JP5090333B2 - 温度調整ブランケットを自動的に膨張させるためのシステム - Google Patents

Description

本発明は、ブランケットの加温、及びこれらのブランケットの寸法が何であれ、複数の各加温ブランケットを最適状態に膨張させることができるシステムに関する。より詳細には、本発明は、ブランケットをシステムと結合した場合に、加温ブランケットを自動的に、最適状態に膨張させるシステムに関する。

患者を低体温法で加温するために、加温ブランケットが接続された対流加温装置が使用される。現在、種々のタイプの対流加温ブランケットが市販されている。このような種々のブランケットは異なる寸法を有する。本発明以前には、現在のＬｅｖｅｌ １ Ｅｑｕａｔｏｒ（商標）加温装置などの対流加温装置は、１つの速度だけで動作していたので、加温装置に接続されたブランケットのサイズが何であれ、加温装置から同じ量の空気が出力される。

例えば、標準サイズの大人用ブランケットから新生児用ブランケットまでのように、異なるブランケットが異なるサイズを有していて、これらのブランケットが異なる排気能力を有している限りは、例えば、上記Ｌｅｖｅｌ １ Ｅｑｕａｔｏｒ（商標）システムなどの既存の対流加温装置は、異なるサイズのブランケットと合致することができる異なるサイズの出口ホースを使用する。例えば、標準サイズの大人用ブランケットの場合には、標準的な出口ホースが使用される。しかし、対流加温装置を、標準的な大人用ブランケットよりも小さい寸法の小児用加温ブランケットに加熱空気を供給するために使用する場合には、加熱空気の一部がブランケットから阻止され、又はバイパスするように、対流加温装置に特殊なホースを取り付けなければならない。これは、標準サイズの大人用ブランケットの場合には、患者を加温するために、ブランケットの種々の孔部又はスリットからの加熱空気で、適切な圧力で膨張させるには、速い空気の流れが必要であり、それ故、大量の空気が必要になるからである。一方、例えば、小児用ブランケットなどの小さな加温ブランケットの場合には、可能な場合、同じ量の空気をブランケットに供給するとブランケットが過度に膨張する。その結果、小児用ブランケットを膨張させるためには、小児用ブランケットを適切に膨張させ、ブランケットでカバーされている子供の患者を加温するために加熱空気の適切な出力を供給することができるようにする目的で、出力の一部をバイパスするために対流加温装置の出力用に異なるホースを使用しなければならない。

両方とも２００５年２月１８日付けで出願され、本出願と同じ譲受人に譲渡された、「多段式温度調整ブランケットを作動最適状態に膨張させるためのシステム及びその方法」（Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｐｒｏｖｉｄｉｎｇ Ａｃｔｕａｔｅｄ Ｏｐｔｉｍａｌ Ｉｎｆｌａｔｉｏｎ ｔｏ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ Ｒｅｇｕｌａｔｅｄ Ｂｌａｎｋｅｔｓ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ Ｔｈｅｒｅｆｏｒ）（代理人整理番号０１０７／００３３）及び「多段式温度調整ブランケットを最適状態に膨張させるためのシステム及びその方法」（Ｓｙｓｔｅｍ ｆｏｒ Ｐｒｏｖｉｄｉｎｇ Ｏｐｔｉｍａｌ Ｉｎｆｌａｔｉｏｎ ｔｏ Ｍｕｌｔｉｐｌｅ Ｔｅｍｐｅｒａｔｕｒｅ Ｒｅｇｕｌａｔｅｄ Ｂｌａｎｋｅｔｓ ａｎｄ Ｍｅｔｈｏｄ Ｔｈｅｒｅｆｏｒ）（代理人整理番号０１０７／００３４）という名称の同時係属出願に、各最適流量で異なる寸法の患者用加温ブランケットを膨張させるためのシステムが開示されている。’００３３システムの場合には、システムを作動するために少なくとも１つのスイッチを作動しなければならない。’００３４システムの場合には、システムの出口のところに設置されているセンサが、ブランケットを膨張させるための空気の流量を制御するためのフィードバックを提供する。このようなフィードバック・システムの場合、高価なセンサ及びそれに関連するフィードバック回路が必要になる。’００３３及び’００３４出願の各開示は、参照により本明細書に組み込むものとする。

本発明は、上記出願に開示されているように、ユーザがスイッチを作動しなくても、又は高価なセンサ及びフィードバック・システムを使用しなくても、種々の寸法のブランケットを自動的に最適状態に膨張させる対流加温装置を開示している。

本発明の対流加温装置は、異なる寸法のブランケットがそれぞれ所望の圧力に最適状態に膨張することができるように、種々の流量で例えば、空気などの流体を供給することができる。本発明の対流加温装置による異なる流量の供給は、可変速度ブロワ、又はそこを通る空気の量を制御することができるように選択的に制御可能な開口部を有する絞り弁又は弁により行うことができる。

本発明の第１の実施の形態は、膨張させることができる本体と、本体への流体経路を提供するための入口又はホース・コンジットと、本体を最適状態に膨張させるために必要な空気の流量を表示するための本体上に位置するコード又はマーカとを有する患者用加温ブランケットを提供する。ブランケットは、ブランケットへの流体経路を確立するために加温装置をブランケットの入口と合致することができるようにする出口と、加温装置内のプレナム内で空気を加熱するためのヒータと、出口に加熱した空気を送るためのエアブロワと、ブランケット上のコードを読み取り又は検出するために出口に対して位置する少なくとも１つのセンサと、ブランケットを加温装置と結合した場合に、出口に供給される加熱空気の流量を制御するための制御装置手段とを有する対流加温装置を含むシステムと一緒に使用される。ブランケットの上のコードは、センサにより読み取られ、コードを表す信号がブランケットから検出又は感知した流量に従ってブランケットの膨張を制御する制御手段に送られる。

本発明の第２の実施の形態は、膨張させることができる本体と、本体への流体経路を提供するための入口と、本体を最適状態に膨張させるために必要な空気の流量を表示するための本体上に位置するコードとを有する患者用加温ブランケットを有するシステムを備える。第２の実施の形態のシステムは、さらに、ブランケットの入口と合致させるための出口と、プレナム内で空気を加熱するためのヒータと、出口に異なる流量で加熱した空気を送るために可変速度で動作できるようにするエアブロワと、コードを読み取るために出口に対して位置する少なくとも１つのセンサと、ブランケットの入口を加温装置の出口と合致させた場合に、ブランケット上のコードが加温装置のところのセンサにより読み取られ、コードを表す信号が、コードが示す流量でブランケットに加熱空気を送るために、選択した速度で動作するようにブロワを選択的に制御するための制御装置手段に送られるように、エアブロワの動作速度を制御するための制御装置手段とを有する対流加温装置を含む。

本発明の第３の実施の形態は、膨張させることができる本体と、本体への流体経路を提供するための入口と、本体を最適状態に膨張させるために必要な空気の流量を表示するための本体上に位置するコードとを含む患者用加温ブランケットを有するシステムを備える。第３の実施の形態のシステムは、さらに、ブランケットの入口と合致させるための出口と、プレナム内で空気を加熱するためのヒータと、出口に加熱した空気を送るためのエアブロワと、コードを読み取るために出口に対して位置する少なくとも１つのセンサと、ブランケットを加温装置に結合した場合に、センサにより読み取られたコードを表す信号が、コードが指定する流量に対応する量で加熱空気の出力を選択的に調整するための弁を制御するために使用されるように、所与の時間にエアブロワから出口への加熱空気の量を調整することができる弁とを有する対流加温装置を含む。

本発明は、さらに、出口と、出口と流体で連絡しているプレナムと、プレナム内で空気を加熱するためのヒータと、出口に加熱空気を送るためのブロワと、膨張させるために加温装置に接続することができる加温ブランケットとを有する空気対流加温装置の組合せ実施の形態を含む。組合せ実施の形態のブランケットは、その入口の近くに位置する流量コードを備え、組合せの加温装置は、ブランケットの入口を加温装置の出口と合致させた場合に、ブランケットを膨張させるために加熱空気がコードが示す流量で加温装置に自動的に供給されるように、コードを検出するためのその出口近くに位置する少なくとも１つのセンサを備える。

それ故、本発明は、加温装置が、ブランケットに最適な流量で加熱空気を自動的に出力することができるように、加温装置にそれに結合するブランケットのタイプを識別するために、加温装置に接続するブランケットのところのコード又はマークを使用する。加熱され、ブランケットに供給される空気の温度も、コードにより調整することができる。

添付の図面を参照すれば、本発明を最もよく理解することができるだろう。

図１を参照すると、点線２で示す枠で囲まれて示されている本発明の対流加温装置は、スイッチング電源３及び幹線ボード４を含む。幹線ボード４は、モータ制御装置６及び制御盤７の両方に、電力を供給するために使用されるヒューズ（ｆ）及び継電器（ｋ）を含む。誘導放電を防止するために、フェライト・ビーズ８がＡＣ電力の入口のところに位置していて、もう１つのフェライト・ビーズ１０が制御盤の出口のところに位置する。ＡＣフィルタ・アセンブリ１１は、ＡＣ電力線からの遷移を濾過する。

モータ制御装置６は、幹線ボード４から供給される電力により、本発明の目的のためには、出口ホース１４に空気などの流体を移動し、供給し、又は吹きつける流体移動装置と見なすことができるエアブロワ１２の動作を制御する。図ではブロワ１２はプレナム１６内に位置していて、プレナム１６内にはシステムの出口に接続しているホース１４の方向にブロワ１２により送られる空気を加熱するためのヒータ１８も位置する。実際には、ホース１４は、その入口１９を通して２１のような加温ブランケットが接続された対流加温装置の出口であると見なすことができる。

制御盤７は、他の回路も含んでいるが、電力オン及び自己試験回路と、例えば、約３６〜４４℃のような所与の温度範囲に加熱流体を維持するために、ホース１４の遠位端のところのサーミスタ２０ａを監視する温度制御回路と、温度が予め定めた温度より低いことを示す低温インジケータと、ヒータの温度が所与の温度を決して超えないようにするために、ホース１４の遠位端のところのサーミスタ２０ｂを監視する温度過昇管理回路を含む。これらの回路の大部分の各動作は、参照により本明細書に組み込むものとする米国特許第６，２５９，０７４号に開示されている。

図に示すように、サーミスタ２０ａ及び２０ｂは、着脱式ソケット２２を通して制御盤７に接続している。システムに空気ホース１４が取り付けられていることを示すホース・スイッチ２４も制御盤７に接続している。万一ホース１４が外れたり、緩んだりした場合には、ホース・スイッチ２４は、空気ホースが取り付けられていないことを検出し、システムはアラームを発するか、又はユーザに空気ホースがシステムの出口に取り付けられていないこと、又は空気ホースがシステムの出口に固定されていないことを知らせる。

さらに、システム２は、システムの前部パネルであるメンブレン・スイッチ・アセンブリ２６を含む。このメンブレン・スイッチ・アセンブリは、システムがオンになっているのか、又はスタンバイ状態にあるのかを示すインジケータを含む。また、図１の実施の形態の前部パネル上には、ヒータにより加熱される空気の温度の周囲温度、低温、中間温及び高温をそれぞれ示す４つのスイッチＡ、Ｌ、Ｍ及びＮが位置する。図にはシステムの前部パネルから手動で選択することができるように示してあるが、以下に説明する本発明の患者用加温ブランケットを使用すれば、本発明のブランケットを本発明の対流加温装置と結合した場合、ヒータにより加熱する空気の温度を実際には自動的に制御することができる。インジケータ２８は、ホース１４の遠位端の温度を表示するために前部パネル上に位置する。

本発明の場合には、流量制御回路３０はメンブレン・スイッチ・アセンブリ２６と電気的に連絡している。流量制御回路３０も、線３２ｂを通してモータ制御装置と電気的に連絡していて、線３２ａを通してソケット２２と電気的に連絡している。制御装置６は、ブロワが可変速度ブロワである場合、図４の実施の形態のところで説明するように、エアブロワ１２の動作速度を制御することができる。別の方法としては、制御装置６は、図５の実施の形態のところで以下に説明するように、所与の時間内に加温ブランケットに出力される空気の量を制御するために、弁又は絞り弁の開口部を選択的に制御することができる。可変速度エアブロワ及び選択的制御絞り弁の実施の形態は、上記同時係属出願’００３３及び’００３４にそれぞれ開示されている。

図２は、本発明の患者用加温ブランケットの平面図である。このようなブランケットは、本発明の譲受人が現在市販しているブランケットをベースとするものであってもよい。例えば、ブランケット３４は、本発明の譲受人が製造番号ＳＷ−２００１で製造している標準サイズの大人用ブランケットをベースとするものであってもよい。図に示すように、ブランケット３４は、図１の対流加温装置の出口ホース１４と合致することができる開口部３６を有する入口１９を有する。開口部３６を支持するために、ボール紙３８又は類似の材料のような一片の補強材が開口部３６の周囲にしっかりと形成されている。周知のように、ブランケット３４は、加熱空気などの流体が入口１９、より詳細には、入口の開口部３６を通して供給された場合に、膨張させることができる本体４０を有する。最適状態に膨張すると、加熱空気はブランケットでカバーされている患者４１を加温するためにブランケットの下面に適当に開けられたスリット又は開口部を通って外に出る。

本発明のブランケットの場合には、ブランケットを最適状態に膨張させるのに必要な流量、及びブランケットのタイプ、すなわち、大人用か、幼児用か、新生児用かを表示するためにコード又はマーカがブランケット上に表示されている。図２の例示としてのブランケットの場合には、コードは、開口部３６を囲んでいる同心リング４２ａ及び４２ｂの形で表示されている。２つのリングしか図示していないが、盤３８上には、追加の同心リングも表示することができることを理解されたい。この実施の形態の同心リング４２は、円を白くペンキで塗った場合のように光を反射するようにすることもできるし、又は円を黒又は他の類似の光を吸収する色で塗った場合のように、光を反射しないようにすることもできる。同心リングは、盤３８上に直接印刷することもできる。同心リングの代わりに、ブランケット３４上に位置するコードを、（図３に示すように）ブランケットを加温装置と結合した場合に、直接下に位置していて、センサにより検出することができるリングのこれらの一部からだけで構成することができる。また、コードは、適当な検出装置又はセンサにより検出又は感知した場合に、ブランケットを最適状態に膨張させるために必要な空気の流量を示す信号を供給するバーコード、磁気ストライプ又は何か他のマーカであってもよい。

図３は、図１の対流加温装置と、例えば図２のブランケット３４のような加温ブランケットの入口との間の出口ホース１４の合致又は結合の斜視図である。図３のブランケットの場合には、同心リング４２ａ及び４２ｂは、両方とも光を反射するリングである。対流加温装置からの出口ホースが加温ブランケットの入口１９と適切に合致した場合に、リング４２ａ及び４２ｂの対応する部分に、それぞれ上から適切に整合するホース１４上に装着されている１対のセンサ４４ａ及び４４ｂの形をしているセンサ手段を使用している。図３のセンサ４４ａ及び４４ｂは、それぞれ、同心リング４２ａ及び４２ｂが反射した光を検出又は感知することができる光センサである。リングが光を反射しないリングである場合には、例えば、リングが黒いペンキで描かれている場合には、センサは（１）信号を出力すると仮定する。一方、リングが光を反射する材料でできている場合には、又は例えば、白のような光を反射するペンキで描かれている場合には、リングにより反射した光は、センサにより検出され、センサによりゼロ（０）信号が出力される。光センサは、赤外線フォトトランジスタを備えることができる。

図３のブランケットの場合、２つの同心リングの上に２つのセンサがそれぞれ位置している場合には、出口ホースのところに位置する１対のセンサにより感知することができる４つの可能なシナリオ又は状態があり、センサは４つの対応する信号を出力することができる。各出力信号は、ブロワが動作することができる所与の速度、又は加温ブランケットを膨張させるために弁を通る空気の量を表すことができる。例えば、両方のセンサが光を反射するリング（白いリング）を検出した場合には、センサからの信号出力は００である。リング４２ａが白であり、リング４２ｂが黒である場合には、センサ４４ａ及び４４ｂは、光を反射しない状態／光を反射する状態を検出し、対流加温装置の制御回路に０１信号を出力する。リング４２ａが黒であり、リング４２ｂが白である場合には、１０信号が対流加温装置に送られる。最後に、両方のリングが黒である場合には、センサにより対流加温装置の制御回路に１１信号が供給される。

００信号を受信した場合には、００検出状態は、識別した最低流量を表していると仮定して、対流加温装置の制御回路は、（図４の実施の形態のように）可変速度ブロワの速度を遅くすることにより、又は（図５の実施の形態のように）可変制御弁のアパーチャを狭くすることにより、所定の最低量の単位時間当たりの空気量を出力する。出口ホースのところのセンサ手段が送った他の信号（０１，１０，１１）を受信した場合には、対流加温装置の制御回路は、同じプロセスを反復する。説明のために、００信号は、加温装置に供給される約１１００フィート（約３３５．３ｍ）／分の空気の最低流量に対応するものと仮定する。０１信号は、約１３００フィート（約３９６．２ｍ）／分の空気の流量を示す。１０信号は、約１７５０フィート（約５３３．４ｍ）／分の空気の流量を示す。１１信号は、対流加温装置により要求され、対流加温装置によりブランケットに供給される約２１００フィート（約６４０．１ｍ）／分の空気の最高の流量を示す。

複数の患者用の加温ブランケットが存在する。このようなブランケットとしては、例えば、標準サイズの大人用ブランケット、子供用ブランケット、及び新生児用ブランケットがある。本発明の場合には、例示としての大人用ブランケットに対するコードは、図３に示すようなものであると仮定する。すなわち、両方の同心リングが黒であり、それ故、光がセンサに対して反射しないと仮定する。子供用ブランケットの場合には、黒／白（１０）状態が、ブランケットのところに位置する同心リングのコードからセンサにより検出されるものと仮定し、１０信号がセンサにより対流加温装置の制御回路に供給されるものと仮定する。１０信号を受信した場合、対流加温装置は、子供用ブランケット用の最適膨張速度と見なされる約１７００フィート（約５１８．２ｍ）／分の流量で加熱空気を出力する。新生児用ブランケットの場合には、その上の同心リング・コードが、白／黒（０１）状態を表すものと仮定し、センサはそれに従って対流加温装置の制御回路に０１信号を出力する。０１信号は、新生児用ブランケットを最適状態に膨張させるために、対流加温装置に、約１３００フィート（約３９６．２ｍ）／分の流量で、加熱空気をブランケットに出力させる。図３に示す例示としての２つのリングの実施の形態コードが識別することができる最低流量は、もっと小さな寸法のブランケットでも最適状態に膨張させることができる。

図３には同心リングは２つしか図示していないが、すでに説明したように、２つより多くの複数の同心リングも使用することができることを理解されたい。例えば、３つのリング・コードを使用した場合には、加温装置の出口のところに位置するセンサ手段は、対応する数の可能な出力信号とともに、８つの異なる状態を検出することができる。

図３は同心リングを示しているが、他のタイプのコードも使用することができることを理解されたい。このようなコードは、患者用加温ブランケットの入口近くに位置するバーコード、磁気リング又は磁気ストライプを含むことができる。もちろん、使用するコード、マーカ又はマーキングのタイプにより、対応するタイプのセンサを対流加温装置の出口近くに装着しなければならない。例えば、バーコードを走査するために光センサを使用することができるし、ブランケット上の磁気ストライプ又はリングを感知するために磁気センサを使用することができる。それ故、複数の同心磁気リングを備えるコードがブランケット上に位置する場合には、例えば、ホール効果トランジスタのような対応する数の磁気センサを含む磁気センサを、磁気リングの各磁化状態を検出するために加温装置の出口のところに設置することができる。

ブランケットに供給する加熱空気の流量を制御するために使用できるほかに、ブランケットからセンサ手段が検出した信号は、加熱空気の温度を制御するためにも使用することができる。例えば、小児用ブランケット、より詳細に説明すると、小児用ブランケットでカバーされている子供は、大人用ブランケットでカバーされている大人よりももっと低い温度の加温を必要とする場合がある。それ故、小児用ブランケットを検出した場合には、対流加温装置の制御回路に送られる信号は、例えば、大人用ブランケット用の４４℃よりも低い小児用又は新生児用ブランケット用の約４０℃のような、もっと低い温度で空気を加熱するように加温装置のヒータを制御する。これは対流加温装置が大人用ブランケットのために前に使用されたと仮定した場合である。もちろん、対流加温装置が、新生児用ブランケットと一緒に使用された場合で、加熱空気の温度がすでに３６〜４０℃である場合には、新生児用又は小児用加温ブランケットが加温装置と結合している場合、加熱空気の温度は同じ温度のままである。

図４は、制御回路及び対流加温装置によりブランケットに供給される加熱空気の流量を制御するための可変速度モータ、及び対流加温装置の出口とブランケットの入口との間の関係を示す。

図５は、制御回路及び別の対流加温装置により供給される加熱空気の流量を制御するために制御回路が制御する可変弁又は絞り弁、及び対流加温装置の出口とブランケットの入口との間の関係を示す。

特に図４を参照すると、図では、患者用加温ブランケットの入口１９は、入口の開口部３６用の支持体３８を含んでいる。図では。開口部３６を囲んでいる支持体３８上に、２つの同心リング４２ａ及び４２ｂが位置する。図４の実施の形態の場合には、リング４２ａは、黒又は光を反射しないリングであり、一方、リング４２ｂは、白又は光を反射するリングである。同心リング４２ａ及び４２ｂ両方は、患者用加温ブランケットの入口１９の近くに位置するコード又はマーカであると見なすことができる。

加温ブランケットの入口１９に合致するのは、ホース１４の端部１４ａである。本発明の場合、ホース１４も、対流加温装置の出口であると見なすことができる。図に示すように、センサ４４ａ及び４４ｂは、ホース１４の一部に装着しているために、これらセンサは、ホースの端部１４ａがブランケットの入口１９の開口部３６と合致した場合に、リング４２ａ及び４２ｂの対応する部分の上にくる。センサ４４ａ及び４４ｂは、図４の実施の形態に点線で示す制御回路３０から、より詳細に説明すると、線４６を通して速度選択回路４８から電力の供給を受ける。センサ４４ａ及び４４ｂから出力された信号は、線５０を通して制御回路３０内の速度選択回路４８に供給される。名前が示すように、速度選択回路４８は、本質的には、ファン５４を駆動するためのモータ５２を作動する速度を選択し、モータ５２は、加熱空気を加温ブランケットへ供給するための出口１４の方向に向ける。オプションとしての１つ又は複数の速度インジケータ５６は、ブランケットを膨張させる目的で空気を吹き込むためにモータ５２が回転する速度をユーザに表示するために、例えば、そのパネル２６のような図１の対流加温装置上に設置することができる。

速度選択回路４８の出力は、必要に応じて、１対の分離ドライバ５８ａ及び５８ｂに送られる。速度選択回路４８及び分離ドライバ５８ａ及び５８ｂは、図４の実施の形態の場合には、サブ制御回路６０であると見なすことができる。サブ制御回路６０内の構成要素に対する電力は、電源３により供給される。オプションとしての分離ドライバ５８ａ及び５８ｂの出力は、それぞれ分離受信機６２ａ及び６２ｂに送られる。分離ドライバ及び受信機を使用することにより、サブ制御回路６０内の速度選択回路４８は、必要な場合には、交流線からの遷移電圧から絶縁される。図４の実施の形態及び図５のところで説明する実施の形態の場合には、４つだけの異なる状態を検出することができ、４つの対応する速度が使用されると見なされるので、速度選択回路４８からの出力を受信するための１対の分離ドライバ／分離受信機だけを図示してある。

分離受信機６２ａ及び６２ｂから出力された各信号は、スイッチ６４ａ及び６４ｂに送られ、これらスイッチは共に、４つの可能な信号を、モータ速度制御装置６６に供給し、モータ速度制御装置６６は、図１の対流加温装置の全体図のモータ制御装置６で表すことができる。モータ速度制御装置６６は、ファン５４を駆動するためのモータ５２の速度を制御する可変速度モータ・ドライバ６８に供給される出力を有する。

すでに説明したように、図４の実施の形態の場合には、リング４２ａ及び４２ｂの状態により、すなわち、これらの各リングが光を反射するかしないかにより、出口１４に供給される空気の流量に影響を与えるモータ５２の回転速度が制御される。それ故、図２に示すような大人用ブランケットがその入口のところに黒／黒のコードを有していると仮定し、さらにこのような黒／黒のコードがブランケットを最適状態に膨張させるのに高速（２１００フィート（６４０．１ｍ）／分）の空気の流量を必要とすることを対流加温装置に表示すると仮定し、対流加温装置の出口１４を、ブランケットの入口１９と合致した場合に、入口のところのコードは、センサを通して、加温ブランケットを最適状態で膨張させることができるように、約２１００フィート（約６４０．１ｍ）／分の流量で、ブランケットに加熱空気を送る回転速度で動作させるために、モータ５２を作動しなければならない対流加温装置の制御回路３０に信号（１１）を供給する。

一方、新生児用ブランケットを対流加温装置に結合し、新生児用ブランケットの入口のところのコードが白／黒である場合には、このような（０１）コードが、約１３００フィート（約３９６．２ｍ）／分の空気の流量を指定していると仮定して、制御回路３０は、新生児用ブランケットを所望の最適な流量で膨張させることができるように、１３００フィート（３９６．２ｍ）／分の流量で新生児用ブランケットを膨張させる目的で加熱空気を送るような回転速度で動作するようにモータ５２に指示する。

ブランケットに供給される加熱空気の流量を制御するほかに、ブランケットの入口のところのコードは、各対応する最適な流量で異なるブランケットに異なる温度の加熱空気を供給することができるように、加温装置のプレナムのところで加熱される空気の温度を変化するように、対流加温装置の制御回路に指示することもできる。例えば、小児用ブランケットによりカバーされている子供の場合、又は新生児用ブランケットによりカバーされている幼児の場合、子供又は幼児を加温するためのブランケットから外に出る加熱空気の温度を、成人患者を加温するための大人用ブランケットからの温度よりももっと低い温度にしなければならない。それ故、対流加温装置の出口のところのセンサ手段が、例えばブランケット上の上記０１コードを検出することにより、小児用又は新生児用ブランケットがそれに結合していたことを検出した場合には、成人患者を加温するために使用する約４４℃の代わりに、小児用又は新生児用ブランケットの場合には、空気の温度を子供用又は幼児患者用の約４０℃に低減する。

図５は、加温ブランケットに供給される加熱空気の流量が電気機械絞り制御装置７２により制御される、可変弁又は絞り弁７０により制御される対流加温装置の他の実施の形態である。弁７０及びその制御装置７２を除いて、図５の実施の形態のすべての他の構成要素は、図４の構成要素と同じものであり、それ故、同じ参照符号がついている。

図５の実施の形態の場合には、モータ５２は、例えば約２１００フィート（約６４０．１ｍ）／分の一定の空気の流れを供給するように、ファン５４を駆動するために一定の回転速度で動作する。出口１４を通過することができる空気の量は、弁７０の可変サイズのアパーチャ（図示せず）により制御される。弁７０のアパーチャのサイズは、図４のところですでに説明したのと同じ信号を入力として受信する、電気機械絞り制御装置７２により制御される。それ故、ブランケットの入口の近くのコードを検出する出口１４のところのセンサを通して、対流加温装置と結合しているブランケットのタイプに依存する制御装置７２が受信する信号により、所望の流量の加熱空気を、ブランケットを最適状態に膨張させるためにブランケットに送ることができるように、弁の開口部の大きさが適当な大きさになるように制御装置７２が制御する。絞り弁７０の出口に送られる空気の選択的制御量からの増大した背圧は、大気に排出されるか、又は適当な安全弁（図示せず）により入口にバイパスされる。上記のように、加熱空気の温度も対流加温装置のところでセンサが読み取ったコードにより調整される。

加温ブランケット上の図のコードは、図３〜図５においては、同心リングにより表示してあるが、加温装置の出口のところに適当なタイプのスキャナ又は検出装置を設置しさえすれば、バーコード又は磁気ストライプのような他のタイプのコードも使用できることを理解されたい。

本発明の対流加温装置の全システムの略図である。 本発明の例示としての患者用加温ブランケットである。 本発明の対流加温装置の出口ホースの、本発明の患者用加温ブランケットの入口開口部への合致を示す図面である。 電子流量制御回路により動作する可変速度ブロワを有する図１の対流加温装置システムと結合している本発明の患者用加温ブランケットのブロック図である。 電気機械式流量制御回路により動作できるように制御される可変弁を含む、図１の対流加温装置と結合している本発明の加温ブランケットを示す略図である。

Claims (4)

1. 膨張させることができる本体と、
   前記本体への流体経路を提供するための入口と、
   ブランケットの前記入口の補強材に印刷されて異なったサイズのブランケットにより異なるコードであって、前記本体を最適状態に膨張させるために必要な空気の流量を指示するための前記本体上に前記入口を支持する一片の前記補強材に印刷された磁気リングを形成するコードとを、
   有する患者用加温ブランケットと、
   前記ブランケットへの流体経路を確立するために前記入口と合致させるための出口を有するホースと、
   対流加温装置内のプレナム内で空気を加熱するためのヒータと、
   前記出口に前記加熱空気を送るためのエアブロワと、
   前記対流加温装置内の制御回路によって電力が供給され、前記補強材上の前記磁気リングの各々の磁気状態を検出して前記コードを読み取るために、前記ホースの出口が前記本体の入口と合致したときにだけ前記ホースに備えられた前記出口に対して位置する磁気センサと、
   前記センサから得られた前記コードの読み取りに応じて前記出口に供給される前記加熱空気の流量を制御するための制御装置手段とを、
   有する前記対流加温装置とを備え、
   前記ブランケットの前記入口が前記加温装置の前記出口と合致した場合に、前記コードが前記センサにより読み取られ、前記コードを表す信号が、前記コードが指示する流量で前記ブランケットを前記加熱空気により制御可能に膨張させるために、前記制御装置手段に供給され、前記エアブロワと前記加熱空気の流量を制御するための全ての回路が前記対流加温装置内に存在し、前記コードは前記対流加温装置内の前記回路又は前記制御装置手段の一部を構成するものではなく、前記センサの動作を制御するものでもないシステム。
2. 前記エアブロワが、可変速度エアブロワであり、前記制御装置手段が、前記加熱空気が前記コードが指定する流量で前記ブランケットに供給されるように、前記信号に応じて前記出口に空気を送るように前記ブロワの速度を制御する、請求項１に記載のシステム。
3. 前記ブロワにより前記出口に送られた空気の量を調整することができる弁をさらに備え、前記制御装置手段が、前記コードが指定する流量で前記出口に供給される加熱空気の量を調整するために前記弁を作動する、請求項１に記載のシステム。
4. 前記ヒータが、前記ブランケットに供給される前記加熱空気の温度が、前記コードの検出に応じて調整されるように、空気を加熱するための熱量を変化するために調整される、請求項１に記載のシステム。

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