JP5085630B2 - パチンコ遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、透光性(光透過性)を有した合成樹脂製遊技盤を備えたパチンコ遊技機に関する。
下記特許文献1に示す遊技機では、透明板(透明遊技盤)の背後に装飾シートを配置し、その装飾シートの背後に弾性板及び裏板を配置した4層構造とし、その4層を固定ボルト及び留具で締め付けることにより、装飾シートを透明板の後面に密着させることとして、装飾シートを交換可能としている。
特開2001−314568号公報
しかし、上記特許文献1の遊技機は、装飾シートを取着するための弾性板及び裏板という別部材を必要とするため、コスト高となってしまうという問題があった。
本発明は、上述した問題を解決するものであり、透光性(光透過性)を有した合成樹脂製遊技盤を備えたパチンコ遊技機において、低コストで装飾シート等の装飾体を遊技盤の後面側に設けることが可能なパチンコ遊技機を提供することを目的とする。
本発明のパチンコ遊技機は、遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面に形成される遊技盤本体を備えたパチンコ遊技機において、前記遊技盤本体が、透光性を有する合成樹脂で形成されることにより前記遊技盤本体の後方を視認可能に構成され、前記遊技盤本体の後面側に、前記遊技盤本体の厚さの不足分を補うことにより前記遊技盤本体を遊技盤取付枠に取着可能とするスペーサが、取り外し可能に取着され、体的に形成された装飾体が、合成樹脂製シートから形成されて、前記装飾体の平面状部分を前記遊技盤本体と、該遊技盤本体に取り付けられる前記スペーサとの間に挟持させることによって、前記遊技盤本体の後面側に設けられるとともに、前記遊技盤本体を透かして目視できる部位に、装飾用の立体的な立体部を形成していることを特徴とする。
本発明によれば、遊技盤本体の厚さの不足分を補うスペーサで、装飾体の平面状部分を挟持しているので、遊技盤本体の厚さを薄くしてコストを低減できるとともに、装飾体を取着するための別部材を設ける必要がないので、低コストで装飾体を遊技盤本体の後面側に設けることができる。
また、前記装飾体が、合成樹脂製シートから形成されて、遊技盤本体を透かして目視できる部位に、装飾用の立体的な立体部を形成したものとしており、かかる装飾体は安価に製造できるので、立体的な装飾体を有する遊技盤を低コストで提供可能である。
ここで、前記スペーサが無色透明な合成樹脂で形成されていることとすれば、遊技盤の前方から見たときに、スペーサが目立たず、見た目がよい。
また、前記スペーサが前記遊技領域の後面側を避けるように配置されていることとすれば、スペーサが遊技領域を介して見えることにより装飾性を損なってしまう虞れを低減できる。
そして、前記遊技領域の後面側に、前記遊技盤本体の後方に設けられた背面装飾部材の装飾部分が配置されていることとすれば、装飾体と背面装飾部材の装飾部分との組合せにより装飾効果を向上できる。
本発明によれば、低コストで装飾体を遊技盤本体の後面側に設けることができる。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機の正面図である。 同実施形態に係る遊技盤の遊技盤本体を透かして見える部分を破線表示した正面図である。 同実施形態に係る遊技盤の分解斜視図である。 同実施形態に係る印刷シートの正面図である。 同実施形態に係る印刷シートを密着させた状態の遊技盤本体の背面図である。 同実施形態に係る遊技盤の遊技盤本体を透かして見える部分を実線表示した正面図である。 図6のVII-VII線断面図である。 同実施形態に係る遊技盤の図7に対応する部分の斜視図である。 図6のIX-IX線断面図である。 同実施形態に係る遊技盤の可動体が待機位置にあるときの部分正面図(a)、登場位置にあるときの部分正面図(b)である。 同実施形態に係る電気系統のブロック図である。 同実施形態に係るタイマ割込処理のフローチャートである。 同実施形態に係るコマンド受信処理のフローチャートである。 同実施形態に係る演出選択処理のフローチャートである。 同実施形態に係る変動演出終了中処理のフローチャートである。 同実施形態に係る演出ボタン処理のフローチャートである。 同実施形態に係るパチンコ遊技機において外枠に対して遊技盤取付枠を開放し、かつ、遊技盤取付枠に対して前面枠を開放した状態の概略斜視図である。 本発明の他の実施形態に係る遊技盤の遊技盤本体を透かして見える部分を実線表示した正面図である。 図18の実施形態に係る遊技盤の分解斜視図である。 図18のXX-XX線断面図である。 さらに他の実施形態に係る装飾体及びスペーサを取着した遊技盤本体の背面図である。
本発明の一実施形態に係るパチンコ遊技機について、図面に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、実施形態のパチンコ遊技機は、枠ランプ17、スピーカ18、及び、演出ボタン90が配設された前面枠10と、前面枠10の後側に配置される遊技盤取付枠101(図17参照)と、遊技盤取付枠101の内側に配設された遊技盤1とを備え、遊技盤1には、誘導レール5で囲まれて遊技球が打ち込まれる遊技領域2が形成されている。遊技領域2には、遊技盤本体70に装着されて遊技盤本体70の前面側に設けられる遊技盤面部材として、複数の遊技釘6、遊技用風車7、ゲート8の他、入賞口を構成する入賞口構成部材9が配設されている。入賞口としては、第1始動口51、第2始動口55、第1大入賞口41、左右の第2大入賞口31、31、及び、普通入賞口60a、60b、60c、60d(区別しないときは「普通入賞口60」と表記する。)がある。また、遊技盤1には、図2に示すように、普通図柄表示器13、第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14b、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄保留ランプ16a、及び、第2特別図柄保留ランプ16bが配設されている。
遊技領域2の中央部にはセンター役物3が配設されている。センター役物3には第2大入賞装置30が設けられ、第2大入賞装置30内にはVゾーンと称される特定領域35が設けられている。上述した第2大入賞口31、31は、第2大入賞装置30に設けられている。センター役物3の中央部には、画像表示器4の液晶画面4aが配設されている。
図3に示すように、遊技盤1は、遊技盤本体70、センター役物3、遊技領域形成部材71、表示器配置部材72、印刷シート73、スペーサ(補助板部材)74、背面装飾部材76、第1始動入賞装置50、第1大入賞装置40、及び、第2始動入賞装置52を備えている。遊技盤本体70は、透光性を有する合成樹脂(本実施形態ではアクリル樹脂)により無色透明な略矩形の板状に形成され、遊技盤本体70の後方を視認可能に構成されている。遊技盤本体70の中央部には、センター役物3が配置される貫通孔77がルーター加工により形成されている。また、第1始動入賞装置50、第1大入賞装置40、第2始動入賞装置52、各普通入賞口60、及び、ゲート8を配置するための各貫通孔も、ルーター加工により遊技盤本体70に形成されている。また、遊技釘6を植設するための下穴79(図7参照)が、遊技盤本体70を貫通するように設けられている。遊技盤本体70には、前面に誘導レール5が取着され、遊技領域2が形成されている。
遊技領域形成部材71は、遊技盤本体70の前面左側に取着されて、遊技領域2の範囲を決めるものであり、透明な部材とされている。なお、本明細書において、左右とは遊技盤1に向かって左右をいうものとする。表示器配置部材72は、遊技盤本体70の前面右上側に取着されて、遊技領域2の範囲を決めるとともに、上述した普通図柄表示器13等の各種図柄表示器や保留ランプを、前方から目視可能に収納するものである。
第1始動入賞装置50は、第1始動口51を備えるものであり、遊技球の第1始動口51への入賞を契機として、メイン制御基板20(図11参照)において大当たり抽選が行われ、その抽選結果が大当たりであれば、第1大入賞口41を所定回数開閉する大当たり遊技が行われる。
第2始動入賞装置52は、第2始動口55を備えるものであり、遊技球の第2始動口55への入賞を契機として、メイン制御基板20において大当たり抽選が行われ、その抽選結果が大当たりであれば、第1大入賞口41を所定回数開閉する大当たり遊技が行われ、小当たりであれば、第2大入賞口31、31を所定回数開閉する小当たり遊技が行われる。そして、小当たり遊技中にいずれかの第2大入賞口31に入賞した遊技球が特定領域35(図2参照)を通過すれば、第1大入賞口41を所定回数開閉する大当たり遊技が行われる。第2始動入賞装置52には、遊技領域2の範囲を決める遊技領域形成部材78が取着されている。遊技領域形成部材78は透明な部材とされている。
遊技盤本体70の後面(背面)には、印刷シート(装飾体に相当。)73が密着されている。印刷シート73は、透光性を有する合成樹脂製シート(例えば、無色透明なポリカーボネート製シートまたはPETシート)に絵柄を印刷したものであり、厚さ約0.3mmで、前面に印刷が施されて、図4に示すように、それぞれ印刷により着色された第1の印刷部73aと第2の印刷部73bと第3の印刷部73cとを有している。第1の印刷部73aは、飛行機の絵柄が印刷された部分であり、透光性のない不透明部分とされ、第2の印刷部73bは、爆発時の赤い光の絵柄が印刷された部分であり、第1の印刷部73aよりも透光性が高い半透明部分とされ、第3の印刷部73cは、爆発時の橙色の光の絵柄が印刷された部分であり、第2の印刷部73bよりも透光性が高い半透明部分とされている。なお、図4では、網掛けの色が濃い程、透光性が低いことを示している。また、印刷シート73は、格子の絵柄が印刷された格子印刷部73d、及び、飛行機の絵柄が印刷された飛行機印刷部73eを有し、格子印刷部73d及び飛行機印刷部73eは、透光性のない不透明部分とされている。
また、遊技盤本体70の貫通孔に対応して、印刷シート73には貫通孔或いは切り欠きが設けられている。なお、印刷シート73には、遊技釘用の下穴79は穿孔されない。図5は印刷シート73を後面に密着させた遊技盤本体70の背面図であるが、印刷シート73は、図5に示すように、遊技盤本体70後面に密着された状態で貫通孔77から遊技盤本体70の外周縁70aまで延びる縁75を有している。印刷シート73の縁75に沿った縁近傍部75cは、縁75の半分以上に亘って(本実施形態では、縁75の全部に亘って)無色透明とされている。
また、図5の二点鎖線及び図3に示すように、印刷シート73を挟んで、遊技盤本体70の後面には、無色透明な合成樹脂製のスペーサ74が、遊技盤本体70に螺子止めされることにより、取り外し可能に取着される。スペーサ74は、左上部スペーサ74a、右上部スペーサ74b、左下部スペーサ74c、及び、右下部スペーサ74dに分割され、左上部スペーサ74a、右上部スペーサ74b、左下部スペーサ74c、及び、右下部スペーサ74dで孔74eを形成することにより、遊技領域2の後面側を避けるように、遊技盤本体70の周辺部の後面側にのみ配置されている。なお、孔74eは、遊技領域2に略対応した範囲に設けられている。印刷シート73は、遊技盤本体70と、左下部スペーサ74c及び右下部スペーサ74dとにより、その端部(詳しくは、左右の端部及び下端部)を挟持されて、遊技盤本体70に密着されることとなる(図7参照)。遊技盤本体70は、既製のアクリル板を利用可能とするとともに、重量を抑制するために、従来のベニヤ板製遊技盤本体よりも厚みが薄くされている。スペーサ74は、かかる遊技盤本体70の厚さの不足分を補って、従来のベニヤ板製遊技盤本体と同等の厚さにして、図17に示す遊技盤取付枠101に取付け可能とするためのものである。遊技盤取付枠101は、その内側に遊技盤1が取着されるものであり、図17に示すように、遊技盤取付枠101及び前面枠10は、外枠102の左端部に設けた蝶番103、104(図1参照)に取着されて、遊技盤取付枠101は外枠102に対して開閉自在とされ、前面枠10は遊技盤取付枠102に対して開閉自在とされている。
スペーサ74が取着された遊技盤本体70の後方には、背面装飾部材76が配置される。背面装飾部材76は、中央部に画像表示器4の液晶画面4aを配置するための貫通孔76aを有し、周辺部に格子状の装飾部(以下、「格子部」という。)76b、上部にロゴを表した装飾部(以下、「ロゴ部」という。)76cを有している。格子部76bは、複数の桟76d(図6参照)が放射状に配置されて、全体として略円環状をなし(但し、第1大入賞装置40及び第2始動入賞装置52が配置される部分は欠落している。)、内縁部から外縁部に行くに従って遊技盤本体70に近付くように湾曲している。背面装飾部材76の格子部76b及びロゴ部76cからなる装飾部分は、孔74eの部分、すなわち、遊技領域2の後面側に配置される。
図6は、遊技盤本体70を透かして見える部分を実線表示した遊技盤1の正面図であるが、遊技盤本体70は透明であるため、印刷シート73に印刷された第1の印刷部73a、第2の印刷部73b、第3の印刷部73c、格子印刷部73d等の絵柄は正面から目視可能である。また、背面装飾部材76の格子部76b及びロゴ部76cも、遊技盤本体70を透かして、正面から目視可能である。ここで、印刷シート73の格子印刷部73dは、正面視において格子部76bと連続して見えるような格子の絵柄とされている。このため、正面視において、格子印刷部73dと格子部76bとは連続して見える。しかも、格子部76bの外縁部は、上述したように遊技盤本体70の後面に接近しており、特に、正面視において格子印刷部73dと連続して見える部分である、格子部76bの左右の下部の外縁部76e、76fは、格子印刷部73dに近付くように遊技盤本体70の後面に接近して配置されていることから、格子印刷部73dは、正面視において、違和感なく、格子部76bと連続して見えることとなる。
図7に示すように、各下穴79には、遊技釘6が植設されている。また、図7及び図8に示すように、遊技釘6や、普通入賞口60dを構成する入賞口構成部材9等の遊技盤面部材が、遊技盤本体70の前面側に設けられ、その後方に第1の印刷部73a、第2の印刷部73b、及び、第3の印刷部73cからなる絵柄が配置され、その後方に背面装飾部材76の格子部76bが配置されている。すなわち、遊技盤面部材の後方に、透明な遊技盤本体70を介して、絵柄が見え、その後方に格子部76bが見えることとなる。
また、図7に示すように、第1の印刷部73aの後方には、印刷シート73に向けて光を照射可能なLEDからなる盤ランプ19(発光部に相当。)が配置されている。盤ランプ19は、不透明部分である第1の印刷部73aの後方に配置されているため、正面からは目視できない。
また、図9に示すように、遊技盤本体70の後方には、演出用の可動役物装置11が備える可動体11aが配置されている。可動体11aとは、遊技者に見せる部分であり、本実施形態では、パラシュートを模した形状とされている。可動体11aの待機位置は、印刷シート73の飛行機印刷部73eの後方とされ、可動役物装置11は、可動体11aを、図9及び図10(a)に示す待機位置から、図10(b)に示す登場位置まで移動させるように構成されている。可動体11aは、図10(a)に示すように、待機位置では飛行機印刷部73eと重なって、正面からは目視できないが、図10(b)に示すように、登場位置では飛行機印刷部73eと重ならず、正面から目視可能となる。可動役物装置11は、後述するように、演出制御基板22(図11参照)により、装飾図柄変動演出中に演出ボタン90が押下され、しかも、その装飾図柄変動演出が大当たりを報知するものである場合にのみ、可動体11aを登場位置まで移動させるように制御される。
図11に示すように、実施形態のパチンコ遊技機は、メイン制御基板(遊技制御基板)20、払出制御基板21、サブ制御基板25を備え、サブ制御基板25は、演出制御基板22、画像制御基板23、及び、ランプ制御基板24を備えている。そして、払出制御基板21及び演出制御基板22はメイン制御基板20に接続され、画像制御基板23及びランプ制御基板24は演出制御基板22に接続されている。各制御基板は、CPU、ROM、RAM等を備えている。
メイン制御基板20には、第1始動入賞装置50に設けられて第1始動口51に入賞した遊技球を検出する第1始動口SW(スイッチ)54a、第2始動入賞装置52に設けられて第2始動口55に入賞した遊技球を検出する第2始動口SW54b、第2始動口55を開閉する電チューソレノイド53、ゲート8内に設けられてゲート8を通過した遊技球を検出するゲートSW81、第1大入賞装置40に設けられて第1大入賞口41に入賞した遊技球を検出する第1大入賞口SW44、第2大入賞装置30に設けられて第2大入賞口31、31に入賞した遊技球を検出する第2大入賞口SW34、34、第1大入賞口41を開閉する第1大入賞口ソレノイド42、第2大入賞口31、31を開閉する第2大入賞口ソレノイド32、特定領域35に設けられて特定領域35を通過した遊技球を検出する特定領域SW36、各普通入賞口60内にそれぞれ設けられてその普通入賞口60に入賞した遊技球を検出する普通入賞口SW61、第1特別図柄保留ランプ16a、第2特別図柄保留ランプ16b、普通図柄保留ランプ15、第1特別図柄表示器14a、第2特別図柄表示器14b、普通図柄表示器13がそれぞれ接続され、図2の矢印で示すように、各スイッチからはメイン制御基板20に信号が入力され、各ソレノイドやランプ等にはメイン制御基板20から信号が出力される。
そして、メイン制御基板20は、第1始動口51または第2始動口55への遊技球の入賞を契機として大当たり抽選を行い、第1始動口51への入賞であれば第1特別図柄表示器14a、第2始動口55への入賞であれば第2特別図柄表示器14bにおいて、特別図柄の変動表示を経て大当たり抽選の結果に応じた特別図柄を停止表示する特別図柄変動を実行し、特別図柄が大当たりを示す図柄で停止した場合には、第1大入賞口41を所定回数開放する大当たり遊技を、小当たりを示す図柄で停止した場合には第2大入賞口31、31を所定回数開放する小当たり遊技を実行する。
また、メイン制御基板20は、払出制御基板21に各種コマンドを送信するとともに、払い出し監視のために払出制御基板21から信号を受信する。払出制御基板21には、図示しない払出装置を駆動する払出駆動モータ26が接続され、払出制御基板21は、メイン制御基板20から受信したコマンドに従って払出駆動モータ26を動作させ、賞球の払出を行わせる。
さらに、メイン制御基板20は、演出制御基板22に対し各種コマンドを送信し、演出制御基板22は、画像制御基板23及びランプ制御基板24との間でコマンドや信号の送受信を行う。演出制御基板22には、演出ボタン90が押下されたことを検出する演出ボタン検出SW91が接続されている。画像制御基板23には画像表示器4及びスピーカ18が接続され、画像制御基板23は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、画像表示器4の液晶画面4aに装飾図柄その他の画像を表示し、スピーカ18から音声を出力する。ランプ制御基板24には枠ランプ17、盤ランプ19、及び、可動役物装置11が接続され、ランプ制御基板24は、演出制御基板22から受信したコマンドに従って、枠ランプ17や盤ランプ19を点灯・消灯し、可動役物装置11を動作させる。
以上のように構成された実施形態のパチンコ遊技機の演出動作について、次に説明する。
[サブ側タイマ割込処理]演出制御基板22は、図12に示すようなサブ側タイマ割込処理を所定の短時間毎に繰り返す。サブ側タイマ割込処理では、後述するコマンド受信処理(S1201)及び演出ボタン処理(S1202)と、セットしたコマンドを画像制御基板23やランプ制御基板24に送信するコマンド送信処理(S1203)とを行う。
[コマンド受信処理]図13に示すように、コマンド受信処理では、演出制御基板22は、メイン制御基板20から変動開始コマンドを受信していれば後述する演出選択処理を行い(S1301,S1302)、変動停止コマンドを受信していれば後述する変動演出終了中処理を行う(S1303,1304)。そして、演出制御基板22は、オープニングコマンドを受信していれば、オープニングコマンドを解析して、当たり演出パターンを選択し、オープニング演出開始コマンドをセットする当たり演出選択処理を行い(S1305,1306)、エンディングコマンドを受信していれば、エンディングコマンドを解析し、モードフラグを参照してエンディング演出パターンを選択し、エンディング演出開始コマンドをセットするエンディング演出選択処理を行う(S1307,1308)。
[演出選択処理]図14に示すように、演出選択処理では、演出制御基板22は、メイン制御基板20から受信した変動開始コマンドを解析する(S1401)。変動開始コマンドには、現在の遊技状態を示す情報、大当たり抽選において選択された特別図柄及び変動パターンを示す情報が含まれている。次に、演出制御基板22は、演出モードを示すモードフラグを参照して(S1402)、装飾図柄変動演出のパターンを選択する変動演出パターン選択処理を行う(S1403)。装飾図柄変動演出とは、数字等の装飾図柄と装飾図柄以外の画像とからなり、変動表示を経て停止表示された装飾図柄により大当たり抽選の結果を報知する演出である。また、演出モードとは、画像表示器4における演出の態様であり、演出モードが異なると、登場するキャラクタや背景が異なる等、画像表示器4に表示される動画が異なり、装飾図柄変動演出も演出モードに応じたものが選択される。また、演出制御基板22は、盤ランプ19の点灯パターンを選択する盤ランプ演出パターン選択処理(S1404)を行う。盤ランプ19の点灯パターンとしては、例えば、装飾図柄が大当たりを示す図柄で停止するときは盤ランプ19を所定回数点滅させた後に連続して点灯させ、ハズレを示す図柄で停止するときは盤ランプ19を所定回数点滅させた後に消灯するパターン等がある。そして、演出制御基板22は、装飾図柄変動演出を開始するための変動演出開始コマンドをセットするとともに(S1405)、盤ランプ演出(選択した点灯パターンに従って盤ランプ19を点灯させる演出)を行うための盤ランプ演出開始コマンドをセットする(S1406)。
[変動演出終了中処理]図15に示すように、変動演出終了中処理では、演出制御基板22は、変動停止コマンドを解析し(S1501)、モードフラグを参照する(S1502)。次に、今終了しようとする装飾図柄変動演出が当たり(大当たりまたは小当たり)を報知するものか否かを判定して(S1503)、当たりを報知するものであればモードフラグ変更処理を行う(S1508)。モードフラグ変更処理では、その当たりの種類に応じた演出モードを示すものにモードフラグを変更するとともに、変更後の演出モードが通常モードでない場合には、その演出モードに対応するカウンタの値Mに上限回数をセットする。
一方、演出制御基板22は、今終了しようとする装飾図柄変動演出が当たりを報知するものでなければ(S1503でNO)、モードフラグが0か否かを判定し(S1504)、0であればステップS1509に進む。なお、モードフラグが0とは通常モードであることを示し、初期状態では(即ち、電源が投入されて最初の遊技が開始されるときは)モードフラグは0である。一方、モードフラグが0でなければ、現在の演出モード用のカウンタの値Mを1減少させて(S1505)、その値Mが0にならなければ(S1506でNO)、ステップS1509に進むが、0になれば(S1506でYES)、通常モードに戻すためにモードフラグを0として(S1507)、ステップS1509に進む。ステップS1509では、演出制御基板22は、装飾図柄変動演出を終了させるための変動演出終了コマンドをセットする。そして、演出制御基板22は、盤ランプ演出を終了させるための盤ランプ演出終了コマンドをセットする(S1510)。
[演出ボタン処理]図16に示すように、演出ボタン処理では、演出制御基板22は、演出ボタン検出SW91からの信号により、演出ボタン90が押下されたか(ONされたか)否かを判定し(S1601)、ONされていなければ処理を終え、ONされていれば装飾図柄変動演出中か否かを判定する(S1602)。そして、装飾図柄変動演出中でなければ処理を終え、装飾図柄変動演出中であれば、その装飾図柄変動演出が大当たりを報知するものであるか否かを判定する(S1603)。そして、大当たりを報知するものでなければ処理を終え、大当たりを報知するものであれば、可動役物装置11を作動させるための可動役物作動コマンドをセットして処理を終える(S1604)。
可動役物作動コマンドは、上述したコマンド送信処理(S1203)によりランプ制御基板24に出力される。可動役物作動コマンドを受信したランプ制御基板24は、可動役物装置11に、可動体11aを登場位置まで移動して所定時間経過後待機位置に戻す動作を実行させる。
以上のように動作することにより、実施形態のパチンコ遊技機では、装飾図柄変動演出に並行して盤ランプ演出が行われ、盤ランプ19が点灯し、印刷シート73に向けて光が照射される。また、装飾図柄変動演出中に演出ボタン90が押下された場合、その装飾図柄変動演出が大当たりを報知するものであれば、可動役物装置11が作動して可動体11aが飛行機印刷部73eと重ならない位置に移動する。
上述したように、実施形態のパチンコ遊技機では、透光性を有する合成樹脂で形成されることにより後方を視認可能に構成された遊技盤本体70の後面側に、遊技盤本体70の厚さの不足分を補うことにより遊技盤本体70を遊技盤取付枠101に取着可能とするスペーサ74が、取り外し可能に取着されている。そして、印刷シート73(平面的に形成された装飾体に相当。)が、その端部(装飾体の平面状部分に相当。)を遊技盤本体70とスペーサ74との間に挟持させることにより、遊技盤本体70の後面側に設けられている。
したがって、スペーサ74を取り外せば印刷シート73を交換できて、印刷シート73の交換が容易である。のみならず、遊技盤本体70の厚さの不足分を補うスペーサ74を印刷シート73の取着に用いているので、遊技盤本体70の厚さを薄くしてコストを低減できるとともに、印刷シート73を取着するための別部材を設ける必要がないので、低コストで印刷シート73を遊技盤本体70の後面側に設けることができる。
また、スペーサ74が無色透明な合成樹脂で形成されているので、遊技盤1の前方から見たときに、スペーサ74が目立たず、見た目がよい。
また、スペーサ74は、遊技領域2の後面側を避けるように、遊技盤本体70の周辺部の後面側にのみ配置されているので、遊技盤全体の重量を抑制できるとともに、スペーサ74が遊技領域2を介して見えることにより装飾性を損なってしまう虞れを低減できる。
さらに、スペーサ74が配置されていない遊技盤本体70の中央部(本実施形態では遊技領域2に相当する部分)の後面側には、背面装飾部材76の格子部76b及びロゴ部76cが配置されているので、印刷シート73と格子部76b及びロゴ部76cとの組合せにより、装飾効果を向上できる。
次に、立体的に形成された装飾体を用いる他の実施形態について説明する。以下の説明において、上述した実施形態の構成要素に対応する構成要素については、同じ符号を用いて、その説明を省略する。図18及び図19に示すように、他の実施形態に係るパチンコ遊技機は、印刷シート73の代わりに、合成樹脂製シートを立体的に形成した装飾体73Bを用いる以外は、上述した実施形態と同様に構成されている。装飾体73Bは、透光性を有する合成樹脂製シート(例えば、無色透明なポリカーボネート製シートまたはPETシート)を真空成形により立体的に形成したものであり、顔を模した装飾用の立体部73fを有し、左右の端部及び下端部は平面状とされている。立体部73fは、遊技盤本体70を透かして目視できる部位に、形成されている。なお、立体部73fは印刷により着色されている。
そして、装飾体73Bは、左右の端部及び下端部の平面状部分を、遊技盤本体70とスペーサ74の左下部スペーサ74c及び右下部スペーサ74dとの間に挟持させることにより、図20に示すように、遊技盤本体70の後面側に設けられている。したがって、図18に示すように、遊技盤本体70を透かして立体部73fが目視されるため、装飾効果を高めることができる。また、装飾体73Bは、合成樹脂製シートを立体的に形成したものであり、安価に製造できるので、立体的な装飾体73Bを有する遊技盤1を低コストで提供可能である。なお、立体成形の方法としては、真空成形の他に、射出成形等、適宜の方法を用いることができる。
なお、装飾体73Bの平面状の部分に、印刷により着色された印刷部を設けてもよい。そうすれば、立体的な装飾と平面的な装飾を同時に実現できる。
また、スペーサ74の形状は、上述したものに限らず、例えば図21の網掛け部分に示すような長尺状の右スペーサ74f、74gからなるものとして、遊技盤本体70の左右の側部に沿って取着し、印刷シート73または装飾体73Bの左右の端部を、遊技盤本体70とスペーサ74f、74gとの間に挟持するようにしてもよい。
また、上記実施形態では、いずれも、スペーサ74を遊技領域2の後面側を避けるように設けたが、スペーサ74を遊技領域2の後面側に掛かるように設けることもできる。但し、遊技盤1全体の重量の抑制のためには、少なくとも貫通孔77に対応する範囲よりも広い範囲を避けて設けることが好ましい。また、スペーサ74を無色透明とせず有色としたり、スペーサ74に凹凸で模様を付したりして、スペーサ74自体も装飾として用いることとしてもよい。
また、上記実施形態では、いずれも、印刷シート73や装飾体73Bを、遊技盤本体1の後面側の略下半分に設けたが、遊技盤本体1の後面側全部(但し、貫通孔77等の貫通孔が形成されている部分を除く。)に及ぶように設けてもよい。
1…遊技盤
2…遊技領域
70…遊技盤本体
73…印刷シート(装飾体)
73B…装飾体
74…スペーサ
76…背面装飾部材
76b…格子部
76c…ロゴ部
101…遊技盤取付枠

Claims (4)

  1. 遊技球が打ち込まれる遊技領域が前面に形成される遊技盤本体を備えたパチンコ遊技機において、
    前記遊技盤本体が、透光性を有する合成樹脂で形成されることにより前記遊技盤本体の後方を視認可能に構成され、
    前記遊技盤本体の後面側に、前記遊技盤本体の厚さの不足分を補うことにより前記遊技盤本体を遊技盤取付枠に取着可能とするスペーサが、取り外し可能に取着され、
    体的に形成された装飾体が、
    合成樹脂製シートから形成されて、前記装飾体の平面状部分を前記遊技盤本体と、該遊技盤本体に取り付けられる前記スペーサとの間に挟持させることによって、前記遊技盤本体の後面側に設けられるとともに、
    前記遊技盤本体を透かして目視できる部位に、装飾用の立体的な立体部を形成していることを特徴とするパチンコ遊技機。
  2. 前記スペーサが無色透明な合成樹脂で形成されていることを特徴とする請求項1記載のパチンコ遊技機。
  3. 前記スペーサが前記遊技領域の後面側を避けるように配置されていることを特徴とする請求項1または2記載のパチンコ遊技機。
  4. 前記遊技領域の後面側に、前記遊技盤本体の後方に設けられた背面装飾部材の装飾部分が配置されていることを特徴とする請求項3記載のパチンコ遊技機。
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