JP5106129B2 - 基地局装置 - Google Patents

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Description

本発明は、多元接続方式を用いる通信システムにおいて、周波数リソーススケジューリング及び適応変調を用いて高速パケット通信を行う基地局装置及び無線通信装置に関する。
従来の高速パケット伝送を行う無線通信システムでは、基地局から無線通信装置に信号を送信する下り回線と、無線通信装置から基地局に信号を送信する上り回線とを分割し、それぞれ伝搬路の品質(以下、「チャネル品質」という)を測定することにより推定する。この推定したチャネル品質に基づいて、基地局は、アクセスしている無線通信装置に対し、周波数及び時間リソースを割り当てるスケジューリングを行い、さらに送信電力や伝送速度(変調多値数及び符号化率)を設定してデータを送信している。
このような無線通信システムにおいて、上り回線と下り回線とを分ける方法としては、TDD(Time Division Duplex)方式、FDD(Frequency Division Duplex)方式及びCDD(Code Division Duplex)方式の3種類が挙げられる。
この中で、FDD方式は、上り回線と下り回線とを周波数で分割する方式であり、上り回線と下り回線とで異なる周波数を用いる。
近年、無線通信分野では、下り回線の情報量が上り回線よりも圧倒的に多いデータ通信が主流となることが予想され、下り回線の周波数帯域が上り回線より広い非対称通信の無線通信システムの開発が進められている。
第4世代移動通信システム(IMT−advanced)としては、3GPP移動通信システムで用いられている帯域幅よりも、更に広帯域なシステムの導入が検討されている。通信チャネルを広帯域にすることによって周波数選択性は無視できなくなる。
このため、3GPP移動通信システムよりも広帯域な通信チャネルを用いるシステムでは、無線通信装置毎に伝搬路状況が比較的良好となる周波数を検出し、周波数を割り当てる周波数スケジューリングと、割り当てた周波数での伝搬路状況に応じて、所定のバケット誤り率を満たせるような変調方式と符号化率を用いる適応変調の導入が検討されている。
具体的には、IMT−advancedの伝送方式として、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing)、OFDMA(Orthogonal Frequency Division Multiple Access)、MC−CDMA(Multi-Carrier Code Division Multiple Access)等のマルチキャリア伝送を用いることが考えられている。
これらマルチキャリア伝送においては、多数のサブキャリアを用いることにより高速伝送を実現しようとしている。また、SC−FDMA(Single Carrier-Frequency Division Multiple Access)は、無線通信装置から基地局への上り回線用の伝送方式として検討されている。
このSC−FDMAは、例えば、非特許文献1に開示されているように、シングルキャリア変調された信号を周波数領域に変換した信号を、特定のサブキャリアに配置させ、OFDMにおけるサブキャリア信号として用いる伝送方式である。
SC−FDMAにおけるサブキャリアの配置としては、特定の周波数ブロックに密集させて配置させるlocalized配置、特定のサブキャリア間隔に配置させるdistributed配置がある。これらの配置を用いることで、OFDMよりもPAPR(Peak to Average Power Ratio)を低減することができる。
このSC−FDMAにおけるPAPRを低減できる特性は、特に、電力消費が問題となる電池駆動する無線通信装置における上り回線用の伝送方式として好適なものである。
これら伝送方式を用いて、適応変調や周波数スケジューリングをサブキャリア毎、或いは複数のサブキャリアからなるサブキャリアブロック単位毎に行なうことが検討されている。
このような適応変調や周波数スケジューリングを行うシステムでは、下り回線においては、無線通信装置は基地局装置に瞬時の各サブキャリア、或いはサブキャリアブロック単位でのチャネル品質情報(CQI:Channel Quality Indicator)を報告することが必要となる。
一方、上り回線においては、無線通信装置は、瞬時の各サブキャリア、或いはサブキャリアブロック単位でのチャネル品質情報(CQI)を基地局に測定させるために、チャネル品質測定用パイロット信号の送信を必要とする(以下、上り回線チャネル品質測定と呼ぶ)。
なお、上り回線チャネル品質測定は、TDD(Time Division Duplex)システムの場合、伝搬路の双対性を利用することで、伝搬路変動が十分に小さい場合、下り回線におけるCQI報告を上り回線のチャネル品質として用いることが可能である。
しかしながら、セルラーシステムの場合、干渉量が上り回線と下り回線で異なることを考慮した、適応変調、周波数スケジューリングが必要となる。
また、データ復調用パイロットは、データと同じ帯域で送信すればよいが、上り回線チャネル品質測定用パイロット信号は、全帯域のサブキャリアを用いた送信をする(従来手法1)か、或いは、帯域内の一部の帯域(部分帯域)を用いて、少なくとも割り当てようとする周波数リソースよりも十分多いサブキャリアにわたる送信を行う(従来手法2)必要がある。従来手法2の場合、異なる部分帯域を複数回送信することで伝搬路状況がより良好なサブキャリアを検出することができる。また、以上のようなチャネル品質測定用パイロット信号は、データの有無によらず送信する必要がある。
大藤,川村,樋口,佐和橋,"上りリンクシングルキャリアFDMAにおけるUEのグループ毎にCQI測定用パイロットチャネルの送信帯域を分離する周波数領域スケジューリング法",信学技報,RCS2006-154,Oct.,2006
ところで、無線通信システムにおいては、上り回線のチャネル品質測定用パイロット信号送信に、最も課題となるのは無線通信装置の消費電力である。また、その際に上り回線のチャネル品質測定の精度を劣化させることなく無線通信装置の消費電力を抑止することが望まれる。
しかしながら、従来手法1では、全帯域にわたり端末の消費電力が過剰に必要となるとともに、帯域当たりの送信電力が低くなるため、特に、セルエッジにおける端末に対するチャネル品質測定の精度が低くなるという問題がある。
また、従来手法2では、一部の周波数帯域のみを使って送信することから、従来手法1に比べて、消費電力の面では有利だが、部分帯域を1回のみ送信する場合、良好な伝搬路となるサブキャリアを検出する確率が減少する。この結果、周波数利用効率が低下してしまうという問題がある。
さらに、従来手法2では、部分帯域を複数回送信する場合、良好な伝搬路となるサブキャリアを検出する確率は増加するが、チャネル品質測定に要する時間が長くなり、その結果、チャネル品質の変動に対する追従性が劣化するという問題が生じる。
また、チャネル品質測定用信号の送信を時間的に間引く(送信頻度を減らす)、或いは、周波数領域で間引く(すなわち、チャネル品質測定用パイロット信号を挿入するサブキャリア間隔を大きくする)別な手法を用いて、無線通信装置の消費電力を低減することが考えられる。しかし、これら手法では、間引いた分だけ時間変動や周波数選択性への追従性が損なわれるという問題がある。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、上り回線のチャネル品質測定用パイロット信号を送信する場合でも、上り回線のチャネル品質測定の精度を劣化させることなく無線通信装置の消費電力を抑止できるとともに周波数利用効率の高い基地局装置及び無線通信装置を提供することを目的とする。
開示の基地局装置は、チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する無線通信装置に対して、割り当てるサブキャリア数を決定するリソースサイズ決定部と、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する際の巡回シフト遅延量を前記リソースサイズ決定部により決定された前記サブキャリア数に応じて設定する巡回シフト遅延量決定部と、前記巡回シフト遅延量を前記無線通信装置に送信する送信部とを具備する構成を採る。
この構成によれば、無線通信装置に対して、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信によりチャネル品質測定用信号を送信させる際のサブキャリアと、当該サブキャリアに対応する巡回シフト遅延量とを送信する。このため、無線通信装置に、チャネル品質測定用信号を帯域の一部を用いて巡回シフト遅延ダイバーシチ送信させることができ、無線通信装置の消費電力低減を図ることができる。また、無線通信装置に部分帯域でチャネル品質測定用信号を送信させるため、無線通信装置の送信電力を高めることができ、CQI測定精度の向上を図ることができる。
開示の基地局装置は、チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する無線通信装置に対して、割り当てるサブキャリア数を決定するリソースサイズ決定部と、前記無線通信装置がチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する際に用いる巡回シフト遅延量を、前記リソースサイズ決定部の出力に応じて設定する巡回シフト遅延量決定部と、前記巡回シフト遅延量決定部により設定される前記巡回シフト遅延量に対応して前記チャネル品質測定用信号を送信する際のチャネル品質測定用帯域を選定するチャネル品質測定用帯域選定部とを具備する構成を採る。
この構成によれば、無線通信装置に対して、チャネル品質測定用信号を帯域の一部を用いて、1回のみ巡回シフト遅延ダイバーシチ送信させることができ、無線通信装置の消費電力低減を図ることができる。また、無線通信装置に対して、部分帯域の送信電力を高めることができるため、CQI測定精度の向上を図ることができる。
また、チャネル品質測定用信号を1回送信させるだけでCQI測定が可能なため、CQI変動に対する追従性も高い。さらに、CSD(巡回シフト遅延:Cyclic Delay Diversity)送信時の伝搬路周波数応答に周期性が現れる性質を利用するため、チャネル品質測定用部分帯域に、良好なCQIとなる部分が必ず含まれるように設定できる。さらに、伝搬路周波数応答に周期性が現れる性質から、チャネル品質測定用部分帯域の位置を、任意に割り当てることができるため、周波数リソース割り当ての自由度を増すことができる。
また、本開示の基地局装置は、チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する無線通信装置で用いられる巡回シフト遅延量情報を生成する巡回シフト遅延量生成部と、前記巡回シフト遅延量情報を前記無線通信装置に送信する送信部とを具備する構成を採る。また、本発明の無線通信装置は、基地局装置から送信される巡回シフト遅延量情報を抽出する巡回シフト遅延量情報抽出部と、前記巡回シフト遅延量情報抽出部により抽出される前記巡回シフト遅延量情報を用いて、前記基地局装置にチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する送信部とを具備する構成を採る。
本発明によれば、無線通信装置に対し、チャネル品質の高い周波数による周波数スケジューリングが可能となり、周波数利用効率の高い通信を行うことができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る無線通信装置1の構成を示すブロック図であり、図2は、図1の無線通信装置1とともに無線通信システムを構成する基地局装置2の構成を示すブロック図である。
これら図1に示す無線通信装置1及び図2に示す基地局装置2を説明する前に、まず、無線通信装置1と基地局装置2とを有する無線通信システムにおいて、無線通信装置の上り回線を用いたユーザデータ送信のための、基地局装置と無線通信装置の通信手順を説明する。具体的には、本発明における上り回線チャネル品質測定の手順及び上り回線を用いたユーザデータ通信手順を説明する。
<通信手順(1)>
まず、無線通信装置1は、上り回線でのユーザデータ送信のためのスケジューリング要求を行う。この際に、送信を行おうとしているユーザデータに関するQoS情報、データ量等に関する情報を基地局装置2に送信する。
<通信手順(2)>
基地局装置2は、通信手順(1)における無線通信装置1からのスケジューリング要求に基づいて、周波数リソースとして割り当てる周波数帯域幅すなわちサブキャリア数(リソースブロックサイズ)を決定する。そして、当該無線通信装置1に割り当てるリソースサイズより広い範囲の周波数幅をもつ部分帯域を選定して、チャネル品質(CQI)測定を行う部分帯域(以下、チャネル品質測定用部分帯域という)ΔCQIとする。続いて、基地局装置2は、チャネル品質測定用パイロット信号のパラメータを無線通信装置1に通知する。なお、チャネル品質測定用の部分帯域は、実際に割り当てられる帯域よりも広いものとなっている。
ここで、チャネル品質測定用パイロット信号のパラメータとしては、2−a)選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関する情報を含む周波数スケジューリング情報と、2−b)巡回シフト遅延ダイバーシチ送信を行う際の巡回シフト遅延量情報及び、2−c)チャネル品質測定用に用いるパイロット信号の送信方法(パイロット信号系列、送信タイミング)に関するパイロット信号情報を含む。
<通信手順(3)>
無線通信装置1は、通信手順(2)にて基地局装置2から送信された上記の周波数スケジューリング情報と、巡回シフト遅延量情報、及びチャネル品質測定用パイロット信号情報を受信する。そして、無線通信装置1は、チャネル品質測定用部分帯域を用いて、指定のパイロット信号系列によりチャネル品質測定用パイロット信号を、指定の巡回シフト遅延量を用いて、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信(CSD送信)を行う。
<通信手順(4)>
基地局装置2は、通信手順(3)にて無線通信装置1から送信される巡回シフト遅延ダイバーシチ送信(CSD送信)を受けて、無線通信装置1毎に先に指定したチャネル品質測定用部分帯域におけるチャネル品質を測定する。そして、基地局装置2は、チャネル品質測定結果に基づいて、無線通信装置1毎に割り当てるサブキャリアを決定して、周波数スケジューリング情報として、無線通信装置1に送信する。また、基地局装置2は、無線通信装置1に対して、割り当てたサブキャリアにおける、ユーザデータ送信時の符号化率及び多値変調数に関する情報(MCS情報)も含めて無線通信装置1に送信する。なお、この通信手順(4)において基地局装置2から無線通信装置1に送信される周波数スケジューリング情報に含まれる割り当てたサブキャリアは、周波数リソースブロックサイズ(リソースサイズ:以下「RBサイズ」)ΔRBともいう。周波数リソースサイズΔRBは、受信した無線通信装置1が、基地局装置2に対し、実際に上り回線にてユーザデータを送信する際の周波数帯域の位置と幅を示す。
<通信手順(5)>
無線通信装置1は、通信手順(4)にて基地局装置2から送信された信号から、周波数スケジューリング情報として基地局装置2が割り当てたサブキャリアを抽出し、この割り当てられたサブキャリアを用いてユーザデータを送信する。この際、ユーザデータは、チャネル品質測定用パイロット信号の送信時と同じ巡回シフト遅延量を用いてCSD送信する。
なお、本実施の形態1では、上り回線での無線通信装置1の伝送方式としてSC−FDMA(シングルキャリア周波数分割多元アクセス)を用いたものとして説明するが、これに限定されず、例えばOFDM、または、OFDMAのようにFDMAに適用できる伝送方式であればよい。
例えば、本実施の形態1において、無線通信装置1の伝送方式をOFDMAにする場合、図1に示す無線通信装置1では、DFT部14に代えて、入力されるシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル/パラレル変換部(S/P変換部)を設ける構成となる。ここで、S/P変換部は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位(以下、シンボルデータブロックという)毎に、データ形式をシリアルからパラレルデータに変換(以下、S/P変換という)し、サブキャリアマッピング部15に入力する。
また、図2に示す基地局装置2は、下り回線における伝送方式としてOFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重多元アクセス)を用いた構成として示しているがこれに限定されない。
以下、図1及び図2を用いて本実施の形態1に係る無線通信装置1及び基地局装置2について詳細に説明する。
符号化変調部10は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えば、QPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数に関するMCS情報(Modulation and Coding Schemes)は、基地局装置2から送信される制御信号からMCS情報を抽出するMCS情報抽出部34の出力に基づいて設定する。この設定により伝搬路状況に応じた適応変調が可能となる。
符号化変調部11は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばBPSK変調、QPSK変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。
ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め固定のものを用いる。一般的に、制御情報は高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送する。ここで、制御情報として上り回線を用いたユーザデータ送信のためのスケジューリング要求を行う場合では、前記スケジューリング要求情報を含む。
パイロット信号生成部12は、基地局装置2に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置2から送信される制御信号からパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定する。なお、パイロット信号は制御情報を復調復号するためのチャネル推定用パイロット信号を含む。
具体的には、通信手順(3)においてパイロット信号生成部12が、基地局装置2に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成する際には、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置2から送信される制御信号からチャネル品質測定用に関するパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定する。
このようなチャネル品質測定用パイロット信号のサブキャリア配置には、localized配置或いはdistributed配置を用いる。また、この際の、他の無線通信装置におけるチャネル品質測定用パイロット信号の多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。また、ユーザデータに対する復調用パイロット信号との多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。
信号多重部13は、パイロット信号生成部からのみの入力又は、符号化変調部11及びパイロット信号生成部12からの入力を多重する。
また、信号多重部13は、符号化変調部10、符号化変調部11、パイロット信号生成部12からの入力を多重する。なお、信号多重部13における多重化方法は、TDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重する方法を用いる。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対し、周波数スケジューリング情報抽出部36からの情報を用いて、所定数シンボル数NDFTのブロック単位毎(以下、シンボルデータブロック)に、データ形式をシリアルからパラレルデータに変換し(以下、S/P変換)、離散フーリエ変換(Discrete Fourier Transform)を行い、サブキャリアマッピング部15に入力する。
これにより時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報を基に決定する。
所定数シンボル数NDFTが基づく無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報は、例えば、上り回線スケジューリング要求情報送信のために割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等]、基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等]又は、上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等]等である。
サブキャリアマッピング部15は、DFT部14の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(「サブキャリアマッピング」)する。ここで、サブキャリアマッピングは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報を用いてマッピングを行う。
なお、周波数スケジューリング情報は、上述したように、上り回線スケジューリング要求情報送信のために割り当てられたサブキャリアに関する情報(サブキャリア数、サブキャリア番号等]、基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報(サブキャリア数、サブキャリア番号等]、及び上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報(サブキャリア数、サブキャリア番号等)等である。
図3は、サブキャリアマッピング部15にて、サブキャリア上にマッピングする際のマッピング処理方法の説明に供する図である。
図3(a)はLocalized FDMAと呼ばれるタイプであり、連続したサブキャリアにNDFTのサブキャリアからなる周波数データブロックを割り当てる。一方、図3(b)は、Distributed FDMAと呼ばれるタイプであり、連続しない等間隔(Lはサブキャリア間隔、但し、L>1)離れたサブキャリア(くしの歯状のサブキャリア)にNDFTのサブキャリアからなる周波数データブロックを割り当てる。なお、割り当てられていないサブキャリアはヌルキャリアとする。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部16は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP(Cyclic Prefix)付加部19及び巡回シフト遅延付加部18に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCP(Cyclic Prefix)を用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力する。
送信無線部20は、CP付加部19から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、指定部分帯域でチャネル品質測定信号を送信する際に基地局装置2から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力されるものである。無線通信装置1がスケジューリング要求を行う段階では、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されていない。このため、巡回シフト遅延付加部18では、巡回シフト遅延量を予め既知の所定値に設定する。
また、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力された巡回シフト遅延量を保持しておき、ユーザデータを送信する段階では、巡回シフト遅延負荷付加部18は、保持しておいた巡回シフト遅延量と同一の巡回シフト遅延量を用いる。
なお、送信する際には、図1に示す構成の無線通信装置1と異なり、アンテナ40−2から送信せずに、一つのアンテナ40―1のみから送信するようにしてもよい。一つのアンテナ40―1のみから送信する場合、以下のCP付加部21、送信無線部22の処理は不要となる。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データに、CP(Cyclic Prefix)を用いたガード区間を挿入して送信無線部22へ出力する。
送信無線部22は、CP付加部21から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―2より送信する。
受信無線処理部30は、アンテナ40にて受信した各々の高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相(Inphase)信号及び直交(Quadrature Phase)信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部31は、入力された各々のベースバンド信号に対しOFDM復調を施す。すなわち、時間及び周波数同期処理後に、GI除去(Guard Interval)、FFT(Fast Fourier Transform)処理、直列並列変換処理を行う。
制御情報抽出部32は、OFDM復調部31から入力した受信信号より、基地局装置2から送信された制御情報を抽出して復調復号部33へ出力する。
具体的に、制御情報抽出部32が抽出する制御信号は、パイロット信号情報、チャネル品質測定用部分帯域情報、巡回シフト遅延量情報を含む或いは、MCS情報、パイロット信号情報を含む。
復調復号部33は、制御情報抽出部32から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報を出力する。
MCS情報抽出部34は、復調復号部33にて処理された制御情報からMCS情報を抽出して符号化変調部10に出力する。
パイロット信号情報抽出部35は、復調復号部33にて処理された制御情報からパイロット信号情報を抽出してパイロット信号生成部12に出力する。
周波数スケジューリング情報抽出部36は、基地局装置2からの送信される前記チャネル品質測定用帯域に関する情報を含む周波数スケジューリング情報を抽出する。具体的には、周波数スケジューリング情報抽出部36は、復調復号部33にて処理された制御情報から周波数スケジューリング情報を抽出してDFT部14及びサブキャリアマッピング部15に出力する。
巡回シフト遅延量情報抽出部37は、基地局装置2から送信される巡回シフト遅延量情報を抽出する。具体的には、巡回シフト遅延量情報抽出部37は、復調復号部33にて処理された制御情報から巡回シフト遅延量情報を抽出して巡回シフト遅延付加部18に出力する。
言い換えれば、復調復号部33からの制御情報のうち、パイロット信号情報、周波数スケジューリング情報及び巡回シフト遅延量情報は、それぞれ、パイロット信号情報抽出部35、周波数スケジューリング情報抽出部36及び巡回シフト遅延量情報抽出部37に出力される。また、制御情報のうち、MCS情報、パイロット信号情報、及び周波数スケジューリング情報は、それぞれ、MCS情報抽出部34、パイロット信号情報抽出部35、及び周波数スケジューリング情報抽出部36に出力される。
なお、複数のアンテナからのベースバンド信号が復調復号部33に入力される場合は、それぞれの信号に対し最大比合成受信処理を行う。これにより受信品質の向上が図れる。図1に示す無線通信装置1では、2アンテナで受信される場合の構成を示すが、これに限定されず1アンテナ受信でも、或いは3アンテナ受信でもよい。
次に、基地局装置2について説明する。
図2に示す基地局装置2において、受信無線処理部50は、アンテナ100にて受信した高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相(Inphase)信号及び直交(Quadrature Phase)信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部51は、入力された各々のベースバンド信号に対しOFDM復調を施す。すなわち、時間及び周波数同期処理後に、GI除去(Guard Interval)、FFT(Fast Fourier Transform)処理、直列並列変換処理を行い、制御情報抽出部52及びパイロット信号抽出部70に出力する。
制御情報抽出部52は、OFDM復調部51から入力した受信信号より、無線通信装置1から送信されたユーザデータ伝送のためのスケジューリング要求情報を含む制御情報を抽出して復調復号部53へ出力する。
復調復号部53は、制御情報抽出部52から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理する。復調復号部53は、制御情報のうち、スケジューリング要求情報は、リソースブロックサイズ決定部54に出力する。この際、スケジューリング要求情報は、基地局装置2の配下にある複数の無線通信装置1―1〜Nからのスケジューリング要求情報を含む。
リソースブロックサイズ決定部54は、通信相手の無線通信装置に割り当てるサブキャリア数を決定する。具体的に、リソースブロックサイズ決定部54は、スケジューリング要求情報に基づいて、上り回線におけるユーザデータ伝送のための周波数リソースサイズを決定し、巡回シフト遅延量決定部55に出力する。リソースブロックサイズ決定部54は、他のユーザの無線通信装置1とのシェアリング方法、対象となる無線通信装置1から送信される送信データの量、送信データのQoS、送信データに対する応答速度などを用いて周波数スケジューリングを行うことによって、無線通信装置1にてユーザデータ送信に用いられる部分帯域幅を決定する。
ここで、周波数リソースブロックサイズ(リソースサイズ:「RBサイズ」)は、無線通信装置1におけるサブキャリアマッピング部15で、ユーザデータのマッピングを行う際のサブキャリア数に相当するものである。
巡回シフト遅延量決定部55は、無線通信装置1がチャネル品質測定用信号やユーザデータを巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する際の巡回シフト遅延量をリソースブロックサイズ決定部54により決定されたサブキャリア数に応じて設定する。
具体的に、巡回シフト遅延量決定部55は、周波数リソースサイズに基づき、巡回シフト遅延時間を決定してチャネル品質測定用帯域選定部56及び制御情報生成部57に出力する。言い換えれば、巡回シフト遅延量決定部55は、リソースブロックサイズ決定部54にて決定される部分帯域幅を備えるブロックサイズの位置が、最低一周期で決定されるように巡回シフト遅延時間(巡回シフト遅延量)を決定して出力している。
チャネル品質測定用帯域選定部56は、巡回シフト遅延量決定部55により設定される巡回シフト遅延量に対応して無線通信装置1がチャネル品質測定用信号を送信する際のチャネル品質測定用帯域を選定する。また、チャネル品質測定用帯域選定部56は、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信時における巡回シフト遅延量の逆数に応じて、選定するチャネル品質測定用帯域の帯域幅を可変させる。
具体的に、チャネル品質測定用帯域選定部56は、入力される周波数リソースサイズに基づき、スケジューリングを行い、上り回線においてチャネル品質測定用パイロット信号を送信するチャネル品質測定用部分帯域を決定して制御情報生成部57に出力する。チャネル品質測定用帯域選定部56は、CQIを測定する幅を、遅延量の決定に伴い決定される周期幅に対して、少なくとも一致させるか、あるいは広めに取るかを決定する。これに伴いチャネル品質測定用帯域選定部56は、CQI測定用の帯域の絶対的な位置も決定する。
ここで、巡回シフト遅延量決定部55では、巡回シフト遅延時間(巡回シフト遅延量)τは、以下のような方法で決定する。
まず、割り当てようとするRBサイズ(ΔRB)に基づき、巡回シフト遅延量τを決定する。図4は、割り当てようとするRBサイズ(ΔRB)、巡回シフト遅延量(τ)、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIの関係を示す図である。なお、図4はCSD送信時の伝搬路周波数応答を示しており、巡回シフト遅延量を加えた巡回シフト遅延ダイバーシチ送信を行うことによって元々フラットの伝搬路に周期的な波が発生したものとなっている。また、図4に示す伝搬路周波数における周期的に存在する山の位置は、巡回シフト遅延量(位相関係)によって可変する。また、図4において、ΔRBの幅は、リソースブロックサイズ決定部54により決定され、ΔCSDで示す周期となるように巡回シフト遅延量決定部55では遅延量を決定する。またΔCQIは、チャネル品質測定用帯域選定部56によって、CSDの周期の決定に基づいて決定される。
ここで、ΔCSDは、巡回シフト遅延量(τ)による巡回シフト遅延送信(以下、「CSD送信」という)時の伝搬路周波数応答に現れるノッチの1周期を意味する。ここで、ΔCSDはΔRBより十分大きくする。
例えば、ΔCSD=αΔRB、α=2〜10の関係を満たすようにΔCSDを決定し、τ=1/(αΔRB)に示すように最終的に巡回シフト遅延量(τ)を決定する。
ここで、係数αは、以下のように1)固定の値としてもよいし、2)可変する制御を加えてもよい。
1)係数αを常に固定の値とする場合、上述した関係からΔCSDを基に、ΔRB及び巡回シフト遅延量(τ)を算出できる。このため、巡回シフト遅延量(τ)に関する情報を基地局装置から送信する必要がなくなり、制御信号の情報量を低減することにより、データ伝送効率を高めることができる。この場合、無線通信装置においては、ΔCSDを基に巡回シフト遅延量(τ)を算出するために、図1の構成を図11に示すような構成にすることで実現できる。図11は実施の形態1に係る無線通信装置の別例を示す図である。すなわち、周波数スケジューリング情報抽出部36の出力を基に、巡回シフト遅延量情報抽出部37aにおいて、ΔCSDを基にΔRBを算出し、巡回シフト遅延量(τ)を算出し、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
2)係数αを可変する場合、例えば、マルチアクセスする他の無線端末装置の多寡により係数αを制御する。すなわち、アクセスする他の無線通信装置が少ない場合には、より大きな係数αにする制御を加える。これにより、アクセスする他の無線通信装置が比較的少ない場合には、ΔCSDを大きくすることで、より品質の高いサブキャリアをユーザデータ送信に割り当てることができ、周波数利用効率の改善を図ることができる。
ここで、巡回シフト遅延量(τ)は、IFFT部64からの出力信号のサンプリング間隔単位で遅延を与えることで、巡回シフト遅延付加部における遅延付加の回路構成を簡易にすることができる。この場合、下記式(1)に示すように巡回シフト遅延量を与える。
Figure 0005106129
ここで、NfftはIFFT部におけるFFTサイズ、NrbはΔRBに含まれるサブキャリア数、Tsはサンプリング間隔[s]である。
なお、(Nfft/αNrb)が整数値をとらない場合は、切り上げ処理、切り下げ処理或いは丸め処理を行い、巡回シフト遅延量τを、サンプリング間隔Tsの整数倍となるように設定することができる。
また、チャネル品質測定用帯域選定部56では、巡回シフト遅延決定部55から入力される情報を用いて、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIは、ΔCSD以上にする(ΔCQI≧ΔCSD)。このように、ΔCQIをΔCSD以上とすることで、CSD送信時の伝搬路周波数応答に現れるノッチの1周期以上の周波数範囲にわたり上り回線のチャネル品質測定を基地局装置が行うことができる。
これにより基地局装置2は、チャネル品質測定用部分帯域内で、チャネル品質の変動が極大値を取る良好な帯域を必ず含むようにできる。
以上により、基地局装置2では、巡回シフト遅延量(τ)、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIの帯域幅を決定することができる。最後にΔCQIの割り当ては、基地局装置2において、任意に設定する。或いは、基地局装置2は、ΔCQIとして、他の無線通信装置1との周波数スケジューリングの結果を反映して特定の部分的な周波数を割り当てる。
この処理は、CSD送信時に伝搬路周波数応答にノッチに周期性が現れる性質をもつため、特に、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIの帯域幅程度で周波数分割し、異なる分割帯域毎の平均電力が大きく変動しないチャネル伝搬路応答をもつ場合に有効である。これにより、RB割り当ての自由度を増加させることができる。
制御情報生成部57は、巡回シフト遅延量決定部55及びチャネル品質測定用帯域選定部56の出力を用いて、1)巡回シフト遅延量情報及び、2)チャネル品質測定用部分帯域情報を含み、さらに、チャネル品質測定用パイロット信号に用いるパイロット信号の送信方法に関するパイロット信号情報、を含む制御信号を生成して制御情報として符号化変調部60に出力する。
また、制御情報生成部57は、サブキャリア割当部72及びMCS決定部73の出力を用いて、1)周波数スケジューリング情報及び、2)MCS情報を含む制御信号を生成して制御情報として符号化変調部60に出力する。
符号化変調部60は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばBPSK変調、QPSK変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。
ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め設定された固定のものを用いる。一般的に、制御情報は、高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送される。
符号化変調部61は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成し、信号多重部62に出力する。
信号多重部62は、符号化変調部60、符号化変調部61からの入力を多重する。多重化方法はTDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重し、周波数データブロックとして、サブキャリアマッピング部63に出力する。
サブキャリアマッピング部63は、信号多重部62の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(以下、サブキャリアマッピング)し、IFFT部64に出力する。
具体的には、サブキャリアマッピング部63は、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(下り回線送信時に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を用いてマッピングを行う。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部64は、サブキャリアマッピング部63の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部65に出力する。
CP付加部65は、IFFT部64から入力した送信データにCP(Cyclic Prefix)を用いたガード区間を挿入して送信無線部66へ出力する。
送信無線部66は、CP付加部65から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ100より送信する。
一方、パイロット信号抽出部70は、無線通信装置1から送信されるチャネル品質測定用信号を抽出する。具体的には、パイロット信号抽出部70は、OFDM復調部51から入力された受信信号より、無線通信装置1から送信されたチャネル品質測定用パイロット信号を抽出して受信品質測定部71へ出力する。
受信品質測定部71は、パイロット信号抽出部70の出力に基づいてサブキャリア毎の受信品質を測定する。具体的には、受信品質測定部71は、入力されたチャネル品質測定用パイロット信号を用いて、チャネル品質測定用部分帯域内におけるサブキャリア毎のチャネル品質を測定してサブキャリア割当部72に出力する。このチャネル品質は、パイロット信号を用いて、CIR(Carrier to Interferer Ratio)またはSIR(Signal to Interferer Ratio)、SNR(Signal to Noise Ratio)等の任意の測定値を用いる。
なお、基地局装置2が複数の受信アンテナを有する場合、それぞれのアンテナ毎に、受信無線処理部50、OFDM復調部51、パイロット信号抽出部70を設け、アンテナ毎のチャネル品質測定用パイロット信号の受信結果を用いて、受信品質の測定を行う。すなわち、各アンテナで受信された信号成分の電力を合成した合成信号電力に基づき、CIR、SNR、SIRといった測定値を用いる。また、基地局装置2は、制御情報抽出部52、復調復号部53、パイロット信号抽出部70、信号品質測定部71を含む受信信号処理部200を、ここでは、複数N個有する。基地局装置2dにてOFDM復調部51にて復調される信号が、複数の無線通信装置1d―1〜Nで送信された信号を含む場合、N個の受信信号処理部200では、各無線通信装置に対して受信信号処理部は個別に上述した処理を行う。具体的には、第k番目の無線通信装置1d―kに対しては受信信号処理部200―kが上述した処理を行う。
サブキャリア割当部72は、受信品質測定部71により測定された受信品質を用いて無線通信装置1に対するサブキャリアを割り当てる。具体的には、サブキャリア割当部72は、受信品質測定部71から入力された各ユーザの無線通信装置のサブキャリア毎のチャネル品質情報に基づき、リソースブロックサイズ決定部54からのRBサイズを用いて、スケジューリングアルゴリズムに基づいてスケジューリングを行い、MCS決定部73及び制御情報生成部57に出力する。
すなわち、サブキャリア割当部72は、リソースブロックサイズ決定部54で決定された、各ユーザの無線通信装置毎に割り当てられたRBサイズ、すなわち使用可能なサブキャリア数を把握しており、RBサイズの範囲内にて各無線通信装置1からユーザデータ送信する上り回線に使用するサブキャリアが、好適な受信品質となるものを選択して割り当てる。
この際のサブキャリア割当部72におけるサブキャリアの割当としては、SC−FDMAを用いる際は、図3で示したLocalizedタイプとdistributedタイプのいずれかを用いて割り当てる。なお、SC−FDMAでなく、OFDMを用いる場合、サブキャリア割当部72では、任意のサブキャリア割当が可能である。そして、サブキャリア割当部72により各無線通信装置1―1〜Nに割り当てたサブキャリアの情報を周波数スケジューリング情報としてMCS決定部73及び制御情報生成部57に出力する。
MCS決定部73は、サブキャリア割当部72で周波数スケジューリング情報とそのチャネル品質情報を基に、サブキャリア毎或いは複数のサブキャリアをセットにしたサブキャリアブロック毎に、変調多値数及び符号率等のMCSを適応的に選択して制御情報生成部57に出力する。
即ち、MCS決定部73は、各ユーザの無線通信装置1―1〜Nから送られてきたサブキャリア毎のチャネル品質情報より、各無線通信装置1―1〜Nに対し割り当てられたサブキャリア毎の受信品質を判定することができる。これにより、MCS決定部73は、各無線通信装置1−1〜Nの各サブキャリアの受信品質に応じたMCSを選択する。そして、MCS決定部73は、各サブキャリアについての選択した変調多値数及び符号化率情報をMCS情報として制御情報生成部57に出力する。
次に、以下、図1及び図2を用いて、上記構成を有する無線通信装置1と、無線通信装置1の上位局装置である基地局装置2との通信手順(1)〜通信手順(4)における動作の詳細について順次説明する。
<通信手順(1)における無線通信装置1の動作>
無線通信装置1では、符号化変調部11が、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に、所定の変調多値数の変調方式を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。
ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め固定のものが用いられ、一般的に、制御情報は高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調等による低い符号化率を用いて伝送する。なお、制御情報として上り回線を用いたユーザデータ送信のためのスケジューリング要求情報を含む。
一方、パイロット信号生成部12は、基地局装置1に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置1から送信される制御信号からパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定され、抽出されるパイロット信号は、制御情報を復調復号するためのチャネル推定用パイロット信号を含む。
符号化変調部11、パイロット信号生成部12からの入力は、信号多重部13によって、TDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重され、DFT部14に出力される。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対して、所定数シンボル数NDFTのブロック単位毎(以下、シンボルデータブロック)に、S/P変換及び離散フーリエ変換を行い、サブキャリアマッピング部15に出力する。この処理により時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。
なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線スケジューリング要求情報送信のために割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に決定する。
サブキャリアマッピング部15は、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線スケジューリング要求情報送信のために割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に、DFT部14の出力である周波数データブロックをサブキャリアマッピングする。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部16は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部19及び巡回シフト遅延付加部18に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部20において、CP付加部19からの送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16からの信号に対して、所定の巡回シフト遅延量を加えて、CP付加部21に出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、この段階では基地局装置において決定されていないため、予め既知の所定値に設定する。この巡回シフト遅延量は、アンテナ40−2から送信せずに、一つのアンテナ40―1のみから送信してもよい。一つのアンテナ40―1のみから送信する場合、以下のCP付加部21、送信無線部22の処理は不要である。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部22を介して、送信データは、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等されてアンテナ40―2より送信される。
このようにして無線通信装置1は、基地局2に対して、上り回線でのユーザデータ送信のためのスケジューリング要求を行う。
<通信手順(2)における基地局装置2の動作>
通信手順(1)にて無線通信装置1から送信されたデータを受けた図2に示す基地局装置2では、受信無線処理部50は、アンテナ100にて受信した高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
次いで、OFDM復調部51は、入力された各々のベースバンド信号に対し、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理、直列並列変換処理等のOFDM復調を施す。
次いで、制御情報抽出部52は、OFDM復調部51から入力された受信信号より、無線通信装置1から送信されたユーザデータ伝送のためのスケジューリング要求情報を含む制御情報を抽出して復調復号部53へ出力する。
復調復号部53は、制御情報抽出部52から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報を出力する。このうち、スケジューリング要求情報は、リソースブロックサイズ決定部54に出力する。この際、スケジューリング要求情報は、基地局装置の配下にある複数の無線通信装置1―1〜Nからのスケジューリング要求情報を含む。
リソースブロックサイズ決定部54は、スケジューリング要求情報を基に、上り回線におけるユーザデータ伝送のためのRBサイズ(無線通信装置1におけるサブキャリアマッピング部15で、ユーザデータのマッピングを行う際のサブキャリア数に相当)を決定する。
巡回シフト遅延量決定部55は、RBサイズに基づき、巡回シフト遅延時間を決定してチャネル品質測定用帯域選定部56及び制御信号生成部57に出力する。
チャネル品質測定用帯域選定部56は、RBサイズに基づき、上り回線においてチャネル品質測定用パイロット信号を送信するチャネル品質測定用部分帯域を決定する。
なお、巡回シフト遅延時間τ、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQI及びチャネル品質測定用部分帯域ΔCQIの割当は、図4を参照して上述した方法で決定する。
制御情報生成部57は、巡回シフト遅延量決定部55及びチャネル品質測定用帯域選定部56の出力を用いて、1)巡回シフト遅延量情報及び、2)チャネル品質測定用部分帯域情報を含み、さらに、チャネル品質測定用パイロット信号に用いるパイロット信号の送信方法に関するパイロット信号情報、を含む制御信号を生成して符号化変調部60に出力する。
符号化変調部60は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の固定値である変調多値数の変調方式を用いてシンボルデータ系列信号を生成して信号多重部62に出力する。なお、一般的に、制御情報は高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送する。
符号化変調部61は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。
信号多重部62は、符号化変調部60、符号化変調部61からの入力を、TDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重して出力する。
サブキャリアマッピング部63は、信号多重部62の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアに、無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(下り回線送信時に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基にサブキャリアマッピングを行う。
IFFT部64は、サブキャリアマッピング部63の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部65に出力し、CP付加部65にて、IFFT部64から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して、送信無線部66へ出力する。
送信無線部66は、CP付加部65から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ100より送信する。
このように基地局装置2は、無線通信装置1から上り回線でユーザデータ送信のためのスケジューリング要求を受信した後、CQIを測定するための帯域を含む周波数スケジューリング情報、巡回シフト遅延量情報及びチャネル品質測定用パイロット信号情報を送信する。なお、CQIを測定するための帯域は、実際に割り当てられる帯域よりも広いものとしている。また、巡回シフト遅延量情報は、無線通信装置1にて巡回シフト遅延ダイバシチ送信(CSD)する際に用いられる。
<通信手順(3)における無線通信装置1の動作>
無線通信装置1では、アンテナ40を介して基地局装置2からの送信データを受信して、受信無線処理部30にて処理を行う。
詳細には、無線通信装置1では、受信無線処理部30は、アンテナ40にて受信した各々の高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、基地局装置2からの送信データを同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部31は、入力された各々のベースバンド信号に対して、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理、直列並列変換処理等のOFDM復調を施す。
制御情報抽出部32は、OFDM復調部31から入力した受信信号より、基地局装置2から送信されたパイロット信号情報、チャネル品質測定用部分帯域情報、巡回シフト遅延量情報を含む制御情報を抽出して復調復号部33へ出力する。
復調復号部33は、制御情報抽出部32から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報として、パイロット信号情報、周波数スケジューリング情報及び巡回シフト遅延量情報を、それぞれ、パイロット信号情報抽出部35、周波数スケジューリング情報抽出部36及び巡回シフト遅延量情報抽出部37に出力する。
パイロット信号生成部12は、入力されたパイロット信号情報を用いて、基地局装置1に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置1から送信される制御信号からチャネル品質測定用に関するパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定する。
なお、チャネル品質測定用パイロット信号のサブキャリア配置には、図3で示すようにlocalized配置或いはdistributed配置を用いる。また、この際の、他の無線通信装置のチャネル品質測定用パイロット信号の多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。また、ユーザデータに対する復調用パイロット信号との多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。
信号多重部13は、パイロット信号生成部12からの入力を、TDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重してDFT部14に出力する。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位毎(シンボルデータブロック)に、データ形式をS/P変換及び離散フーリエ変換を行い、サブキャリアマッピング部15に入力する。これにより時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に決定する。
サブキャリアマッピング部15は、DFT部14の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(サブキャリアマッピング)する。ここで、サブキャリアマッピングは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基にマッピングを行う。なお、マッピングの方法は、図3で示したサブキャリア上にマッピングする際の2種類の方法で行う。
IFFT部16は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部19及び巡回シフト遅延付加部18に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部20は、入力された送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力される。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部22により、送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―2を介して送信する。
このように無線通信装置1では、各構成要素を用いて、基地局装置2からの周波数スケジューリング情報、巡回シフト遅延量情報及びチャネル品質測定信号情報を用いて、指定部分帯域でチャネル品質測定信号を送信する。
<通信手順(4)における基地局装置2の動作>
基地局装置2では、受信無線処理部50は、アンテナ100にて受信した高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部51は、入力された各々のベースバンド信号に対し、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理及び直列並列変換等の処理であるOFDM復調処理を施す。
パイロット信号抽出部70は、OFDM復調部51から入力された受信信号より、無線通信装置1から送信されたチャネル品質測定用パイロット信号を抽出して受信品質測定部71へ出力する。
受信品質測定部71は、入力されたチャネル品質測定用パイロット信号を用いて、チャネル品質測定用部分帯域内におけるサブキャリア毎のチャネル品質を測定する。チャネル品質は、パイロット信号を用いて、CIRまたはSIR、SNR等の任意の測定値を用いることが可能である。また、基地局装置が複数の受信アンテナを有する場合、それぞれのアンテナ毎に、受信無線処理部50、OFDM復調部51、パイロット信号抽出部70を設けることで、アンテナ毎のチャネル品質測定用パイロット信号の受信結果を用いて、受信品質の測定を行う。すなわち、各アンテナで受信された信号成分の電力を合成した合成信号電力に基づき、CIR、SNR、SIRといった測定値を用いる。
サブキャリア割当部72は、受信品質測定部71から入力した各ユーザの無線通信装置のサブキャリア毎のチャネル品質情報より、スケジューリングアルゴリズムに基づいてスケジューリングを行う。
すなわち、サブキャリア割当部72は、リソースブロックサイズ決定部54で決定された、各ユーザの無線通信装置毎に割り当てられたRBサイズ、すなわち使用可能なサブキャリア数を把握しており、RBサイズの範囲内にて各無線通信装置1からユーザデータ送信する上り回線に使用するサブキャリアが、好適な受信品質となるものを選択して割り当てる。
この際のサブキャリアの割当としては、SC−FDMAを用いる際は、図3で示したLocalizedタイプとdistributedタイプのいずれかを用いて割り当てる。なお、SC−FDMAでなく、OFDMを用いる場合は任意のサブキャリア割当が可能である。そして、サブキャリア割当部により各無線通信装置1―1〜Nに割り当てたサブキャリアの情報を周波数スケジューリング情報として出力する。
MCS決定部73は、サブキャリア割当部72で周波数スケジューリング情報とそのチャネル品質情報を基に、サブキャリア毎或いは複数のサブキャリアをセットにしたサブキャリアブロック毎に、変調多値数及び符号率等のMCSを適応的に選択する。
制御情報生成部57は、サブキャリア割当部72及びMCS決定部73の出力を基に、1)周波数スケジューリング情報及び、2)MCS情報を含む制御信号を生成する。
符号化変調部60、符号化変調部61、信号多重部62、サブキャリアマッピング部63、IFFT部64、CP付加部65、送信無線部66は、上述した同様の動作を行い、アンテナ100より無線通信装置1―1〜Nに向けて送信する。
このように基地局装置2は、無線通信装置1からのチャネル品質測定信号を用いてチャネル品質を測定し、この結果を用いて、実際にユーザがデータを送信する際の部分帯域を決める位置と幅を示す周波数リソースサイズ(「RBサイズ」ともいう)ΔRBを含む周波数スケジューリング情報及びMCS情報を送信する。
<通信手順(5)における無線通信装置1の動作>
無線通信装置1では、受信無線処理部30は、アンテナ40にて受信した各々の高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号として出力する。
OFDM復調部31は、入力された各々のベースバンド信号に対し、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理及び直列並列変換処理等のOFDM復調を施す。
制御情報抽出部32は、OFDM復調部31から入力した受信信号より、基地局装置2から送信されたMCS情報、パイロット信号情報を含む制御情報を抽出して復調復号部33へ出力する。
復調復号部33は、制御情報抽出部32から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報を出力する。このうち、MCS情報、パイロット信号情報、及び周波数スケジューリング情報は、それぞれ、MCS情報抽出部34、パイロット信号情報抽出部35、及び周波数スケジューリング情報抽出部36を用いて抽出される。なお、複数のアンテナからのベースバンド信号が復調復号部33に入力される場合は、それぞれの信号に対し最大比合成受信処理を行う。これにより受信品質の向上が図れる。なお、2アンテナで受信されず、1アンテナ受信でも、或いは3アンテナ受信を行ってもよい。
符号化変調部10は、無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなるユーザデータに対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばQPSK、16QAM、64QAM変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数に関するMCS情報は、基地局装置1から送信される制御信号からMCS情報を抽出するMCS情報抽出部34の出力に基づいて設定する。これにより伝搬路状況に応じた適応変調が可能となる。
符号化変調部11は無線通信装置1から基地局装置2に送信するビットデータ系列からなる制御情報に対し、所定の誤り訂正符号化を施し、更に所定の変調多値数の変調方式(例えばBPSK変調、QPSK変調)を用いてシンボルデータ系列信号を生成する。ここで、誤り訂正符号化を行う際の符号化率及び変調多値数は、予め固定のものを用いる。一般的に、制御情報は高品質伝送を必要とするためBPSK変調或いはQPSK変調で、低い符号化率を用いて伝送する。
パイロット信号生成部12は、基地局装置1に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置1から送信される制御信号からパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定する。ここでのパイロット信号はユーザデータを復調復号するためのチャネル推定用パイロット信号を含む。
信号多重部13は、符号化変調部10、符号化変調部11、パイロット信号生成部12からの入力を多重する。多重化方法はTDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重する。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位(シンボルデータブロック)毎に、データ形式をS/P変換、離散フーリエ変換を行い、サブキャリアマッピング部15に入力する。これにより時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。
なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に決定する。
サブキャリアマッピング部15は、DFT部14の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(サブキャリアマッピング)する。ここで、サブキャリアマッピングは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基にマッピングを行う。なお、サブキャリア上にマッピングする際の方法は、図3に示す2種類の方法のいずれかを用いる。
IFFT部16は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部19及び巡回シフト遅延付加部18に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力する。
送信無線部20は、CP付加部19から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、通信手順(3)において基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力されたものを保持しておき、ユーザデータ送信時には、同一の巡回シフト遅延量を用いる。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部22へ出力する。
送信無線部22は、CP付加部21から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―2より送信する。
このように無線通信装置1は、基地局装置2から受信した周波数リソースサイズΔRBを含む周波数スケジューリング情報及びMCS情報に基づいて、周波数リソースブロックサイズΔRBにて割当られたサブキャリアを用いて、ユーザデータを送信する。
以上、本実施の形態1では、無線通信装置1が複数アンテナ送信可能であることを前提に、無線通信装置から、上り回線におけるチャネル品質測定用パイロット送信及びユーザデータ送信時に、CSD(Cyclic Delay Diversity)送信させる。このようにCSD送信することで、伝搬路の周波数応答に周期性が現れる。
詳細には、巡回シフト遅延量τが大きい場合、CSD送信時の伝搬路周波数応答の繰り返し周期(ΔCSD=1/τ)が小さくなり、逆に巡回シフト遅延量τが小さい場合、CSD送信時の伝搬路周波数応答の繰り返し周期が大きくなる性質をもつ。
本発明では、この際の巡回シフト遅延量τの設定をRBサイズに依存して可変させ、且つ、これに伴いチャネル品質測定用部分帯域を決定する。
すなわち、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIをΔCSD以上とすることで、CSD送信時の伝搬路周波数応答に現れるノッチの1周期以上の周波数範囲にわたり上り回線のチャネル品質測定を基地局装置が行い、チャネル品質測定用部分帯域内で、チャネル品質の変動が極大値を取る良好な帯域を必ず含むようにできる。
これにより、基地局装置2は、無線通信装置1に対し伝搬路の比較的良好な部分帯域を用いた周波数スケジューリングを行うことができ、さらに、伝搬路状況に応じた適応変調を行うことで、無線通信システムにおけるスループットを改善し、周波数利用効率を高めることができる。
また、チャネル品質測定用信号を帯域の一部を用いて、1回のみ送信することから、無線通信装置の消費電力低減を実現できる。
また、部分帯域の送信電力を高めることができるため、チャネル品質測定精度の向上を図ることができる。さらに、チャネル品質測定用信号を1回送信するだけでチャネル品質測定が可能なため、チャネル品質変動に対する追従性も高い。
また、CSD送信時の伝搬路周波数応答に周期性が現れる性質を利用することで、チャネル品質測定用部分帯域に、良好なチャネル品質となる部分が必ず含まれるように設定でき、チャネル品質測定用部分帯域の位置を任意に割り当てることができるため、周波数リソース割り当ての自由度を増すことができる。
なお、無線通信装置1が、3アンテナ以上で送信が可能な場合、上記構成の無線通信装置1において、3アンテナ目以上で与える追加した巡回シフト遅延付加部における巡回シフト遅延量は、巡回シフト遅延付加部18で与える巡回シフト遅延量τを超えないような巡回シフト遅延量を与えて送信することで同様な効果を得ることができる。或いは、基地局装置で、それぞれのアンテナ受信電界強度を測定することで、予め受信電界強度の高い2アンテナを選択したのちに、本実施の形態1を適用することでもよい。
なお、本実施の形態1では、巡回シフト遅延量(τ)に関する情報を基地局装置2から送信し、無線通信装置1においてその情報を抽出する構成を示したが、巡回シフト遅延量(τ)の代わりに、上述した係数αに関する情報を送信してもよい。これによって、係数αから、ΔRB及び巡回シフト遅延量(τ)を算出することができるため、同様な効果が得られる。
また、本実施の形態1では、複信方式としてFDDとして説明したが、TDD方式における上り回線での適用も同様に可能である。TDDシステムの場合、伝搬路の双対性を利用することで、伝搬路変動が十分に小さい場合、下り回線におけるCQI報告を上り回線のチャネル品質として用いることも可能だが、セルラーシステムの場合、干渉量が上り回線と下り回線で異なるため正確な受信品質の推定が困難である課題がある。しかしながら、本実施の形態1では、上りのチャネル品質測定用信号をもとに、周波数スケジューリング及びMCS選定を行うことため、その課題を解決することができる。よって、特にセルラーシステムへの適用が好適である。
なお、本実施の形態1では、巡回シフト遅延を時間軸で行ったが、これを周波数軸の位相回転をすることで実現することも可能である。すなわち、本実施の形態1では、無線通信装置1においてCSD送信する際に、巡回シフト遅延付加部18により、時間領域で巡回遅延を与える構成としたが、これに限らず、別の方法として、周波数領域で巡回シフト遅延量に応じた位相回転を与えることによってCSD送信を行うことができる。これを実施の形態2として説明する。
(実施の形態2)
図5は、実施の形態2に係る無線通信装置1aの構成を示す図である。なお、この無線通信装置1aは、図1に示す実施の形態1に対応する無線通信装置1と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し異なる点のみ説明する。
無線通信装置1aが、図1に示す無線通信装置1と異なる部分は、時間領域で巡回遅延を与える巡回シフト遅延付加部18の代わりに周波数領域で巡回シフト遅延量に応じた位相回転を与える巡回シフト遅延付加部58を用いている点である。
すなわち、巡回シフト遅延付加部58は、サブキャリアマッピング部15の出力に対し、下記式(2)に示すように、サブキャリア毎に異なる位相回転φ(k)を与え、IFFT部16―2に出力する。
Figure 0005106129
ここで、τは巡回シフト遅延量、Δはサブキャリア周波数間隔[Hz]、kはサブキャリア毎に付与されたインデックス番号を示す。
なお、インデックス番号は、例えばDCサブキャリアに対応するインデックスをk=0とし、それより正側の周波数に対し、プラス方向にインデックスを順次増加させ、負側の周波数に対し、マイナス方向にインデックスを順次減少させる。この場合、インデックスkは、-Nfft/2≦k≦Nfft/2の範囲にある整数値をとる。なお、NfftはIFFT部16におけるFFTサイズを表す。なお、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力される。
本実施の形態2によれば、実施の形態1の無線通信装置1と同様の同様な効果を得ることができる。
(実施の形態3)
図6は実施の形態3に係る無線通信装置1bの構成を示すブロック図であり、図7は、図6の無線通信装置1bとともに無線通信システムを構成する基地局装置2bの構成を示すブロック図である。
なお、この無線通信装置1bは、図1に示す実施の形態1に対応する無線通信装置1と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し異なる点のみ説明する。
図6に示す無線通信装置1bにおいて、図1に示す実施の形態1に係る無線通信装置1と異なる部分は、サブキャリア位相回転量情報抽出部41及びサブキャリア位相回転部42を追加している点である。
図6に示す無線通信装置1bにおいて、サブキャリア位相回転量情報抽出部41は、復調復号部33にて復調処理及び復号化処理された、基地局装置2bからの制御情報から位相回転量情報を抽出して、サブキャリア位相回転部42に出力する。
サブキャリア位相回転部42は、サブキャリアマッピング部15からサブキャリアマッピングされた周波数データブロックが入力されるとともに、サブキャリア位相回転量情報抽出部41から位相回転量が入力される。
これら入力された情報を用いて、サブキャリア位相回転部42は、サブキャリアマッピング部15の出力を、予め既知の位相回転パターンを用いて、サブキャリア毎に位相回転を与えて、IFFT部16−2に出力する。
IFFT部16−2は、サブキャリア位相回転部42の出力を、逆高速フーリエ変換して、及び巡回シフト遅延付加部18に出力する。
なお、本実施の形態3の無線通信装置1bは、上り回線での伝送方式としてSC−FDMA(シングルキャリア周波数分割多元アクセス)を用いた構成としたが、これに限定されず、例えばOFDM、または、OFDMAのようにFDMAに適用できる伝送方式であればよい。
OFDMAの場合、図6の無線通信装置1bの構成におけるDFT部14の代わりに、入力されるシリアルデータをパラレルデータに変換するシリアル/パラレル変換部(S/P変換部)を設ける構成となる。ここで、S/P変換部は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位毎(以下、シンボルデータブロック)に、データ形式をシリアルからパラレルデータに変換し(以下、S/P変換)、サブキャリアマッピング部15に入力する。
次に、図7を用いて、基地局装置2bについて説明する。
図7に示す実施の形態3における基地局装置2bが、図2に示す実施の形態1の基地局装置2と異なる部分は、MCS決定部73の代わりにMCS・位相回転量決定部75を設けている点である。また、基地局装置2bは、制御情報抽出部52、復調復号部53、パイロット信号抽出部70、信号品質測定部71を含む受信信号処理部200を、ここでは、複数N個有する。基地局装置2dにてOFDM復調部51にて復調される信号が、複数の無線通信装置1d―1〜Nで送信された信号を含む場合、N個の受信信号処理部200では、各無線通信装置に対して受信信号処理部は個別に上述した処理を行う。具体的には、第k番目の無線通信装置1d―kに対しては受信信号処理部200―kが上述した処理を行う。
MCS・位相回転量決定部75は、サブキャリア割当部72において、周波数スケジューリング情報とそのチャネル品質情報を用いてサブキャリア毎或いは複数のサブキャリアをセットにしたサブキャリアブロック毎に、変調多値数及び符号率等のMCSを適応的に選択し、各サブキャリアについての選択した変調多値数及び符号化率情報をMCS情報として、サブキャリア毎に対応する位相回転量情報とともに制御情報生成部57に出力する。
なお、制御情報生成部57は、サブキャリア割当部72及びMCS・位相回転量決定部75からの情報を用いて、周波数スケジューリング情報、MCS情報に加えて、位相回転量情報を含む制御信号を生成して符号化変調部60に出力する。
次に、本実施の形態3に係る無線通信装置1b及び基地局装置2bを有する無線通信システムにおいて、無線通信装置の上り回線を用いたユーザデータ送信のための、基地局装置と無線通信装置の通信手順を説明する。具体的には、本発明における上り回線チャネル品質測定の通信手順及び上り回線を用いたユーザデータ通信手順を説明する。
以下では、実施の形態1と異なる部分の動作の説明のみ行う。
本実施の形態3における、無線通信装置の上り回線を用いたユーザデータ送信のための、基地局装置と無線通信装置の通信手順は、実施の形態1において説明した通信手順(1)、(2)までは、同一の動作を行う。以下では、通信手順(2)に続く通信手順(3A)後の動作について説明を行う。
<通信手順(3A)における無線通信装置の動作>
図6に示す無線通信装置1bは、基地局装置2bから送信された上記の周波数スケジューリング情報と、巡回シフト遅延量情報、及びチャネル品質測定用パイロット信号情報を受信する。そして、無線通信装置1bは、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQIを用いて、指定のパイロット信号系列によりチャネル品質測定用パイロット信号を、指定の巡回シフト遅延量を用いて、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信(CSD送信)を行う。ただし、CSD送信時にサブキャリア位相回転部42を用いて、サブキャリア毎に位相回転を与えて送信する。ここでサブキャリア位相回転部42における、サブキャリア毎に与える位相回転は基地局装置においても既知であるとする。
ここで通信手順(3A)における無線通信装置1bの動作について図6を参照して詳細に説明する。
受信無線処理部30は、アンテナ40にて受信した各々の高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相(Inphase)信号及び直交(Quadrature phase)信号からなる複素のベースバンド信号としてOFDM復調部31に出力する。
OFDM復調部31は、入力された各々のベースバンド信号に対して、OFDM復調を施す。すなわち、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理、直列並列変換処理を行い、制御情報抽出部32に出力する。
制御情報抽出部32は、OFDM復調部31から入力した受信信号より、基地局装置2から送信されたパイロット信号情報、チャネル品質測定用部分帯域情報、巡回シフト遅延量情報を含む制御情報を抽出して復調復号部33へ出力する。
復調復号部33は、制御情報抽出部32から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報を出力する。このうち、パイロット信号情報、周波数スケジューリング情報及び巡回シフト遅延量情報は、それぞれ、パイロット信号情報抽出部35、周波数スケジューリング情報抽出部36及び巡回シフト遅延量情報抽出部37に出力する。なお、複数のアンテナからのベースバンド信号が復調復号部33に入力される場合は、それぞれの信号に対し最大比合成受信処理を行う。これにより受信品質の向上が図れる。なお、図6に示す無線通信装置1bは、2アンテナで受信される場合の構成としたが、これに限定されず、1アンテナ受信でも、或いは3アンテナ受信でもよい。
パイロット信号生成部12は、基地局装置1に対し予め既知となる信号系列であるパイロット信号を生成し、信号多重部13に出力する。ここで、パイロット信号に用いる信号系列は、基地局装置1から送信される制御信号からチャネル品質測定用に関するパイロット信号情報を抽出するパイロット信号情報抽出部35の出力に基づいて設定する。なお、チャネル品質測定用パイロット信号のサブキャリア配置には、図3に示すlocalized配置或いはdistributed配置を用いる。また、この際の、他の無線通信装置のチャネル品質測定用パイロット信号の多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。また、ユーザデータに対する復調用パイロット信号との多重は、FDM、CDM或いはTDMを用いる。
信号多重部13は、パイロット信号生成部12からの入力を多重する。多重化方法はTDM、FDM、CDMの何れかの方法またはそれらの組み合わせを用いて多重する。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位(シンボルデータブロック)毎に、データ形式をS/P変換及び離散フーリエ変換を行い、サブキャリアマッピング部15に出力する。これにより時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に決定する。
サブキャリアマッピング部15は、DFT部14の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(サブキャリアマッピング)してIFFT部16−1及びサブキャリア位相回転部42に出力する。ここで、サブキャリアマッピングは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(基地局装置により選定されたチャネル品質測定用部分帯域に関する部分帯域の位置と、その帯域幅に関するサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基にマッピングを行う。なお、サブキャリア上にマッピングする方法は、図3に示すようにLocalized FDMA、或いは、Distributed FDMAと呼ばれるタイプにより行う。
IFFT部16−1は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部19に出力する。
サブキャリア位相回転部42は、ブキャリアマッピング部15の出力を、予め既知の位相回転パターンを用いて、サブキャリア毎に位相回転を与えて、IFFT部16−2に出力する。ここで、位相回転パターンは、位相回転量が周期性をもつパターンを用いる。
図8は、位相回転パターンの一例を示す図である。図8において、位相回転量φmは、n個のサブキャリア単位で1つの周期をもつように設定し、その周期パターンを繰り返してサブキャリア毎に順次位相回転を与える。ここで、m=1〜nである。すなわち、チャネル品質測定用部分帯域ΔCQI内において、周波数の低いサブキャリアから順にサブキャリア番号を1から順に付与した場合、k番目のサブキャリア信号SC(k)に対し、下記式(3)に示すような位相回転を与える。
Figure 0005106129
但し、mod(x,y)はxをyで割った場合の剰余を示す。
IFFT部16−2は、サブキャリア位相回転部42の出力SC2(k)を、逆高速フーリエ変換して、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部20にて、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16−2から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置2bにおいて決定されるものであり、基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力される。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部22へ出力し、送信無線部22は、入力された送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―2より送信する。
<通信手順(4A)における基地局装置の動作>
通信手順(3A)を受けて、基地局装置2bは、無線通信装置1毎に指定したチャネル品質測定用部分帯域ΔCQIにおけるチャネル品質を測定する。そして、基地局装置1bは、MCS・位相回転量決定部75等を用いて、チャネル品質測定結果からチャネル品質の特性が最も良好となるサブキャリアを検出し、そのサブキャリアに無線通信装置1bのサブキャリア位相回転部42にて与えられた位相回転量を抽出する。
そして、チャネル品質測定結果を基に、無線通信装置1b毎に割り当てるサブキャリアを決定して、周波数スケジューリング情報として、無線通信装置1bに送信する。また、割り当てたサブキャリアにおける、ユーザデータ送信時の符号化率及び多値変調数に関する情報(MCS情報)及び位相回転量情報も含めて基地局装置に送信する。
ここで通信手順(4A)における基地局装置2bの動作について詳細に説明する。
受信無線処理部50は、アンテナ100を介して受信した高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号としてOFDM復調部51に出力する。
OFDM復調部51は、入力された各々のベースバンド信号に対しOFDM復調を施して、制御情報抽出部52及びパイロット信号抽出部70に出力する。すなわち、OFDM復調部51は、入力されたベースバンド信号に対して、時間及び周波数同期処理後に、GI除去、FFT処理、直列並列変換処理を行う。
パイロット信号抽出部70は、OFDM復調部51から入力した受信信号より、無線通信装置1bから送信されたチャネル品質測定用パイロット信号を抽出して受信品質測定部71へ出力する。
受信品質測定部71は、入力されたチャネル品質測定用パイロット信号を用いて、チャネル品質測定用部分帯域内におけるサブキャリア毎のチャネル品質を測定して、サブキャリア毎のチャネル品質情報をサブキャリア割当部72に出力する。チャネル品質は、パイロット信号を用いて、CIRまたはSIR、SNR等の任意の測定値を用いることで測定される。なお、基地局装置が複数の受信アンテナを有する場合、それぞれのアンテナ毎に、受信無線処理部50、OFDM復調部51、パイロット信号抽出部70を設けることで、アンテナ毎のチャネル品質測定用パイロット信号の受信結果を用いて、受信品質の測定を行うことで対応できる。この場合、各アンテナで受信された信号成分の電力を合成した合成信号電力に基づき、CIR、SNR、SIRといった測定値を用いる。
サブキャリア割当部72は、受信品質測定部71から入力した各ユーザの無線通信装置のサブキャリア毎のチャネル品質情報より、スケジューリングアルゴリズムに基づいてスケジューリングを行う。すなわち、サブキャリア割当部72は、リソースブロックサイズ決定部54で決定された、各ユーザの無線通信装置毎に割り当てられたRBサイズ、すなわち使用可能なサブキャリア数、及び無線通信装置1bでのチャネル品質測定用部分帯域内でのサブキャリア位相回転部42で付与される位相回転パターンを把握しており、RBサイズの範囲内にて各無線通信装置1からユーザデータ送信する上り回線に使用するサブキャリアが、好適な受信品質となるものを選択して割り当てる。
この際のサブキャリアの割当としては、SC−FDMAを用いる際は、図2で示したLocalizedタイプとdistributedタイプのいずれかを用いて割り当てる。なお、SC−FDMAでなく、OFDMを用いる場合は任意のサブキャリア割当が可能である。
サブキャリアの割当は、以下の割当方法を用いることを想定しているが、これに限らない。
割当方法1)チャネル品質測定結果からチャネル品質の特性が最も良好となるサブキャリアを検出し、そのサブキャリアに対し、無線通信装置1bのサブキャリア位相回転部42により与えられた位相回転量を抽出する。
割当方法2)サブキャリアに対し、無線通信装置のサブキャリア位相回転部42にて与えられた位相回転量が同一であるサブキャリアにグループ分けし、チャネル品質測定結果から、それらのグループ間で、最もチャネル品質が良好となるグループを選定し、そのグループに付与した位相回転量を位相回転量情報として抽出する。そして、サブキャリア割当部72により各無線通信装置1―1〜Nに割り当てたサブキャリアの情報を周波数スケジューリング情報としてMCS・位相回転量決定部75及び制御情報生成部57に出力する。
MCS・位相回転量決定部75は、サブキャリア割当部72で周波数スケジューリング情報とそのチャネル品質情報を基に、サブキャリア毎或いは複数のサブキャリアをセットにしたサブキャリアブロック毎に、変調多値数及び符号率等のMCSを適応的に選択する。即ち、MCS・位相回転量決定部75は、各ユーザの無線通信装置1―1〜Nから送られてきたサブキャリア毎のチャネル品質情報より、各無線通信装置1―1〜Nに対し割り当てられたサブキャリア毎の受信品質を判定することができるので、各無線通信装置に、ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアのうち、サブキャリア割当部72で抽出された位相回転量を付与されて送信されたサブキャリアを抽出し、抽出されたサブキャリアの受信品質に応じたMCSを選択する。
そして、サブキャリア割当部72で抽出された位相回転量と異なるものを付与されて送信されたサブキャリアに対しては、隣接サブキャリア間は比較的チャネル品質が近くなる周波数相関性を利用して、MCSが選択された最近接するサブキャリアのMCSを用いる。また、MCS・位相回転量決定部75は、各サブキャリアについての選択した変調多値数及び符号化率情報をMCS情報として制御情報生成部57に出力する。
制御情報生成部57は、サブキャリア割当部72及びMCS・位相回転量決定部75の出力を基に、1)周波数スケジューリング情報、2)MCS情報、及び3)位相回転量情報を含む制御信号を生成する。
符号化変調部60、符号化変調部61、信号多重部62、サブキャリアマッピング部63、IFFT部64、CP付加部65、送信無線部66は、上述した同様の動作を行い、アンテナ100より無線通信装置1―1〜Nに向けて送信する。
<通信手順(5A)における無線通信装置の動作>
通信手順(4A)を受けて無線通信装置1bは、基地局装置2bが割り当てたサブキャリアを用いてユーザデータを送信する。この際、ユーザデータは、サブキャリア位相回転量情報抽出部によりサブキャリア位相回転量情報を抽出し、サブキャリア回転部において、サブキャリア位相回転量情報に基づいて位相回転を行った上で、チャネル品質測定用パイロット信号の送信時と同じ巡回シフト遅延量を用いてCSD送信する。
ここで通信手順(5A)における無線通信装置1bの動作について詳細に説明する。
受信無線処理部30は、アンテナ40にて受信した各々の高周波信号に対し、増幅処理、帯域制限処理及び周波数変換処理を施し、同相信号及び直交信号からなる複素のベースバンド信号としてOFDM復調部31に出力し、OFDM復調部31にてOFDM復調を施して制御情報抽出部52及びパイロット信号抽出部70に出力する。
制御情報抽出部32は、OFDM復調部31から入力した受信信号より、基地局装置2から送信されたMCS情報、位相回転量情報、パイロット信号情報を含む制御情報を抽出して復調復号部33へ出力する。
復調復号部33は、制御情報抽出部32から入力した制御情報を復調処理及び復号化処理して、制御情報を出力する。このうち、MCS情報、パイロット信号情報、及び周波数スケジューリング情報は、それぞれMCS情報抽出部34、パイロット信号情報抽出部35、及び周波数スケジューリング情報抽出部36を用いて制御情報から抽出される。また、位相回転量情報は、サブキャリア位相回転量情報抽出部41により抽出される。
なお、複数のアンテナからのベースバンド信号が復調復号部33に入力される場合は、それぞれの信号に対し最大比合成受信処理を行う。これにより受信品質の向上が図れる。図1においては2アンテナで受信される場合の構成を示すが、これに限定されず1アンテナ受信でも、或いは3アンテナ受信でもよい。
符号化変調部10、符号化変調部11、パイロット信号生成部12、信号多重部13の動作は実施の形態1におけるものと同様であるため説明は省略する。
DFT部14は、信号多重部13の出力に対し、所定数シンボル数NDFTのブロック単位(シンボルデータブロック)毎に、データ形式をS/P変換及び離散フーリエ変換を行い、サブキャリアマッピング部15に入力する。これにより時間領域のシンボルデータブロックは、周波数領域の複素数からなる周波数データブロックに変換される。なお、所定数シンボル数NDFTは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基に決定する。
サブキャリアマッピング部15は、DFT部14の出力である周波数データブロックを、特定のサブキャリアにマッピング(サブキャリアマッピング)を行い、IFFT部16−1及びサブキャリア位相回転部42に出力する。ここで、サブキャリアマッピングは、周波数スケジューリング情報抽出部36から入力される、当該無線通信装置1に対する周波数スケジューリング情報(上り回線ユーザデータ送信用に割り当てられたサブキャリアに関する情報[サブキャリア数、サブキャリア番号等])を基にマッピングを行う。なお、マッピング方法は上述したものと同様であるため説明は省略する。
IFFT(Inverse Fast Fourier Transform)部16−1は、サブキャリアマッピング部15の出力を、逆高速フーリエ変換して、CP付加部19にてCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力する。
送信無線部20は、CP付加部19から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
サブキャリア位相回転部42は、サブキャリアマッピング部15の出力を、サブキャリア位相回転量情報抽出部41により抽出された位相回転量を用いて、サブキャリア毎に同一の位相回転を与えて、IFFT部16−2に出力する。
IFFT部16−2は、サブキャリア位相回転部42の出力を、逆高速フーリエ変換して、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16−2から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号をCP付加部21に出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、通信手順(2)において基地局装置1bから送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力されたものを保持しておき、ユーザデータ送信時には、同一の巡回シフト遅延量を用いる。
CP付加部21では、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力し、送信無線部22を介して、送信データは、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等されてアンテナ40―2より送信される。
図9は本実施の形態3により得られる伝搬路の周波数応答の説明に供する図である。図9はCSD送信しない1本のアンテナから送信した場合の伝搬路の周波数応答(点線)と、2本のアンテナを用いてCSD送信した場合の伝搬路の周波数応答(実線)を示している。ここで、CSD送信時の2本のアンテナからの総送信電力は、CSD送信しない1本のアンテナからの送信電力と等しくしている。
図9より、CSD送信により、伝搬路の周波数応答が周期的に3dB改善する部分が現れることがわかる。また、図9(a)は本実施の形態1における伝搬路の周波数応答を示し、図9(b)は、本実施の形態3における伝搬路の周波数応答を示す。なお、図9(b)では、4つのサブキャリア位相回転量φ1〜φ4を用いた場合の伝搬路の周波数応答を示す。
図9より、サブキャリア位相回転量に依存して、CSD送信時により現れる伝搬路のノッチ(周波数特性が大きく落ち込む位置)の位置がシフトする特性をもつ。このように、本実施の形態3では、サブキャリア位相回転量をサブキャリア毎に周期的(周期Td)に変化させてCSD送信させることで、図9(b)に異なるノッチをもつ周波数特性をもつ伝搬路を、Td間隔で荒くサンプルすることを意味する。そのため、チャネル品質測定用部分帯域の幅ΔCQIがΔCSDよりも狭くても、異なるサブキャリア位相回転量を付与したCSD送信による伝搬路から、チャネル品質が良好となる周波数リソースサイズ(ΔRB)のサブキャリア群を割り当てることができる。
このように本実施の形態3に係る無線通信装置1bは、基地局装置2bから送信される巡回シフト遅延量情報を抽出する巡回シフト遅延量情報抽出部37と、サブキャリア毎に予め既知の位相回転を与えた位相回転信号を生成するサブキャリア位相回転部42と、サブキャリアと、サブキャリア位相回転部42により生成される信号とを用いて、チャネル品質測定用信号を、巡回シフト遅延量情報抽出部37により抽出される巡回シフト遅延量情報に基づいて巡回シフト遅延ダイバーシチ送信するものである。さらに、無線通信装置1bは、チャネル品質測定用帯域に関する情報を含む周波数スケジューリング情報を抽出する周波数スケジューリング情報抽出部36と、抽出した前記周波数スケジューリング情報におけるチャネル品質測定用帯域に限定してチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する。さらに、無線通信装置1bは、基地局装置2bから送信されるサブキャリア位相回転量情報を抽出するサブキャリア位相回転量情報抽出部41と、サブキャリアと、サブキャリア位相回転部42により生成される信号とを用いて、ユーザデータ信号を、巡回シフト遅延量情報抽出部37により抽出される巡回シフト遅延量に基づいて巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する。
一方、本実施の形態3に係る基地局装置2bは、無線通信装置1bから送信されるチャネル品質測定用信号を抽出するパイロット信号抽出部70と、パイロット信号抽出部70により抽出されるチャネル品質測定用信号を用いてサブキャリア毎の受信品質を測定する受信品質測定部71と、受信品質測定部71により抽出されるチャネル品質測定用信号を用いて、無線通信装置1bに対するサブキャリアを割り当てるサブキャリア割当部72と、抽出されるチャネル品質測定用信号及びサブキャリア割当部72により割り当てられるサブキャリアを用いて、無線通信装置1bの送信時に用いられるサブキャリアのサブキャリア位相回転量を決定するMCS・位相回転量決定部75とを具備する。
この構成によって、本実施の形態3の通信装置1bでは、チャネル品質測定用部分帯域の幅ΔCQIを実施の形態1よりも狭めることができる。これにより、他の無線通信装置とのチャネル品質測定用帯域のシェアリングが容易に、かつ、効率的に行うことができる。上り回線でのユーザデータ送信のための周波数スケジューリングも、チャネル品質測定用部分帯域の幅を狭めることで、より割当の自由度が増し効率的に行え、周波数利用効率をさらに高めることができる。
なお、無線通信装置1bが、3アンテナ以上で送信が可能な場合、3アンテナ目以上で与える巡回シフト遅延付加部における巡回シフト遅延量は、巡回シフト遅延付加部18で与える巡回シフト遅延量τを超えない、巡回シフト遅延量を与えて送信することで同様な効果を得ることができる。或いは、基地局装置で、それぞれのアンテナ受信電界強度を測定することで、予め受信電界強度の高い2アンテナを選択したのちに、本実施の形態3を適用することでもよい。
ここで、基地局装置で決定する巡回シフト遅延時間τは、実施の形態1で説明した方法で決定する。ここで、係数αは、以下のように1)固定の値としてもよいし、2)可変する制御を加えてもよい。
1)係数αを常に固定の値とする場合、ΔCSDを基に、ΔRB及び巡回シフト遅延量(τ)を算出することができる。このため、巡回シフト遅延量(τ)に関する情報を基地局装置から送信する必要がなくなり、制御信号の情報量を低減することによりデータ伝送効率を高めることができる。この場合、無線通信装置においては、ΔCSDを基に巡回シフト遅延量(τ)を算出するために、図6の構成を図12に示すような構成にすることで実現できる。図12は、実施の形態3に係る無線通信装置の別例を示す図である。すなわち、巡回シフト遅延量情報抽出部37aは、周波数スケジューリング情報抽出部36の出力であるΔCSDを基に、巡回シフト遅延量(τ)を算出し、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
2)係数αを可変する場合、例えば、マルチアクセスする他の無線端末装置の多寡により係数αを制御する。すなわち、アクセスする他の無線通信装置が少ない場合には、より大きな係数αにする制御を加える。これにより、アクセスする他の無線通信装置が比較的少ない場合には、ΔCSDを大きくすることで、より品質の高いサブキャリアをユーザデータ送信に割り当てることができ、周波数利用効率の改善を図ることができる。
なお、本実施の形態3では、巡回シフト遅延量(τ)に関する情報を基地局装置から送信し、無線通信装置においてその情報を抽出する構成を示したが、巡回シフト遅延量(τ)の代わりに、上述した係数αに関する情報を送信してもよい。これによって、係数αから、ΔRB及び巡回シフト遅延量(τ)を算出することができるため、同様な効果が得られる。
(実施の形態4)
図10は本発明の実施の形態4に係る無線通信装置1cの構成を示すブロック図である。
図10に示す無線通信装置1cは、図1に示す実施の形態1に係る無線通信装置1の構成において、遅延広がり検出部46、CSD送信制御部47を追加し、巡回シフト遅延付加部18のシフト遅延量を制御する点が異なる。以下、動作の異なる点のみを説明し、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略する。
遅延広がり検出部46は、受信無線処理部30から出力されるベースバンド信号を用いて、CPを用いた自己相関、或いは既知信号パターンを用いた相互相関に基づく方法により遅延プロファイルを検出して遅延広がりを算出することにより遅延広がりを検出し、CSD送信制御部47に出力する。
CSD送信制御部47は、巡回シフト遅延量情報抽出部37により抽出された巡回シフト遅延量情報が入力されるとともに、遅延広がり検出部46から遅延広がりが入力され、遅延広がりと所定の閾値との比較を行い、比較の結果を用いて巡回シフト遅延量を調整して、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
次に、無線通信装置1cの動作に付いて説明する。なお、この無線通信装置1cの動作は、実施の形態1における通信システムにおいて、無線通信装置1の<通信手順(1)>〜<通信手順(5)>までのうち、<通信手順(3)>及び<通信手順(5)>のみ異なり、その他の動作は基地局装置の動作も含めて同様である。
したがって、本実施の形態4における無線通信装置1cにおける基地局装置との通信動作について、<通信手順(3)>に代えて<通信手順(3B)>、<通信手順(5)>に代えて<通信手順(5B)>として説明する。
<通信手順(3B)における無線通信装置の動作>
無線通信装置1cでは、遅延広がり検出部46は、受信無線処理部30から出力されるベースバンド信号を用いて、遅延広がり検出を行う。遅延広がり検出部46による遅延広がり検出は、CPを用いた自己相関、或いは既知信号パターンを用いた相互相関に基づく方法により遅延プロファイルを検出して遅延広がりを算出する手法などを用いる。
CSD送信制御部47は、遅延広がり検出部46の出力である遅延広がりと、所定の閾値との比較を行う。
CSD送信制御部47では、遅延広がりが所定の閾値よりも大きい場合は、伝搬路の周波数選択性が十分高いと判断し、1)CSD送信により更に伝搬路の周波数選択性を高めないように、巡回シフト遅延量情報抽出部37からの入力にかかわらず、巡回シフト遅延量を十分小さい値に変更して、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
または、遅延広がりが所定の閾値よりも大きい場合は、伝搬路の周波数選択性が十分高いと判断し、2)CSD送信をさせないように、1つのアンテナから送信するように無線送信部22を制御する。
一方、CSD送信制御部47において、遅延広がりが所定の閾値以下の場合、巡回シフト遅延量情報抽出部37からの入力をそのままスルーさせて、巡回シフト遅延付加部18に出力する。
<通信手順(5B)における無線通信装置の動作>
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。
ここで、巡回シフト遅延量は、上述の通信手順(3B)においてCSD送信制御部47から入力されたものを保持しておき、ユーザデータ送信時には、同一の巡回シフト遅延量を用いる。
以上、本実施の形態4において、通信を行う伝搬路の周波数選択性状況を遅延広がり検出部により検出し、その結果に基づき、上り回線チャネル品質測定信号送信及びユーザデータ送信時のCSD送信の巡回シフト遅延量を制御する。
これにより、周波数選択性が高い場合、CSD送信時の巡回シフト遅延量を十分小さくする、或いはCSD送信しないことで、伝搬路の周波数選択性を必要以上に激しくすることがなくなる。よって、周波数選択性が激しい場合、1)localized配置で、サブキャリアブロックを割り当てる際に、割当られたサブキャリア内で受信品質の変動が大きくなり、複数のサブキャリアにまたがり良好な品質が得られるサブキャリアブロックの確保ができなくなる。
また、2)伝搬路の変動が大きい場合、隣接サブキャリアの相関性が低くなり、チャネル推定時に、隣接サブキャリア間でチャネル応答を重み付け平均化して算出するスムージング処理が適用できなくなり、チャネル推定精度が劣化するという問題が発生するが、本実施の形態4によりそれらの発生を防ぐことができる。
なお、無線通信装置が、3アンテナ以上で送信が可能な場合、3アンテナ目以上で与える巡回シフト遅延付加部における巡回シフト遅延量は、巡回シフト遅延付加部18で与える巡回シフト遅延量τを超えない、巡回シフト遅延量を与えて送信することで同様な効果を得ることができる。或いは、基地局装置で、それぞれのアンテナ受信電界強度を測定することで、予め受信電界強度の高い2アンテナを選択したのちに、本実施の形態4の構成を適用することでもよい。
なお、本実施の形態4では、複信方式としてFDDとして説明したが、TDD方式における上り回線での適用も同様に可能である。TDDシステムの場合、伝搬路の双対性を利用することで、伝搬路変動が十分に小さい場合、下り回線におけるCQI報告を上り回線のチャネル品質として用いることも可能だが、セルラーシステムの場合、干渉量が上り回線と下り回線で異なるため正確な受信品質の推定が困難である課題があるが、本実施の形態4では、上りのチャネル品質測定用信号をもとに、周波数スケジューリング及びMCS選定を行うことため、その課題を解決することができる。よって、特にセルラーシステムへの適用が好適である。
なお、本実施の形態4に係る無線通信装置1cは、図1に示す実施の形態1に係る無線通信装置1の構成に基づいて説明したが、図7に示す実施の形態3に係る無線通信装置1bの構成を適用しても、同様な効果を得ることができる。
<各実施の形態の変形例>
(実施の形態1の変形例)
なお、本実施の形態1では、無線通信装置1においてCSD送信を行うことを前提として説明を行った。すなわち複数のアンテナからの信号の送信が可能な無線通信装置を前提としているが、複数のアンテナから信号の送信が困難である無線通信装置に対しては、CSD送信せずに、1つのアンテナからの信号の送信を行うこととする。この場合、CSD送信が困難である無線通信装置においては、本実施の形態による効果は得られないが、CSD送信が可能な他の無線通信装置に特段の悪影響を与えるものとはならない。あるいはまた、別な手法としては、図13に示す構成を用いて、送信する信号に対し、周期的な周波数応答を与える送信を行う。
以下、上述した図1に基づく動作と異なる図13の動作の説明を行う。図13に示す実施の形態1の変形例としての無線通信装置の構成は、無線送信部22及びアンテナ40−2をなくし、CP付加部19とCP付加部21からの出力を合成する加算部301を設け、その出力を送信無線部20の入力として与えている点が図1の構成と異なる。この構成により、CSD送信する際の実施の形態1で説明した<通信手順(3)>及び<通信手順(5)>における異なる動作のみを以下説明する。
CP付加部19は、IFFT部16から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して加算部301へ出力する。
巡回シフト遅延付加部18は、IFFT部16から入力した信号に対し、所定の巡回シフト遅延量を加えた信号を出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力される。
CP付加部21は、巡回シフト遅延付加部18から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して加算部300へ出力する。
加算部300は、CP付加部19及21の出力を加算合成して送信無線部20に出力する。
送信無線部20は、加算部300から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
以上によりアンテナ40−1から出力される信号には、図1の構成で得られるのと同様な周波数応答に周期性が現れる特性の送信信号を生成することができ、上述した実施の形態1の同様な効果を得ることができる。なお、無線通信装置1が、3アンテナ以上で送信が可能な場合、上記構成の無線通信装置1の変形例において、3アンテナ目以上で与える追加した巡回シフト遅延付加部における巡回シフト遅延量は、巡回シフト遅延付加部18で与える巡回シフト遅延量τを超えないような巡回シフト遅延量を与えて送信することで同様な効果を得ることができる。或いは、基地局装置で、それぞれのアンテナ受信電界強度を測定することで、予め受信電界強度の高い2アンテナを選択したのちに、本実施の形態1を適用することでもよい。
また、この実施の形態1の変形例でも、巡回シフト遅延量(τ)に関する情報を基地局装置2から送信し、無線通信装置1においてその情報を抽出する構成を示したが、巡回シフト遅延量(τ)の代わりに、上述した係数αに関する情報を送信してもよい。さらに、本実施の形態1の変形例では、複信方式としてFDDとして説明したが、上述したようにTDD方式における上り回線での適用も同様に可能であることは勿論である。
(実施の形態2の変形例)
なお、上記実施の形態2では、無線通信装置1aにおいてCSD送信を行うことを前提として説明を行った。すなわち複数のアンテナからの信号の送信が可能な無線通信装置1aを前提としているが、複数のアンテナから信号の送信が困難である無線通信装置に対しては、CSD送信せずに、1つのアンテナからの信号の送信を行うこととする。この場合、CSD送信が困難である無線通信装置においては、本実施の形態による効果は得られないが、CSD送信が可能な他の無線通信装置に特段の悪影響を与えるものとはならない。
あるいはまた、別な手法としては、図14に示す構成を用いて、送信する信号に対し、周期的な周波数応答を与える送信を行う。
以下、上述した図5に基づく無線通信装置1aの動作と異なる無線通信装置1aの変形例の動作を、図14を参照して説明を行う。図14に示す無線通信装置1aの構成は、IFFT部16−2、CP付加部21、無線送信部22及びアンテナ40−2をなくし、サブキャリアマッピング部15と巡回シフト遅延部58からの出力を合成する加算部301を設け、その出力をIFFT部16−1の入力として与えている点が図1の構成と異なる。この構成による、実施の形態1で説明したCSD送信する際の<通信手順(3)>及び<通信手順(5)>における異なる動作のみを以下説明する。
巡回シフト遅延付加部58は、サブキャリアマッピング部15の出力に対し、(数2)に示すように、サブキャリア毎に異なる位相回転φ(k)を与え、加算部301に出力する。ここで、巡回シフト遅延量は、基地局装置において決定されるものであり、基地局装置から送信される制御情報に含まれ、巡回シフト遅延量情報抽出部37から入力される。
加算部301は、サブキャリアマッピング部15の出力及び巡回シフト遅延付加部50の出力を加算合成してIFFT部16−1に出力する。
CP付加部19は、IFFT部16―1から入力した送信データにCPを用いたガード区間を挿入して送信無線部20へ出力する。
送信無線部20は、CP付加部19から入力した送信データを、ベースバンド周波数から無線周波数へアップコンバート等してアンテナ40―1より送信する。
以上によりアンテナ40−1から出力される信号には、図5の構成で得られるのと同様な周波数応答に周期性が現れる特性の送信信号を生成することができ、実施の形態2の変形例によれば、上述した実施の形態2の同様な効果を得ることができる。
(実施の形態5)
図15は、本発明の実施の形態5に係る無線通信装置1dの構成を示すブロック図である。なお、無線通信装置(無線通信端末)1dは、図1に示す実施の形態1に対応する無線通信装置1と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し異なる点のみ説明する。
無線通信装置1dが、図1に示す無線通信装置1と異なる部分は、基地局固有遅延量情報抽出部310、基地局固有遅延量付加部311−1、311−2を新たに備える点である。無線通信装置1dは、基地局装置2d(図18参照)から送信される巡回シフト遅延量情報を抽出する基地局固有遅延量情報抽出部(巡回シフト遅延量情報抽出部)310と、基地局固有遅延量情報抽出部310により抽出される巡回シフト遅延量情報(ここでは、セクタ毎に異なる巡回シフト遅延量情報)を用いて、基地局装置2dにチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する送信部(基地局固有遅延量付加部311−1、311−2、CP付加部19、21、送信無線部20、22、アンテナ40−1、40−2)とを具備する。
基地局固有遅延量情報抽出部310は、基地局装置1dが構成するセクタ毎に異なる固有の巡回シフト遅延量に関する情報(以下、基地局固有遅延量情報)を復調復号部33の出力信号から抽出する。ここで基地局固有遅延量情報は、基地局装置2d(図18参照)から送信される情報である。なお、基地局装置2d(図18参照)の構成については後述する。
基地局固有遅延量付加部311−1、311−2は、基地局固有遅延量情報抽出部310の出力情報である基地局固有遅延量情報で示される巡回シフト遅延量を基に、IFFT部16の出力及び巡回シフト遅延付加部18の各々の出力に対し、共通の巡回シフト遅延を付加し、CP付加部19、21に出力する。なお、図15では、送信アンテナが2本(40−1,40−2)のときを示しているが、3本以上の場合も同様に、アンテナ毎に、基地局固有遅延量付加部311で共通の基地局固有遅延量で示される巡回シフト遅延量を付加する。なお、巡回シフト遅延付加部18と、基地局固有遅延量付加部311−2は、それらの処理の順序を入れ替えても同様の効果が得られる。
図16は、IFFT部16の出力に対する、巡回シフト遅延付加部18、基地局固有遅延量付加部311、CP付加部19、21の出力信号を示す。巡回シフトは以下のように行う。すなわち、巡回シフト遅延付加部18あるいは基地局固有遅延量付加部311−1、311−2での所定の遅延量情報に基づき、IFFT部16の出力信号を時間シフトし、時間シフトした結果、FFT時間長を超える部分のFFT部の出力信号を取り除き、その部分を先頭部に移動する。
CP付加部19、21では、基地局固有遅延量付加部311−1、311−2の出力信号の最後部からCP長の時間部分を先頭部分にコピーする処理を行う。
図17は、異なるセクタ(例えば、セクタ1〜3)に存在する複数の無線通信装置1d―1〜N(k)に割当られたチャネル品質測定用パイロット信号を示す。本実施の形態においては、図17に示すように、チャネル品質測定用パイロット信号は、異なるセクタ(例えば、セクタ1〜3)で、同一時刻のOFDMシンボルにおける周波数サブキャリア信号を用いる。また、第k番目のセクタ内では、複数の無線通信装置1d―1〜N(k)から送信されるチャネル品質測定用パイロット信号がFDMにより多重される。
図18は、実施の形態5に係る基地局装置2dの構成を示す図である。なお、この基地局装置2dは、図2に示す実施の形態1に対応する基地局装置2と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付して、その説明を省略し、異なる点のみ説明する。なお、以下では、各無線通信装置1d―1〜Nは、基地局装置2dとの同期が確立し、上り回線の基地局装置における受信タイミングのずれは、ガード区間長内程度の誤差精度で同期しているものとする。また、セクタ間での基地局装置間の同期も同様に、上り回線の基地局装置で受信タイミングのずれは、ガード区間長内程度の誤差精度で同期しているものとする。
基地局装置2dが、図2に示す基地局装置2と異なる部分は、基地局固有遅延量生成部304、パイロット信号抽出処理部305を新たに有する点と、受信信号の処理を行う受信信号処理部200−1〜200−Nにおけるパイロット信号抽出部31及び受信品質測定部71に替えて、データ信号抽出部302及びデータ復調復号部303を備える点である。
なお、パイロット信号抽出処理部305は、図2に示す基地局装置2におけるパイロット信号抽出部70及び受信品質測定部71の動作を含む。このため、図18に示す基地局装置2dでは、基地局装置2と異なり、パイロット信号抽出部70、受信品質測定部71は不要な構成となっている。以下、基地局装置2dの動作の説明を行う。なお、以下、基地局装置2dが構成するセクタ数は、(N_SECTOR)とあらわされる。
データ信号抽出部302は、基地局装置2におけるOFDM復調部51と同様のOFDM復調部51から入力した受信信号より、無線通信装置1dから送信されたデータ信号を抽出してデータ復調復号部303へ出力する。
基地局装置2dは、制御情報抽出部52、復調復号部53、データ信号抽出部302、データ復調復号部303を含む受信信号処理部200aを、ここでは、複数N個有する。基地局装置2dにてOFDM復調部51にて復調される信号が、複数の無線通信装置1d―1〜Nで送信された信号を含む場合、N個の受信信号処理部200aでは、各無線通信装置に対して受信信号処理部は個別に上述した処理を行う。具体的には、第k番目の無線通信装置1d―kに対しては受信信号処理部200a―kが上述した処理を行う。なお、基地局装置2、2bも、第k番目の無線通信装置1d―kに対しては受信信号処理部200―kが、各部52、53、70、71を用いた処理を行っている。
基地局固有遅延量生成部304は、基地局装置が構成するセクタ毎に異なる固有の巡回シフト遅延量に関する情報である基地局固有遅延量情報を生成して、制御情報生成部57及びパイロット信号抽出処理部305に出力する。制御情報生成部57は、実施の形態1で示した制御情報に加えて、基地局固有遅延量情報(セクタ毎の固有の遅延量)を含めた制御情報を生成する。なお、基地局固有遅延量生成部304において生成される基地局固有遅延量情報は、基地局装置が構成するセクタ毎に異なる固有の巡回シフト遅延量に関する情報に替えて、隣接する基地局装置毎に異なる固有の巡回シフト遅延量に関する情報としてもよい。
ここで、隣接する基地局装置毎に異なる固有の巡回シフト遅延量の具体的な生成方法として、例えば、以下の方法がある。すなわち、第k番目の基地局装置に固有の識別番号として整数値BS_ID(k)を与え、それに対し、固有の巡回遅延量として与えることのできる最大数をN_DLとした場合、BS_ID(k)に対し、N_DLによるモジュロー演算を施す(整数値BS_ID(k)を、N_DL で割り算した場合の剰余を算出する)。前記演算により得られた値を固有の巡回シフト遅延量とする。これにより、基地局装置を設置する際に、近接するエリアに対し、順次、連続的に基地局装置の固有の識別番号BS_ID(k)ID を割り振ることで、固有の巡回遅延量を隣接する基地局装置毎に異なるようにできる。
ここで、基地局固有遅延量生成部304において生成される、基地局装置が構成するセクタにおける基地局固有遅延量情報を説明する。基地局固有遅延量生成部304では、基地局装置が構成する第k番目のセクタにおいて、基地局固有遅延量(セクタ毎の固有の遅延量)D(k)は、次式(4)、(5)の関係を満たすように設定する。
Figure 0005106129
Figure 0005106129
ここで、k=1〜N_SECTOR、基地局装置2dが構成するセクタの数:N_SECTOR、CP付加部19で付加するCP長(ガード区間長): T_GI、無線通信装置1dから送信されるFFT時間長:T_FFTである。
図19は、パイロット信号抽出処理部305の構成を示すブロック図である。図19に示すようにパイロット信号抽出処理部305は、パイロット信号抽出部3501、チャネル品質測定用パイロット信号生成部3502、変動量検出部3503、IFFT部3504、第1及び第2の時間窓生成部3505、3506、第1及び第2の時間窓乗算部3507、3508、第1及び第2のFFT部3509、3510及び受信品質測定部3511を有する。
パイロット信号抽出部3501は、OFDM復調部51(図18参照)から入力されたサブキャリア信号に対して、自セクタである第k番目のセクタに属する複数の無線通信装置1d―1〜N(k)から送信されたチャネル品質測定用パイロット信号を含むOFDMシンボルに含まれるサブキャリア信号SC(T_PL、fn)を抽出する。この際、チャネル品質測定用パイロット信号が送信されていないサブキャリア信号はヌル信号とする(信号成分をない状態。無信号状態に置換する)。ここで、T_PLはチャネル品質測定用パイロット信号が含まれるOFDMシンボルタイミング、fnはサブキャリア番号を示す。抽出されたサブキャリア信号SC(T_PL、fn)は、変動量検出部3505に出力される。
チャネル品質測定用パイロット信号生成部3502は、OFDMのそれぞれのサブキャリア信号を用いて送信される、予め既知であるチャネル品質測定用パイロット信号をOFDMシンボル単位のサブキャリア信号SC_PL(T_PL、fn)として生成する。生成されたOFDMシンボル単位のサブキャリア信号SC_PL(T_PL、fn)は、変動検出部3503に出力される。
変動量検出部3503は、チャネル品質測定用パイロット信号生成部3502から入力される予め既知であるチャネル品質測定用パイロット信号を用いて、パイロット信号抽出部3501から入力されるチャネル品質測定用パイロット信号の変動量を検出する。
具体的には、変動量検出部3503は、既知の信号として生成されたOFDMシンボル単位のサブキャリア信号SC_PL(T_PL、fn)を用いて、抽出されたチャネル品質測定用パイロット信号が伝搬路で受けた複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を検出する。すなわち、すべての有効なサブキャリア(fn=1〜Nsc)に対し、サブキャリア単位で、SC_ch(T_PL,fn)=SC(T_PL、fn)/SC_PL(T_PL、fn)を演算する。ここで、NscはOFDMシンボルに含まれる有効なサブキャリア数である。変動検出部3503における演算により検出された複素変動量は、IFFT部3504に出力される。
IFFT部3504は、算出された複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を入力として、所定のFFTサンプル数NFFTにより、IFFT処理を行い、周波数領域信号を時間領域信号y(T_PL,t)に変換する。ここで、fn=1〜Nscである。IFFT部3504において、NscがNFFTに満たない場合は、ゼロ埋めを行うか、あるいは複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を用いて補間を行う。変換後の信号である時間領域信号y(T_PL,t)は、第1の時間窓乗算部3507及び第2の時間窓乗算部3508に出力される。
第1の時間窓生成部3505は、第k番目のセクタにおいて、基地局固有遅延量生成部304(図18参照)の出力信号である基地局固有遅延量D(k)を基に次式(6)、(7)のような時間窓WIN1(t)を生成する。ここで、Twは、時間窓長であり、T_GI≦Tw≦Atの関係を満たすようにTwを設定する。
Figure 0005106129
第2の時間窓生成部3506は、第k番目のセクタにおいて、基地局固有遅延量生成部304(図18参照)の出力信号である基地局固有遅延量D(k)を基に次式(8)、(9)のような時間窓WIN2(t)を生成する。ここで、Twは、時間窓長であり、T_GI≦Tw≦Atの関係を満たすようにTwを設定する。
Figure 0005106129
第1の時間窓乗算部3505は、IFFT部3504の出力信号y(T_PL,t)と第1の時間窓WIN1(t)を乗算した結果y(T_PL,t)×WIN1(t)を出力する。
第2の時間窓乗算部3508は、IFFT部3504の出力信号y(T_PL,t)と第1の時間窓WIN2(t)を乗算した結果y(T_PL,t)×WIN2(t)を出力する。
第1のFFT部3509は第1の時間窓乗算部3507の出力信号をFFT処理することで、時間領域信号を周波数領域信号SC_D(T_PL,fn)に変換する。SC_D(T_PL,fn)は所望セクタ信号成分推定量として受信品質測定部に出力する。
第2のFFT部3510は第2の時間窓乗算部3508の出力信号をFFT処理することで、時間領域信号を周波数領域信号SC_U(T_PL,fn)に変換する。SC_U(T_PL,fn)は他セクタ干渉信号成分推定量として受信品質測定部に出力する。
受信品質測定部3511は、第1のFFT部3509の出力と、第2のFFT部3510の出力を基に、サブキャリア毎の受信品質を測定する。すなわち、受信品質測定部3511は、チャネル品質測定用部分帯域内におけるサブキャリア毎の受信品質Q_SC(T_PL、fn)=SC_D(T_PL,fn)/SC_U(T_PL,fn)を算出した結果と、さらに、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)を含めてサブキャリア割当部72へ出力する。
図20〜図22は、複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を示す図である。具体的には、図20〜図22は、セクタ数N_SECTOR=3、各セクタに存在する無線通信装置数N(k)=3である場合のセクタ1の基地局装置1d−1におけるパイロット信号抽出処理部305の動作を模式的に示した図である。図20は、パイロット信号抽出処理部305に入力される信号を模式的に示す図、図21は、パイロット信号抽出処理部において処理される信号を模式的に示す図、図22は、パイロット信号抽出処理部において各ブロック間を流れる信号を示す図である。
自セクタ及び他セクタが同一時間で同一のサブキャリア信号を用いてチャネル品質測定用パイロット信号の送信を行う場合、セクタ1での基地局装置における受信信号は、図20及び図21に示すように、自セクタに存在する無線通信装置だけでなく、他のセクタに存在する無線通信装置からの干渉信号を含む。
本発明においては、各セクタ(セクタ1〜3)における無線通信装置♯1、#2は、セクタ(セクタ1〜3)毎に異なる巡回遅延D(k)を用いて上り回線の送信を行う。このため、パイロット信号抽出処理部305において、変動量検出部3503の出力信号を、IFFT部3504によりIFFTして得られる時間領域信号は、以下のような信号に相当するものが得られる。
すなわち、各セクタ(図21ではセクタ1〜3で示す)における無線通信装置(図21では無線通信装置#1、#2で示す)から、基地局装置1dまでの伝搬路を通り受信される上り回線の遅延プロファイルを、巡回遅延量D(k)分だけ時間シフトした信号(400〜405)を、信号を合成した信号406として検出される。この合成した信号406は、IFFT部の出力信号に相当するものであり、図22Aは、所望セクタ信号成分と干渉セクタ信号成分とを時間軸上で分離される前の信号406を示している。
従って、IFFT部3504から出力される信号406に、第1あるいは第2の時間窓乗算部3507、3508により時間窓を乗算することで、所望セクタ信号成分と、干渉セクタ信号成分を、時間軸上で分離して検出することができる。なお、第1の時間窓乗算部3507の動作を図22Bに模式図として示し、第2の時間窓乗算部3508の動作を図22Cに模式図として示している。第1の時間窓乗算部3507から第1のFFT部3509に出力される信号407aを図22Dに示し、第2の時間窓乗算部3508から第2のFFT部3510に出力される信号407bを図22Eに示している。
信号407a、407bは、第1の時間窓乗算部3507及び第2の時間窓乗算部3508において、それぞれ所望セクタ信号成分(図22Dに示す信号407a成分)と、干渉セクタ信号成分(図22Eに示す信号407b成分)を時間軸上で分離した信号となっている。これら所望セクタ信号成分が時間軸上で分離した信号407aと、干干渉セクタ信号成分が時間軸上で分離した信号407bとを、第1、第2のFFT部3509、3510により、それぞれ周波数領域の信号に変換することで、サブキャリア毎の所望セクタ信号成分と、干渉セクタ信号成分を検出することができる。
サブキャリア割当部72は、パイロット信号抽出処理部305の出力である受信品質測定結果Q_SC(T_PL、fn)、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)を用いて無線通信装置1dに対するサブキャリアを割り当てる。具体的には、サブキャリア割当部72は、パイロット信号抽出処理部305から入力された各ユーザの無線通信装置のサブキャリア毎のSIR情報に相当するチャネル品質Q_SC(T_PL、fn)及び所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)に基づき、リソースブロックサイズ決定部54からのRBサイズを用いて、スケジューリングアルゴリズムに基づいてスケジューリングを行い、MCS決定部73及び制御情報生成部57に出力する。
ここで、スケジューリングアルゴリズムとしては、複数セクタから得られたチャネル品質Q_SC(T_PL、fn)、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)を用いることで、セクタ間の干渉状況を考慮したスケジューリングを行う。
すなわち、チャネル品質Q_SC(T_PL、fn)が所定値よりも高いサブキャリアに対しては、セクタ間で、同一の周波数リソースと同一の時間リソースを共通に用いて無線通信装置を多重する。一方、チャネル品質Q_SC(T_PL、fn)が所定値より低い場合は、セクタ間の周波数または時間リソースを異ならせて割り当てることで、他セクタからの干渉信号成分を低減した上で、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)を基にした変調多値数を適切に設定することができる。
本実施の形態の基地局装置2dは、チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する無線通信装置1dで用いられる基地局固有遅延量情報(巡回シフト遅延量情報)を生成する基地局固有遅延量生成部(巡回シフト遅延量生成部)304と、基地局固有遅延量情報(巡回シフト遅延量情報)を前記無線通信装置に送信する送信部とを具備する。また、基地局固有遅延量生成部(巡回シフト遅延量生成部)304は、基地局固有遅延量情報(巡回シフト遅延量情報)をセクタ毎に異なるように生成する。
本実施の形態の基地局装置2dにおいては、チャネル品質測定用パイロット信号を、巡回遅延量を異ならせて複数セクタに、周波数リソース、時間リソースを共通的に用いて多重することで、複数のセクタに対するチャネル品質測定用部分帯域内の、サブキャリア毎のSIR情報に相当するチャネル品質情報、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)及び他セクタ干渉信号成分推定量SC_U(T_PL,fn)のそれぞれを独立して推定することができる。
従って、チャネル品質測定用パイロット信号の送信時の周波数リソース、時間リソースを低減することができ、データ伝送効率を高めることができる。また、サブキャリア割当部72において、複数セクタから得られたチャネル品質Q_SC(T_PL、fn)、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)を用いることで、セクタ間の干渉状況を考慮したスケジューリングを行うことができ、周波数利用効率を高めることができる。
なお、図23は、実施の形態5に係る無線通信装置1dの変形例である無線通信装置1eの構成を示すブロック図である。
図23に示す無線通信装置1eは、1つのアンテナからの送信が可能な無線通信装置の構成を示す。
基地局固有遅延量情報抽出部310は、基地局装置1d(図15参照)が構成するセクタに固有の基地局固有遅延量情報を復調復号部33の出力信号から抽出して、基地局固有遅延量付加部311に出力する。
基地局固有遅延量付加部311は、基地局固有遅延量情報抽出部310の出力情報である基地局固有遅延量情報で示される巡回シフト遅延量を用いて、IFFT部16の出力に対し、巡回シフト遅延を付加し、CP付加部19へ出力する。
この構成によれば、1つのアンテナからの送信が可能な無線通信装置においても、図15に示す複数アンテナ送信可能な無線通信装置1dと同様に、基地局装置において、上述した本実施の形態における効果を得ることができる。
なお、本実施の形態に、各ユーザの無線通信装置から送信されるチャネル品質測定用パイロット信号に、更に、セクタ毎に異なる直交符号系列を用いて符号多重伝送を行っても良い。これにより、本実施の形態の効果に、さらに、直交符号系列によるセクタ間の信号の分離精度を高めることができ、チャネル品質Q_SC(T_PL、fn)、所望セクタ信号成分推定量SC_D(T_PL,fn)の推定精度を向上することができる。
また、複数の基地局装置がそれぞれ複数のセクタを構成する場合、基地局固有遅延量D(k)が、隣接する基地局装置で構成するセクタにおける基地局固有遅延量D(k)と重ならないように設定する。これにより、チャネル品質測定用パイロット信号を同一の周波数リソース、時間リソースを用いて送信した場合でも、本実施の形態と同様な効果が得られる。また、各基地局装置におけるチャネル品質測定用パイロット信号の受信信号に、基地局装置が異なる他セクタからの干渉信号が含まれる場合でも、所望信号成分との分離受信ができ、受信品質測定精度を確保することができる。
(実施の形態6)
図24は、本発明の実施の形態6に係る無線通信装置1fの構成を示すブロック図である。なお、図24に示す無線通信装置(無線通信端末)1fは、図1に示す実施の形態1に対応する無線通信装置1と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し異なる点のみ説明する。
無線通信装置1fが、図1に示す無線通信装置1と異なる部分は、ユーザ固有遅延量情報抽出部410、ユーザ固有遅延量付加部411−1、411−2を新たに備える点である。
この無線通信装置1fは、基地局装置2e(図26参照)から送信される巡回シフト遅延量情報を抽出するユーザ固有遅延量情報抽出部(巡回シフト遅延量情報抽出部)410と、ユーザ固有遅延量情報抽出部410により抽出される巡回シフト遅延量情報(ここでは、ユーザ(無線通信装置としての端末)固有の巡回シフト遅延量に関する情報)を用いて、基地局装置2eにチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する送信部(ユーザ固有遅延量付加部411−1、411−2、CP付加部19、21、送信無線部20、22、アンテナ40−1、40−2)とを具備する。つまり、無線通信装置1fでは、ユーザ毎に異なる巡回シフト遅延量情報を用いてチャネル品質測定用信号が基地局装置2eに送信される。
ユーザ固有遅延量情報抽出部410は、チャネル品質測定用パイロット信号を同一OFDMシンボル、同一の周波数サブキャリアで異なる無線通信装置1e―1〜N(k)に対し多重する際に、ユーザ固有の巡回シフト遅延量に関する情報(以下、ユーザ固有遅延量情報)を復調復号部33の出力信号から抽出する。ここでユーザ固有遅延量情報は、基地局装置2e(図26参照)から送信される情報である。なお、基地局装置2e(図26参照)の構成については後述する。
ユーザ固有遅延量付加部411−1、411−2は、ユーザ固有遅延量情報抽出部410の出力情報であるユーザ固有遅延量情報で示される巡回シフト遅延量を基に、IFFT部16の出力及び巡回シフト遅延付加部18の各々の出力に対し、共通の巡回シフト遅延を付加し、CP付加部19、21への入力とする。なお、図24では、送信アンテナが2本(40−1、40−2)のときを示しているが、3本以上の場合も同様に、アンテナ毎に、ユーザ固有遅延量付加部410を付加して共通の基地局固有遅延量で示される巡回シフト遅延量を付加する。なお、巡回シフト遅延付加部18と、ユーザ固有遅延量付加部411−2は、それらの処理の順序を入れ替えても同様の効果が得られる。
図25は、同一のセクタに存在する複数の無線通信装置1e―1〜N(k)に割当られたチャネル品質測定用パイロット信号を示す。本実施の形態においては、図25に示すように、チャネル品質測定用パイロット信号は、同一のセクタで、同一のOFDMシンボルにおける同一の周波数サブキャリア信号を用いて、Np個分多重されるものとする。なお、図25ではNp=3の例を示している。
また、第k番目に多重されるチャネル品質測定用パイロット信号において、複数の無線通信装置1e―1〜N(k)から送信されるチャネル品質測定用パイロット信号として、FDMを用いてさらに多重される。ここで、k=1〜Npである。
図26は、実施の形態6に係る基地局装置2eの構成を示すブロック図である。なお、この基地局装置2eは、図2に示す実施の形態1に対応する基地局装置2と同様の基本的構成を有しており、同一の構成要素には同一の符号を付し、その説明を省略し異なる点のみ説明する。なお、以下では、各無線通信装置1e―1〜Nは、基地局装置2eとの同期が確立し、上り回線の基地局装置における受信タイミングのずれは、ガード区間長内程度の誤差精度で同期しているものとする。また、セクタ間での基地局装置間の同期も同様に、上り回線の基地局装置で受信タイミングのずれは、ガード区間長内程度の誤差精度で同期しているものとする。
基地局装置2eが、図2に示す基地局装置2と異なる部分は、ユーザ固有遅延量生成部413、パイロット信号抽出処理部420を新たに付加する点である。
基地局装置2eは、チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延して送信する無線通信装置1fで用いられるユーザ固有遅延量(無線通信装置毎の固有の巡回シフト遅延量情報)を生成するユーザ固有遅延量生成部(巡回シフト遅延量生成部)413と、ユーザ固有遅延量情報を無線通信装置1fに送信する送信部とを具備する。また、ユーザ固有遅延量生成部(巡回シフト遅延量生成部)413は、巡回シフト遅延量情報を、無線通信装置毎に異なるように生成する。
なお、基地局装置2eは、制御情報抽出部52、復調復号部53、データ信号抽出部302、データ復調復号部303を含む受信信号処理部200を、ここでは、複数N個有する。基地局装置2dにてOFDM復調部51にて復調される信号が、複数の無線通信装置1d―1〜Nで送信された信号を含む場合、N個の受信信号処理部200では、各無線通信装置に対して受信信号処理部は個別に上述した処理を行う。具体的には、第k番目の無線通信装置1d―kに対しては受信信号処理部200―kが上述した処理を行う。
また、パイロット信号抽出処理部420には、図2に示す基地局装置2におけるパイロット信号抽出部70及び受信品質測定部71の動作を含む。このため、図26に示す基地局装置2eでは、基地局装置2と異なり、パイロット信号抽出部70、受信品質測定部71は不要な構成となっている。以下、基地局装置2eの動作の説明を行う。
ユーザ固有遅延量生成部413は、第k番目に多重されるチャネル品質測定用パイロット信号に対して固有の巡回シフト遅延量に関する情報であるユーザ固有遅延量情報を生成して、制御情報生成部57及びパイロット信号抽出部420に出力する。制御情報生成部57は、実施の形態1で示した制御情報に加えて、ユーザ固有遅延量情報を含めた制御情報を生成する。
ユーザ固有遅延量生成部413において、ユーザ固有遅延量(無線通信装置毎の固有の巡回シフト遅延量情報)D(k)は、次式(10)、(11)の関係を満たすように設定される。
Figure 0005106129
ここで、k=1〜Np、チャネル品質測定用パイロット信号の多重数:Np、遅延CP付加部19で付加するCP長(ガード区間長): T_GI、無線通信装置1eから送信されるFFT時間長:T_FFTである。
図27は、パイロット信号抽出処理部420の詳細な構成を示す図である。図27に示すパイロット信号抽出処理部420は、パイロット信号抽出部4201、チャネル品質測定用パイロット信号生成部4202、変動量検出部4203、IFFT部4204及びチャネル品質測定用パイロット信号分離部500−1〜Npを有する。以下、図27を用いてパイロット信号抽出処理部420の構成及び動作を説明する。
パイロット信号抽出部4201は、OFDM復調部51(図26参照)から入力されたサブキャリア信号に対して、自セクタである属する複数の無線通信装置1e―1〜N(k)から送信されたチャネル品質測定用パイロット信号を含むOFDMシンボルに含まれるサブキャリア信号SC(T_PL、fn)を抽出する。この際、チャネル品質測定用パイロット信号が送信されていないサブキャリア信号はヌル信号とする(信号成分をない状態。無信号状態に置換する)。ここで、T_PLはチャネル品質測定用パイロット信号が含まれるOFDMシンボルタイミング、fnはサブキャリア番号を示す。抽出されたサブキャリア信号SC(T_PL、fn)は、変動量検出部4203に出力される。
チャネル品質測定用パイロット信号生成部4202は、OFDMのそれぞれのサブキャリア信号を用いて送信される、予め既知であるチャネル品質測定用パイロット信号をOFDMシンボル単位のサブキャリア信号SC_PL(T_PL、fn)として生成し、変動量検出部4203に出力する。
変動量検出部4203は、入力される信号を用いて、抽出されたチャネル品質測定用パイロット信号が伝搬路で受けた複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を検出する。すなわち、すべての有効なサブキャリア(fn=1〜Nsc)に対し、サブキャリア単位で、SC_ch(T_PL,fn)=SC(T_PL、fn)/SC_PL(T_PL、fn)を演算する。ここで、NscはOFDMシンボルに含まれる有効なサブキャリア数である。変動量検出部4203における演算により検出された複素変動量SC_ch(T_PL,fn)は、IFFT部4204に出力される。
IFFT部4204は、算出された複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を入力として、所定のFFTサンプル数NFFTにより、IFFT処理を行い、周波数領域信号を時間領域信号y(T_PL,t)に変換する。ここで、fn=1〜Nscである。IFFT部4204において、NscがNFFTに満たない場合、ゼロ埋めを行うか、あるいは複素変動量SC_ch(T_PL,fn)を用いて補間を行う。変換後の信号である時間領域信号y(T_PL,t)は、チャネル品質測定用パイロット信号分離部500における第1の時間窓乗算部4206に出力される。チャネル品質測定用パイロット信号分離部500−1〜Npは、第1の時間窓生成部4205と、IFFT部4204か時間領域信号yが入力される第kの時間窓乗算部4206と、第kのFFT部4207とを備える。
チャネル品質測定用パイロット信号分離部500−1〜Npは、それぞれ第1〜kの時間窓生成部4205、第1〜kの時間窓乗算部4206及び第1〜kのFFT部4207を用いて以下の処理を行う。以下、k=1〜Npである。
第kの時間窓生成部4205は、第k番目のチャネル品質測定用パイロット信号に対するユーザ固有遅延量生成部413(図26参照)の出力信号であるユーザ固有遅延量D(k)を基に次式(12)、(13)のような時間窓WIN(t)を生成する。ここで、Twは、時間窓長であり、T_GI≦Tw≦Atの関係を満たすようにTwを設定する。
Figure 0005106129
第k(図27では第1のみ示す)の時間窓乗算部4206は、IFFT部4204の出力信号y(T_PL,t)と、第k(図27では第1のみ示す)の時間窓生成部4205から入力される第kの時間窓WIN(t)を乗算した結果y(T_PL,t)×WIN(t)を第k(図27では第1のみ示す)のFFT部4207に出力する。
第k(図27では第1のみ示す)のFFT部4207は、第k(図27では第1のみ示す)の時間窓乗算部4206の出力信号をFFT処理することで、時間領域信号を周波数領域信号SC_D(T_PL,fn)に変換する。周波数領域信号SC_D(T_PL,fn)は第k番目のチャネル品質測定用パイロット信号の受信品質測定結果として、サブキャリア割当部72へ出力される。
図28〜図30は、複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を説明する図である。具体的には、図28〜図30は、チャネル品質測定用パイロット信号の多重数Np=3、各チャネル品質測定用パイロット信号に割り当てる無線通信装置数N(k)=3である場合の基地局装置1e−1におけるパイロット信号抽出処理部 420の動作を模式的に示した図である。図28は、パイロット信号抽出処理部420に入力される信号を模式的に示す図、図29は、パイロット信号抽出処理部における信号を模式的に示す図であり、チャネル品質測定用パイロット信号分離部500へ入力される前の信号を示す。図30は、パイロット信号抽出処理部においてチャネル品質測定用パイロット信号分離部500における信号を模式的に示す図である。
図28及び図29に示すように、自セクタ内で同一時間のOFDMシンボルで同一のサブキャリア信号を用いてチャネル品質測定用パイロット信号の多重送信を行う場合、図示しているように、基地局受信信号は、多重するチャネル品質測定用パイロット信号が割り当てられた無線通信装置からの信号を含む。この場合、多重するチャネル品質測定用パイロット信号の一つの受信信号に着目した場合、他に多重するチャネル品質測定用パイロット信号の受信信号は干渉信号となる。
本発明においては、多重するチャネル品質測定用パイロット信号毎に異なる巡回遅延D(k)を用いて上り回線の送信を行う。このため、変動量検出部4203の出力信号をIFF部4204にてIFFTして得られる時間領域信号は、以下のような信号に相当するものが得られる。すなわち、自セクタの無線通信装置#1、#2から、基地局装置1f(図24参照)までの伝搬路を通り受信される上り回線の遅延プロファイルを、巡回遅延量D(k)分だけ時間シフトした信号(400a〜405a)を、信号を合成した信号406a(図30A)として検出される。
従って、チャネル品質測定用パイロット信号分離部500−1〜Npは、第1〜第Npの時間窓乗算部4206により時間窓を乗算することで、多重したチャネル品質測定用パイロット信号を、時間軸上で分離することで検出することができる。なお、図29では、第1〜第Npの時間窓乗算部4206として、第1の時間窓乗算部4206と、第2の時間窓乗算部4206−1を一例として示し、第1の時間窓乗算部4206の動作を図30Bに模式図で示し、第2の時間窓乗算部4206−1の動作を図30Cに模式図で示す。
なお、第1の時間窓乗算部4206により出力される信号407cは、図30Dに模式図で示し、時間窓を乗算してチャネル品質測定用パイロット信号#1として出力されている。また、第2の時間窓乗算部4206−1により出力される信号407dは、図30Eに模式図で示し、時間窓を乗算してチャネル品質測定用パイロット信号#2として出力されている。
これにより時間軸上で分離して得られた信号をそれぞれ第1〜第NpのFFT部4207により、それぞれ周波数領域の信号に変換することで、多重したチャネル品質測定用パイロット信号のサブキャリア信号成分を検出できる。なお、図29では、第1〜第NpのFFT部4207として、第1のFFT部4207と、第2のFFT部4207−1を一例として図示している。
サブキャリア割当部72は、パイロット信号抽出処理部420の出力である受信品質測定結果SC_D(T_PL,fn)を用いて複数の無線通信装置1e―1〜N(k)に対するサブキャリアを割り当てる。具体的には、サブキャリア割当部72は、パイロット信号抽出処理部420から入力された各ユーザの無線通信装置のサブキャリア毎の受信品質SC_D(T_PL,fn)に基づき、リソースブロックサイズ決定部54からのRBサイズを用いて、スケジューリングアルゴリズムに基づいてスケジューリングを行い、MCS決定部73及び制御情報生成部57に出力する。ただし、k=1〜Npである。
本実施の形態の基地局装置2eでは、同一のセクタ内で、複数のユーザの無線通信装置から送信されるチャネル品質測定用パイロット信号を、同一の周波数リソース、時間リソースを用いて多重送信を行い、また、その際に、セクタ毎に異なる基地局固有遅延量を用いて、巡回シフト遅延を付加して送信を行う。これにより、より多くの複数のユーザの無線通信装置に対するチャネル品質測定用部分帯域内の、サブキャリア毎のチャネル品質情報を測定することが可能となる。従って、チャネル品質測定用パイロット信号の送信時の周波数リソース、時間リソースを低減することができ、データ伝送効率を高めることができる。
なお、図31は、実施の形態6に係る無線通信装置1fの変形例としての無線通信装置1gの構成を示すブロック図である。図31に示す無線通信装置1gは、1つのアンテナからの送信が可能な無線通信装置である。無線通信装置1gは、図24に示す無線通信装置1fの構成において、巡回シフト遅延量情報抽出部37、巡回シフト遅延量付加部18を省くとともに、アンテナを一つにして、アンテナに対応して、ユーザ固有遅延量付加部411、CP付加部19、送信無線部20を備えた構成である。
ユーザ固有遅延量情報抽出部410は、復調復号部33の出力信号からユーザ固有遅延量情報を抽出し、ユーザ固有遅延量付加部411に出力する。ユーザ固有遅延量付加部411は、ユーザ固有遅延量情報抽出部410の出力情報であるユーザ固有遅延量情報で示される巡回シフト遅延量を基に、IFFT部16−1の出力に対し、巡回シフト遅延を付加してCP付加部19に出力する。本構成により、1つのアンテナからの送信が可能な無線通信装置においても、図24に示す複数アンテナ送信可能な無線通信装置1fと同様に、当該無線通信装置1fと通信する基地局装置において、上述した本実施の形態6における効果と同様の効果を得ることができる。
このように上記各実施の形態1〜6によれば、無線通信端末である無線通信装置から基地局装置にチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延により伝搬路の特性を変更して送ることで、基地局装置に良好に周波数スケジューリングを行わせることができる。
なお、ここでは、本発明をハードウェアで構成する場合を例にとって説明したが、本発明をソフトウェアで実現することも可能である。例えば、本発明に係る送信方法のアルゴリズムをプログラム言語によって記述し、このプログラムをメモリに記憶しておいて情報処理手段によって実行させることにより、本発明に係る装置と同様の機能を実現することができる。
本発明に係る無線通信装置は無線通信分野、特に、チャネル品質測定を基に周波数スケジューリングを行う広帯域無線通信システム分野に有用である。
本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る基地局装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1におけるSC―FDMAにおけるサブキャリアマッピング方法を説明する図 本発明の実施の形態1における巡回シフト遅延量及びチャネル品質測定用帯域の選定方法を説明する図 本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る基地局装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係るサブキャリア位相回転部の動作の説明に供する図 本実施の形態3により得られる伝搬路の周波数応答の説明に供する図 本発明の実施の形態4に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の別例を示すブロック図 本発明の実施の形態3に係る無線通信装置の別例を示すブロック図 本発明の実施の形態1に係る無線通信装置の変形例を示すブロック図 本発明の実施の形態2に係る無線通信装置の変形例を示すブロック図 実施の形態5に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 IFFT部の出力に対する、巡回シフト遅延付加部、基地局固有遅延量付加部、CP付加部の出力信号を示す図 異なるセクタに存在する複数の無線通信装置に割当られたチャネル品質測定用パイロット信号を示す図 実施の形態5に係る基地局装置の構成を示す図 パイロット信号抽出処理部の構成を示すブロック図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を示す図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を示す図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を示す図 本発明の実施の形態5に係る無線通信装置の変形例の構成を示す図 本発明の実施の形態6に係る無線通信装置の構成を示すブロック図 同一のセクタに存在する複数の無線通信装置に割当られたチャネル品質測定用パイロット信号を示す図 実施の形態6に係る基地局装置の構成を示すブロック図 パイロット信号抽出処理部の詳細な構成を示す図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を説明する図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を説明する図 複数の無線通信装置が存在するセクタを複数有する基地局装置におけるパイロット信号抽出処理部の動作を説明する図 実施の形態6に係る無線通信装置の変形例の構成を示すブロック図
符号の説明
1、1a、1b、1c 無線通信装置
2 、2b 基地局装置
13 信号多重部
14 DFT部
15 サブキャリアマッピング部
16 IFFT部
18、58 巡回シフト遅延付加部
19,21 CP付加部
34 MCS情報抽出部
35 パイロット信号情報抽出部
36 周波数スケジューリング情報抽出部
37 巡回シフト遅延量情報抽出部
41 サブキャリア位相回転量情報抽出部
42 サブキャリア位相回転部
46 遅延広がり検出部
47 CSD送信制御部
54 リソースブロックサイズ決定部
55 巡回シフト遅延量決定部
56 チャネル品質測定用帯域選定部
71 受信品質測定部
72 サブキャリア割当部
73 MCS決定部

Claims (3)

  1. チャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する無線通信装置に対して、割り当てるサブキャリア数を決定するリソースブロックサイズ決定部と、
    前記無線通信装置がチャネル品質測定用信号を巡回シフト遅延ダイバーシチ送信する際に用いる巡回シフト遅延量を、前記リソースブロックサイズ決定部により決定されるサブキャリア数に応じて設定する巡回シフト遅延量決定部と、
    前記巡回シフト遅延量決定部により設定される前記巡回シフト遅延量に対応して前記チャネル品質測定用信号を送信する際のチャネル品質測定用帯域を選定するチャネル品質測定用帯域選定部と、
    を具備する基地局装置。
  2. 前記チャネル品質測定用帯域選定部は、巡回シフト遅延ダイバーシチ送信時における巡回シフト遅延量の逆数に応じて、選定する前記チャネル品質測定用帯域の帯域幅を可変させる請求項記載の基地局装置。
  3. 前記巡回シフト遅延量及び前記チャネル品質測定用帯域に関する情報を、前記無線通信装置に送信する送信部を具備する請求項記載の基地局装置。
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