JP5097710B2 - 2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物及びその調製方法 - Google Patents

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Description

本発明は、2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物及びその調製方法に関する。本発明は特に、主としてアルキルベンゼンを含む2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物に関する。アルキルベンゼンの他に、組成物は酸化防止剤、極圧添加剤、消泡剤、流動点降下剤、腐食防止剤及び清浄分散添加剤、潤滑性添加剤、2工程ガソリンエンジンにおける燃焼の結果としての排ガスの放出において観察される煙の量を低下させる煙低下剤も含む。
2工程ガソリンエンジンは、船外機、スノーモービル、モーターボート、オートバイ、スクーター、原動機付き自転車、ジェンセット(genset)及び種々の造園機材、例えば、芝刈り機、チェーンソー、ライントリマー及び送風機の公知の電源である。2工程ガソリンエンジンの広範囲に及ぶ使用は、主として、それらが単純な設計で軽量な構成であり、低温において迅速なスタートで高出力が可能であり、かつ比較的低価格であるためである。2工程ガソリンエンジンは、所定の割合のガソリン及び潤滑油の混合物を用いて作動させる。燃料はガソリン潤滑油混合物を含むので、多量の煙が発生し、排気中に放出される。潤滑油は過酷な作業条件下で満足な性能特性を提供しなければならない。2工程ガソリンエンジン用の潤滑油は、ガソリン/潤滑油の混和性を増大させるために、伝統的に鉱油又は合成のベース流体、性能添加剤及び溶剤、通常比較的低沸点の石油蒸留物からなる。
4工程の自動車及びトラックのガソリンエンジンからの排ガスの放出を低下させるための今日までに開発された技術は、2工程ガソリンエンジンにうまく適用されなかった。したがって、放出される炭化水素は容易には生分解しないので、これらの小さなガソリンエンジンからの多量の炭化水素の放出に関して一般的な関心が高まっている。鉱物性の炭化水素の放出はガソリンエンジンの基本的な設計の結果である。特に、典型的な2工程ガソリンエンジンの爆発工程においては、空気、油及び燃料が混合装填物としてクランク室に吸入され、ピストン上の空間で圧縮される。排気工程においては燃焼した気体が排気口から放出され、新たな可燃性装填物がクランク室からピストン上の空間に移される。新たな可燃性装填物の移送の前後に排気口が開閉するので、18%ほどの新たな装填物が排ガスとともに燃焼しないで排出されるであろう。したがって、炭化水素の放出は、匹敵する4工程エンジンからの放出をはるかに超えてしまう。
水冷船外機は直接水中に排気して水質汚染を生じさせ、空冷2工程ガソリンエンジンを具備する前述のその他のデバイスは重大な空気汚染の問題を引き起こす排気を生み出す。例えば、多くの2工程ガソリンエンジンは、馬力時間あたりのトラックエンジンの汚染の50倍までの汚染を引き起こす。2工程ガソリンエンジンからの排気孔における観察される煙の放出は、近年監視及び規制が増大されている。さらに、2工程ガソリンエンジンからの煙の放出はまた美的な見地から問題になっている。
石油系潤滑油は、ナフテン、パラフィン、芳香族、多核芳香族及び不飽和化合物からなる炭化水素である。物理化学的性質及び性能を改良するために、主として組成又は構造が明確な化学物質である種々の添加剤が潤滑油に添加される。
石油系潤滑油は、一般的には環境への高い毒性、不十分な生分解性及び原油組成の変化に伴う一貫性のない特性のような多くの欠点に悩まされている。合成潤滑油として知られている別のタイプの潤滑油は、極限状態の温度、圧力、放射線又は化学物質雰囲気中で使用するために設計され、優れた潤滑性及び熱安定性を有する。合成潤滑油は比較的高価であり、環境への毒性もあり、環境に優しくはない。種々の用途に通常使用される合成潤滑油には以下のものがある。
a)ポリグリコール、
b)ポリブテン、
c)二塩基酸エステル、
d)フルオロポリマー、
e)ポリオールエステル、
f)ホスフェートエステル、
g)シリコーン、
h)ポリ-α-オレフィン、
i)その他の同様な流体。
前述の汚染及び煙の問題は、潤滑油中の揮発性有機溶剤の存在により増幅される。さらに、混和性増強剤として使用されるある種の溶剤は引火点が比較的低いため、そのような製品の貯蔵及び輸送において特に懸念される火災の危険性を生み出す。
2工程ガソリンエンジン潤滑油を製造する先行技術においては、一般的には、鉱油又は性能を高めるために合成流体又は脂肪酸の複合エステルを有する鉱油が使用された。煙及び環境への優しさは主要な基準ではなかった。
ある種の非食用植物油のモノエステルは、2工程ガソリンエンジンにおける燃焼の結果として観察される煙の量を低下させるのに有用であり、アルキルベンゼンに匹敵する又はそれより低濃度で使用されうる。
2001年3月6日にHenkel Corporation(Gulph Mills, PA)により出願されたZehlerらの米国特許第6,197,731号には、煙のない2工程エンジン潤滑油が言及されている。2工程ガソリンエンジンにおける燃焼の結果として放出される排ガス中の観察される煙の量を低下させ、混和性増強溶剤を必要とせず、100℃における粘度が3.0ないし20.0cStで、75以上の煙指数を有する2工程ガソリンエンジン潤滑油組成物のためのエステルベースストックが開示されている。ある種のエステルは生分解性である。(ここでは、ポリオールタイプの合成エステルが使用された)。
1996年3月12日にChinese Petroleum Corp.(TW)により出願されたLinらの米国特許第5,498,353号には、半合成2工程エンジンオイル配合物が言及されている。半合成2工程エンジンオイル配合物は、高粘度の鉱油、中程度の粘度の鉱油、溶剤及び異なる分子量を有する3種のポリイソブチレンの混合物からなる基油、及び適する清浄剤及び分散剤を含む。半合成2工程エンジンは高い潤滑性及び高い洗浄力の両方を有し、少ない煙及び少ない排ガス系閉塞の要件に合格する。(ここでは、鉱油及び合成油のブレンドが使用される)。
1995年12月12日にBP Chemicals Limited(London, GB2)により出願されたMcMahonらの米国特許第5,475,171号には、2工程エンジンオイルが言及されている。この発明は、ポリマー主鎖にn-ブテンが非常に少ないか又は実質的にないポリブテン基油を含む2工程エンジンオイルに関する。ポリブテン中にn-ブテンが存在しないと、エンジンオイルの使用により発生する排ガスにおける煙の発生が有意に低下する。実質的に塩素を含まず、末端の不飽和度が高いULTRAVIS.RTM.のようなポリブテンが特に好ましい。(ここでは、鉱油及び合成油のブレンドが使用される)。
1995年1月3日にPennzoil Products Company(Houston, TX)により出願されたMorrisonの米国特許第5,378,249号には、生分解性潤滑油が言及されている。生分解性2工程エンジンオイル組成物は、約(a)20ないし85質量%の、100℃における動粘度が約7.0cSt以上である重質エステル又は重質エステル油の混合物、(b)10ないし85質量%の、100℃における動粘度が約6.0cSt未満である軽質エステル油又は形質エステル油の混合物、及び任意に添加剤を含み、組成物はCEC L-33-T-82法により測定される生分解性が約66%以上である。(ここでは、鉱油及び合成油のブレンドが使用される)。
2001年8月28日にCastrol Limited(Wiltshine, GB)により出願されたTanakaらの米国特許第6281173号には、2工程オートバイ潤滑油が言及されている。2工程オートバイ潤滑油は、100℃における粘度が8cSt未満で、流動点が−30℃以下、好ましくは−39℃以下の基油を含む。2工程オートバイ潤滑油はさらに、無灰の油溶性のアミンを基剤とする清浄剤系を含む。2工程オートバイ潤滑油は、高い負荷容量を保持しつつ、高い清浄度及び少ない排気煙を示す。2工程オートバイ潤滑油は着色されうる。(ここでは鉱油のベースストックが使用された)。
2003年6月3日にBardahl Manufacturing Corporation(Seattle, WA)により出願されたMcNeilらの米国特許第6,573,224号には、エステルコポリマー及びジエステルを含む2工程エンジン潤滑油組成物が言及されている。2工程及び4工程エンジンの改良された性能は、そのようなエンジンの油又は燃料に、α-オレフィンとジアルキルフマレート又はマレエートのコポリマー及び/又は約30個の炭素原子を有する合成ジエステル化合物を含む組成物を添加することにより達成される。2工程エンジンの場合には、組成物は、好ましくはメチルシクロペンタジエニルマンガントリカルボニルのようなオクタン価向上剤のほかに両方の化学物質含む。4工程エンジンの場合には、組成物は、モリブデン又はビスマス塩、ジメルカプト1,3,4-チアジアゾール及び硫黄-燐EP及び/又は塩素化パラフィンのほかにコポリマー及びジエステルの1以上を含む。組成物はまた歯車及びグリースの潤滑を改良するように作用し、燃料に改良された潤滑性を提供しうる。(ここでは、合成油が使用される)。
石油の環境及び保全に関する問題の高まりを考慮すると、希釈剤を用いずに代替供給源から誘導され、煙を減少させ、鉱物潤滑油と同等以上に機能し、安価である2工程ガソリンエンジンのための環境に優しい潤滑油の必要性が存在する。
本発明の発明者らにより出願された特許は重質アルキルベンゼンの使用を開示した。アルカリ土類金属スルホネートが種々のタイプの潤滑剤における清浄分散防錆剤として使用されている(CSIRに譲渡されたA.K.Singhらによる特許出願IPA番号1306/DEL/1998 & 1307/DEL/1998)。アルキルベンゼンは、1個のベンゼン又はトルエン芳香族環及び直鎖状又は分岐状パラフィン連鎖を有するモノ、ジ及びポリ置換アルキル芳香族、好ましくはモノ及びジアルキルベンゼンである。アルキルベンゼンは、(1)洗剤業界における直鎖状アルキルベンゼン(LAB)、(2)接触改質において製造される重質芳香族、及び(3)ナフサ又はガス流分解液体生成物の調製中の副生成物として製造される。アルキルベンゼンは置換ベンゼンからなり、アルキルベンゼンには多環芳香族/縮合間もオレフィン化合物も存在しない。それは潤滑油の鉱物ベースストックに代わるものとして使用されうる。それは潤滑油の危険を引き起こす原因の可能性を低下させるであろう。それは2工程ガソリンエンジンの良好な潤滑油の性質、潤滑性、負荷、安定性、防食性及び更なる環境への優しさのような必要とされる性質を提供するであろう。
本発明の目的は、前述のような欠点を取り除く2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物及びその調製方法を提供することである。
本発明の別の目的は、LASプラントからの重質アルキレート、接触改質又はナフサ分解プラントからの高級芳香族のような種々の石油化学製品又は精製所の廃棄物流から得られるアルキルベンゼンを基剤とする代替供給源からの2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物及びその調製方法を提供することである。
本発明のさらに別の目的は、鉱油の一成分である多核芳香族炭化水素の使用を回避して、2工程ガソリンエンジン配合物のための潤滑油の汚染の可能性を低下させることである。
本発明のさらに別の目的は、2工程ガソリンエンジンのための配合された潤滑油と鉱物、植物及び合成油とのすべての割合の優れた混和性を提供することである。
本発明によれば、以下の成分を含む2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物が提供される。
(i) 80ないし90質量%の、主としてC21ないしC25の炭素原子を有する要求どおりに調製された重質アルキルベンゼンのベースストック、
(ii) 0.006ないし0.05質量%の酸化防止剤、
(iii) 0.01ないし0.05質量%の極圧添加剤、
(iv) 0.05ないし0.15質量%の清浄分散剤、
(v) 0.01ないし1.0質量%の消泡剤、
(vi) 0.01ないし1.0質量%の流動点降下剤、
(vii) 0.10ないし0.03質量%の腐食防止剤、
(viii) 9.0ないし19.0質量%の煙低下剤、及び
(ix) 任意に0.01ないし0.05質量%の潤滑性添加剤。
本発明の実施態様においては、潤滑油組成物は以下の特徴を有する。
(i) 40℃における動粘度が40ないし60cStであり、
(ii) 100℃における動粘度が6.5ないし8.5cStであり、
(iii) 粘度指数が95ないし110であり、
(iv) 酸化安定性が合格(IP 48/97)であり、
(v) 95℃における回転ボンベ酸化試験(ROBOT)が250ないし350分であり、
(vi) 引火点が145ないし165℃であり、
(vii) 流動点が(−)20ないし30℃であり、
(viii) 硫酸化灰分が<0.05であり、
(ix) 性能-煙指数が150ないし250であり、
(x) 潤滑性-摩擦係数が約0.101であり、
(xi) 摩耗くずダイア(WSD)が約0.533であり、
(xii) 洗浄力指数が200ないし250であり、
(xiii) 銅ストリップ腐食試験が1Aであり、
(xiv) 起泡試験ASTM D130が合格であり、
(xv) 生分解性が40ないし60%である。
さらに別の実施態様においては、使用される重質アルキルベンゼンは、1個のベンゼン芳香族環及び21ないし25個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のパラフィン連鎖を有するモノ、ジ及びポリ置換アルキル芳香族である。
さらに別の実施態様においては、使用される重質アルキルベンゼンフラクション(C21-25)は、洗剤業界における直鎖状アルキルベンゼン(LAB)、接触改質において製造される重質芳香族、及びナフサ又はガス流分解液体生成物の調製中に製造されるモノ及びジアルキルベンゼン又はそれらの混合物から得られる。
使用される酸化防止剤が、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール又はn-オクタデシル 3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジ-n-オクタデシル(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)メシチレン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)イソシアヌレート又はヒンダードピペリジンカルボン酸、2,6-ジヒドロキシ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンのアシル化誘導体又は二環式ヒンダードアミン又はジフェニルアミン又はジナフチルアミン、フェニルナフチルアミン、N,N'-ジフェニルフェニレンジアミン又はp-オクチルジフェニルアミン、p,p-ジオクチルジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、N-(p-ドデシル)フェニル-2-ナフチルアミン、ジ-1-ナフチルアミン、ジ-2-ナフチルアミン、N-アルキルフェノチアジン、イミノ(ビスベンジル)、6-(t-ブチル)フェノール、2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4-メチル-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4,4'-メチレンビス(-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール)、メチル四量体ヒドロシンナミド、フェノチアジン誘導体、アルキル化5-アミノテトラゾール、ジ-ter.ブチル p-アミノフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
さらに別の実施態様においては、使用される極圧添加剤は、硫化ニーム油、硫化マーワ(mahua)油、ジベンジルジスルフィド、硫化ペンタデシルフェノール、チオホスホロルリル(luryl)オレエート、チオホスホロルリルオレエートのモリブデン塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジベンジルジセレネート、セレノホスホロルリルオレエート、セレノホスホロペンタデシルフェノール、モリブデンチオホスホロペンタデシルフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される潤滑性添加剤は、オクチルホスフェート、メチル四量体ヒドロシンナミド及びそれらの混合物からなる群から選択される。
使用される清浄分散剤が、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタエチレンヘキサミンのプロピレン四量体スクシンイミド、オクチルホスホネート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
さらに別の実施態様においては、使用される消泡剤は、シリコーン油、ポリビニルアルコール、ポリエーテル及びそれらの混合物からなる群から選択される。
使用される流動点降下剤が、ジエチルヘキシルアジペート、ポリメタクリレート、ポリビニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
さらに別の実施態様においては、使用される腐食防止剤は、オクチル 1H-ベンゾトリアゾール、ジ-tert-ブチル化1H-ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、ポリオキシアルキレンポリオール、オクタデシルアミン、ノニルフェノールエトキシレート、水素化ペンタデシルフェノールのカルシウムフェノラート、アルキルベンゼンスルホン酸マグネシウム及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される煙低下剤は、ニーム油、マーワ油、米ぬか油、アセチル化ヒマシ油、アマニ油、カランジャ(karanja)油、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、カランジ(karanj)油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、植物油/そのモノエステルのトルエン誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される。
本発明はさらに、2工程ガソリンエンジンの潤滑油組成物の調製方法であって、C21ないしC25の炭素原子及び約100℃において6ないし8cStの粘度を有するアルキルベンゼンの所望のフラクションを得るために減圧蒸留下、350ないし550℃の温度において直鎖状アルキルベンゼン(LAB)又は分解物の重質アルキレートフラクションを分別すること、ベースストックを得るために公知の方法により前記アルキルフラクションから酸化生成物を除去すること、所望の潤滑油組成物を得るために50ないし90℃の温度範囲で撹拌しながら、80ないし90質量%の前記ベースストックを0.006ないし0.05質量%の1種以上の酸化防止剤、0.01ないし0.05質量%の1種以上の極圧添加剤、0.05ないし0.15質量%の1種以上の清浄分散剤、0.01ないし1.0質量%の1種以上の消泡剤、0.01ないし1.0質量%の1種以上の流動点降下剤、0.10ないし0.03質量%の1種以上の腐食防止剤、9.0ないし19.0質量%の1種以上の煙低下剤、及び任意に0.01ないし0.05質量%の1種以上の潤滑性添加剤と混合することを含む方法を提供する。
さらに別の実施態様においては、使用される重質アルキルベンゼンは、1個のベンゼン芳香族環及び主としてC21ないしC25の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のパラフィン連鎖を有するモノ、ジ及びポリ置換アルキル芳香族である。
さらに別の実施態様においては、使用される重質アルキルベンゼンフラクション(C21-25)は、洗剤業界における直鎖状アルキルベンゼン(LAB)、接触改質において製造される重質芳香族、及びナフサ又はガス流分解液体生成物の調製中に製造されるモノ及びジアルキルベンゼン又はそれらの混合物から得られる。
さらに別の実施態様においては、使用される酸化防止剤は、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール又はn-オクタデシル 3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジ-n-オクタデシル(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)メシチレン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)イソシアヌレート又はヒンダードピペリジンカルボン酸、2,6-ジヒドロキシ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンのアシル化誘導体又は二環式ヒンダードアミン又はジフェニルアミン又はジナフチルアミン、フェニルナフチルアミン、N,N'-ジフェニルフェニレンジアミン又はp-オクチルジフェニルアミン、p,p-ジオクチルジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、N-(p-ドデシル)フェニル-2-ナフチルアミン、ジ-1-ナフチルアミン、ジ-2-ナフチルアミン、N-アルキルフェノチアジン、イミノ(ビスベンジル)、6-(t-ブチル)フェノール、2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4-メチル-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4,4'-メチレンビス(-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール)、メチル四量体ヒドロシンナミド、フェノチアジン誘導体、アルキル化5-アミノテトラゾール、ジ-ter.ブチル p-アミノフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される極圧添加剤は、硫化ニーム油、硫化マーワ油、ジベンジルジスルフィド、硫化ペンタデシルフェノール、チオホスホロルリルオレエート、チオホスホロルリルオレエートのモリブデン塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジベンジルジセレネート、セレノホスホロルリルオレエート、セレノホスホロペンタデシルフェノール、モリブデンチオホスホロペンタデシルフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される潤滑性添加剤は、オクチルホスフェート、メチル四量体ヒドロシンナミド及びそれらの混合物からなる群から選択される。
使用される清浄分散剤が、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタエチレンヘキサミンのプロピレン四量体スクシンイミド、オクチルホスホネート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項13記載の方法。
さらに別の実施態様においては、使用される消泡剤は、シリコーン油、ポリビニルアルコール、ポリエーテル及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される流動点降下剤は、ジエチルヘキシルアジペート、ポリメタクリレート、ポリビニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される腐食防止剤は、オクチル 1H-ベンゾトリアゾール、ジ-tert-ブチル化1H-ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、ポリオキシアルキレンポリオール、オクタデシルアミン、ノニルフェノールエトキシレート、水素化ペンタデシルフェノールのカルシウムフェノラート、アルキルベンゼンスルホン酸マグネシウム及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、使用される煙低下剤は、ニーム油、マーワ油、米ぬか油、アセチル化ヒマシ油、アマニ油、カランジャ油、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、カランジ油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、植物油/そのモノエステルのトルエン誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される。
さらに別の実施態様においては、得られる潤滑油組成物は以下の特徴を有する。
(i) 40℃における動粘度が40ないし60cStであり、
(ii) 100℃における動粘度が6.5ないし8.5cStであり、
(iii) 粘度指数が95ないし110であり、
(iv) 酸化安定性が合格(IP 48/97)であり、
(v) 95℃における回転ボンベ酸化試験(ROBOT)が250ないし350分であり、
(vi) 引火点が145ないし165℃であり、
(vii) 流動点が(−)20ないし30℃であり、
(viii) 硫酸化灰分が<0.05であり、
(ix) 性能-煙指数が150ないし250であり、
(x) 潤滑性-摩擦係数が約0.101であり、
(xi) 摩耗くずダイア(WSD)が約0.533であり、
(xii) 洗浄力指数が200ないし250であり、
(xiii) 銅ストリップ腐食試験が1Aであり、
(xiv) 起泡試験ASTM D130が合格であり、
(xv) 生分解性が40ないし60%である。
2T油の性質の比較
Figure 0005097710
組成物は、100ないし300の煙指数の観察される煙を発生し、混和性増強溶剤を必要とせず、100:0.2ないし100:2の燃料-潤滑油比のような低濃度しか必要とせず、多核芳香族が存在しないので有意に非毒性であり、生分解性が35ないし60%、引火点が130ないし160℃、流動点が−10℃未満、100℃における動粘度が2ないし10cStで、伝統的な鉱物潤滑油に取って代わりうる。本発明の潤滑剤組成物は、空冷及び水冷2工程ガソリンエンジンに特に適するであろう。主要な利点は、石油の使用を低下させ、石油化学廃棄物の良好な使用を提供し、合成油より安価で、温室効果ガス及び放出を低下させ、より高い煙指数を有し、製品が石油系潤滑油より生分解性で環境に優しいということである。
以下の例は説明のために提供されるので、本発明の範囲を限定すると解釈されるべきではない。
例1
アルキレートの調製:洗剤クラスの直鎖状アルキルベンゼン(LAB)の重質廃棄物フラクションである市販の重質アルキレートを減圧蒸留により分別した。アルキレートの総量の40質量%の重いほうの留分をベースストックの調製にとった。アルキレートの典型的な性質を以下の表2に示す。
Figure 0005097710
例2
アルキレートの調製:分解装置からの廃棄物アルキルベンゼンである市販のアルキレートを減圧蒸留により分別した。アルキレートの総量の50質量%の重いほうの留分をベースストックの調製にとった。アルキレートの典型的な性質を以下の表3に示す。
Figure 0005097710
例3
ベースストックの調製
酸化された生成物を除去するために要求どおりに調製された重質アルキレートをシリカゲルカラムに通すか、又は80℃において50分間混合して十分に撹拌し、それをG-4焼結ガラス漏斗に通すことによりフラー土のような吸着剤粘土で処理した。重質アルキレートの典型的な物理化学的な性質を以下の表4に示す。
Figure 0005097710
例4
ベースストックの調製
酸化された生成物を除去するために分解装置から要求どおりに調製されたアルキレートをシリカゲルカラムに通すか、又は80℃において50分間混合して十分に撹拌し、それをG-4焼結ガラス漏斗に通すことによりフラー土のような吸着剤粘土で処理した。基油の典型的な物理化学的な性質を以下の表5に示す。
Figure 0005097710
例5
ベースストックの調製
酸化された生成物を除去するために分解装置及びLABプラントから要求どおりに調製されたアルキレートをシリカゲルカラムに通した。50質量%の重質アルキレート及び50質量%の分解装置からのアルキレートを、60℃において混合して50分間十分に撹拌した。ブレンドした基油の典型的な物理化学的な性質を以下の表6に示す。
Figure 0005097710
例6
ベースストックからの潤滑油の調製
ベースストックを、200ppmの高温酸化防止剤としてのオクチル5-アミノテトラゾール、200ppmの極圧添加剤としてのジベンジルジスルフィド、200ppmの潤滑性添加剤としての硫化ニーム油、80ppmの低温酸化防止剤-潤滑性添加剤としてのメチルヒドロキシヒドロシンナメート、100ppmの清浄分散剤としてのペンタエチレンヘキサミンドデシルスクシンイミド、150ppmの濃度の消泡剤-流動点降下剤としてのシリコーンポリマー油及び塩基数が500の腐食防止剤としてのHABスルホン酸カルシウム及び基油の10%の煙低下剤及び潤滑性増強剤としての米ぬか油の脂肪酸のトルエン置換エチルヘキシルエステルとブレンドした。ブレンドは60℃において2時間撹拌しながら実施した。
例7
ベースストックからの潤滑油の調製
ベースストックを、100ppmの高温酸化防止剤としてのp-p-ジオクチルジフェニルアミン、200ppmの極圧添加剤としてのジベンジルジセレニド、200ppmの潤滑性添加剤としての硫化米ぬか油、50ppmの低温酸化防止剤-潤滑性添加剤としてのジアルキルジチオリン酸亜鉛、100ppmの清浄分散剤としてのオクチルホスホネート、50ppmの濃度の消泡剤-流動点降下剤としてのポリビニルアクリレート及び塩基数が500の腐食防止剤としてのアルキルベンゾトリアゾール及び基油の10%の煙低下剤及び潤滑性増強剤としてのニーム油の水素化脂肪酸のトルエン置換エチルヘキシルエステルとブレンドした。ブレンドは60℃において2時間撹拌しながら実施した。
例8
ベースストックからの潤滑油の調製
ベースストックを、100ppmの高温酸化防止剤としてのジ-t-ブチル4-メチルフェノール、200ppmの極圧添加剤としてのモリブデンチオホスホロペンタデシルフェノール、200ppmの共極圧添加剤としての硫化水素化カランジャ油、150ppmの低温酸化防止剤-潤滑性添加剤としてのメチルヒドロキシヒドロシンナメート、100ppmの清浄分散剤としてのペンタエチレンヘキサミンプロピレン四量体スクシンイミド、150ppmの濃度の消泡剤-流動点降下剤としてのポリメタクリレート及び腐食防止剤としてのオクチルホスホネート及び基油の10%の煙低下剤及び潤滑性増強剤としてのカランジャ油の脂肪酸のトルエン置換エチルヘキシルエステルとブレンドした。ブレンドは60℃において2時間撹拌しながら実施した。
例9
ベースストックからの潤滑油の調製
ベースストックを、200ppmの高温酸化防止剤としてのn-ナフチル2-フェニルアミン、200ppmの極圧添加剤としてのモリブデンチオホスホロルリルオレエート、200ppmの極圧-潤滑性添加剤としてのジベンジルジセレニド、250ppmの低温酸化防止剤-潤滑性添加剤としてのジアルキルジチオリン酸亜鉛、200ppmの清浄分散剤としてのペンタエチレンヘキサミンプロピレン四量体スクシンイミド、150ppmの濃度の消泡剤-流動点降下剤としてのシリコーンポリマー油及び腐食防止剤としてのアルキル1H-ベンゾトリアゾール及び基油の10%の煙低下剤及び潤滑性増強剤としてのマーワ油の脂肪酸のトルエン置換エチルヘキシルエステルとブレンドした。ブレンドは60℃において2時間撹拌しながら実施した。
例10
潤滑油の特性決定及び評価:配合物を、ASTM D445/BIS-14234, P25/56(動粘度及び粘度指数)、ASTM D 92/BIS-P21/69(引火点)、ASTM D1217/BIS-P16(相対密度)、ASTM D130/BIS-P15(銅腐食)、ASTM D97/BIS-P10(流動点)、ASTM D874/BIS-P4(硫酸化灰分)、ASTM D 664/BIS-P1(全酸価)、ASTM D4377/BIS-P40(水)、IP 280, 306, 307(酸化試験)、ASTM D3711(cocking試験)、ASTM D4857,4858,4859,4863(潤滑性-煙-洗浄力-ワニス-燃焼に関する2工程エンジンオイル試験)、ASTM D5533(ワニス)、ASTM D2157(煙)のようなASTM又はBIS法により分析して評価した。典型的な値は、40℃における動粘度が55cSt、100℃における動粘度が7.5cSt、粘度指数が104、酸化安定性が合格(IP 48/97-潤滑油の酸化特性-良好な安定油に関して粘度及び残留炭素の増大が最大1%、95℃におけるRoBOTが300分)、引火点が158℃、流動点が(−)25℃、硫酸化灰分が<0.05、性能-煙指数が200、潤滑性-摩擦係数が0.101、WSDが0.533、洗浄力指数が201、ワニス開始、ピックアップ、出力試験が合格、銅ストリップ腐食試験が<1A、起泡試験ASTM D130が合格、生分解性が50±5%、パネルcocking試験が合格(合格とは、2T油のBIS 14234の値による規格に合格することを意味する)であった。
本発明の主な利点は以下のとおりである。
a)潤滑油は、船外機、スノーモービル、モーターボート、オートバイ、スクーター、原動機付き自転車、genset及び種々の造園機材、例えば、芝刈り機、チェーンソー、ライントリマー及び送風機等を作動させるのに特に適するであろう。
b)それは石油の使用を低下させ、石油化学廃棄物の良好な使用を提供する。
c)150ないし250より高い煙指数を有し、温室効果ガス及び放出を低下させる。
d)製品は、石油系潤滑油より高い約40ないし60%の生分解性を示し、環境に優しい。
e)観察される煙を低下させ、2工程ガソリンエンジンの鉱油を基剤とする潤滑油と同等以上の性能を提供する。

Claims (19)

  1. (i) 80ないし90質量%の、1個のベンゼン芳香族環及び21ないし25個の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のパラフィン連鎖を有するモノ、ジ又はポリ置換アルキル芳香族である、重質アルキルベンゼンのベースストック、
    (ii) 0.006ないし0.05質量%の酸化防止剤、
    (iii) 0.01ないし0.05質量%の極圧添加剤、
    (iv) 0.05ないし0.15質量%の清浄分散剤、
    (v) 0.01ないし1.0質量%の消泡剤、
    (vi) 0.01ないし1.0質量%の流動点降下剤、
    (vii) 0.10ないし0.03質量%の腐食防止剤、
    (viii) 9.0ないし19.0質量%の煙低下剤、
    (ix) 任意に0.01ないし0.05質量%の潤滑性添加剤
    を含む2工程ガソリンエンジンのための潤滑油組成物であって、使用される重質アルキルベンゼンが、洗剤業界における直鎖状アルキルベンゼン(LAB)、接触改質において製造される重質芳香族、及びナフサ又はガス流分解液体生成物の調製中に製造されるモノ及びジアルキルベンゼン又はそれらの混合物から得られ、使用される煙低下剤が、ニーム油、マーワ油、米ぬか油、アセチル化ヒマシ油、アマニ油、カランジャ油、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、カランジ油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、植物油/そのモノエステルのトルエン誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される、該潤滑油組成物
  2. 以下の特徴:
    (i) 40℃における動粘度が40ないし60cStであり、
    (ii) 100℃における動粘度が6.5ないし8.5cStであり、
    (iii) 粘度指数が95ないし110であり、
    (iv) 酸化安定性が合格(IP 48/97)であり、
    (v) 95℃における回転ボンベ酸化試験(ROBOT)が250ないし350分であり、 (vi) 引火点が145ないし165℃であり、
    (vii) 流動点が−10℃未満であり、
    (viii) 硫酸化灰分が<0.05であり、
    (ix) ASTM D2157/JASO M342-92に従う性能-煙指数が150ないし250であり、
    (x) ASTM G133に従う潤滑性-摩擦係数が0.101であり、
    (xi) ASTM G133に従う摩耗くずダイア(WSD)が0.533であり、
    (xii) ASTM D4857/JASO M341-92に従う洗浄力指数が200ないし250であり、
    (xiii) ASTM D130/BIS P-15に従う銅ストリップ腐食試験が1Aであり、
    (xiv) 起泡試験ASTM D130が合格であり、
    (xv) 生分解性が40ないし60%である、
    を有する請求項1記載の潤滑油組成物。
  3. 使用される酸化防止剤が、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール又はn-オクタデシル 3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジ-n-オクタデシル(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)メシチレン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)イソシアヌレート又はヒンダードピペリジンカルボン酸、2,6-ジヒドロキシ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンのアシル化誘導体又は二環式ヒンダードアミン又はジフェニルアミン又はジナフチルアミン、フェニルナフチルアミン、N,N'-ジフェニルフェニレンジアミン又はp-オクチルジフェニルアミン、p,p-ジオクチルジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、N-(p-ドデシル)フェニル-2-ナフチルアミン、ジ-1-ナフチルアミン、ジ-2-ナフチルアミン、N-アルキルフェノチアジン、イミノ(ビスベンジル)、6-(t-ブチル)フェノール、2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4-メチル-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4,4'-メチレンビス(-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール)、メチルヒドロキシヒドロシンナミド、フェノチアジン誘導体、アルキル化5-アミノテトラゾール、ジ-ter.ブチル p-アミノフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  4. 使用される極圧添加剤が、硫化ニーム油、硫化マーワ油、ジベンジルジスルフィド、硫化ペンタデシルフェノール、チオホスホロルリルオレエート、チオホスホロルリルオレエートのモリブデン塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジベンジルジセレネート、セレノホスホロルリルオレエート、セレノホスホロペンタデシルフェノール、モリブデンチオホスホロペンタデシルフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  5. 使用される潤滑性添加剤が、オクチルホスフェート、メチルヒドロキシヒドロシンナミド及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  6. 使用される清浄分散剤が、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタエチレンヘキサミンのプロピレン四量体スクシンイミド、オクチルホスホネート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  7. 使用される消泡剤が、シリコーン油、ポリビニルアルコール、ポリエーテル及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  8. 使用される流動点降下剤が、ジエチルヘキシルアジペート、ポリメタクリレート、ポリビニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  9. 使用される腐食防止剤が、オクチル 1H-ベンゾトリアゾール、ジ-tert-ブチル化1H-ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、ポリオキシアルキレンポリオール、オクタデシルアミン、ノニルフェノールエトキシレート、水素化ペンタデシルフェノールのカルシウムフェノラート、アルキルベンゼンスルホン酸マグネシウム及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項1記載の組成物。
  10. 2工程ガソリンエンジンの潤滑油組成物の調製方法であって、1個のベンゼン芳香族環及びC21ないしC25の炭素原子を有する直鎖状又は分岐状のパラフィン連鎖を有するモノ、ジ又はポリ置換アルキル芳香族であり、及び100℃において6ないし8cStの粘度を有する重質アルキルベンゼンの所望のフラクションを得るために減圧蒸留下、350ないし550℃の温度において直鎖状アルキルベンゼン(LAB)又は分解物の重質アルキレートフラクションを分別すること、ベースストックを得るために公知の方法により前記アルキルフラクションから酸化生成物を除去すること、所望の潤滑油組成物を得るために50ないし90℃の温度範囲で撹拌しながら、80ないし90質量%の前記ベースストックを0.006ないし0.05質量%の1種以上の酸化防止剤、0.01ないし0.05質量%の1種以上の極圧添加剤、0.05ないし0.15質量%の1種以上の清浄分散剤、0.01ないし1.0質量%の1種以上の消泡剤、0.01ないし1.0質量%の1種以上の流動点降下剤、0.10ないし0.03質量%の1種以上の腐食防止剤、9.0ないし19.0質量%の1種以上の煙低下剤、及び任意に0.01ないし0.05質量%の1種以上の潤滑性添加剤と混合することを含み、ここで、使用される煙低下剤が、ニーム油、マーワ油、米ぬか油、アセチル化ヒマシ油、アマニ油、カランジャ油、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、カランジ油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、ニーム油脂肪酸のエチルヘキシルエステル、植物油/そのモノエステルのトルエン誘導体及びそれらの混合物からなる群から選択される、方法。
  11. 使用される重質アルキルベンゼンフラクションが、洗剤業界における直鎖状アルキルベンゼン(LAB)、接触改質において製造される重質芳香族、及びナフサ又はガス流分解液体生成物の調製中に製造されるモノ及びジアルキルベンゼン又はそれらの混合物から得られる請求項10記載の方法。
  12. 使用される酸化防止剤が、2,4,6-トリ-tert-ブチルフェノール、2,6-ジ-tert-ブチル-4-n-ブチルフェノール、2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェノール又はn-オクタデシル 3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート、ペンタエリトリチルテトラキス[3-(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオネート]、ジ-n-オクタデシル(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキシベンジル)ホスホネート、2,4,6-トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)メシチレン、トリス(3,5-ジ-t-ブチル-4-ヒドロキベンジル)イソシアヌレート又はヒンダードピペリジンカルボン酸、2,6-ジヒドロキシ-9-アザビシクロ[3.3.1]ノナンのアシル化誘導体又は二環式ヒンダードアミン又はジフェニルアミン又はジナフチルアミン、フェニルナフチルアミン、N,N'-ジフェニルフェニレンジアミン又はp-オクチルジフェニルアミン、p,p-ジオクチルジフェニルアミン、N-フェニル-1-ナフチルアミン、N-フェニル-2-ナフチルアミン、N-(p-ドデシル)フェニル-2-ナフチルアミン、ジ-1-ナフチルアミン、ジ-2-ナフチルアミン、N-アルキルフェノチアジン、イミノ(ビスベンジル)、6-(t-ブチル)フェノール、2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4-メチル-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール、4,4'-メチレンビス(-2, 6-ジ-(t-ブチル)フェノール)、メチルヒドロキシヒドロシンナミド、フェノチアジン誘導体、アルキル化5-アミノテトラゾール、ジ-ter.ブチル p-アミノフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  13. 使用される極圧添加剤が、硫化ニーム油、硫化マーワ油、ジベンジルジスルフィド、硫化ペンタデシルフェノール、チオホスホロルリルオレエート、チオホスホロルリルオレエートのモリブデン塩、ジアルキルジチオリン酸亜鉛、ジベンジルジセレネート、セレノホスホロルリルオレエート、セレノホスホロペンタデシルフェノール、モリブデンチオホスホロペンタデシルフェノール及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  14. 使用される潤滑性添加剤が、オクチルホスフェート、メチルヒドロキシヒドロシンナミド及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  15. 使用される清浄剤-分散剤が、アルキルベンゼンスルホン酸カルシウム、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ペンタエチレンヘキサミンのプロピレン四量体スクシンイミド、オクチルホスホネート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  16. 使用される消泡剤が、シリコーン油、ポリビニルアルコール、ポリエーテル及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  17. 使用される流動点降下剤が、ジエチルヘキシルアジペート、ポリメタクリレート、ポリビニルアクリレート及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  18. 使用される腐食防止剤が、オクチル 1H-ベンゾトリアゾール、ジ-tert-ブチル化1H-ベンゾトリアゾール、没食子酸プロピル、ポリオキシアルキレンポリオール、オクタデシルアミン、ノニルフェノールエトキシレート、水素化ペンタデシルフェノールのカルシウムフェノラート、アルキルベンゼンスルホン酸マグネシウム及びそれらの混合物からなる群から選択される請求項10記載の方法。
  19. 得られる潤滑油組成物が以下の特徴:
    (i) 40℃における動粘度が40ないし60cStであり、
    (ii) 100℃における動粘度が6.5ないし8.5cStであり、
    (iii) 粘度指数が95ないし110であり、
    (iv) 酸化安定性が合格(IP 48/97)であり、
    (v) 95℃における回転ボンベ酸化試験(ROBOT)が250ないし350分であり、 (vi) 引火点が145ないし165℃であり、
    (vii) 流動点が−10℃未満であり、
    (viii) 硫酸化灰分が<0.05であり、
    (ix) ASTM D2157/JASO M342-92に従う性能-煙指数が150ないし250であり、
    (x) ASTM G133に従う潤滑性-摩擦係数が0.101であり、
    (xi) ASTM G133に従う摩耗くずダイア(WSD)が0.533であり、
    (xii) ASTM D4857/JASO M341-92に従う洗浄力指数が200ないし250であり、
    (xiii) ASTM D130/BIS P-15に従う銅ストリップ腐食試験が1Aであり、
    (xiv) 起泡試験ASTM D130が合格であり、
    (xv) 生分解性が40ないし60%である、
    を有する請求項10記載の方法。
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