JP4633705B2 - 汚泥掻寄装置 - Google Patents

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Description

本発明は、矩形の汚泥沈殿槽に設置される汚泥掻寄装置に関する。
下水処理施設などにおいては、被処理液に含まれる汚泥を濃縮し、分離するための汚泥沈殿槽が使用される。施設の規模や被処理液の種類に応じて、円形又は矩形の汚泥沈殿槽が採用される。一般に、円形の汚泥沈殿槽は小規模の施設に使用され、一方、矩形の汚泥沈殿槽は中大規模の施設に使用される。
円形の汚泥沈殿槽は、濃縮性が比較的悪い被処理液であってもその処理が可能であるとされる。これは、処理すべき被処理液の量が比較的少なく、掻寄装置などを用いることで汚泥を十分に濃縮することが可能なためである。これに対し、矩形の汚泥沈殿槽は、円形のものと比較し、汚泥の濃縮性が劣る場合があることが指摘されている。これは、処理すべき被処理液の量が多く、被処理液の種類によっては汚泥を十分に沈降させることが困難な場合があるためである。
矩形の汚泥沈殿槽における汚泥の濃縮性を高める手段としては、例えば、特許文献1に記載の掻寄機が知られている。特許文献1に記載の掻寄機は、掻寄部材の往復動作を利用して、槽内の汚泥に含まれる水分又は空気を汚泥から分離させるためのピケットフェンスを往復動させるものである。
特開2002−219499号公報
しかしながら、特許文献1に記載の掻寄機は、排泥管が接続された汚泥排出部(汚泥ピット)内の汚泥に対して、何ら措置を講じることができない。そのため、汚泥排出部内の汚泥の濃縮性が不十分となるおそれがある。汚泥排出部内の汚泥の濃縮性が不十分であると、汚泥の引き抜き濃度が低くなり、その結果、汚泥沈殿槽からの排水量が増大し、後工程の処理設備が大型化する。
本発明は、このような課題を解決するために成されたものであり、汚泥沈殿槽の汚泥排出部において、汚泥を十分に濃縮することが可能な汚泥掻寄装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、矩形の汚泥沈殿槽においては、汚泥排出部以外の領域にて汚泥の沈降を促進させるための手段を講じたとしても、必ずしも排出される汚泥の濃縮性が十分に高くなるものではないとの知見を得た。そして、汚泥の沈降を促進させる手段を汚泥排出部内に直接設置することで、排出される汚泥の濃縮性が高まることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の汚泥掻寄装置は、汚泥の排出口が設けられた汚泥排出部を底部に備える汚泥沈殿槽に設置されるものであって、汚泥沈殿槽の長手方向に往復動する掻寄架台と、この掻寄架台に支持され、汚泥沈殿槽の底部に堆積した汚泥を掻き寄せて汚泥排出部の方向に移動させる汚泥掻寄部材と、掻寄架台の往復動に連動して汚泥排出部内を往復動する汚泥濃縮部材と、一端が汚泥濃縮部材に連結されると共に他端側が掻寄架台に支持されている往復動伝達部材とを備え、汚泥濃縮部材は、往復動伝達部材と連結された上端から下方に延在する第一の棒状部材と、第一の棒状部材の下端に上端が揺動自在に連結されて下方に延在する第二の棒状部材とを有する汚泥濃縮部材は、第一の棒状部材と第二の棒状部材の組み合わせを汚泥沈殿槽の短手方向に複数有することが好ましい。
上記構成の汚泥掻寄装置では、掻寄架台の往復動作を利用して、汚泥排出部内に配置される汚泥濃縮部材が往復動する。汚泥濃縮部材が汚泥排出部内を往復動すると、汚泥濃縮部材によって被処理液中に含まれる汚泥が該部材の軌道の両側へと退けられる。すなわち、汚泥濃縮部材が被処理液中を通過すると、短時間ではあるが被処理液中に水道(みずみち)が形成される。そうすると、被処理液中の水の上方への移動及び汚泥の下方への沈降が促進される。また、汚泥濃縮部材によって被処理液を緩やかに攪拌することで、汚泥に付着している気泡を汚泥から分離し、汚泥の沈降を促進させるという効果も奏される。また、汚泥濃縮部材が、往復動伝達部材と連結された上端から下方に延在する第一の棒状部材と、第一の棒状部材の下端に上端が揺動自在に連結されて下方に延在する第二の棒状部材を備える構成を採用にすることで、汚泥濃縮部材が一部材からなる場合と比較し、汚泥排出部の側壁の形状に合わせて汚泥濃縮部材が変形することができ、汚泥排出部内の被処理液と汚泥濃縮部材とをより十分に接触させることができる。
矩形の汚泥沈殿槽では、処理すべき被処理液の量に対して、汚泥排出部の容積が不十分であり、汚泥排出部での滞留時間を十分に確保できない場合が多い。その結果として、汚泥排出部内の汚泥の濃縮性が不十分となると考えられる。矩形の汚泥沈殿槽に対して本発明の汚泥掻寄装置を用いることで、汚泥排出部内の汚泥の濃縮性が高まり、排出口から十分に濃縮した汚泥を排出することができる。
本発明に係る汚泥掻寄装置は、一端が汚泥濃縮部材に連結されると共に他端側が掻寄架台に向けて延在する往復動伝達部材を備えるものであり、この往復動伝達部材の他端側は掻寄架台に支持されていることが好ましい。かかる構成により、掻寄架台の往復動を汚泥排出部内に配置される汚泥濃縮部材に伝えることができ、掻寄架台に連動して汚泥濃縮部材を往復動させることができる。
また、上記往復動伝達部材の他端側は、掻寄架台に対して汚泥沈殿槽の長手方向に摺動自在に支持されていることが好ましい。この場合、汚泥排出部の幅(汚泥沈殿槽の長手方向)が掻寄架台の往復動作の幅よりも狭い場合であっても、該汚泥排出部の幅に合わせて汚泥濃縮部材の往復動作の幅を容易に調整することができる。
本発明の汚泥掻寄装置によれば、汚泥沈殿槽の汚泥排出部において汚泥を十分に濃縮することができる。
以下、本発明による汚泥掻寄装置の好適な実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において、同一または相当要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
(第一実施形態)
本発明に係る汚泥掻寄装置の第一実施形態について図1〜図8を参照しながら説明する。図1は本実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す正面模式図、図2は本実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す側面模式図である。図3はフライト(汚泥掻寄部材)の取付部近傍の拡大図である。図4(a)〜(d)は汚泥濃縮部材の各状態を説明する部分模式図である。図5〜図8はフライトの各状態を説明する部分模式図である。
図1に示すように、本実施形態の汚泥掻寄装置1は、例えば、下水処理場の沈殿池等に配置され、槽(汚泥沈殿槽)2の底部2aに堆積する汚泥等を汚泥ピット(汚泥排出部)15に向けて掻き寄せるものである。槽2は、長手方向に沿って垂直に切った断面が略矩形状を成し、図1の左側から被処理液が供給される(槽2の長手方向へ向かって被処理液が供給される)。
汚泥ピット15は、槽2の被処理液供給側底部に設けられている。汚泥ピット15が設けられた部分の水深は、他の領域と比較して深くなっている。掻き寄せられた汚泥は汚泥ピット15に収集される。汚泥ピット15は、矩形の底部15aとこの底部15aの四辺を囲むように立設している四つの側壁とによって構成されている。四つの側壁はいずれも傾斜面となっており、汚泥ピット15の深度が深くなるにしたがって、対向する位置にある側壁同士の間隔が狭くなるようになっている。汚泥ピット15の底部15aに対向する位置には濃縮汚泥を排出するための排出口16が設けられている。排出口16から引き抜かれた濃縮汚泥は排出ラインL16を通じて汚泥処理施設へと移送されるようになっている。
汚泥掻寄装置1は、槽2内で長手方向に往復動する掻寄架台10と、この掻寄架台10の下部側に揺動可能に支持され、槽2の底部2aに堆積した汚泥を掻き寄せるフライト(汚泥掻寄部材)30と、掻寄架台10を槽2の底部2aに対して略平行に往復動作させる駆動装置40と、上記掻寄架台10の往復動に連動して汚泥ピット15内を往復動する汚泥濃縮部材50と、掻寄架台10の往復動を汚泥濃縮部材50に伝達する管状部材(往復動伝達部材)60aとを具備している。
図1〜3に示すように、槽2の長手方向に往復動作する掻寄架台10、この掻寄架台10を支持すると共に往復動作を案内するガイドユニット20、フライト30の構造及び動作は、特開2003−181209号公報に記載のものとほぼ同等である。具体的には、掻寄架台10は、この掻寄架台10の車輪を構成する主ローラ11を両端に有する複数の主ローラ支持軸12と、長手方向に延びる2本の平行な駆動方向材13とを備え、これらの主ローラ支持軸12と駆動方向材13とが、図3に示すように、結合板12a,13aを介して、互いに直角に交差することにより梯子状に構成されている。主ローラ11は、図1及び図3に示すように、槽2の長手方向に平行な一対の側壁2dに設置された横断面形状が略コ字状のレールを上下2段備えるガイドユニット20の上段の主ガイドレール21内に収容され支持されると共にその走行が案内され、図1に示すように、駆動装置40を構成するモータ41が回転することにより、その駆動力がチェーン42を介して掻寄架台10へ伝達され、当該掻寄架台10が往復動作する。
汚泥掻寄装置1では、掻寄架台10の往復動作を利用して、槽2の底部2aに堆積した汚泥の汚泥ピット15への集積と汚泥ピット15内の汚泥の濃縮処理が同時に行われる。まず、汚泥ピット15内における汚泥の濃縮処理について説明する。なお、ここでは、汚泥ピット15内の汚泥濃縮部材50の往復動作の幅が掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合について説明する。例えば、図1に示す複数のフライト30は、一般に3m程度の間隔で配置される。この場合、掻寄架台10の往復動作の幅は、典型的には3.7m程度に設定される。矩形の汚泥濃縮槽の汚泥ピットの幅は典型的には2〜4m程度であり、掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合が一般的である。
汚泥ピット15内の汚泥の濃縮処理は、汚泥ピット15内に配置される汚泥濃縮部材50と、汚泥濃縮部材50を接続するための部材(棒状部材接続部62)が一端に固定されていると共に他端側が掻寄架台10の方向に延在している管状部材(往復動伝達部材)60aとで構成される汚泥濃縮装置によって行われるものである。ここで、管状部材60aは、掻寄架台10に対して摺動自在に支持されている。具体的には、管状部材60aは、掻寄架台10の上部側に駆動方向材13に沿って一体的に固定された管状部材60b内に挿入され、支持されている。すなわち、管状部材60aと管状部材60bとによって、掻寄架台10の往復動方向に伸縮自在な二重管60が構成されている。
汚泥濃縮部材50は、底部15a方向に延在する複数の棒状部材54と、この棒状部材54に連結され、底部15a方向に垂下する複数の棒状部材55とによって構成されている。棒状部材54は、図1及び図2に示すように、管状部材60aの先端部に設けられた棒状部材接続部62に対して一体的に且つ略等間隔に固定されている。また、連結部材(例えば、短いチェーン)57によって直列に連結されている棒状部材54及び棒状部材55は、互いに揺動自在となっている。なお、棒状部材54,55の断面形状は特に限定されず、例えば、円形、楕円形、矩形、L字形のものを使用できる。被処理液中の汚泥と水とを効率的に分離する観点から、棒状部材54,55の断面形状は矩形又はL字形であることが好ましい。
図1及び図2に示すように、複数の棒状部材54が固定される棒状部材接続部62は、槽2の短手方向である幅全域に亘って延在する部材である。この棒状部材接続部62の両端部には二重管60の内管をなす管状部材60aの先端が固定されている。
図4(a)は、掻寄架台10の動作が往動(図中に示す矢印A方向への動き)から復動(図中に示す矢印B方向への動き)へと切り替わる時の状態を示す部分模式図である。この時の掻寄架台10の位置が前進限位置であり、二重管60が最も収縮した状態である。この状態においては、棒状部材接続部62が槽2の被処理液流入口側の側壁2bに当接している。
図4(b)は、掻寄架台10の復動を開始した後、棒状部材54の先端部54sが汚泥ピット15の側壁15d(側壁2bの対向する位置にある側壁)に当接した状態を示す部分断面図である。この状態となっても掻寄架台10は復動を続けるが、汚泥濃縮部材50及び管状部材60aは側壁2dによってその動きが妨げられ、それ以上掻寄架台10の復動に追従することはない。
図4(c)は、掻寄架台10の動作が復動から往動へと切り替わる時の状態を示す部分模式図である。この時の掻寄架台10の位置が後退限位置であり、二重管60が最も伸長した状態である。この時まで棒状部材54の先端部54sが汚泥ピット15の側壁15dに当接した状態が維持される。
図4(d)は、掻寄架台10の往動を開始した後、棒状部材接続部62が側壁2bに当接した状態を示す部分断面図である。この状態となっても掻寄架台10は往動を続けるが、汚泥濃縮部材50及び管状部材60aは側壁2bによってその動きが妨げられ、それ以上掻寄架台10の復動に往動することはない。その後も掻寄架台10が往動を続け、掻寄架台10の位置が前進限位置となると再び図4(a)の状態となる。
このような一連の動作が繰り返されて、汚泥ピット15内の汚泥に対して、濃縮処理が施される。すなわち、汚泥濃縮部材50が汚泥ピット15内の被処理液中を通過すると、短時間ではあるが被処理液中に水道(みずみち)が形成される。そうすると、被処理液中の水の上方への移動及び汚泥の下方への沈降が促進される。これに加え、汚泥濃縮部材50によって被処理液を緩やかに攪拌することで、汚泥に付着している気泡を汚泥から分離し、汚泥の沈降が促進される。
次に、槽2の底部2aに堆積した汚泥の掻寄処理について図3及び図5〜図8を参照しながら説明する。掻寄架台10が往動する際には、図3及び図5に示すように、掻寄架台10の主ローラ支持軸12に、この軸回りに揺動可能なフライトアーム31を介して接続されたフライト30が、垂下した第一の揺動位置で、槽2の底部2aに堆積した汚泥を汚泥ピット15に向けて掻き寄せる。掻寄架台10の前進限位置に近づくと、フライトアーム31から側壁2dへ向かうように張り出した副ローラ32は、ガイドユニット20の下段に設置された副ガイドレール22の下面に揺動可能に設けられると共にこの副ガイドレール22の下方に略30度の傾斜面を形成するように張り出した下側案内フラップ33を、図6に示すように、ばね力に抗して押し退けて往動する。
副ローラ32は、副ガイドレール22の下面に形成され往動方向に隣接する開口部34下を通り過ぎると(この時の掻寄架台10の位置が前進限位置である)、モータ41が逆回転(図示反時計回り)して掻寄架台10が復動を始め、副ローラ32が下側案内フラップ33の傾斜面に沿って上昇し、上記開口部34を通して副ガイドレール22内に進入する。このとき、フライトアーム31は、図示時計回りに回動して傾斜状態とされ、図7に示すように、フライト30が底部2aと離間した状態とされて、掻き寄せた汚泥を逆方向(復動方向)に掻き戻すこと無く掻寄架台10が復動する。副ローラ32が復動方向に隣接する開口部34に近づくと、副ガイドレール22の下面に揺動可能に設置されると共に上方に延びる上側案内フラップ35をばね力に抗して押し倒して開口部34上を通過する。副ローラ32が開口部34上を通過したら(この時の掻寄架台10の位置が後退限位置である)、モータ41がさらに逆方向に回転し図示時計回りに回転して掻寄架台10が再び往動を始め、図8に示すように、副ローラ32が下側案内フラップ33の傾斜面に沿って降下して副ガイドレール22外へ案内される。このような一連の動作が繰り返されて、底部2aに堆積した汚泥が、汚泥ピット15へと運ばれる。
なお、図3及び図5,7に示すように、主ローラ支持軸12に固定された結合板12aには、フライトアーム31の垂下状態から図示反時計回りのそれ以上の回動を阻止するアームストッパ36が固定されている。また、図5〜図8に示すように、案内フラップ33,35には、副ローラ32により回動された位置から元の位置(図5に示す位置)に円滑に復帰させるためのバネ37、38が各々設けられている。これらのバネ37、38に代えてウエイトを設けてもよい。
このような一連の掻寄架台10及び副ローラ32の動作によりフライト30は揺動し、汚泥ピット15側へ所定区間(開口部34,34同士間の距離)掻き寄せられた汚泥は、下側案内フラップ33より汚泥ピット15側の位置で、一時堆積したままの状態になり、その後、復動して戻って来た汚泥ピット15側の隣のフライト30により、さらに、汚泥ピット15側へ所定区間掻き寄せられ、汚泥は所定区間毎に一つのフライト30で順送りにされ、汚泥ピット15まで掻き寄せられて排出される。
以上の通り、本実施形態にあっては、掻寄架台10と汚泥濃縮部材50とが二重管60を介して連結されており、二重管60の内管をなす管状部材60aは、外管をなす管状部材60bによって掻寄架台10に対して摺動自在に支持されている。そのため、本実施形態のように、汚泥ピット15の幅(掻寄架台の移動方向)が掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合であっても、汚泥ピット15の幅に合わせて汚泥濃縮部材の往復動の幅を容易に調整することができる。
また、本実施形態にあっては、棒状部材接続部62に対して棒状部材54が一体的に固定されている。そのため、例えば、図4(b)に示すように、棒状部材54の先端部54sが側壁15dに当接することで、汚泥濃縮部材50の往復動作が制限される。かかる構成を採用することで、汚泥ピット15の幅に合わせて二重管60を伸縮させる制御手段を別途設置せずとも、汚泥ピット15内において汚泥濃縮部材50を往復動させることができる。
更に、本実施形態においては、棒状部材54に連結部材57を介して棒状部材55が直列に連結されている。汚泥濃縮部材50が複数の棒状部材が直列に連結され、これらの棒状部材同士が互いに揺動自在であると、その連結部分において屈曲可能である。そのため、棒状部材55の先端部が汚泥ピット15の側壁に当接した後、更に棒状部材54の先端部54sが側壁に当接するまで汚泥濃縮部材50を往復動させることができる。したがって、汚泥濃縮部材が一部材からなる場合と比較し、汚泥濃縮部材の往復動作の幅を十分に広くすることができ、汚泥濃縮部材と汚泥濃縮部内の被処理液とをより効率的に接触させることができる。
なお、本実施形態においては、往復動伝達部材(管状部材60a)を掻寄架台に対して摺動自在とする手段として二重管に係る構成を例示したが、汚泥濃縮部材と掻寄架台との間の相対的な距離が可変な構成であれば、これに限定されるものではない。例えば、管状部材60bの代わりに、掻寄架台10の上部側に槽2の長手方向に延在するガイドレールを設けると共に、管状部材60aの代わりに、上記ガイドレールにローラを介して先端側が支持され、このガイドレールに沿って走行する往復動伝達部材を採用してもよい。
(第二実施形態)
本発明に係る汚泥掻寄装置の第二実施形態について図9〜図11を参照しながら説明する。図9は本実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す正面部分模式図である。図10は本実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す側面部分模式図である。図11(a)〜(c)は汚泥濃縮部材の各状態を説明する部分模式図である。
図9〜図11に示す汚泥掻寄装置1aは、以下の点において第一実施形態に係る汚泥掻寄装置1と相違し、その他の構成については同様である。すなわち、(i)棒状部材54が棒状部材接続部62に対して揺動自在に接続されている点;(ii)二重管60の代わりに単なる棒状部材61を採用している点である。
槽2の底部2aに堆積した汚泥の掻寄処理については、第一実施形態と同様であるため、説明を省略し、ここでは、汚泥ピット15内における汚泥の濃縮処理についてのみ説明する。
本実施形態においては、棒状部材54は棒状部材接続部62に対し、揺動自在に接続されている。棒状部材接続部62と棒状部材54は、接続部材(例えば、短いチェーン)53によって接続されている。
図9及び図10に示すように、汚泥濃縮部材50は、棒状部材(往復動伝達手段)61を介して掻寄架台10に固定されている。したがって、汚泥掻寄装置1aにおいては、掻寄架台10の往復動作の幅と汚泥濃縮部材50の往復動の幅は同一である。汚泥掻寄装置1aによれば、汚泥ピット15内の汚泥濃縮部材50の往復動作の幅が掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合であっても汚泥の濃縮処理が可能であることを以下に説明する。
図11(a)は、掻寄架台10の動作が往動(図中に示す矢印A方向への動き)から復動(図中に示す矢印B方向への動き)へと切り替わる時の状態を示す部分模式図である。この時の掻寄架台10の位置が前進限位置である。この状態においては、棒状部材55が汚泥ピット15の被処理液流入口側の側壁15bに沿って当接している。
図11(b)は、掻寄架台10の復動を開始した後、棒状部材55が汚泥ピット15の側壁15dに沿って当接した状態を示す部分断面図である。この状態となっても掻寄架台10は復動を続け、汚泥濃縮部材50は掻寄架台10の復動に追従する。
図11(c)は、掻寄架台10の動作が復動から往動へと切り替わる時の状態を示す部分模式図である。この時の掻寄架台10の位置が後退限位置である。この状態においては、棒状部材54が汚泥ピット15の底部2a側にまで乗り上げている。
その後、掻寄架台10の往動を開始すると、汚泥濃縮部材50は、図11(b)に示す状態を経た後、掻寄架台10が前進限位置までくると再び図11(a)の状態となる。このような一連の動作が繰り返されて、汚泥ピット15内の汚泥に対して、濃縮処理が施される。
本実施形態においては、棒状部材接続部62に対して複数の棒状部材54が揺動自在に固定されている。そのため、図11(c)に示すように、棒状部材54が底部2bに乗り上げることで、汚泥ピット15の幅が掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合であっても掻寄処理と濃縮処理とを同時に行うことができる。
以上、本発明を第一実施形態及び第二実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、上記実施形態においては、汚泥掻寄部材がフライトによって構成される汚泥濃縮装置を例示したが、往復動する機構を具備する掻寄装置であれば、汚泥濃縮部材及び往復動伝達部材以外の構成は従来公知のものを適用してもよい。
また、上記実施形態に係る汚泥掻寄装置は、槽2内に収容された被処理液の液面に浮上したスカムを除去する機能を具備するものではないが、掻寄架台10の往復動作を使用してスカムを除去できる構成を付設してもよい。
更に、上記実施形態においては、汚泥ピット15内の汚泥濃縮部材50の往復動作の幅が掻寄架台10の往復動作の幅よりも狭い場合について説明したが、本発明の汚泥掻寄装置は、汚泥ピット15内の汚泥濃縮部材50の往復動作の幅が掻寄架台10の往復動作の幅よりも広い場合であっても好適に使用できる。この場合、往復動伝達部材は必ずしも掻寄架台に対して摺動自在である必要はないため、往復動伝達部材として、例えば、第二実施形態の棒状部材61を採用すればよい。
また、第一及び第二実施形態においては、棒状部材54に棒状部材55を直列に連結しているが、棒状部材55の代わりに汚泥ピット15の底部又は側壁までの距離に応じた所定の長さを有するチェーンを使用してもよい。なお、汚泥ピット15の形状によっては、棒状部材を直列に連結したり、チェーンを連結したりすることなく、棒状部材が汚泥ピットの汚泥ピット15の底部又は側壁近傍にまで延在してなる汚泥濃縮部材を採用してもよい。
本発明の第一実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す正面模式図である。 本発明の第一実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す側面模式図である。 図1中のフライトの取付部近傍の拡大図である。 (a)〜(d)は汚泥濃縮部材の各状態を説明する部分模式図である。 往動時のフライトの状態を示す部分模式図である。 往動時に副ローラが下側案内フラップを押し倒す状態を示す部分模式図である。 復動時のフライトの状態を示す部分模式図である。 往動時に副ローラが下側案内フラップの傾斜面に沿って降下する状態を示す部分模式図である。 本発明の第二実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す正面模式図である。 本発明の第二実施形態に係る汚泥掻寄装置を示す側面模式図である。 (a)〜(c)は汚泥濃縮部材の各状態を説明する部分模式図である。
符号の説明
1,1a…汚泥掻寄装置、2…槽(汚泥沈殿槽)、10…掻寄架台、15…汚泥ピット、16…排出口、30…フライト(汚泥掻寄部材)、50…汚泥濃縮部材、62…棒状部材接続部(往復動伝達部材)、57…連結部材、60a…管状部材(往復動伝達部材)、61…棒状部材(往復動伝達部材)。

Claims (3)

  1. 汚泥の排出口が設けられた汚泥排出部を底部に備える汚泥沈殿槽に設置される汚泥掻寄装置であって、
    前記汚泥沈殿槽の長手方向に往復動する掻寄架台と、
    前記掻寄架台に支持され、前記汚泥沈殿槽の底部に堆積した汚泥を掻き寄せて前記汚泥排出部の方向に移動させる汚泥掻寄部材と、
    前記掻寄架台の往復動に連動して前記汚泥排出部内を往復動する汚泥濃縮部材と、
    一端が前記汚泥濃縮部材に連結されると共に他端側が前記掻寄架台に支持されている往復動伝達部材と、
    を備え、
    前記汚泥濃縮部材は、前記往復動伝達部材と連結された上端から下方に延在する第一の棒状部材と、前記第一の棒状部材の下端に上端が揺動自在に連結されて下方に延在する第二の棒状部材とを有することを特徴とする汚泥掻寄装置。
  2. 前記汚泥濃縮部材は、前記第一の棒状部材と前記第二の棒状部材の組み合わせを前記汚泥沈殿槽の短手方向に複数有する、請求項1に記載の汚泥掻寄装置。
  3. 前記往復動伝達部材の前記他端側は、前記掻寄架台に対して前記汚泥沈殿槽の長手方向に摺動自在に支持されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載の汚泥掻寄装置。
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