JP5088503B2 - 環状アセタール構造を有する含フッ素単量体 - Google Patents

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Description

本発明は、環状アセタール構造を有する新規な含フッ素単量体に関する。本発明の環状アセタール構造を有する含フッ素単量体は、その重合体が可視光から波長200nm以下までの幅広い波長領域において優れた透明性を有し、また優れた撥水性を有することから、光機能性材料、コーティング材料等の原料として有用である。
更に、その重合体がArFレーザー光に対して優れた透明性を有すること、構造の選択により撥水性、脂溶性、酸分解性、加水分解性など各種性能の調整が可能であることから、例えばフォトレジスト用添加剤又は保護膜材料等の水液浸ArFレーザー露光リソグラフィー材料を構成するポリマー単量体として特に有用である。
近年、LSIの高集積化と高速度化に伴い、パターンルールの微細化が急速に進んでいる。その背景には露光光源の短波長化があり、例えば水銀灯のi線(365nm)からKrFエキシマレーザー(248nm)への短波長化により64Mビット(加工寸法が0.25μm以下)のDRAM(ダイナミック・ランダム・アクセス・メモリー)の量産が可能になった。更に集積度256M及び1G以上のDRAM製造を実現するため、ArFエキシマレーザー(193nm)を用いたリソグラフィーが本格的に検討され、高NAのレンズ(NA≧0.9)と組み合わせることにより65nmノードのデバイスの量産が可能となった。その次の45nmノードのデバイス製作には波長157nmのF2レーザーの利用が候補に挙げられたが、コスト面でのデメリットに加え、レジストの性能不足等に代表される多くの問題により適用が先送りされた。そして、F2リソグラフィーの代替として提案されたのがArF液浸リソグラフィーであり、現在、集中的に開発が行われている(非特許文献1:Proc.SPIE.Vol.4690、xxix(2002))。
ArF液浸リソグラフィーでは投影レンズとウエハーの間に水を含浸させ、水を介してArFエキシマレーザーを照射する。193nmにおける水の屈折率は1.44であるため、NAが1.0以上のレンズを使ってもパターン形成が可能になり、理論上はNAを1.44にまで上げることができる。NAの向上分だけ解像力が向上し、NAが1.2以上のレンズと強い超解像技術の組み合わせで45nmノードの可能性が示唆されている(非特許文献2:Proc.SPIE.Vol.5040、p724(2003))。
しかし、レジスト膜上に水が存在した状態で露光を行うと、レジスト膜内で発生した酸やレジスト材料に添加されている塩基性化合物の一部が水層に溶出し、その結果としてパターンの形状変化やパターン倒れが発生する可能性がある。また、レジスト膜上に残った微量の水滴がレジスト膜中に染み込むことにより欠陥が発生する可能性も指摘されている。これらの欠点を改善するため、ArF液浸リソグラフィーではレジスト膜と水の間に含フッ素材料を用いた保護膜を設けることが提案された(非特許文献3:2nd Immersion Work Shop:Resist and Cover Material Investigation for Immersion Lithography(2003))。
含フッ素保護膜材料のうち、パーフルオロアルキル化合物からなる保護膜は、塗布膜厚制御のための溶剤及び露光後の保護膜の剥離にフロンが用いられている。周知の通り、フロンは環境保全の観点からその使用が問題となっている上、保護膜の塗布と剥離に専用のユニットを増設しなければならないことなどを考えると実用面での問題が大きい。
上記保護膜の実用面での欠点を軽減する手段として、アルカリ現像液可溶型の保護膜が提案された(特許文献1:特開2005−264131号公報)。アルカリ可溶型保護膜は、フォトレジスト膜の現像時に同時に保護膜の剥離ができるため、専用の剥離ユニットを必要としない点では画期的である。しかし、保護膜材料の塗布用溶媒はフォトレジスト層を溶解するものは選択できないうえ、保護膜の塗布専用のユニットが必要となるなど、実用面での改善の余地は依然として残っている。
レジスト膜内への水の浸透を抑制する方法としては、疎水性含フッ素化合物をレジスト材料に添加する手法が提案されている(特許文献2:特開2006−48029号公報)。この方法はレジスト保護膜の利用に比べ保護膜の成膜と除去にかかる工程が不要である点で有利である。しかし、これらの疎水性含フッ素化合物をレジスト材料に添加すると、レジスト膜表面の接触角、特に現像後の接触角が増大し、ブロッブ欠陥と呼ばれる欠陥が発生し易くなる。そこで水のバリアー性は高く保ちながら、現像後のレジスト表面の接触角を低くできるようなレジスト添加剤の開発が望まれ、また更なる性能向上のため、これらの設計思想を反映し、かつ望ましくは要求される種々の性能に応じて構造の調整が可能な新規単量体の開発が強く望まれている。
Proc.SPIE.Vol.4690、xxix(2002) Proc.SPIE.Vol.5040、p724(2003) 2nd Immersion Work Shop:Resist and Cover Material Investigation for Immersion Lithography(2003) 特開2005−264131号公報 特開2006−48029号公報 特開2006−152255号公報
本発明は上記事情に鑑みなされたもので、光機能性材料、コーティング材料等の原料として有用なものであって、その重合体が波長200nm以下の放射線に対して優れた透明性を有し、また優れた撥水性を有すると共に、構造の選択により撥水性、脂溶性、酸分解性、加水分解性など各種性能の調整が可能であり、例えばフォトレジスト用添加剤又は保護膜材料等の水液浸ArFレーザー露光リソグラフィー材料を構成するポリマー単量体として特に有用で、かつ入手容易な取り扱いしやすい原料から製造可能な新規単量体を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成するため、鋭意検討を重ねた結果、後述の方法により、下記一般式(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2)及び(4−2)で示される環状アセタール構造を有する含フッ素単量体が高収率かつ簡便に得られ、更にこれらの含フッ素単量体を重合して得られる重合体が優れた撥水性を有すると共に、構造の選択により性能の調整が可能であることを見出し、本発明を完成させたものである。
すなわち、本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、下記に示す環状アセタール構造を有する含フッ素単量体を提供する。
[1]下記一般式(2−1)で表される環状アセタール構造を有する含フッ素単量体。
Figure 0005088503
[式中、A1は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部がカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基を表し、これらのうち少なくとも一つは重合性不飽和基を含む一価の有機基を表す。R1、R2、R3、R4は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。
上記重合性不飽和基は、下記一般式(5)で表されるアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又は、α−トリフルオロメチルアクリル酸エステル構造からなる基である。
Figure 0005088503
(式中、R15は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。破線は結合手を表す。)]
[2]R1、R2、R3、R4の炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基が、一価の炭化水素基、アルコキシ基又はアシロキシ基、又はこれらの基中の水素原子の一部がハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基又はアルコキシアルコキシ基に置換された基、 1 、R 2 、R 3 、R 4 の少なくとも2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に形成した環が、炭素数3〜12の脂環式炭化水素、又はその水素原子の一部が水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基又はアルコキシアルコキシ基で置換されたものである[1]記載の含フッ素単量体。
以上のように、本発明により、光機能性材料、コーティング材料等の原料として有用な、環状アセタール構造を有する新規含フッ素単量体が提供される。中でも、該単量体を用いた重合体は、波長200nm以下の放射線に対して優れた透明性を有し、また優れた撥水性を有すると共に、構造の選択により撥水性、脂溶性、酸分解性、加水分解性など各種性能の調整が可能であり、例えばフォトレジスト用添加剤又は保護膜材料等の水液浸ArFレーザー露光リソグラフィー材料を構成するポリマー単量体として特に有用である。
以下、本発明の実施の形態を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
本発明の含フッ素単量体は、下記一般式(1)で表される環状アセタール構造を有するものである。
Figure 0005088503
(式中、Rは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部が酸素原子、又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。Zは、両端で結合するアルキレンオキシ基と共に五員環又は六員環を形成し、重合性不飽和基を含む二価の有機基を表す。)
一般的に、アセタールは酸の作用により分解しやすいことが知られており、本発明の含フッ素単量体中の環状アセタール構造についても、例えば酸発生剤由来の酸の作用により分解する可能性が考えられる。その場合、環状アセタールの分解により親水性の高いヘミアセタール構造を生じ、ポリマー表面の接触角が低下するものと考えられる。
ここで、製造容易性の観点から、本発明の含フッ素単量体は、下記一般式(2),(3)又は(4)で表される構造であることがより好ましい。
Figure 0005088503
(式中、Rは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基を表し、これらのうち少なくとも一つは重合性不飽和基を含む一価の有機基を表す。R1、R2、R3、R4は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、該環は、少なくとも該環の形成に関与することのない残りの基が重合性不飽和基を含まない場合は、重合性不飽和基を含む。R5、R6、R7、R8、R9、R10はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基を表し、これらのうち少なくとも一つは重合性不飽和基を含む一価の有機基を表す。R5、R6、R7、R8、R9、R10は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、該環は、少なくとも該環の形成に関与することのない残りの基が重合性不飽和基を含まない場合は、重合性不飽和基を含む。R11、R12、R13、R14はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基を表し、これらのうち少なくとも一つは重合性不飽和基を含む一価の有機基を表す。R11、R12、R13、R14は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよく、該環は、少なくとも該環の形成に関与することのない残りの基が重合性不飽和基を含まない場合は、重合性不飽和基を含む。)
上記一般式中のZ、R、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14で表される基の構造及び重合性不飽和基の置換位置は、製造の容易さ、目的の単量体の重合性、それらを用いて合成される重合体の物性等、種々の条件に合わせて任意に決めることができる。
Zは重合性不飽和基を含む二価の有機基である。より具体的には、重合性不飽和基を含む炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の二価の有機基を例示できる。例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルブチル基、メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、アダマンチルブチル基、メチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルブチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、フェニル基、トリル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基等のアリール基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基の一価の炭化水素基の水素原子の一つを単結合に置き換え、更に別の水素原子を重合性不飽和基に置き換えた二価の有機基であり、また、これらの基中の水素原子の一部がハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基等に置換されていてもよい。
Rは、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜20の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基である。具体的には、後述の−CO−A1、−CH(A2)−OA3であることが特に望ましいが、その他に、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、イコサニル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、2−メトキシエチル基、2−(ヘキサフルオロイソプロポキシ)エチル基、2−アセトキシエチル基、アセトニル基を例示できる。Rとして最適な構造を選択することにより、撥水性、脂溶性等の諸特性を要求性能に応じて調整することができる。
1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基であり、R1、R2、R3、R4のうち少なくとも一つは、重合性不飽和基を含む一価の有機基である。炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基として、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルブチル基、メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、アダマンチルブチル基、メチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルブチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基等の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基、フェニル基、メチルフェニル基、ナフチル基、アンスリル基、フェナンスリル基等のアリール基、ベンジル基、ジフェニルメチル基、フェネチル基等のアラルキル基等の一価の炭化水素基、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基等のアルコキシ基、ホルミルオキシ基、アセトキシ基等のアシロキシ基を挙げることができ、これらの基中の水素原子の一部がハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基等に置換されていてもよい。これらのうち、水素原子、水酸基、ハロゲン原子、メチル基、エチル基、プロピル基、tert−ブチル基、パーフルオロアルキル基が特に好ましい。重合性不飽和基を含む一価の有機基としては、重合性不飽和基そのものであるか、又は、上記一価の有機基の水素原子の一つを重合性不飽和基に置き換えた一価の有機基である。
1、R2、R3、R4は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。該環を形成する組み合せの典型的な例としては、R1とR2、R1とR3、R1とR4、R2とR3、R2とR4、R3とR4が挙げられる。この場合、形成される環としては、シクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、ビシクロ[2.2.2]オクタン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカン、アダマンタン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカン等の炭素数3〜12の脂環式炭化水素が例示でき、これらを含む縮合環でもよい。また、これらの脂環式炭化水素の水素原子の一部が水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基等に置換されていてもよい。
また、上記環は、少なくとも該環の形成に関与することのない残りの基(例えばR1とR2とで環を形成する場合はR3及びR4、R1とR3で環を形成する場合はR2及びR4)がいずれも上記重合性不飽和基を含まない場合、重合性不飽和基を含む。
5、R6、R7、R8、R9、R10とR11、R12、R13、R14は、それぞれ、R1、R2、R3、R4と同様のものを例示できるが、環を形成する組み合せの典型的な例としては、R5とR6、R5とR7、R5とR8、R6とR7、R6とR8、R7とR8、R7とR9、R7とR10、R8とR9、R8とR10、R9とR10が挙げられ、またR11とR12、R13とR14が挙げられる。
ここで、本発明の含フッ素単量体には性能上の必要に応じてアルカリ加水分解性を付与することが可能であり、その場合、本発明の含フッ素単量体は、下記一般式(2−1),(3−1)又は(4−1)で表される構造であることが好ましい。ヘミアセタール水酸基はアルコール水酸基に比べて酸性度が高いが、下記一般式(2−1),(3−1)又は(4−1)中のエステル結合は、隣接炭素に5つのフッ素原子が結合することにより更に酸性度が高くなったヘミアセタール水酸基とカルボン酸とのエステル、いわば混合酸無水物であるために、通常のアルコールとカルボン酸のエステルに比べて、大幅にアルカリ加水分解を受け易くなっており、例えばアルカリ現像液等により容易に加水分解されるものと考えられる。下記一般式(2−1),(3−1)又は(4−1)中のエステル結合が加水分解された場合は、親水性の高いヘミアセタール構造を生じるため、ポリマー表面の接触角が低下することになる。
Figure 0005088503
(式中、A1は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は前記と同様である。)
1は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、具体的にはメチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、ノナデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−メトキシエチル基、2−(ヘキサフルオロイソプロポキシ)エチル基、2−アセトキシエチル基、アセトニル基を例示できる。A1として最適な構造を選択することにより、アルカリ加水分解性、撥水性、脂溶性等の諸特性を要求性能に応じて調整することができる。
また、本発明の含フッ素単量体には性能上の必要に応じて、より高い酸分解性を付与することが可能であり、その場合、本発明の含フッ素単量体は、下記一般式(2−2),(3−2)又は(4−2)で表される構造であることが好ましい。下記一般式(2−2),(3−2)又は(4−2)中には酸に不安定なアセタール構造(−O−CH(A2)−OA3)が存在し、例えば酸発生剤由来の酸が近傍に存在すれば、非常に容易に分解するものと考えられる。下記一般式(2−2),(3−2)又は(4−2)中のアセタール部(−O−CH(A2)−OA3)が分解した場合、親水性の高いヘミアセタール構造が生じるため、ポリマー表面の接触角が低下することになる。
Figure 0005088503
(式中、A2は、水素原子、又は水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、また、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜18の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。A3は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、また、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。もしくは、A2とA3は結合して環状構造を形成してもよい。R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14は前記と同様である。)
2は、水素原子、又は水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、また、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜18の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、具体的には水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、イソブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、2−ペンチル基、3−ペンチル基、ネオペンチル基、n−ヘキシル基、2−ヘキシル基、3−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、オクタデシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−メトキシエチル基、2−(ヘキサフルオロイソプロポキシ)エチル基、2−アセトキシエチル基、アセトニル基を例示できる。
3は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、また、メチレン基の一部が酸素原子又はカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基であり、具体的には、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、tert−アミル基、n−ペンチル基、n−ヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロペンチルメチル基、シクロペンチルエチル基、シクロペンチルブチル基、シクロヘキシル基、シクロヘキシルメチル基、シクロヘキシルエチル基、シクロヘキシルブチル基、メチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルメチル基、エチルシクロヘキシルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.1]ヘプチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、ビシクロ[2.2.2]オクチルブチル基、メチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルメチル基、エチルビシクロ[2.2.2]オクチルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、トリシクロ[5.2.1.02,6]デシルブチル基、メチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルメチル基、エチルトリシクロ[5.2.1.02,6]デシルエチル基、アダマンチル基、アダマンチルメチル基、アダマンチルエチル基、アダマンチルブチル基、メチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルメチル基、エチルアダマンチルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルブチル基、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルメチル基、エチルテトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデシルエチル基、トリフルオロメチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、2,2,3,3,3−ペンタフルオロプロピル基、1−メチル−2,2,2−トリフルオロエチル基、2−メトキシエチル基、2−(ヘキサフルオロイソプロポキシ)エチル基、2−アセトキシエチル基、2−(1−アダマンチルカルボニルオキシ)エチル基、アセトニル基を例示することができる。
2とA3は結合してこれらが結合する炭素原子及び酸素原子と共に環状構造を形成してもよく、その場合、結合により形成される環状構造として、具体的にはテトラヒドロフラン環、メチルテトラヒドロフラン環、メトキシテトラヒドロフラン環、テトラヒドロピラン環、メチルテトラヒドロピラン環、メトキシテトラヒドロピラン環、1,4−ジオキサン環を例示できる。A2、A3として最適な構造を選択することにより、酸分解性、撥水性、脂溶性等の諸特性を要求性能に応じて調整することができる。
上記一般式(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)における重合性不飽和基としては、ラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の重合手段により重合可能な二重結合を有する基であればよい。重合性不飽和基を有する構造として、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン、トリシクロ[5.2.1.02,6]デカ−8−エン、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−3−エン等の不飽和炭化水素構造、ビニルオキシ基、アリルオキシ基等の不飽和エーテル構造、ビニルケトン、イソプロペニルケトン等のα,β−不飽和ケトン構造、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、α−トリフルオロメチルアクリル酸エステル、α−フルオロアクリル酸エステル等のα,β−不飽和エステル構造、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−5−カルボン酸エステル、テトラシクロ[4.4.0.12,5.17,10]ドデカ−8−エン−3−カルボン酸エステル等の不飽和炭化水素エステル構造が好ましい。これらのうち、下記一般式(5)で表されるα,β−不飽和エステル構造を含むものが特に好ましい。即ち、アクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又は、α−トリフルオロメチルアクリル酸エステル構造が、特に好ましく例示できる。
Figure 0005088503
(式中、R15は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。破線は結合手を表す。)
また、この場合、重合性不飽和基が下記一般式(6)又は(7)で表される不飽和炭化水素構造からなる基であってもよい。
Figure 0005088503
(式中、p、qはそれぞれ独立に1又は0を表す。破線は結合手を表す。)
ここで、上記Zの二価の有機基、R1〜R14のうちの重合性不飽和基を含む一価の有機基又は重合性不飽和基を含む環は、上記式(5),(6)又は(7)の基を含むことが好ましいが、この場合、式(5),(7)の重合性不飽和基は、その一本の結合手が三価の連結基のいずれか一本の結合手と結合することによりZ中又は上記重合性不飽和基を含有する環中に該重合性不飽和基として取り込まれた形態である。三価の連結基としては、水酸基、ハロゲン原子、アルコキシ基、アルコキシアルキル基、アルコキシアルコキシ基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基等で置換されていてもよい炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基より水素原子の1つを単結合(結合手)と置き換えた基が好ましい。また、式(5),(7)の重合性不飽和基がR1〜R14のうちの重合性不飽和基を含む一価の有機基に該重合性不飽和基として取り込まれる態様は、式(5),(7)の基がそのまま重合性不飽和基を含む一価の有機基として構成され、この基が結合する炭素原子(以下、これを炭素原子Cという)に直接結合する態様(即ち、式(5),(7)の結合手がこの炭素原子Cに直接結合する態様)、及び二価の連結基、好ましくは炭素数1〜10の直鎖状、分岐状又は環状のアルキレン基を介して上記炭素原子に結合する態様(即ち、式(5),(7)の結合手が上記二価の連結基を介して上記炭素原子Cに結合する態様)が挙げられる。
また、式(6)は、その結合手のうち一本又は二本がZ中あるいは上記R1〜R14のうちの重合性不飽和基を含む一価の有機基又は重合性不飽和基を含む環に該重合性不飽和基として取り込まれるための結合手とすることが好ましく、残りの結合手は水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基(その例示は上記と同様である)に結合していることが好ましい。
ここで、式(6)の結合手のうちの一本がZ中あるいは上記R1〜R14のうちの重合性不飽和基を含む一価の有機基又は重合性不飽和基を含む環に取り込まれる場合の態様は、上記式(5),(7)の結合手が結合する上記態様と同じである。
また、式(6)の結合手のうちの二本がZ又は重合性不飽和基を含む環中に取り込まれる態様としては、式(6)自体をZ又は該環とする態様、又は上記二本の結合手のうちの一方又は双方が上述した二価の連結基に結合した基をZ又は該環とする態様が挙げられ、更に重合性不飽和基を含む一価の有機基に取り込まれる態様としては、二本の結合手がそれぞれ上記二価の連結基と結合すると共に、これら連結基が適宜な炭素原子位置で該炭素原子と結合して環を形成して、これを重合性不飽和基を含む一価の有機基とする態様が挙げられる。
なお、式(6)において二本の結合手が例えば式(2)に結合する態様としては、下記式
Figure 0005088503
(式中、pは上記と同様である。)
で示されるスピロ環、及び下記式
Figure 0005088503
(式中、pは上記と同様である。)
で示される縮合環が例示される。
また、上記連結基としては、下記のものが例示される。
Figure 0005088503
本発明の環状アセタール構造を有する含フッ素単量体(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)において、Z、R1、R2、R3、R4、R5、R6、R7、R8、R9、R10、R11、R12、R13、R14で表される基の種類、組み合わせによっては、分子を構成する炭素原子が不斉炭素となる場合があり、エナンチオ異性体(Enantiomer)やジアステレオ異性体(Diastereomer)が存在し得るが、一般式(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)は、これらの立体異性体のすべてを代表して表す。これらの立体異性体は、単独で用いてもよいし、混合物として用いてもよい。
本発明の一般式(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)で表される環状アセタール構造を有する含フッ素単量体として、更に具体的には以下のものを例示できるが、これらのものに限定されない。なお、下記例でAcはアセチル基、Meはメチル基を示す(以下、同様)。
Figure 0005088503
Figure 0005088503
Figure 0005088503
Figure 0005088503
本発明の環状構造を有する含フッ素単量体の製造方法について説明する。
本発明の一般式(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)で表される環状アセタール構造を有する含フッ素単量体は、化合物の構造に応じて最適な方法を選択して製造するのが好ましい。一例として、対応するヘミアセタール化合物のO−アルキル化もしくはO−アシル化反応による製造法を例示できるが、この方法に限定されない。以下、下記一般式に示すヘミアセタール化合物(8)よりアセタール化合物(1)の合成を例に詳しく説明する。
Figure 0005088503
(式中、Z、Rは前記の通りである。Xは脱離基を表す。)
原料となるヘミアセタール化合物(8)は既知の方法(特開2006−152255号公報参照)により工業的に製造可能である。上記式中のXは脱離基を表し、具体的には塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原子、メタンスルホニルオキシ基等のアルカンスルホニルオキシ基、p−トルエンスルホニルオキシ基等のアレーンスルホニルオキシ基、アセトキシ基等のアシルオキシ基、ペンタフルオロフェノキシ基等のアリールオキシ基、イミダゾイル基等の含窒素脱離基を例示できる。Rがアルキル基である場合はRXはアルキル化剤であり、上記反応はO−アルキル化反応である。Rがアシル基である場合はRXはアシル化剤であり、上記反応はO−アシル化反応である。RXの使用量はヘミアセタール化合物(8)1モルに対し、0.3〜10モル、特に0.8〜5モルとすることが望ましい。
反応は無溶媒、又は溶媒中で行うことができる。溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール等のアルコール類、ヘキサン、ヘプタン、ベンゼン、トルエン、キシレン等の炭化水素類、ジエチルエーテル、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジグリム等のエーテル類、塩化メチレン、クロロホルム、1,2−ジクロロエチレン等の塩素系溶媒類、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチルピロリドン等の非プロトン極性溶媒類、ギ酸、酢酸等のカルボン酸類、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、アセトン、2−ブタノン等のケトン類、アセトニトリル等のニトリル類、ピリジン、トリエチルアミン等のアミン類、水の中から反応条件により選択して単独又は混合して用いることができる。反応温度は反応速度に応じて−40℃から溶媒の還流温度までの範囲で選択する。反応には塩基もしくは遷移金属の塩を添加することが、反応率を高めるために好ましい。反応に用いる塩基としては、ピリジン、トリエチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、4−ジメチルアミノピリジン、イミダゾール等のアミン類、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウムt−ブトキシド等のアルコキシ金属類、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の炭酸塩類、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド等の水酸化物類、水素化ナトリウム、水素化カリウム等の金属水素化物類、ブチルリチウム、エチルマグネシウムブロミド等の有機金属類、リチウムジイソプロピルアミド等の金属アミド類の中から反応条件により選択して単独又は混合して用いることができる。塩基の使用量はヘミアセタール化合物(8)1モルに対し、0.3〜20モル、特に0.8〜10モルとすることが望ましい。反応に用いる遷移金属塩としては、炭酸鉛、炭酸カドミウム、炭酸銀、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化銀、硝酸銀等の中から反応条件により選択して単独又は混合して用いることができる。塩基と遷移金属塩は単独でも混合して用いてもよい。また、反応には反応速度向上のために触媒としてヨウ化ナトリウム、ヨウ化リチウム、ヨウ化テトラブチルアンモニウム等のヨウ化物、臭化ナトリウム、臭化リチウム、臭化テトラブチルアンモニウム等の臭化物を加えてもよい。触媒を加える場合の添加量はヘミアセタール化合物(8)1モルに対し、0.001〜2モル、特に0.005〜0.5モルとすることが望ましい。反応時間はガスクロマトグラフィー(GC)や薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応を追跡して反応を完結させることが収率の点で望ましいが、通常0.1〜100時間程度である。反応混合物から通常の水系後処理(aqueous work−up)により目的のアセタール化合物(1)を得る。必要があれば化合物(1)は蒸留、クロマトグラフィー、再結晶等の常法により精製することができる。あるいは水系後処理(aqueous work−up)を行わず、反応で生じた塩をろ別後又は反応液を直接精製にかけることが可能な場合もある。ここでは、化合物(1)を例にしたが、本合成法は化合物(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)のいずれの製造にも適用可能である。
上述のようにして得られた本発明の環状アセタール構造を有する含フッ素単量体(1),(2),(3),(4),(2−1),(3−1),(4−1),(2−2),(3−2),(4−2)は、例えばラジカル重合、アニオン重合、カチオン重合等の常法によりホモポリマー、あるいは他の一種以上の重合性モノマーを共重合させて重合体を製造することができる。この場合の製造条件等は重合性不飽和結合、特に重合性二重結合を重合する公知の方法、条件を採用することができる。
本発明の含フッ素単量体は、特に、液浸リソグラフィー用レジスト材料に対する添加剤として、また液浸リソグラフィー用レジスト材料のレジスト膜上に形成するレジスト保護膜用材料として使用される重合体を製造するための単量体として好適である。
ここで、液浸リソグラフィーは、投影レンズとレジスト膜との間に水、アルカン等の屈折率が1以上の高屈折率液体を介在させて露光を行う方法を採用するものである。
本発明の含フッ素単量体から得られた重合体を液浸リソグラフィー用レジスト材料に添加したレジスト材料を用いて形成したフォトレジスト膜は、水に対する良好なバリアー性能を有し、フォトレジスト材料の水への溶出を抑制するため、液浸リソグラフィーにおいて保護膜を必要とせず、保護膜の形成等に要するコストを削減できる。また、上記フォトレジスト膜は、水に対して高い後退接触角を有するため、液浸露光の走査後にフォトレジスト膜の表面に液滴が残りにくく、膜表面に残存する液滴が誘発するパターン形成不良を低減することができる。
また、上記重合体は、液浸リソグラフィー用レジスト材料のレジスト膜を液浸時に保護する保護膜を形成する材料としても有効で、レジスト保護膜用材料として上記重合体を用いることにより、後退接触角が高いためにレジスト成分の溶出と水の浸透が抑えられる上、現像欠陥が少なく、現像後のレジストパターン形状が良好な液浸リソグラフィーを実現することができる。
なお、本発明の単量体から重合体を得る方法としては、常法が採用し得る。即ち、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと略記)等の開始剤を用いるラジカル重合、アルキルリチウム等を用いるイオン重合(アニオン重合)等の一般的重合手法を用いることが可能であり、これらの重合はその常法に従って実施することができる。このうち、ラジカル重合により製造を行うことが好ましい。この場合、重合条件は開始剤の種類と添加量、温度、圧力、濃度、溶媒、添加物等によって支配される。
ラジカル重合開始剤としては特に限定されるものではないが、例としてAIBN、2,2’−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(イソ酪酸)ジメチル等のアゾ系化合物、tert−ブチルパーオキシピバレート、ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、tert−ブチルパーオキシラウレート等の過酸化物系化合物、過硫酸カリウムのような水溶性重合開始剤、更には過硫酸カリウムや過酸化水素等の過酸化物と亜硫酸ナトリウムのような還元剤の組み合わせからなるレドックス系開始剤等が例示される。重合開始剤の使用量は種類や重合条件等に応じて適宜変更可能であるが、通常は重合させるべき単量体全量に対して0.001〜10モル%、特に0.01〜6モル%が採用される。
重合を行う際には、必要に応じて溶媒を用いてもよい。重合溶媒としては重合反応を阻害しないものが好ましく、代表的なものとしては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、γ−ブチロラクトン等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、トルエン、キシレン、シクロヘキサン等の脂肪族又は芳香族炭化水素類、イソプロピルアルコール、エチレングリコールモノメチルエーテル等のアルコール類、ジエチルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフラン等のエーテル系溶剤が使用できる。これらの溶剤は単独で用いても、2種類以上を混合して用いてもよい。重合溶媒の使用量は、目標となる重合度(分子量)、開始剤の添加量、重合温度等の重合条件に応じて適宜変更可能であり、通常は重合させる単量体の濃度が0.1〜95質量%、特に5〜90質量%になるように溶媒を添加する。
重合反応の反応温度は、重合開始剤の種類あるいは溶媒の沸点により適宜変更されるが、通常は20〜200℃が好ましく、特に50〜140℃が好ましい。かかる重合反応に用いる反応容器は特に限定されない。
このようにして得られた重合体の溶液又は分散液から、媒質である有機溶媒又は水を除去する方法としては、公知の方法のいずれも利用できるが、例を挙げれば再沈澱濾過又は減圧下での加熱留出等の方法がある。
このようにして得られた重合体をレジスト材料に配合する場合、レジスト材料としては公知の組成のものが使用できるが、上記重合体を下記ベース樹脂と混合して用いると、両者はスピンコート時に層分離を起こし、重合体はレジスト膜の上層に局在化する。その結果、レジスト表面の撥水性と滑水性能が向上すると共に、レジスト材料中の水溶性化合物のリーチングを抑制することができる。
ここで、レジスト材料は、ラクトン環及び/又は水酸基及び/又は無水マレイン酸由来の骨格を有し、酸の作用によりアルカリ現像液に可溶となる高分子化合物(ベース樹脂)を含む。ベース樹脂を構成する高分子化合物としては、(メタ)アクリル酸エステル系、(α−トリフルオロメチル)アクリル酸エステルと無水マレイン酸との共重合系、シクロオレフィンと無水マレイン酸との交互共重合系、ポリノルボルネン系、シクロオレフィン開環メタセシス重合系、シクロオレフィン開環メタセシス重合体の水素添加系ポリマー等が用いられ、その具体例は特開2008−111103号公報の段落[0072]〜[0120]に記載されている。なお、上記ベース樹脂を構成する高分子化合物は1種に限らず、2種以上を添加することができる。複数種の高分子化合物を用いることにより、レジスト材料の性能を調整することができる。
上記レジスト材料は化学増幅ポジ型レジスト材料として機能するため、高エネルギー線の露光により酸を発生する化合物(光酸発生剤)を含んでもよい。光酸発生剤の成分としては、高エネルギー線照射により酸を発生する化合物であればいずれでも構わないが、好適な光酸発生剤としてはスルホニウム塩、ヨードニウム塩、スルホニルジアゾメタン、N−スルホニルオキシイミド、オキシム−O−スルホネート型酸発生剤等が挙げられ、その具体例としては、特開2008−111103号公報の段落[0123]〜[138]に記載されている。光酸発生剤の添加量は、レジスト材料中のベース樹脂100質量部に対して0.1〜20質量部、好ましくは0.1〜10質量部である。光酸発生剤が20質量部以下であれば、フォトレジスト膜の透過率が十分大きく、解像性能の劣化が起こるおそれが少ない。上記光酸発生剤は、単独でも2種以上混合して用いることもできる。更に露光波長における透過率が低い光酸発生剤を用い、その添加量でレジスト膜中の透過率を制御することもできる。
本発明のレジスト材料は、更に、有機溶剤、塩基性化合物、溶解制御剤、界面活性剤、アセチレンアルコール類のいずれか1つ以上を含有することができる。
なお、上記重合体のレジスト材料への添加量は、上記ベース樹脂100質量部に対して0.1〜50質量部とすることができる。
また、上記レジスト材料を用いた液浸リソグラフィーも公知の方法を採用することができる。
上記重合体をレジスト保護膜材料として使用する場合、レジスト材料の構成、液浸リソグラフィーは上記と同様であり、またレジスト保護膜材料の使用態様も公知の態様、方法が採用し得る。
以下、実施例を示して、本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこれらにより限定されるものではない。
[実施例1]Monomer−1の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−1 50.0g、ピリジン40.8g、アセトニトリル100gの混合物を氷冷、窒素雰囲気下攪拌し、イソ酪酸クロリド22.0gを30分かけて滴下した。30分後、ヘキサン100gを加えて希釈、つづいて水400gを加えて30分攪拌し反応停止、過剰な試薬の分解を行った。通常の水系後処理(aqueous work−up)の後、減圧蒸留により精製を行い、目的物60.8gを得た(収率98%)。無色液体、沸点:63〜67℃/13Pa。NMR分析において、このものはモル比67:33のジアテレオマー混合物であった。
IR(薄膜):ν=2981,2940,2883,1774,1727,1639,1471,1452,1388,1336,1303,1282,1218,1155,1112,1081,1039,1004,939,927cm-1
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6中)、モル比67:33のジアテレオマー混合物:δ=1.11(0.99H、d、J=6.9Hz),1.12(0.99H,d、J=7.1Hz)、1.14(4.02H、d、J=6.9Hz)、1.66−1.70(3H、m)、1.85−1.90(3H、m)、2.70(0.33H、qq、J=7.1、6.9Hz)、2.74(0.67H、sep、J=6.9Hz)、4.65(0.67H、br.d、J=11.1Hz)、4.68(0.33H、dd、J=9.8、1.5Hz)、4.79(0.33H、br.d、J=9.8Hz)、4.85(0.67H、dd、J=11.1、2.7Hz)、5.80(0.67H、m)、5.82(0.33H、m)、6.08(0.67H、m)、6.09(0.33H、m)ppm。
19F−NMR(283MHz、DMSO−d6中)、モル比67:33のジアテレオマー混合物:δ=−124.32(0.67F、dq、J=250、17Hz)、−119.75(0.33F、dqd、J=246、17.4Hz)、−110.80(0.33F、d、J=246Hz)、−109.49(0.67F、d、J=250Hz)、−80.19(0.67F、d、J=17Hz)、−79.92(0.33F、d、J=17Hz)ppm。
参考例1]Monomer−2の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−2 32.0g、ヨウ化メチル28.4g、酸化銀(I)27.8g、酢酸エチル150gの混合物を40℃で24時間攪拌した。不溶分をろ別、減圧濃縮の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、目的物27.1gを得た(収率81%)。
参考例2]Monomer−3の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−3 40.8g、トリエチルアミン15.2g、ヨウ化ナトリウム1.5g、アセトニトリル200gの混合物にクロロメチルメチルエーテル10.5gを加え、50℃で16時間攪拌した。通常の水系後処理(aqueous work−up)の後、シリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製を行い、目的物43.0gを得た(収率95%)。
[実施例]Monomer−4の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−1の代わりにHemiacetal−4を、イソ酪酸クロリドの代わりに2,6−ノルボルナンカルボラクトン−3−カルボニルクロリドを用いた以外は実施例1に準じた方法により、Monomer−4を合成した。
参考例3]Monomer−5の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−3の代わりにHemiacetal−5を、クロロメチルメチルエーテルの代わりに2−クロロテトラヒドロピランを用いた以外は参考例2に準じた方法により、Monomer−5を合成した。
参考例4]Monomer−6の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−2の代わりにHemiacetal−6を、ヨウ化メチルの代わりにヨウ化イソブチルを用いた以外は参考例1に準じた方法により、Monomer−6を合成した。
参考例5]Monomer−7の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−3の代わりにHemiacetal−7を、クロロメチルメチルエーテルの代わりにクロロメチルメンチルエーテルを用いた以外は参考例2に準じた方法により、Monomer−7を合成した。
参考例6]Monomer−8の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−3の代わりにHemiacetal−8を、クロロメチルメチルエーテルの代わりに(1−クロロエチル)エチルエーテルを用いた以外は参考例2に準じた方法により、Monomer−8を合成した。
参考例7]Monomer−9の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−2の代わりにHemiacetal−9を、ヨウ化メチルの代わりに1,1,1,2,2,3,3,4,4,5,5,6,6−トリデカフルオロ−1−ヨードオクタンを用いた以外は参考例1に準じた方法により、Monomer−9を合成した。
参考例8]Monomer−10の合成
Figure 0005088503
イソ酪酸クロリドの代わりに無水酢酸を用いた以外は実施例1に準じた方法により、Monomer−10を合成した。
[実施例]Monomer−11の合成
Figure 0005088503
イソ酪酸クロリドの代わりにイソ吉草酸クロリドを用いた以外は実施例1に準じた方法により、Monomer−11を合成した。
無色液体、沸点:70℃/13Pa。
IR(薄膜):ν=2966,2935,2877,1779,1727,1639,1469,1452,1386,1371,1336,1301,1282,1216,1155,1110,1087,1039,1004,946,927cm-1
1H−NMR(600MHz、DMSO−d6中)、モル比65:35のジアテレオマー混合物:δ=0.89(1.05H、d、J=6.4Hz)、0.90(1.05H、d、J=6.4Hz)、0.92(1.95H、d、J=6.4Hz)、0.92(1.95H、d、J=6.4Hz)、1.66(1.05H、br.d、J=3.7Hz)、1.68(1.95H、br.d、J=3.2Hz)、1.86(1.95H、m)、1.87(1.05H、m)、1.90−2.05(1H、m)、2.31(0.35H、dd、J=15.6、7.3Hz)、2.36(0.65H、dd、J=15.5、6.8Hz)、2.37(0.35Hz、dd、J=15.6、6.4Hz)、2.40(0.65H、dd、J=15.5、6.9Hz)、4.63(0.65H、br.d、J=11.0Hz)、4.66(0.35H、dd、J=10.1、1.0Hz)、4.77(0.35H、br.d、J=10.1Hz)、4.83(0.65H、dd、J=11.0、2.3Hz)、5.78(0.65H、m)、5.81(0.35H、m)、6.06(0.65H、m)、6.08(0.35H、m)ppm。
19F−NMR(565MHz、DMSO−d6中)、モル比65:35のジアテレオマー混合物:δ=−124.06(0.65F、dq、J=249、16Hz)、−119.57(0.35F、dqd、J=246、17.3Hz)、−110.46(0.35F、d、J=246Hz)、−108.98(0.65F、d、J=249Hz)、−79.90(0.65F、d、J=16Hz)、−79.57(0.35F、d、J=18Hz)ppm。
[実施例]Monomer−12の合成
Figure 0005088503
イソ酪酸クロリドの代わりに無水トリフルオロ酢酸を用いた以外は実施例1に準じた方法により、Monomer−12を合成した。
無色液体、沸点:74℃/800Pa。
IR(薄膜):ν=2989,2937,1814,1731,1639,1454,1405,1388,1340,1301,1282,1228,1180,1153,1101,1012,950,919,842cm-1
1H−NMR(300MHz、DMSO−d6中)、モル比60:40のジアテレオマー混合物:δ=1.71(1.2H、br.d、J=3.8Hz)、1.73(1.8H、br.d、J=3.3Hz)、1.88(1.2H、m)、1.89(1.8H、m)、4.80(0.6H、br.d、J=11.1Hz)、4.87(0.4H、dd、J=10.6、1.2Hz)、5.01(0.4H、br.d、J=10.6Hz)、5.03(0.6H、dd、J=11.1、2.5Hz)、5.81(0.4H、m)、5.83(0.4H、m)、6.06(0.4H、m)、6.10(0.4H、m)ppm。
19F−NMR(283MHz、DMSO−d6中)、モル比60:40のジアテレオマー混合物:δ=−124.81(0.6F、dq、J=248、16Hz)、−120.54(0.4F、dqd、J=246、17.3Hz)、−117.96(0.4F、d、J=246Hz)、−113.14(0.6F、d、J=248Hz)、−79.29(0.6F、d、J=16Hz)、−78.74(0.4F、d、J=16Hz)、−75.95(0.4F、s)、−75.92(0.6F、s)ppm。
参考例9]Monomer−13の合成
Figure 0005088503
Hemiacetal−3の代わりにHemiacetal−1を、クロロメチルメチルエーテルの代わりに1−クロロ−1−メトキシ−2−メチルプロパンを用いた以外は参考例2に準じた方法により、Monomer−13を合成した。
無色液体、沸点:70℃/27Pa。
IR(薄膜):ν=2969,2881,2848,1727,1639,1473,1452,1388,1367,1328,1303,1284,1207,1159,1103,1066,1010,970,946cm-1
1H−NMR(600MHz、DMSO−d6中)、モル比33:32:19:16のジアテレオマー4種混合物:δ=0.80−0.90(6H、m)、1.61−1.71(3H、m)、1.84−1.95(4H、m)、3.20(0.16H、s)、3.26(0.19H、s)、3.30(0.33H、s)、3.34(0.32H、s)、4.35−4.80(2H、m)、5.72−5.82(1H、m)、6.05−6.10(1H、m)ppm。
19F−NMR(565MHz、DMSO−d6中)、モル比33:32:19:16のジアテレオマー4種混合物:δ=−124.63(0.33F、dq、J=243、19Hz)、−124.30(0.32F、dq、J=236、18Hz)、−121.63(0.32F、d、J=236Hz)、−121.49(0.16F、d、J=241Hz)、−120.52(0.16F、dq、J=241、17Hz)、−119.38(0.19F、dq、J=245、21Hz)、116.83(0.19F、d、J=245Hz)、−114.83(0.33F、d、J=243Hz)、−79.00(0.19F、d、J=21Hz)、−78.76(0.33F、d、J=20Hz)、−78.29(0.16F、d、J=18Hz)、−78.23(0.32F、d、J=20Hz)ppm。

Claims (2)

  1. 下記一般式(2−1)で表される環状アセタール構造を有する含フッ素単量体。
    Figure 0005088503
    [式中、A1は、水素原子の一部がハロゲン原子で置換されていてもよく、又は、メチレン基の一部がカルボニル基で置換されていてもよい炭素数1〜19の直鎖状、分岐状又は環状のアルキル基を表す。R1、R2、R3、R4はそれぞれ独立に水素原子、水酸基、ハロゲン原子、又は炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基を表し、これらのうち少なくとも一つは重合性不飽和基を含む一価の有機基を表す。R1、R2、R3、R4は任意の組み合せで少なくともそのうち2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に環を形成してもよい。
    上記重合性不飽和基は、下記一般式(5)で表されるアクリル酸エステル、メタクリル酸エステル、又は、α−トリフルオロメチルアクリル酸エステル構造からなる基である。
    Figure 0005088503
    (式中、R15は水素原子、メチル基又はトリフルオロメチル基を表す。破線は結合手を表す。)]
  2. 1、R2、R3、R4の炭素数1〜15の直鎖状、分岐状又は環状の一価の有機基が、一価の炭化水素基、アルコキシ基又はアシロキシ基、又はこれらの基中の水素原子の一部がハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基又はアルコキシアルコキシ基に置換された基、 1 、R 2 、R 3 、R 4 の少なくとも2個が互いに結合してこれらが結合する炭素原子と共に形成した環が、炭素数3〜12の脂環式炭化水素、又はその水素原子の一部が水酸基、ハロゲン原子、アルキル基、アリール基、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、オキソ基、アルコキシアルキル基、アシロキシ基、アシロキシアルキル基又はアルコキシアルコキシ基で置換されたものである請求項1記載の含フッ素単量体。
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