JP5092018B2 - 類似症例検索システム - Google Patents

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Description

本発明は、時間情報を用いた類似症例検索システムに関するものである。
近年、医療現場のIT化が急激に進んでいる。電子カルテの導入によって、それまで紙ベースで蓄積されてきた診療行為記録は電子的に蓄積されるようになり、PACS(Picture Archiving and Communication System、 画像保管通信システム)や高精度モニターの導入によって、医用画像を電子的に蓄積・活用することが可能となり、病院はフィルムレス化を実現できるようになってきている。電子的に記録された診療記録や医用画像は、診断や診療行為が実際に行われているその場で活用される一次利用はもちろん、蓄積されている過去症例のデータを再び活用する二次利用についても多くの技術的アプローチが試みられている。過去症例のデータを二次活用する方法の一つとして、類似症例検索を挙げることができる。
検索技術全般に着目すると、近年のインターネットの普及に伴いウェブサイトの検索ツールは今や生活に欠かせない存在となっている。検索ツールの形態として最も一般的なのはキーワードをクエリとしたキーワード検索である。キーワード検索は電子カルテにおいても機能の一つとして実装されていることが多く、その目的は過去症例の検索に他ならない。しかし、医療情報の特性として、現象を表現する形態が多岐に亘る点、現象の内容が多面的かつ多層的である点、また現象の内容が連続的である点が挙げられる。それ故に医療現場における検索技術には、一般的な検索技術に加えて医療情報に特化した検索技術が必要とされている。
過去症例の診療記録に対して類似度を算出して表示する技術として、「類似症例表示装置、及び類似症例表示プログラム」(特許文献1)が既に開示されている。特許文献1で開示されている技術を用いることによって、過去症例のイベントの有無に対して類似度を算出し、現在行われている治療行為の内容に合わせて逐次検索を実行、表示することができる。また、「医療情報の検索システム及びそのシステムを実行するためのプログラム」(特許文献2)も既に開示されている。特許文献2で開示されている技術を用いることによって、症状の有無、程度などの尺度をベクトルに変換し、検索したい症例と既に症例情報データベースに記録されている各症例の症状ベクトルの類似度を計算して類似症例を表示することができる。
特開2006−268698号公報 特開2003−122845号公報
しかし、上記の既に開示されている技術では、病歴や入院歴や治療歴のような過去の情報、すなわち、一個人に複数回起こり得るイベントをも加味した検索を実行することができない。
医師が患者と対面した時に、現時点における主訴、問診、触診、生化学検査や画像検査などの各種検査結果といった、その患者の現在の状態を表す情報に加えて、病歴、入院歴、治療歴といった、その患者の各種履歴、すなわち過去のイベントを加味して医師は診断を下し治療方針を決定している。このことを鑑みれば、臨床意思決定支援を目的とした類似症例検索における課題は、個々の過去症例をイベントの時系列データとして扱い、かつ、医師の思考プロセスを十分に反映した類似度を算出することであると言える。例えば、ある患者が過去に罹患した疾患や受けた処置が原因となって、患者が現在罹患している疾患を発症している場合があり、このようなケースにおいてはイベントを時系列データとして扱う重要性は非常に高い。
上記課題を解決するために、本発明では、患者の状態または処置を表すデータから構成されるイベントをデータベースに格納しておき、被検索患者のイベントごとに、イベントが発生するまでに発生したイベントを時系列に並べた被検索データを生成する。一方、検索対象患者についても同様に、イベントを時系列に並べた検索クエリを生成する。検索クエリと被検索データの間の類似度を算出し、類似度に基づいた順序で被検索データを表示する類似症例検索システムを提供する。
さらに、同一の被検索患者から生成された被検索データのうち、最も類似度が高い被検索データをその被検索患者の類似度として採用する類似症例検索システムを提供する。
さらに、類似度の算出方法として、検索クエリと被検索データに含まれるイベントのうち、まず最新イベント間の類似度を算出し、検索クエリのイベント数が2以上ある場合には、検索クエリと前記被検索データのそれぞれについてイベントを1ずつ過去に遡ったイベント間の類似度を算出し、イベント間の類似度をイベントが新しい方から順に重み付けを行って被検索データの類似度を算出する類似症例検索システムを提供する。
さらに、患者のイベントに含まれるデータを用いて予め定められたガイドラインに従って決定される検索対象患者の標準的治療方法を、イベントに含めることを特徴とした類似症例検索システムを提供する。
また、同一イベントの有無、または順序、または間隔、またはイベント発生日時の少なくとも一つをパラメータとして用いて、被検索データの類似度を算出する類似症例検索システムを提供する。
さらに、検索クエリに含まれるイベント以外のイベントが被検索データに含まれる場合には、被検索データの類似度を相対的に下げて算出する類似症例検索システムを提供する。
電子カルテ等の医療情報システムにおける検索の従来技術として、患者IDによる症例検索、主診断や既往歴、退院サマリに対するキーワード検索を挙げることができる。既往歴や退院サマリに記載されている内容そのものは時系列的な要素を含んではいるものの、従来技術では時系列的な観点を考慮して検索結果を得ることはできない。また、同一の患者が入退院を繰り返した場合、入退院のレコードとしては別レコードとして扱われてしまうため、同一の患者データを一つにまとめて被検索データとすることも求められる。本発明により、患者データをイベントの時系列データとして扱い、被検索患者の過去に1イベントずつ遡ることによって生成可能な被検索データを用いることによって、時系列的な観点を考慮した類似症例検索を実行することが可能となる。これは従来技術では成し得なかった過去症例の新しい二次利用方法であり、医療現場における過去症例参照はもとより、治療方針決定支援や患者の将来予測への応用も期待できる。
本発明の実施例におけるシステム構成図(実施例1、2) 肝癌の治療方針決定フローチャートの例を示す図(実施例1) 肝癌の治療方針決定フローチャートの例を示す図(実施例1) 症例データのデータ構造を示す図(実施例1) 検索クエリの時系列データの概略説明図(実施例1) 被検索患者の時系列データの概略説明図(実施例1) 被検索データの概略説明図(実施例1) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例1) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例1) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例1) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例1) 類似度算出部における処理のフローチャートを示す図(実施例1) 症例データのデータ構造を示す図(実施例2) 検索クエリの時系列データの概略説明図(実施例2) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例2) 類似度算出部における処理の流れの概略説明図(実施例2) 類似度算出部における処理のフローチャートを示す図(実施例2)
以下、本発明の実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。
図1は本実施形態における類似症例検索システムのシステム構成図である。本システムは、クライアント11、記憶部12、クライアントと記憶部を接続する通信ネットワーク13から構成される。クライアント11は、メモリ101、入出力装置102、制御装置103、インターフェイス104を備え、メモリ101は検索クエリ生成部105、被検索データ生成部106、類似度算出部107を備える。記憶部12は、データベース108、キャッシュ109、制御装置110、インターフェイス111を備える。
入出力装置102から入力されたユーザの検索要求に対してまず、検索クエリ生成部105は検索対象患者の過去データがデータベース108に格納されているか否か問い合わせを行う。検索対象患者の過去データが格納されていた場合には、検索クエリ生成部105は検索対象患者の過去データを受け取り、ユーザの検索要求と合わせて検索クエリを生成する。検索クエリの詳細は、図5を用いて後に説明する。被検索データ生成部106はデータベース108に格納されている検索対象患者以外の患者の過去データを用いて被検索データを生成する。被検索データの詳細は、図6及び図7を用いて後に説明する。類似度算出部107は、検索クエリ生成部105から検索クエリを、被検索データ生成部106から被検索データを受け取り、検索クエリに対する被検索データの類似度を算出し、同一の被検索患者において最も類似度が高い被検索データをその被検索患者の類似度として算出する。類似度算出部107の詳細は、図8〜図11を用いて後に説明する。類似度算出部107によって算出された類似度を用いて、被検索患者の順位付けが行われ、入出力装置102によって出力される。
図2及び図3は標準的治療方法を定めたガイドラインにおける治療方針決定フローチャートの一例である。一般的にガイドラインは、学会や研究班において診断基準や治療方針を定めたものであり、医療現場における臨床意思決定には欠くことができないものである。ガイドラインはまた、臨床研究と医療現場を仲介する存在であり、治療技術の開発や新規知見に伴って更新されていくものでもある。
本実施形態では、前記治療方針決定フローチャートの従来例として、肝癌治療方針ガイドラインの治療方針決定フローチャートを用いて説明する。図2のフローチャートは内科的治療か外科的治療か判断するために使用されるフローチャートである。図3のフローチャートは内科的治療が選択された場合にどの治療方法を選択するか判断するために使用されるフローチャートである。
治療方針決定フローチャートを用いることによって、肝障害度や肝癌の進行度を判断する過程を経て、標準的な治療方法を知ることができる。肝障害度は、血液生化学検査データを基に評価される、肝臓の合成・代謝機能を表す指標である。肝障害度の判断に用いられる血液生化学検査の種類には、血清ビリルビン、血清アルブミン、ICG排泄試験、プロトロンビン活性などがある。さらに画像検査データから判断される腹水の有無も、肝障害度を評価する指標の一つとなる。一方、肝癌の進行度は、主にCTや超音波診断装置による画像検査データを基に評価される。画像検査データから、腫瘍の個数や大きさ、リンパ節転移の有無、遠隔部位への転移の有無、門脈侵襲の有無、肝静脈侵襲の有無、肝内胆管侵襲の有無、といった評価指標を用いて肝癌の進行度が決定される。さらに単発か多発かによって、内科的治療か外科的治療科が示される。
内科的治療が選択される場合には、さらに詳細な検討を行う必要がある。内科的治療の種類は多岐に亘り、RFA(ラジオ波凝固療法)に代表される局所治療、TAE(肝動脈塞栓療法)、TAI(肝動注化学療法)、リザーバー療法、全身化学療法、放射線治療などが挙げられる。図3のフローチャートにおいてN因子はリンパ節転移に関する指標、M因子は遠隔部位への転移に関する指標、Vpは門脈侵襲に関する指標である。
上記過程によって治療方針決定フローチャートに基づく標準的な肝癌の治療方針を決定することができるが、治療方針決定フローチャートから導き出される標準的な治療方法が、必ずしも実際に行われる治療として選択されるとは限らない。医師は患者やその家族に対して標準的な治療方法を提示した上で、その他の治療方法を選択する可能性を視野に入れて思考し、患者やその家族、時にはカンファレンスで議論が行われ、実際に行われる治療方法が決定する。
図4は記憶部に格納される症例データの一例を示す説明図である。先に説明した肝癌の治療方針を決定するための各種検査値、各種検査値と肝癌治療方針ガイドラインから導き出される標準的治療方法、実際に実施した治療方法、予後評価に加え、レコードID、患者ID、検査実施日、治療実施日が格納されている。各種検査値について、データ項目数を省略して示している。また、検査実施日や治療実施日は複数日に亘る場合もあるため、検査開始日、検査終了日、治療開始日、治療終了日、のように期間として扱ってもよい。さらに、入院日と退院日をデータ項目として扱ってもよい。
さらに、症例データにおける血液生化学検査データは、数値データとして得られるが、本実施形態においては肝癌治療方針ガイドラインに則って用いるため、便宜上離散値データとして示している。記憶部に格納されるデータ型としては、数値データであっても離散値データであってもよい。
図5は検索クエリの時系列データの概略説明図である。図5の検索クエリ情報は、図4の症例データを、同一患者Xにつき、時系列に並べて作成する。図5を用いて検索クエリについて説明をすると同時に、患者の状態または処置を表すデータから構成されるイベントについても説明する。ユーザが指定した検索対象患者について過去イベント数が1であった場合を想定すると、過去イベント51と現在イベント52は図5に示すように時間軸上に時系列データとして並べることができる。過去イベント51の要素を過去イベント要素53、現在イベント52の要素を現在イベント要素54とする。検索対象患者は過去に肝癌の治療歴があり、かつ、現在再発している患者を想定する。
図6は被検索データ生成前の被検索患者の時系列データの概略説明図である。また、図6ではイベント要素を省略して示しているが、図5の過去イベント要素53と同様、イベント要素を含んでいるものとする。なお、イベントについている丸数字は、イベントが起こった順番である。
図7は被検索患者の時系列データから生成される被検索データの概略説明図である。被検索患者における全てのイベントについて、当該イベントと、当該イベントより過去に発生した過去イベントを用いて、被検索データを生成する。したがって、図6の患者Aから図7のデータA1とデータA2が生成され、図6の患者Bから図7のデータB1とデータB2とデータB3とデータB4が生成され、図6の患者Cから図7のデータC1とデータC2とデータC3が生成される。なお、イベントについている丸数字については、患者と数字が同じ場合には、同一イベントを指す。
図8〜図11は類似度算出部における処理の流れの概略説明図である。まず、図8の検索クエリの最新イベント801と、各被検索データの最新イベント802〜810の間でイベント間の類似度を算出する。イベント間の類似度算出アルゴリズムは様々なアルゴリズムが適用し得るが、本実施例においては検索クエリと被検索データ双方の比較対象イベントの要素が一致した場合に1を加算してイベント間の類似度を算出する方法とする。説明のために、イベント要素のうち10項目の検査値を用いてイベント間の類似度を算出するものとするが、イベント間の類似度算出に使用する項目数を変更することは可能であり、また、検査値以外の項目をイベント間の類似度算出に使用することも可能である。被検索データA1の最新イベント802の中に示してある「8」の数値は、検索クエリの最新イベント801と被検索データの最新イベント802の間で10項目の検査値を比較し、10項目中8項目が一致していることを表す。その他の被検索データの最新イベント803〜810についても同様である。なお、802の中に示した数字8は、801と802を比較した結果であり、803の中に示した数字7は、801と803を比較した結果である。この処理により、過去症例の各々のイベントと、現在イベントの類似度合いを知ることができる。
次に、図9の検索クエリの過去イベント901と被検索データの過去イベント902〜907の間で10項目の検査値を比較し、過去イベント間の類似度を算出する。なお、図9以降は、データのイベントに付された図面上の丸数字を省略する。説明のために、図9〜図12において、検索クエリの過去イベント901と、被検索データの過去イベント902〜907を楕円形で示している。なお、検索クエリのイベント数が2である例を用いているが、検索クエリのイベント数が3以上である場合にも同様に検索クエリと被検索データの比較対象イベントについてイベント間の類似度を算出するものとする。
次に、イベント間の類似度を用いて検索クエリと被検索データ間の類似度を算出する。最新イベントから過去へ遡った回数をk、回数kの時のイベント間の類似度算出に用いるイベント要素の数をi、回数kの時のイベント間の類似度をjとして、検索クエリと被検索データ間の類似度simを、数1を用いて算出する。
Figure 0005092018
本実施形態においては数1を用いて検索クエリと被検索データ間の類似度を算出するが、過去に遡るにしたがってイベント間の類似度の重み付けを軽くし、かつ、回数kの時のイベント間の類似度jを回数kの時のイベント間の類似度算出に用いるイベント要素の数iで除算することにより一被検索データ内のイベント間で類似度の重みが逆転しないような計算式であればよい。
数1を用いて被検索データの類似度を算出した結果を図10に示す。なお、本実施例では、全てのデータについて、類似度を計算しているが、図9の段階で、ある値以上の類似度をもつデータのみ、過去に遡ったイベントの類似度計算をするようにしても良い。
ユーザに対して検索結果を提示するために、算出された被検索データの類似度を用いて行う処理として、例えば図10の被検索データを被検索データの類似度について降順で並び替える処理を行った後、表形式で提示する方法がある。あるいは、被検索データの類似度のうち、患者毎に最も類似度が高い被検索データを採用し、採用された被検索データについて降順で並び変える処理を行った後、表形式で提示する方法もある。前者の方法では被検索患者数に比べて遥かに多い被検索データに対する検索結果が得られる利点がある。後者の方法の概略説明図を図11に示す。後者の方法では被検索患者一名あたりの検索結果が一症例となるため、被検索患者を重複させたくない場合に有効な方法である。
図12は類似度算出部における処理のフローチャートである。
本実施形態の類似症例検索システムによって肝癌の治療方針を決定する際に、患者の現在の状態から判断される標準的治療方法とともに、その患者の類似症例に対する過去の治療実績を参考にすることが可能となる。
本実施形態における類似症例検索システムのシステム構成は実施例1同様、図1に示したシステム構成で実現できる。
肝疾患は実施例1で取りあげた肝癌の他にも、アルコール性肝障害、自己免疫性肝炎、薬剤性肝障害、門脈圧亢進症、肝嚢胞、肝膿瘍、慢性肝炎、劇症肝炎、C型肝炎をはじめとしたウイルス性肝炎、肝硬変など多岐に亘る。また、肝臓は「沈黙の臓器」と表現されることもあり、疾患の発見が遅れることもしばしばであると同時に慢性疾患に陥りやすい臓器でもある。したがって、他の臓器と比較して肝疾患においてはより長期的な観点で過去の病歴や治療歴を考慮する必要がある。そこで、本実施形態では肝疾患について病歴を対象とした類似症例検索システムを例として詳細に説明する。
図13は記憶部に格納される症例データの一例を示す説明図である。一回の入退院を単位として記録されている電子カルテであれば本実施形態の類似症例検索システムのデータとして電子カルテのデータをそのまま用いることができる。
図14は検索クエリの時系列データの概略説明図である。本データは、図13の症例データから作成できる。検索対象患者の入退院歴が2回あり、1回目の入退院歴の主診断が「肝嚢胞」、2回目の入退院歴の主診断が「C型肝炎」であったと想定する。過去イベント要素1401と現在イベント要素1402の要素数はそれぞれ1である。
本実施形態における被検索データ生成前の被検索患者の時系列データは図6に、被検索患者の時系列データから生成される被検索データは図7に、それぞれ示した通りである。イベント要素を省略して示しているが、図14の過去イベント要素1401同様に主診断をイベント要素としているものとする。
図15は検索クエリと被検索データの比較対象イベント間の類似度の概略説明図である。図15では説明のために、「肝嚢胞」を楕円形で、「C型肝炎」を黒い四角形で、それ以外の主診断を白い四角形で示している。
本実施形態のようにイベント要素の数が1である場合、検索クエリと被検索データの間で一致するイベントが存在するか、一致しないイベントが含まれていないか、イベントの出現順序、イベント発生の間隔、イベントが発生した年齢など、様々な観点で類似度を評価することができる。これらの観点の優先順位は本実施形態の利用シーンによっても異なるであろうし、ユーザの考え方によっても異なる。そこで、上記観点をパラメータとし、パラメータの優先順位をユーザが任意に設定することでユーザの意図を忠実に反映した類似症例検索を行う方法を以下詳細に説明する。ユーザがパラメータの優先順位を、「イベントの存在、イベントの出現順序、一致しないイベントが含まれていない」と設定した場合を例に挙げる。
図16は検索クエリに対する各被検索データの類似度算出過程と類似度を示す図である。まず、パラメータの中で優先順位が最も高い「イベントの存在」について検索クエリと被検索データの間で評価を行う。評価方法は一致するイベントが存在する場合に1を加算するものとする。被検索データA1においては検索クエリに含まれる「肝嚢胞」と「C型肝炎」ともに含まれるためスコアは2となっている。その他の被検索データについても同様に、イベントの存在についてスコアを算出する。次に、パラメータの中で優先順位が2番目の「イベントの出現順序」について評価を行う。出現順序は一致しているか一致していないかの二値となるため、一致していれば1を、一致していなければ0をスコアとしている。検索クエリのイベント数が3以上の場合にも同様に二値で評価してもよいし、2つのイベントの組み合わせについてスコアを算出したものを用いることもできる。次に、パラメータの中で優先順位が3番目の「一致しないイベントが含まれていない」について評価を行う。一致しないイベントが含まれている場合に類似度を相対的に下げ、一致しないイベントが含まれていない場合に類似度を相対的に上げるために、図16においては、一致しないイベントの数を2から減算している。
ここで用いた2という数値は、図16で示している被検索データのうち、検索クエリに含まれないイベントを最も多く含む被検索データB1によって規定されている。すなわち、検索クエリに含まれないイベントを最も多く含む被検索データのスコアが0になるような数値を用いることによって実現される。
各パラメータについて評価を行った後は、実施例1で述べた数1と類似の方法を用いて被検索データの類似度を算出することができる。つまり、優先順位が下がるにしたがってイベント間の類似度の重み付けを軽くし、かつ、一被検索データ内の優先順位の間で類似度の重みが逆転しないような計算式であればよい。図16に示した被検索データの類似度は、イベントの存在についてのスコアをa、イベントの出現順序についてのスコアをb、一致しないイベントが含まれていないについてのスコアをcとすると、被検索データの類似度sim = a + 0.1 * b +0.01 * c で求めている。
図17は類似度算出部における処理のフローチャートである。
ユーザに対して検索結果を提示するために、算出された被検索データの類似度を用いて行う処理としては、図16に示した被検索データのうち患者毎に最も類似度が高い被検索データを採用し、採用された被検索データについて降順で並び変える処理を行った後、表形式で提示する方法が有効である。本実施形態においては病歴を検索対象としているため、被検索患者が重複して検索結果として提示されることは好ましくないからである。ただ、検索対象患者についての将来予測という観点では、採用された被検索データを提示し、さらに、提示されている被検索データの将来イベントも併せて提示する方法が本実施形態の最良の方法である。
本発明は、医療情報分野に適応可能である。
符号の説明
11:クライアント
12:記憶部
13:通信ネットワーク
101:メモリ
102:入出力装置
103:制御装置
104:インターフェイス
105:検索クエリ生成部
106:被検索データ生成部
107:類似度算出部
108:データベース
109:キャッシュ
110:制御装置
111:インターフェイス
51:検索クエリの過去イベント
52:検索クエリの現在イベント
53:検索クエリの過去イベント要素
54:検索クエリの現在イベント要素
801:検索クエリの最新イベント
802:被検索データA1の最新イベント
803:被検索データA2の最新イベント
804:被検索データB1の最新イベント
805:被検索データB2の最新イベント
806:被検索データB3の最新イベント
807:被検索データB4の最新イベント
808:被検索データC1の最新イベント
809:被検索データC2の最新イベント
810:被検索データC3の最新イベント
901:検索クエリの過去イベント
902:被検索データA1の過去イベント
903:被検索データB1の過去イベント
904:被検索データB2の過去イベント
905:被検索データB3の過去イベント
906:被検索データC1の過去イベント
907:被検索データC2の過去イベント
1401:検索クエリの過去イベント要素
1402:検索クエリの現在イベント要素。

Claims (4)

  1. 検索対象患者に類似する被検索患者のデータを表示する類似症例検索システムにおいて、
    患者毎に、当該患者の状態または処置を表すデータから構成されるイベントを格納する記憶部と、
    前記被検索患者毎に、前記イベント毎に前記イベントが発生するまでに発生したイベントを時系列に並べた被検索データを生成する被検索データ生成部と、
    前記検索対象患者の前記イベントを時系列に並べた検索クエリを生成する検索クエリ生成部と、
    前記被検索データの、検索クエリと似ている度合いを示す類似度を算出する類似度算出部と、
    前記算出された類似度に基づいた順序で、前記被検索データを表示する表示部とを備え
    前記類似度算出部は、
    前記被検索患者毎に最も前記類似度が高い前記被検索データの類似度を当該被検索患者の類似度として採用し、
    前記検索クエリ及び前記被検索データに含まれるイベントのうち、最新イベント間の類似度を算出し、前記検索クエリのイベント数が2以上ある場合には、前記検索クエリ及び前記被検索データのイベントを1ずつ過去に遡ったイベント間の類似度を算出し、前記イベント間の類似度をイベントが新しい方から順に重み付けを行って前記被検索データの類似度を算出する
    ことを特徴とする類似症例検索システム。
  2. 前記記憶部及び前記被検索データ生成部及び前記検索クエリ生成部は、前記患者のイベントに含まれるデータを用いて、予め定められたガイドラインに従って決定される前記検索対象患者の標準的治療方法を、前記イベントに含めることを特徴とする請求項1記載の類似症例検索システム。
  3. 前記類似度算出部は、同一イベントの有無、または順序、または間隔、またはイベント発生日時の少なくとも一つをパラメータとして用いて前記被検索データの類似度を算出することを特徴とする請求項記載の類似症例検索システム。
  4. 前記類似度算出部は、前記検索クエリに含まれるイベント以外のイベントが、前記被検索データに含まれる場合には、前記被検索データの類似度を相対的に下げることを特徴とする請求項記載の類似症例検索システム。
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