JP5117882B2 - パルプ系排水の嫌気性処理方法 - Google Patents

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Description

本発明は、パルプ系排水の嫌気性処理方法に関する。より詳細には、本発明は、パルプ系排水中に含まれる油分(樹脂)による発酵阻害を緩和し、安定した処理が可能となる嫌気性排水処理方法に関するものである。
食品や化学、紙パルプ等といった様々な産業の工場排水は、ほとんどが活性汚泥処理等を利用した好気性処理あるいは嫌気性処理(メタン発酵処理)を経て、海洋や河川へ放流される。活性汚泥を利用した好気的処理は、製紙工場の排水処理として一般的に利用されているが、処理にエネルギーが必要となる。一方、嫌気性処理は、嫌気性微生物群を高濃度かつ高活性に維持することが必要であるものの、排水を処理できるだけでなく、有機性排水をメタン発酵した際に得られるメタンをエネルギー源として活用できる。また、嫌気性処理は、活性汚泥による好気性処理とは異なり、酸素を供給する必要がなく、余剰汚泥の発生量も少ないため有望である。
しかし、排水中に油分が含有されている場合、その油分が菌体に対して毒性影響を与えたり、油分が菌体の表面を被覆することにより菌体が有機分や栄養分等の摂取を妨げられたりする等の理由から、生物処理の効率は著しく低下する。特に、紙パルプ系排水には木材由来の樹脂が含まれており、この木材由来の樹脂は嫌気性処理に対して発酵阻害を与える。
一般に、排水から油分(樹脂)を除去する方法としては、水と油分の比重差を利用した分離方法が知られている。しかし、油分が微細でエマルション状となっている場合、この方法による油分の分離は困難である。
油分を含有する排水の生物処理に伴う上記課題に対して特許文献1(特開平8−267095号公報)には、油分含有排水に対して植物体からの抽出液であるサポニンを添加することで、油分を分離せずに安定した処理が可能となる排水処理方法が報告されている。しかし、この方法によって得られる効果は、好気性処理で生じる余剰な汚泥を膜で分離する際に油分による膜の目詰まりが抑制できること、油分を乳化して微生物処理をし易くすることであり、油分による発酵阻害を十分に緩和することは期待できない。
また、特許文献2(特開2005−288287号公報)には、生物処理後の膜分離処理において、界面活性剤を使用した加圧浮上や泡沫分離処理によって生物処理で生成した親水性の高分子化合物を除去することで、安定した処理が可能となる排水処理方法が報告されている。しかし、この方法は、生物処理後の排液の膜分離処理に関するものであり、前処理として加圧浮上や泡沫分離の設備が必要であることからコスト的な問題がある。さらに、この方法は、好気性処理で生じる余剰な汚泥を膜で分離する際に油分による膜の目詰まりが抑制できるというものであり、樹脂分を含有する排水を処理対象として検討しておらず、樹脂による発酵阻害の影響は一切検討されていない。
特許文献3(特開2002−219360号公報)には、化学合成繊維に界面活性剤を含浸させた油除去剤が報告されているが、処理の対象が液状廃棄物で比較的濃度が高いものに限定されるうえ、油分が吸着した油除去剤をスクリーン等で分離・回収する必要がある。さらに、回収した油除去剤は分離した汚泥と一緒に処理しなければならない。
特開平8−267095号公報 特開2005−288287号公報 特開2002−219360号公報
本発明は、樹脂を含有する排水の嫌気性処理において、前処理を目的とした設備を必要とせずに安定した処理が可能となる排水処理方法を提供しようとするものである。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、樹脂を含有する排水に対して界面活性剤を添加することにより、界面活性剤が油滴の周りに吸着し被覆して汚泥(メタン発酵菌)との接触を抑制でき、樹脂による発酵阻害を緩和できることを見い出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、これに限定されるものではないが、以下の発明を包含する。
(1) パルプ系排水を嫌気性処理する方法であって、パルプ系排水に界面活性剤を添加して嫌気性処理することを含む、上記排水処理方法。
(2) 前記パルプ系排水が、クラフトパルプ製造工程から発生する黒液を濃縮する際の蒸留排水である、(1)に記載の排水処理方法。
(3) 前記界面活性剤がノニオン界面活性剤である、(1)または(2)に記載の排水処理方法。
(4) 前記界面活性剤のHLB値が3〜14である、(1)〜(3)のいずれか1項に記載の排水処理方法。
(5) 前記界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含んでなる、(1)〜(4)のいずれか1項に記載の排水処理方法。
(6) 前記界面活性剤の添加量が排水に対して0.1〜3.0重量%である、(1)〜(5)のいずれか1項に記載の排水処理方法。
(7) パルプ系排水に界面活性剤を添加して嫌気性処理することを含む、バイオガスの製造方法。
本発明の排水処理方法は、樹脂分を含有する排水の嫌気性(メタン発酵)処理において、樹脂による発酵阻害の影響を緩和し、安定した排水処理が可能となる。さらに、本発明は、加圧浮上や泡沫分離の様な前処理を目的とした設備を必要とせず、パルプ系排水のBOD、CODを低下させることができる。
以下、本発明の方法を具体的に説明する。
1つの態様において、本発明は、パルプ系排水の嫌気性処理方法であって、パルプ系排水に界面活性剤を添加して嫌気性処理する方法である。したがって、本発明における処理対象はパルプ系排水である。本発明においてパルプ系排水とは、パルプ製造工程から排出される有機性排水を意味し、パルプ系排水は、木材などに由来する樹脂分が含まれるという特徴を有する。このような樹脂分は有機排水の嫌気性処理を阻害するが、本発明によれば、このような樹脂分を含んだパルプ系排水を嫌気性処理により効率的に処理することが可能になる。
本発明の処理対象であるパルプ系排水に特に制限はなく、例えば、パルプ製造プラントにおいて、黒液(パルプの製造工程から発生するアルカリ廃液)を濃縮する際の蒸留排水(以下、エバドレンなどともいう)やパルプ漂白排水などが挙げられる。中でも、クラフトパルプの製造工程から発生するパルプ系排水は排水に含まれる樹脂分が多く、本発明によって得られる利益が大きいため、本発明の処理対象として好適である。また、黒液濃縮排水は、メタノールを主に含む有機性排水であって、樹脂分を含むが、本発明の適用対象として好適である。その理由としては、排水に含まれる樹脂分が木材由来の樹脂でありメタン発酵を阻害する程度が比較的強いこと、樹脂分がエマルション状態にあり他の方法による分離が困難であること等が挙げられる。
本発明のパルプ系排水の由来は特に制限はなく、例えば、針葉樹または広葉樹からパルプを製造する際の排水に本発明を適用できることはもちろん、木材以外からパルプを製造する際の排水に本発明を適用することもできる。クラフトパルプ(KP)製造工程からの排液の他にも、例えば、機械パルプや脱墨パルプ(DIP)の製造工程からの排水に本発明を適用することができる。ここで、機械パルプとしては、例えば、砕木パルプ(GP)、リファイナー砕木パルプ(RGP)、サーモメカニカルパルプ(TMP)、ケミサーモメカニカルパルプ(CTMP)、ケミグランドパルプ(CGP)、セミケミカルパルプ(SCP)等が挙げられる。
本発明においては、パルプ系排水に界面活性剤を添加して嫌気性処理を行う。使用する界面活性剤としては、本発明の効果を損なわない限り特に限定されるものではないが、ノニオン系またはアニオン系の界面活性剤が好ましく、ノニオン系の界面活性剤がより好ましい。カチオン系の界面活性剤では、汚泥の表面がアニオン性に帯電していることから樹脂分に優先して汚泥に作用してしまい、目的とした効果が得られないことがある。また、アニオン系の界面活性剤では、油滴の表面がアニオン性に弱く帯電していることから樹脂への馴染みが悪く、樹脂分による発酵阻害を十分に防止することができないことがある。また、本発明においては、単独の界面活性剤だけでなく、複数の界面活性剤を組み合わせ使用することも可能である。
本発明の界面活性剤のHLB値は、3以上であることが好ましく、8以上であることがより好ましい。一方、HLB値の上限としては、13以下が好ましく、12以下であることがより好ましい。HLB値とは、界面活性剤の水と油への親和性の程度を表す値であり、0から20までの値を取り、0に近いほど親油性が高く20に近いほど親水性が高くなる。界面活性剤のHLB値が3より低い場合には界面活性剤が排水中に分散しにくいことから、樹脂分と均一に接触することができないことがある。一方、HLB値が13より高い場合には樹脂への馴染みが悪く、効率良く樹脂分に作用することができない。したがって、本発明の界面活性剤のHLB値としては、好ましくは3〜13、より好ましくは3〜12、さらに好ましくは8〜12、最も好ましくは9〜11である。
本発明の界面活性剤の主成分として、ノニオン系の界面活性剤ではポリオキシエチレン型であるポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン硬化ひまし油が好適に使用できる。また、ソルビタン脂肪酸エステル、アルキレンアルキルエーテル等でも良い。その他、脂肪酸カリウム塩等といったアニオン系の界面活性剤も使用できる。特に限定されるものではないが、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルがより好ましく、この理由としては、汚泥に対する毒性が少なく排水への分散性も良好で、かつ効果が高いことが挙げられる。
本発明における界面活性剤の添加量としては、排水に対して0.1〜3.0重量%が好ましく、排水に対して0.3〜1.5重量%がより好ましい。0.1重量%より少ない場合には、樹脂分による発酵阻害の影響を十分に緩和することができない。一方、3.0重量%より多い場合にはランニングコストが高くなるうえ、過剰量の添加は汚泥に対して悪影響を及ぼす場合がある。
本発明における界面活性剤の添加は、界面活性剤をそのまま添加してもよく、あるいは系内の排水や処理水、または水道水等の適宜の水に溶解したものを添加してもよい。添加方法は、逐次的に添加する方法、あるいは連続的または断続的に添加する方法のいずれでも構わない。また、本発明の嫌気性処理は、バッチ式、連続式、あるいはセミバッチ式で実施することができる。
本発明における嫌気性処理は、公知の方法で行うことができ、例えば、UASB(Upflow Anaerobic Sludge Bed)法やその改良法などを利用することができる。また、嫌気性処理は、処理対象のパルプ系排水に応じて適宜調節することができる。嫌気性処理の制御は、例えば、温度、pH、さらには滞留時間により行うことができる。また、嫌気状態についてはORPなどで管理することが可能である。
本発明の嫌気性処理で使用する嫌気性微生物に特に限定はなく、一般的なものを使用することができるが、グラニュール汚泥と呼ばれる自己集塊化ペレットを好適に用いることができる。メタン菌の種類としては、メタノール分解菌(Methanosarcina)や酢酸分解菌(Methanosaeta)などが挙げられる。
また、ある観点からは、本発明はバイオガスの製造方法である。上記したように、本発明はパルプ系排水を嫌気性処理方法であるが、嫌気性処理によってメタンガスを主成分とするバイオガスが生成する。したがって、1つの観点において本発明は、パルプ系排水に界面活性剤を添加して嫌気性処理することを含む、バイオガスの製造方法である。本発明による産物は主にメタンであるが、パルプ工場内でエネルギー源として使用することもでき、また、バイオガス自体を他の用途に使用することもできる。
本発明によって得られたバイオガスをエネルギー源として使用する場合、輸送コストの観点から、同じ工場内で使用することが好ましい。典型的には、本発明によるバイオガスは、良質な燃料として回収ボイラやキルンなどで利用することができる。
また、本発明においては、本発明の特徴を損なわない限りにおいて、嫌気性処理工程の他に、追加の工程を加えることが可能である。追加の工程としては、分離工程、精製工程、濃縮工程、乾燥工程などを挙げることができ、具体的な用途や装置構成に応じて適切な工程を追加することができる。例えば、本発明による嫌気性処理に、好気性処理を組み合わせることも可能である。その他、好ましい態様として、得られたバイオガスを脱硫する工程を追加することができる。
さらに、本発明による方法を最適な条件で行うために、本発明は、その他の工程とのバランスを調整する制御工程を含むことができる。例えば、本発明と本発明により得られるバイオガスを利用したエネルギー回収工程とを1つの系として運転する場合、制御方法として例えばフィードバック制御などを採用して系全体を最適に制御することが可能である。
以下に実施例を示すが、この実施例は本発明の範囲を限定するものではない。
(パルプ系排水の嫌気性処理実験)
本実施例においては、パルプ系排水として、クラフトパルプ製造工程から発生するアルカリ廃液(黒液)を濃縮する際の蒸留排水(以下、KPエバドレンという)を使用した。KPエバドレンは、メタノールを主に含む有機性排水であって、樹脂分を含む。処理対象のKPエバドレンは、COD濃度が2830mg/L、樹脂分濃度が249mg/Lであった。
パルプ系排水の嫌気性処理の指標として、バイオガスの発生量を測定し、ガス発生率を求めた。ガス発生率は、以下の式:
ガス発生率(%)=ガス発生量(mL)/ガス発生理論量(mL)×100
により求めることができる。ここで、本実験におけるガス発生理論量は、COD量と菌量(グラニュール汚泥量)から、9.90mLと算出される。
本実験においては、ガス発生率によって、グラニュール汚泥による嫌気性処理が効率よく行われているかを評価した。
[実験例1]
アインホルン管に、グラニュール汚泥(メタン菌の凝集体)0.3g(絶乾重量)と、樹脂分を含有する排水としてKPエバドレン10mLを入れ、さらにノニオン系界面活性剤(レオドールTW−O106[花王製]、HLB値:10.0、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)を排水に対して1重量%添加し、37℃で24時間放置した。
放置後、ガス発生量を目盛にて測定した。
[実験例2]
界面活性剤を添加しない以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例3]
界面活性剤としてアニオン系界面活性剤(FR−25[花王製]、ヒマシ油カリ石鹸)を使用した以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例4]
界面活性剤としてカチオン系界面活性剤(アセタミン24[花王製]、アルキルアミン酢酸塩)を使用した以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例5]
界面活性剤としてノニオン系界面活性剤(レオドールSP−O30[花王製]、HLB値:1.8、ソルビタン脂肪酸エステル)を使用した以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例6]
界面活性剤としてノニオン系界面活性剤(レオドールTW−L106[花王製]、HLB値:13.3、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)を使用した以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例7]
界面活性剤としてノニオン系界面活性剤(エマノーンCH−25[花王製]、HLB値:10.7、ポリオキシエチレン硬化ヒマシ油)を使用した以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例8]
ノニオン系界面活性剤(レオドールTW−O106[花王製]、HLB値:10.0、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)の添加量を0.2重量%とした以外は、実験例1と同様に試験した。
[実験例9]
ノニオン系界面活性剤(レオドールTW−O106[花王製]、HLB値:10.0、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル)の添加量を2.0重量%とした以外は、実験例1と同様に試験した。
Figure 0005117882
表1に実験結果を示す。界面活性剤を添加しない実験例2では、ガス発生率が45.5%だったのに対し、ノニオン系界面活性剤を添加した実験例1などでは、ガス発生率が高く、パルプ系排水が効率的に嫌気性処理されていることが明らかになった。実験例4では凝集物が発生しガスが発生せず、実験例5では、界面活性剤の親水性が低く不溶状態となった。
表1の結果から明らかなように、パルプ系排水の嫌気性処理において界面活性剤を添加することで、木材由来の油分(樹脂)による発酵阻害を抑制できることが明らかになった。

Claims (5)

  1. クラフトパルプ製造工程から発生する黒液を濃縮する際の蒸留排水にHLB値が〜14であるポリオキシエチレン型のノニオン系界面活性剤を添加して嫌気性処理することを含む、排水処理方法。
  2. 前記界面活性剤がポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルを含んでなる、請求項1に記載の排水処理方法。
  3. 前記界面活性剤の添加量が排水に対して0.1〜3.0重量%である、請求項1または2に記載の排水処理方法。
  4. グラニュール汚泥を用いて嫌気性処理を行う、請求項1〜3のいずれかに記載の排水処理方法。
  5. クラフトパルプ製造工程から発生する黒液を濃縮する際の蒸留排水にHLB値が〜14であるポリオキシエチレン型のノニオン系界面活性剤を添加して嫌気性処理することを含む、バイオガスの製造方法。
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