JP5118025B2 - センスrna合成のための方法およびキット - Google Patents

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Description

関連出願に対するクロスリファレンス
本出願は、完全に本明細書に援用される、2005年6月10日出願の米国特許出願第11/150,794号に優先権を請求する。
配列表
コンピュータ読取り可能型の配列表は、その全体が本明細書に援用される。
技術分野
本発明は、一般的に、核酸分子を合成するための組成物および方法に関する。
背景技術
マイクロアレイ技術は、遺伝子発現プロフィールを生成し、そして分析するための強力なツールとなってきている。しかし、マイクロアレイ発現分析は、多量のRNAを要求し、これはしばしば入手不能である(Wangら, BioTechniques 34:394−400(2003)を参照されたい)。この問題を克服するため、いくつかのRNA増幅技術が開発されてきている。しかし、これらの技術は、一般的に、増幅バイアス(例えば、米国特許第6,582,906号を参照されたい)として知られる現象に苦しむ。これらの場合、RNA分子の増幅集団は、元来の試料に存在するRNA分子の集団に比例的に対応しない。
例えば、Eberwineおよび同僚らによって開示された方法において(例えば、米国特許第5,545,522号;第5,716,785号;第5,891,636号;第5,958,688号;および第6,291,170号を参照されたい)、複合オリゴヌクレオチド(compound oligonucleotide)が増幅に利用され、ここで複合オリゴヌクレオチドは、T7プロモーターおよびプライマーの両方を含めて提供される。複合オリゴヌクレオチドを用いて、最初のmRNA転写物のcDNAコピーが生成され、二本鎖であるcDNAを生成する、第二鎖合成が続く。RNA増幅は、複合オリゴヌクレオチドのプロモーター部分を介して行われ、cDNAの第二鎖から離れて転写が進行する。第二鎖が転写に用いられるため、Eberwine法は、最初のmRNA配列に対してアンチセンスである増幅RNAを産生する。
しかし、Eberwine法は、利用する酵素の不完全な進行性(すなわち、酵素が核酸分子に付着したままであることが不可能であること)、およびRNAポリメラーゼ・プロモーターの配置のため、工程各々の間ずっと、3’バイアスを導入する(例えば、米国特許第6,582,906号および米国特許公報第US2003/0104432号を参照されたい)。例えば、第一鎖cDNAを生じるために用いる複合オリゴヌクレオチドは、プロモーターをcDNAの5’端に置き、これはメッセージの3’端に対応する。このことは、RNAポリメラーゼがいくつかのテンプレートの転写を完了することが不可能である(おそらく、ポリAテール領域が長いためか、またはテンプレート中の二次および三次構造による干渉のため)ことと組み合わされて、増幅されたアンチセンスRNA集団に3’バイアスを生じうる。さらに、DNAポリメラーゼによる第二鎖cDNA合成が不完全であれば、これらのcDNAは機能するプロモーターを欠き、増幅された集団において、元来のRNA分子の提示の減少(またはおそらく完全な非存在)を生じるであろう。
その全体が本明細書に明確に援用される、本出願者らの同時係属米国特許出願第10/979,052号は、DNAポリメラーゼでは伸長不能である一本鎖プロモーター・テンプレートを、cDNA分子の3’端に付着させるための方法を開示する。DNAポリメラーゼを用いて、プロモーター・テンプレートを二本鎖プロモーターに酵素的に変換した後、RNAポリメラーゼを添加することによってin vitro転写を開始して、元来のRNA分子と同じ配向を有するセンスRNA(sRNA)分子の合成を生じる。該sRNA分子を逆転写し、そして第二周期のcDNA分子にプロモーター・テンプレートを再付着させ、続いて二本鎖プロモーターに酵素的に変換した後、RNAポリメラーゼで第二周期のin vitro転写を行うことによって、さらなる周期のsRNA合成を行ってもよい。
プロモーター・テンプレートの再付着およびそれに続く二本鎖プロモーターへの酵素的変換後のcDNA合成の一連の各周期の必要を伴わずに、米国特許出願第10/979,052号に開示するようなsRNA合成のさらなる周期を行うための方法を提供することが望ましいであろう。
発明の概要
本出願者らは、多様な核酸テンプレートから、sRNA分子を合成するための方法およびキットであって、第一のRNAポリメラーゼ認識配列および少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、DNAポリメラーゼでは伸長不能な一本鎖プロモーター・テンプレートを、第一周期のcDNA分子の3’端に付着させる、前記方法およびキットを発明した。本出願者らは、こうしたプロモーター・テンプレートの使用によって、一本鎖プロモーター・テンプレートの再付着およびそれに続く二本鎖プロモーターへの酵素的変換後のcDNA合成の一連の各周期に関連する複雑な一連の工程を反復する必要を伴わずに、多数周期のsRNA合成が可能になることを発見した。第二以降の周期の逆転写中に、または逆転写直後にプロモーター配列相補体を有する一本鎖オリゴヌクレオチドを付加することによってのいずれかで、二本鎖プロモーター配列(単数または複数)を再生する。非特異的アーチファクト数の付随する増加を伴わずに、特異的RNA増幅が、先の方法より100〜1000倍増加する。
したがって、本発明の1つの側面は、少なくとも1つのsRNA分子を合成するための方法であって:5’端および3’端を有する少なくとも1つの一本鎖cDNA分子を提供し;前記cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;前記一本鎖RNAプロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;そして、前記の第一または第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写を開始して、それによって、少なくとも1つのsRNA分子を合成する、前記方法に関する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための方法であって:5’端および3’端を有する少なくとも1つの第一周期一本鎖cDNA分子を提供し;前記の第一周期cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;前記一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;前記の第一のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第一の周期を開始して、少なくとも1つの第一周期sRNA分子を産生し;前記の第一周期sRNA分子から、少なくとも1つの第二周期一本鎖cDNA分子を合成し、前記の第二周期一本鎖cDNA分子は5’端および3’端を有し;第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターが形成されるように、前記の第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチドをアニーリングさせ;そして前記の第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第二周期を開始して、少なくとも1つの第二周期sRNA分子を産生し、それによって、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行う工程を含む、前記方法に関する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための方法であって:5’端および3’端を有する少なくとも1つの第一周期一本鎖cDNA分子を提供し;前記の第一周期cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;前記一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;前記の第一のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第一の周期を開始して、少なくとも1つの第一周期sRNA分子を産生し;前記の第一周期sRNA分子から、少なくとも1つの第二周期一本鎖cDNA分子を合成し、前記の第二周期一本鎖cDNA分子は5’端および3’端を有し;前記の第一周期sRNA分子を分解し;前記の第二周期一本鎖cDNA分子の3’端に、過剰な一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ;前記の過剰なプロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記の第二周期cDNAの3’端を伸長させ;そして前記の第一または第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第二周期を開始して、少なくとも1つの第二周期sRNA分子を産生し、それによって、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行い、そして多数のsRNAコピーを産生する工程を含む、前記方法に関する。
いくつかの態様において、生じたsRNA分子にポリAテールを付加して、sRNA分子を使用可能な下流アッセイの数および種類を増加させる。好ましくは、sRNA分子は、下流アッセイに使用するため、cDNA分子に逆転写される。
逆転写酵素の存在下で、RNA分子とプライマーを接触させることによって、一本鎖cDNA分子を提供してもよい。こうした逆転写プライマーには、オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、またはその組み合わせが含まれる。いくつかの態様において、逆転写プライマーは、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含む。他の態様において、逆転写プライマーの3’末端ヌクレオチドは、末端デオキシヌクレオチド・トランスフェラーゼの基質ではないが、逆転写酵素によって伸長可能である、ヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体である。好ましい態様において、逆転写プライマーは、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含み、ここで逆転写プライマーの3’末端ヌクレオチドはリボヌクレオチドである。
本発明の別の側面は、少なくとも1つのsRNA分子を合成するためのキットであって:第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレート、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートは、DNAポリメラーゼでは伸長不能である;および前記プロモーター・テンプレートを用いて、sRNA分子を合成するための使用説明資料を含む、前記キットに関する。
本発明の別の側面は、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うためのキットであって:第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレート、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートは、DNAポリメラーゼでは伸長不能である;前記の第二のRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチド;ならびに前記プロモーター・テンプレートおよびプロモーター・オリゴヌクレオチドを用いて、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための使用説明資料を含む、前記キットに関する。
いくつかの態様において、キットは、逆転写酵素;DNA分子上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させるための酵素;プロモーター・テンプレートを1以上のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換するための酵素;および1以上のRNAポリメラーゼをさらに含む。
発明を実施するための最適な様式
本発明は、sRNA分子の合成のための方法およびキットに関する。用語「sRNA分子」、「RNA分子」、「DNA分子」、「cDNA分子」および「核酸分子」は、各々、単一の分子、単一種の複数の分子、および異なる種の多数の分子を含むよう意図される。該方法は、一般的に、少なくとも1つの第一周期一本鎖cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;該オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;該一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および該第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、該オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;該第一のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第一の周期を開始して、少なくとも1つの第一周期sRNA分子を産生し;該第一周期sRNA分子から、5’端および3’端を有する少なくとも1つの第二周期一本鎖cDNA分子を合成し;該第一周期sRNA分子を分解し;第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターが形成されるように、第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチドをアニーリングさせ;そして第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第二周期を開始して、少なくとも1つの第二周期sRNA分子を産生する工程を含む。こうした頑強な線形増幅法は、少数の細胞を伴う発現分析を改善するとともに、非特異的増幅から生じるアーチファクトの数を減少させると期待される(Playerら, Expert Rev. Mol. Diagn. 4:831(2004)を参照されたい)。
本発明の方法は、分子生物学の分野でルーチンの技術を利用する。一般的な分子生物学法を開示する基本的な教科書には、Sambrookら, Molecular Cloning, A Laboratory Manual(第3版、2001)およびAusubelら, Current Protocols in Molecular Biology(1994)が含まれる。
第一鎖cDNA分子の合成のための多くの方法および商業的キットが当該技術分野に周知である。例には、SuperscriptTM二本鎖cDNA合成キット(Invitrogen、カリフォルニア州カールスバッド)、Array 50TM、Array 350TMおよびArray 900TM検出キット(Genisphere、ペンシルバニア州ハットフィールド)、およびCyScribeTM標識後キット(Amersham、ニュージャージー州ピスカタウェイ)が含まれる。図1を参照すると、関心対象の供給源由来のRNA分子(例えば、mRNA、hnRNA、rRNA、tRNA、miRNA、snoRNA、非コードRNA)が、逆転写反応のテンプレートとして用いられる(図1aを参照されたい)。いかなる生物学的試料または環境試料で見られるビリオン、原核、および真核供給源も含めて、いかなる組織または細胞供給源から、RNAを得てもよい。好ましくは、供給源は真核組織であり、より好ましくは哺乳動物組織、最も好ましくはヒト組織である。本発明の方法は、例えばマイクロマニピュレーション、蛍光活性化細胞分取(FACS)およびレーザー・マイクロダイセクション技術(Playerら, Expert Rev. Mol. Diagn. 4:831(2004)を参照されたい)を用いて、複雑な細胞試料から精製可能な、単一細胞を含む、少数の細胞からRNAを増幅するのに特に適している。
最初の逆転写反応には、いかなる逆転写酵素を用いてもよく、これには、熱安定性のRNアーゼHおよびRNアーゼH逆転写酵素が含まれる。好ましくは、RNアーゼH逆転写酵素を用いる。
第一鎖cDNA合成用のプライマーを商業的に得るかまたは合成して、そして当該技術分野に周知の技術を用いて精製してもよい。第一鎖cDNA合成用のプライマーには、3’ポリAテールを含有するRNA(例えばmRNA)にアニーリングする、一般的に、長さ約10〜約30ヌクレオチド、好ましくは長さ約17〜約24ヌクレオチドの範囲の、3’端にオリゴdTテールを含む一本鎖オリゴデオキシヌクレオチドが含まれる。関心対象のRNAが天然には3’ポリAテールを含有しない場合(例えばmiRNA)、ATPの存在下で、ポリAポリメラーゼ(PAP)を用いて、ポリAテールをRNA分子に付着させてもよい。ポリAテール付加キットは、商業的に入手可能であり、そしてこうしたキットには、例えば、ポリ(A)テール付加キット(Ambion、テキサス州オースティン)が含まれる。例えばウシ腸アルカリホスファターゼまたはRNアーゼ3を用いて、3’ブロッキングされたRNAを酵素的に処理して、テール付加を可能にしてもよい。
あるいは、元来のmRNA転写物各々の全長に沿った多様な位置にアニーリングする、一般的に、長さ約4〜約20ヌクレオチド、好ましくは長さ約6〜約9ヌクレオチドの範囲のランダム・プライマーを用いて、逆転写反応を開始してもよい。当業者は、ランダム・プライマーを使用すると、オリゴdTプライマーを用いて産生したものよりも、最終的に、元来のmRNA転写物各々の全長をよりよく表す、sRNA分子の産生を生じうることを認識するであろう。さらに、開示する方法の最初の工程でcDNAを生成するためにランダム・プライマーを使用することは、分解されたRNAまたは細菌由来のRNAなどの、通常は増幅から除かれているであろうRNAを用いて、増幅sRNA分子を産生することも可能であることを意味する。
いくつかの態様において、逆転写プライマー(オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、または両方)は、一般的に、長さ約6〜約50ヌクレオチド、好ましくは長さ約10〜約20ヌクレオチドの範囲の、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含む(図2aを参照されたい)。図2eに示すように、この5’特異的ヌクレオチド配列を第二周期cDNA合成のための開始部位として用いてもよい。
他の態様において、逆転写プライマー(オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、または両方)の3’末端ヌクレオチドは、リボヌクレオチドのように、末端デオキシヌクレオチド・トランスフェラーゼの基質ではないが、逆転写酵素によって伸長可能な、ヌクレオチドまたはヌクレオチド類似体である。こうしたプライマーは、末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ(TdT)で伸長不能であり、そしてしたがって、図1c〜1fに示す工程ではテール付加されず、そして増幅されないであろう。好ましい態様において、逆転写プライマーは、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含み、ここで逆転写プライマーの3’末端ヌクレオチドはリボヌクレオチドである。
第一鎖cDNA合成後、一般的に、生じた第一周期cDNA分子を精製する(図1bを参照されたい)。cDNA精製前に、RNAを分解しないことが好ましいが、RNA分解後に精製されているcDNAは、本発明の方法において、等しくよく働く。RNAを分解するいかなる方法も用いてもよく、例えばNaOHまたはRNアーゼHでの処理がある(RNアーゼH逆転写酵素の形で、または別個の酵素として供給してもよい)。あるいは、第一周期cDNA分子をRNA/cDNA二重鎖から精製しつつ、RNAを損なわれないまま(intact)放置してもよい。DNA分子を精製するための多くの方法およびキットが存在し、これらには、例えばMinEluteTM PCR精製キット(Qiagen、カリフォルニア州バレンシア)が含まれる。第一鎖cDNA合成のために、3’末端ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、逆転写プライマーを用いる場合、DNA精製を省いてもよい。これは、試料の損失を減少させ、そして増幅収率を増加させることも可能であり、これは、少数の細胞由来のRNAを操作する際に、特に重要である。
第一周期cDNA精製後、一本鎖オリゴデオキシヌクレオチド・テールを、cDNA分子の3’端に付着させる(図1bを参照されたい)。こうしたオリゴデオキシヌクレオチド・テールを使用すると、特定の配列のみではなく、核酸分子の全集団が増幅可能になる。DNAにデオキシヌクレオチドを付着させるいかなる手段によっても、オリゴデオキシヌクレオチド・テールを取り込むことができる。好ましくは、適切なデオキシヌクレオチドの存在下で、末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ、または他の適切な酵素を用いて、オリゴデオキシヌクレオチド・テールをcDNAに付着させる。好ましくは、オリゴデオキシヌクレオチド・テールは、ホモポリマー・テール(すなわちポリdA、ポリdG、ポリdC、またはポリdT)である。好ましくは、オリゴデオキシヌクレオチド・テールは、一般的に、長さ約3〜500を超えるヌクレオチド、好ましくは長さ約20〜約100ヌクレオチドの範囲のポリdAテールである。本出願者らは、ポリdAテールを用いると、非特異的増幅から生じるアーチファクトの数が減少することを見出した。
第一周期cDNA分子の3’端への一本鎖オリゴヌクレオチド・テールの付着後、一本鎖プロモーター・テンプレートを3’オリゴデオキシヌクレオチド・テールに付着させる(図1bを参照されたい)。これは、3’オリゴデオキシヌクレオチド・テールおよび一本鎖プロモーター・テンプレートの3’端に存在する相補的な一連のデオキシヌクレオチドの間の相補的塩基対形成を通じて達成される。例えば、オリゴヌクレオチド・テールがポリdAテールであるならば、プロモーター・テンプレートは、その3’端に、一般的に、長さ約3〜50を超えるヌクレオチド、好ましくは長さ約10〜約30ヌクレオチドの範囲の、一連のチミジン塩基を含有するであろう。配列が互いに相補的であると見なされるためには、3’プロモーター・テンプレート配列の特定のヌクレオチド配列が、3’オリゴデオキシヌクレオチド・テールの特定のヌクレオチド配列に完全に相補的である必要はないし、また、3’プロモーター・テンプレート配列の長さが、3’オリゴデオキシヌクレオチド・テールの長さに正確にマッチする必要もない。必要なことは、プロモーター・テンプレートが、cDNA分子の3’端のオリゴデオキシヌクレオチド・テールにアニーリング可能であるように、2つの配列間に十分な相補性があることであると、当業者は認識するであろう。
一本鎖プロモーター・テンプレートは、5’端に第一のRNAポリメラーゼ認識配列を、そして第一の認識配列の3’側に少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含有する(すなわち、「タンデム・プロモーター・テンプレート」)。用語「RNAポリメラーゼ認識配列」は、一本鎖および二本鎖両方のヌクレオチド配列を含むことが意図される。一本鎖型では、ヌクレオチド配列は、二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターの非テンプレート鎖に対応する。二本鎖型では、ヌクレオチド配列は、二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターのテンプレートおよび非テンプレート鎖両方に対応する。RNAポリメラーゼによって特異的に認識される限り、いかなるRNAポリメラーゼ認識配列を用いてもよい。好ましくは、用いるRNAポリメラーゼ認識配列は、T7、T3、またはSP6 RNAポリメラーゼなどのバクテリオファージRNAポリメラーゼによって認識される。典型的なT7 RNAポリメラーゼ認識配列は、TAATACGACTCACTATAGGG(配列番号1)である。典型的なT3 RNAポリメラーゼ認識配列は、AATTAACCCTCACTAAAGGG(配列番号2)である。典型的なSP6 RNAポリメラーゼ認識配列は、AATTTAAGGTGACACTATAGAA(配列番号3)である。
一本鎖プロモーター・テンプレートはまた、DNAポリメラーゼで伸長不能であるように、3’端でブロッキングされている。こうしたものとして、DNAポリメラーゼ(クレノウDNAポリメラーゼ)およびdNTPの添加は、一本鎖オリゴヌクレオチド・テールを伸長させ、そして一本鎖プロモーター・テンプレートを、第一の二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターおよび少なくとも第二の異なる二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターに変換するが、第二鎖cDNAの合成を触媒しない(図1cを参照されたい)。合成中または合成後のいずれかに付着される末端ブロッキング基、化合物、または部分を含むことによるなど、DNAポリメラーゼでは伸長不能にする、いかなる手段によって、プロモーター・テンプレートをブロッキングしてもよい。好ましくは、プロモーター・テンプレートは、3’アミノ修飾因子、3’デオキシターミネーター、または3’ジデオキシターミネーターでブロッキングされる。適切なブロッカーは、本明細書に記載するもののいずれかに制限されず、そしてDNAポリメラーゼがプロモーター・テンプレートの3’末端を伸長させるのを妨げるであろう、いかなる部分を含んでもよい。
いくつかの態様において、DNAポリメラーゼを用いて、一本鎖プロモーター・テンプレートを二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターに変換するのではなく、DNA連結によって、テンプレート鎖および非テンプレート鎖を有する二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターを、第一周期cDNA分子の3’端に付着させる(その全体が本明細書に明確に援用される、本出願者らの同時係属国際特許出願第PCT/US2004/014325号を参照されたい)。二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターは、その5’端(非テンプレート鎖に比較して)に、第一のRNAポリメラーゼ認識配列を、そして第一の認識配列の3’側に第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含有する。プロモーターの付着は、cDNA分子の3’オリゴデオキシヌクレオチド・テール(例えばポリdAテール)、および相補的な一連のヌクレオチドを含有する二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターの非テンプレート鎖の3’端のオーバーハング配列(すなわちポリdTオーバーハング)の間の、相補的塩基対形成によって促進される。適切に配置されると、オリゴデオキシヌクレオチド・テールの3’端に、プロモーターのテンプレート鎖の5’端を連結させることによって、二本鎖プロモーターはcDNA分子に付着する。連結反応において、いかなるDNAリガーゼを用いてもよい。好ましくは、DNAリガーゼはT4 DNAリガーゼである。
本発明の方法は、好ましくは、第二鎖cDNA合成の非存在下で行われるが、当業者は、ランダム・プライマーを用いることによって、一本鎖プロモーター・テンプレートを二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターに変換する間に、場合によって第二鎖cDNAを合成してもよいことを認識するであろう。ランダム・プライマーは、第一鎖cDNAに沿った多様な位置でアニーリングし、そしてプロモーター合成中に、DNAポリメラーゼによって伸長されるであろう。場合によって、多様な第二鎖cDNA断片を一緒に連結して、単一の第二鎖cDNA分子を形成してもよい。こうした第二鎖cDNA分子は、in vitro転写中に第一鎖cDNAを安定化させ(すなわち二次および三次構造を取り除き)、より高い収率のsRNA分子を生じることも可能である。
一本鎖プロモーター・テンプレートの二本鎖RNAポリメラーゼ・プロモーターへの変換後、リボヌクレオチド、および第一のプロモーターを認識するRNAポリメラーゼの添加によって、in vitro転写を開始する(図1dを参照されたい)。in vitro転写を行うための方法およびキットが当該技術分野に周知であり、そしてこれには、MEGAscriptTM転写キット(Ambion)およびAmpliScribeTM高収率転写キット(Epicentre Technologies、ウィスコンシン州マディソン)が含まれる。
まず、上述のように、sRNA分子を第一鎖cDNA分子に逆転写することによって、生じた第一周期sRNA分子を第二周期の合成に供してもよい(図1eを参照されたい)。例えば、オリゴdTにプライミングされた第一鎖cDNAから産生されたsRNA分子(すなわち第一周期sRNA分子)は、3’端にポリAテールを再生するであろうし、これが第二周期のオリゴdTにプライミングされた第一鎖cDNA合成のプライミング部位として働くことも可能である。さらに、そしてランダム・プライミングされた第一鎖cDNAから産生された第一周期sRNA分子に関しては、オリゴdTにプライミングされた第一鎖cDNA合成のため、3’ポリAテールをsRNA分子に付加してもよいし、また、再びランダム・プライマーが仲介する逆転写を行って、第二周期cDNAを産生してもよい。第二周期cDNA合成に、オリゴdTおよびランダム・プライマーの組み合わせおよび混合物もまた、用いてもよい。
図2aで用いる第一の逆転写プライマーが、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含む場合、第一周期sRNA分子は、その3’端に、定義した相補的ヌクレオチド配列を含有するであろう。この定義したヌクレオチド配列(すなわち5’伸長の特定のヌクレオチド配列に「対応する」)に相補的なヌクレオチド配列を含む、第二の逆転写プライマーを用いて、逆転写を開始してもよい(図2eを参照されたい)。定義したヌクレオチド配列を含有する第一周期sRNA分子のみが逆転写されて、より少数の非特異的アーチファクトが生じるであろう。あるいは、第一周期cDNA合成に用いたオリゴdTプライマーおよび/またはランダム・プライマー(または別の適切なプライマー)を用いて、第二周期の逆転写を開始してもよい。
第二周期のcDNA合成後、第一鎖cDNA分子の場合による精製前に、NaOHまたは好ましくはRNアーゼHを用いて、RNAを分解する(図1fを参照されたい)。同様に、MMLV(Promega、ウィスコンシン州マディソン)などのRNアーゼH逆転写酵素を用いてもよい。
RNA分解後、第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチドを、相補的塩基対形成を通じて、第二周期cDNA分子にアニーリングさせる(図1fを参照されたい)。この塩基対形成は、第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを形成し、ここから、リボヌクレオチド、および第二のプロモーターを認識するRNAポリメラーゼの添加によって、第二周期のin vitro転写(すなわち第二周期sRNA分子)を開始する(図1gを参照されたい)。プロモーター・テンプレート内に、さらなる異なるRNAポリメラーゼ認識配列を組み入れることによって、さらなる周期のsRNA合成を、記載するように行ってもよい(例えば第三周期sRNA分子など)。さらに、工程間またはRNAポリメラーゼの添加前に、当業者によく知られる方法を用いて、すべての酵素を熱不活化することによって、指数関数的でなく、線形の増幅を維持してもよい。こうした線形増幅は、遺伝子発現研究などの多様な下流適用によりよく適合する。別に明記されない限り、すべての酵素活性は、次の酵素操作前またはRNAポリメラーゼを添加する前のいずれかで、終了されていることが理解されるべきである。
いくつかの態様において、第二周期のcDNA合成後に逆転写酵素を不活化し、そして第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチドをアニーリングさせるのではなく、RNアーゼHを用いてRNA構成要素を分解し、そして過剰な一本鎖プロモーター・テンプレートの、第二周期のcDNA分子の3’端への結合、ならびにまだ活性である逆転写酵素のDNA依存性DNAポリメラーゼ活性によって、第一の二本鎖プロモーターを再生する(図3fを参照されたい)。次いで、第一または第二のプロモーターのいずれかを認識するRNAポリメラーゼを添加することによって、第二周期のin vitro転写を開始してもよい(図3gを参照されたい)。再び、逆転写酵素は、一般的に、RNAポリメラーゼを添加する直前に熱不活化されて、増幅の線形を維持する。当業者は、この態様における一本鎖プロモーター・テンプレートが、2つのRNAポリメラーゼ認識配列をタンデムに含有する必要がないことを認識するであろう。むしろ、プロモーター・テンプレートは、図3cおよび図3fのタンデム・プロモーター・テンプレートの代わりに使用可能な、単一のRNAポリメラーゼ認識配列(その全体が本明細書に明確に援用される、本出願者らの同時係属米国特許出願第10/979,052号)を含有して、第一および第二周期のsRNA合成用のテンプレートを産生してもよい。
典型的にはmRNAが用いられる任意の目的のために、本発明の方法によって産生されるsRNA分子を直接用いてもよく、こうした目的には、遺伝子発現研究、遺伝子クローニング、サブトラクティブ・ハイブリダイゼーション、および当業者によく知られる他の技術が含まれる。好ましくは、sRNA分子を、ランダム・プライマー、オリゴdTプライマー、またはその組み合わせを用いて、cDNA分子に逆転写する。蛍光標識ヌクレオチドなどの、検出可能に標識されたヌクレオチドの存在下で、直接、逆転写反応を行ってもよい。こうしたヌクレオチドには、Cy3およびCy5で標識されたヌクレオチドが含まれる。
あるいは、cDNA分子は、間接的に標識される。例えば、ビオチン化またはアミノアリルヌクレオチド(例えばアミノアリルUTP)の存在下で、逆転写反応を行って、その後、NHSエステル標識(例えばCy色素)にカップリングしてもよい。好ましくは、3DNATMデンドリマー技術(Genisphere、ペンシルバニア州ハットフィールド)を用いて、cDNA分子を間接的に標識する。樹状試薬は、各々、その全体が本明細書に明確に援用される、Nilsenら, J. Theor. Biol., 187:273(1997);Stearsら, Physiol. Genomics, 3:93(2000);ならびに、米国特許第5,175,270号;第5,484,904号;第5,487,973号;第6,072,043号;第6,110,687号;および第6,117,631号などの多様な米国特許にさらに記載される。
また、sRNA分子をcRNA増幅法で用いて、標識アンチセンスRNA(asRNA)分子を産生してもよい。例えば、Eberwineらの方法を用いて(例えば、各々、その全体が本明細書に明確に援用される、Van Gelderら, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:1663(1990);米国特許第5,545,522号;第5,716,785号;第5,891,636号;第5,958,688号;および第6,291,170号を参照されたい)を用い、T7プロモーター・プライマーを用いて、sRNA分子を逆転写してもよい。第二鎖cDNA合成後、T7 RNAポリメラーゼを用いて、RNA転写を開始し、増幅asRNA分子を産生する。標識ヌクレオチド(例えばCy標識ヌクレオチド)を取り込むことによって、合成中に、こうしたasRNA分子を直接標識してもよいし、あるいは例えばビオチン化またはアミノアリルヌクレオチド(例えばアミノアリルUTP)を取り込み、その後、NHSエステル標識(例えばCy色素)にカップリングすることによって、間接的に標識してもよい。
本発明のsRNA分子から産生された標識一本鎖cDNAおよびasRNA分子は、遺伝子発現研究用の試薬として有用である。標識cDNAおよびasRNA分子を、相補的ポリヌクレオチドを含有する核酸マイクロアレイ(例えばプローブ)にアニーリングさせてもよい。本明細書において、「マイクロアレイ」は、スライド、チップ、膜、ビーズ、およびマイクロタイタープレートを含む、核酸プローブを含有する任意の固体支持体を含むよう意図される。商業的に入手可能なマイクロアレイの例には、GeneChip(登録商標)マイクロアレイ(Affymetrix、カリフォルニア州サンタクララ)、CodeLinkTMマイクロアレイ(Amersham Biosciences、ニュージャージー州ピスカタウェイ)、Agilent(カリフォルニア州パロアルト)オリゴ・マイクロアレイ、およびOciChipTMマイクロアレイ(Ocimum Biosolutions、インディアナ州インディアナポリス)が含まれる。
本発明の方法および組成物を、キットの形で好適にパッケージング可能である。こうしたキットを多様な研究および診断適用で用いてもよい。例えば、本発明の方法およびキットを用いて、異なる細胞または組織、同じ細胞または組織の異なる下位集団、同じ細胞または組織の異なる生理学的状態、同じ細胞または組織の異なる発生段階、あるいは同じ組織の異なる細胞集団における1以上の遺伝子の発現の比較分析を容易にすることも可能である。こうした分析は、遺伝子発現のレベルにおける統計的に有意な相違も明らかにすることも可能であり、次いで、これを用いて、分析する細胞または組織に応じて、多様な疾患状態の診断を容易にすることも可能である。
本発明にしたがって、非常に多様なキットを調製してもよい。例えば、キットには、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および該第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、DNAポリメラーゼでは伸長不能な一本鎖プロモーター・テンプレート;ならびにプロモーター・テンプレートを用いて、sRNA分子を合成するための使用説明資料が含まれてもよい。さらなる周期のsRNA合成を行うため、キットにはさらに、プロモーター・テンプレートの第二のRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチド、および適切な使用説明資料が含まれてもよい。使用説明資料は、典型的には、書かれたかまたは印刷された資料を含むが、こうしたものに限定されない。こうした使用説明を保存し、そしてこれらをエンドユーザーに伝えることが可能ないかなる媒体も、本発明によって意図される。こうした媒体には、限定されるわけではないが、電子記憶媒体(例えば磁気ディスク、テープ、カートリッジ、チップ)、光学媒体(例えばCD ROM)等が含まれる。こうした媒体には、こうした使用説明資料を提供するインターネットサイトへのアドレスが含まれてもよい。
本発明のキットには、以下の構成要素または試薬の1以上がさらに含まれてもよい:逆転写酵素;RNアーゼ阻害剤;DNA分子上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させるための酵素(例えば末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ);RNA分子上にオリゴリボヌクレオチド・テールを付着させるための酵素(例えばポリAポリメラーゼ);プロモーター・テンプレートを1以上のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換するための酵素(例えばクレノウ酵素);および1以上のRNAポリメラーゼ(RNアーゼH、RNアーゼHまたは両方)。さらに、キットには、本発明の方法にしたがったsRNA分子の合成と適合する、緩衝剤、プライマー(例えばオリゴdTプライマー、ランダム・プライマー)、ヌクレオチド、標識ヌクレオチド、RNアーゼ不含水、容器、バイアル、反応試験管等が含まれてもよい。構成要素および試薬を、適切な保存媒体を満たした容器中で提供してもよい。
ここで、本発明の方法にしたがった特定の態様が、以下の実施例中で記載されるであろう。実施例は、例示のみであり、そしていかなる点でも残りの開示を限定するように意図されない。
実施例
実施例1
第一鎖cDNA合成
RNAqueous(登録商標)キット(Ambion)を用いて精製した各RNA試料に関して、以下のRNA/プライマー・ミックスを氷上で調製した:
1〜8μlの総RNA(2ngを超えない)
2μlの第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー(50ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT TTT TTT TTT TTT TTT V−3’、ここでV=C、GまたはAデオキシリボヌクレオチド;配列番号4)
1μlの第一周期ランダム配列特異的RTプライマー(RNA質量にして2x)(5’−TAC AAG GCA ATT NNN NNN NNN−3、ここでN=ランダムに、A、G、CまたはTデオキシリボヌクレオチド;配列番号5)
RNアーゼ不含水で11μlに
第一周期RTプライマーは、第二周期RTプライマーの結合部位として働く、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含む(図2aを参照されたい)。RNA/プライマー混合物を、80℃で10分間加熱して、そして直ちに氷上で1〜2分間冷却した。次いで、混合物を9μlのマスター混合物溶液と混合し、1xRT緩衝液(50mM Tris−HCl(pH8.3)、75mM KCl、3mM MgCl)、10mMジチオスレイトール(DTT)、各0.5mM dNTP、10U Superase−InTM(Ambion)、および200U SuperscriptTM II逆転写酵素(Invitrogen)を含有する最終体積20μlにした。混合物を簡単に遠心分離して、そして42℃で2時間インキュベーションした。簡単に遠心分離した後、1xTE(10mM Tris−HCl、pH8.0、1mM EDTA)を用いて、反応を調整して100μlにした。
cDNA精製
製造者のプロトコルにしたがって、MinEluteTM PCR精製キット(Qiagen)を用いて、反応を精製した。簡潔には、製造者によって提供されるPB緩衝液で、cDNA反応を600μlに調整した。cDNA反応をMinEluteTMカラムに適用し、そして1分間微量遠心分離した。収集試験管中のフロースルーを廃棄し、そして製造者に提供されたPE緩衝液750μlでカラムを洗浄した。収集試験管中のフロースルーを廃棄し、そしてカラムを500μlの80%エタノールで洗浄した。収集試験管中のフロースルーを廃棄し、そしてふたを開けたままカラムを5分間微量遠心分離して樹脂を乾燥させた。カラムを清浄な1.5mlの微量遠心管に入れ、そして製造者によって提供されたEB緩衝液10μlとカラム膜を室温で2分間インキュベーションした。2分間の微量遠心分離によって、第一鎖cDNA分子を溶出させた。
第一鎖cDNAのテール付加
第一鎖cDNA分子を80℃で10分間加熱し、そして直ちに氷上で1〜2分間冷却した。次いで、10μl中のcDNA分子を10μlのマスター混合物溶液と混合して、1xテール付加緩衝液(10mM Tris−HCl、pH7.0、10mM MgCl)、0.04mM dATP、および15U末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ(Roche Diagnostics、インディアナ州インディアナポリス)を含有する最終体積20μlにした。混合物を簡単に遠心分離して、そして37℃で2分間インキュベーションした。80℃で10分間加熱することによって、反応を停止し、そして室温で1〜2分間冷却した。
T7/T3プロモーター合成
3’アミノ修飾因子を含有する2μlのT7T3 RNAポリメラーゼ・プロモーター・テンプレート(50ng/μl)(5’−TAA TAC GAC TCA CTA TAG GGA GAA ATT AAC CCT CAC TAA AGG GAT TTT TTT TTT TTT T−3’;配列番号6)をオリゴdTテール付加cDNA分子に添加し、そして混合物を37℃で10分間インキュベーションして、鎖をアニーリングさせた。このテンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能であり、T7 RNAポリメラーゼ認識配列、およびT7配列のすぐ3’側のT3 RNAポリメラーゼ認識配列を含有する。次いで、テール付加cDNA/プロモーター・テンプレート混合物を3μlのマスター混合物溶液と混合して、1xポリメラーゼ緩衝液(10mM Tris−HCl、pH7.0、10mM MgCl)、各0.4mM dNTP、および2UのラージDNAポリメラーゼI(クレノウ酵素)(Roche)を含有する最終体積25μlにした。混合物を簡単に遠心分離し、そして室温で30分間インキュベーションした。65℃で10分間加熱することによって、反応を停止し、そして氷上に置いた。
T7 in vitro転写
プロモーター合成反応の半分(12.5μl)を37℃で10〜15分間加熱して、T7T3プロモーター鎖を再アニーリングさせて、そして次いで、マスター混合物溶液12.5μlと混合して、1x反応緩衝液、各7.5mMのrNTP、および2μlのT7 RNAポリメラーゼ(MEGAscriptTM転写キット、Ambion)を含有する最終体積25μlにした。混合物を簡単に遠心分離して、そして加熱されたふたを備えたサーモサイクラー中で、37℃で4〜16時間インキュベーションした。あるいは、37℃の熱ブロック中で混合物を15分間インキュベーションし、その後、熱風ハイブリダイゼーション・オーブン中、37℃で4〜16時間インキュベーションした。この工程中、反応の蒸発および濃縮を回避することが必須である。
sRNAの逆転写
25μlのsRNAを、1μlの第二周期配列特異的RTプライマー(500ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT−3’;配列番号7)と混合して、そして80℃で10分間加熱した。第二周期プライマーは、第一周期RTプライマーの5’伸長の特定のヌクレオチド配列に対応するヌクレオチド配列を含有する(図2eを参照されたい)。反応を直ちに2分間氷冷し、簡単に遠心分離し、そして氷上に戻した。1μlのdNTPミックス(各10mM)および1μlのSuperscriptTM II逆転写酵素(200U/μl)を添加し、そしてRT反応を42℃で1時間インキュベーションした。1μlのRNアーゼH(2U/μl)(Invitrogen)を添加し、そして反応を37℃で20分間インキュベーションした。反応を65℃でインキュベーションして、酵素活性を停止させた。
T3プロモーター形成
2μlのT3プロモーター・オリゴヌクレオチド(50ng/μl)(5’−GAA ATT AAC CCT CAC TAA AGG G−3’;配列番号8)を第二周期cDNA反応に添加した。T3オリゴヌクレオチドは、最初のT7T3 RNAポリメラーゼ・プロモーター・テンプレートのT3 RNAポリメラーゼ認識配列に相補的である。反応を37℃で10分間インキュベーションして、鎖をアニーリングさせた。
T3 in vitro転写
プロモーター合成反応を19μlのマスター混合物溶液と混合して、1x反応緩衝液、各7.5mMのrNTP、および2μlのT3 RNAポリメラーゼ(MEGAscriptTM転写キット、Ambion)を含有する最終体積25μlにした。混合物を簡単に遠心分離して、そして加熱されたふたを備えたサーモサイクラー中で、37℃で4〜16時間インキュベーションした。あるいは、37℃の熱ブロック中で混合物を15分間インキュベーションし、その後、熱風ハイブリダイゼーション・オーブン中、37℃で4〜16時間インキュベーションした。この工程中、反応の蒸発および濃縮を回避することが必須である。
sRNA精製および定量化
RNA清浄化のための製造者のプロトコルにしたがって、RNeasyキット(Qiagen)を用いて、第二周期sRNA分子を精製した。50μl RNアーゼ不含水中、精製sRNA分子を2回溶出させて、そして0.1xTE緩衝液、pH8.0中、260/280の波長比で、UV分光光度法によって定量化した。
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、25μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.5〜4μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例2
第一周期cDNA合成のため、オリゴdT配列特異的プライマーのみを用いたことを除いて、実施例1に記載するように、各RNA試料を増幅した。氷上で、以下のRNA/プライマー・ミックスを調製した:
1〜8μlの総RNA(2ngを超えない)
2μlの第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー(50ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT TTT TTT TTT TTT TTT V−3’、ここでV=C、GまたはA;配列番号4)
RNアーゼ不含水で11μlに
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、8〜10μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.5〜4μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例3
第一周期cDNA合成のため、ランダム配列特異的プライマーのみを用いたことを除いて、実施例1に記載するように、各RNA試料を増幅した。氷上で、以下のRNA/プライマー・ミックスを調製した:
1〜8μlの総RNA(2ngを超えない)
1μlの第一周期ランダム配列特異的RTプライマー(RNA質量にして2x)(5’−TAC AAG GCA ATT NNN NNN NNN−3、ここでN=ランダムに、A、G、CまたはT;配列番号5)
RNアーゼ不含水で11μlに
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、20〜25μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.5〜4μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例4
TdTを用いたcDNAテール付加工程において、dTTPをdATPの代わりに用い、そして用いた対応する3’アミノ修飾T7T3 RNAポリメラーゼ・プロモーター・テンプレートが5’−TAA TAC GAC TCA CTA TAG GGA GAA ATT AAC CCT CAC TAA AGG GAA AAA AAA AAA AAA A−3’(配列番号9)であったことを除いて、実施例1に記載するように、各RNA試料を増幅した。
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、60〜70μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、2〜8μgの非特異的増幅産物が回収された。より多くの非特異的増幅産物を有することはより望ましくないが、サブトラクティブ・クローニングおよび当業者にはよく知られる他のものなどの特定の適用は、非特異的産物によって負に影響を受けず、そして実際、産物の両端が同じ伸長(ポリdA)であるため、実行がより容易でありうる。
実施例5
第一周期cDNA合成のため、もっぱらデオキシリボヌクレオチドからなるプライマーの代わりに、3’末端リボヌクレオチド配列特異的プライマーを用いたことを除いて、実施例1に記載するように、各RNA試料を増幅した。氷上で、以下のRNA/プライマー・ミックスを調製した:
1〜8μlの総RNA(2ngを超えない)
2μlの第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー(50ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT TTT TTT TTT TTT TTT V−3’、ここでV=C、GまたはAリボヌクレオチド;配列番号10)
1μlの第一周期ランダム配列特異的RTプライマー(RNA質量にして2x)(5’−TAC AAG GCA ATT NNN NNN NNN−3、ここで、最初の8つのN=ランダムに、A、G、CまたはTデオキシリボヌクレオチド、および最後のN=ランダムに、A、G、CまたはUリボヌクレオチド;配列番号11)
RNアーゼ不含水で11μlに
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、20μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.2〜0.5μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例6
MinEluteTM PCR精製キットの代わりに、YM100微量濃縮装置(Millipore、マサチューセッツ州ビラーリカ)を用いて、第一周期cDNA精製を行ったことを除いて、実施例5に記載するように、各RNA試料を増幅した。100μlの希釈した逆転写反応を試料貯蔵容器に適用した。試験管のふたをしっかり閉じ、そして装置を13,000xgで6分間遠心分離した。200μlの1xTE緩衝液、pH8.0を、膜に触れずに試料貯蔵容器に添加した。上下に5回ピペッティングすることによって、液体を穏やかに混合した。ふたをしっかり閉じ、そして装置を13,000xgで6分間遠心分離した。収集試験管から試料貯蔵容器を分離し、そしてフロースルーを廃棄した。YM−100カラムを同じ収集試験管内に入れ、そして200μlの1xTE緩衝液を、膜に触れずに試料貯蔵容器に添加した。上下に5回ピペッティングすることによって、液体を穏やかに混合した。ふたをしっかり閉じ、そして装置を13,000xgで6分間遠心分離した。収集試験管から試料貯蔵容器を分離し、そしてフロースルーを廃棄した。YM−100カラムを同じ収集試験管内に入れ、そして5μlの10mM Tris、pH8.0を、膜に触れずに試料貯蔵容器に添加した。貯蔵容器側面を穏やかに叩いて液体を混合した。新たな収集試験管中に、試料貯蔵容器をさかさまに入れ、そしてすべての集合物を13,000xgで3分間遠心分離した。試験管の底に収集されたcDNAの体積は約5μlであり、そしてこれをRNアーゼ不含水で10μlに希釈した。
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、40〜50μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.2〜0.5μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例7
cDNA精製工程を省き、こうしてプロセスにおけるさらなるcDNAの損失を回避したことを除いて、実施例5に記載するように、各RNA試料を増幅した。逆転写プライマーの3’端上の末端リボヌクレオチドは、末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼで酵素的に伸長不能であるため、cDNA精製工程を省いてもよい。新たに合成されたcDNAの3’端のみが、TdTで伸長される。氷上で、以下のRNA/プライマー・ミックスを調製した:
1〜3μlの総RNA(2ngを超えない)
2μlの第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー(50ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT TTT TTT TTT TTT TTT V−3’、ここでV=C、GまたはAリボヌクレオチド;配列番号10)
1μlの第一周期ランダム配列特異的RTプライマー(RNA質量にして2x)(5’−TAC AAG GCA ATT NNN NNN NNN−3、ここで、最初の8つのN=ランダムに、A、G、CまたはTデオキシリボヌクレオチド、および最後のN=ランダムに、A、G、CまたはUリボヌクレオチド;配列番号11)
RNアーゼ不含水で5μlに
RNA/プライマー混合物を80℃で10分間加熱し、そして直ちに氷上で1〜2分間冷却した。次いで、混合物を5.5μlのマスター混合物溶液と混合して、1xRT緩衝液(50mM Tris−HCl(pH8.3)、75mM KCl、3mM MgCl)、10mMジチオスレイトール(DTT)、各0.5mM dNTP、10U Superase−InTM(Ambion)、および200U SuperscriptTM II逆転写酵素(Invitrogen)を含有する最終体積10.5μlにした。混合物を簡単に遠心分離して、そして42℃で2時間インキュベーションした。次いで、第一鎖cDNA分子にテール付加して、そして実施例1に記載するように、さらにプロセシングした。
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、55〜60μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.2〜0.5μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例8
第二周期cDNA合成後に逆転写酵素を熱不活化せず、そしてT3プロモーター・オリゴヌクレオチドを第二周期cDNA反応に添加しなかったことを除いて、実施例7に記載するように、各RNA試料を増幅した。むしろ、第一周期のプロモーター合成反応由来の過剰なT7T3プロモーター・テンプレートが、第二周期cDNA分子の3’端に結合し、なお活性である逆転写酵素のDNA依存性DNAポリメラーゼ活性が、T3配列に隣接する二本鎖T7プロモーターを再生するのを可能にする(図3fを参照されたい)。
実施例1に記載するような第一周期sRNA合成後、25μlのsRNAを1μlの第二周期配列特異的RTプライマー(500ng/μl)(5’−TAC AAG GCA ATT−3’;配列番号7)と混合して、そして80℃で10分間加熱した。反応を直ちに2分間氷冷し、簡単に遠心分離し、そして氷上に戻した。1μlのdNTPミックス(各10mM)および1μlのSuperscriptTM II逆転写酵素(200U/μl)を添加し、そしてRT反応を42℃で1時間インキュベーションした。1μlのRNアーゼH(2U/μl)(Invitrogen)を添加し、そして反応を37℃で30分間インキュベーションした。反応を65℃でインキュベーションして、酵素活性を停止させた。次いで、実施例1に記載するように、T7ポリメラーゼでのin vitro転写、ならびにsRNA精製および定量化を行った。
1ngの総RNAまたは水のみ(陰性対照)から出発して、複製物増幅を行った。1ngの総RNAを増幅した後、平均して、90〜100μgの増幅sRNAが回収され、これに対して、RNAの代わりに逆転写反応中で水のみを用いた場合、0.2〜0.5μgの非特異的増幅産物が回収された。
実施例9
大部分のスポッティングされたマイクロアレイで、そして他の遺伝子発現アッセイ(例えばqRT−PCR)において用いられる標準的標識法で使用するため、テール付加法1を設計する。Affymetrix GeneChip(登録商標)マイクロアレイ、Amersham CodeLinkTMマイクロアレイ、Agilentオリゴ・マイクロアレイ、およびOciChipTMマイクロアレイに関して推奨されるものなどの、下流T7増幅/標識法で使用するため、テール付加法2を設計する。
ポリAテール付加法1
精製された第二周期sRNA分子の所望の体積を、ヌクレアーゼ不含水で15.5μlに調整した。各テール付加反応に関して、反応中、sRNA各1μgに対して10mM ATPを1mM Tris、pH8.0中で1:50に希釈した。ポリAポリメラーゼ(PAP)(2U/μl)を1xPAP緩衝液(10mM Tris−HCl、pH7.0、10mM MgCl)中で1:5に希釈し、そして使用するまで氷上に置いた。sRNA溶液を9.5μlのマスター混合物溶液と混合して、1xPAP緩衝液、2.5mM MnCl、0.2mM ATP(sRNA 1μgあたり)、および0.4UポリAポリメラーゼを含有する最終体積25μlにした。混合物を穏やかに混合し、遠心分離して、そして37℃の熱ブロック中で15分間インキュベーションした。3μlの0.5M EDTAを添加することによって、反応を停止した。RNA清浄化に関する製造者のプロトコルにしたがって、RNeasy MinEluteTMキット(Qiagen)を用いて、テール付加したsRNA分子を精製し、そして14μlのRNアーゼ不含水中に溶出した。回収した体積はおよそ12μlであった。
ポリAテール付加法2
理想的には、このポリAテール付加法には、250〜500ngの第二周期sRNAを用いる。しかし、非常に少量の試料サイズ由来のsRNAを定量化することは常に可能であるわけではない。したがって、以下の表を用いて、ポリAテール付加反応中で用いるべき精製sRNAの量を決定してもよい:
OD 260/280測定を介して濃度を確認するためには、十分な量のsRNAが入手可能でなければならない。
適切な体積の精製第二周期sRNA分子を、ヌクレアーゼ不含水で15.5μlに調整した。各テール付加反応に関して、10mM ATPを1mM Tris、pH8.0中で1:100に希釈した。PAP(1マイクロリットルあたり2単位)を1xPAP緩衝液中で1:5に希釈し、そして使用するまで氷上に置いた。sRNA溶液を9.5μlのマスター混合物溶液と混合して、1xPAP緩衝液、2.5mM MnCl、0.2mM ATP(sRNA 1μgあたり)、および0.4UポリAポリメラーゼを含有する最終体積25μlにした。混合物を穏やかに混合し、遠心分離して、そして37℃の熱ブロック中で15分間インキュベーションした。3μlの0.5M EDTAを添加することによって、反応を停止した。RNA清浄化に関する製造者のプロトコルにしたがって、RNeasy MinEluteTMキット(Qiagen)を用いて、テール付加したsRNA分子を精製し、そして14μlのRNアーゼ不含水中に溶出した。回収した体積はおよそ12μlであった。
実施例10
多数周期のsRNA合成を行うためのキットを、以下の構成要素で組み立てた:
第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー(50ng/μl);
第一周期ランダム配列特異的RTプライマー(250ng/μl);
dNTPミックス(各10mM dATP、dCTP、dGTP、dTTP);
Superase−InTM RNアーゼ阻害剤(Ambion);
10mM dATP;
10x反応緩衝液(100mM Tris−HCl、pH7.0、100mM MgCl);
末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ(7.5U/μl);
T7T3 RNAポリメラーゼ・プロモーター・テンプレート(50ng/μl);
クレノウ酵素(2U/μl);
rNTPミックス(ATP、GTP、CTP、およびUTP)(各75mM);
10xRNAポリメラーゼ反応緩衝液(Ambion);
T7酵素ミックス(Ambion);
第二周期配列特異的RTプライマー(500ng/μl);
T3プロモーター・オリゴヌクレオチド(50ng/μl);および
T3酵素ミックス(Ambion)。
キット構成要素を用いた多数周期のsRNA合成に関する、印刷した使用説明マニュアルとともに、番号をふったバイアル中に構成要素を入れ、そして容器中に入れた。
特許刊行物および非特許刊行物両方の、本明細書に引用するすべての刊行物は、本発明が属する当該技術分野における当業者の技術レベルの指標である。これらの刊行物はすべて、個々の刊行物が具体的に、そして個々に、本明細書に援用されると示されるのと同じ度合いに、本明細書に完全に援用される。
本明細書記載の本発明は、特定の態様に関連して記載されてきているが、これらの態様は本発明の原理および適用の単なる例示であることを理解するものとする。したがって、例示態様に対して多くの修飾を行ってもよく、そして請求項によって定義されるような、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、他のアレンジを考案してもよいことが理解されるものとする。
図1a〜gは、本発明の方法にしたがった態様を示す模式図である。 図1a〜gは、本発明の方法にしたがった態様を示す模式図である。 図2a〜gは、本発明の方法にしたがった第二の態様を示す模式図である。 図2a〜gは、本発明の方法にしたがった第二の態様を示す模式図である。 図3a〜gは、本発明の方法にしたがった第三の態様を示す模式図である。 図3a〜gは、本発明の方法にしたがった第三の態様を示す模式図である。

Claims (23)

  1. 少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための方法であって:
    a)5’端および3’端を有する少なくとも1つの第一周期一本鎖cDNA分子を提供し;
    b)前記の第一周期cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;
    c)前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;
    d)前記一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;
    e)前記の第一のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第一の周期を開始して、少なくとも1つの第一周期sRNA分子を産生し;
    f)前記の第一周期sRNA分子から、少なくとも1つの第二周期一本鎖cDNA分子を合成し、前記の第二周期一本鎖cDNA分子は5’端および3’端を有し;
    g)前記の第一周期sRNA分子を分解し;
    h)第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターが形成されるように、前記の第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチドをアニーリングさせ;そして
    i)前記の第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第二周期を開始して、少なくとも1つの第二周期sRNA分子を産生し、
    それによって、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行い、そして多数のsRNAコピーを産生する
    工程を含む、前記方法。
  2. a)が、5’端および3’端を有するRNA分子を提供し;そして前記RNA分子から一本鎖cDNA分子を合成する工程を含む、請求項1の方法。
  3. 一本鎖cDNA分子の合成が、逆転写酵素の存在下で、RNA分子とプライマーを接触させる工程を含む、請求項2の方法。
  4. プライマーが、オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、およびその組み合わせからなる群より選択される、請求項3の方法。
  5. プライマーが、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含む、請求項4の方法。
  6. プライマーの3’末端ヌクレオチドが、末端デオキシヌクレオチド・トランスフェラーゼの基質ではないが、逆転写酵素によって伸長可能である、請求項4の方法。
  7. プライマーの3’末端ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項6の方法。
  8. プライマーが、特定のヌクレオチド配列を含有する5’伸長を含み、前記プライマーの3’末端ヌクレオチドがリボヌクレオチドである、請求項4の方法。
  9. 一本鎖プロモーター・テンプレートが、T7、T3およびSP6 RNAポリメラーゼ認識配列からなる群より選択される第一のRNAポリメラーゼ認識配列、T7、T3およびSP6 RNAポリメラーゼ認識配列からなる群より選択される第二のRNAポリメラーゼ認識配列、ならびに場合によって、T7、T3およびSP6 RNAポリメラーゼ認識配列からなる群より選択される第三のRNAポリメラーゼ認識配列を含み、前記の第一、第二および場合による第三のRNAポリメラーゼ認識配列が異なる、請求項1の方法。
  10. f)が、逆転写酵素の存在下で、第一周期sRNA分子とプライマーを接触させる工程を含む、請求項1の方法。
  11. 逆転写酵素がRNアーゼHである、請求項10の方法。
  12. 逆転写酵素がRNアーゼHであり、そしてRNアーゼH活性が、g)において第一周期sRNA分子を分解する、請求項10の方法。
  13. f)における逆転写酵素活性が、i)における第二周期RNA転写の開始前に不活化される、請求項10の方法。
  14. プライマーが、オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、およびその組み合わせからなる群より選択される、請求項10の方法。
  15. f)が、逆転写酵素の存在下で、sRNA分子と第二のプライマーを接触させることを含み、前記の第二のプライマーが、第一のプライマーの5’伸長中に含有される特定のヌクレオチド配列に対応するヌクレオチド配列を含む、請求項5の方法。
  16. プライマーが、オリゴdTプライマー、ランダム・プライマー、およびその組み合わせからなる群より選択される、請求項5の方法。
  17. 生じた多数のsRNAコピーを逆転写し、それによって、多数の一本鎖cDNA分子を産生する工程をさらに含む、請求項1の方法。
  18. 生じた多数のsRNAコピーにポリAテールを付加する工程をさらに含む、請求項1の方法。
  19. 少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための方法であって:
    a)5’端および3’端を有する少なくとも1つの第一周期一本鎖cDNA分子を提供し;
    b)前記の第一周期一本鎖cDNA分子の3’端上にオリゴデオキシヌクレオチド・テールを付着させ;
    c)前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールに、第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートはDNAポリメラーゼでは伸長不能である;
    d)前記一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記オリゴデオキシヌクレオチド・テールを伸長させ;
    e)前記の第一のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第一の周期を開始して、少なくとも1つの第一周期sRNA分子を産生し;
    f)前記の第一周期sRNA分子から、少なくとも1つの第二周期一本鎖cDNA分子を合成し、前記の第二周期一本鎖cDNA分子は5’端および3’端を有し;
    g)前記の第一周期sRNA分子を分解し;
    h)前記の第二周期cDNA分子の3’端に、工程c)由来の過剰な一本鎖プロモーター・テンプレートをアニーリングさせ;
    i)前記の過剰な一本鎖プロモーター・テンプレートが、第一のRNAポリメラーゼ・プロモーター、および前記の第一のプロモーターの3’側の少なくとも第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターに変換されるように、前記の第二周期のcDNA分子の3’端を伸長させ;そして
    j)前記の第一または第二のRNAポリメラーゼ・プロモーターを認識するRNAポリメラーゼを用いて、RNA転写の第二周期を開始して、少なくとも1つの第二周期sRNA分子を産生し、
    それによって、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行い、そして多数のsRNAコピーを産生する
    工程を含む、前記方法。
  20. i)における酵素活性が、j)における第二周期のRNA転写開始前に不活化される、請求項19の方法。
  21. 少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うためのキットであって:第一のRNAポリメラーゼ認識配列、および前記の第一の認識配列の3’側の少なくとも第二の異なるRNAポリメラーゼ認識配列を含む、一本鎖プロモーター・テンプレート、ここで前記一本鎖プロモーター・テンプレートに含まれる第一および第二のRNAポリメラーゼ認識配列はそれぞれ、T7、T3およびSP6 RNAポリメラーゼ認識配列からなる群より選択され、そして、該一本鎖プロモーター・テンプレートは、DNAポリメラーゼでは伸張不能であるように、3’末端が3’アミノ修飾因子、3’デオキシターミネーター、または3’ジデオキシターミネーターでブロッキングされている;前記の第二のRNAポリメラーゼ認識配列に相補的な一本鎖プロモーター・オリゴヌクレオチド;ならびに前記プロモーター・テンプレートおよびプロモーター・オリゴヌクレオチドを用いて、少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うための使用説明資料を含む、前記キット。
  22. 逆転写酵素;DNAポリメラーゼ;末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ;および1以上のRNAポリメラーゼをさらに含む、請求項21のキット。
  23. 少なくとも1つのsRNA分子の多数周期の合成を行うためのキットであって、以下の構成要素および試薬:
    第一周期オリゴdT配列特異的RTプライマー;
    第一周期ランダム配列特異的RTプライマー;
    dNTPミックス;
    RNアーゼ阻害剤;
    dATP;
    10x反応緩衝液;
    末端デオキシヌクレオチジル・トランスフェラーゼ;
    T7T3 RNAポリメラーゼ・プロモーター・テンプレート;
    クレノウ酵素;
    T7ポリメラーゼ;
    T3ポリメラーゼ;
    ヌクレアーゼ不含水;ならびに
    前記キットの構成要素および試薬を用いて、sRNA分子を産生するための使用説明資料を含む、前記キット。
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