JP5114911B2 - バッテリパック及び電子機器 - Google Patents

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Description

本発明は、バッテリパック及び電子機器に関し、特に、携帯することが可能な電子機器に使用するバッテリパックであって、衝撃を検知して所定の場合に当該バッテリパックを使用不可能とするバッテリパック及び電子機器に関する。
ノート型のパーソナルコンピュータ(ノートパソコン)やデジタルカメラなどの電子機器は、バッテリ(電池)を使用することにより、電気のない屋外などに持ち出して使用することができる。しかし、電子機器を持ち運ぶ際、偶発的に電子機器を落下させ、衝撃を与えてしまうことがある。
そこで、例えば、携帯電話に加速度センサを取り付けることにより、携帯電話に強い衝撃が与えられるとその衝撃を検出し、衝撃度、衝撃回数などの履歴を残すことが提案されている(特許文献1参照)。これにより、携帯電話にこれまでにどの程度の衝撃があったのか、何回衝撃があったのか等の衝撃の履歴を確認することができる。
特開2006−119484号公報
携帯電話等の電子機器に衝撃が加わると、当該電子機器の電源としてこれに搭載されているバッテリパックにも衝撃が加わる。バッテリパックへの衝撃は、これまで問題になることは無かった。
しかし、バッテリパックの出力電圧が高電圧化しているため、バッテリパックへの衝撃が無視できなくなっている。即ち、現在、ノートパソコン、デジタルカメラ等の電子機器のバッテリとしては、主にリチウムイオン電池が利用されている。リチウムイオン電池の出力電圧は、例えば4.2V/セルと、非常に高電圧である。特に、ノートパソコンにおいては、複数のリチウムイオン電池を組み合わせて、ひとつのパック(バッテリパック)にしている。このため、バッテリパックの出力電圧は、更に高電圧となる。例えば、4個のリチウムイオン電池を直列に接続すると、16.8Vとなる。
本発明者の検討によれば、過去に数回衝撃が加わったリチウムイオン電池のバッテリパックを使い続けると、以下のような問題を発生する可能性がある。
過去に数回衝撃が加わった後、更にある一定の強さの衝撃が加わることにより、バッテリパックを構成するリチウムイオン電池の内部で短絡し、発火する恐れがある。また、ノートパソコン用のリチウムイオン電池のバッテリパックは、組電池(複数の電池の組合せ)となっている。このため、ある一定の強さの衝撃が加わると、個々のリチウムイオン電池の間のバランスが崩れる。この結果、特定のチウムイオン電池に充電又は放電現象が集中し、過充電又は過放電を引き起こしやすくなり、非常に危険である。
そこで、リチウムイオン電池のバッテリパックが強い衝撃を受けた場合、そのバッテリパックからの出力電流を遮断し、当該バッテリパックを使用不可能な状態にして、リチウムイオン電池の内部における短絡による発火、リチウムイオン電池の間のセルバランス崩れによる過充電、過放電などの障害を未然に防ぐ必要がある。
本発明は、衝撃を検知して所定の場合に当該バッテリパックを使用不可能とすることができるバッテリパックを提供することを目的とする。
また、本発明は、衝撃を検知して所定の場合に当該バッテリパックを使用不可能とすることができるバッテリパックを装着して動作する電子機器を提供することを目的とする。
本発明のバッテリパックは、バッテリと、前記バッテリと接続された1対の端子であって、前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段と、前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部と、前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備える。前記出力制御手段が、前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備える。前記制御部が、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する。前記制御部が、前記検出手段の検出値が前記閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶する。前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信する。前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する。
好ましくは、本発明の一実施態様において、前記制御部が、復旧処理の実行を指示する指示信号を検出した場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにする。
好ましくは、本発明の一実施態様において、前記制御部が、前記指示信号を検出した場合、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数以下である場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにし、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記スイッチをオフのままとする。
好ましくは、本発明の一実施態様において、当該バッテリパックが、更に、前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み出すためのデータ出力端子を備える。当該バッテリパックが、前記データ出力端子を介して、前記衝撃履歴を出力する。
本発明の電子機器は、着脱自在に装着されるバッテリパックと、前記バッテリパックから供給される電力により動作する負荷とを備える。前記バッテリパックは、バッテリと、前記バッテリと接続された1対の端子であって、前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段と、前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部と、前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備える。前記出力制御手段が、前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備える。前記制御部が、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する。前記制御部が、前記検出手段の検出値が前記閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶する。前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信する。前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する。
本発明のバッテリパックによれば、前記制御部は、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、例えば前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを遮断して当該電流を遮断する。これにより、例えばリチウムイオン電池等からなるバッテリパックが強い衝撃を受けた場合、そのバッテリパックからの出力を遮断し、当該バッテリパックを使用不可能な状態にすることができる。この結果、バッテリ(個々のセル)の内部における短絡による発火を防止し、バッテリを構成するセルの間のセルバランス崩れを防止し、これによる過充電、過放電などの障害を防止することができる。また、本発明のバッテリパックによれば、出力制御手段において、制御部が、検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、スイッチをオフすることにより、バッテリと1対の端子との間の電流パスを遮断する。これにより、例えば前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを容易かつ確実に遮断することができる。また、本発明のバッテリパックによれば、検出手段の検出値が閾値以上である場合、検出値と前記検出値が閾値を超えた回数が衝撃履歴として記憶される。これにより、検出値が閾値を超えただけで一律にスイッチをオフするのではなく、衝撃履歴に基づいて、適切に電流パスを遮断することができる。また、本発明のバッテリパックによれば、制御部が、検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、ヒューズ切断回路に切断信号を送信し、ヒューズ切断回路が切断信号に基づいてヒューズを切断する。これにより、バッテリパックからその後一切電流が流れないようにすることができ、確実にバッテリパックを使用不可能な状態とすることができる。
本発明の一実施態様によれば、制御部が、スイッチをオンとすることにより、バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにする。これにより、一旦スイッチのオフにより電流パスが遮断されたバッテリパックを、経験的に確実に安全な範囲で、再度使用可能な状態とすることができる。
本発明の一実施態様によれば、検出値が閾値を超えた回数が所定の回数以下である場合、スイッチをオンとすることにより、バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにし、検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、スイッチをオフのままとする。これにより、検出値と検出値が閾値を超えた回数の双方に基づいて、経験的に確実に安全な範囲で、スイッチのオン又はオフを制御することができる。
本発明の一実施態様によれば、バッテリパックが、データ出力端子を介して、衝撃履歴を出力する。これにより、ユーザは、バッテリパックの衝撃履歴を確認することができ、その不具合の原因の1つとして、バッテリパックへの衝撃が存在することを知ることができる。
本発明の電子機器によれば、本発明のバッテリパックを搭載することにより、前述のように、検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、そのバッテリパックからの出力を遮断し、当該バッテリパックを使用不可能な状態にすることができる。この結果、バッテリの発火、過充電、過放電などの障害を防止することができ、これにより、当該電子機器のこれにより、バッテリパックに起因する電子機器の故障や事故を未然に防止して、ユーザの安全を図ることができる。また、本発明の電子機器によれば、本発明のバッテリパックを搭載することにより、前述のように、例えば前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを容易かつ確実に遮断することができ、また、検出値が閾値を超えただけで一律にスイッチをオフするのではなく、衝撃履歴に基づいて、適切に電流パスを遮断することができ、バッテリパックからその後一切電流が流れないようにすることができ、確実にバッテリパックを使用不可能な状態とすることができる。
図1は、本発明のバッテリパックの一例を示す構成図である。図2及び図3は、本発明のバッテリパックについて説明するための説明図である。
バッテリパック31は、図1に示すように、その筐体1、保護回路2、ヒューズ3、加速度センサ4、記憶素子5、スイッチ6、バッテリ7を備える。スイッチ6は保護回路2に設けられる。保護回路2(制御部20)、加速度センサ4、記憶素子5及びスイッチ6は、出力制御手段を構成する。加速度センサ4は衝撃検出手段である。また、バッテリパック31即ち筐体1は、一対の出力端子8及び9を備え、これに加えて、一対の出力端子8及び9とは独立に設けられたセンサ出力端子10、データ出力端子11及び復旧端子12を備える。
バッテリ7は、筐体1に着脱可能に固定され、複数の電池(セル)を直列に接続することにより構成される。この例では、図示しないが、例えば4個のリチウムイオン電池が直列に接続される。この場合、バッテリ7の出力電圧は、例えば4.2(V/セル)×4(セル)=16.8(V)である。バッテリ7は、保護回路2等と共に筐体1の内部に密封され、1個のパック(バッテリパック31)とされる。なお、バッテリ7はリチウムイオン電池以外の電池で構成されても良く、個数も4個に限られず、1個であっても良い。
バッテリ7の出力電圧は、出力端子8及び出力端子9との間に出力される。出力端子8が正の電圧端子であり、出力端子9が負の電圧端子(接地電位又は基準電位の端子)である。図2(A)に示すように、バッテリパック31は、ノートパソコン、デジタルカメラ、携帯電話等の電子機器30に搭載され、その動作部(負荷)32に対して出力端子8及び9から電源を供給する。バッテリパック31は電子機器の筐体(図示せず)に固定される。動作部32は、例えば電子機器30がノートパソコンである場合、当該コンピュータの本体からなる。バッテリ7からの電流は、スイッチ6及びヒューズ3を介して、出力端子8から動作部32へ出力される。ヒューズ3は、例えば過大な電流が流れると溶断することにより、電子機器30(の動作部32)を過電流から保護する。
保護回路2は、スイッチ6と、バッテリパック31を衝撃から保護する保護処理を実行する保護処理部である制御部20とからなる。制御部20は、CPUと主メモリ(共に図示せず)とを備えるコンピュータからなり、主メモリ上に存在する当該制御プログラムをCPUで実行することにより実現される。制御部20は、後述する加速度センサ4における衝撃の検出結果に基づいて、スイッチ6のオン及びオフを制御する。
スイッチ6は、例えば周知のトランジスタのようなスイッチング素子からなる。スイッチング素子としては、例えばMOSFET、パワーMOSFET等が用いられる。スイッチ6は、それがオンの場合、バッテリ7からの電流を出力端子8に出力する。スイッチ6は、それがオフの場合、バッテリ7からの電流を遮断する。スイッチ6のオフにより、バッテリパック31から電流が流れなくなり、バッテリパック31が使用不可能となる。この例では、スイッチ6は、制御部20と一体に保護回路2として設けられるが、保護回路2の外部に設けるようにしても良い。スイッチ6は、バッテリ7(の正の出力端子)とヒューズ3との間に直列に挿入されていれば良い。
加速度センサ4は、筐体1に固定され、周知の構成を備え、例えば3次元(3軸)加速度センサからなる。加速度センサ4は、バッテリパック31に加えられた衝撃を加速度として検出し、検出値として当該加速度に比例する電圧(電圧値)を出力する。衝撃の大きさ(強さ)は電圧値で示され、衝撃が大きいほど検出される電圧値も大きい。バッテリパック31に衝撃が加わると、加速度センサ4から電圧が出力され、保護回路2に入力され、制御部20により読み取られる。制御部20(又は保護回路2)は、AD変換器(図示せず)を備え、加速度センサ4からの電圧値(アナログ値)をデジタル値に変換した上で読み取る。
制御部20は、読み取った電圧値(即ち、加速度センサ4の出力する電圧値)が閾値未満(又は、閾値以下)である場合、何ら処理を行わない。即ち、スイッチ6が操作されることはなく、オン(オン状態)のままとされる。閾値(衝撃の強さの閾値)は、予め所定の値に設定され、制御部20に内蔵される。閾値は経験的に定めることができる。
制御部20は、読み取った電圧値が閾値以上である(又は、閾値より大きい)場合、その都度、当該読み取った電圧を、その順に、記憶素子5に記憶する(書き込む)。これにより、記憶素子5には、当該バッテリパック31へ加えられた衝撃の履歴である衝撃履歴が記憶される。記憶素子5は、不揮発性の書き換え可能なメモリ、例えばフラッシュメモリとされる。
衝撃履歴は、図2(B)に示すように、例えばその時点で読み取った「検出電圧」aa、bb、・・・と、これまでの衝撃の「回数」1、2、・・・とからなる。即ち、衝撃履歴は、検出値と検出値が閾値を超えた回数とからなる。制御部20は、それまでに記憶素子5に書き込んだ回数Nを保持して、これに「+1」して衝撃の回数N+1を算出する。値N+1は、新しい「書き込んだ回数」として保持される。なお、制御部20のCPUの備えるタイマ(図示せず)を用いて、当該電圧を読み取った日時を、「検出日時」として付加するようにしても良い。
この後、制御部20は、スイッチ6をオフ(オフ状態)とする。これにより、バッテリ7から出力端子8へ流れる電流が遮断され、バッテリパック31は使用不可能な状態になる。従って、バッテリパック31は、ある一定の強さの衝撃が加えられた場合、一時的に、電流が流れないようにされる。この状態で、バッテリパック31の出力端子8と出力端子9との間に電圧を加えたとしても、スイッチ6がオンとなることはない。
なお、制御部20(保護回路2)には、スイッチ6のオフの後も、図1に点線で示す電源線を介して、バッテリ7から電源が供給される(図7、図8及び図9では図示を省略している)。これにより、制御部20は、復旧端子12に電圧が印加されたことを検出することができる。この電源は必要最小限であれば良いので、好ましくは、図1に点線で示す電流パスにもスイッチ6と同様のスイッチ(図示せず)が挿入される。このスイッチは、スイッチ6と相補的にオン又はオフするようにされ、電流を制限するために小さいサイズのスイッチング素子(MOSFET)とされる。
使用不可能になったバッテリパック31は、再び使用可能な状態に戻すことができる。まず、バッテリパック31が電子機器30から取り外される。この後、図2(C)に示すように、バッテリパック31の復旧端子12と出力端子9との間に、電源装置33から所定の電圧が加えられる。復旧端子12は正の電圧端子として、出力端子9は負の電圧端子として、各々、用いられる。復旧端子12に印加される電圧は、制御部20が復旧処理の実行を指示する指示信号であり、制御部20等の動作する電源である。
制御部20は、復旧端子12に電圧が印加された場合、これを検出して、記憶素子5からこれまでの衝撃回数を読み取る(読み出す)。そして、制御部20は、読み取った衝撃回数が所定の数(例えば10回)以下(又は、未満)である場合、スイッチ6をオフからオンに切り替える。所定の数(衝撃回数の閾値)は経験的に定められる。これにより、バッテリ7と出力端子8との間の電流パスが、再度形成される。この結果、バッテリパック31が再び使用可能な状態になる。
一方、制御部20は、読み取った衝撃回数が所定の数より大きい(又は所定の数以上である)場合、スイッチ6をオフのままとする。これにより、バッテリ7と出力端子8との間の電流パスは遮断されたままとされ、バッテリパック31は使用可能な状態にすることができない。このように、使用可能な状態に戻すことができないバッテリパック31は、廃棄状態(一切使用できない状態)とされる。即ち、このバッテリパック31は、再度使用すると危険な状態にある可能性があるので、復旧できない状態にされる。このように、衝撃回数の閾値及び衝撃強度の閾値を設定することにより、バッテリ7即ちバッテリパック31は、ある一定の強さの衝撃がある一定回数加えられた場合、その後一切電流が流れないようにされる。これにより、バッテリ7を構成する個々の電池(セル)の内部で短絡による発火が発生することを防止し、個々の電池間のセルバランス崩れによる過充電や過放電などが発生することを防止し、ユーザの安全を図ることができる。
バッテリパック31は、例えば使用不可能になった場合、その衝撃履歴を確認することができる。廃棄状態になった場合も同様である。前述のように、バッテリパック31の復旧端子12と出力端子9との間に電源装置33から所定の電圧を加えた状態で、図3(A)に示すように、データ出力端子11を外部のコンピュータ34に接続する。記憶素子5は、図1には示していないが、復旧端子12に供給された電源により動作する。なお、コンピュータ34が、例えばUSB端子のようなデータ出力端子11を介して、制御部20及び記憶素子5等が動作可能な電源を供給するようにしても良い(後述する検出処理部37による処理においても同じ)。
コンピュータ34はバッテリパック31の診断処理部35を備える。診断処理部35は、コンピュータ34の主メモリ上に存在する当該診断プログラムをCPUで実行することにより実現される(後述する検出処理部37も同じ)。
診断処理部35は、データ出力端子11を介して、記憶素子5にアクセスしてその内容(衝撃履歴)を読み出し、図2(B)に示すような衝撃履歴を表示装置36に表示する。これにより、ユーザは、バッテリパック31の衝撃履歴を確認することができ、バッテリパック31の不具合の原因の1つとして、バッテリパック31への衝撃が存在することを知ることができる。
バッテリパック31は、例えば使用不可能になった場合、加速度センサ4が正しく動作するかを検査することができる。廃棄状態になった場合も同様である。前述のように、バッテリパック31の復旧端子12と出力端子9との間に電源装置33から所定の電圧を加えた状態で、図3(B)に示すように、検出手段出力端子(センサ出力端子)10をコンピュータ34に接続する。加速度センサ4は、図1には示していないが、復旧端子12に供給された電源により動作する。
バッテリパック31が、加速度を加えることが可能な加速装置(図示せず)に取り付けられ、所定の値の加速度を加えられる。検出処理部37は、センサ出力端子10を介して、制御部20と同様にして加速度センサ4の出力する検出電圧を読み取り、表示装置36に表示する。これにより、ユーザは、加速度センサ4の出力が正しいか否かを確認することができ、バッテリパック31の不具合の原因の1つとして、加速度センサ4の動作不良が存在することを知ることができる。
図4は、本発明のバッテリパックにおける保護処理フローである。保護回路2の制御部20が、加速度センサ4の出力する電圧を読み取り(ステップS11)、当該読み取った電圧値が閾値以上であるか否かを調べる(ステップS12)。当該読み取った電圧値が閾値以上でない場合、ステップS11以下を繰り返す。当該読み取った電圧値が閾値以上である場合、制御部20が、記憶素子5に衝撃の強さを示す電圧値と、これまでの衝撃の回数を記憶し(ステップS13)、スイッチ6をオフとすることにより、バッテリパック31の出力をオフとする(ステップS14)。
図5は、本発明のバッテリパックにおける参照処理フローである。電子機器30から取り外したバッテリパック31のデータ出力端子11が、図3(A)に示すように、コンピュータ34に接続されると(ステップS21)、診断処理部35が、これを検出して、データ出力端子11を介して、記憶素子5の記憶する衝撃履歴を読み取り(ステップS22)、表示装置36に表示する。
なお、検出処理部37による加速度センサ4の検出電圧の読み取り処理も、図3(B)に示すようにして、図5の参照処理フローとほぼ同様に実行される。
図6は、本発明のバッテリパックにおける復旧処理フローである。電子機器30から取り外したバッテリパック31の復旧端子12と出力端子9との間に、図2(C)に示すように、電源装置33から所定の電圧が加えられる(ステップS31)。保護回路2の制御部20が、記憶素子5からこれまでの衝撃回数を読み取り(ステップS32)、読み取った衝撃回数が所定の数以上であるか否かを調べる(ステップS33)。読み取った衝撃回数が所定の数以上である場合、制御部20は、スイッチ6をオフのままとしてバッテリパック31の出力をオフのままとする(ステップS34)。一方、読み取った衝撃回数が所定の数より少ない場合、制御部20は、スイッチ6をオフからオンに切り替えてバッテリパック31の出力をオンとし、再度、出力端子8に電流が流れるようにする(ステップS35)。
図7は、本発明のバッテリパックの他の一例を示す構成図である。図7の例では、記憶素子5が保護回路2の内部に設けられる。
図7の例では、制御部20が、加速度センサ4から読み取った電圧値が閾値以上である場合、当該読み取った電圧を、保護回路2の内部の記憶素子5に記憶する。この場合、記憶素子5からデータ(衝撃履歴)を読み出すためのデータ出力端子11に代えて、データ出力端子11’が設けられる。記憶素子5の衝撃履歴は、制御部20により読み出されて、データ出力端子11’を介して、前述の診断処理部35に送信(出力)される。なお、図7に点線で示すように、データ出力端子11’を設けずに、データ出力端子11を設けても良い。
図8は、本発明のバッテリパックの更に他の一例を示す構成図である。図8の例では、記憶素子5が省略され、記憶素子5に代えて制御部20を構成するCPUの備えるメモリ(以下、内部メモリという、図示せず)が用いられる。即ち、バッテリパック31は何らかの記憶部を備えれば良い。
図8の例では、制御部20は、加速度センサ4から読み取った電圧値が閾値以上である場合、当該読み取った電圧を、その順に、内部メモリに記憶して、衝撃履歴を作成する。従って、内部メモリへ衝撃履歴と別に衝撃の回数を記憶する必要が無い。図8の例では、図7の例と同様に、データ出力端子11に代えて、データ出力端子11’が設けられる。内部メモリの衝撃履歴は、データ出力端子11’を介して、前述の診断処理部35に送信される。なお、図8の例において点線で示すように、センサ出力端子10を省略するようにしても良い。この場合、加速度センサ4の出力を直接知ることはできない。しかし、バッテリパック31の端子の数を1個減らすことができる。これは図1、図7及び図9の例においても同様である。
図9は、本発明のバッテリパックの更に他の一例を示す構成図である。図9の例は、図8の例において、更に、ヒューズ切断回路13を備える。ヒューズ切断回路13は、ある一定の強さの衝撃がある一定回数加えられた場合、ヒューズ3を切断することにより、バッテリパック31即ちバッテリ7からその後一切電流が流れないようにする。なお、図9の例は、図1及び図7の例にも適用することができる。
ヒューズ切断回路13は、図示しないが、例えば第1及び第2のスイッチと、昇圧回路とにより構成することができる。第1のスイッチは、ヒューズ3の第1端子(出力端子8に接続される端子)を接地電位に接続する。第2のスイッチは、ヒューズ3の第2端子(バッテリ7に接続される端子)を昇圧回路に接続する。昇圧回路は、復旧端子12に印加された電圧を所定の電圧まで昇圧して、保護回路2の制御部20からの切断信号に従って、当該昇圧した電圧を第2のスイッチを介してヒューズ3に印加する。これにより、ヒューズ3に大電流が流れ、ヒューズ3が溶断される。
例えば、図2(C)に示すように、バッテリパック31の復旧端子12と出力端子9との間に、電源装置33から所定の電圧が加えられる。制御部20は、記憶素子5の情報を読み取り、図6のステップS33において衝撃回数が所定の回数以上である場合、ステップS34に代えて、ヒューズ切断回路13に切断信号を送信する。これに応じて、ヒューズ切断回路13は、ヒューズ3に大電流を流してヒューズ3を切断する。これにより、バッテリ7と出力端子8との間の電流パスが遮断され、バッテリパック31が使用不可能な状態になる。図9の例では、バッテリパック31は使用可能な状態には戻らない。
以上から判るように、本発明の実施形態の特徴が以下のように把握される。
(付記1)バッテリと、
前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、
衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、
前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段とを備える
ことを特徴とするバッテリパック。
(付記2)前記出力端子は、前記バッテリと接続された1対の端子であり、
前記出力制御手段は、
前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、
前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備える
ことを特徴とする付記1記載のバッテリパック。
(付記3)前記検出手段は、加速度センサである
ことを特徴とする付記2記載のバッテリパック。
(付記4)当該バッテリパックが、更に、
前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部を備え、
前記制御部が、前記検出手段の検出値が閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶する
ことを特徴とする付記2記載のバッテリパック。
(付記5)前記スイッチと制御部とが保護回路として一体に形成され、
前記記憶部が、前記保護回路とは独立に設けられる
ことを特徴とする付記4記載のバッテリパック。
(付記6)前記制御部が、復旧処理の実行を指示する指示信号を検出した場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにする
ことを特徴とする付記4記載のバッテリパック。
(付記7)前記制御部が、前記指示信号を検出した場合、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数以下である場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにし、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記スイッチをオフのままとする
ことを特徴とする付記6記載のバッテリパック。
(付記8)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられた復旧端子を備え、
前記指示信号は、前記復旧端子に印加される電圧である
ことを特徴とする付記7記載のバッテリパック。
(付記9)前記復旧端子に印加される電圧は、前記制御部の動作する電源である
ことを特徴とする付記8記載のバッテリパック。
(付記10)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み出すためのデータ出力端子を備え、
当該バッテリパックが、前記データ出力端子を介して、前記衝撃履歴を出力する
ことを特徴とする付記4記載のバッテリパック。
(付記11)当該バッテリパックが、更に、
前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、
前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備え、
前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信し、
前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する
ことを特徴とする付記4記載のバッテリパック。
(付記12)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記検出手段から前記検出値を読み取るための検出手段出力端子を備え、
当該バッテリパックが、前記検出手段出力端子を介して、前記検出値を出力する
ことを特徴とする付記1記載のバッテリパック。
(付記13)着脱自在に装着されるバッテリパックと、
前記バッテリパックから供給される電力により動作する負荷とを備え、
前記バッテリパックは、
バッテリと、
前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、
衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、
前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段とを備える
ことを特徴とする電子機器。
(付記14)前記出力端子は、前記バッテリと接続された1対の端子であり、
前記出力制御手段は、
前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、
前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備える
ことを特徴とする付記13記載の電子機器。
(付記15)前記検出手段は、加速度センサである
ことを特徴とする付記14記載の電子機器。
(付記16)当該バッテリパックが、更に、
前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部を備え、
前記制御部が、前記検出手段の検出値が閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶する
ことを特徴とする付記14記載の電子機器。
(付記17)前記スイッチと制御部とが保護回路として一体に形成され、
前記記憶部が、前記保護回路とは独立に設けられる
ことを特徴とする付記16記載の電子機器。
(付記18)前記制御部が、復旧処理の実行を指示する指示信号を検出した場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにする
ことを特徴とする付記16記載の電子機器。
(付記19)前記制御部が、前記指示信号を検出した場合、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数以下である場合、前記スイッチをオンとすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにし、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記スイッチをオフのままとする
ことを特徴とする付記18記載の電子機器。
(付記20)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられた復旧端子を備え、
前記指示信号は、前記復旧端子に印加される電圧である
ことを特徴とする付記19記載の電子機器。
(付記21)前記復旧端子に印加される電圧は、前記制御部の動作する電源である
ことを特徴とする付記20記載の電子機器。
(付記22)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み出すためのデータ出力端子を備え、
当該バッテリパックが、前記データ出力端子を介して、前記衝撃履歴を出力する
ことを特徴とする付記16記載の電子機器。
(付記23)当該バッテリパックが、更に、
前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、
前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備え、
前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信し、
前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する
ことを特徴とする付記16記載の電子機器。
(付記24)当該バッテリパックが、更に、
前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記検出手段から前記検出値を読み取るための検出手段出力端子を備え、
当該バッテリパックが、前記検出手段出力端子を介して、前記検出値を出力する
ことを特徴とする付記13記載の電子機器。
以上、説明したように、本発明によれば、バッテリパック及びこれを備える電子機器において、例えばリチウムイオン電池等からなるバッテリパックが強い衝撃を受けた場合、衝撃履歴に基づいて、適切に電流パスを遮断してバッテリパックの出力を遮断し、当該バッテリパックを使用不可能な状態にすることができる。この結果、バッテリ(個々のセル)の内部における短絡による発火を防止し、バッテリを構成するセルの間のセルバランス崩れを防止し、これによる過充電、過放電などの障害を防止することができる。これにより、バッテリパックに起因する電子機器の故障や事故を未然に防止して、ユーザの安全を図ることができる。
本発明のバッテリパックの一例を示す構成図である。 本発明のバッテリパックの説明図である。 本発明のバッテリパックの説明図である。 本発明のバッテリパックにおける保護処理フローである。 本発明のバッテリパックにおける参照処理フローである。 本発明のバッテリパックにおける復旧処理フローである。 本発明のバッテリパックの他の一例を示す構成図である。 本発明のバッテリパックの更に他の一例を示す構成図である。 本発明のバッテリパックの更に他の一例を示す構成図である。
符号の説明
1 筐体
2 保護回路
3 ヒューズ
4 加速度センサ
5 記憶素子
6 スイッチ
7 バッテリ
8、9 出力端子
10 センサ出力端子
11 データ出力端子
12 復旧端子
31 バッテリパック

Claims (5)

  1. バッテリと、
    前記バッテリと接続された1対の端子であって、前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、
    衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、
    前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段と
    前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部と、
    前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、
    前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備え、
    前記出力制御手段が、
    前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、
    前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備え、
    前記制御部が、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断し、
    前記制御部が、前記検出手段の検出値が前記閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶し、
    前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信し、
    前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する
    ことを特徴とするバッテリパック。
  2. 前記制御部が、復旧処理の実行を指示する指示信号を検出した場合、前記スイッチをオンすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにする
    ことを特徴とする請求項1記載のバッテリパック。
  3. 前記制御部が、前記指示信号を検出した場合、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数以下である場合、前記スイッチをオンすることにより、前記バッテリと1対の出力端子との間の電流パスを形成して当該電流が流れるようにし、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記スイッチをオフのままとする
    ことを特徴とする請求項2記載のバッテリパック。
  4. 当該バッテリパックが、更に、
    前記1対の出力端子とは独立に設けられ、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み出すためのデータ出力端子を備え、
    当該バッテリパックが、前記データ出力端子を介して、前記衝撃履歴を出力する
    ことを特徴とする請求項1記載のバッテリパック。
  5. 着脱自在に装着されるバッテリパックと、
    前記バッテリパックから供給される電力により動作する負荷とを備え、
    前記バッテリパックは、
    バッテリと、
    前記バッテリと接続された1対の端子であって、前記バッテリの出力を外部に出力する出力端子と、
    衝撃を検出してこれに応じた検出値を出力する検出手段と、
    前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記出力端子からのバッテリの出力を遮断する出力制御手段と
    前記検出手段の検出した衝撃の履歴である衝撃履歴を記憶する記憶部と、
    前記バッテリと1対の出力端子との間に設けられたヒューズと、
    前記ヒューズを切断するヒューズ切断回路とを備え、
    前記出力制御手段が、
    前記バッテリと前記1対の端子の一方との間に挿入されたスイッチと、
    前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断する制御部とを備え、
    前記制御部が、前記検出手段の検出値が予め定められた閾値以上である場合、前記スイッチをオフすることにより、前記バッテリと前記1対の端子との間の電流パスを遮断し、
    前記制御部が、前記検出手段の検出値が前記閾値以上である場合、前記検出値と前記検出値が閾値を超えた回数とを、前記衝撃履歴として記憶部に記憶し、
    前記制御部が、前記記憶部から前記衝撃履歴を読み取り、前記検出値が閾値を超えた回数が所定の回数より大きい場合、前記ヒューズ切断回路に切断信号を送信し、
    前記ヒューズ切断回路が、前記切断信号に基づいて、前記ヒューズを切断する
    ことを特徴とする電子機器。
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