JP5110729B2 - トンネル型除塵用スクリーン - Google Patents
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Description
a.夾雑物は、水面より上に掻き揚げた時点で産業廃棄物となり、再び水中に戻すことができなくなる。
b.そのため夾雑物の掻き揚げ装置の他に、掻き揚げた夾雑物の移動集積装置が必要となり、集積された夾雑物に対しては、産業廃棄物としての処理が必要となる。
a.夾雑物が発泡スチロールやPETボトルのような軽量で浮遊性の高いものである場合、レーキに押し下げられている間に夾雑物がレーキから飛び出してしまい、トンネル内に収納できない。
b.発泡スチロールやPETボトルのような人工物については、これを回収しなければならないという社会的な要請が強い。
c.また、発泡スチロールやPETボトルのような軽量で浮遊性の高い夾雑物は、トンネル内の上部に張り付いてしまい、水流や挟雑物の流下の妨げとなりやすい。
d.なお、下流側との水位差が小さい場合、もしくは海や湖沼から取水して夾雑物をもとの海や湖沼に戻す場合のように搬送先との水位差が生じない場合、前記トンネル部の下流側のバルブもしくはゲートを開放しただけでは前記トンネル部に水流が生じないケースが発生する。
前記除塵用トンネルが、その一端に除塵用の配管を連結され、この除塵用配管に強制水流を生起させる手段を付設して、夾雑物を下流側に押し流すことができるようにしたことを特徴とするものである。
A.夾雑物を水中で集積させ、スクリーンから分離させるため、夾雑物は産業廃棄物とならず、そのまま別の箇所の水中に搬送することができる。
B.円弧状レーキ上に浮遊する夾雑物はごく少量であり、定期的に水中から引き揚げて回収し簡単な廃棄物処理を行えばよい。
1)円弧状レーキを除塵用スクリーンに沿って降下させ、夾雑物を除塵用スクリーンの下部に押しやった状態で、上部の通水能力を回復させてそのまま通水する。
2)円弧状レーキを除塵用スクリーンに沿って降下させ、円弧状レーキが掻き下ろした夾雑物をストックできる細長いトンネル部にジェット水流を導入したりすることにより、除塵用スクリーンから分離した夾雑物を水の流れに乗って押し流す。
3)発泡スチロールやPETボトルのように軽量で浮遊性の高い夾雑物については、円弧状レーキを開放角度として無理に円弧状レーキで掻き落とさないようにし、円弧状レーキで水中から掻き上げて回収し、簡単な廃棄物処理を行えばよい。
すなわち、円弧状レーキを開放角度として無理に円弧状レーキで掻き落とさないようにし、なおかつ円弧状レーキから飛び出して浮上した浮遊性の高い夾雑物は円弧状レーキで掻き上げることにより回収して、回収した夾雑物を定期的に所定の処理場に移送すればよい。
図1はこの発明のトンネル型除塵用スクリーンの基本構成を示す概略断面図、図2はその概略正面図である。
図1および図2において、コンクリート製の水路11に設置された除塵用スクリーン12の上部には、昇降式の円弧状レーキ15が取り付けられており、その爪部16が除塵用スクリーン12の隙間にはめ込まれる状態で下向きに保持されている。この円弧状レーキ15の昇降は、油圧シリンダその他の駆動装置で行うことができる。
前記トンネル状空間を形成するためには、円弧状レーキ15も下向きの円弧状断面とすることが望ましい。
しかしながら発泡スチロールやPETボトルのように軽量で浮遊性の高い夾雑物の場合、前記円弧状レーキ15が水面から完全に没するまでは、軽量かつ浮遊性の高い夾雑物20が前記円弧状レーキ15から開放されて水面に移動しやすくなるように、前記円弧状レーキ15を開放角度に保持しておく。
前記円弧状レーキ15を回転させるための手段としては、図示はしていないが、前記円弧状レーキ15の支持アーム17内に回転アームを内蔵し、円弧状レーキ15に取り付けた歯車を前記回転アームで駆動して回転させたり、円弧状レーキ15端部に外付けしたレバーで前記円弧状レーキ15を回転させることができる。
前記円弧状レーキ15の開放角度とは、円弧状レーキ15の上流側端部がほぼ水平方向に向いている状態をいう。また、円弧状レーキ15の本来の夾雑物20の掻き落とし角度とは、該円弧状レーキ15の円弧状断面の両端がほぼ下向きとなっている状態をいう。
(a)ステップ1
除塵用スクリーンの主目的である除塵時は、円弧状レーキ15を水面よりも上に引き揚げておく。
(b)ステップ2
除塵用スクリーン12から夾雑物21を取り除く場合は、円弧状レーキ15を除塵用スクリーン12に沿って水中に降下させる。
その際、前記円弧状レーキ15が水面から完全に没するまでは、軽量かつ浮遊性の高い夾雑物20が前記円弧状レーキ15から開放されて水面に移動しやすくなるように、前記円弧状レーキ15を開放角度に保持しておく。
したがって、水中を浮遊する夾雑物20は円弧状レーキ15に押し下げられそうになっても前記円弧状レーキ15が開放角度に保持されているために、前記円弧状レーキ15から開放されて水面に移動する。
(c)ステップ3
その後、前記円弧状レーキ15を本来の夾雑物20の掻き落とし角度に回転して降下させ、除塵用スクリーン12が捕捉した夾雑物20を底周辺に押し下げる。
このように円弧状レーキ15を除塵用スクリーン12に沿って降下させ、夾雑物20を除塵用スクリーン12の下部に押しやった状態で、上部の通水能力が回復するのでそのまま通水することができる。
(d)ステップ4
除塵用スクリーン12から分離した夾雑物20は、除塵用スクリーン12と水路11の底面の間の空間に放たれ、除塵用スクリーン12による拘束がなくなるので水の流れに乗って排除される。
(e)ステップ5
その後、円弧状レーキ15を上昇させると、ステップ1の状態に復帰する。
なお、前記円弧状レーキ15から開放され、水面付近を浮遊していた軽量で浮遊性の高い夾雑物20は、前記円弧状レーキ15で掻き上げて回収し、スクリーンの背後に集積して除塵作業が完了する。
さらに、最初の位置に円弧状レーキ15をセットし、再び除塵を開始する(ステップ1)。
以上のプロセスを繰り返すことにより、スクリーンの除塵機能は維持される。
図3は、本発明のトンネル型除塵用スクリーンの実施例の要部の概略を示す斜視図、図4はその概略正面図である。
したがって、この円弧状ガイド部34と降下した円弧状レーキ43とは筒状の通路を形成するよう構成されている。
なお、前記除塵用の配管51には、前記除塵用トンネル35と近接する位置に開閉バルブ53が取り付けてあり、該開閉バルブ53を開放することにより前記強制水流が生起するよう構成されている。
以上のプロセスを繰り返すことにより、除塵用スクリーン30の除塵機能は維持される。
12 除塵用スクリーン
15 円弧状レーキ
16 爪部
20 夾雑物
21 円弧状ガイド
30 除塵用スクリーン
32 分岐水路
33 水路壁
34 円弧状ガイド部
35 除塵用トンネル
41 スクリーン本体
42 夾雑物
43 円弧状レーキ
44 駆動機構
45 軸棒
51 除塵用配管
52 貯水槽
53 開閉バルブ
Claims (3)
- 除塵用スクリーンと、該除塵用スクリーンの上流側の水路底に設けた円弧状ガイド部と、通常除塵用スクリーンの上部に位置している昇降可能な円弧状レーキとを備え、前記円弧状レーキを前記除塵用スクリーンに沿って降下させて夾雑物を除塵用スクリーン下部の円弧状ガイド部に押しやり、前記除塵用スクリーンから分離した夾雑物を、前記除塵用スクリーン下部の円弧状ガイド部と降下した円弧状レーキとで構成される除塵用トンネルから排出させるようにした除塵用スクリーンにおいて、
前記除塵用トンネルが、その一端に除塵用の配管を連結され、この除塵用配管に強制水流を生起させる手段を付設して、夾雑物を下流側に押し流すことができるようにしたことを特徴とする除塵用スクリーン。 - 前記強制水流を生起させる手段が、除塵用スクリーンより高い位置に設置した貯水槽と、該貯水槽と前記除塵用トンネルとの間を連結する除塵用の配管とを備えるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の除塵用スクリーン。
- 前記除塵用の配管が、前記除塵用トンネルと近接する位置に開閉バルブを取り付けられており、該開閉バルブを開放することにより前記強制水流が生起するよう構成されていることを特徴とする請求項1に記載の除塵用スクリーン。
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