JP5116611B2 - 物体を収容することが可能な容器 - Google Patents

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Description

本発明は、液体等の物体を収容することが可能な容器に関するものであり、例えば、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛等の金属またはこれらの合金等の溶湯を内部に収容することが可能な容器に関する。
鋳造法は、製品への形状付与が容易であるという特徴を有し、自動車用をはじめとする多くの機械部品を製作する上での基盤技術となっている。一般の鋳造処理工程には、鋳造材料(原料)の溶解、溶解材料(溶湯)の容器への注入、鋳造装置への容器の運搬、および溶湯を用いた鋳造装置による鋳造の各ステップが含まれる。
ここで、通常の場合、溶湯の運搬に使用される容器には、放熱ロスの問題が絶えず存在する。すなわち、容器に注入された溶湯の熱は、容器を構成する壁面を介して、外部に放出される。従って、容器の運搬の間に、容器内の溶湯の温度が低下し、鋳造開始時に、所望の温度の溶湯が得られなくなってしまうという問題が生じ得る。またそのような放熱ロスは、エネルギーロスの観点から、鋳造工程全体に大きな影響を及ぼす。このような場合、鋳造開始時に、所定の温度の溶湯を得るためには、容器に注入される溶湯の温度を予め過剰に高い温度にまで加熱しておく必要が生じる。しかしながら、このような対処では、工程全体のエネルギー消費量が著しく増大してしまうからである。
そこでそのような容器からの放熱ロスを抑制するため、容器を構成する壁面に、減圧状態にすることが可能な中空部分を設置することが提案されている(特許文献1)。
特開2001−340957号公報
しかしながら、特許文献1に記載の容器では、容器内において熱源と接する接触領域と伝熱の関係が考慮されていないという問題がある。
一般に、熱源と接する接触領域の面積が大きくなればなるほど、熱はより伝わりやすくなり、これにより放熱ロスが生じやすくなることが知られている。しかしながら、特許文献1に記載の容器では、容器の内部空間において、溶湯が接する接触領域の面積は、比較的大きくなっている。従って、このような容器においても、放熱ロスの抑制効果は未だ、不十分であると考えられる。
本発明は、このような背景の下なされたものであり、本発明では、放熱ロスを抑制することが可能な液体収容用の容器を提供することを目的とする。
本発明のある態様では、内表面により定形された内部空間に、物体を収容することが可能な容器であって、
前記内表面は、実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の形状を有し、
前記内表面は、耐熱材料で構成された複数のセグメント部材で構成されていることを特徴とする容器が提供される。
ここで、当該容器において、前記耐熱材料は、耐熱金属または耐熱合金であっても良い。
また、本発明の別の態様では、内表面により定形された内部空間に、物体を収容することが可能な容器であって、
前記内表面は、実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の形状を有し、
前記内表面は、セラミックスで構成された複数のセグメント部材で構成されていることを特徴とする容器が提供される。
ここで、当該容器において、前記内部空間の容積をV(m)とし、前記内表面の表面積をS(m)としたとき、S/V(m)の値が7.7m−1を下回ることが好ましい。
また、前記準正多面体は、実質的に、正三角形と正五角形の組み合わせにより構成されても良い。
また、前記準正多面体の双対多面体は、五角六十面体、凧型六十面体または六方二十面体であっても良い。
また各セグメント部材は、実質的に相互に平行な曲面状の第1および第2の主表面を有しても良い。
さらに、各セグメント部材は、中空構造であっても良い。
また、前記セグメント部材を構成する前記セラミックスは、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、コージェライト、スポジュメン、アルミナ、炭化珪素、ジルコニア、サイアロン、ムライトおよびホウ素化合物の群から選定された1または2以上の材料で構成されても良い。
あるいは、前記セグメント部材を構成する前記セラミックスは、アルミナ、マグネシア、クロミア、シリカおよびカルシアからなる群から選定された1または2以上の材料を含む耐火レンガであっても良い。
さらに、当該容器において、各セグメント部材同士の間には、第1の無機充填材料が設置されても良い。
あるいは、当該容器において、各セグメント部材同士の間には、無機繊維を含むシート材が設置されも良い。
ここで、シート材に含まれる前記無機繊維は、アルミナを含んでいても良い。
また、本発明による容器は、さらに、前記内表面を覆う筐体を有し、
該筐体と前記内壁面の間には、第2の無機充填材料が充填されても良い。
あるいは、本発明による容器は、さらに、前記セグメント部材を取り囲む筐体を有し、
該筐体と前記セグメント部材の間には、無機繊維を含むシート材が設置されて良い。
また、そのようなシート材中の無機繊維は、アルミナを含んでいても良い。
また、当該容器は、溶融金属を収容するために使用されても良い。
また、当該容器において、前記セグメント部材の少なくとも一つの表面には、前記セグメント部材を構成する材料とは異なる材料が設置されても良い。
また、当該容器において、前記耐熱材料の少なくとも一つの表面には、セラミックスが設置されていても良い。
また、当該容器において、前記内部空間は、実質的に密閉された空間であっても良い。
また、当該容器において、前記内部空間に物体を導入する導入口と、前記内部空間から物体を排出する排出口は、同一であっても良い。
本発明では、放熱ロスを抑制することが可能な液体収容用の容器を提供することができる。
以下図面を用いて、本発明をより詳しく説明する。
(第1の形態)
図1には、例えば、溶湯のような液体を収容することが可能な本発明による容器100の概略的な断面図の一例を示す。
容器100は、例えばステンレス鋼のような金属で構成された筐体105を有する。該筐体の内面には、無機充填材107を介して、以降に詳細を示す複数のセグメント部材110が配列配置されており、これらのセグメント部材110により、容器100の内表面130が形成される。容器100の内表面130は、容器の内部空間135を定形し、容器100に収容される溶湯と直接接する。逆に筐体105は、これらのセグメント部材110および無機充填材107のため、溶湯とは直接接しない。なお、セグメント部材110は、セラミックスで構成されても良い。あるいは、セグメント部材110は、耐熱金属または耐熱合金等で構成されても良い。
ここで、本願において、「セラミックス」という用語は、金属材料および有機材料を除く全ての無機材料、すなわちファインセラミックス、無機材料を含む複合材料、ならびに耐火レンガ等を含む、広い概念であることに有意する必要がある。
また、図には示していないが、筐体105と無機充填材107の間、および/または無機充填材107とセグメント部材110の間には、無機繊維層等の、さらに別の層が設置されても良い。ただしそのような層は、当業者に公知であるので、ここではこれ以上説明しない。
この他、本発明の本質的な特徴ではないが、さらに容器100は、溶湯を容器100の内部空間135に注入することを可能にするため、上蓋150を有する。上蓋150は、容器100のその他の部分と同様に、筐体105、無機充填材107およびセグメント部材110で構成される。上蓋150は、例えば、公知のヒンジ機構152等により、開閉自在に設けられ、上蓋の閉止時には、内部空間135が密閉される。別の言い方をすれば、上蓋150を閉止した際に、容器の内表面130が連続的に構成される。また、容器100の適当な部位には、溶湯を外部に排出することが可能な排出口160が設けられる。図1の例では、排出口160は、容器100の他の部位と同様に、筐体105、無機充填材107およびセグメント部材110で構成される。ただし、排出口160は、その他の部材の組み合わせで構成されても良い。また図には示されていないが、容器100の設置状態を安定化させるため、容器100の底面に、台座を設けても良い。
ここで、本発明による容器100は、容器100の内表面130が容積に対して、比較的小さな表面積を有するように構成されていることに特徴がある。
一般に、熱源(高温流体)と接する部材の表面積と、この部材を介して伝達する熱量(伝熱量)との間には、次の関係が成立する。

Q=hA(θf−θw) ・・・(1)

ここでQは伝熱量、Aは部材の表面積、θwは部材の温度、θfは流体の温度である。また、hは、熱伝達係数であり、単位は、W/m・K{kcal/m・h・℃}である。この式から、部材の表面積Aが小さいほど、伝熱量Qは小さくなることがわかる。
本願発明者らは、この原理を利用して容器100を構成することにより、容器からの放出ロスを従来の容器に比べて有意に抑制することができることを見出し、本願発明に至った。すなわち、後述するように、同等の容積を有する従来の容器と比較した場合、本発明による容器は、内表面130がより小さな表面積を有する。
なお、このような小さな表面積を有する容器の内表面130を形成するため、本発明では、内表面130が実質的に球、準正多面体、または準正多面体の双対多面体となるように、複数のセグメント部材110を組み合わせて、内表面130が構成される。これらの形状では、容積に対して表面積を比較的小さく抑制することができるためである。また、内表面130の形成に、単一の部材ではなく、複数のセグメント部材110を使用するのは、このような複雑な面を有する部材を単一のセラミックスで製造することは、極めて難しく、また仮に製作することができても、そのような部材では、製造コストが極めて高くとなるためである。
なお本願において、「準正多面体」とは、一般にアルキメデスの立体(Archimedean solid)とも呼ばれ、面が2種類以上の正多角形で構成され、頂点における構成が同じとなる多面体を意味する(全13種類)。「準正多面体」には、例えば、各面が正五角形(12面)と正三角形(80面)の組み合わせで構成される「変形十二面体」や、各面が正五角形(12面)と正六角形(20面)で構成される「切頂二十面体」(いわゆるサッカーボール型)等がある。また、「準正多面体の双対多面)」とは、アルキメデス双対とも呼ばれ、幾何数学的に、準正多面体の頂点の数と面の数を入れ替えた立体のことをいう。例えば、六方二十面体(斜方切頂二十・十二面体の双対多面体)、凧型六十面体(斜方二十・十二面体の双対多面体)および五角六十面体(変形十二面体の双対多面体)等がある(より詳しくは、「正多面体を解く」一松信著 東海大学出版参照)。
以下、容器100のこのような内表面130を構成するセグメント部材の形状の一例について詳しく説明する。
図2には、容器の内表面の定形に使用されるセラミック製セグメント部材の一形状を概略的に示す。図2(a)は、セグメント部材110aの上面図であり、(b)は、セグメント部材110aの側面図であり、(c)は、セグメント部材110aの底面図である。
図2に示すように、セグメント部材110aは、相互に平行な主表面111aおよび112aの2つの底面を有する柱状の形状を有する。両主表面111aおよび112aは、図2(b)に示すように、図の上側に向かって湾曲しており、上方に対して凸面状になっている。この面の曲率は、複数の同一形状のセグメント部材110aを配列して、容器の内表面130を構成した場合に、該内表面が実質的に球面となるように設計されることが好ましい。また、主表面111aは、図2(a)に示すように、五角形状となっており、長さの等しい3つの短辺LU1〜LU3と、長さの等しい2つの長辺LU4、LU5とを有する。2つの長辺LU4、LU5の間の角度θは、67,45゜であり、その他の辺の間の角度θは、全て118.14゜である。また、長辺と短辺の長さの比は、1:1.75である。同様に、主表面112aは、五角形状となっており、長さの等しい3つの短辺LD1〜LD3と、長さの等しい2つの長辺LD4、LD5とを有する。これらの各辺とその成す角度の関係は、主表面111aの場合と同様である。ただし、図2からわかるように、主表面112aは、主表面111aを相似形を維持したまま縮小した形状なっており、このため、セグメント部材110aの5つの側面113は、図2(b)に示すように、主表面111aから主表面112aに向かって傾斜している。図2(b)において各側面113の稜線と鉛直線との成す角度θは、約10゜前後である。ただしこれは一例であって、角度θは、2つのセグメント部材を、干渉なく隣接して配置することが可能であれば、他の角度であっても良い。
なお、2つの主表面111a、112aの曲面形状は、必ずしも必要ではなく、両主表面は、平坦な表面であっても良い。ただし、主表面(特に、主表面112a)が図2に示すような曲面を有する場合、セグメント部材を配置することにより構成される内表面130の容積を、より一層大きくすることができる点で有意である。
このような形状のセグメント部材110aを、60個、相互に縦横に配列させることにより、実質的に球面状の、容器の内表面130が形成される。また、セグメント部材110aにおいて、両主表面111a、112aが曲面ではなく平坦な面を有する場合、図3に示すような、実質的に五角六十面体の形状の、容器の内表面130が形成される。なお、この図3では、各セグメント部材110aの主表面111aのみが視認される。すなわち、容器の実際の内表面130は、視認されない各セグメント部材の主表面112aにより構成されていることに留意する必要がある。換言すれば、視認される形状は、図1において、無機充填材107と接する側のセグメント部材の面である。
図4には、筐体105の内面に、前述のセグメント部材110aを配列させることにより構成された容器100の一部の断面拡大図を示す。この図の例では、筐体105と各セグメント部材110aの間、および各セグメント部材110a同士の間の隙間には、無機充填材107が設置される。このようなセグメント部材の配置により、実質的に球または五角六十面体の形状の内表面130が形成される。
なお、筐体105と各セグメント部材110aの間、および/または各セグメント部材110a同士の間の隙間には、無機充填材107の代わりに、無機繊維を含むシート材を設置しても良い。無機繊維を含むシート材は、一般に嵩高で柔軟性があるため、そのようなシート材を使用した場合、セグメント部材110aをシート材に対して押し付けることにより、セグメント部材110aをシート材に機械的に密着(係合)させることができる。また、セグメント部材が破損した場合、そのセグメント部材は、シート材から引き抜くことにより、容易に取り外すことができる。従って、この形態では、隙間に無機充填材107を使用した場合に比べて、セグメント部材の交換が容易となる。なお、セグメント部材110aをシート材に対して押し付けた状態では、十分な密着性が得られない場合、両者の間に無機接着材を使用しても良い。
シート材に含まれる無機繊維の材質は、特に限られず、無機繊維は、例えば、アルミナ、シリカ、またはこれらの混合物等を含んでも良い。また、シート材の形態は、特に限られず、シート材は、無機繊維からなるマット状の形態、あるいは不織布の形態など、様々な形態であっても良い。
なお、内表面130を形成するために使用されるセグメント部材の形状は、図2に示したものに限られないことは、明らかであろう。例えば、他のセグメント部材を組み合わせて、実質的に球状の内表面130を形成しても良い。あるいは、セグメント部材を組み合わせて、実質的に準正多面体の形状の内表面を形成しても良い。また、セグメント部材を組み合わせて、図3とは別の準正多面体の双対多面体の形状の内表面を形成しても良い。
例えば、図5に示すような正三角形と正五角形のセグメント部材110d、110eとを組み合わせることにより、実質的に準正多面体(変形十二面体)の形状の内表面を形成しても良い。
あるいは、図6(a)に示すようなセグメント部材110bの組み合わせ配列により、いわゆる「凧型六十面体」(deltoidal hexecontahedron)(準正多面体の双対多面体の一種)の内表面を形成しても良い。なお図6(b)には、形状の把握をより容易にするための一助として、図6(a)の「凧型六十面体」の展開図が示されている。「凧型六十面体」では、各主表面は、2つの凧型(四角形)で構成され、長さの等しい2つの短辺と、長さの等しい2つの長辺とを有する。短辺と長辺の比は、1:1.54である。
また、図7(a)に示すようなセグメント部材110cの組み合わせにより、いわゆる「六方二十面体」(hexakis icosahedron)(準正多面体の双対多面体の一種)の内表面を形成しても良い。なお図6(b)には、形状の把握をより容易にするための一助として、図7(a)の「六方二十面体」の展開図が示されている。「六方二十面体」では、各主表面は、不等辺三角形で構成され、3辺の比は、1:1.57:1.85である。
以上の説明のように、本発明では、複数のセグメントを組み合わせて配置させることにより、実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の内表面を有する容器が構成される。
ここで、内表面が円筒状の容器(以下、単に「円筒状の容器」と称する)と、本発明のような内表面が実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の容器(以下、単に「実質的に球状の容器」と称する)について、内部空間の容積Vと内表面の表面積Sとの関係について検討する。
例えば、約1トンのアルミニウム溶湯を内部空間に収容することが可能な容器を想定する。この場合、アルミニウムの比重は、約2.7g/cmであるため、必要な内部空間の容積Vは、約0.37mとなる。
「円筒状の容器」の場合、内部空間の収容容積をV(0.37m)で一定とすると、その表面積Sは、底面の円の半径rおよび高さHにより変化する。すなわち、底面の円の半径rを変化させた場合、それぞれの半径rに対して、高さHが定まり、さらには表面積Sが決まる。図8には、そのような円筒状の容器の底面の半径r(m)の変化に対する表面積Sの変化挙動を示す。なお、縦軸は、内部空間の容積Vで除した表面積Sとした(すなわちS/V)。この図から、円筒状の容器の場合、底面の円の半径rが約0.4mのときに、表面積Sが最小となることがわかる。このとき、S/Vの値は、約7.7(m−1)である。
一方、「実質的に球状の容器」、例えば図2に示すようなセグメント部材110aを図4のように組み合わせることにより内表面が構成される容器では、内表面に接する球を想定した場合、必要な内部空間の容積Vを得るためのこの球の半径Rは、計算上、約0.45mとなり、表面積Sは、約2.49mとなる。またこの場合、前述のS/V値は、6.73m−1となる。図8の黒丸の点は、このケースをプロットしたものである。図8の結果から、本発明による容器では、「円筒状の容器」のいかなる場合よりも、S/V値が小さく抑制されることがわかる。
図9には、同様の解析において、縦軸を「実質的に球状の容器」の表面積Sに対する「円筒状の容器」の表面積Sの変化率Pで表した場合のグラフを示す。ここで変化率P(%)={(S−S)/S}×100である。
この図から、容積Vを一定で比較した場合、「実質的に球状の容器」の表面積S(図の縦軸が0の位置)は、「円筒状の容器」のいかなる場合よりも、表面積が小さく抑制されることがわかる。特に、「実質的に球状の容器」の表面積Sは、「円筒状の容器」において表面積がSが最も小さくなる場合(r=約0.4m)に比べても、なお約13%小さくなっている。
このように、本発明による容器では、内表面が実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体となるように構成されており、これにより容器からの放熱ロスを有意に抑制することができる。
なお、前述のセラミック製のセグメント部材110において、各セグメント部材は、「中空」であることが好ましい。
一般に、複数の部材1,2、…iで構成される壁面を介して一方の空間(例えば内部空間)から他方の空間(例えば外部空間)に流れる熱流束qは、以下の式で表される。
Figure 0005116611
ここで、θf1およびθf2は、それぞれ内部空間および外部空間の温度であり、
Figure 0005116611
であり、kの逆数は、熱抵抗と呼ばれる。なお、h、hは、それぞれ壁の内部空間および外部空間の熱伝達係数であり、δは、複数の部材で構成される壁面の各層の厚さ、λは、各層の熱伝導率である。
ここで、壁がセラミック部材(例えば窒化珪素)のみで構成されている場合と、壁がセラミック部材(例えば窒化珪素)と空気層の2層で構成されている場合を考える。空気の熱伝導率λは、約0.03W/m/Kであり、窒化珪素のλは、約30W/m/Kであるため、式(2)、(3)から、壁が2層構造の場合、壁がセラミック部材の単層である場合に比べて、kは、より小さくなる。従って、空気層を設けることにより、熱流束qがより小さくなり、壁の断熱性が向上することがわかる。
従って、本発明においても、セラミック製のセグメント部材110を中空構造とすることにより、容器からの放熱ロスをより一層抑制することが可能になる。また、そのような中空構造のセグメント部材を使用した場合、容器全体の重量を抑制することが可能となる。従って、容器のハンドリングや搬送が容易となり、搬送をより効率的に行うことが可能となる。なお、セグメント部材の中空空間には、空気を充填しても良いが、この空間を減圧にしたり、真空にしたりしても良いことは、当業者には明らかであろう。
また、このようなセグメント部材は、溶湯と接した際に、化学的に安定な材料で構成されることが好ましい。これにより、溶湯とセグメント部材の相互反応により、溶湯内に不純物が混入して、溶湯の品質が低下するという問題を抑制することができる。また、化学的劣化による容器の破損等の問題を軽減することができる。
ここで、前述のセグメント部材を中空構造で構成する場合、部材の肉厚は、耐熱衝撃性の観点からは、できる限り薄いことが好ましい。
例えば、一般に材料の強度をσとし、熱応力をσthとしたとき、熱応力による破壊は、σth=σに至った際に生じる。従って、材料の耐え得る臨界温度差ΔTは、次式で与えられる。
Figure 0005116611
ここで、νはポアソン比、Eは、ヤング率、αは熱膨張係数であり、βは、ビオ係数であり、材料の熱伝導率λ、厚さδ、および熱伝達係数hを用いて、
β=δh/λ (5)
で表される無次元数である。この式から、材料の厚さδが小さいほど、βが小さくなり、ΔTが大きくなることがわかる。
一方、中空構造のセグメント部材において、極端な減肉化は、部材そのものの機械的強度が低下するため、問題である。従って、中空構造のセグメント部材の場合、その肉厚は、約1mm〜約10mm程度の範囲にあることが好ましく、約3mm〜約8mm程度の範囲にあることがより好ましい。
セグメント部材用のセラミック材料としては、例えば、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、コージェライト、スポジュメン、アルミナ、炭化珪素、ジルコニア、サイアロン、ムライトおよびホウ素化合物等が挙げられる(以下、これらのセラミックスを「非耐火レンガ系のセラミックス」と称する)。特に、チタン酸アルミニウム、窒化珪素は、アルミニウム溶湯に対して安定であるため、容器がこの溶湯の収容に使用される場合、これらの材料を使用することが好ましい。
あるいは、セグメント部材用のセラミック材料として、例えば、アルミナ、マグネシア、クロミア、シリカおよびカルシアからなる群から選定された1または2以上の材料を含む耐火レンガを使用しても良い。ただし、耐火レンガを使用する場合、少なくとも、容器の内表面130を構成する主表面112aには、「非耐火レンガ系のセラミックス」を設置することが好ましい。一般に耐火レンガは強度が弱く、部分的に欠け等が生じやすいという欠点を有する。しかしながら、そのような構成とすることにより、セグメント部材の強度が向上し、例えば、脱落物により、容器の内部空間に収容した液体が汚染されるという問題を回避することができる。
また、セグメント部材が金属または合金で構成される場合、セグメント部材の材料には、Crおよび/またはNiを含む合金、例えばステンレス鋼(SUS304、SUS316(L)、SUS310S等)、Ni基合金等が含まれる。なお、金属または合金製のセグメント部材の場合も、容器内に収容した液体等の物体との相互反応を抑制するため、少なくとも、容器の内表面130を構成する主表面112aには、「非耐火レンガ系のセラミックス」を設置することが好ましい。
なお、以上の記載では、容器を構成する他の部材、例えば筐体105および無機充填材107については、あまり説明しなかった。しかしながら、これらの部材は、様々な態様で使用し得ることは明らかであろう。例えば、筐体の外形は、図1に示すような球形に限られるものではなく、筐体は、角形等の他の外形輪郭を有しても良い。また、筐体は、二重壁構造にして2つの壁の間に空気層、減圧層または真空層を設けても良い。また、筐体の材料としては、ステンレス鋼の他、ニッケル基合金等を使用しても良い。一方、無機充填材には、例えば、アルミナ−シリカ系の無機材料(例えばキャスタブル)が使用されても良い。
(第2の形態)
図10には、本発明による第2の容器の形態を概略的に示す。第2の容器1000は、基本的に、前述の図1に示した容器100と同様の構成を有する。従って、図10において、図1と同様の部材には、図1に付された参照符号に900を加えた参照符号が付されている。
ただし、第2の容器1000は、排出口160を有さない点が、図1と大きく異なっている。すなわち、第2の容器1000は、上蓋1050を閉じると、連続的な内表面1030が形成されるように構成されるとともに、内部空間1035は、完全に密閉される。
この場合、図1のような排出口160を有する容器100に比べて、放熱に寄与する表面積がさらに小さくなるため、容器の断熱性をさらに高めることができる。なお、第2の容器1000では、内部空間1035に収容された物体は、第2の容器1000を傾斜させることにより、上蓋1050を開けたときに形成される開口から排出される。すなわち、第2の容器1000では、物体を内部空間1035に収容する際の導入口と、物体を内部空間1035から排出する際の排出口とが一致している。
なお、第2の容器1000において、無機充填材1007は、前述のように、無機繊維を含むシート材に置換しても良いことは勿論である。
次に実施例により、本発明の効果をより詳しく説明する。
窒化珪素粉末(平均粒径約1μm)と、アルミナ粉末(平均粒径約1μm)と、イットリア粉末(平均粒径約1μm)とを、重量比で92:3:5となるように秤量し、これらの粉末を十分に混合した。この混合粉末に、混合粉末の重量に対して0.5wt%のアクリル系バインダと、混合粉末の重量(バインダを含まない)に対して140wt%の水とを加え、ボールミルにより混合した。
得られたスラリーを石膏型に注入した。石膏型は、上蓋付きのものであり、図2に示す形状の成形体が得られるように、上下側面の各内表面が定形されている。また、上蓋には、未固化スラリーを排出するための排出口(10mmφ)が設けられている。この石膏型を用いてスラリーが約5mm着肉された後、排出口を介して、未固化スラリーを排出し、内部が中空の成形体を得た。
成形体の乾燥後、成形体を0.93MPaの窒素雰囲気下、最高1800℃で3時間焼成することにより、図2に示す形状のセグメント部材が得られた。なお、得られたセグメント部材において、第1の主表面の長辺(図2のLU4およびLU5)の長さは、122.5mmであり、短辺(図2のLU1〜LU3)の長さは、70mmであった。第2の主表面の長辺(図2のLD4およびLD5)の長さは、88.2mmであり、短辺(図2のLD1〜LD3)の長さは、50mmであった。また、肉厚は約5mmであり、高さ(図2の長さG)は、90mmであった。
得られたセグメント部材を目視で観察したところ、特に割れ等の異常は見られなかった。
チタン酸アルミ粉末(平均粒径約1μm)に、粉末重量に対して1wt%のアクリル系バインダと、粉末重量(バインダを含まない)に対して、160wt%の水とを加え、ボールミルにより混合した。得られたスラリーを、前述の石膏型に注入した。前述の処理により、内部が中空の成形体を得た。
乾燥後、得られた成形体を大気雰囲気下、最高1400℃で2時間焼成し、焼結体を得た。各辺の寸法は、実施例1の場合と同様である。この焼結体から、厚さ1mm、直径10mmとなるようにサンプルを切り出した。このサンプルを用いて、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を測定した(測定装置:真空理工製TC−7000)。サンプルの熱伝導率は、1W/m・K程度で、十分に小さいことがわかった。また、実験の結果、このサンプルは、アルミニウム溶湯に濡れにくいことがわかった。
珪素粉末(平均粒径約1μm)に、粉末重量に対して1wt%のアクリル系バインダと、粉末重量に対して、160wt%の水とを加え、ボールミルにより混合した。得られたスラリーから、前述の実施例1に示した方法で成形体を形成した。乾燥後、得られた成形体を窒素雰囲気下、最高1400℃で、5時間焼成することにより、図2に示す形状のセグメント部材が得られた。各辺の寸法は、実施例1の場合と同様である。
アルミナ粉末(平均粒径約1μm:AL−160SG4)の重量100に対して、分散材A6114を0.75、水を160の割合で混合した。さらにこの混合物に、アクリル系バインダを1wt%(混合物に対して)添加した。ボールミルにより16時間混合した後、脱気泡処理を実施した。得られたスラリーを用いて、実施例1と同様の方法により、成形体を形成した。得られた成形体を乾燥後、窒素雰囲気下、最高1600℃で、2時間焼成することにより、図2に示す形状のセグメント部材が得られた。各辺の寸法は、実施例1の場合と同様である。
この他、サイアロン、炭化珪素、シリカ、コージェライト、スポジュメン、窒化ホウ素についても同様の方法により、セグメント部材を作製した。何れのセグメント部材もアルミニウム溶湯に対して濡れにくく、アルミニウム溶湯に対して化学的にも安定であることがわかった。
図1に示す実質的に球形状の容器を試作した。容器の外側(筐体)は、厚さ8mmのステンレス鋼(SUS304)で構成した。なお筐体は、2分割式とした。組立後のステンレス鋼筐体の寸法は、外径940mm、内径924mmである。この筐体の内面に、アルミナーシリカを主成分とする無機充填材(キャスタブル)を介して、前述の実施例1で得た窒化珪素製のセグメント部材を、図3に示す形態で配列配置して、内表面を形成した。セグメント部材を60個使用することにより、ほぼ球形の内表面を形成することができた。
なお、各セグメント部材同士の間に形成される隙間にも、同様の無機充填材を設置した。このようにして構成された容器において、内表面と外接する球を想定した場合、球の半径は、約450mmであった。この容器では、約1トンのアルミニウム溶湯を収容することができる。
実施例5の場合と同様に、実質的に球形状の容器を試作した。ただし、実施例6では、前述の実施例2で作製したチタン酸アルミニウム製のセグメント部材を使用した。
市販のコランダム・ムライト系の電融原料を主体にしたアルミナ質れんが(CWK−3;AGCセラミックス社製)を切断加工して、図2に示す形状のセグメント部材を製作した。なお、この実施例では、セグメント部材は、中空構造ではない。アルミナ質レンガの比重は、約2.1であった。
このアルミナ質れんがから、厚さ1mm、直径10mmとなるようにサンプルを切り出した。このサンプルを用いて、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を測定した(測定装置:真空理工製TC−7000)。サンプルの熱伝導率は、1.2W/m・K程度であった。
市販のマグネシア・クロミアれんが(NSX−750;AGCセラミックス社製)を切断加工して、図2に示す形状のセグメント部材を製作した。なお、この実施例では、セグメント部材は、中空構造ではない。マグネシア・クロミアれんがの比重は、約1.8であった。
マグネシア・クロミアれんがから、厚さ1mm、直径10mmとなるようにサンプルを切り出した。このサンプルを用いて、レーザーフラッシュ法により熱伝導率を測定した(測定装置:真空理工製TC−7000)。サンプルの熱伝導率は、1.0W/m・K程度であった。
アルミナセメントを石膏型内に流し込んだ後、室温で固化させて、図2に示す形状のセグメント部材を製作した。ただし、この例では、セグメント部材は、非中空構造である。なお、アルミナセメントを石膏型内に流し込む前に、型内には、窒化ケイ素製のアンカー付きプレートを設置した。
図11には、アルミナセメントの固化後のセグメント部材の模式的な形状を示す。アンカー付きプレート340は、大きな表面343を有する底部345と、この底部345に接続されたアンカー部350を有し、略「エ」の字型の形状を有するものである。アルミナセメント360を石膏型内に流し込む際には、アンカー付きプレート340の大きな表面343がセグメント部材の主表面112aを形成するようにして、プレート340を石膏型内に設置した。
市販のFeCrNi系合金(32Cr−43Ni)(KHR45A(クボタ(株))を切断加工して、図2に示す形状のセグメント部材を製作した。ただし、この例では、セグメント部材の主表面111aは、存在しない(すなわちセグメントは、一つの表面が存在しない、いわゆる箱形形状である)。また、セグメント部材の主表面111bを構成する面の厚さは、3mmとし、側壁の厚さは、2mmとした。さらに、セグメント部材の主表面111bをショットブラスト処理後、この表面にジルコニア溶射膜を設置した。溶射膜は、プラズマ溶射により成膜し、厚さは、約100μmとした。
実施5の場合と同様に、実質的に球形状の容器を試作した。ただし、この実施例11では、前述の実施例7で作製したアルミナ質れんが製のセグメント部材を使用した。
実施5の場合と同様に、実質的に球形状の容器を試作した。ただし、この実施例12では、前述の実施例9で作製した、窒化ケイ素プレート+アルミナセメント製のセグメント部材を使用した。
実施5の場合と同様に、実質的に球形状の容器を試作した。ただし、この実施例13では、前述の実施例10で作製したジルコニア溶射膜+FeCrNi合金製のセグメント部材を使用した。
比較例1
円筒状の内部空間を有する容器を調製した。容器の概略的な断面図を図12に示す。この容器200は、ステンレス鋼(SUS304)製の筐体205(厚さ8mm)を有し、この筐体の内面全体には、無機接着材層(アルミナ−シリカ系)、無機繊維層(アルミナ−シリカ系)および耐火セメント層(キャスタブル)207の各層が、この順に設置される。従って、耐火セメント層207が容器の内表面230となり、内部空間235を定形する。なお図12では、明確化のため、筐体205と耐火セメント層207のみが示されている。内部空間を定形する底面の半径rは、約0.4mであり、高さHは、約0.74mである。この容器では、約1トンのアルミニウム溶湯を収容することができる。
実施例5、6および比較例1に係る容器の断熱性を評価した。評価は、各容器の内部空間に、初期温度750℃のアルミニウム溶湯を約1トン注入し、内部空間を密閉した状態で、所定の時間(1時間)経過後の溶湯の温度を測定することにより行った。結果を表1に示す。
Figure 0005116611
この表から、比較例1に係る容器では、1時間後に溶湯の温度が675℃まで低下することがわかった。これに対して、実施例5および6に係る容器では、1時間経過後も、アルミニウム溶湯の温度は、それぞれ722℃および734℃に維持されており、従来のような容器に比べて、放熱ロスが有意に抑制されることが確認された。
また、表2には、実施例11、12および13に係る容器に関する断熱性の評価結果を示す。評価は、前述の方法と同様に、各容器の内部空間に、初期温度750℃のアルミニウム溶湯を約1トン注入し、内部空間を密閉した状態で、所定の時間(1時間)経過後の溶湯の温度を測定することにより行った。
Figure 0005116611
この表から、実施例11〜13に係る容器では、1時間経過後も、アルミニウム溶湯の温度は、708℃〜721℃の範囲に維持されており、従来のような容器に比べて、放熱ロスが有意に抑制されることが確認された。
本発明は、例えばアルミニウム、マグネシウム、亜鉛等の金属またはこれらの合金を収容するための容器に利用することができる。また、本発明は、溶融金属に限らず、高温の粉体やペレット等を収容する容器にも適用することができる。
本発明に係る容器の概略的な断面図である。 本発明による容器の内表面を構成するセグメント部材の一例を示した図である。 セグメント部材を組み合わせて内表面を構成するときの配置例を示した図である。 本発明による容器の概略的な断面拡大図である。 別のセグメント部材を組み合わせて内表面を構成するときの配置例を示した図である。 さらに別のセグメント部材を組み合わせて内表面を構成するときの配置例を示した図である。 さらに別のセグメント部材を組み合わせて内表面を構成するときの配置例を示した図である。 「円筒状の容器」において、底面の半径rに対する表面積の変化を示したグラフである。 「円筒状の容器」の底面の半径rの関数として、「実質的に球状の容器」の表面積Sに対する「円筒状の容器」の表面積Sの変化率Pを示したグラフである。 本発明による別の容器の概略的な断面図である。 実施例9において製作したセグメント部材の形態を模式的に示した図である。 比較例1に係る容器の概略的な断面を示した図である。
符号の説明
100 本発明の容器
105 筐体
107 無機充填材
110 セグメント部材
110a、b、c、d、e セグメント部材
111a、112a 主表面
113 側面
130 内表面
135 内部空間
200 従来の容器
205 筐体
207 無機充填材
230 内表面
235 内部空間
1000 本発明の別の容器
1005 筐体
1007 無機充填材
1010 セグメント部材
1030 内表面
1035 内部空間
1050 上蓋。

Claims (20)

  1. 内表面により定形された内部空間に、物体を収容することが可能な容器であって、
    前記内表面は、実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の形状を有し、
    前記内表面は、耐熱材料で構成された複数のセグメント部材で構成されており、
    各セグメント部材は、中空構造であることを特徴とする容器。
  2. 前記耐熱材料は、耐熱金属または耐熱合金であることを特徴とする請求項1に記載の容器。
  3. 内表面により定形された内部空間に、物体を収容することが可能な容器であって、
    前記内表面は、実質的に球、準正多面体または準正多面体の双対多面体の形状を有し、
    前記内表面は、セラミックスで構成された複数のセグメント部材で構成されており、
    各セグメント部材は、中空構造であることを特徴とする容器。
  4. 前記内部空間の容積をV(m)とし、前記内表面の表面積をS(m)としたとき、S/V(m)の値が7.7m−1を下回ることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の容器。
  5. 前記準正多面体は、実質的に、正三角形と正五角形の組み合わせにより構成されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の容器。
  6. 前記準正多面体の双対多面体は、五角六十面体、凧型六十面体または六方二十面体であることを特徴とする請求項請求項1乃至5のいずれか一つに記載の容器。
  7. 各セグメント部材は、実質的に相互に平行な曲面状の第1および第2の主表面を有することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一つに記載の容器。
  8. 前記セラミックスは、チタン酸アルミニウム、窒化珪素、コージェライト、スポジュメン、アルミナ、炭化珪素、ジルコニア、サイアロン、ムライトおよびホウ素化合物の群から選定された1または2以上の材料で構成されることを特徴とする請求項3乃至のいずれか一つに記載の容器。
  9. 前記セラミックスは、アルミナ、マグネシア、クロミア、シリカおよびカルシアからなる群から選定された1または2以上の材料を含む耐火レンガであることを特徴とする請求項3乃至のいずれか一つに記載の容器。
  10. 各セグメント部材同士の間には、第1の無機充填材料が設置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の容器。
  11. 各セグメント部材同士の間には、無機繊維を含むシート材が設置されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれか一つに記載の容器。
  12. 前記無機繊維は、アルミナを含むことを特徴とする請求項11に記載の容器。
  13. さらに、前記セグメント部材を取り囲む筐体を有し、
    該筐体と前記セグメント部材の間には、第2の無機充填材料が充填されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載の容器。
  14. さらに、前記セグメント部材を取り囲む筐体を有し、
    該筐体と前記セグメント部材の間には、無機繊維を含むシート材が設置されていることを特徴とする請求項1乃至12のいずれか一つに記載の容器。
  15. 前記筐体と前記セグメント部材の間に設置されたシート材に含まれる無機繊維は、アルミナを含むことを特徴とする請求項14に記載の容器。
  16. 前記物体は、溶融金属であることを特徴とする請求項1乃至15のいずれか一つに記載の容器。
  17. 前記セグメント部材の少なくとも一つの表面には、前記セグメント部材を構成する材料とは異なる材料が設置されていることを特徴とする請求項1乃至16のいずれか一つに記載の容器。
  18. 前記耐熱材料の少なくとも一つの表面には、セラミックスが設置されていることを特徴とする請求項2に記載の容器。
  19. 前記内部空間は、実質的に密閉された空間であることを特徴とする請求項1乃至18のいずれか一つに記載の容器。
  20. 当該容器において、前記内部空間に物体を導入する導入口と、前記内部空間から物体を排出する排出口は、同一であることを特徴とする請求項1乃至19のいずれか一つに記載の容器。
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