JP5102716B2 - 静電容量型近接センサ - Google Patents

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Description

本発明は、静電容量の変化に基づいて人体などの接近を検出する近接センサ、詳しくは複数の電極を備えた静電容量型近接センサに関する。
この種の近接センサは、2枚の電極を平板状にし、平板状の両電極を並列して対面している。両電極は、コンデンサを構成している。人体などの接地体が電極に接近すると、両電極間の静電容量が変化する。また、電極と大地の間の静電容量が変化する。接地体の接近によって、電極と大地の間にコンデンサが接続されたことになる。静電容量の変化に基づいて電気回路が接地体の接近を検出する。
特開2006−78422号公報
[課 題]
静電容量型の近接センサでは、人体などの接地体、検出対象物を検出する距離は、電極の前側の検出領域では長く、電極の後側の非検出領域では短いことが望まれる。その上、水滴や雨滴などの非検出対象物には、出力せず、無感であることが望まれる。誤動作が少ないことが望まれる。
[本発明者の先行発明(図1〜図3参照)]
先行の静電容量型近接センサは、図1に示すように、線状電極1、面状電極2と遮蔽電極8を備えている。線状電極1は、電線である。面状電極2は、金属板を四角筒形状に屈曲している。これは、後側板3の上縁と下縁にそれぞれ上側板4、下側板5を介して前側板6、7を連結している。上下の前側板6、7の間には、隙間を設けている。その隙間には、線状電極1を配列している。線状電極1は、面状電極2に並列し、面状電極2の後側板3と上下の前側板6、7に対して等距離に位置している。
線状電極1と面状電極2は、コンデンサを構成している。面状電極2の前側板6、7側は、線状電極1が面状電極2に隠れない側であり、前側の検出領域である。面状電極2の後側板3側は、後側の非検出領域である。線状電極1と面状電極2は、前側の検出領域で検出対象物の検出距離を長くする。
遮蔽電極8は、面状電極2の後側板3と同様に平板であり、後側板3の後側に間隔を置いて並列している。遮蔽電極8は、接地する構成にしている。この遮蔽電極8は、後側の非検出領域で検出対象物の検出距離を短くする。遮蔽電極8と面状電極2は、コンデンサを構成している。
線状電極1、面状電極2と遮蔽電極8は、電気絶縁体のケース9に内蔵している。ケース9は、感知部を構成している。
電気回路は、図2に示すように、線状電極1と面状電極2が構成するコンデンサ11、コイル12、抵抗器13と発信源14を直列に接続している。コイル12には、面状電極2を接続している。抵抗器13と発信源14の間は、接地している。遮蔽電極8と面状電極2が構成するコンデンサ15は、直列接続のコイル12と抵抗器13に並列に接続することになる。
抵抗器13には、その両端の電圧Eを測定する測定器16を接続している。測定器16の測定値の変化に基づいて検出対象物の接近を検出する。発信源14は、発信交流の周波数fを変更可能にしている。
コンデンサ11は、静電容量Cdを有する。実験例では、Cd=30pF位である。コイル12は、自己インダクタンスLと巻き線間静電容量Cを有する。実験例では、L=15mHであり、C=20pFである。検出用の抵抗器13は、抵抗Rを有する。実験例では、R=1kΩである。コンデンサ15は、静電容量Csを有する。実験例では、Cs=20pF位である。
コンデンサ11、コンデンサ15とコイル12は、直列共振回路を構成する。コイル12の自己インダクタンスLと巻き線間静電容量Cは、並列共振回路を構成する。直列共振周波数は、並列共振周波数より低い。電圧Eのゲインと発信源14の発信交流の周波数fの関係は、図3の線図に実線で示すようになる。
前側の検出領域で人体などの接地体、検出対象物が電極1、2に近づくと、コンデンサ11の静電容量Cdが減少する。その減少量は、1pF弱である。一方、人体などの接近で面状電極2と大地の間にコンデンサが接続されたことになる。人体などの接近によるコンデンサがコンデンサ15に並列に接続されたことになる。面状電極2と大地の間の静電容量が増加する。その増加量は、10pF位である。
人体などの接近で、直列共振回路は、コンデンサ11の静電容量Cdとコンデンサ15の静電容量Csに人体などの接近によるコンデンサの静電容量が加わり、合成静電容量が増加する。直列共振周波数が低くなる。また、面状電極2と大地の間を流れる電流は、コンデンサ15側、人体などの接近によるコンデンサ側に分流する量が増加し、抵抗器13側に分流する量が減少する。抵抗器13を流れる電流が減少する。電圧Eが減少する。電圧Eのゲインと発信源14の発信交流の周波数fの関係は、図3の線図に破線で示すようになる。直列共振の特性曲線が周波数fの低い方に移動すると共に、電圧Eのゲインの低い方に移動する。
非検出対象物の水滴や雨滴などが感知部のケース9に付着して線状電極1と面状電極2の前側板6、7の間に近づくと、その非接地の水滴や雨滴などが線状電極1と面状電極2の間の誘電体として作用し、両電極1、2によるコンデンサ11の静電容量Cdが増加する。非接地の水滴などの接近で、直列共振回路は、静電容量が増加する。直列共振周波数が低くなる。また、コンデンサ11、コイル12と抵抗器13の直列接続部は、インピーダンスが減少し、抵抗器13を流れる電流が増加する。電圧Eが増加する。電圧Eのゲインと発信源14の発信交流の周波数fの関係は、図3の線図に鎖線で示すようになる。直列共振の特性曲線が周波数fの低い方に移動すると共に、電圧Eのゲインの高い方に移動する。
図3の線図において、実線で示す初期設定時の直列共振周波数より高い周波数域で、実線で示す初期設定時の特性曲線と鎖線で示す水滴接近時の特性曲線が交差する。その交差点の周波数fn付近では、水滴などの接近で電圧Eが変化しない、又は、ほとんど変化しない。水滴などの接近に対して無感の周波数fnが存在する。そこで、発信源14は、発信交流の周波数fを水滴無感の周波数fnに設定する。
すると、非検出対象物の水滴や雨滴などが線状電極1と面状電極2の間に近づいても、電圧Eを測定する測定器16の測定値が変化せず、又は、ほとんど変化せず、電気回路は、出力しない。誤動作が発生しない。
なお、測定器16は、抵抗器13の両端の電圧Eを測定するが、抵抗器13接続個所、測定個所の電流を測定しても同様である。抵抗器13は、なくしてもよい。
[先行発明の課題]
1)先行の静電容量型近接センサにおいて、非検出対象物の水滴や雨滴などが遮蔽電極8と面状電極2の間に近づくと、その非接地の水滴や雨滴などが遮蔽電極8と面状電極2の間の誘電体として作用し、コンデンサ15の静電容量Csが増加する。面状電極2と大地の間の静電容量が増加する。電気回路は、検出対象物の人体などの接地体が電極1、2に近づいたときと同様に、出力する。非検出対象物の非接地体が遮蔽電極8と面状電極2の間に近づくと、誤動作が発生する。
2)非検出対象物の水滴や雨滴などには、無感である上、検出対象物の検出距離は、前側の検出領域で更に長いことが望まれる。
[課題を解決するための着想(図4、図5、図6参照)]
1)先行の静電容量型近接センサにおいて、発信源14の発信交流の周波数fを水滴無感の周波数fnに設定すると、水滴や雨滴などが線状電極1と面状電極2の間に近づいても、電気回路は、出力しない。
そこで、図4に示すように、面状電極2と遮蔽電極8の間の周りに、線状電極1に接続した線状補助電極10を配列する、ことにした。
水滴や雨滴などが遮蔽電極8と面状電極2の間に近づくと、その水滴や雨滴などは、遮蔽電極8と線状補助電極10との間に近づいたことになったり、線状補助電極10と面状電極2との間に近づいたことになったりする。水滴や雨滴などが線状補助電極10と面状電極2との間に近づくと、線状電極1と面状電極2との間に近づいたときと同様であり、電気回路は、出力しない。また、水滴や雨滴などが遮蔽電極8と線状補助電極10との間に近づくと、線状補助電極10ないし線状電極1と大地の間の静電容量が増加するが、電気回路は、出力しない。
結局、非検出対象物の水滴や雨滴などが感知部の遮蔽電極8と面状電極2の間に近づいても、電気回路は、出力しない。誤動作が発生しない。
2)図3の線図において、発信源14の発信交流の周波数fが水滴無感の周波数fnであるときに、実線で示す初期設定時の特性曲線と破線で示す人体接近時の特性曲線との間の電圧Eのゲインの差ΔEが大きいと、検出対象物の検出距離が前側の検出領域で長くなる。そして、その電圧のゲインの差ΔEは、水滴無感の周波数fnが初期設定時の直列共振周波数に近くなる程、並列共振周波数から遠くなる程、大きくなる。
そこで、電気回路は、図5に示すように、面状電極2と大地の間に接続するコンデンサ17を設ける、ことにした。すると、電圧Eのゲインと発信源14の発信交流の周波数fの関係は、図6の線図に示すようになる。図6の線図では、図3の線図に比較して、実線で示す初期設定時には、直列共振周波数は、低くなり、並列共振周波数から遠くなる。また、直列共振時の電圧Eのゲインは、低くなる。水滴無感の周波数fnは、初期設定時の直列共振周波数に近くなり、並列共振周波数から遠くなる。発信源14の発信交流の周波数fが水滴無感の周波数fnであるときに、実線で示す初期設定時の特性曲線と破線で示す人体接近時の特性曲線との間の電圧のゲインの差ΔEが大きくなる。コンデンサ17は、電圧ゲインの差ΔE、電圧Eを測定する測定器の測定値の変化量を拡大する。検出対象物の検出距離を拡大する。
検出距離拡大用のコンデンサ17の静電容量Caは、実験例では、40pFである。静電容量Caは、20〜50pF位が望ましい。20pF位より小さくなると、測定器16の測定値の変化量を拡大する効果が少なくなる。50pF位より大きくなると、直列共振時の電圧ゲインの低下量が大きくなり、測定器16の測定値の変化量を拡大する効果が得られ難くなる。
1)コンデンサを構成する一対の電極に検出対象物が接近すると、静電容量が変化して電気回路が検出対象物の接近を検出する静電容量型近接センサにおいて、
一対の電極は、一方を表面積の少ない線状の電極にし、他方を表面積の多い面状の電極にし、
線状電極と面状電極は、間隔を置いて並列し、線状電極が面状電極に隠れない側を前側の検出領域にし、
面状電極の後側には、間隔を置いて遮蔽電極を並列して対面し、遮蔽電極を接地する構成にし、
遮蔽電極と面状電極の間の周りに線状補助電極を配列し、線状補助電極を線状電極に接続し、
電気回路は、線状電極と面状電極によるコンデンサ、面状電極に接続したコイルと発信源を直列に接続し、直列共振回路を構成し、コイルと発信源の間を測定個所にし、測定個所の電流又は測定個所に接続した抵抗器の両端の電圧を測定する測定器を設け、測定個所と発信源の間を接地する構成にし、測定器の測定値の変化に基づいて検出対象物の接近を検出する構成にし、
発信源の発信交流の周波数は、非検出対象物の接近に対して無感の周波数に設定し、接地体の検出対象物が線状電極と面状電極に前側の検出領域で接近すると、測定器の測定値が変化し、非接地の非検出対象物が線状電極と面状電極の間に接近しても、線状補助電極と面状電極の間に接近しても、測定器の測定値が変化しない、又は、ほとんど変化しない構成にしたことを特徴とする。
2)コンデンサを構成する一対の電極に検出対象物が接近すると、静電容量が変化して電気回路が検出対象物の接近を検出する静電容量型近接センサにおいて、
一対の電極は、一方を表面積の少ない線状の電極にし、他方を表面積の多い面状の電極にし、
線状電極と面状電極は、間隔を置いて並列し、線状電極が面状電極に隠れない側を前側の検出領域にし、
面状電極の後側には、間隔を置いて遮蔽電極を並列して対面し、遮蔽電極を接地する構成にし、
電気回路は、線状電極と面状電極によるコンデンサ、面状電極に接続したコイルと発信源を直列に接続し、直列共振回路を構成し、コイルと発信源の間を測定個所にし、測定個所の電流又は測定個所に接続した抵抗器の両端の電圧を測定する測定器を設け、測定個所と発信源の間を接地する構成にし、測定器の測定値の変化に基づいて検出対象物の接近を検出する構成にし、
面状電極と大地の間に接続する検出距離拡大用コンデンサを設け、検出対象物の接近による測定器の測定値の変化量を拡大する構成にし、
発信源の発信交流の周波数は、非検出対象物の接近に対して無感の周波数に設定し、接地体の検出対象物が線状電極と面状電極に前側の検出領域で接近すると、測定器の測定値が変化し、非接地の非検出対象物が線状電極と面状電極の間に接近しても、測定器の測定値が変化しない、又は、ほとんど変化しない構成にしたことを特徴とする。
3)上記1)の静電容量型近接センサにおいて、
面状電極と大地の間に接続する検出距離拡大用コンデンサを設け、検出対象物の接近による測定器の測定値の変化量を拡大する構成にしたことを特徴とする。
4)上記1)の静電容量型近接センサにおいて、
面状電極とコイル及び面状電極とコイルを接続した電線は、ケースに内蔵し、相対位置を固定したことを特徴とする。
5)上記2)又は3)の静電容量型近接センサにおいて、
面状電極、コイル、検出距離拡大用コンデンサ及び面状電極とコイルを接続した電線、面状電極と検出距離拡大用コンデンサを接続した電線は、ケースに内蔵し、相対位置を固定したことを特徴とする。
人体などの検出対象物の検出距離は、前側の検出領域で長い。水滴や雨滴などの非検出対象物には、出力せず、無感である。
実施形態の静電容量型近接センサは、図7に示すように、一対の電極1、2、遮蔽電極8と線状補助電極10などを内蔵した感知部21をシールド線22、23のケーブルで電気回路部31に接続している。
感知部21は、図8〜図10に示すように、線状電極1、面状電極2、遮蔽電極8と線状補助電極10、29及びコイル12と検出距離拡大用コンデンサ17を内蔵している。
線状電極1は、丸棒の金属線、電線にしている。
面状電極2は、金属板を弓形状断面の筒形状に屈曲している。この面状電極2は、後側板24の上縁と下縁に上前側板25と下前側板26を連結している。後側板24は、長方形状の平板にしている。上前側板25と下前側板26は、それぞれ、長方形状の湾曲板にしている。上前側板25と下前側板26の間には、隙間を設けている。その隙間には、線状電極1を配列している。線状電極1は、面状電極2に並列し、面状電極2の後側板24、上前側板25と下前側板26に対して等距離に位置している。
遮蔽電極8は、長方形状の金属板の平板にし、面状電極2の後側板24の後側に間隔を置いて並列している。この遮蔽電極8は、後側板24より一回り小さくしている。線状電極1、面状電極2と遮蔽電極8は、長さ方向を揃えている。
面状電極2の片端側には、コイル12、検出距離拡大用コンデンサ17とケーブル22、23の一端を配置している。ケーブル22、23は、2本のシールド線22、23を束ねている。コイル12は、一端を面状電極2に電線27で接続し、他端をシールド線22の心線に接続している。他のシールド線23は、心線を線状電極1に接続している。両シールド線22、23の被覆網線は、遮蔽電極8に接続している。検出距離拡大用コンデンサ17は、一端を面状電極2に電線28で接続し、他端をシールド線22、23の被覆網線に接続している。
遮蔽電極8と面状電極2の後側板24の間の周りには、線状補助電極10を配列している。線状補助電極10は、電線にし、略コの字形に折り曲げ、遮蔽電極8と面状電極2の上側と下側及びケーブル22、23と反対側の端側に配置している。また、コイル12、検出距離拡大用コンデンサ17とケーブル22、23の一端及び電線27、28の前側にも、線状補助電極29を配列している。線状補助電極29は、電線にし、長方形枠状に折り曲げている。両線状補助電極10、29は、線状電極1に接続している。
線状電極1、面状電極2、遮蔽電極8と両線状補助電極10、29及びコイル12、検出距離拡大用コンデンサ17、両電線27、28とケーブル22、23の一端は、合成樹脂液に没入し、合成樹脂液を硬化してケース9に成形している。ケース9は、合成樹脂成形品の電気絶縁体にし、弓形状断面の長方形板状にしている。ケース9の線状電極1側は、線状電極1が面状電極2に隠れず、前側の検出領域にしている。遮蔽電極8側は、線状電極1が面状電極2に隠れ、後側の非検出領域にしている。
線状電極1と面状電極2は、コンデンサ11を構成している。コンデンサ11は、静電容量Cdを有する。面状電極2と遮蔽電極8は、コンデンサ15を構成している。コンデンサ15は、静電容量Csを有する。コイル12は、自己インダクタンスLと巻き線間静電容量Cを有する。検出距離拡大用コンデンサ17は、静電容量Caを有する。
電気回路部31は、発信源14、抵抗器13、測定器16とケーブル22、23の他端を内蔵している。発信源14は、一端を抵抗器13の一端に、他端をシールド線23の心線に接続している。抵抗器13の他端は、シールド線22の心線に接続している。両シールド線22、23の被覆網線は、抵抗器13と発信源14の間に接続している。抵抗器13と発信源14の間は、接地する構成にしている。発信源14は、発信交流の周波数fを変更可能にしている。測定器16は、抵抗器13の両端の電圧Eを測定する構成にしている。電気回路は、図10に示す通りである。これは、図5に示した電気回路に線状補助電極10を追加している。
電圧Eのゲインと発信源14の発信交流の周波数fの関係は、図6に示した線図の特性曲線のようになる。発信源14は、発信交流の周波数fを水滴無感の周波数fnに設定する。人体などの検出対象物の検出距離は、前側の検出領域で長い。その上、水滴や雨滴などの非検出対象物には、出力せず、無感である。
面状電極2、コイル12、検出距離拡大用コンデンサ17と電線27、28は、ケース9の電気絶縁体に埋没し、相対位置を固定している。それら付近の漂遊容量や漂遊インダクタンスが変化し難い。漂遊容量や漂遊インダクタンスの変化による直列共振特性のずれが発生し難い。
[変形例]
1)上記の実施形態において、線状電極1と両線状補助電極10、29は、断面形状が円形であるが、角形にする。
2)上記の実施形態において、面状電極2は、弓形状断面の筒形状であるが、角筒形状、又は、その他の筒形状にする。
3)上記の実施形態において、面状電極2は、1枚の板を屈曲しているが、複数枚の板にする。
4)上記の実施形態において、測定器16は、抵抗器13の両端の電圧Eを測定するが、抵抗器13接続個所、測定個所の電流を測定する。
5)上記の実施形態において、測定器16の測定個所は、抵抗器13を接続しているが、抵抗器13を接続しない。
本発明は、特定個所への人体の接近による機械器具の作動の開始又は停止、移動体と人体の接近や衝突の防止、危険個所への人体の接近の防止、立入禁止区域への人体の侵入の防止や、人体の所在確認などに利用される。
先行の静電容量型近接センサの電極の斜視図。 同静電容量型近接センサの電気回路図。 同静電容量型近接センサにおける電圧ゲインと周波数の関係を示す線図。 本発明の静電容量型近接センサの電極を例示する斜視図。 同静電容量型近接センサの電気回路を例示する図。 同静電容量型近接センサにおける電圧ゲインと周波数の関係を例示する線図。 本発明の実施形態の静電容量型近接センサの模式図。 同静電容量型近接センサの感知部のケース破断正面図。 図8のA−A線断面拡大図。 同静電容量型近接センサの電気回路図。
符号の説明
1、2 一対の電極
1 線状電極、丸棒の金属線、電線
2 面状電極、金属板、屈曲板
3 面状電極の後側板
4 面状電極の上側板
5 面状電極の下側板
6、7 面状電極の前側板
8 遮蔽電極、金属板、平板
9 ケース、合成樹脂成形品の電気絶縁体
10 線状補助電極、丸棒の金属線、電線
11、Cd 線状電極と面状電極によるコンデンサ、その静電容量
12、L、C コイル、その自己インダクタンス、その巻き線間静電容量
13、R、E 抵抗器、その抵抗、その両端の電圧
14、f、fn 発信源、その発信交流の周波数、水滴無感の周波数
15、Cs 遮蔽電極と面状電極によるコンデンサ、その静電容量
16 抵抗器両端の電圧を測定する測定器
17、Ca 検出距離拡大用コンデンサ、その静電容量
21 感知部
22、23 シールド線のケーブル、ケーブル
22 シールド線
23 シールド線
24 面状電極の後側板
25 面状電極の上前側板
26 面状電極の下前側板
27 電線
28 電線
29 線状補助電極、丸棒の金属線、電線
31 電気回路部

Claims (5)

  1. コンデンサを構成する一対の電極に検出対象物が接近すると、静電容量が変化して電気回路が検出対象物の接近を検出する静電容量型近接センサにおいて、
    一対の電極は、一方を表面積の少ない線状の電極にし、他方を表面積の多い面状の電極にし、
    線状電極と面状電極は、間隔を置いて並列し、線状電極が面状電極に隠れない側を前側の検出領域にし、
    面状電極の後側には、間隔を置いて遮蔽電極を並列して対面し、遮蔽電極を接地する構成にし、
    遮蔽電極と面状電極の間の周りに線状補助電極を配列し、線状補助電極を線状電極に接続し、
    電気回路は、線状電極と面状電極によるコンデンサ、面状電極に接続したコイルと発信源を直列に接続し、直列共振回路を構成し、コイルと発信源の間を測定個所にし、測定個所の電流又は測定個所に接続した抵抗器の両端の電圧を測定する測定器を設け、測定個所と発信源の間を接地する構成にし、測定器の測定値の変化に基づいて検出対象物の接近を検出する構成にし、
    発信源の発信交流の周波数は、非検出対象物の接近に対して無感の周波数に設定し、接地体の検出対象物が線状電極と面状電極に前側の検出領域で接近すると、測定器の測定値が変化し、非接地の非検出対象物が線状電極と面状電極の間に接近しても、線状補助電極と面状電極の間に接近しても、測定器の測定値が変化しない、又は、ほとんど変化しない構成にしたことを特徴とする静電容量型近接センサ。
  2. コンデンサを構成する一対の電極に検出対象物が接近すると、静電容量が変化して電気回路が検出対象物の接近を検出する静電容量型近接センサにおいて、
    一対の電極は、一方を表面積の少ない線状の電極にし、他方を表面積の多い面状の電極にし、
    線状電極と面状電極は、間隔を置いて並列し、線状電極が面状電極に隠れない側を前側の検出領域にし、
    面状電極の後側には、間隔を置いて遮蔽電極を並列して対面し、遮蔽電極を接地する構成にし、
    電気回路は、線状電極と面状電極によるコンデンサ、面状電極に接続したコイルと発信源を直列に接続し、直列共振回路を構成し、コイルと発信源の間を測定個所にし、測定個所の電流又は測定個所に接続した抵抗器の両端の電圧を測定する測定器を設け、測定個所と発信源の間を接地する構成にし、測定器の測定値の変化に基づいて検出対象物の接近を検出する構成にし、
    面状電極と大地の間に接続する検出距離拡大用コンデンサを設け、検出対象物の接近による測定器の測定値の変化量を拡大する構成にし、
    発信源の発信交流の周波数は、非検出対象物の接近に対して無感の周波数に設定し、接地体の検出対象物が線状電極と面状電極に前側の検出領域で接近すると、測定器の測定値が変化し、非接地の非検出対象物が線状電極と面状電極の間に接近しても、測定器の測定値が変化しない、又は、ほとんど変化しない構成にしたことを特徴とする静電容量型近接センサ。
  3. 面状電極と大地の間に接続する検出距離拡大用コンデンサを設け、検出対象物の接近による測定器の測定値の変化量を拡大する構成にしたことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型近接センサ。
  4. 面状電極とコイル及び面状電極とコイルを接続した電線は、ケースに内蔵し、相対位置を固定したことを特徴とする請求項1に記載の静電容量型近接センサ。
  5. 面状電極、コイル、検出距離拡大用コンデンサ及び面状電極とコイルを接続した電線、面状電極と検出距離拡大用コンデンサを接続した電線は、ケースに内蔵し、相対位置を固定したことを特徴とする請求項2又は3に記載の静電容量型近接センサ。
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