JP5104747B2 - 吸引キャップ装置、キャップチップ及び液体吐出装置 - Google Patents

吸引キャップ装置、キャップチップ及び液体吐出装置 Download PDF

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Description

本発明は、吸引キャップ装置、キャップチップ及び液体吐出装置に関する。
一般的に、液体を吐出する液体吐出ヘッドを有する液体吐出装置には、液体吐出ヘッドのノズルが形成された液体吐出面を覆うことが可能であり、底壁と底壁から突出した環状のリップからなるキャップ部材が設けられている。キャップ部材は、吸引ポンプなどの吸引手段に接続されており、ノズルの吐出不良を防止するためにノズルから液体を吸引する時に、液体吐出ヘッドの液体吐出面を覆って、吸引ポンプによってノズル内から吸引された気泡や増粘した液体を受容する。
ところで、キャップ部材で液体吐出面を覆って吸引ポンプによる吸引動作を行うと、キャップ部材の内部空間が減圧されるが、このとき、内部空間外との気圧差でリップが密閉空間側に倒れてしまい、キャップ部材と液体吐出面との間に隙間ができてしまうおそれがある。そこで、キャップ部材内に収容されて、リップの内倒れを防止するキャップチップが従来から知られている。しかしながら、リップの内倒れをキャップチップで防止したとしても、キャップ部材の内部空間と内部空間外との気圧差でキャップ部材の最も表面積の大きな底壁が液体吐出面側に変形してしまい、この底壁の変形にともなって、キャップチップが液体吐出ヘッドの液体吐出面に向かって押し上げられて、液体吐出面に接触してしまい、ノズルからの液体の排出を阻害してしまう。また、ノズル及びその近傍が傷ついて、ノズルからの液体の吐出方向がずれたり、吐出不良になったりしてしまう。
そこで、例えば、特許文献1に記載のインクジェット記録装置においては、キャップ部材に形成されたリップが内部空間側に突出した突出部を有しており、この突出部がキャップ内に収容されたキャップチップ(支持部材)の上面の縁と接触して、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられるのを防止している。
特開2007−90807号公報(図8)
しかしながら、特許文献1に記載のインクジェット記録装置に設けられたキャップのように、キャップチップの縁に接触して液体吐出面に向かう押し上げ力を規制しているだけでは、キャップの内部空間を減圧して、内部空間外の気圧差が大きくなってくると、キャップの底壁が液体吐出面側に変形して、この変形にともないリップが外側に開いてキャップチップとの接触する領域が小さくなり、リップに形成された突出部によるキャップチップの規制が解除されてしまう。そして、キャップの底壁が液体吐出面に向かってさらに変形すると、キャップチップの規制は解除されているため、キャップチップは底壁によって液体吐出面に向かって押し上げられ、液体吐出面に接触してしまい、上述したような問題が生じてしまう。
そこで、本発明の目的は、液体吐出面を保護することができる吸引キャップ装置、キャップチップ及び液体移送装置を提供することである。
本発明の吸引キャップ装置は、液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材と、前記キャップ部材の内部空間に連通し、前記内部空間を吸引する吸引手段と、前記キャップ部材の前記内部空間に配置され、前記底壁部と反対側の一表面に突起を有するキャップチップと、を備えており、前記突起は、前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングした際に、前記キャップチップの前記液体吐出面に形成された吐出口と対向しない位置に形成されている。
吐出口から液体を吸引するために、キャップ部材のリップを液体吐出面に密着させて、吸引手段による吸引動作でキャップ部材の内部空間を減圧すると、内部空間の気圧はキャップ部材の外側の気圧よりも低くなる。すると、キャップ部材のうち最も表面積が大きな底壁部が液体吐出面側に変形してしまい、この底壁部の変形にともなって、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられてしまう。本発明の吸引キャップ装置によると、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられても、突起が液体吐出面の吐出口と対向しない位置に接触し、吐出口にキャップチップが接触することがないため、液体吐出面、特に吐出口を保護することができる。
また、前記キャップ部材を構成する前記底壁部及び前記リップは、弾性部材で構成されるとともに一体成型されている。底壁部及びリップが弾性部材からなる場合には、弾性部材は弾性率が低いため、底壁部は変形しやすく、本発明の必要性が高くなる。
また、前記突起の先端部は、丸みを帯びていることが好ましい。これによると、突起の先端部が液体吐出面に当接しても液体吐出面が傷つきにくい。
さらに、前記突起の先端部の弾性率は、前記先端部を除いた部分の弾性率よりも小さいことが好ましい。これによると、突起の先端部が液体吐出面に当接しても液体吐出面がより傷つきにくい。
加えて、前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングし、前記吸引手段による吸引動作が行われるキャッピング位置と、前記キャッピング位置から退避した退避位置とに亘って前記キャップ部材を移動させる移動機構をさらに備えており、前記移動機構により前記キャップ部材を前記キャッピング位置に移動させたときに、前記突起の先端部は前記液体吐出面の吐出口と対向しない位置に当接することが好ましい。これによると、キャップ部材をキャッピング位置に移動させたときに、同時に、突起の先端部が液体吐出面に当接するため、その状態で吸引手段による吸引動作を行っても、キャップ部材の底壁部が液体吐出面側に変形することがなく、吸引ロスがなくなり、迅速に吐出口からの液体吐出を開始することができる。
また、前記突起は、前記キャップチップの前記一表面における縁部に形成されていることが好ましい。これによると、リップを液体吐出面に密着させた状態における吸引手段による吸引動作でキャップ部材の内部空間が減圧されると、内部空間の気圧はキャップ部材の外側の気圧よりも低くなり、リップが内部空間側に折れ曲がろうとするのを突起によって防止することができる。
また、前記突起は、棒形状を有するとともに、複数設けられており、前記複数の突起は、前記キャップチップの前記一表面における縁部に、互いに間隔を空けて配置されていてもよい。これによると、例えば、キャップチップ上に受容された液体がキャップ部材とキャップチップの隙間から底壁部に流れるときに、キャップチップ上からキャップ部材とキャップチップの隙間に流れる液体の流れを阻害することがない。
また、前記底壁部に対して直交する方向から見て、前記キャップ部材の前記内部空間は前記リップによって矩形状に区画され、前記キャップチップは、前記内部空間に配置された状態で、前記直交する方向から見て矩形状をしており、前記キャップチップの一辺の長さは、前記キャップチップの前記一辺と直交する前記リップの対向する二辺の間の長さとほぼ同じであり、前記キャップチップの前記一辺と直交する他辺の長さは、前記リップの前記二辺と直交する二辺の間の長さよりも短くなっており、前記キャップチップの、前記一辺が延在する方向に関する両端に位置する前記縁部には、前記突起が形成されていることが好ましい。キャップチップの他辺に沿った両側におけるキャップチップとキャップ部材との間には、隙間が形成される。そして、キャップチップの一辺に沿った縁には突起が形成されていない。したがって、キャップチップ上に受容された液体が、キャップ部材とキャップチップの隙間を流れて底壁部をつたってキャップ部材に形成された開口に流れるときに、キャップチップ上からキャップ部材とキャップチップの隙間への液体の流れを阻害することがない。
さらに、前記キャップチップの前記一表面には、前記キャップチップの前記他辺と平行に延在した溝が形成されていることが好ましい。これによると、キャップチップ上に受容された液体を、キャップ部材とキャップチップの隙間に迅速に送ることができる。
本発明のキャップチップは、液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材の内部空間に収容されたキャップチップであって、チップ本体と、前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングした際に、前記チップ本体の前記底壁部と反対側の一表面における、前記液体吐出面に形成された吐出口と対向しない位置に立設された突起と、を備えている。
吐出口から液体を吸引するために、キャップ部材のリップを液体吐出面に密着させて、吸引手段による吸引動作でキャップ部材の内部空間を減圧すると、内部空間の気圧はキャップ部材の外側の気圧よりも低くなる。すると、キャップ部材のうち最も表面積が大きな底壁部が液体吐出面側に変形してしまい、この底壁部の変形にともなって、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられてしまう。本発明の吸引キャップ装置によると、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられても、突起が液体吐出面の吐出口と対向しない位置に接触し、吐出口にキャップチップが接触することがないため、液体吐出面、特に吐出口を保護することができる。
本発明の液体吐出装置は、液体吐出面に形成された吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドと、前記液体吐出ヘッドの前記液体吐出面をキャッピングすることが可能な吸引キャップ装置と、を備えており、前記吸引キャップ装置は、液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材と、前記キャップ部材の内部空間
に連通し、前記内部空間を吸引する吸引手段と、前記キャップ部材の前記内部空間に配置
されたキャップチップと、を備えており、前記液体吐出面は、前記吐出口が形成されていない位置に凸部を有し、前記凸部は、前記リップが前記液滴吐出面に密着してキャッピングした際に、前記キャップ部材の前記内部空間内に位置する。
吐出口から液体を吸引するために、キャップ部材のリップを液体吐出面に密着させて、吸引手段による吸引動作でキャップ部材の内部空間を減圧すると、内部空間の気圧はキャップ部材の外側の気圧よりも低くなる。すると、キャップ部材のうち最も表面積が大きな底壁部が液体吐出面側に変形してしまい、この底壁部の変形にともなって、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられてしまう。本発明の吸引キャップ装置によると、キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられても、突起が液体吐出面の吐出口と対向しない位置に接触し、吐出口にキャップチップが接触することがないため、液体吐出面、特に吐出口を保護することができる。
キャップチップが液体吐出面に向かって押し上げられても、突起が液体吐出面の吐出口と対向しない位置に接触し、吐出口にキャップチップが接触することがないため、液体吐出面を保護することができる。
<第1実施形態>
次に、本発明の好適な第1実施形態について説明する。本実施形態は、インクジェットヘッドから記録用紙に対してインクを吐出することにより、記録用紙に所望の文字や画像などを記録(印刷)するプリンタに設けられた吸引キャップ装置に、本発明を適用したものである。
図1は、第1実施形態に係るプリンタの概略構成を示す平面図である。図1に示すように、プリンタ1(液体吐出装置)は、一方向に沿って往復移動可能に構成されたキャリッジ2と、このキャリッジ2に搭載されたインクジェットヘッド3(液体吐出ヘッド)、及び、サブタンク4a〜4dと、インクを貯留するインクカートリッジ6a〜6dと、インクジェットヘッド3のインク吐出面38(図2参照)を覆うことが可能な吸引キャップ装置13などを備えている。
キャリッジ2は、走査方向(図1の左右方向)に平行に延びる2本のガイド軸17に沿って往復移動可能に構成されている。また、キャリッジ2には、無端ベルト18が連結されており、キャリッジ駆動モータ19によって無端ベルト18が走行駆動されたときに、キャリッジ2は、無端ベルト18の走行に伴って走査方向に移動するようになっている。
このキャリッジ2には、インクジェットヘッド3と4つのサブタンク4a〜4dが搭載されている。インクジェットヘッド3は、キャリッジ2とともに走査方向に往復移動しつつ、インク吐出面38(図1の紙面向こう側の面)に形成されたノズル40(図2参照)から、図示しない用紙搬送機構により紙送り方向(図1の下方)に搬送される記録用紙Pに対してインクを吐出する。これにより、記録用紙Pに所望の文字や画像などが記録される。
4つのサブタンク4a〜4dは走査方向に沿って並べて配置されている。これら4つのサブタンク4a〜4dにはチューブジョイント20が一体的に設けられている。そして、これらのチューブジョイント20に連結された可撓性のチューブ5a〜5dを介して、4つのサブタンク4a〜4dと4つのインクカートリッジ6a〜6dとがそれぞれ接続されている。4つのインクカートリッジ6a〜6dには、ブラック、イエロー、シアン、マゼンタの4色のインクがそれぞれ貯留されており、これらのインクカートリッジ6a〜6dは、ホルダ7に着脱自在に装着されている。4つのインクカートリッジ6a〜6dに貯留された4色のインクは、チューブ5a〜5dを介してサブタンク4a〜4dに一時的に貯留された後、インクジェットヘッド3に供給される。
次に、インクジェットヘッド3について説明する。図2は、インクジェットヘッドの一部分の鉛直断面図である。図2に示すように、インクジェットヘッド3は、ノズル40及び圧力室34を含む個別インク流路41が形成された流路ユニット22と、圧力室34内のインクに圧力を付与することにより、流路ユニット22のノズル40からインクを吐出させる圧電アクチュエータ23とを有している。
流路ユニット22は、ステンレス鋼などの金属材料で形成された、キャビティプレート30、ベースプレート31、及び、マニホールドプレート32と、絶縁材料(例えば、ポリイミドなどの高分子合成樹脂材料)で形成されたノズルプレート33を備えており、これら4枚のプレート30〜33が積層状態で接合されている。
キャビティプレート30には圧力室34が形成されている。なお、圧力室34は、図2の紙面垂直方向に複数並べて設けられている。ベースプレート31には、各圧力室34にそれぞれ連通する連通孔35,36が形成されている。また、マニホールドプレート32には、連通孔35を介して複数の圧力室34に連通するマニホールド37と、連通孔36に連なる連通孔39が形成されている。さらに、ノズルプレート33には複数のノズル40が形成され、これら複数のノズル40は、複数の圧力室34に対応して、図2の紙面垂直方向に配列されている。そして、流路ユニット22内には、マニホールド37から圧力室34を経てノズル40に至る個別インク流路41が複数形成されている。
圧電アクチュエータ23は、複数の圧力室34を覆うように流路ユニット22の上面に接合された金属製の振動板50と、この振動板50の上面に配置された圧電層51と、圧電層51の上面に形成された複数の個別電極52とを備えている。
金属製の振動板50は、ヘッドドライバ53によって常にグランド電位に保持されている。また、圧電層51は、チタン酸鉛とジルコン酸鉛との固溶体であり強誘電体であるチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)を主成分とする圧電材料からなり、振動板50の上面において複数の圧力室34に跨るように配置されている。複数の個別電極52は、圧電層51の上面の、複数の圧力室34の中央部と対向する領域にそれぞれ配置されている。そして、これら複数の個別電極52は、ヘッドドライバ53によって、グランド電位と、このグランド電位とは異なる所定の駆動電位の何れか一方が付与されるようになっている。
インク吐出時における圧電アクチュエータ23の作用について説明する。あるノズル40からインクを吐出させる場合には、このノズル40に連通する圧力室34に対応する個別電極52に、ヘッドドライバ53から駆動電位が付与される。すると、駆動電位が付与された個別電極52とグランド電位に保持されている振動板50との間に電位差が生じ、両者に挟まれた圧電層51に厚み方向に平行な電界が発生する。この電界の方向は、圧電層51の分極方向と一致するので、厚み方向に分極された圧電層51は、電界の方向と直交する面方向に収縮する(圧電横効果)。これによって、振動板50の圧力室34と対向する部分が圧力室34側に凸となるように変形する(ユニモルフ変形)。このとき、圧力室34の容積が減少することになり、その内部のインクの圧力が上昇し、圧力室34に連通するノズル40からインクが吐出される。
次に、吸引キャップ装置13について説明する。図3は、吸引キャップ装置の平面図である。図4は、図3のA−A線断面図である。図5は、吸引キャップ装置が退避位置に位置するときの吸引キャップ装置近傍の縦断面図である。図6は、吸引キャップ装置がキャッピング位置に位置するときの吸引キャップ装置近傍の縦断面図である。
図1に示すように、吸引キャップ装置13は、走査方向に関するキャリッジ2の移動範囲内のうち、記録用紙Pと対向する印刷領域よりも外側(図1における右側)の領域(以下、メンテナンス位置という)に配置されており、メンテナンス位置にキャリッジ2が移動してきたときにインクジェットヘッド3のインク吐出面38と対向する。
図3及び図4に示すように、吸引キャップ装置13は、インク吐出面38を覆うことが可能なゴムなどの弾性部材からなるキャップ60と、キャップ60内に収容された2つのキャップチップ67,68と、キャップ60を保持するキャップホルダ63と、吸引ポンプ14(吸引手段)と、を有している。
キャップ60は、平面視で矩形状の底壁69と、底壁69の縁に沿って立設した環状の側壁70と、側壁70の上端からさらに突出した環状のリップ76と、底壁69から立設した仕切り壁78と、仕切り壁78の上端からさらに突出したリップ79を有している。
仕切り壁78は、走査方向に沿った側壁70の途中部同士を結ぶように紙送り方向に沿って延在しており、底壁69及び環状の側壁70から構成され、上方に開口した矩形状の凹部をブラックインク用と3色のカラーインク(シアン、マゼンタ、イエロー)用の2つに分割している。2つに分割された凹部のうち、図3の左方に位置する平面視で矩形状の凹部61の底面は、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、平面視で、ブラックインクを吐出するノズル40と重なる領域と対向する。また、図3の右方に位置する平面視で矩形状の凹部62の底面は、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、平面視で、3色のカラーインクを吐出するノズル40と重なる領域と対向する。なお、凹部61を構成する底壁69の一部を底壁69aとし、凹部62を構成する底壁69の一部を底壁69bとする。また、リップ79は、走査方向に沿ったリップ76の途中部同士を結ぶように紙送り方向に沿って延在しており、リップ76で区画された領域を2つに分割している。
このキャップ60を構成する底壁69、側壁70及びリップ76,79が弾性部材により一体的に形成されていることで、底壁や側壁が樹脂からなる板部材で形成され、インク吐出面38への密着性を高めるためにリップのみ弾性部材で形成され、樹脂からなる側壁に弾性部材からなるリップを接着剤などで接合する場合に比べて、本実施形態における底壁69、側壁70及びリップ76,79だと一体的に形成されて接合部がないため、リップ76,79がインク吐出面38に密着して、底壁69、側壁70、リップ76,79及びインク吐出面38で画定される空間の密閉状態を保持しやすい。
底壁69aには、厚み方向に貫通する吸引孔71が形成されている。側壁70の先端部における紙送り方向に沿った内側部分、及び、仕切り壁78の先端部における両側部分には、走査方向と平行に突出して、凹部61,62内に配置されたキャップチップ67,68の上面における紙送り方向に沿った縁と接触する凸部72が形成されている。凸部72は、キャップチップ67,68の上面の縁と接触して、キャップチップ67,68がインク吐出面38に向かって押し上げられるのを防止している。
キャップホルダ63は、上方に開口した凹形状をしており、その凹部にキャップ60が嵌め込まれて保持されている。また、キャップホルダ63には、平面視で、底壁69aの吸引孔71と重なる位置に貫通孔63aが形成されており、且つ、底壁69bの吸引孔73と重なる位置に貫通孔63bが形成されている。また、キャップホルダ63は、底面に接続されたバネ81を介して支持部材80に接続されている。キャップホルダ63の底面からは、L字形状のフック63cが支持部材80に向かって下方に延在している。
支持部材80は、昇降機構65に接続されており、バネ81を介して接続されたキャップホルダ63及びキャップ60とともに上下方向に移動可能となっている。また、支持部材80は、キャップホルダ63の側方において上方に延在する側壁80aを有している。側壁80aには、キャップホルダ63を下方に押圧してバネ81をある程度縮めた状態においてフック63cを引っ掛ける開口80bが形成されている。
キャップ60は、昇降機構65による支持部材80の昇降移動で、リップ76,79の先端がインク吐出面38に密着して、インク吐出面38、リップ76,79、及び、キャップ60の凹部61,62により2つの密閉空間が画定されるキャッピング位置と、キャッピング位置から退避した退避位置と、に亘って移動可能となっている。
図5に示すように、キャップ60が退避位置に位置するときには、バネ81が伸びようとしており、キャップホルダ63のフック63cを支持部材80の開口80bの上面に接触させることで、キャップ60がバネ81が伸びきる位置まで上方に移動するのを規制している。
また、図6に示すように、キャップ60が退避位置からキャッピング位置に移動したときには、リップ76,79の先端がインク吐出面38に密着し、キャップ60の上方への移動が規制された状態で、支持部材80だけがバネ81を縮めて上方に押しあがり、支持部材80に形成された開口80bが上方に移動するため、キャップホルダ63のフック63cは支持部材80の開口80bの上面に接触しなくなる。
このように、キャップホルダ63のフック63cは、キャップ60がキャッピング位置と退避位置とに交互に移動するたびに、支持部材80の開口80bの上面への接触を繰り返すため、硬度が大きく、摩耗に強い材料で形成されている必要がある。また、このフック63cは、射出成型によりキャップホルダ63の凹形状の部分と容易に一体成型することができる。そこで、フック63cを含めたキャップホルダ63は、耐摩耗性に優れるポリアセタールにより形成されている。
底壁69aに形成された吸引孔71、及び、底壁69bに形成された吸引孔73は、キャップホルダ63に形成された貫通孔63a,63b、及び、2本のチューブ11a,11bを介して切り替えユニット15を経由して吸引ポンプ14と接続されている。
キャップチップ67は、合成樹脂などからなり、矩形状をしており、キャップ60の凹部61に収容されている。キャップチップ67には、厚み方向に貫通した貫通孔67aが形成されている。また、インク吐出面38と対向するキャップチップ67の表面には、紙送り方向に沿って延在して、貫通孔67aと連通する溝67bが形成されている。キャップ60の底壁69aと対向するキャップチップ67の裏面には、溝67bを挟んで紙送り方向に沿って延在した2本の溝67cが形成されている。2本の溝67cは、走査方向に沿って延在した溝67dを介して連通している。溝67dは、貫通孔67aと連通している。
また、キャップチップ67の表面における紙送り方向に沿った縁部には、紙送り方向に沿って延在し、先端部74aが丸みをおびた突起74が設けられている。突起74は、先端部74aを除いて合成樹脂で形成されており、先端部74aのみゴムなどの弾性部材により形成されている。つまり、突起74の先端部74aの弾性率は、先端部74aを除いた部分の弾性率よりも小さくなっている。突起74は、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、インク吐出面38のノズル40が形成された位置及びその近傍を除く位置と対向する。
また、凹部61の走査方向に沿った一辺の長さは、キャップチップ67の走査方向に沿った一辺の長さとほぼ同じである。凹部61の紙送り方向に沿った他辺の長さは、キャップチップ67の紙送り方向に沿った他辺の長さよりも長くなっている。つまり、凹部61に収容されたキャップチップ67の走査方向に沿った側面は、走査方向に沿った側壁70と接触しておらず、キャップチップ67の紙送り方向に関する両側には、走査方向に沿って延在した隙間が形成されている。
キャップチップ68は、キャップチップ67と同様に、合成樹脂などからなり、矩形状をしており、キャップ60の凹部62に収容されている。キャップチップ68には、走査方向に沿って厚み方向に貫通した3つの貫通孔68aが形成されている。また、インク吐出面38と対向するキャップチップ68の表面には、紙送り方向に沿って延在して、各貫通孔68aと連通する溝68bが走査方向に沿って3本形成されている。キャップ60の底壁69bと対向するキャップチップ68の裏面には、溝68bと交互に並んで紙送り方向に沿って延在した溝68cが走査方向に沿って4本形成されている。4本の溝68cは、走査方向に沿って延在した溝68dを介して連通している。溝68dは、3つの貫通孔68aと連通している。
また、キャップチップ68の表面における紙送り方向に沿った縁部には、紙送り方向に沿って延在し、先端部75aが丸みをおびた突起75が設けられている。突起75は、先端部75aを除いて合成樹脂で形成されており、先端部75aのみゴムなどの弾性部材により形成されている。つまり、突起75の先端部75aの弾性率は、先端部75aを除いた部分の弾性率よりも小さくなっている。突起75は、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、インク吐出面38のノズル40が形成された位置及びその近傍を除く位置と対向する。
また、凹部62の走査方向に沿った一辺の長さは、キャップチップ68の走査方向に沿った一辺の長さとほぼ同じである。凹部62の紙送り方向に沿った他辺の長さは、キャップチップ68の紙送り方向に沿った他辺の長さよりも長くなっている。つまり、凹部62に収容されたキャップチップ68の走査方向に沿った側面は、走査方向に沿った側壁70と接触しておらず、キャップチップ68の紙送り方向に関する両側には、走査方向に沿って延在した隙間が形成されている。
図6に示すように、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきて、支持部材80が昇降機構65によって上方(図1の紙面手前側)に移動することで、キャップホルダ63及びキャップ60が上方に移動して、リップ76,79の先端がインク吐出面38に密着する。そして、インク吐出面38、リップ76,79、及び、キャップ60の凹部61,62により2つの密閉空間が画定される。このとき、キャップチップ67,68に形成された突起74,75の先端部74a,75aは、インク吐出面38のノズル40及びその近傍と対向しない位置に当接する。
このキャップ60に形成されたリップ76,79の先端がインク吐出面38に密着している状態で、吸引ポンプ14を動作させることにより、密閉空間が減圧吸引されて、ノズル40からインクを吸引して排出するパージ処理を行う。このとき、切り替えユニット15によって、吸引ポンプ14の連通先を、吸引孔71と吸引孔73との間で切り換えることで、ブラックインクを吐出するノズル40とカラーインクを吐出するノズル40の、何れか一方を選択してインクを吸引することが可能である。これにより、乾燥によって粘度が高くなった(増粘した)ノズル40内のインクを排出したり、インクジェットヘッド3のインク流路内、あるいは、さらに上流のサブタンク4内に混入した気泡をインクとともにノズル40から排出したりして、インクジェットヘッド3のインク吐出性能を回復させることが可能となっている。
そして、吸引ポンプ14の駆動を停止して、ノズル40からのインクの吸引を停止して、凹部61,62内にインクが受容された状態で、キャップ60をインク吐出面38から離して、密閉空間を開放した状態で、パージ処理によってノズル40から吸引されてキャップ60の凹部61,62に受容されたインクを、再度吸引ポンプ14を駆動して吸引孔71,73から図示しない排出タンクに排出させる(いわゆる、空吸引動作)。
このとき、キャップ60の凹部61,62内におけるキャップチップ67,68の表面に受容されたインクは、キャップチップ67,68の両側の隙間やキャップチップ67,68に形成された貫通孔67a,68aからキャップチップ67,68の裏面に流れる。なお、キャップチップ67,68の両側の隙間やキャップチップ67,68に形成された貫通孔67a,67b近傍に受容されていないインクは、溝67b,68bが形成されていることで、この溝67b,68bをつたって、キャップチップ67,68の両側の隙間や貫通孔67a,67bに向かって迅速に流れる。そして、キャップチップ67,68の裏面に流れたインクは、溝67c,68c及び溝67d,68dを介して吸引孔71,73に向かって迅速に流れる。
このように、突起74,75はキャップチップ67,68の紙送り方向に沿った縁部に形成されているため、キャップチップ67,68の表面に受容されたインクが紙送り方向に沿って流れて、キャップチップ67,68の両側の隙間へ流れることを阻害することがない。
このパージ処理における吸引ポンプ14による吸引動作で密閉空間が減圧されると、密閉空間の気圧は密閉空間外の気圧よりも低くなる。すると、キャップ60は弾性部材により形成されていることで変形しやすく、このキャップ60の最も表面積の大きな底壁69が密閉空間に向かって変形してしまい、この底壁69の変形にともなって、キャップチップ67,68がインク吐出面38に向かって押し上げられて、インク吐出面38に接触してしまい、ノズル40からのインクの排出を阻害してしまう。また、ノズルプレート33のインク吐出面38には、インクの付着を防止するフッ素系樹脂からなる撥インク膜が形成されている。このノズル40近傍の撥インク膜にキャップチップ67,68が接触して、撥インク膜を損傷するやノズル40自体が傷つくことにより、ノズル40からの吐出方向がずれたり、吐出不良になったりしてしまう。
そこで、側壁70に形成された凸部72が、キャップチップ67,68の上面の縁と接触して、キャップチップ67,68がインク吐出面38に向かって押し上げられるのを防止している。しかしながら、キャップ60の密閉空間をさらに減圧して、密閉空間とその外部との気圧差が大きくなってくると、底壁69がインク吐出面38側に変形して、この変形にともないリップ76,79が外側に開いてきて、側壁70に形成された凸部72によるキャップチップ67,68の規制が解除されてしまう。
本実施形態においては、キャップチップ67,68のノズル40及びその近傍と対向しない位置に突起74,75が形成されている。そのため、キャップチップ67,68がインク吐出面38に向かって押し上げられても、突起74,75がインク吐出面38のノズル40及びその近傍と対向しない位置に接触し、ノズル40にキャップチップ67,68が接触することがないため、インク吐出面38、特にノズル40を保護することができる。このとき、突起74,75の先端部74a,75aが丸みを帯びているとともに、弾性部材により形成されていることで、インク吐出面38のノズル40と対向しない位置に当接したときに、インク吐出面38が傷つきにくい。
また、キャップ60をキャッピング位置に移動させたときに、キャップチップ67,68に形成された突起74,75の先端部74a,75aがインク吐出面38のノズル40及びその近傍と対向しない位置に当接しているため、キャップ60の底壁69が密閉空間側に変形することがなく、吸引ポンプ14による吸引ロスがなくなり、迅速にノズル40からのインク吐出を開始することができる。さらに、突起74,75がキャップチップ67,68の紙送り方向に沿った縁部に形成されているため、密閉空間とその外部の気圧差により紙送り方向に沿って、走査方向に沿った部分よりも長く変形しやすいリップ76,79が密閉空間側に折れ曲がろうとするのを突起74,75によって防止することができる。
なお、キャップホルダ63の上面とキャップ60の底壁69の下面とを接着剤などで接着させて、パージ処理においてキャップ60の底壁69が密閉空間に向かって変形しないようにすることも考えられるが、これだと接着剤のコストや、キャップホルダ63とキャップ60を接着する工程が必要となってしまう。また、摩耗しにくいようにキャップホルダ63をポリアセタールで形成しているが、このポリアセタールは一般的に接着が困難な材料であり、キャップホルダ63とキャップ60を接着させることは困難である。さらに、キャップ60はゴムなどの弾性部材で形成されているため、劣化すると硬くなってしまい、キャッピング性能を維持できなくなってしまう。そこで、キャップ60の交換が必要となるが、キャップ60をキャップホルダ63に接着していると、この交換作業が煩雑となってしまうため、キャップホルダ63とキャップ60を接着させることは不適である。
<第2実施形態>
次に、本発明の好適な第2実施形態について説明する。第2実施形態は、第1実施形態におけるキャップチップ67,68及びノズルプレート33の構成が異なっているだけで、それ以外の構成は第1実施形態と同様である。なお、第1実施形態と同様なものについては、同符号で示し説明を省略する。第2実施形態においては、キャップチップではなく、インク吐出面側に、キャップチップの接触を防止する凸部が形成されている。
図7は、第2実施形態における吸引キャップ装置がインク吐出面を覆ったときの縦断面図である。図7に示すように、第2実施形態におけるキャップチップ267,268には、第1実施形態におけるキャップチップ67,68に突起74,75が形成されていないだけで、他の構成は同様である。また、ノズルプレート233のインク吐出面238におけるノズル40が形成されていない位置であって、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、キャップチップ67,68と対向する位置には、ゴムなどの弾性部材からなる凸部238aが形成されている。
次に、パージ処理について説明する。インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきて、キャップホルダ63が昇降機構65によって上方(図1の紙面手前側)に移動することで、キャップ60が上方に移動して、リップ76,79の先端がインク吐出面238に密着する。そして、インク吐出面238、リップ76,79、及び、キャップ60の凹部61,62により2つの密閉空間が画定される。そして、吸引ポンプ14による吸引動作で密閉空間が減圧されると、密閉空間の気圧はその外部の気圧よりも低くなる。すると、キャップ60は弾性部材により形成されていることで変形しやすく、このキャップ60の最も表面積の大きな底壁69が密閉空間に向かって変形してしまい、この底壁69の変形にともなって、キャップチップ67,68がインク吐出面38に向かって押し上げられる。
しかしながら、本実施形態においては、ノズルプレート233のインク吐出面238におけるノズル40が形成されていない位置であって、インクジェットヘッド3がメンテナンス位置に移動してきたときに、キャップチップ67,68と対向する位置に凸部238aが形成されている。そのため、キャップチップ67,68がインク吐出面238に向かって押し上げられても、凸部238aがキャップチップ67,68に接触し、ノズル40にキャップチップ67,68が接触することがないため、インク吐出面38、特にノズル40を保護することができる。
次に、前記実施形態に種々の変形を加えた変更形態について説明する。但し、前記実施形態と同様の構成を有するものについては、同じ符号を付して適宜その説明を省略する。
本実施形態においては、キャップチップ67,68の紙送り方向に沿った縁部に紙送り方向に沿って延在した突起74,75が形成されていたが、図8に示すように、棒形状の複数の突起174,175がキャップチップ167,168の縁部に沿って互いに間隔を空けて形成されていてもよい。これによると、インクが流れてくる走査方向に沿った縁部に突起が形成されていても、突起が棒形状であるため、インクの流れを阻害することがない。
また、キャップチップ67,68の全面に厚み方向に貫通した貫通孔が複数形成されていてもよい。この場合、この複数の貫通孔からキャップチップ67,68の表面に受容されたインクはキャップチップ67,68の裏面に流れるため、キャップチップ67,68の紙送り方向両側に隙間が形成されていなくてもよい。このとき、キャップチップ67,68の縁部に沿って環状の突起が形成されていてもよい。また、キャップチップ67,68の表面に溝が形成されていなくてもよい。
また、キャップチップ67,68に形成された突起は、インク吐出面38に形成されたノズル40と対向しない位置であれば、縁部に限らず、いかなる位置に形成されてもよい。
さらに、本実施形態においては、キャップ60は、底壁69から側壁70が立設して凹部を形成し、側壁70からリップ76が突出していたが、側壁70が立設しておらず、底壁から直接リップが突出することで、インクを受容する凹部を形成してもよい。
また、本実施形態においては、キャップ60を保持するキャップホルダ63にバネ81を介して接続された支持部材80を昇降機構65に接続して、昇降機構65により支持部材80を昇降駆動することで、キャップ60を昇降移動させていたが、キャップホルダ63や支持部材80を設けなくてもよく、その場合、キャップ60を昇降機構65に直接接続して、昇降機構65によりキャップ60を直接昇降駆動させてもよい。
さらに、キャップ60は、インク吐出面38と当接するリップ76だけゴムなどの弾性部材により形成されていれば、底壁69は樹脂板や金属板などであってもよい。
以上説明した実施形態は、本発明を、シリアル式のプリンタに設けられた吸引キャップ装置13に適用したものであるが、本発明の適用対象は、ライン式のプリンタに設けられた吸引キャップ装置であってもよい。また、本発明の適用対象は、インクジェット式のプリンタに限られず、様々な種類の液体をその用途に応じて対象に吐出する、種々の液体吐出装置に設けられた吸引キャップ装置に本発明を適用することが可能である。
第1実施形態に係るプリンタの概略構成を示す平面図である。 インクジェットヘッドの一部分の鉛直断面図である。 吸引キャップ装置の平面図である。 図3のA−A線断面図である。 吸引キャップ装置が退避位置に位置するときの吸引キャップ装置近傍の縦断面図である。 吸引キャップ装置がキャッピング位置に位置するときの吸引キャップ装置近傍の縦断面図である。 第2実施形態における吸引キャップ装置がインク吐出面を覆ったときの縦断面図である。 変形例における吸引キャップ装置の平面図である。
符号の説明
1 プリンタ
3 インクジェットヘッド
13 吸引キャップ装置
14 吸引ポンプ
38 インク吐出面
40 ノズル
60 キャップ
69 底壁
70 側壁
72 凸部
74,75,174,175 突起
76,79 リップ
67,68,167,168,267,268 キャップチップ

Claims (11)

  1. 液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材と、
    前記キャップ部材の内部空間に連通し、前記内部空間を吸引する吸引手段と、
    前記キャップ部材の前記内部空間に配置され、前記底壁部と反対側の一表面に突起を有するキャップチップと、を備えており、
    前記突起は、前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングした際に、前記キャップチップの前記液体吐出面に形成された吐出口と対向しない位置に形成されていることを特徴とする吸引キャップ装置。
  2. 前記キャップ部材を構成する前記底壁部及び前記リップは、弾性部材で構成されるとともに一体成型されていることを特徴とする請求項1に記載の吸引キャップ装置。
  3. 前記突起の先端部は、丸みを帯びていることを特徴とする請求項1または2に記載の吸引キャップ装置。
  4. 前記突起の先端部の弾性率は、前記先端部を除いた部分の弾性率よりも小さいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の吸引キャップ装置。
  5. 前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングし、前記吸引手段による吸引動作が行われるキャッピング位置と、前記キャッピング位置から退避した退避位置とに亘って前記キャップ部材を移動させる移動機構をさらに備えており、
    前記移動機構により前記キャップ部材を前記キャッピング位置に移動させたときに、前記突起の先端部は前記液体吐出面の吐出口と対向しない位置に当接することを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の吸引キャップ装置。
  6. 前記突起は、前記キャップチップの前記一表面における縁部に形成されていることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の吸引キャップ装置。
  7. 前記突起は、棒形状を有するとともに、複数設けられており、
    前記複数の突起は、前記キャップチップの前記一表面における縁部に、互いに間隔を空けて配置されていることを特徴とする請求項6に記載の吸引キャップ装置。
  8. 前記底壁部に対して直交する方向から見て、前記キャップ部材の前記内部空間は前記リップによって矩形状に区画され、前記キャップチップは、前記内部空間に配置された状態で、前記直交する方向から見て矩形状をしており、
    前記キャップチップの一辺の長さは、前記キャップチップの前記一辺と直交する前記リップの対向する二辺の間の長さとほぼ同じであり、
    前記キャップチップの前記一辺と直交する他辺の長さは、前記リップの前記二辺と直交する二辺の間の長さよりも短くなっており、
    前記キャップチップの、前記一辺が延在する方向に関する両端に位置する前記縁部には、前記突起が形成されていることを特徴とする請求項6に記載の吸引キャップ装置。
  9. 前記キャップチップの前記一表面には、前記キャップチップの前記他辺と平行に延在した溝が形成されていることを特徴とする請求項8に記載の吸引キャップ装置。
  10. 液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材の内部空間に収容されたキャップチップであって、
    チップ本体と、
    前記リップが前記液体吐出面に密着してキャッピングした際に、前記チップ本体の前記底壁部と反対側の一表面における、前記液体吐出面に形成された吐出口と対向しない位置に立設された突起と、を備えていることを特徴とするキャップチップ。
  11. 液体吐出面に形成された吐出口から液体を吐出する液体吐出ヘッドと、
    前記液体吐出ヘッドの前記液体吐出面をキャッピングすることが可能な吸引キャップ装置と、を備えており、
    前記吸引キャップ装置は、
    液体吐出ヘッドの液体吐出面に対向する底壁部と、前記底壁部から前記液体吐出面側に突出して設けられた前記液体吐出面に密着可能な環状のリップと、を有するキャップ部材と、
    前記キャップ部材の内部空間に連通し、前記内部空間を吸引する吸引手段と、
    前記キャップ部材の前記内部空間に配置されたキャップチップと、を備えており、
    前記液体吐出面は、前記吐出口が形成されていない位置に凸部を有し
    前記凸部は、前記リップが前記液滴吐出面に密着してキャッピングした際に、前記キャップ部材の前記内部空間内に位置することを特徴とする液体吐出装置。
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