JP5116574B2 - ガス放電デバイスの駆動方法 - Google Patents

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Description

本発明は、PDP(Plasma Display Panel:プラズマディスプレイパネル)、PALC(Plasma Addressed Liquid Crystal :プラズマアドレス液晶) に代表されるガス放電デバイスの駆動方法に関する。
PDPは、カラー表示の実用化を機に大画面のテレビジョン表示デバイスとして普及しつつある。画面が大きくなるほど、セル構造の均等化が難しくなるので、放電特性のバラツキを許容することのできる電圧マージンの広い駆動方法が必要になる。
カラー表示デバイスとして3電極面放電構造のAC型PDPが商品化されている。これは、マトリクス表示のライン(行)毎に点灯維持のための一対の主電極(第1及び第2の電極)が配置され、列毎にアドレッシングのための第3の電極であるアドレス電極が配置されたものである。アドレッシングに際しては一方の主電極(第2の電極)が行選択に用いられる。面放電構造においては、カラー表示のための蛍光体層を主電極対を配置した基板と対向する他方の基板上に配置することによって、放電時のイオン衝撃による蛍光体層の劣化を軽減し、長寿命化を図ることができる。蛍光体層を背面側の基板上に配置した“反射型”は、前面側の基板上に配置した“透過型”よりも発光効率に優れる。
表示に際しては主電極を覆う誘電体層のメモリ機能が利用される。すなわち、ライン走査形式で表示内容に応じた帯電状態を形成するアドレッシングを行い、各ラインの主電極対に対して交番極性の点灯維持電圧Vsを印加する。点灯維持電圧Vsは(1)式を満たす。
Vf−Vw<Vs<Vf …(1)
Vf:放電開始電圧
Vw:壁電圧
点灯維持電圧Vsの印加により、壁電荷の存在するセルのみにおいてセル電圧Vc(印加電圧と壁電圧の和であり実効電圧Veffともいう)が放電開始電圧Vfを越えて基板面に沿った面放電が生じる。点灯維持電圧Vsの印加周期を短くすれば、見かけの上で連続した点灯状態が得られる。
表示の輝度は、単位時間あたりの放電回数に依存する。したがって、中間調はセル毎に1フィールドの放電回数を階調レベルに応じて設定することによって再現される。カラー表示は階調表示の一種であって、表示色は3原色の輝度の組合せによって決まる。なお、本明細書における「フィールド」とは、時系列の画像表示の単位画像である。すなわち、テレビジョンの場合にはインタレース形式のフレームの各フィールドを意味し、コンピュータ出力に代表されるノンインタレース形式(1対1インタレース形式とみなせる)の場合にはフレームそのものを意味する。
PDPによる階調表示には、1フィールドを輝度(つまり放電回数)の重み付けをした複数のサブフィールドで構成し、サブフィールド単位の点灯の有無の組合せによって1フィールドの総放電回数を設定する方法が用いられる。点灯維持電圧Vsの印加周期(駆動周波数)を一定とした場合、輝度の重みが異なれば点灯維持電圧Vsの印加時間が異なることになる。基本的には各サブフィールドに対して重みが2q (q=0,1,2,3…)で表されるいわゆる“バイナリーの重み付け”を行う。例えばサブフィールド数kが8であれば、階調レベルが「0」〜「255」の256(=28 )階調の表示が可能である。バイナリーの重み付けは重みに冗長性がなく多階調化に適している。ただし、動画表示における疑輪郭の防止などの目的で意図的に重みを重複させることもある。
各サブフィールドには、アドレッシング期間と点灯維持期間とに加えて、全てのセルについて帯電状態を均等化するためのアドレッシング準備期間が割り当てられる。点灯維持のための壁電荷の残存するセルと残存しないセルとが混在していると、アドレッシングのための放電の制御が困難になるからである。
従来においては、全てのセルに放電開始電圧を越える電圧を印加して強い放電を生じさせることによって、画面全体をほぼ無帯電状態とするアドレッシング準備が行われていた。強い放電で全てのセルに過剰の壁電荷が形成される。その後に電圧の印加を停止すると、壁電圧による自己消去放電が生じて壁電荷が消失する。そして、アドレッシング準備期間に続くアドレッシング期間において、点灯させるべきセルのみでアドレス放電を起こさせてそれらセルに新たに壁電荷を形成するアドレッシングが行われていた。
従来の駆動方法では、アドレッシング準備として壁電荷を消去してしまうので、セル構造の微妙な差異に因るセル毎の放電開始電圧Vfのバラツキを考慮してアドレッシングの印加電圧を設定する必要があった。つまり、適正にアドレッシングを行うことのできる電圧マージンが放電開始電圧Vfのバラツキ幅の分だけ狭くなるという問題があった。
また、アドレッシング準備期間において、その後の点灯維持期間で点灯させるセルだけでなく点灯させないセルでも強い放電を生じさせるので、特に全体的に暗い画像を表示するときに、画面の大半を占める背景部分が明るく見えてコントラストが低下するという背景輝度の増大の問題もあった。
さらに、アドレッシング準備期間において印加する電圧の極性によって、点灯維持期間の最後に印加する点灯維持電圧Vsの極性が決まってしまうので、全てのサブフィールドについて点灯維持期間での放電回数(つまり、印加する点灯維持電圧パルスの個数)を奇数又は偶数のどちらかに統一する必要があった。そのため、各サブフィールドの放電回数を最小でも2回単位で選定しなければならず、きめの細かい輝度の調整を行うことができなかった。なお、一部のサブフィールドについて他と点灯維持電圧Vsの極性を異なるようにすると、自己消去放電を起こさせるために印加する電圧を極めて高くしなければならなくなり、実用的でなくなってしまう。
本発明は、放電開始電圧のバラツキによる電圧マージンの縮小を解消し、駆動の信頼性を高めることを目的としている。他の目的は、画像の表示を行う場合において背景輝度を低減し、表示のコントラストを高めることにある。さらに他の目的は、印加電圧の極性の制限を緩和し、駆動シーケンスの自由度を高めることにある。
独立に放電を生じさせることのできる複数の電極間隙のそれぞれで、放電開始電圧の差異に係わらず所定駆動電圧の印加によって適正強度の放電を確実に生じさせるため、前処理として各電極間隙に緩やかに上昇する電圧を印加し、それによって各電極間隙にその放電開始電圧の高低に応じた値の壁電圧を生じさせる。これにより、所定駆動電圧を印加したときに各電極間隙に加わる実効電圧を、それぞれの放電開始電圧に対して一定値だけ高い電圧にすることができる。すなわち、放電強度を決める実効電圧と放電開始電圧との差電圧が均等化されることになり、所定駆動電圧のマージンが拡がる。
図1及び図2は本発明の原理図、図3は本発明に係る微小放電の電流−電圧特性を示す波形図である。
一対の電極の間に、図1(A)に実線で示されるように第1設定値(例示は0ボルト)から第2設定値Vrまで“緩やか”に上昇する電圧を印加する。この電圧を「電荷調整電圧」と呼称する。例示の電荷調整電圧は正極性のランプ電圧であるが、負極性の電圧とすることもでき、波形もランプに限定されない。
印加の開始時点での電極間の壁電圧の値をVwprとする。印加電圧の上昇につれて、図1(C)のように実効電圧はVwprから徐々に上昇する。実効電圧が放電開始電圧Vfに達してから若干の遅れ時間が経過した時点で最初の放電が起こる。このとき、実効電圧は放電開始電圧Vfより若干高い程度であるので、放電は弱く直ぐに終わる。微量の壁電荷が消失するだけで実効電圧が放電開始電圧Vfより低くなるからである。このパルス性の放電において壁電圧の降下速度が印加電圧の上昇速度を瞬間的に上回って実効電圧が一旦降下する。実効電圧が降下するとき、dV/di(Vは実効電圧、iは電流)の値は負となる(図3参照)。放電が終了して上昇に転じた実効電圧が印加電圧の上昇にともなって再び放電開始電圧Vfを越えると、2回目の放電が起こる。この放電も弱く直ぐに終わる。以後、電荷調整電圧を印加している期間においては、弱い放電(これを微小放電と呼称する)が周期的に起こり、微小放電が起こる毎に壁電圧が若干ずつ低下する。ただし、実効電圧は、最初の微小放電が起こった時点から電圧の印加を終了するまで、微小放電毎に放電開始電圧Vfを跨ぐ微小電圧範囲内で周期的に変化するものの、ほぼ放電開始電圧Vfに保持される。そして、電荷調整電圧の印加を終了すると、実効電圧は最終の微小放電の終了時点の壁電圧の値Vwrまで低下する。この値Vwrは概略的には(1)式で表されるとおり、放電開始電圧Vfと印加電圧の最大値Vrとの差に相当する。
Vwr=Vf−Vr …(1)
このように電荷調整電圧を印加して連続的に微小放電を起こさせることにより、印加開始時点の壁電圧の値Vwprが放電を生じさせることのできる範囲内の値であれば、電極対の構造に依存する放電開始電圧Vfに応じた値Vwrの壁電圧が生じるように、壁電荷量を調整することができる。
ここでいう“緩やか”とは、電圧の変化率が連続的に微小放電の起こる範囲内の値であることを意味する。微小放電の起こる範囲の上限の具体値は、例えば商品化されているPDPにおいて10[V/μs]程度である。(1)式から明らかなように、印加終了時点の壁電圧の値Vwrは、印加開始時点の壁電圧の値Vwprには依存せず、印加電圧の最大値Vrの設定によって決まる。また、微小放電では放電ガスがほとんど励起されず発光が生じないか生じても極めて微弱であるので、微小放電の回数が多数であっても表示のコントラストを損なうことはない。
なお、図1において1点鎖線で示されるように、急激に上昇する電圧(矩形波形を含む)を印加した場合には、最初に放電が起こるときの実効電圧が放電開始電圧Vfより大幅に高いので、強い放電が起こって壁電圧の極性が反転する。そのため、以降に実効電圧が放電開始電圧Vfを越えることはなく、一回きりの放電となる。また、これとは逆に、上昇の割合が上述の緩やかな範囲の下限よりも小さい極めて緩やかな所定の電圧を印加した場合には、実効電圧が放電開始電圧Vfに近くそれを越えない状態のまま連続的に電流が流れて壁電圧が徐々に降下する。実効電圧及び電流はほぼ一定であり、dV/diの値は常に正である。この現象を利用して壁電圧を調整することができるが、本発明のように微小放電を起こさせるのと比べると、壁電圧を十分に降下させるのに要する時間が大幅に長い。本発明の方が短い時間で壁電圧の調整を完了することができる。
次に、図2のように電荷調整電圧の印加に続いてそれと同極性の矩形波電圧を印加する場合を考える。矩形波電圧の波高値(振幅)をVpとすると、矩形波電圧の印加時点の実効電圧Vcは、(2)式で表されるとおり、その電極間隙の放電開始電圧VfよりもΔV(=Vp−Vr)だけ異なる値となる。そして、ΔVが正ならば放電が起き、負であれば放電は起きない。
Vc=Vwr+Vp
=Vf−Vr+Vp=Vf+ΔV …(2)
ΔV:Vp−Vr
つまり、Vr及びVpの値を選定することにより、複数の電極間隙のそれぞれの放電開始電圧に差異があったとしても、全ての電極間隙の放電強度が揃う。矩形波電圧が例えばPDPの駆動におけるアドレッシングのためのパルスとすると、このパルスの印加の前に微小放電を起こさせて壁電圧を調整しておくことによりアドレッシングの電圧マージンが拡がることになる。
電圧マージンを拡げるためには、矩形波電圧と電荷調整電圧とが同極性であることが必要である。逆極性であると、複数の電極間隙の放電開始電圧の差異を拡げるように壁電圧が変化し、電圧マージンを狭めることになる。
以上ように微小放電を起こさせて放電開始電圧の高低に応じた値の壁電圧を生じさせるには、電荷調整電圧の印加開始時点での壁電圧の値Vwprが印加終了時点の値Vwrより高くなけばならない。したがって、複数の電極間隙の一部又は全部の壁電圧がこの条件を満たしていない場合には、予め全ての電極間隙で条件を満たす壁電圧を生じさせておく必要がある。ただし、連続した微小放電が起こるのであれば、値Vwrは放電開始電圧Vfに依存して値Vwprの高低に依存しないので、値Vwprを厳密に制御する必要はない。
ここで、PDPのアドレッシングの前処理(アドレッシング準備)として微小放電を生じさせる場合を想定する。この場合、あるサブフィールドの点灯維持の終了後に電荷調整電圧の極性に応じて選定した極性の電圧を電荷調整電圧に先立って印加する。この電圧を「電荷形成電圧」と呼称する。全てのセルで放電を起こさせることもできるし、壁電荷の存在していない(以前のアドレッシングで消去された)セルのみで放電を起こさせることもできる。このように電荷形成電圧及び電荷調整電圧の計2回の電圧印加を行うアドレッシング準備においては、従来のように1回の電圧印加で壁電荷を消去するのとは違って、点灯維持の終了段階での壁電圧の極性に係わらず、全てのセルに所望の壁電圧を生じさせることが可能である。したがって、全てのサブフィールドの点灯維持期間の放電回数を揃える必要がなくなり、各サブフィールドの放電回数を1回単位で設定して輝度の重み付けを最適化することができる。また、自己消去放電の起こるような過剰の壁電圧を生じさせるものでないので、電荷形成電圧の印加による放電での壁電荷の移動量は少なく発光強度は小さい。つまり、従来よりもコントラストが向上する。
上記目的を達成する方法は、第1の電極と、前記第1の電極と対になる第2の電極と、前記第1の電極および前記第2の電極に交差する第3の電極と、を備えるガス放電デバイスの駆動方法であって、アドレッシング準備期間において、前記第1の電極と前記第2の電極との間、および前記第2の電極と前記第3の電極との間に、前記第2の電極を陽極として各電極間の電位差が時間の経過に伴って徐々に増大する第1のパルスを印加し、次いで前記第2の電極を陰極として前記各電極間の電位差が時間の経過に伴って増大する第2のパルスを印加前記第1のパルスの印加時に、前記第1の電極と前記第2の電極との間および前記第2の電極と前記第3の電極との間において、当該各電極間に前記第2のパルスの印加により放電を生じさせるのに充分な壁電荷が形成されていない場合に、放電を生じさせて壁電荷を形成させ、前記第2のパルスの印加時に、前記第1の電極と前記第2の電極との間および前記第2の電極と前記第3の電極との間に放電を生じさせて、壁電荷を減少させるように壁電荷調整を行い、前記アドレッシング準備期間の後のアドレッシング期間において、前記第2の電極に負極性のパルスを印加しかつ前記第3の電極に正極性のパルスを印加して、前記第2の電極と前記第3の電極との間の電位差を前記第2のパルスの印加時よりも大きくして放電を起こすことによりアドレッシングを行うものである。
本発明によれば、放電開始電圧のバラツキによる電圧マージンの縮小を解消し、駆動の信頼性を高めることができる。画像の表示を行う場合において背景輝度を低減し、表示のコントラストを高めることができる。
図4は本発明に係るプラズマ表示装置100の構成図である。
プラズマ表示装置100は、マトリクス形式の薄型カラー表示デバイスであるAC型のPDP1と、m列nラインの画面ESを構成する縦横に並んだ多数のセルCを選択的に点灯させるための駆動ユニット80とから構成されており、壁掛け式テレビジョン受像機、コンピュータシステムのモニターなどとして利用される。
PDP1は、点灯維持放電(表示放電ともいう)を生じさせるための電極対をなす第1及び第2の主電極X,Yが平行配置され、各セルCにおいて主電極X,Yと第3の電極としてのアドレス電極Aとが交差する3電極面放電構造のPDPである。主電極X,Yは画面ESのライン方向(水平方向)に延び、第2の主電極Yはアドレッシングに際してライン単位にセルCを選択するためのスキャン電極として用いられる。アドレス電極Aは列方向(垂直方向)に延びており、列単位にセルCを選択するためのデータ電極として用いられる。基板面のうちの主電極群とアドレス電極群とが交差する範囲が表示領域(すなわち画面ES)となる。
駆動ユニット80は、コントローラ81、データ処理回路83、電源回路84、Xドライバ85、スキャンドライバ86、Y共通ドライバ87、及びアドレスドライバ89を有している。なお、駆動ユニット80はPDP1の背面側に配置され、各ドライバとPDP1の電極とが図示しないフレキシブルケーブルで電気的に接続される。駆動ユニット80にはTVチューナ、コンピュータなどの外部装置からR,G,Bの各色の輝度レベル(階調レベル)を示す画素単位のフィールドデータDFが、各種の同期信号とともに入力される。
フィールドデータDFは、データ処理回路83におけるフレームメモリ830に一旦格納された後、後述のようにフィールドを所定数のサブフィールドに分割して階調表示を行うためのサブフィールドデータDsfに変換される。サブフィールドデータDsfはフレームメモリ830に格納され、適時にアドレスドライバ89に転送される。サブフィールドデータDsfの各ビットの値は、サブフィールドにおけるセルの点灯の要否を示す情報、厳密にはアドレス放電の要否を示す情報である。
Xドライバ85は全ての主電極Xに一括に駆動電圧を印加する。主電極Xの電気的な共通化は図示のようなパネル上の連結に限られず、Xドライバ85の内部配線、又は接続用ケーブル上での配線により行うことができる。スキャンドライバ86はアドレッシングにおいて各主電極Yに個別に駆動電圧を印加する。Y共通ドライバ87は点灯維持に際して全ての主電極Yに一括に駆動電圧を印加する。また、アドレスドライバ89はサブフィールドデータDsfに応じて計m本のアドレス電極Aに選択的に駆動電圧を印加する。これらドライバには電源回路84から図示しない配線導体を介して所定の電力が供給される。
図5はPDP1の内部構造を示す斜視図である。
PDP1では、前面側基板構体の基材であるガラス基板11の内面に、行毎に一対ずつ主電極X,Yが配列されている。行は画面における水平方向のセル列である。主電極X,Yは、それぞれが透明導電膜41と金属膜(バス導体)42とからなり、低融点ガラスからなる厚さ30μm程度の誘電体層17で被覆されている。誘電体層17の表面にはマグネシア(MgO)からなる厚さ数千オングストロームの保護膜18が設けられている。アドレス電極Aは、背面側基板構体の基材であるガラス基板21の内面に配列されており、厚さ10μm程度の誘電体層24によって被覆されている。誘電体層24の上には、高さ150μmの平面視直線帯状の隔壁29が各アドレス電極Aの間に1つずつ設けられている。これらの隔壁29によって放電空間30が行方向にサブピクセル(単位発光領域)毎に区画され、且つ放電空間30の間隙寸法が規定されている。そして、アドレス電極Aの上方及び隔壁29の側面を含めて背面側の内面を被覆するように、カラー表示のためのR,G,Bの3色の蛍光体層28R,28G,28Bが設けられている。放電空間30には主成分のネオンにキセノンを混合した放電ガスが充填されており、蛍光体層28R,28G,28Bは放電時にキセノンが放つ紫外線によって局部的に励起されて発光する。表示の1ピクセル(画素)は行方向に並ぶ3個のサブピクセルで構成される。各サブピクセル内の構造体がセル(表示素子)Cである。隔壁29の配置パターンがストライプパターンであることから、放電空間30のうちの各列に対応した部分は全ての行Lに跨がって列方向に連続している。
以下、プラズマ表示装置100におけるPDP1の駆動方法を説明する。最初に階調表示及び駆動シーケンスの概要を説明し、その後に本発明に特有の印加電圧について詳述する。
図6はフィールド構成を示す図である。
テレビジョン映像の表示においては、2値の点灯制御によって階調再現を行うために、入力画像である時系列の各フィールドf(符号の添字は表示順位を表す)を例えば8個のサブフレームsf1,sf2,sf3,sf4,sf5,sf6,sf7,sf8に分割する。言い換えれば、フレームを構成する各フィールドfを8個のサブフレームsf1〜sf8の集合に置き換える。なお、コンピュータ出力などのノンインタレース形式の画像を再生する場合には、各フレームを8分割する。そして、これらサブフィールドsf1〜sf8における輝度の相対比率がおおよそ1:2:4:8:16:32:64:128となるように重み付けをして各サブフィールドsf1〜sf8のサステイン放電回数を設定する。サブフィールド単位の点灯/非点灯の組合せでRGBの各色毎に256段階の輝度設定を行うことができるので、表示可能な色の数は2563 となる。ただし、サブフィールドsf1〜sf8を輝度の重みの順に表示する必要はない。例えば重みの大きいサブフィールドsf8をフィールド期間Tfの中間に配置するといった最適化を行うことができる。
各サブフィールドsfj (j=1〜8)に割り当てるサブフィールド期間Tsfj は、本発明に特有の電荷調整を行うアドレッシング準備期間TR、表示内容に応じた帯電分布を形成するアドレッシング期間TA、及び階調レベルに応じた輝度を確保するために点灯状態を維持するサステイン期間TSからなる。各サブフィールド期間Tsfj において、アドレッシング準備期間TR及びアドレッシング期間TAの長さは輝度の重みに係わらず一定であるが、サステイン期間TSの長さは輝度の重みが大きいほど長い。つまり、1つのフィールドfに対応する8つのサブフィールド期間Tsfj の長さは互いに異なる。
図7は駆動シーケンスの第1例を示す電圧波形図である。同図では、主電極X,Yの符号には対応する行の配列順位を示す文字(1,2…n)を添え、アドレス電極Aの符号には対応する列の配列順位を示す文字(1〜m)を添えてある。以下に説明する他の図においても同様である。
サブフィールド毎に繰り返される駆動シーケンスの概要は次のとおりである。アドレッシング準備期間TRにおいては、全てのアドレス電極A1〜Amに対してパルスPra1とそれの反対極性のパルスPra2とを順に印加し、全ての主電極X1〜Xnに対してパルスPrx1とそれの反対極性のパルスPrx2とを順に印加し、全ての主電極Y1〜Ynに対してパルスPry1とそれの反対極性のパルスPry2とを順に印加する。ここでいうパルスの印加とは、一時的に電極を基準電位(例えば接地電位)と異なる電位にバイアスすることである。本例において、パルスPra1,Pra2,Prx1,Prx2,Pry1,Pry2は微小放電の生じる変化率のランプ電圧パルスである。また、パルスPra1,Prx1は負極性であり、パルスPry1は正極性である。
パルスPra2,Prx2,Pry2の印加が図1で説明した電荷調整電圧の印加に相当する。パルスPra1,Prx1,Pry1は、1つ前のサブフィールドにおいて点灯した“前回点灯セル”及び点灯しなかった“前回非点灯セル”に適当な壁電圧を生じさせるために印加される。パルスPra1,Prx1,Pry1の印加は電荷形成電圧の印加に相当する。
アドレッシング期間TAにおいては、1行ずつ順に各行を選択し、該当する主電極YにスキャンパルスPyを印加する。行の選択と同時に、アドレス放電を起こさせるべきセルに該当するアドレス電極Aに対してスキャンパルスPyと反対極性のアドレスパルスPaを印加する。書込みアドレス形式の場合は点灯すべきセル(今回点灯セル)にアドレスパルスPaを印加し、逆に消去アドレス形式の場合は点灯すべきでないセル(今回非点灯セル)にアドレスパルスPaを印加する。本発明はどちらのアドレス形式にも適用可能であるが、図7で例示の駆動シーケンスは書込みアドレス形式である。
スキャンパルスPyとアドレスパルスPaとが印加されたセルでは、アドレス電極Aと主電極Yとの間で放電が起こり、それがトリガーとなって主電極X,Yの間でも放電が起こる。これら一連の放電であるアドレス放電には、アドレス電極Aと主電極Yとの間(以下、電極間隙AYという)の放電開始電圧VfAYと、主電極X,Yの間(以下、電極間隙XYという)の放電開始電圧VfXYとが係わる。したがって、上述のアドレッシング準備期間TRにおいては、電極間隙XYと電極間隙AYの双方について壁電圧の調整を行うのである。
サステイン期間TSにおいては、最初に全ての主電極Y1〜Ynに対して所定極性(例示では正極性)のサステインパルスPsを印加する。その後、主電極X1〜Xnと主電極Y1〜Ynとに対して交互にサステインパルスPsを印加する。本例では最終のサステインパルスPsは主電極X1〜Xnに印加される。サステインパルスPsの印加によって、アドレッシング期間TAにおいて壁電荷の残された今回点灯セルで面放電が生じる。そして、面放電が生じる毎に電極間の壁電圧の極性が反転する。なお、サステイン期間TSにわたって不要の放電を防止するために全てのアドレス電極A1〜AmをサステインパルスPsと同極性にバイアスする。
図8は図7に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。同図ではランプ電圧の変化率及び最大値が例示してある。
アドレッシング準備期間TRにおけるパルス印加の作用は1つ前のサブフィールドの点灯状態によって異なる。
〔前回非点灯セル〕
まず、前回非点灯セルでは、アドレッシング準備期間TRの開始時点での電極間隙XYの壁電圧VwsXY及び電極間隙AYの壁電圧VwsAYは図中の鎖線で示されるとおりほぼ零である。したがって、パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加においては、印加電圧が各電極間隙XY,AYの放電開始電圧VfXY,VfAYを超えた時点から微小放電が始まる。前回非点灯セルで放電を起こすには、電極間隙XYに対する印加電圧の最大値VprXY及び電極間隙AYに対する印加電圧の最大値VprAYが(3)(4)式を満たさなければならない。
VprXY>VfXY …(3)
VprAY>VfAY …(4)
図中の括弧で囲まれた数値は、VfXY=220±αボルト、VfAY=170±βボルトである場合の具体値である。例示におけるVprXYは270(=170+100)ボルトであり、VprAYは220(=120+100)である。
パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加終了時点の電極間隙XYの壁電圧をVwprXYとし、同時点の電極間隙AYの壁電圧をVwprAYとすると、(5)(6)式が成り立つ。
VwprXY=VprXY−VfXY …(5)
VwprAY=VprAY−VfAY …(6)
パルスPrx1,Pry1,Pra1に続いてパルスPrx2,Pry2,Pra2を印加したときの放電が起こる条件は、電極間隙XYに対する印加電圧の最大値をVrXYとし、電極間隙AYに対する印加電圧の最大値をVrAYとして(7)(8)式で表される。
VrXY+VwprXY>VfXY …(7)
VrAY+VwprAY>VfAY …(8)
パルスPrx2,Pry2,Pra2の印加終了時点の電極間隙XYの壁電圧をVwrXYとし、電極間隙AYの壁電圧をVwrAYとすると、(9)(10)式が成り立つ。
VwrXY=VfXY−VrXY …(9)
VwrAY=VfAY−VrAY …(10)
なお、VrXY,VrAYの値が放電開始電圧を超えると壁電圧の極性が変わる。書込みアドレス形式の場合は、壁電圧VwrXYがサステイン期間TSで放電の起きない十分に小さい値でなければならない。また、アドレッシングにおいてアドレスパルスPaとスキャンパルスPyが同時に印加されるセル以外で電極間隙AYで放電が起きてはならないので、壁電圧VwrAYの値も十分に小さくしなくてはならない。
壁電圧VwrXY,VwrAYの値は零近辺に設定することもできる。セルの放電開始電圧のバラツキがあるので、そのバラツキ程度の値にはなるが、小さな値である。(7)〜(10)式から明らかなように壁電圧には(11)(12)式の関係がある。
VwprXY>VwrXY …(11)
VwprAY>VwrAY …(12)
したがって、VwrXY,VwrAYの値が小さければ、VwprXY,VwprAYの値も小さく設定できる。VwrXY,VwrAY,VwprXY,VwprAYの値が小さければ、電荷形成のための放電及び電荷調整のための放電における壁電圧変化量が少なく、発光量も少ない。
〔前回点灯セル〕
一方、前回点灯セルについては、パルスPrx1,Pry1,Pra1によって壁電圧の極性を反転させる。アドレッシング準備期間TRの開始時点では、アドレス電極Aの近傍の壁電荷はほぼ零であるので、この時点の電極間隙AYの壁電圧VwsAYは、電極間隙XYの壁電圧VwsXYの半分である。
アドレッシング準備期間TRの開始時点での壁電圧VwsXY,VwsAYの極性は、パルスPrx1,Pry1,Pra1による印加電圧の極性と同一であるので、(3)式及び(4)式を満たしておれば放電は起こる。放電が起これば、パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加終了後の壁電圧は前回非点灯セルと同一になり、パルスPrx2,Pry2,Pra2の印加による壁電圧の推移は前回非点灯セルと同様である。
図9は駆動シーケンスの第2例を示す電圧波形図である。
本例と図7の例とを見比べることによりサステインパルスPaの個数に制約がないことが判る。すなわち、上述の図7の例ではサステイン期間TSの最終のサステインパルスPaが主電極X1〜Xnに印加されたが、本例では主電極Y1〜Ynに印加される。つまり、サステイン期間TSの終了時点での壁電圧の極性が図7の例と反対になる。しかし、アドレッシング準備期間TRにおいては図7の例と同一条件のパルスPrx1,Pry1,Pra1,Prx2,Pry2,Pra2が印加される。
図10は図9に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。
前回非点灯セルにおける壁電圧の推移は図7と同様になる。前回点灯セルにおいては、パルスPrx1,Pry1,Pra1の最大値の選定によって、放電が起こる場合と起こらない場合とが生じる。図では放電の起こる場合の壁電圧の推移を破線で示し、起こらない場合の壁電圧の推移を実線で示してある。
電極間隙XY,AYで放電の起こる条件は(13)(14)式で表される。
VprXY−VwsXY>VfXY …(13)
VprAY−VwsAY>VfAY …(14)
パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加終了時点での壁電圧VwprXY,VwprAYは、パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加で放電の起こる場合と起こらない場合とで異なり、(15)(15’)(16)(16’)式で表される。
VwprXY=VprXY−VfXY 〔放電の起こる場合〕 …(15)
VwprXY=VwsXY 〔放電の起こらない場合〕…(15’)
VwprAY=VprAY−VfAY 〔放電の起こる場合〕 …(16)
VwprAY=VwsAY 〔放電の起こらない場合〕…(16’)
しかし、パルスPrx1,Pry1,Pra1の印加による放電の有無に係わらず、(17)(18)式が成り立つ。
VwprXY≧VprXY−VfXY …(17)
VwprAY≧VprAY−VfAY …(18)
したがって、(5)〜(8)式を考慮すると、パルスPrx2,Pry2,Pra2の印加によって必ず放電の起こることが判る。
図11は駆動シーケンスの第3例を示す電圧波形図である。上述の第1例及び第2例は、今回点灯セルでアドレス放電を起こさせる書込みアドレス形式の駆動例であったが、今回非点灯セルでアドレス放電を起こさせる消去アドレス形式にも本発明を適用することができる。
図7及び図9の駆動シーケンスとの差異は、サステイン期間TSにおける最初のサステインパルスPsの印加対象である。消去アドレス形式では、アドレッシング期間TAの終了時点で、主電極Y1〜Ynには負の壁電荷、主電極X1〜Xnには正の壁電荷が溜まっているので、最初にサステインパルスPsを主電極1〜Xnに印加する。サステインパルスPsを負極性とする場合は逆に主電極Y1〜Ynに印加する。例示は最終のサステインパルスPsを主電極1〜Xnに印加するものであるが、主電極Y1〜Ynに印加してもよい。消去アドレス形式でもサブフィールド毎にサステインパルスPaの個数を1個単位で設定可能である。
アドレッシング準備期間TRでの壁電圧の変化は第1例及び第2例と同様である。ただし、アドレッシング準備期間TRの終了時点における電極間隙XYの壁電圧VwrXYが、点灯維持に十分な値でなければならない。壁電荷の極性は主電極Yが負側である。壁電圧VwrXYに合わせて壁電圧VwprXYも大きくする。
図12は駆動シーケンスの第4例を示す電圧波形図である。
アドレッシング準備期間TRにおいて、パルスPrx2,Pry2,Pra2による電荷調整に先立って、全ての主電極Y1〜Ynに矩形波形のパルスPry1’を印加することによって、全てのセルに所定の壁電圧を生じさせる。パルスPry1’の波高値は、放電開始電圧VfXY,VfAYを超えるように設定する。
図13は図12に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。
前回非点灯セルではパルスPry1’の印加によって1回の放電が起こる。この放電は壁電圧VwprXY,VwprAYを生じさせる。パルスPrx2,Pry2,Pra2の印加以降の壁電圧の変化は第1例と同様である。ただし、消去アドレス形式の場合は、パルスPrx2,Pry2,Pra2の印加終了時点の壁電圧VwrXYが十分に大きくなるようにパルスPry1’の波高値を設定しなければならない。
前回点灯セルでは、パルスPry1’の印加によっては放電が起きない。印加時点の壁電圧VwsXYの極性がパルスPry1’と反対になるからである。したがって、第2例におけるパルスPrx1,Pry1,Pra1で放電の起きない場合と同様であり、(19)(20)式が成り立つ。
VwprXY=VwsXY …(19)
VwprAY=VwsAY …(20)
図14は図12の変形例の印加電圧と壁電圧の波形図である。
VwsXYは点灯維持に十分な大きさであるので、消去アドレス形式を採用しても問題はない。すなわち、図14のようにサステイン期間TSの終了時点の壁電圧の極性が図13の例と反対であっても、適正なアドレッシング準備は可能である。ただし、パルスPry1’の印加によって前回点灯セルでも放電が起こる。前回非点灯セルの壁電圧の変化は、サステイン期間TSの終了時点の壁電圧の極性に依存しない。
図15は駆動波形の第1変形例を示す図である。
微小放電を起こさせるために印加する電圧は、必ずしも零から一定の変化率で上昇させる必要はない。印加電圧が放電開始電圧Vfに達するまでは放電が起こらないので、壁電圧を考慮してセル電圧が放電開始電圧を越えない範囲内の設定値Vqまで急激に立ち上がり、その後に設定値Vrまで緩やかに上昇する電圧を印加してもよい。例示のように例えば主電極Xに矩形波形の電圧を印加し、他方の主電極Yにランプ波形の電圧を印加すれば、電極間隙XYの合成印加電圧は台形波形となる。
図16は駆動波形の第2変形例を示す図である。
ランプ電圧の代わりに鈍波波形の電圧を印加して微小放電を起こさせることができる。ただし、電圧の上昇が緩やかになる以前にセル電圧が放電開始電圧に達してはならない。
図17は駆動波形の第3変形例を示す図である。
ランプ電圧の代わりに微小なステップをもつ階段波形の電圧を印加して微小放電を起こさせることができる。ステップの設定により微小放電の大きさを制御することができる。
以上の実施形態は主電極X,Y及びアドレス電極Aが誘電体で被覆された構造のPDP1を駆動対象としてものであった。しかし、対をなす電極の片方のみが誘電体で被覆された構造にも本発明を適用することができる。例えばアドレス電極Aを覆う誘電体がない構造、又は主電極X,Yの一方が放電空間30に露出した構造であっても電極間隙XY,AYに適当な壁電圧を生じさせることができる。印加電圧の極性、値、印加時間、上昇の変化率は例示に限定されない。また、本発明は、PDP,PALCを含む表示デバイスだけでなく、壁電荷が放電に係わる構造の他のガス放電デバイスに適用可能である。ガス放電を表示のために起こさせる必要はない。
以上の実施形態によれば、放電開始電圧のバラツキによる電圧マージンの縮小を解消し、駆動の信頼性を高めることができる。画像の表示を行う場合において背景輝度を低減し、表示のコントラストを高めることができる。さらに、印加電圧の極性の制限を緩和し、駆動シーケンスの自由度を高めることができる。
本発明の原理図である。 本発明の原理図である。 本発明に係る微小放電の電流−電圧特性を示す波形図である。 本発明に係るプラズマ表示装置の構成図である。 PDPの内部構造を示す斜視図である。 フィールド構成を示す図である。 駆動シーケンスの第1例を示す電圧波形図である。 図7に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。 駆動シーケンスの第2例を示す電圧波形図である。 図9に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。 駆動シーケンスの第3例を示す電圧波形図である。 駆動シーケンスの第4例を示す電圧波形図である。 図12に対応した印加電圧と壁電圧の波形図である。 図12の変形例の印加電圧と壁電圧の波形図である。 駆動波形の第1変形例を示す図である。 駆動波形の第2変形例を示す図である。 駆動波形の第3変形例を示す図である。
符号の説明
1 PDP(ガス放電デバイス)
X 主電極(電極)
Y 主電極(スキャン電極)
A アドレス電極(データ電極)
Vq 電圧値(第1設定値)
Vr 電圧値(第2設定値)
C セル
Vw 壁電圧
ES 表示画面
Pra2,Prx2,Pry2 パルス(電荷調整において印加する電圧)
Pra1,Prx1,Pry1 パルス(ランプ波形の電圧パルス)
Pry1’ パルス(矩形波形の電圧パルス)
f フィールド
sf1〜8 サブフィールド

Claims (4)

  1. 第1の電極と、前記第1の電極と対になる第2の電極と、前記第1の電極および前記第2の電極に交差する第3の電極と、を備えるガス放電デバイスの駆動方法であって、
    アドレッシング準備期間において、前記第1の電極と前記第2の電極との間、および前記第2の電極と前記第3の電極との間に、前記第2の電極を陽極として各電極間の電位差が時間の経過に伴って徐々に増大する第1のパルスを印加し、次いで前記第2の電極を陰極として前記各電極間の電位差が時間の経過に伴って増大する第2のパルスを印加
    前記第1のパルスの印加時に、前記第1の電極と前記第2の電極との間および前記第2の電極と前記第3の電極との間において、当該各電極間に前記第2のパルスの印加により放電を生じさせるのに充分な壁電荷が形成されていない場合に、放電を生じさせて壁電荷を形成させ、
    前記第2のパルスの印加時に、前記第1の電極と前記第2の電極との間および前記第2の電極と前記第3の電極との間に放電を生じさせて、壁電荷を減少させるように壁電荷調整を行い、
    前記アドレッシング準備期間の後のアドレッシング期間において、前記第2の電極に負極性のパルスを印加しかつ前記第3の電極に正極性のパルスを印加して、前記第2の電極と前記第3の電極との間の電位差を前記第2のパルスの印加時よりも大きくして放電を起こすことによりアドレッシングを行う
    ことを特徴とするガス放電デバイスの駆動方法。
  2. 前記第1のパルスは、セルが1つ前のサブフィールドにて点灯したか否かにかかわらず、当該セルに放電を生じさせる電荷形成パルスである
    請求項1に記載のガス放電デバイスの駆動方法。
  3. 前記アドレッシング準備期間において、前記第2のパルスを印加して前記第2の電極と前記第3の電極の間に放電を生じさせることにより、
    前記アドレッシング期間において、非点灯セルにアドレス放電を生じさせないように前記第2の電極と前記第3の電極との間の壁電荷による電圧を調整する
    請求項1に記載のガス放電デバイスの駆動方法。
  4. 前記アドレッシング準備期間において印加される第1のパルスおよび前記第2のパルスは、ランプ波形の電圧パルス、または鈍波波形の電圧パルス、または微小なステップをもつ階段波形の電圧パルスのいずれかである
    請求項1に記載のガス放電デバイスの駆動方法。
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