JP5109396B2 - 界磁子 - Google Patents

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Description

本発明は界磁子に関し、例えばリング磁石を用いた界磁子に関する。
ロータヨークの外周表面にリング磁石を接着したロータにおいて、熱応力によるリング磁石の応力破壊を防止するために、ロータヨークの外周とリング磁石の内周との間に柔らかい接着剤を充填してリング磁石とロータヨークを固定する技術が特許文献1の従来の技術の欄に開示されている。
また、本発明に関連する技術として特許文献2が開示されている。
実開平6−5350号公報 特開2004−336843号公報
しかしながら特許文献1に記載の技術では、柔らかい接着剤のみでロータヨークとリング磁石とを接着しているので、ロータヨークとリング磁石との間の固定力が低下していた。
そこで、本発明は、熱変形による界磁磁石の破損の抑制と、鉄心及び界磁磁石の間の固定力とをバランスよく向上できる界磁子を提供することを目的とする。
本発明に係る界磁子の第1の態様は、所定軸(P)の延在方向に延在して前記所定軸の 所定軸(P)の延在方向に延在して前記所定軸の周囲で環状を呈する第1面(1a)を有した鉄心(1)と、前記所定軸の延在方向に延在して前記所定軸の周囲で環状を呈する第2面(2a)を有し、前記第2面(2a)上において前記所定軸を中心とした周方向で異なる磁極面を呈する界磁磁石(2)と、前記周方向での前記磁極面の端部で前記第1面(1a)と前記第2面(2a)とを接着する第1接着剤(30)と、前記周方向での前記磁極面の中央で前記第1面(1a)と前記第2面(2a)とを接着する第2接着剤(31)とを備え、前記所定軸に対する径方向における前記鉄心の熱膨張係数である第1係数(α1)と、前記磁極面の前記端部での前記径方向における前記界磁磁石の熱膨張係数である第2係数(α2)との差の絶対値である第1値(|α1−α2|)を、前記第1係数(α1)と、前記磁極面の前記中央での前記径方向における前記界磁磁石の熱膨張係数である第3係数(α3)との差の絶対値である第2値(|α1−α3|)で除算した値から1を減算した値(|α1−α2|/|α1−α3|−1)の正負と、前記第接着剤の前記径方向の弾性率(E)を前記第接着剤の前記径方向の弾性率(E)で除算した値(E/E)から1を減算した値(E/E−1)の正負が同一であり、前記第2係数と前記第3係数とは互いに相違し、前記第1接着剤の前記径方向の前記弾性率と前記第2接着剤の前記径方向の前記弾性率とは互いに相違する
本発明に係る界磁子の第2の態様は、第1の態様に係る界磁子であって、前記第1値(|α1−α2|)が前記第2値(|α1−α3|)よりも大きいときに、前記第1接着剤は第2接着剤よりも弾性率が小さい。
本発明に係る界磁子の第3の態様は、第1の態様に係る界磁子であって、前記第1値(|α1−α2|)が前記値(|α1−α3|)よりも小さいときに、前記第1接着剤は第2接着剤よりも弾性率が大きい。
本発明に係る界磁子の第4の態様は、第1乃至第3の何れか一つの態様に係る界磁子であって、前記界磁磁石は前記所定軸を中心とした周方向で前記磁極面ごとに分割されている。
本発明に係る界磁子の第5の態様は、第4の態様に係る界磁子であって、分割された前記界磁磁石の相互間にも前記第1接着剤が設けられている。
本発明に係る界磁子の第6の態様は、第1乃至第5の何れか一つの態様に係る界磁子であって、前記鉄心は前記第1面を外周側面とする円柱形状を有し、前記所定軸を中心に回転する。
本発明に係る界磁子の第7の態様は、第1乃至第6の何れか一つの態様に係る界磁子であって、前記鉄心はシャフトである。
本発明に係る界磁子の第1の態様によれば、鉄心及び界磁磁石の熱変形による界磁磁石の破損の抑制と、鉄心及び界磁磁石の間の固定力とをバランスよく向上することができる。
本発明に係る界磁子の第2の態様によれば、第1の態様に係る界磁子の実現に寄与する。
本発明に係る界磁子の第3の態様によれば、第1の態様に係る界磁子の実現に寄与する。
本発明に係る界磁子の第4の態様によれば、生産性を向上することができる。
本発明に係る界磁子の第5の態様によれば、界磁磁石を鉄心に装着した際の固定力を向上することができる。
本発明に係る界磁子の第6の態様によれば、本発明を適用したインナーロータを提供できる。インナーロータは一般に高速回転用に用いられることが多い。よって、界磁磁石の破損を抑制するという観点で効果が高い。
本発明に係る界磁子の第7の態様によれば、シャフト及び界磁磁石の熱変形により界磁磁石が破損することを抑制できる。
以下、本発明に係る実施の形態について説明する。なお、同一符号は同一又は相当部分を示し、重畳する説明は省略する。
(第1の実施の形態)
本発明に係る第1の実施の形態の界磁子の一例を図1及び図2に示す。図1は界磁子の概略的な斜視図であり、図2は図1に示す回転軸Pに垂直な概略断面図である。本界磁子は、回転子鉄心1と、界磁磁石2と、接着剤30,31とを備えている。
回転子鉄心1は回転軸Pの延在方向に延在して回転軸Pの周囲で環状を呈する面1aを有している。具体的には回転子鉄心1は回転軸Pの延在方向に延在した円筒形状を有している。なお、面1aは回転子鉄心1の外周面に相当する。また、回転子鉄心1には回転軸Pを含む領域にシャフト孔が設けられていてもよいが、本発明の本質とは異なるため図示を省略している。
回転軸Pの延在方向に延在して回転軸Pの周囲で環状を呈する面2aを有している。具体的には界磁磁石2は回転軸Pの延在方向に延在したリング状の形状を有している。なお、面2aは界磁磁石2の内周面に相当する。また、面2a上において回転軸Pを中心とした周方向で異なる2つの磁極面を呈している。具体的には界磁磁石2は例えば平行着磁により2極の磁極面を呈している。なお図において、極性が相互に異なる磁極面の境界(端部)を破線で示しており、当該磁極面によって生じる磁場方向を二点差線のブロック矢印で示している。
そして、回転子鉄心1の外周面である面1aに界磁磁石2が装着される。具体的には、回転子鉄心1の面1aと界磁磁石2の面2aが対面して配置され、回転軸Pを中心とした径方向(以下、単に径方向と呼ぶ)で弾性率が互いに異なる接着剤30,31が面1aと面2aとの間に充填されて回転子鉄心1と界磁磁石2とを接着固定している。接着剤30は回転軸Pの周方向に関する磁極面の端部(以下、単に磁極面の端部と呼ぶ)で面1aと面2aとを接着しており、接着剤31は回転軸Pの周方向に関する磁極面の中央(以下、単に磁極面の中央と呼ぶ)で面1aと面2aとを接着している。
このような構成の界磁子は、外周側に図示しない固定子が配置されて回転子として機能することができ、いわゆるインナーロータ型の回転子を提供することができる。そして、当該回転子の回転により温度が上昇した場合、回転子鉄心1は径方向でほぼ等方的に熱変形する。他方、界磁磁石2の熱膨張係数は、磁極面によって生じる磁場方向に対する角度に依存して異なるので、径方向で異方的に熱変形する。
即ち、熱変形前は面1aと面2aとの間隙が任意の径方向においてほぼ同一であるのに対し、熱変形後は当該間隙が磁極面の中央と端部において異なる。本界磁子においては、熱変形により当該間隙が大きく変化する部分を小さい弾性率を有する接着剤で接着し、小さく変化する部分を弾性率の大きい接着剤で接着する。
以下、具体的に説明する。
<例1>
例えば回転子鉄心1が炭素含有率0.45重量%の炭素鋼材(S45C)で構成されているとき、その熱膨張係数はおよそ11.2×10-6/℃である。また、例えば界磁磁石2が希土類磁石のとき、磁場方向に垂直な方向における熱膨張係数はおよそ−0.5×10-6/℃であり、磁場方向に平行な方向における熱膨張係数は6.5〜7.4×10-6/℃である。なお、熱膨張係数が負であることは熱変形により収縮することを表す。
当該炭素鋼材(S45C)の熱膨張係数は全ての方向に略等方的であるので、径方向における回転子鉄心1の熱膨張係数α1は当該熱膨張係数に等しく、およそ11.2×10-6/℃である。他方、磁極面の端部での径方向における界磁磁石2の熱膨張係数α2は磁場方向に垂直な方向における熱膨張係数に等しく、およそ−0.5×10-6/℃であり、磁極面の中央での径方向における界磁磁石2の熱膨張係数α3は磁場方向に平行な方向における熱膨張係数に等しく6.5〜7.4×10-6/℃である(図2も参照)。
このとき、熱膨張係数α1と熱膨張係数α2の差の絶対値A1(|α1−α2|)はおよそ11.7×10-6/℃であり、熱膨張係数α1と熱膨張係数α3の差の絶対値A2(|α1−α3|)は3.8〜4.7×10-6/℃である。つまり、絶対値A1が絶対値A2よりも大きい。
この場合に熱変形した界磁子の一例を、変形を誇張して図3に示す。回転子鉄心1は径方向において等方的に熱膨張するのに対し、界磁磁石2は磁極面の端部において径方向に熱収縮し、磁極面の中央において径方向に熱膨張するので、磁極面の端部における面1aと面2aとの間隙は、磁極面の中央における面1aと面2aとの間隙よりも大きく変化する。即ち、磁極面の中央に比べて磁極面の端部において界磁磁石2に生じる熱応力が増大し、接着剤30,31がなければ、この位置で界磁磁石2が破損する可能性が高い。
ここで、接着剤31の弾性率E2よりも小さい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。即ち、接着剤30は柔らかいので、熱変形により磁極面の端部に生じる界磁磁石2の熱応力を緩和することができ界磁磁石2の破損を抑制できるとともに、弾性率の高い接着剤31により回転子鉄心1及び界磁磁石2の間の固定力を維持することができる。言い換えると、界磁磁石2の破損の抑制と、回転子鉄心1及び界磁磁石2の間の固定力をバランスよく向上することができる。
<例2>
回転子鉄心1が例1と同一の炭素鋼材で構成され、界磁磁石2がフェライト磁石の場合について説明する。磁場方向に垂直な方向における界磁磁石2の熱膨張係数はおよそ8〜9×10-6/℃であり、磁場方向に平行な方向における界磁磁石2の熱膨張係数は11〜13×10-6/℃である。
このとき、熱膨張係数α1と熱膨張係数α2の差の絶対値A1は2.2〜3.2×10-6/℃であり、熱膨張係数α1と熱膨張係数α3の差の絶対値A2は0〜1.8×10-6/℃である。つまり、絶対値A1が絶対値A2よりも大きい。この場合に熱変形した界磁子の一例も図3と同様である。つまり、接着剤31の弾性率E2よりも小さい弾性率E1を有する接着剤30を用いることで、界磁磁石2の破損を抑制できるとともに、回転子鉄心1及び界磁磁石2の間の固定力を維持することができる。
<例3>
例えば界磁磁石2が希土類磁石で構成され、径方向における回転子鉄心1の熱膨張係数α1が、磁場方向に平行な方向における界磁磁石2の熱膨張係数よりも磁場方向に垂直な方向における界磁磁石2の熱膨張係数に近い値である場合について説明する。具体的には、径方向における回転子鉄心1の熱膨張係数が3.0×10-6/℃よりも小さい値である。
このとき、熱膨張係数α1と熱膨張係数α2の差の絶対値A1は、熱膨張係数α1と熱膨張係数α3の差の絶対値A2よりも小さい。この場合に熱変形した界磁子の一例を、変形を誇張して図4に示す。図4に示すように、磁極面の端部における面1aと面2aとの間隙は、磁極面の中央における面1aと面2aとの間隙よりも小さく変化する。即ち、磁極面の端部に比べて磁極面の中央において界磁磁石2に生じる熱応力が増大し、接着剤30,31がなければ、この位置で界磁磁石2が破損する可能性が高い。
ここで、接着剤31の弾性率E2よりも大きい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。接着剤31は柔らかいので、熱変形により磁極面の中央に生じる界磁磁石2の熱応力を緩和することができ界磁磁石2の破損を抑制できるとともに、弾性率の高い接着剤30により回転子鉄心1及び界磁磁石2の間の固定力を維持することができる。
以上のように、絶対値A1が絶対値A2よりも大きいときは接着剤31の弾性率E2よりも小さい弾性率E1を有する接着剤30を用い、絶対値A1が絶対値A2よりも小さいときは、接着剤31の弾性率E2よりも大きい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。言い換えると、絶対値A1を絶対値A2で除算した値から1を減算した値の正負と、弾性率E1を弾性率E2で除算した値から1を減算した値の正負が同一である。
なお、本第1の実施の形態においては界磁磁石2が2極のリング磁石である場合を例に説明したがこれに限らず2極以上であってもよい。一例として、図5に4極の磁極面を有する界磁磁石2を用いた界磁子の概略断面図を示す。界磁磁石2は回転軸Pを中心とした周方向において交互に異なる4つの磁極面を呈している。なお、図5において磁極面の境界(端部)が破線で示されており、磁極面によって生じる磁場方向を二点差線のブロック矢印で示している。
図6は、熱膨張係数α1と熱膨張係数α2との差の絶対値A1が、熱膨張係数α1と熱膨張係数α3との差の絶対値A2よりも大きい場合に、熱変形した界磁子の一例を、変形を誇張して示す概略断面図である。図6に示すように、磁極面の端部における面1aと面2aとの間隙は磁極面の中央における面1aと面2aとの間隙よりも大きく変化する。
このとき、接着剤31の弾性率E2よりも小さい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。よって、界磁磁石2の破損を抑制できるとともに回転子鉄心1及び界磁磁石2の間の固定力を維持することができる。
なお、4極以上の界磁磁石2においては、熱膨張係数α1は磁場方向に平行な方向における熱膨張係数に相当するが、熱膨張係数α2は必ずしも磁場方向に垂直な方向における熱膨張係数に相当しない。この場合、例えば実験により磁極面の端部での径方向における熱膨張係数を求めてもよい。
また、絶対値A1のほうが絶対値A2よりも小さいときは、接着剤31の弾性率E2よりも大きい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。
また、本第1の実施の形態においては、界磁子はインナーロータ型の回転子を提供することができる。一般的にインナーロータ型の回転子は高速回転用に用いられることが多いため、回転により生じる熱量が大きい。よって、例えばアウターロータ型に比べて界磁磁石2の破損を抑制するという観点で効果が高い。
また、本第1の実施の形態に係る界磁子は、回転子鉄心1の代わりにシャフトを用いる態様であってもよい。この場合であっても、シャフトと界磁磁石2の熱変形による界磁磁石2の破損の抑制と、シャフト及び界磁磁石2の間の固定力をバランスよく向上することができる。
(第2の実施の形態)
本発明に係る第2の実施の形態の界磁子の一例を図7及び図8に示す。界磁子は第1の実施の形態と比較して回転子鉄心1の内周面に界磁磁石2が装着されている。
回転子鉄心1は回転軸Pの延在方向に延在したリング状の形状を有している。なお、面1aは回転子鉄心1の内周面に相当する。界磁磁石2は第1の実施の形態と同様の形状を有している。なお、面2aは界磁磁石2の外周面に相当する。そして、界磁磁石2は平行着磁により2極の磁極面を面2a上に呈している。そして、回転子鉄心1の内周面である面1aに界磁磁石2が装着される。具体的に、接着剤30が界磁磁石2の磁極面の端部において面1aと面2aとを接着し、接着剤31が界磁磁石2の磁極面の中央において面1aと面2aとを接着する。
この場合であっても、回転子鉄心1は径方向においてほぼ等方的に熱変形し、界磁磁石2は径方向において異方的に熱変形する。即ち、熱変形前は面1aと面2aとの間隙が任意の径方向においてほぼ同一であるのに対し、熱変形後は当該間隙が磁極面の中央と端部において異なる。
図9は、絶対値A1が絶対値A2よりも大きい場合に、熱変形した界磁子の一例を、変形を誇張して示す概略構成図である。図9に示すように、磁極面の端部における面1aと面2aとの間隙は、磁極面の中央における面1aと面2aとの間隙よりも大きく変化する。
このとき、接着剤31の弾性率E2よりも小さい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。よって、第1の実施の形態と同様に、界磁磁石2の破損を抑制できるとともに回転子鉄心1と界磁磁石2との固定力を維持することができる。
なお、第1の実施の形態と同様に、絶対値A1が絶対値A2よりも小さい場合には接着剤31の弾性率E2よりも大きい弾性率E1を有する接着剤30を用いる。また、界磁磁石2は2極以上の磁極面を面2a上に呈してもよい。
(第3の実施の形態)
本発明に係る第3の実施の形態の界磁子の一例を図10に示す。図10に示すように、第1の実施の形態と比較して第3の実施の形態に係る界磁子においては、界磁磁石2が磁極面ごとに分割されている。そして、分割された界磁磁石2の相互間に接着剤31が設けられている。なお、第3の実施の形態に係る界磁子の概略的な斜視図は、界磁磁石2が磁極面ごとに分割されていることを除いて図1と同一である。
この場合であれば、分割された界磁磁石2ごとに界磁磁石2を回転子鉄心1に装着できるので、生産性を向上することができる。また、接着剤31が界磁磁石2の相互間に設けられているので、界磁磁石2を回転子鉄心1に装着した際の固定力を向上することができる。
なお、本発明においては2種類の接着剤30,31を用いて回転子鉄心1と界磁磁石2とを接着固定するものとして説明していたがこれに限らず、相互に弾性率の異なる3種類以上の接着剤を用いて接着固定しても構わない。
第1の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な斜視図である。 第1の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 熱変形後の界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 熱変形後の界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 第1の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 熱変形後の界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 第2の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な斜視図である。 第2の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 熱変形後の界磁子の一例を示す概略的な断面図である。 第3の実施の形態に係る界磁子の一例を示す概略的な断面図である。
符号の説明
1 回転子鉄心
2 界磁磁石
30,31 接着剤
1a,2a 面
α1,α2,α3 熱膨張係数
E1,E2 弾性率

Claims (7)

  1. 所定軸(P)の延在方向に延在して前記所定軸の周囲で環状を呈する第1面(1a)を有した鉄心(1)と、
    前記所定軸の延在方向に延在して前記所定軸の周囲で環状を呈する第2面(2a)を有し、前記第2面(2a)上において前記所定軸を中心とした周方向で異なる磁極面を呈する界磁磁石(2)と、
    前記周方向での前記磁極面の端部で前記第1面(1a)と前記第2面(2a)とを接着する第1接着剤(30)と、
    前記周方向での前記磁極面の中央で前記第1面(1a)と前記第2面(2a)とを接着する第2接着剤(31)と
    を備え、
    前記所定軸に対する径方向における前記鉄心の熱膨張係数である第1係数(α1)と、前記磁極面の前記端部での前記径方向における前記界磁磁石の熱膨張係数である第2係数(α2)との差の絶対値である第1値(|α1−α2|)を、前記第1係数(α1)と、前記磁極面の前記中央での前記径方向における前記界磁磁石の熱膨張係数である第3係数(α3)との差の絶対値である第2値(|α1−α3|)で除算した値から1を減算した値(|α1−α2|/|α1−α3|−1)の正負と、前記第接着剤の前記径方向の弾性率(E)を前記第接着剤の前記径方向の弾性率(E)で除算した値(E/E)から1を減算した値(E/E−1)の正負が同一であり、
    前記第2係数と前記第3係数とは互いに相違し、前記第1接着剤の前記径方向の前記弾性率と前記第2接着剤の前記径方向の前記弾性率とは互いに相違する、界磁子。
  2. 前記第1値(|α1−α2|)が前記第2値(|α1−α3|)よりも大きいときに、前記第1接着剤は第2接着剤よりも弾性率が小さい、請求項1に記載の界磁子。
  3. 前記第1値(|α1−α2|)が前記第2値(|α1−α3|)よりも小さいときに、前記第1接着剤は第2接着剤よりも弾性率が大きい、請求項1に記載の界磁子。
  4. 前記界磁磁石は前記所定軸を中心とした周方向で前記磁極面ごとに分割されている、請求項1乃至3の何れか一つに記載の界磁子。
  5. 分割された前記界磁磁石の相互間にも前記第1接着剤が設けられている、請求項4に記載の界磁子。
  6. 前記鉄心は前記第1面を外周側面とする円柱形状を有し、前記所定軸を中心に回転する、請求項1乃至5の何れか一つに記載の界磁子。
  7. 前記鉄心はシャフトである、請求項1乃至6の何れか一つに記載の界磁子。
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