JP5096222B2 - 情報表示用パネルの製造方法およびそれに用いる粒子供給装置 - Google Patents

情報表示用パネルの製造方法およびそれに用いる粒子供給装置 Download PDF

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Description

本発明は、少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルの製造方法、および、それに用いる粒子供給装置に関するものである。
液晶表示装置(LCD)に代わる情報表示装置として、少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルが知られている。この情報表示用パネルを作製する際には、粒子供給装置を用いて基板上の隔壁で囲まれたセル内に、表示媒体とする粒子群を充填する粒子充填工程を行う。
従来の情報表示用パネルの製造方法における粒子充填工程では、粒子供給装置の円柱型供給回転体から輸送管および該輸送管の先端に接続したノズルを経て粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に、表示媒体とする粒子群を撒いて充填する方法(例えば特許文献1を参照のこと)がある。この製造方法に用いる粒子供給装置の粒子供給装置の円柱型供給回転体51は、図14(a),(b)に示すように、溝51aにある表示媒体とする粒子群52を搬送気体の圧力により輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填するように構成されている。
特開2001−239150号公報
上記従来の情報表示用パネル製造方法に用いる粒子供給装置の円柱型供給回転体51は、溝51aの断面形状が角型であるため、図14(c)に例示するように溝51aの角部に粒子52が残留してしまい、表示媒体とする粒子群の送出量にばらつきが生じる。その結果、パネル基板間のセル内に充填された表示媒体とする粒子群の量にばらつきが生じ、情報表示用パネルとしての表示品質上好ましくなかった。
本発明は、粒子供給装置において、溝に粒子が残留しないような断面形状の溝を側面に有する円柱型供給回転体を用いることにより、基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する表示媒体とする粒子群の量を均一化する技術(情報表示用パネルの製造方法および粒子供給装置)を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の情報表示用パネルの製造方法は、少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルの製造方法において、前記表示媒体とする粒子群を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程であって、前記粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて前記粒子充填工程を行うことを特徴とする。
本発明の情報表示用パネルの製造方法の好適例としては、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していないこと、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が所定曲率半径の円弧で構成されること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側辺および底辺を構成する直線と、溝断面形状の側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を繋ぐ円弧とで構成されること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側面および底面を構成する直線と、前記側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を斜めに繋ぐ直線とで構成されること、および、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝内部の表面粗さが、表示媒体とする粒子群の平均粒子径未満であること、がある。
上記目的を達成するため、本発明の粒子供給装置は、少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルの製造方法において、前記表示媒体を構成する粒子を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程で用いる粒子供給装置であって、前記粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて前記粒子充填工程を行うことを特徴とする。
本発明の粒子供給装置の好適例としては、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していないこと、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が所定曲率半径の円弧で構成されること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側辺および底辺を構成する直線と、溝断面形状の側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を繋ぐ円弧とで構成されること、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側面および底面を構成する直線と、前記側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を斜めに繋ぐ直線とで構成されること、および、前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝内部の表面粗さが、表示媒体とする粒子群の平均粒子径未満であること、がある。
上記本発明の情報表示用パネルの製造方法によれば、粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて、表示媒体とする粒子群を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程を行うから、溝の角部に粒子が残留することはなく、基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する、表示媒体とする粒子群の量を均一にすることができる。
上記本発明の粒子供給装置によれば、粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて、表示媒体とする粒子群を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程を行うから、溝の角部に粒子が残留することはなく、基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する、表示媒体とする粒子群の量を均一にすることができ、上記本発明の情報表示用パネルの製造方法に適した粒子供給装置となる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づき詳細に説明する。
まず、本発明の製造方法によって作製する情報表示用パネルの一例として、帯電性粒子を含んだ粒子群を表示媒体とする帯電粒子移動方式の情報表示用パネルについて説明する。前記情報表示用パネルでは、対向する2枚の基板間の空間に封入した粒子群として構成した表示媒体に電界が付与される。付与された電界方向に沿って、表示媒体が電界による力やクーロン力などによって引き寄せられ、表示媒体が電界方向の変化によって移動することにより、画像等の情報表示がなされる。従って、表示媒体が、均一に移動し、かつ、繰り返し表示情報を書き換える時あるいは表示情報を継続して表示する時の安定性を維持できるように、情報表示用パネルを設計する必要がある。ここで、表示媒体を構成する粒子にかかる力は、粒子同士のクーロン力により引き付けあう力の他に、電極や基板との電気鏡像力、分子間力、液架橋力、重力などが考えられる。
本発明の製造方法によって作製する帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの例を、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)に基づき説明する。
図1(a),(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される、互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種以上の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(個別電極)と基板2に設けた電極6(個別電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図1(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図1(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図1(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図2(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される、互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種以上の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5(ライン電極)と基板2に設けた電極6(ライン電極)との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図2(a)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図2(b)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図2(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。電極は、基板の外側に設けても、基板の内側に設けても、基板内部に埋め込むように設けてもよい。
図3(a)、(b)に示す例では、3個のセルで表示単位(1ドット)を構成するカラー表示の例を示している。図3(a)、(b)に示す例では、表示媒体としてはセル21−1〜21−3の全てに白色表示媒体3Wと黒色表示媒体3Bとを充填し、第1のセル21−1の観察者側に赤色カラーフィルター22Rを設け、第2のセル21−2の観察者側に緑色カラーフィルター22Gを設け、第3のセル21−3の観察者側に青色カラーフィルター22Bを設け、第1のセル21−1、第2のセル21−2および第3のセル21−3の3個のセルで表示単位(1ドット)を構成している。本例では、カラー表示を行う際に、図3(a)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて白色表示媒体3Wを移動することで、観察者に対し白色ドット表示を行うか、あるいは、図3(b)に示すように、観察者側に、第1セル21−1〜第3のセル21−3の全てにおいて黒色表示媒体3Bを移動することで、観察者に対し黒色ドット表示を行っている。なお、図3(a)、(b)において、手前にある隔壁は省略している。各セルにおける表示媒体の移動のさせ方で、多色カラー表示が行える。
図4(a)、(b)に示す例では、少なくとも光学的反射率と帯電性とを有する粒子を含んだ粒子群として構成される1種類の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1に設けた電極5と黒色電極6との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と平行方向に移動させる。そして、図4(a)に示すように、白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図4(b)に示すように、黒色電極6の色を観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図4(a)、(b)に示す例では、手前にある隔壁は省略している。電極を透明電極とし、電極の下にカラー板を配置する構成でも同様のことを実現できる。また、黒色表示媒体を用い、白色電極を用いる構成にすることもできる。
図5(a)〜(d)に示す例では、まず、図5(a)、(c)に示すように、少なくとも光学的反射率および帯電性を有する粒子を含んだ粒子群として構成される互いに光学的反射率および帯電特性が異なる少なくとも2種類の表示媒体(ここでは帯電性白色粒子3Waを含んだ粒子群として構成した白色表示媒体3Wと帯電性黒色粒子3Baを含んだ粒子群として構成した黒色表示媒体3Bを示す)を、隔壁4で形成された各セルにおいて、基板1の外側に設けた外部電界形成手段7と基板2の外側に設けた外部電界形成手段8との間に電圧を印加することにより発生する電界に応じて、基板1、2と垂直に移動させる。そして、図5(b)に示すように白色表示媒体3Wを観察者に視認させて白色ドット表示を行うか、あるいは、図5(d)に示すように黒色表示媒体3Bを観察者に視認させて黒色ドット表示を行っている。なお、図5(a)〜(d)において、手前にある隔壁は省略している。また、基板1の内側には導電部材9を設けるとともに、基板2の内側には導電部材10を設けている。これら導電部材は設けなくてもよい。
表示媒体の色として、白色と黒色との組み合わせについて述べたが、色の組み合わせについてはこれに限られるものではなく、様々な色の組み合わせが可能である。
以下、本発明の情報表示用パネルの製造方法における粒子充填工程について詳細に説明する。図6(a),(b)は本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置の一例の構成を示す図である。本発明の粒子充填工程は、図6(a)に示す円柱型粒子供給回転体(円柱型供給回転体;以下、フィーダーローラという)11と、粒子群貯蔵槽18と、粒子群貯蔵槽18の輸送管接続口18aに一端を接続される輸送管13と、輸送管13の他端に接続されるノズル14とから構成される粒子供給装置12を用いて、粒子充填槽17内のステージ(図示せず)に載置された情報表示用パネルの基板16上の隔壁で囲まれたセル内に表示媒体とする粒子群15を充填する。
上記フィーダーローラ11は、溝11a(図6(b)参照)に入った表示媒体とする粒子群15を、粒子群貯蔵槽18の搬送気体供給口18bから供給される搬送気体の圧力により輸送管13および輸送管13に接続されたノズル14を介して粒子充填槽17内に載置した基板16上の隔壁で囲まれたセル内に充填するものであり、粒子15が残留しないような断面形状の溝11aを側曲面に有していることを特徴としている。
上記粒子15が残留しないような断面形状の溝11aを有するフィーダーローラ11として、図7に示すように、溝11aの断面形状を所定曲率半径の円弧ARC1で構成した円柱型供給回転体11を好適に用いることができる。
また、上記粒子15が残留しないような断面形状の溝11aを有するフィーダーローラ11として、図8に示すように、溝11aの断面形状の側辺を構成する直線L1,L2および溝11aの断面形状の底辺を構成する直線L3と、溝11aの断面形状の側辺を構成する直線L1,L2および溝11aの断面形状の底辺を構成する直線L3との間を繋ぐ円弧ARC2,ARC3とで構成した円柱型供給回転体11を好適に用いることができる。
また、上記粒子15が残留しないような断面形状の溝11aを有するフィーダーローラ11として、図9に示すように、溝11aの断面形状の側辺を構成する直線L1,L2および溝11aの断面形状の底辺を構成する直線L3と、溝11aの断面形状の側辺を構成する直線L1,L2および溝11aの断面形状の底辺を構成する直線L3との間を斜めに繋ぐ直線L4,L5とで構成した円柱型供給回転体11を好適に用いることができる。
上記粒子15が残留しないような溝11aの断面形状は、上記に限定されるものではなく、曲線または直線もしくは曲線と直線との組み合わせもしくは直線と直線との組み合わせで構成することができ、例えば「角部が無い断面形状」や「角部があっても、その角度が90°以上である断面形状」の溝11aを好適に用いることができる。
また、図10(a)〜(c)や図11、図12に示すように、円柱型供給回転体11の側曲面に設ける溝11aが、図10(a)に示したような、曲線を組み合わせた閉塞ジグザグ(Zig−Zag)形状、図10(b)に示したような、非閉塞直線を少なくとも1本とした形状、図10(c)に示したような、直線を組み合わせた閉塞ジグザグ(Zig−Zag)形状や、図11に示すように、側曲面にスパイラル状で閉塞していない形状を好適に用いることができる。図12に示した円柱型供給回転体11の場合、側曲面には複数本(図示例では3本)の溝11aが形成されており、それぞれの溝11aが閉塞して輪状になっている。
また、図10(a),(b)に示した例を組み合わせた様々な曲線または直線もしくは曲線と直線との組み合わせもしくは直線と直線との組み合わせで構成した溝11aも好適に用いることができる。
さらに、フィーダーローラ11の溝11a内部の表面粗さ(Ra)が、表示媒体とする粒子群15の平均粒子径未満であることが好ましい。この表面粗さが粒子群の平均粒子径以上であると、粒子が溝内部表面に付着して搬送されにくくなる不都合がある。
上記ノズル14としては、コロナ電極を取り付けて粒子を帯電させるコロナ帯電スプレー方式のノズル、あるいは、ノズル内壁との摩擦を効率化したトリボ帯電スプレー方式のノズルを好適に使用することができる。
上記基板16としては、ガラス基板、樹脂シート基板、樹脂フィルム基板等の透明な基板を用いる。基板16には、所定の電圧および極性(正・負)を有する電圧を印加するための電極を配置することが好ましい。
情報表示用パネルを構成する表裏2枚の基板の少なくとも一方の基板には、隔壁(リブ)を形成する。この隔壁は、表裏2枚の基板の間隔を一定に保つ機能を果たすとともに、表示媒体の動くスペースを確保している。また、この隔壁により表示媒体は横方向の移動が制限されるので、表示媒体が偏在して表示ムラとなることを防止できる。この隔壁のうち、基板の間隔を一定に保つ機能を持たせる必要のないものについては、高さを低くして設けることもできる。表示媒体とする粒子群は、上述した帯電粒子を含んだ粒子群の他、導電粒子を含んだ粒子群や、半導電性粒子を含んだ粒子群が挙げられ、いずれの粒子群であっても、本発明の製造方法を適用して、粒子群を表示媒体として用いる情報表示用パネルを得ることができる。
基板間に形成される空間であるセル内に互いに光学的反射率が異なる正帯電性の粒子と負帯電性の粒子(例えば正帯電性の黒色粒子と負帯電性の白色粒子)をそれぞれ含んだ粒子群として構成されるそれぞれ2種類の表示媒体(黒色表示媒体と白色表示媒体)を封入した構成の情報表示用パネルでは、基板間に電界を付与することにより、黒色表示媒体および白色表示媒体を移動させて白黒表示を行うことができる。この情報表示用パネルでは、基板の間隔を5μm〜500μmとするのが好適であり、基板の間隔が5μmより狭い場合には、封入する粒子群を構成する粒子も微細なものに限定されるため粒子の調製技術、封入方法が困難になる。一方、基板の間隔が500μmよりも広い場合には、表示媒体の駆動電界を高くすることが必要になるので、消費電力が増加することとなり、好ましくない。
次に、図6(a),(b)の、本発明の情報表示用パネルの製造方法における粒子充填工程について説明する。本発明の粒子充填工程は、粒子供給装置12において円柱型供給回転体(フィーダーローラ)11から輸送管13および輸送管13の先端に接続したノズル14を経て粒子充填槽17内に載置した基板16上の隔壁で囲まれたセル内に、表示媒体とする粒子群15を充填するものである。本発明では、粒子供給装置12の円柱型供給回転体11として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体11(図7、図8、図9、図10(a)〜(c)参照)を用いて、粒子充填工程を行うことを特徴としている。この粒子充填工程においては、フィーダーローラ11の溝11aに入った表示媒体とする粒子群15は、粒子群貯蔵槽18内に送り込まれた搬送気体と共に輸送管13を通ってノズル14を介して粒子充填槽17内に撒かれる。その際、フィーダーローラ11は、回転し続けるため、表示媒体とする粒子群15を連続して粒子充填槽17内に撒くことができる。
本発明の情報表示用パネルの製造方法によれば、粒子供給装置12の円柱型供給回転体11として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝11aを少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体11を用いて、表示媒体とする粒子群15を、粒子供給装置12の円柱型供給回転体11から、輸送管13および輸送管13に接続されたノズル14を介して粒子充填槽17内に載置した基板16上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程を行うから、溝の角部に粒子が残留することはない。したがって、所望の通り、基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する表示媒体とする粒子群の量を均一にすることができる。
また、本発明の粒子供給装置は、図6(a),(b)のように構成されているから、溝の角部に粒子が残留することはなく、基板中の表示媒体とする粒子群の充填量を均一化することができるので、上記本発明の情報表示用パネルの製造方法に適した粒子供給装置となる。
以下、本発明の対象となる情報表示用パネルを構成する各部材について説明する。
基板としては、少なくとも一方の基板はパネル外側から表示媒体の色が確認できる透明基板であり、可視光の透過率が高くかつ耐熱性の良い材料が好適である。もう一方の基板となる背面基板は透明でも不透明でもかまわない。基板材料を例示すると、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエチレン(PE)、ポリカーボネート(PC)、ポリイミド(PI)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリル等の 有機高分子系基板や、ガラスシート、石英シート、金属シート等を用い、表示面側にはこのうち透明なものを用いる。基板の厚みは、2〜2000μmが好ましく、さらに5〜1000μmが好適であり、薄すぎると、強度、基板間の間隔均一性を保ちにくくなり、2000μmより厚いと、薄型情報表示用パネルとする場合に不都合がある。
必要に応じて基板に設ける電極や導電部材の形成材料としては、アルミニウム、銀、ニッケル、銅、金等の金属類や酸化インジウム錫(ITO)、酸化インジウム亜鉛(IZO)、酸化亜鉛アルミニウム(AZO)、酸化インジウム、導電性酸化錫、アンチモン錫酸化物(ATO)、導電性酸化亜鉛等の導電金属酸化物類、ポリアニリン、ポリピローラ、ポリチオフェンなどの導電性高分子類が例示され、適宜選択して用いられる。電極や導電部材の形成方法としては、上記例示の材料をスパッタリング法、真空蒸着法、CVD(化学蒸着)法、塗布法等で薄膜状にパターニング形成する方法や、金属箔をラミネートする方法(例えば圧延銅箔法)や、導電剤を溶媒や合成樹脂バインダーに混合して塗布してパターニング形成する方法が用いられる。視認側(表示面側)基板に設ける電極は透明である必要があるが、背面側基板に設ける電極や導電部材は透明である必要がない。いずれの場合もパターン形成可能である導電性である上記材料を好適に用いることができる。なお、表示面側基板に設ける電極や導電部材の厚みは、導電性が確保でき光透過性に支障がなければ良く、0.01〜10μm、好ましくは0.05〜5μmが好適である。背面側基板に設ける電極や導電部材の材質や厚みなどは上述した表示面側基板に設ける電極や導電部材と同様であるが、透明である必要はない。
基板に設ける隔壁については、その形状は表示にかかわる表示媒体の種類や、配置する電極の形状、配置により適宜最適設定され、一概には限定されないが、隔壁の幅は2〜100μm、好ましくは3〜50μmに、隔壁の高さは5〜500μm、好ましくは5〜200μm、さらに好ましくは5〜100μm、特に好ましくは5〜50μmに調整される。
また、隔壁を形成するにあたり、対向する両基板1、2の各々にリブを形成した後に接合する両リブ法、片側の基板上にのみリブを形成する片リブ法が考えられる。この発明では、いずれの方法も好適に用いられる。
これらのリブからなる隔壁により形成されるセルは、図13に示すごとく、基板平面方向からみて四角状、三角状、ライン状、円形状、六角状が例示され、配置としては格子状やハニカム状や網目状が例示される。表示面側から見える隔壁断面部分に相当する部分(セルの枠部の面積)はできるだけ小さくした方が良く、表示状態の鮮明さが増す。
ここで、隔壁の形成方法を例示すると、金型転写法、スクリーン印刷法、サンドブラスト法、フォトリソ法、アディティブ法が挙げられる。いずれの方法もこの発明の情報表示装置に搭載する情報表示用パネルに好適に用いることができるが、これらのうち、レジストフィルムを用いるフォトリソ法や金型転写法が好適に用いられる。
次に、本発明を用いて作製する情報表示用パネルの一例として帯電粒子移動方式の情報表示用パネルにおいて表示媒体(粒子群)を構成する表示媒体用粒子(光学的反射率と帯電性とを有する粒子)について説明する。表示媒体用粒子は、そのまま該表示媒体用粒子だけで構成して表示媒体(粒子群)としたり、その他の粒子と合わせて構成して表示媒体(粒子群)としたりして用いられる。
粒子には、その主成分となる樹脂に、必要に応じて、荷電制御剤、着色剤、無機添加剤等を含ますことができる。以下に、樹脂、荷電制御剤、着色剤、その他添加剤を例示する。
樹脂の例としては、ウレタン樹脂、ウレア樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、アクリルウレタン樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、アクリルフッ素樹脂、シリコーン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、エポキシ樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリシクロオレフィン樹脂、ブチラール樹脂、塩化ビニリデン樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、フッ素樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルフォン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリアミド樹脂、ジメタクリル酸エチレン・スチレン樹脂等が挙げられ、2種以上混合することもできる。特に、基板との付着力を制御する観点から、アクリルウレタン樹脂、アクリルシリコーン樹脂、アクリルフッ素樹脂、アクリルウレタンシリコーン樹脂、アクリルウレタンフッ素樹脂、フッ素樹脂、シリコーン樹脂が好適である。
荷電制御剤としては、特に制限はないが、負荷電制御剤としては例えば、サリチル酸金属錯体、含金属アゾ染料、含金属(金属イオンや金属原子を含む)の油溶性染料、4級アンモニウム塩系化合物、カリックスアレン化合物、含ホウ素化合物(ベンジル酸ホウ素錯体)、ニトロイミダゾール誘導体等が挙げられる。正荷電制御剤としては例えば、ニグロシン染料、トリフェニルメタン系化合物、4級アンモニウム塩系化合物、ポリアミン樹脂、イミダゾール誘導体等が挙げられる。その他、超微粒子シリカ、超微粒子酸化チタン、超微粒子アルミナ等の金属酸化物、ピリジン等の含窒素環状化合物及びその誘導体や塩、各種有機顔料、フッ素、塩素、窒素等を含んだ樹脂等も荷電制御剤として用いることもできる。
着色剤としては、以下に例示するような、有機または無機の各種、各色の顔料、染料が使用可能である。
黒色着色剤としては、カーボンブラック、酸化銅、二酸化マンガン、アニリンブラック、活性炭等がある。
青色着色剤としては、C.I.ピグメントブルー15:3、C.I.ピグメントブルー15、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー部分塩素化物、ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC等がある。
赤色着色剤としては、ベンガラ、カドミウムレッド、鉛丹、硫化水銀、カドミウム、パーマネントレッド4R、リソールレッド、ピラゾロンレッド、ウォッチングレッド、カルシウム塩、レーキレッドD、ブリリアントカーミン6B、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、アリザリンレーキ、ブリリアントカーミン3B、C.I.ピグメントレッド2等がある。
黄色着色剤としては、黄鉛、亜鉛黄、カドミウムイエロー、黄色酸化鉄、ミネラルファーストイエロー、ニッケルチタンイエロー、ネーブルイエロー、ナフトールイエローS、ハンザイエローG、ハンザイエロー10G、ベンジジンイエローG、ベンジジンイエローGR、キノリンイエローレーキ、パーマネントイエローNCG、タートラジンレーキ、C.I.ピグメントイエロー12等がある。
緑色着色剤としては、クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、C.I.ピグメントグリーン7、マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリーンG等がある。
橙色着色剤としては、赤色黄鉛、モリブデンオレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオレンジ、バルカンオレンジ、インダンスレンブリリアントオレンジRK、ベンジジンオレンジG、インダンスレンブリリアントオレンジGK、C.I.ピグメントオレンジ31等がある。
紫色着色剤としては、マンガン紫、ファーストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ等がある。
白色着色剤としては、亜鉛華、酸化チタン、アンチモン白、硫化亜鉛等がある。
体質顔料としては、バライト粉、炭酸バリウム、クレー、シリカ、ホワイトカーボン、タルク、アルミナホワイト等がある。また、塩基性、酸性、分散、直接染料等の各種染料として、ニグロシン、メチレンブルー、ローズベンガル、キノリンイエロー、ウルトラマリンブルー等がある。
無機系添加剤の例としては、酸化チタン、亜鉛華、硫化亜鉛、酸化アンチモン、炭酸カルシウム、鉛白、タルク、シリカ、ケイ酸カルシウム、アルミナホワイト、カドミウムイエロー、カドミウムレッド、カドミウムオレンジ、チタンイエロー、紺青、群青、コバルトブルー、コバルトグリーン、コバルトバイオレット、酸化鉄、カーボンブラック、マンガンフェライトブラック、コバルトフェライトブラック、銅粉、アルミニウム粉などが挙げられる。
これらの顔料および無機系添加剤は、単独であるいは複数組み合わせて用いることができる。このうち特に黒色顔料としてカーボンブラックが、白色顔料として酸化チタンが好ましい。上記着色剤を配合して所望の色の表示媒体用粒子を作製できる。
本発明の情報表示用パネルの表示媒体として適用する各種の粒子群は平均粒子径d(0.5)が、1〜20μmの範囲であり、均一で揃っていることが好ましい。平均粒子径d(0.5)がこの範囲より大きいと表示上の鮮明さに欠け、この範囲より小さいと粒子同士の凝集力が大きくなりすぎるために表示媒体としての移動に支障をきたすようになる。
さらに本発明では、表示媒体(粒子群)の粒子径分布に関して、下記式に示される粒子径分布Spanを5未満、好ましくは3未満とする。
Span=(d(0.9)−d(0.1))/d(0.5)
(但し、d(0.5)は粒子の50%がこれより大きく、50%がこれより小さいという粒子径をμmで表した数値、d(0.1)はこれ以下の粒子の比率が10%である粒子径をμmで表した数値、d(0.9)はこれ以下の粒子が90%である粒子径をμmで表した数値である。)
Spanを5以下の範囲に納めることにより、各粒子のサイズが揃い、均一な表示媒体としての移動が可能となる。
さらにまた、使用した表示媒体(粒子群)の内、最大径を有する表示媒体(粒子群)のd(0.5)に対する最小径を有する表示媒体(粒子群)のd(0.5)の比を10以下とすることが肝要である。たとえ粒子径分布Spanを小さくしたとしても、互いに電気的特性の異なる表示媒体用粒子が互いに反対方向に動くので、互いの粒子群を構成する粒子サイズが近く、互いに反対方向に容易に移動できるようにするのが好適であり、それがこの範囲となる。
なお、上記の粒子径分布および粒子径は、レーザー回折/散乱法などから求めることができる。測定対象となる粒子にレーザー光を照射すると空間的に回折/散乱光の光強度分布パターンが生じ、この光強度パターンは粒子径と対応関係があることから、粒子径および粒子径分布が測定できる。
ここで、本発明における粒子径および粒子径分布は、体積基準分布から得られたものである。具体的には、Mastersizer2000(Malvern Instruments Ltd.)測定機を用いて、窒素気流中に粒子を投入し、付属の解析ソフト(Mie理論を用いた体積基準分布を基本としたソフト)にて、粒子径および粒子径分布の測定を行なうことができる。
さらに、表示媒体(粒子群)を気体中空間で駆動させる方式の情報表示用パネルでは、基板間の表示媒体を取り巻く空隙部分の気体の管理が重要であり、表示安定性向上に寄与する。具体的には、空隙部分の気体の湿度について、25℃における相対湿度を60%RH以下、好ましくは50%RH以下とすることが重要である。
この空隙部分とは、図1(a),(b)〜図4(a),(b)、図5(a)〜(d)において、対向する基板1、基板2に挟まれる部分から、電極5、6(電極を基板の内側に設けた場合)、表示媒体3の占有部分、隔壁4の占有部分、情報表示用パネルのシール部分を除いた、いわゆる表示媒体が接する気体部分を指すものとする。
空隙部分の気体は、先に述べた湿度領域であれば、その種類は問わないが、乾燥空気、乾燥窒素、乾燥アルゴン、乾燥ヘリウム、乾燥二酸化炭素、乾燥メタンなどが好適である。この気体は、その湿度が保持されるように情報表示用パネルに封入することが必要であり、例えば、表示媒体の充填、情報表示用パネルの組み立てなどを所定湿度環境下にて行い、さらに、外からの湿度侵入を防ぐシール材、シール方法を施すことが肝要である。パネルの組み立てを減圧状態あるいは真空状態で行い、パネル基板間の空間を減圧状態あるいは負圧状態としても良い。
本発明の対象となる情報表示用パネルにおいて、対向する基板間の気体中空間における表示媒体の体積占有率は5〜70%が好ましく、さらに好ましくは5〜60%である。70%を超える場合には表示媒体としての移動に支障をきたし、5%未満の場合にはコントラストが不明確となり易い。
以下、本発明の実施例および比較例を示して、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
<比較例>
図14(a)に示すような角型の断面形状で直線閉塞型の溝51aを1本有する、図6(a)に示す構成の円柱型供給回転体51を用いる粒子供給装置を備える粒子供給装置を使用して、図6(b)に示すように、溝51a内に入った表示媒体とする粒子群52(平均粒子径9.1μm)を基板上の格子状隔壁で囲まれた四角形状のセル内に充填する粒子充填工程を行ったところ、図14(c)に示すように、溝51a内(溝51aの角部)に粒子52が残留してしまった。溝51aのサイズは幅2.0mm×深さ1.0mmであった。また、溝内部の表面粗さ(Ra)は5.6μmであった。以下の実施例との比較のため、この比較例の表示媒体とする粒子群の充填量のばらつきσを1とした。
<実施例1>
図7に示すような円弧型の断面形状で直線閉塞型の溝11aを1本有する、図6(a)に示す構成の円筒形供給回転体11を用いる粒子供給装置12を備える粒子供給装置を使用して、溝11a内に入った表示媒体とする粒子群15(平均粒子径9.1μm)を基板上の格子状隔壁で囲まれた四角形状のセル内に充填する粒子充填工程を行ったところ、溝11a内の粒子群15の残留は無かった。溝11aのサイズは幅3mm×曲率半径R=1.5mmで、溝内部の表面粗さ(Ra)は3.0μmで、表示媒体とする粒子群15の平均粒子径(9.1μm)未満であった。この実施例1において表示媒体とする粒子群の充填量のばらつきσは0.35となり、比較例のσの半分以下になった。
<実施例2>
図7に示すような円弧型の断面形状で直線閉塞型の溝11aを1本有する、図6(a)に示す構成の円筒形供給回転体11を用いる粒子供給装置12を備える粒子供給装置を使用して、溝11a内に入った表示媒体とする粒子群15(平均粒子径9.1μm)を基板上の格子状隔壁で囲まれた四角形状のセル内に充填する粒子充填工程を行ったところ、溝11a内の粒子群15の残留は無かった。溝11aのサイズは幅1.5mm×曲率半径Rが0.75mmで、溝内部の表面粗さ(Ra)は5.0μmで、表示媒体とする粒子群15の平均粒子径(9.1μm)未満であった。この実施例2において表示媒体とする粒子群の充填量のばらつきσは0.45となり、比較例のσの半分以下になった。
<実施例3>
図8に示すような円弧/直線型の断面形状で直線閉塞型の溝11aを1本有する、図6(a)に示す構成の円筒形供給回転体11を用いる粒子供給装置12を備える粒子供給装置を使用して、溝11a内に入った表示媒体とする粒子群15(平均粒子径9.1μm)を基板上の格子状隔壁で囲まれた四角形状のセル内に充填する粒子充填工程を行ったところ、溝11a内の粒子群15の残留は無かった。溝11aのサイズは幅2mm×深さ1.0mm、曲率半径R=0.5mmで、溝内部の表面粗さ(Ra)は1.0μmで、表示媒体とする粒子群15の平均粒子径(9.1μm)未満であった。この実施例3において表示媒体とする粒子群の充填量のばらつきσは0.50となり、比較例のσの半分以下になった。
上記比較例および実施例1〜実施例3の溝サイズ等をまとめて表1に示す。
Figure 0005096222
本発明の製造方法によって作製する情報表示用パネルは、ノートパソコン、電子手帳、PDA(Personal Digital Assistants )と呼ばれる携帯型情報機器、携帯電話、ハンディターミナル等のモバイル機器の表示部、電子書籍、電子新聞、電子マニュアル(電子取扱説明書)等の電子ペーパー、看板、ポスター、黒板やホワイトボード等の掲示板、電子卓上計算機、家電製品、自動車用品等の表示部、ポイントカード、ICカード等のカード表示部、電子広告、情報ボード、電子POP(Point Of Presence 、Point Of Purchase advertising )、電子値札、電子棚札、電子楽譜、RF−ID機器の表示部のほか、POS端末、カーナビゲーション装置、時計など様々な電子機器の表示部に好適に用いられる。他に、外部電界形成手段によって表示を書き換える表示部(いわゆるリライタブルペーパー)としても好適に用いられる。
なお、本発明に係る情報表示用パネルの駆動方式については、パネル自体にスイッチング素子を用いない単純マトリックス駆動方式やスタティック駆動方式、また、薄膜トランジスタ(TFT)で代表される三端子スイッチング素子あるいは薄膜ダイオード(TFD)で代表される二端子スイッチング素子を用いたアクティブマトリックス駆動方式や、外部電界形成手段を用いた外部電界駆動方式など、種々のタイプの駆動方式が適用できる。
(a),(b)は本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a)〜(d)は本発明の製造方法の対象となる情報表示用パネルの一例である帯電粒子移動方式の情報表示用パネルの原理的構成を示す図である。 (a),(b)は本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置の一例の構成を示す図である。 本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の溝の断面形状の一例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の溝の断面形状の他の例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の溝の断面形状のさらに他の例を示す図である。 (a)〜(c)は本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の側曲面に設ける溝の形状の好適例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の側曲面に設ける非閉塞型の溝の好適例を示す図である。 本発明の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の側曲面に設ける閉塞型の溝の好適例を示す図である。 本発明の対象となる情報表示用パネルにおける隔壁の形状の一例を示す図である。 (a)〜(c)は従来例の情報表示用パネルの製造方法の粒子充填工程に用いる粒子供給装置に含まれる粒子供給装置の円柱型供給回転体の溝および溝内に残留した粒子を説明するための図である。
符号の説明
1、2 基板
3W 白色表示媒体(白色粒子群)
3B 黒色表示媒体(黒色粒子群)
3Wa 帯電性白色粒子
3Ba 帯電性黒色粒子
4 隔壁
5、6 電極
7,8 外部電界形成手段
9,10 導電部材
11 円柱型供給回転体(フィーダーローラ)
11a 溝
12 粒子供給装置
13 輸送管
14 ノズル
15 表示媒体とする粒子群
16 基板
17 粒子充填槽
18 粒子群貯蔵槽
18a 輸送管接続口
18b 搬送気体供給口
21−1 第1のセル
21−2 第2のセル
21−3 第3のセル
22R 赤色カラーフィルター
22G 緑色カラーフィルター
22B 青色カラーフィルター

Claims (14)

  1. 少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルの製造方法において、
    前記表示媒体とする粒子群を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程であって、
    前記粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて前記粒子充填工程を行うことを特徴とする情報表示用パネルの製造方法。
  2. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  3. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していないことを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  4. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が所定曲率半径の円弧で構成されることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  5. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側辺および底辺を構成する直線と、溝断面形状の側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を繋ぐ円弧とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  6. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側面および底面を構成する直線と、前記側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を斜めに繋ぐ直線とで構成されることを特徴とする請求項1に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  7. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝内部の表面粗さが、表示媒体とする粒子群の平均粒子径未満であることを特徴とする請求項2〜6の何れか1項に記載の情報表示用パネルの製造方法。
  8. 少なくとも一方が透明な2枚の対向する基板間に形成された隔壁で囲まれたセル空間に、粒子群として構成される表示媒体を充填した構造の情報表示用パネルの製造方法において、前記表示媒体とする粒子群を、粒子供給装置の円柱型供給回転体から、輸送管および該輸送管に接続されたノズルを介して粒子充填槽内に載置した基板上の隔壁で囲まれたセル内に充填する粒子充填工程で用いる粒子供給装置であって、
    前記粒子供給装置の円柱型供給回転体として、側曲面に、曲線または直線またはジグザグ線または蛇行線もしくはそれらの組み合わせで構成される線形状の溝を少なくとも1本有し、かつ、その溝が断面形状において90度より小さい角度の角部を有していない構造の円柱型供給回転体を用いて前記粒子充填工程を行うことを特徴とする、請求項1〜7の何れか1項に記載の情報表示用パネルの製造方法に用いる粒子供給装置。
  9. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していることを特徴とする請求項8に記載の粒子供給装置。
  10. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝が側曲面の一周において閉塞していないことを特徴とする請求項8に記載の粒子供給装置。
  11. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が所定曲率半径の円弧で構成されることを特徴とする請求項8に記載の粒子供給装置。
  12. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側辺および底辺を構成する直線と、溝断面形状の側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を繋ぐ円弧とで構成されることを特徴とする請求項8に記載の粒子供給装置。
  13. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝の断面形状が側面および底面を構成する直線と、前記側辺を構成する直線と底辺を構成する直線との間を斜めに繋ぐ直線とで構成されることを特徴とする請求項8に記載の粒子供給装置。
  14. 前記円柱型供給回転体が側曲面に有する少なくとも1本の溝内部の表面粗さが、表示媒体とする粒子群の平均粒子径未満であることを特徴とする請求項8〜13の何れか1項に記載の粒子供給装置。
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