JP5083547B2 - 医用画像診断装置 - Google Patents

医用画像診断装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5083547B2
JP5083547B2 JP2008023469A JP2008023469A JP5083547B2 JP 5083547 B2 JP5083547 B2 JP 5083547B2 JP 2008023469 A JP2008023469 A JP 2008023469A JP 2008023469 A JP2008023469 A JP 2008023469A JP 5083547 B2 JP5083547 B2 JP 5083547B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
gantry
opening
subject
bed
top plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2008023469A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009183329A (ja
Inventor
芳浩 井上
公史郎 杉村
和巳 田中
克典 祐安
正人 岡崎
靖洋 松岡
晋 小林
一成 橘
篤 大谷
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Shimadzu Corp
Original Assignee
Shimadzu Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Shimadzu Corp filed Critical Shimadzu Corp
Priority to JP2008023469A priority Critical patent/JP5083547B2/ja
Publication of JP2009183329A publication Critical patent/JP2009183329A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5083547B2 publication Critical patent/JP5083547B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、夫々機能の異なる複数の断層撮影装置が備えられた複合型の医用画像診断装置、すなわち、PET、CTその他の複数種の体内状況の診断が1台で可能な複合型の診断システムであって、複数のガントリからなる医用画像診断装置に関する。
現在の医用画像診断装置には、PET、CT、MRI等の単一機能からなるものばかりでなく、1台につき夫々機能の異なる複数の断層撮影装置が備えられた複合タイプのものが種々存在する。
これら複合タイプの医用画像診断装置は、被検体を乗せる寝台と、該寝台に乗せた被検体を相対的に体軸方向より通過させ、被検体の断層撮影をなし得る様に列設された少なくとも2基のガントリと、これら寝台及びガントリを制御する制御装置と、からなるものである。
上記の基本構成を持つ医用画像診断装置において、ガントリに対して被検体を相対的に体軸方向より通過させ得る手法としては、i)支持台に対して天板を体軸方向で進退させる手法と、ii)或いは反対に、被検体に対して相対的にガントリ側を自由に体軸方向に自走可能な様構成する手法と、が存在する。
ii)のタイプとしては、被検体を載せることができる天板を備えた寝台と、天板を挿通可能な開口部を備えたガントリとを備え、これらが被検体の体軸方向に直列に配置されたものからなる医用画像診断装置であって、ガントリの基部に、フロアに設けらたレールに沿って体軸方向に自走可能な移動ベースを設け、ガントリ側を直線的に往復移動させることによって撮像を行うものが既に開発されている(特許文献1参照)。
また、いわゆるPET/CT装置等、異なるモダリティの2種類のガントリをもつ医用画像診断装置においても、これら2種類のガントリがそれぞれ独立して移動し撮像を行う医用画像診断装置が、既に開発されている(特願2007−154854号等)。
このような、2種類のガントリがそれぞれ独立して移動し撮像を行う医用画像診断装置においては、ガントリが分離できるうえ、さらに、それぞれのガントリの幅(体軸方向における各ガントリの全長を指す)が小さくなるので、必要に応じてガントリをティルトさせることも可能となる。
ガントリをティルトさせる必要性に関し、例えば、PET/CT装置を考えると、PETガントリはティルトさせる必要はないが、CTガントリについてはティルトさせる必要性が場合によっては存在する(範囲は±30度程度)。
これは、CTガントリの場合、ガントリをティルトして撮像角度を変えることで、より正確に、ターゲット部位の撮像を行うことが可能であることによる。
図3及び図4には、CTガントリがティルト可能な従来例に係るPET/CT装置の様子が例示されている。図3は、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tが挿入された場合を示している。図4は、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tが挿入されると共に、第2のガントリG2がティルトしている場合を示している。
この従来例の下では、PETガントリに相当する第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1と、CTガントリに相当する第2のガントリG2の開口部H2の開口径φ2が同径であると共に、第2のガントリG2がティルトする様に構成されている。
ここで、第1あるいは第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2に天板Tを挿入した後の寝台Bの上下動範囲は、第1のガントリG1及び第2のガントリG2の開口部H1、H2の開口径φ1、φ2により決定される。
ところで、図4に示す状況下では、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1よりも、第2のガントリG2がティルトした場合の上下方向の開口幅W2が小さくなる。
それゆえ、この従来例の構造においては、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tを挿入した状態で第2のガントリG2をティルトさせる場合、図4からも明らかな通り、天板Tと第2のガントリG2の一部が接触する可能性があることから、ティルトの制限が必要であった。
別の観点から言えば、従来例の構造においては、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tを挿入した状態における寝台Bの上下動範囲は、第2のガントリG2がティルト動作を開始した後、ティルト角に応じて制限する必要があった。
特開平11−164829号公報
上で説明した通り、CTガントリはティルト角度の大きさに反比例してCTガントリの上下方向の開口幅が狭くなるため、従来例の構造の下では、i)天板とCTガントリの接触を防ぐべく、寝台の高さに応じて、CTガントリの水平動あるいはティルト動作範囲に制限をする必要があった。
言い換えれば、ii)CTガントリのティルト角に応じて、寝台の上下動を制限する必要があった。
しかしながら、上記i)、ii)と言った機構上の制約は、ガントリ制御自体が複雑化するだけでなく、オペレータ(技師や医師等)も上記制約を頭に入れた上でオペレーションを行う必要があり、操作に少なからず慣れを要していた。
その他現行のPET/CT装置においては、図3を参照しながら説明すると、課題として、寝台側に位置する第1のガントリでの検査終了後、天板Tを(同じ高さのまま)、寝台から見て後方に位置する第2のガントリG2に移動させる際に、寝台側ガントリG1の開口部H1内における天板高さによっては、第2のガントリの開口部H2に挿入できない恐れがあるという問題が指摘されていた。
すなわち、図3に示す如く、第1のガントリG1の開口部H1と第2のガントリG2の開口部H2が同径である様なケースでは、例えば前段の第1のガントリG1の開口下部ぎりぎりに天板高さを調整して検査を実施した場合、天板Tの先端が後段の第2のガントリG2の開口部周りに衝突してうまく挿入できないことがあり、そのために、検査のやり直しが多発していた。
そこで、本発明は、i)天板の高さに応じて、CTガントリ(後述する通り、寝台から見て後方に位置するガントリであって、第2のガントリに相当)の水平動あるいはティルト動作範囲に制限をする必要が無いほか、ii)第2のガントリに天板が挿入された後の寝台の上下動範囲について、第2のガントリのティルト動作後もそのティルト角による変更がなく、ガントリ制御自体が簡潔で、オペレーションにも熟練を要としない医用画像診断装置を提供することを課題とする。
又本発明は、iii)前段の第1のガントリで任意に天板高さの調整をして検査を実施しても、後段の第2のガントリの開口部に挿入できないことがなく、それによって検査のやり直しも発生せず、オペレーションがスムーズかつ迅速に行える医用画像診断装置を提供することを課題とする。
上記課題を解決すべく種々検討を行った結果、本願発明者は、以下の構成を備えた医用画像診断装置とすることにより上記課題を解決可能なことを見い出し、本発明を完成した。
上記課題を解決可能な本発明の医用画像診断装置は、(1)被検体を載せることができる天板を備えた寝台と、
前記天板及び前記天板に載せられた前記被検体を挿通可能な円筒状の第1の開口部が設けられ、第1の検出器を配置してなる第1のガントリであって、前記天板に載せられた被検体を相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
前記第1のガントリと機能の異なる第2のガントリであって、前記被検体を挿通可能な円筒状の第2の開口部が設けられ、第2の検出器を配置してなり、前記天板に載せられた被検体を相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
前記寝台、前記第1のガントリ及び前記第2のガントリを制御する制御装置と、からなり、
前記寝台、前記第1及び第2のガントリがそれぞれ、前記被検体の体軸方向に直列に配置されると共に、前記第1及び第2のガントリが移動し撮像を行う医用画像診断装置であって、
前記寝台、前記第1のガントリ及び前記第2のガントリが、それぞれ、順に前記被検体の体軸方向に直列に配置され、さらに、
前記第2のガントリがティルト可能であり、前記第1のガントリの前記第1の開口部の開口径が、前記第2のガントリが最大角でティルトした場合の上下方向の開口幅以下であることを特徴とするものである。
また本発明の医用画像診断装置は、(2)前記第1及び第2のガントリを、それぞれ、体軸方向に自走可能な移動ベースに搭載し、これにより、前記第1のガントリ及び/又は第2のガントリに対して前記被検体を相対的に体軸方向より通過させ得る様構成したことを特徴とするものである。
本明細書に於いて、「体軸方向」とは、人体の中でも、必要不可欠なパーツである頭・頚・体幹の体軸を貫く方向を意味するものとする。ここで、「体軸」とは、仮に身体を幾つかの体部に分割すると、立方体や棒状・筒状の立体構造になると仮定することが出来る。このとき、各々の立体の重心を通過し、最も長い辺に沿う仮想の線を「体軸」と言う。
なお、反対に上記体軸方向と直交する方向であって、頭・頚・体幹の夫々を貫く体軸から放射状に拡がる方向は「体径方向」と称される。
本明細書に於いて、「上下方向」、或いは「水平方向」とは、寝台、第1及び第2のガントリその他が配置される病院等の検査室のフロア面を基準に、それぞれ「上下方向」、或いは「水平方向」と称するものとする。
本明細書に於いて、「ティルト」とは、体軸方向においてぶれない様ガントリの前端或いは後端を持ち上げて、ガントリを傾ける動作のことを称するものとする(図2及び図4参照)。
本発明の構成によれば、寝台から見て前方に位置する第1のガントリに天板が挿入できる高さであれば、寝台から見て後方に位置する第2のガントリの動作に制限がないため、第2のガントリの水平動あるいはティルト動作の範囲を、天板の高さに応じて制限する必要が無い。
また、第2のガントリに天板が挿入された後の寝台の上下動範囲についても、第2のガントリのティルト角に応じて、寝台の上下動を制限する必要がない。
従って本発明によれば、制御が簡単で、オペレーションにも熟練を要しない医用画像診断装置を提供することが可能となる。
その他本発明によれば、前段の第1のガントリで任意に天板高さの調整をして検査を実施しても、後段の第2のガントリの開口部に天板が挿入できないことがなく、それによって検査のやり直しも発生せず、オペレーションがスムーズかつ迅速に行える医用画像診断装置を提供することが可能となる。
なお本発明の構造は、異なるモダリティの2種類のガントリが移動し撮像を行う医用画像診断装置の中でも、例えばPET/CT装置等では、寝台から見て前方に位置するPETガントリ(第1のガントリに相当)の開口径は、検出器感度を向上させる目的で小さいほうが良いことが多いため、本発明の特長をうまく生かすことができる。
以下、図面に基づき、本発明の一実施形態につき説明する。図1及び図2は、本発明の一実施形態の基本構成を示す図である。
先ずはじめに、本実施形態に係る医用画像診断装置1は、
i)被検体Uを載せることができる天板Tを備えた寝台Bと、
ii)天板T及び天板Tに載せられた被検体Uを挿通可能な円筒状の第1の開口部H1が設けられ、第1の検出器を配置してなる第1のガントリG1であって、天板Tに載せられた被検体Uを相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
iii)第1のガントリG1と機能の異なる第2のガントリG2であって、被検体Uを挿通可能な円筒状の第2の開口部H2が設けられ、第2の検出器を配置してなり、天板Tに載せられた被検体Uを相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
iv)寝台B、第1のガントリG1及び第2のガントリG2を制御する制御装置と、
から大きく構成されている。
これら寝台B、第1及び第2のガントリG1、G2はそれぞれ、病院等の検査室のフロアF上に、被検体Uの体軸方向に直列に配置される。制御装置は通常、検査室外に別途備えられ、上記寝台B、第1及び第2のガントリG1、G2と、互いに有線でつながれている(図5のコンソールC参照)。
図1及び図2に示す通り、寝台B、第1のガントリG1及び第2のガントリG2は、それぞれ、順に被検体Uの体軸方向に直列に配置される。
また、寝台Bは天板Tを上下に昇降させることが可能な様構成されている。これにより、被検体Uの乗降は容易なものとなっている。
ここで、第1及び第2のガントリG1、G2は、それぞれ基部に、フロアFに設けられたレールRに沿って体軸方向に自走可能な移動ベースM1、M2を備えており、互いに独立に移動し撮像を行うことが可能な様構成されている。
すなわち本実施形態では、ガントリに対して被検体Uを相対的に体軸方向より通過させる構成として、基部に移動ベースM1、M2をそれぞれ備えた第1及び第2のガントリG1、G2を、寝台Bに対して体軸方向で進退させる構成を採っている。
本実施形態では、第1及び第2のガントリG1、G2の移動ベースM1、M2の移動は、ガントリ前後用レールRと平行に設けられた不図示の直線移動機構を構成するリニアガイドウェイを用いて行われる。ここで、リニアガイドウェイは、フロアF側に敷設されたボールネジと、ガントリ側の移動ベースM1、M2のケーシングに内蔵されたギアセット及びモータとからなっている。フロアFにおいて、レールR及びボールネジは、共に体軸方向に平行に設けられている。
移動ベースM1、M2は、検査室外に別途備えられた図5に示すコンソールC内の撮像制御部41からの信号を基に動作する。撮像制御部41は、移動ベース位置検出部12、22で各ガントリG1、G2の体軸方向位置を把握しつつ、移動ベース駆動装置13、23を通じて移動ベースM1、M2のモータを駆動する。このとき、移動ベースM1、M2では車輪がガントリ前後用レールRと夫々係合しており、モータが駆動されるのに伴って移動ベースM1、M2はガントリ前後用レールR上を体軸方向に進退する。
このように、上記の寝台B、第1及び第2のガントリG1、G2の上下水平動あるいはティルト動作は、検査室外に別途備えられたコンソールによって司られる。コンソールからの指令及びそれに基づく寝台B、第1及び第2のガントリG1、G2の動作に関しては、別途後段にて詳述する。
本実施形態に係る医用画像診断装置1は、PET/CT装置とされる。本実施形態では、図1及び図2に示されるように体軸方向に列設された2基のガントリ(第1のガントリG1及び第2のガントリG2)の内、寝台B側に備えられた第1のガントリG1がPET装置とされ、また第2のガントリG2がCT装置とされる。CTガントリとPETガントリのガントリ2基は、従来例同様、共に正面視した際中央に開口部H1、H2が開いた形状となっている。CTガントリとPETガントリそれぞれの中には、開口部H1、H2を避けるかたちで、検出器が内蔵されている。
なお、本実施形態に言う「CTガントリ」とは、いわゆるX線CT装置に使用されるガントリを指し示すものとする。
このX線CT装置は、既に知られているように、X線発生装置とX線検出器とが(装置によっては回転枠に)被検体を挟んで対向した状態で取り付けられて構成されている。また、このX線CT装置では、被検体を挟んだ状態で、X線発生装置とX線検出器とを被検体の体軸回りで回転させ、被検体を透過したX線を検出して、検出したデータに基づいて断層像を得る。
すなわち、このCTガントリG2は、被検体U挿入用の開口部H2が設けられ、上記開口部H2に対向されて取り付けられたX線管とX線検出器とを、上記開口部H2の周方向に、対向状態を維持しつつ回動させる様構成されている。
このようなX線CT装置のX線発生装置としては、例えば、回転陽極X線管が用いられている。回転陽極X線管は、周知のように、陰極に設けられたフィラメントから放出された熱電子を高電圧で加速して、回転駆動されるターゲット(回転陽極)面に衝突させてX線を発生させるものである。
X線CT装置では、ヘリカルスキャンなどが良く用いられるが、これは、寝台側、或いはガントリ側のいずれか或いは双方を体軸方向に進退させつつ、天板(被検体)を挟んで対向されたX線管とX線検出器とを回転させて行われる。
ヘリカルスキャンは、被検体を搭載した天板、或いはX線管とX線検出器を内蔵したCTガントリを所定速度(例えば、10mm/ 秒)で体軸方向に移動させながら、天板(被検体)を挟んで対向されたX線管とX線検出器とを所定回転速度(例えば、1回転(360°)/秒)で体軸まわりに回転させ、X線管とX線検出器の1回転当たり予め決められた回数(例えば、800回/回転)でデータ収集(らせん状スキャン)し、収集したデータに基づき断層画像を再構成するものである。
一方、PET(Positron Emission Tomography)装置は、被検体内に分布するポジトロン放出性RI(ラジオアイソトープ)の分布画像を撮影する装置であって、被検体内のRIから放出された陽子(Positron)、すなわちポジトロンが消滅するときに180°反対方向に放射する2つのγ線を同時計数してデータ(エミッションデータ)を収集し、このデータを計算することによってRIの分布画像を求めるものである。
PET装置は、陽子、すなわちポジトロンの消滅によって発生する複数本のγ線を検出して複数個の検出器でγ線を同時に検出したときのみ被検体の断層画像を再構成するように構成されている。
ここで、γ線は被検体内を通って外に放出されるため、体内で吸収される。そのため、この吸収を補正することが必要である。この吸収補正のためのデータを得るために、被検体外部にポジトロン放出性の線源を置き、被検体を通ったγ線のデータ(トランスミッション)を収集するようにしている。
PET装置は、開口部H1を有した第1のガントリG1内に、互いに近接配置された複数個のシンチレータブロックと複数個のフォトマルチプライヤとから構成されるγ線検出器を備えている。このシンチレータブロックおよびフォトマルチプライヤは、被検体Uの体軸周りを取り囲むようにしてリング状に配置されており、第1のガントリG1内に埋設されている。すなわち、PET装置では、γ線検出器が第1のガントリG1の開口部H1の周りにリング状に配設されている。
PET装置、CT装置各夫々の更なる詳細な構成や操作法その他についても既に公知であり、それらについては特許文献1その他の公知文献に譲る。
本実施形態では、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1は第2のガントリの開口部H2の開口径φ2よりも小さいほか、第2のガントリG2がティルトする様構成されている。
一例によれば、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1はφ1=600mm、第2のガントリG2の開口部H2の開口径φ2はφ2=700mmとされる。
図1は、第1及び第2のガントリG1、G2内に天板Tが挿入された場合を示している。
天板Tが第1のガントリG1内に挿入された場合では、第2のガントリG2の開口径φ2の方が大きいので、第2のガントリG2の水平動には制限がない。
また、天板T挿入後の寝台Bの上下動範囲は、第1のガントリG1の開口径φ1により決まっている。
その他本実施形態に係る医用画像診断装置1によれば、図1に示すように、第1のガントリの開口径φ1は第2のガントリの開口径φ2よりも小さいことから、前段の第1のガントリG1の開口下部ぎりぎりに天板高さを調整して検査を実施した場合でも、天板Tの先端が、後段の第2のガントリG2の開口部H2に衝突することなく巧く挿入でき、それ故、検査のやり直しを生じることが無い。
本実施形態に係る医用画像診断装置1によれば、第1のガントリG1の開口径φ1或いは第2のガントリG2の開口径φ2を気にする事無く、任意に天板高さの調整を行うことが可能となる。
図2は、第1及び第2のガントリ内G1、G2に天板Tが挿入されると共に、第2のガントリG2が最大角でティルトしている場合を示している。本実施形態では、第2のガントリG2の最大ティルト角は、±30°とされる。
図2に示す本実施形態の例では、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1と、第2のガントリG2が最大角でティルトした場合の上下方向の開口幅W2が等しいので、第2のガントリはティルト動作の制限がない。また第2のガントリG2をティルトさせて、水平動を行う(進退させる)ことも可能である。
さらに、図2からも類推される通り、第2のガントリG2に天板Tが挿入された後の寝台Bの上下動範囲については、第2のガントリG2のティルト角に応じて、寝台Bの上下動を制限する必要はない。
このように本実施形態によれば、第1、第2複数のガントリがそれぞれ独立して自走してスキャンするタイプの複合型の医用画像診断装置であって、第2のガントリがティルト可能なものにおいて問題となっていた、ティルト状態にある第2のガントリと寝台の天板とが干渉するせいで寝台の上下動の範囲及び/又は第2のガントリの水平動が制限されるといった問題が解消されることが理解される。
[比較例]
次に、比較例を用いて説明しながら、本発明の作用効果、及び有効性につき説明する。
図3及び図4は、本発明の一比較例に係る医用画像診断装置1’につき説明する図である。
本比較例に係る医用画像診断装置1’は、これまで提供されている、2種類のガントリが移動し撮像を行う同タイプの医用画像診断装置と同様に、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1と第2のガントリG2の開口部H2の開口径φ2が同径であると共に、第2のガントリG2がティルトする様に構成されている。
図3は、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tが挿入された場合を示している。この場合は、本発明と同様に第2のガントリG2の水平動には制限がない。
なおここで、第1あるいは第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2に天板Tを挿入した後の寝台Bの上下動範囲は、第1のガントリG1及び第2のガントリG2の開口部H1、H2の開口径φ1、φ2により決まっている。
その他本比較例に係る医用画像診断装置1’においては、図3に例示する如く、現行のPET/CT装置同様に第1のガントリG1の開口部H1と第2のガントリG2の開口部H2が同径である様なケースでは、前段の第1のガントリG1の開口下部ぎりぎりに天板高さを調整して検査を実施した場合、天板Tの先端を後段の第2のガントリG2の開口部H2に挿入しようとしても、天板が開口部周りに衝突してうまく挿入できないことがあり、その際には検査のやり直しが生じてしまう。
次に、図4は、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tが挿入されると共に、第2のガントリG2がティルトしている場合を示している。
この、図4に示す状況下では、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1よりも、第2のガントリG2がティルトした場合の上下方向の開口幅W2が小さくなる。
それゆえ、この比較例の構造において、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tを挿入した状態で第2のガントリG2をティルトする場合には、図4からも明らかな通り天板Tと第2のガントリG2の一部が接触する可能性があることから、ティルトの制限が必要となる。
またさらに、第1及び第2のガントリG1、G2の開口部H1、H2内に天板Tを挿入した状態における寝台Bの上下動範囲については、第2のガントリG2がティルト動作を開始した後、ティルト角によって制限する必要がある。
[制御系について]
図5は、本実施形態に係る医用画像診断装置1の制御系の構成を簡単に表したブロック図である。本実施形態では、コンソールCは要するにコンピュータであり、内部に撮像制御部41と、データ収集部44と、画像再構成部45とを有している。またコンソールCには、技師や医師をはじめとするオペレータからの入力を受け付ける入力装置42と、撮像条件や診断画像等の必要情報を表示する表示装置43が接続されている。このほか、コンソールCは、寝台B、第1及び第2のガントリG1、G2に接続されている。
寝台Bは、内部に制御装置31と、上下動検出部32と、寝台上下動駆動装置33とを有している。制御装置31は、コンソールCの撮像制御部41と接続されている。
制御装置31は、撮像制御部41からの命令に基づいて、上下動検出部32で寝台Bの高さを検出しつつ、寝台上下動駆動装置33によって寝台Bの高さを上下動させる。
第1のガントリG1は、内部に制御装置11と、移動ベース位置検出部12と、移動ベース駆動装置13と、データ収集装置14と、検出器15とを有している。ここで、制御装置11はコンソールCの撮像制御部41に、データ収集装置14はコンソールCのデータ収集部44に、それぞれ接続されている。
制御装置11は、撮像制御部41からの命令に基づいて、移動ベース位置検出部12で第1のガントリG1基部の移動ベースM1の水平方向位置を検出しつつ、移動ベース駆動装置13によって移動ベースM1をレールRに沿って移動させる。
第2のガントリG2は、内部に制御装置21と、移動ベース位置検出部22と、移動ベース駆動装置23と、データ収集装置24と、検出器25と、ティルト角度検出部26と、ティルト駆動装置27とを有している。ここで、制御装置21はコンソールCの撮像制御部41に、データ収集装置24はコンソールCのデータ収集部44に、それぞれ接続されている。
制御装置21は、撮像制御部41からの命令に基づいて、移動ベース位置検出部22で第2のガントリG2基部の移動ベースM2の水平方向位置を検出しつつ、移動ベース駆動装置23によって移動ベースM2をレールRに沿って移動させる。ここで、制御装置11、12は、移動ベースM1、M2が互いに衝突したり、干渉したりしない様、コンソールCの撮像制御部41を通じて互いに協調制御される。
また制御装置21は、被験体Uの病状等に応じた最適な撮像環境を実現するべく、撮像制御部41からの命令に基づいて、ティルト角度検出部26で第2のガントリG2の傾きを検出しつつ、ティルト駆動装置27によって第2のガントリG2をティルトさせる。図2に示す本実施形態の例では、第1のガントリG1の開口部H1の開口径φ1と、第2のガントリG2が最大角でティルトした場合の上下方向の開口幅W2が等しいので、第2のガントリはティルト動作の制限がない。また第2のガントリG2をティルトさせて、水平動を行う(進退させる)ことも可能である。さらに、図2からも類推される通り、第2のガントリG2に天板Tが挿入された後の寝台Bの上下動範囲については、第2のガントリG2のティルト角に応じて、寝台Bの上下動を制限する必要はない。
次に、本実施形態に係る医用画像診断装置1の動作の流れの一例について説明する。
はじめに、オペレータは、被験者Uを診断するのに必要な撮像条件を、コンソールCの入力装置42を通じて撮像制御部41に入力する。
撮像制御部41は、入力された撮像条件に基づいて、ガントリの移動やデータ収集などの命令を、それぞれのガントリ(第1のガントリG1及び第2のガントリG2)の制御装置11、12へ送信する。制御装置11、21は、命令に基づいて、それぞれの移動べースM1、M2を駆動し、データ収集を行う。
それぞれのガントリのデータ収集装置14、24は、検出器15、25からデータを収集し、コンソールC内のデータ収集部44へ、収集データを送信する。それぞれからの収集データは、画像再構成部45へ送られ、そこで画像再構成作業が行われた後、表示装置43で画像として表示される。
なお本実施形態では、図示していないが、寝台B、並びに第1及び第2のガントリG1、G2のそれぞれには操作パネルがあり、オペレータが操作パネルを操作することによって、第1のガントリG1を水平動、第2のガントリG2を水平動とティルト、そして寝台Bを上下動させることができる。さらに、寝台Bについては、必要に応じ天板Tを水平動させることもできる。
[変形例]
以上、一実施形態に基づき本発明の詳細を説明したが、本発明は上記に何等限定されず、様々な変形が可能である。
例えば、上記実施形態ではPET/CT装置を例に本発明の構成及び動作について説明したが、本発明はPET/CT装置に限られず、異なるモダリティの2種類のガントリがそれぞれ独立して移動し撮像を行う種々の医用画像診断装置に対して適用することが可能である。
また、上記実施形態ではティルト可能な第2のガントリをCTガントリとして説明を行ったが、第2のガントリはCTガントリに特に限定されるものでは無い。
以上の通り本発明は、第2のガントリに天板が挿入された後の寝台の上下動範囲について、第2のガントリのティルト動作後もそのティルト角による変更がなく、制御が簡単で、オペレーションにも熟練を要しない医用画像診断装置を提供することが可能な新規かつ有用なるものであることが明らかである。
本発明の一実施形態を示す側面図である。 本発明の一実施形態を示す側面図である。 従来例に係る医用画像診断装置を示す側面図である。 従来例に係る医用画像診断装置を示す側面図である。 本発明の一実施形態のシステム構成を簡潔に示すブロック図である。
符号の説明
1、1’ 医用画像診断装置
B 寝台
F フロア
H1、H2 開口部
G1、G2 第1のガントリ、第2のガントリ
M1、M2 移動ベース
R レール
T 天板
U 被検体
W 上下方向の開口幅
φ1、φ2 開口径

Claims (2)

  1. 被検体を載せることができる天板を備えた寝台と、
    前記天板及び前記天板に載せられた前記被検体を挿通可能な円筒状の第1の開口部が設けられ、第1の検出器を配置してなる第1のガントリであって、前記天板に載せられた被検体を相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
    前記第1のガントリと機能の異なる第2のガントリであって、前記被検体を挿通可能な円筒状の第2の開口部が設けられ、第2の検出器を配置してなり、前記天板に載せられた被検体を相対的に体軸方向より通過させることが可能なものと、
    前記寝台、前記第1のガントリ及び前記第2のガントリを制御する制御装置と、からなり、
    前記寝台、前記第1及び第2のガントリがそれぞれ、前記被検体の体軸方向に直列に配置されると共に、前記第1及び第2のガントリが移動し撮像を行う医用画像診断装置であって、
    前記寝台、前記第1のガントリ及び前記第2のガントリが、それぞれ、順に前記被検体の体軸方向に直列に配置され、さらに、
    前記第2のガントリがティルト可能であり、前記第1のガントリの前記第1の開口部の開口径が、前記第2のガントリが最大角でティルトした場合の上下方向の開口幅以下であることを特徴とする医用画像診断装置。
  2. 前記第1及び第2のガントリを、それぞれ、体軸方向に自走可能な移動ベースに搭載し、これにより、前記第1のガントリ及び/又は第2のガントリに対して前記被検体を相対的に体軸方向より通過させ得る様構成したことを特徴とする請求項1に記載の医用画像診断装置。
JP2008023469A 2008-02-04 2008-02-04 医用画像診断装置 Expired - Fee Related JP5083547B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023469A JP5083547B2 (ja) 2008-02-04 2008-02-04 医用画像診断装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008023469A JP5083547B2 (ja) 2008-02-04 2008-02-04 医用画像診断装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009183329A JP2009183329A (ja) 2009-08-20
JP5083547B2 true JP5083547B2 (ja) 2012-11-28

Family

ID=41067264

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008023469A Expired - Fee Related JP5083547B2 (ja) 2008-02-04 2008-02-04 医用画像診断装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5083547B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US8478053B2 (en) 2009-07-15 2013-07-02 Nikon Corporation Image sorting apparatus
JP5846744B2 (ja) * 2011-03-09 2016-01-20 株式会社東芝 X線ct装置
CN110559005B (zh) * 2019-09-18 2024-02-27 上海联影医疗科技股份有限公司 一种医学系统

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006122548A (ja) * 2004-11-01 2006-05-18 Toshiba Corp 画像診断装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009183329A (ja) 2009-08-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US7693565B2 (en) Method and apparatus for automatically positioning a structure within a field of view
US8891726B2 (en) Multiple-source imaging system with flat-panel detector
DE60301619T2 (de) Systeme und verfahren für die quasi-gleichzeitige multiplanare röntgendarstellung
US7162004B2 (en) Medical imaging diagnosis apparatus
US7352885B2 (en) Method and system for multi-energy tomosynthesis
US7596205B2 (en) X-ray hybrid diagnosis system
US20080025459A1 (en) X-ray hybrid diagnosis system
KR101812658B1 (ko) 방사선 디텍터, 그에 따른 단층 촬영 장치, 및 엑스선 촬영 장치
EP2502561B1 (en) Arc-shaped medical imaging equipment
US10478137B2 (en) Multiple imaging modality imaging apparatus
JP5353899B2 (ja) 医用画像診断装置
JP5083547B2 (ja) 医用画像診断装置
JP2009183448A (ja) 診断システム
JP2008307083A (ja) 医用画像診断装置
CN111000574A (zh) 医用图像处理装置、方法、及记录介质
US11517274B2 (en) Hybrid detection systems and methods for C-arm interventional x-ray systems
US11857355B2 (en) Multi-detector systems and methods for x-ray imaging
US11253211B2 (en) System and method for utilizing an X-ray imaging system having a hybrid detector
JP6890606B2 (ja) ハイブリッドx線及びガンマ線撮像システム
JP2006166968A (ja) 医用画像診断装置
JP4104591B2 (ja) 核医学診断装置
EP3427666A1 (en) Combined imaging system with a magnetic resonance apparatus and an x-ray apparatus
WO2017022495A1 (ja) 医用画像診断装置及びその制御方法
CN116546925A (zh) 用于医学成像系统的患者处理系统
JP2015039553A (ja) 医用画像診断システム及び架台搬送装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100415

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20111221

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20111221

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120523

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20120720

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20120808

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20120821

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5083547

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150914

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees