is that Δ 2 (%) is negative or positive.
[0027]
In these profiles the above-mentioned delta 1 value is preferably set to 0.6% or less than 0.4%. In general, the larger the delta 1 value, the dispersion becomes small, and MFD becomes small, reducing the delta 1 value Conversely, MFD increases but becomes greater dispersion, the greater the bending losses.
To meet the design goals described above relates to MFD and distributed simultaneously, delta 1 value is preferably within the above range.
[0028]
If you set the delta 1 value within the above range, in the optical fiber to a target, the balance between the request to set the MFD than 8.0 .mu.m, the dispersion is 10.0ps / nm / km or more 15.0ps / Nm / km or less.
Since this dispersion value is smaller than that of the SMF having a zero dispersion wavelength in the 1300 nm band, the optical fiber of the present invention enables long-distance transmission as compared with the case where the above-mentioned 1300 nm zero dispersion SMF is used. Of course, if necessary, the use of the dispersion compensator allows the optical fiber of the present invention to be used for long-distance transmission.
[0029]
Further, in order to reduce the bending loss when bent at a diameter of 20 mm to 10 dB / m or less, the upper limit of the MFD in the optical fiber of the present invention needs to be limited to 10.0 μm.
Therefore, the MFD of the target optical fiber at the wavelength of 1550 nm is set to be 8.0 μm or more and 10.0 μm or less. When the MFD is set to 8.0 μm or more and 10.0 μm or less, the dispersion slope of the optical fiber is set to 0.05 ps / nm 2 / km or more and 0.07 ps / nm 2 in consideration of the balance with other characteristics. / Km or less.
[0030]
Further, since the optical fiber of the present invention has a zero-dispersion wavelength near or below 1300 nm, the dispersion at a wavelength of 1300 nm is from -10.0 ps / nm / km to 0 ps / nm / km. Since this value is smaller than that of the above-mentioned NZDSF, the optical fiber of the present invention can be used as a transmission path for signal light in a 1300 nm band. In that case, the MFD of the optical fiber of the present invention is set to be 7.0 μm or more and 9.0 μm or less at a wavelength of 1300 nm. Note that a preferable range of dispersion is −2.0 ps / nm / km or more and 0 ps / nm / km or less, which is equivalent to SMF.
[0031]
The optical fiber of the present invention has a dispersion at a wavelength of 1620 nm of 13.0 ps / nm / km or more and 20.0 ps / nm / km or less. Since this value is smaller than the above-mentioned 1300 nm zero-dispersion SMF, when used in combination with an appropriate dispersion compensator, the optical fiber of the present invention can be used for L-band transmission.
Further, the optical fiber of the present invention has a cutoff wavelength of 1500 nm or less. Therefore, single mode operation can be performed during C band transmission. It is preferable that the cutoff wavelength is designed to be 1300 nm or less in consideration of use in the 1300 nm band.
[0032]
The above characteristics are basically defined by the shape of the central core region 1 and its diameter a in the refractive index distribution profiles shown in FIGS.
Therefore, the profile of the refractive index distribution in the optical fiber of the present invention is not limited to those shown in FIG. 1, FIG. 2, and FIG. As shown, between the central core region 1 (relative refractive index difference: Δ 1 ) and the cladding region 5, an annular first side core 2 (specific refractive index difference: Δ 2 ) and an annular first side core 2. A profile in which the two side cores 3 (specific refractive index difference: Δ 3 ) and the annular third side cores (specific refractive index difference: Δ 4 ) may be arranged in this order.
[0033]
However, the profile shown in FIGS. 1, 2 and 3 is preferable because the profile structure is simple, and therefore, the production is easy and the production yield is high.
Here, the diameter (a) of the central core region 1 in the profile (A), the profile (B), and the profile (C) is such that as the diameter (a) increases, the cutoff wavelength increases, and the diameter (a) increases. In consideration of the fact that the bending loss increases as the distance decreases, it is preferable to set the distance in a range from 5.0 μm to 15.0 μm.
Here, the diameter (a) is defined as a width when a tangent is drawn at a position where the inclination of the core region 1 is the largest and the tangent crosses the cladding region.
[0034]
Further, it is preferable that the refractive index distribution parameter (α) in the core region 1 is set to a value equal to or larger than 2 and smaller than infinity.
If the α value is smaller than 2, the MFD and the dispersion slope cannot be made compatible with the above-mentioned values, and the respective dispersions at the wavelengths of 1300 nm, 1550 nm, and 1620 nm cannot be made the above-mentioned values. When α is small, the characteristic greatly fluctuates due to the fluctuation of α. Therefore, α is preferably 4 or more.
[0035]
When α is infinite, that is, when the shape of the core region 1 is completely rectangular, the MFD tends to be smaller than when α is a finite value, and both the variance and the MFD are related. The above characteristics may not be satisfied.
In the case of the profile (A), for example, as shown in FIG. 4, the interface between the core region 1 and the cladding region 5 may cause a footing of the core region. In that case, the c / a value is preferably larger than 1.05, where c is the diameter of a portion where the skirt has the same refractive index as that of the cladding region 5. .
[0036]
If the c / a value is smaller than 1.05, the viscosity change between the core region 1 and the cladding region 5 becomes large, and a structural defect is likely to occur at the time of drawing, which may increase transmission loss. Because.
The optical fiber of the present invention can be manufactured by manufacturing an optical fiber preform by, for example, the VAD method or the MCVD method, forming a transparent vitreous material, and then drawing.
[0037]
In particular, when an optical fiber preform is manufactured by the VAD method and is made vitrified in a halogen-containing gas atmosphere, the obtained optical fiber has a small OH absorption peak at a wavelength of 1390 nm. Specifically, the optical fiber has a loss at a wavelength of 1390 nm of 0.5 dB / km or less. Such an optical fiber can be used for Raman amplification in the S band.
[0038]
Further, when the height of the OH absorption peak is 0.1 dB / km or less, a wavelength band around 1390 nm can be used for transmission, and thus it is more preferable.
Further, the optical fiber of the present invention has a positive chromatic dispersion slope in a wavelength band of 1400 to 1600 nm, and a dispersion compensator having a negative dispersion slope is connected to the optical transmission line constructed with this optical fiber. Thus, a dispersion compensation line can be configured.
[0039]
【Example】
Examples 1 to 5, Comparative Examples 1 to 3
Various optical fibers having the profile (A) shown in FIG. 1 were manufactured and their characteristics were investigated. Table 1 shows the structural parameters and characteristics of the profile (A).
[0040]
[Table 1]
[0041]
As is clear from Table 1, all of the optical fibers of Examples 1 to 5 have characteristics that can be used in the WDM transmission system. Inferior to.
Delta 1 value is greater Comparative Example 1 is higher cutoff wavelength and 1574 nm, without a single-mode operation in the C-band because dispersion is large, not suitable for WDM transmission system. Comparative Example delta 1 value is less 2, although to have a similar dispersion and dispersion slope Example, the bending loss is not suitable for cabling so large. In the case of Comparative Example 3 in which the α value is less than 2, the dispersion at a wavelength of 1550 nm is large, and the signal deterioration becomes severe.
[0042]
Examples 6 to 9, Comparative Examples 4 and 5
Various optical fibers having the profile (B) and the profile (C) shown in FIGS. 2 and 3 were manufactured, and their characteristics were investigated. Table 2 shows the structural parameters and properties of the profile (B) and the profile (C).
[0043]
[Table 2]
[0044]
As is clear from Table 2, the optical fibers of Examples 6 to 8 all have characteristics that can be used in the WDM transmission system, but the optical fibers of Comparative Examples 4 and 5 have the following characteristics. Inferior to.
Comparative Example 4 in which the α value is Δ is not suitable for the WDM transmission method because the MFD is smaller than 8.0 μm. In Comparative Example 5 in which the α value was less than 2, the dispersion at the wavelength of 1550 nm and the wavelength of 1620 nm were both large, the cutoff wavelength was large, and the optical fiber did not perform single mode operation in the band of the used wavelength. I have.
[0045]
Example 10
The optical fiber of Example 1 was connected to the dispersion compensating optical fiber having the dispersion characteristics shown in FIG. The length of the latter was 1 / 6.5 of the length of the former.
FIG. 7 shows the dispersion characteristics of this connection line. As is clear from FIG. 7, the dispersion is -1 to 0 ps / nm / km in the wavelength band of 1500 to 1600 nm, and the dispersion is well compensated in the formed connection line.
[0046]
【The invention's effect】
As is clear from the above description, the optical fiber of the present invention has characteristics that enable the WDM transmission system to be performed in a wide wavelength band.
Since the refractive index distribution profile is very simple as shown in FIGS. 1, 2 and 3, the production is easy, the production yield is good, and the production cost is low.
[0047]
The use of the optical fiber of the present invention makes it possible to construct a WDM transmission system at low cost, and thus has a great industrial value.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic diagram showing an example of a refractive index distribution profile of an optical fiber of the present invention.
FIG. 2 is a schematic diagram showing another example of the refractive index distribution profile of the optical fiber of the present invention.
FIG. 3 is a schematic view showing still another example of the refractive index distribution profile of the optical fiber of the present invention.
FIG. 4 is a schematic view showing an example of a refractive index distribution profile according to a comparative example of the present invention.
FIG. 5 is a schematic diagram showing a footing of a core region.
FIG. 6 is a dispersion characteristic diagram of a dispersion compensating fiber having a negative dispersion slope.
FIG. 7 is a dispersion characteristic diagram of a line connecting the optical fiber of the present invention and the dispersion compensating fiber of FIG. 6;
[Explanation of symbols]
Reference Signs List 1 center core region 2 first side core 3 second side core 4 third side core 5 cladding region