JP5079713B2 - 満腹を誘発するための、好ましく加工されたデンプンを含む胃内ラフト組成物 - Google Patents

満腹を誘発するための、好ましく加工されたデンプンを含む胃内ラフト組成物 Download PDF

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Description

発明の詳細な説明
[発明の分野]
本発明は、哺乳動物における食欲を調節する方法に関する。特に、本発明は、個体における満腹を誘発する方法、及びそのような使用に適した組成物に関する。本発明は、胃中の食餌エネルギー源の保持を延長する方法、及び糖原病(GSD)及び糖尿病などの低血糖症を特徴とする疾患を治療する方法も提供する。
[発明の背景]
肥満は、増大しつつある世界的な健康問題であり、高血圧症や動脈硬化症などの循環器疾患、インスリン非依存性糖尿病、骨関節炎や、ある特定の癌などの多くの健康問題についての主な原因及び/又はリスク要因として関係してきた。体重減少中の個体を援助するために、薬学介入、食餌介入、又は外科的介入を含めた、多くの食餌補助剤及び治療が提案されてきた。
用いられてきた一手法は、個体において「満腹」感を誘発することによって、空腹感を抑制し、こうして食物の摂取を低減する食品の使用である。例えば、多糖により、食餌においてバルク(bulk)と満腹が提供されることが周知であり、理解されている。この脈絡では、多糖は「食物繊維」であり、これは、食餌においてカロリーのないバルクを提供する。これは、以下のように定義することができる(http://www.pauls.com.au/information)。
食物繊維(又は粗飼料)は、植物由来の難消化性物質を含み、食物繊維(又は粗飼料)には、分解するための適切な酵素をヒトが有さない、任意の植物多糖が含まれる。食物繊維は、体内老廃物の正常な排出を促進する、難消化性バルクを提供する。高繊維含有量により、食物は、より満たされるもの(filling)、又は満足なものにされる。
多糖の中で、食物中の充填剤として用いられるものは、アルギネート及びペクチンである。アルギネートは海藻から抽出され、ヒトの消化管によって消化されにくい。食物における食感補助剤としてのアルギネートの使用は、関係する化学とともに他で検討されてきた(http://www.ispcorp.com)。米国特許出願公開第20050170059号明細書によれば、アルギネートは、食品及び飲料品に供給することによって、胃中にバルクを提供し、こうしてこのバルキング効果(bulking effect)によって満腹を提供することができる。
関係する経過時間とともに満腹を提供するための、溶液中のアルギネートの実際の使用(食物繊維として)は、他で検討され、概説されてきた(Hoadら、2004年)。満腹(full stomach(satiety))の感覚は別として、アルギネート及びペクチンは、食物の他の成分よりも長く胃中に保持されることによって、満腹に寄与することもできる。アルギネート及びペクチンのこの特性は、これらが繊維源であることを考慮すると、明らかに普通ではない。これらの特徴は、他で検討されてきた(Di Lorenzoら、1988年;Torsdottirら、1991;Tiwaryら、1997年)。食物に加えられるメチルセルロース(MC)と比較すると、胃内保持は、ペクチンで長く、肥満対象について、それぞれペクチン及びMCについて、116分のt1/2対71分のt1/2である(Di Lorenzoら、1988年)。
高食物繊維濃度を含む食品及び製剤の使用は、多くの潜在的な副作用を伴う。満腹を誘発し、したがって全体のカロリー摂取量を低減するために、そのような充填剤に頼ることに関係する特定の問題は、場合によって、過剰量の食物繊維の消費により、ガス圧を伴う発酵にある程度起因して、結腸障害が引き起こされることである。さらに、バルキング効果は満腹を誘発することができるが、この効果は、多くの場合、存続期間が短い。
胃の酸性内容物が食道に逆流する、胸やけを治療するための、十分に確立された原理は、二価陽イオン(典型的にはカルシウム)のゲル化したアルギネート又はペクチンのバリアーを提供することによって、逆流を防止することである。1つのそのような一般に利用可能な胸やけ療法は、「Gaviscon」(登録商標)である。アルギン酸又は低メチルペクチン(low methyl pectin)を含む、そのようなラフト/バリアーの生成は、他で検討されてきた(Jorgenら、1988年;Foldagerら、1993年;Cox、1996年a及び1996年b;Mandelら、2000年;米国特許出願公開第20050063980号明細書)。
糖原病
正常なヒトでは、グリコーゲンの同化作用及び異化作用は、通常、協調され、制御されている。グリコーゲンの蓄積は、インスリンによって促進され、一方、グリコーゲンの加水分解及びグルコースへの転換は、アドレナリン(特に筋肉)及びグルカゴン(特に肝臓)によって促進される。
糖原病(GSD)では、グリコーゲンの蓄積又は加水分解(http://www.agsd.org.uk/home/information.asp;http://agsdus.org/body_whatis_1.html)、及びその結果として、血糖濃度に関して遺伝的欠陥が存在する。図1に、グリコーゲン代謝の原理を略述する。
糖原病の最も一般的な型は、以下の通りである。
I型(フォンギルケ病)では、個体は、グルコース−6−ホスファターゼ活性(図1の「h」)の欠乏を患い、したがって、グリコーゲンからグルコースを生成することができない。その結果として、その個体は、血糖を維持するために経管栄養補給する必要がある。
II型(ポンペ病)では、個体は、α−グルコシダーゼ活性の欠乏を患う(図1の「i」)。乳児は、非常に若くしてこの形態で死亡することが多い。
III型(コリ病)では、個体は、脱分枝酵素活性の欠乏を患う(図1の「i」)。治療は、通常、高タンパク食からなる。
IV型(アンダーソン病)では、個体は、分枝酵素活性の欠乏を患う(図1の「e」)。肝臓移植が、唯一の生存可能な療法である。
V型(マックアードル病)では、個体は、筋ホスホリラーゼ活性の欠乏を患う(図1の「f」)。大規模な運動は、回避するべきである。
VI型(ハース病)(Her’s Disease)では、個体は、肝ホスホリラーゼ活性の欠乏を患う(図1の「f」)。オスX−染色体連鎖が存在する。
VII型(タルイ病)では、個体は、筋ホスホフルクトキナーゼ活性の欠乏を患う。大規模な運動は、回避するべきである。
IX型では、個体は、肝ホスホリラーゼ活性の欠乏を患う。オスX−染色体連鎖が存在し、VI型に匹敵する。
低血糖は、グルコースの緩徐投与(経口又は静脈内)によって、又はデンプン加水分解産物(例えば、マルトース、デキストリンなど)から、又は、消化の結果としてグルコースが遊離される、天然デンプンによって治療することができる。実際には、入手可能性、及び消化応答の観点での優れた代替物の欠如に起因して、通常のトウモロコシデンプンである、「コーンスターチ」が、糖原病を治療するのに用いられる(特に、睡眠の間に)。デンプンは、徐々に消化される必要があり、急速にグルコースに転換される、又はほとんど加水分解されずに排泄されることがあってはならない。他の臨床状態(糖尿病など)では、グルコースを徐々に、及び非糖ベースの基質(例えば、ケーキ、ビスケット、菓子など)から供給する必要もある。したがって、これも、デンプン(腸での加水分解)によって達成することができ、グルコースが、血中に必須であるが、制御された形態内である、夜間の体制に重要である。
しかし、GSDなどの病状の治療において用いられる、多くの現在入手可能なデンプン調製物は、グルコース及びマルトデキストリンベースの製品よりも、延長されたグルコース放出特性を有するが、製品により、血清グルコース濃度が許容範囲内に維持されることが可能になる期間は、比較的短い。しかし、従来の治療によってもたらされる期間よりも長い期間にわたって、血清グルコース濃度を安全な範囲内に維持する代替手段の必要性が大いにある。
[発明の概要]
本発明者らは、胃中で胃内ラフト(gastric raft)を生成する組成物の摂取により、満腹を誘発する既知の方法、例えば、高繊維食品の摂取などと比較して、相当に延長された満腹感を誘発することが可能になることを、驚いたことに突き止めた。その上、満腹を誘発するためにそのような胃内ラフト組成物を用いることにより、高繊維食品及び食物サプリメントが使用される際に、個体が感じることの多い不快感を回避することができ、そのような食餌の副作用として起こり得る、任意の結腸障害の罹患率及び/又は重症度を低減することができる。
よって、第1の態様では、本発明は、個体における満腹を誘発する方法であって、前記個体に胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
第2の態様では、本発明は、個体における食欲を抑制する方法であって、前記個体に胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
本発明の第3の態様によれば、個体における肥満を治療する方法であって、前記個体に胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法が提供される。
本発明の方法を用いて、本発明者らは、従来の方法、例えば、高繊維充填剤(high fibre bulking agents)の使用よりも、相当に長い期間、満腹を維持することができることを見出した。
本発明の一実施形態では、満腹は、2時間超、例えば、3、4、5、又は6時間超維持することができる。
本発明に用いられる胃内ラフト組成物は、典型的には生体高分子を含み、これは、胃酸と接触すると、胃の内容物上に浮遊する、ゼラチン状のラフト又は泡を形成する。浮遊するゲルを生成するために、組成物は、炭酸カルシウムなどの物質を一般に含み、これは、胃酸と接触すると、無毒性のガス、例えば、二酸化炭素を生成し、このガスは、ゲルの浮力に寄与する。
任意の適当な生体高分子を、本発明において用いることができる。例えば、組成物は、アルギネート、ペクチン、キサンタンガム、又はそれらの混合物を含んでもよい。
任意の適当なガス発生剤を、本発明の組成物中に用いることができる。そのような作用物質は、典型的には、アルカリ金属又はアルカリ土類金属の炭酸水素塩、例えば、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム又は炭酸カルシウムである。
その上、本発明者らの研究の過程において、本発明者らは、ゲル形成剤、例えば、アルギネート及び/又はペクチンなどに加えて、加工デンプン、例えば、α化デンプン、酸希薄化デンプン(acid thinned starch)及び/又はデキストリンなどを、ラフト組成物に混合することによって、改善された強度及び完全性のラフトが生成されることを、驚いたことに見出した。これにより、胃内ラフト組成物を摂取した個体の胃中で、ラフトの保持の延長をもたらすことができ、満腹の維持及び/又は食欲抑制効果を延長し、ラフト組成物内の任意の栄養素の、小腸内の吸収部位への送達を遅延させることができる。
したがって、本発明の一実施形態では、本発明の方法において用いるための胃内ラフト組成物は、加工デンプンを含む。
実際に、本発明のさらなる独立した第4の態様では、
1種又は複数種のゲル形成成分
ガス発生剤、及び
1種又は複数種の加工デンプン
を含む胃内ラフト組成物であって、前記1種又は複数種の加工デンプンが、胃内ラフト組成物が胃酸と接触してラフトを形成する際に、ゲル形成剤と一体化する胃内ラフト組成物が提供される。
本発明の第5の態様では、医薬品において用いるための、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物が提供される。
本発明の組成物中に、及び本発明における使用のために、任意の適当な加工デンプンを用いることができる。例えば、適当な加工デンプンとして、それだけに限らないが、α化デンプン、酸希薄化デンプン及び/又はデキストリンが挙げられる。対照的に、未加工デンプン、即ち、天然デンプンは、この目的に対して適切ではないが、これは、未加工デンプンが、ラフト基質を介して溶解/分散せず、加工デンプンの機能的優位点を提供しないためである。
本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物の一実施形態では、加工デンプンは、十分な量で存在することによって、用いる際に、ラフトの活性構成成分を形成する。したがって、一実施形態では、加工デンプンは、胃内ラフト組成物の5%超、例えば10%、20%、30%、40%w/w超の濃度で存在する。本発明の一実施形態では、デンプンとゲル形成剤、例えばアルギネート、ペクチン又はキサンタンガムなどとの比は、1:9から1:1の範囲内、例えば、1:9から1:3又は1:6から1:3の範囲内である。
デンプンが胃内ラフト組成物中に利用される、本発明の態様の一実施形態では、デンプンは、可溶化デンプン誘導体、例えば、酸希薄化デンプン又はデキストリンである。これは、溶液から結晶化する傾向が小さい(逆行性)という点において、α化デンプンに対して優位点を有する。
しかし、α化蝋様(低アミロース/高アミロペクチン)デンプンは、急速に逆行する傾向がない。したがって、代替の実施形態では、デンプンはα化蝋様デンプンである。
本発明の特定の実施形態では、デキストリンを、胃内ラフト組成物のデンプン成分として用いることができる。多数の異なるマルトデキストリン(デキストロース当量(DE)1〜20として典型的には定義される)及びβ−限界デキストリンが、この目的のために用いられた。このデキストリンは、(特に、DEが10未満のβ−限界デキストリン及びマルトデキストリンで)強いラフトを形成した。
本発明の一実施形態において、デキストリンを用いることができる一方で、より大規模に加水分解されたデンプン、例えば、グルコースシロップを用いることができる。
ラフト組成物の活性構成成分として加工デンプンを用いることにより、ラフトの構造的完全性が増大し、したがって、その有効性を高めることができ、胃中でその作用を延長することができるという、本発明者らによる発見は、満腹の維持及び肥満の治療における、そのような胃内ラフト組成物の使用に関連するだけでなく、例えば、胃−食道酸逆流又は胸やけの治療における、胃内ラフト組成物の既知の使用にも関連している。
よって、本発明の第6の態様では、胃−食道逆流症の治療の方法であって、前記個体に、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法が提供される。
本発明の第7の態様では、胃−食道逆流症の治療用の薬物の調製における、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物の使用が提供される。
そのようなラフト組成物は、薬剤を胃に標的指向化するための薬剤送達手段として用いることもできる。ラフト組成物中での加工デンプンの使用は、それが、「複合体」(例えば、アミロース−脂質又はアミロース−薬剤又はアミロース−ヨウ素)及びデンプン質分子に独特な会合を形成することができ、したがって、加工デンプン分子を含まないラフトと、設計及び生理的作用が異なる送達基質を提供することができるという点において、追加の優位点を有する。胃中での本発明のラフト組成物の保持の延長により、ラフト組成物が、ある期間、例えば、2から8時間にわたる活性成分の徐放において特に有用になる。
よって、本発明の第8の態様では、医学的病状又は症状の治療方法であって、前記個体に本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を投与するステップを含み、前記胃内ラフト組成物が、医学的病状又は症状の治療のための少なくとも1種の活性作用物質を含む方法が提供される。
本発明の第9の態様では、医学的病状の治療用の薬物の調製における、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物の使用であって、前記胃内ラフト組成物が、医学的病状の治療のための活性作用物質を含む使用が提供される。
胃中での保持の延長に起因して、本発明の胃内ラフト組成物は、胃の病状の治療において特に有用である。したがって、本発明の第8及び第9の態様の一実施形態では、医学的病状は、胃の病状である。例えば、本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物中に用いることのできる活性作用物質には、任意の胃の病状、例えば、胃炎、消化不良、消化性潰瘍、胃癌、又はピロリ菌感染などの感染などの治療用の作用物質が含まれる。
本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物は、活性作用物質の徐放のためにも用いることができる。したがって、適用可能な場合、活性成分は、徐放において提供する、又は徐放に適合させることができる。
本発明の胃内ラフト組成物の追加の利点は、そのようなラフトが、胃中で栄養素源の保持を延長することができることである。そのようなエネルギー源として、ラフトの加工デンプン成分、並びにラフト組成物に含められる場合、場合により、他のエネルギー源、例えば、脂質、タンパク質、ビタミン、ミネラル、及び微生物、例えば、プロバイオティック微生物(probiotic microorganism)などを挙げることができる。胃中での栄養素の保持によって、本発明のラフト組成物は、栄養素が小腸に入る速度を低減し、したがってそのような栄養素の消化及び吸収を遅延させる。
このように、ラフトは、加工されたラフトのデンプン成分及び/又は他の栄養素(例えば、基質中に包埋された、タンパク質、脂質、ビタミン及びミネラル)に由来するエネルギーを含めて、胃からの栄養素放出速度を制御する手段として用いることができる。これらの非デンプン要素は、ラフトと緩い会合を形成するか、又は脂肪酸の場合、例えば、アミロースのフラクション(fraction)と真の複合体を形成し、したがって、胃を介した進行を調整することができる。
したがって、第10の態様では、本発明は、胃から小腸への栄養素の放出を減速する方法であって、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物中に前記栄養素を投与することを含む方法を提供する。そのような栄養素として、それだけに限らないが、1種又は複数種のタンパク質、脂質、ビタミン、及びミネラル、被包性(プロバイオティック)微生物又は関係するプレバイオティック(prebiotic)物質を挙げることができる。
本発明の胃内ラフト組成物は、栄養素放出を遅延させるのに用いることができるという発見は、満腹の延長を越える意味合いを有する。重要なことに、胃中での栄養素の保持の延長により、低血糖症、例えば、糖原病などに関係する疾患の治療における、本発明の胃内ラフト組成物の使用が可能になる。
したがって、本発明の第11の態様によれば、個体における血清グルコース濃度を制御する方法であって、前記個体に、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法が提供される。
第12の態様では、本発明は、個体における低血糖症を治療又は予防する方法であって、前記個体に、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
第13の態様では、本発明は、個体における低血糖症に関係する病状を治療又は予防する方法であって、前記個体に、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
本発明の第14の態様では、個体における血清グルコース濃度を制御するための薬物の調製における、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物の使用が提供される。
第15の態様では、本発明は、低血糖症を治療又は予防するための薬物の調製における、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物の使用を提供する。
第16の態様では、本発明は、低血糖症に関係する病状を治療又は予防するための薬物の調製における、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物の使用を提供する。
本発明の第11から第16の態様のいずれか1つの一実施形態では、前記治療は、夜間低血糖発症(複数も)を予防するか、又は減少させるための治療である。
本発明のラフト組成物を用いることによって、デンプンの送達を延長することができ、したがって、低血糖発症を特徴とする病状のための治療を改善することができる。デンプンの吸収をさらに延長するために、α−グルカンの供給源として、蝋様デンプンをラフト組成物中に用いることができ、したがって、哺乳動物の血中のグルコース形成及び出現の速度を制御するための著しい改善が可能になる。そのようなデンプンは、小腸でのアミラーゼ加水分解に起因するグルコース放出の持続期間に関して、従来用いられている「コーンスターチ」(天然のトウモロコシデンプン)より、著しく機能が優れている。
その上、本発明者らは、グルコース放出特性は、加工デンプンの改良によって、例えば、熱水処理によって、例えば、湿熱処理(heat moisture treatment)によって、さらに劇的に延長することができることを示した。実際に、熱水処理により、従来の非蝋様デンプンにおいても、かなりの改善が提供される。こうして、本発明の第11、第12、第13又は第14の態様の実施形態では、蝋様デンプンは、任意の熱水処理デンプン、好ましくは湿熱処理デンプン(蝋様であっても、非蝋様であっても)に代えられる。
本発明の組成物は、低血糖症の存在又は罹患性に関係する任意の疾患を有する個体を治療するために用いることができる。そのような疾患として、それだけに限らないが、糖尿病(I型又はII型)、糖原病、肝疾患、例えば肝硬変が挙げられる。
体重減少の手段として使用される多くの食餌法では、副作用は、多くの場合、口臭となり得る。これは、例えば、体内でのケトンの分解に起因する場合があり、「ケトーシス息(ketotic breath)」を生じさせる。
本発明者らは、満腹誘発効果を提供することに加えて、胃内ラフト組成物は、口臭を治療する有効な手段も提供することを見出した。
よって、第17の態様では、本発明は、個体における口臭を治療する方法であって、前記個体に、胃内ラフト組成物を投与するステップを含む方法を提供する。
口臭の治療用の薬物の調製における、胃内ラフト組成物の使用も、本発明によって、第18の態様において提供される。
本発明の各態様の好ましい特徴は、必要に応じて変更を加えた他の態様のそれぞれの場合と同様である。
[詳細な説明]
上述したように、本発明者らは、胃内ラフト組成物を用いて、満腹を誘発すること及び維持すること/胃からの栄養素及び薬剤の放出を制御することの新規な手段を突き止めた。上述したように、胃内ラフト組成物により、満腹感の延長が可能になる(及び栄養素放出を遅延させる)という発見は、例えば、肥満の治療における、食餌法において、これらの組成物を特に有用にする。そのような組成物の使用は、従来の治療に対して、多数の優位点を有する。
第1に、従来の食餌剤、例えば、繊維豊富な食物サプリメント又は食事代用品は、胃中でバルキング効果によって単に作用し、食物が胃から通過するにつれて、効果も過ぎ去る。対照的に、胃内ラフト組成物は、胃の内容物上に浮遊するので、ラフトは、従来の高繊維食餌サプリメントよりも相当に長い時間、胃中に維持される。
第2に、従来の繊維豊富な食餌食物では、比較的大容量のかさばる多糖が、満腹誘発効果に必要である。これは、結腸発酵の結果として、結腸痛をもたらす恐れがある。対照的に、胃内ラフト組成物を用いると、多糖、例えば、アルギネート又はペクチンなどの量は、相当に少ない。結果として、結腸発酵の結果としての結腸痛は、低減される/起こらないはずである。
第3に、多糖、例えば、アルギネート及びペクチンなどを高濃度で含む、従来の繊維豊富な食餌食物サプリメントの潜在的な副作用は、多糖への陽イオンの結合の結果としての体内の脱ミネラル化である。胃内ラフト組成物は、そのような多糖を少量しか含まないので、脱ミネラル化副作用を低減することができる。それに加えて、陽イオン結合基を含有しない加工デンプンが用いられる、本発明の実施形態では、アルギネート/ペクチンの量、及びしたがって、陽イオン結合基の量をさらに低減することができ、したがって、潜在的な副作用をさらに低減する。
第4に、本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物は、満腹誘発効果を有し、これは、純粋に物理的であり、いずれの薬理学的作用物質の供給にも頼らず、したがって、食欲抑制薬を用いるときに遭遇する場合のある、いずれの薬理学的副作用又は相互作用の回避を可能にする。もちろん、本発明の胃内ラフト及び本発明における使用のための胃内ラフトは、満腹誘発効果を生じさせるために、薬理学的作用物質の供給を必要としないが、一実施形態では、本発明の胃内ラフト及び本発明における使用のための胃内ラフトは、満腹誘発効果及び/又は食欲抑制効果を有することのできる薬理学的作用物質を含むか、又はこれとともに製剤化することができる。
胃内ラフト
上述したように、本発明者らは、胃内ラフト組成物は、満腹誘発効果を提供するために用いることができ、したがって、肥満の治療に用いることができることを示した。
本発明の脈絡において、胃内ラフト組成物は、胃酸と接触すると、胃の内容物上に浮遊する、ゼラチン状の泡又はラフトを形成する調製物である。
任意の適当な胃内ラフト組成物を、本発明において用いることができる。胃内ラフト組成物は、典型的には、ゲル形成剤、通常、生体高分子、及び胃酸と接触するとガス、典型的には二酸化炭素を生成することのできる物質を含む。
ゲル形成剤として用いることのできる生体高分子として、アルギネート、ペクチン及びキサンタンガム、又はその組合せが挙げられる(しかし、排他的ではない)。
一実施形態では、ゲル形成剤はアルギネートである。アルギン酸は、様々な種の褐海藻(褐藻類)から得られる(主として)、天然由来の多糖である。これは、β−(1,4)−結合D−マンヌロン酸及びα−(1,4)−結合L−グルロン酸の残基から主になる直線分子である。アルギン酸は、少なくとも3つの異なる種類のポリマーセグメント、即ち、ポリβ−D−マンヌロン酸セグメント、ポリα−L−グルロン酸セグメント、及び交互に現れる糖単位を有するセグメントを含有する。構成要素モノマーの比、及び鎖セグメントの性質は、供給源によって異なり、多糖の特定の特性を決定する。アルギネートの有用な特性は、陽イオン、特に二価の陽イオン、例えば、カルシウムイオンなどとの反応によってゲルを形成する、その能力である。形成されるゲルの種類は、アルギン酸の供給源に依存する。
高い割合のポリグルロン酸セグメントを有するアルギネートは、より強く、剛性で脆いアルギン酸カルシウムゲルを形成するが、高い割合のポリマンヌロン酸セグメントを有するアルギネートは、柔らかく、より弾性で変形可能なゲルを形成する。ゲル形成速度並びに結果として生じるゲルの品質及び質感は、陽イオン供給源の溶解度及び利用可能性によって制御することができる。
一実施形態では、70:30から20:80の範囲、例えば40:60で、グルロン酸とマンヌロン酸の比を有するアルギン酸を、本用途に用いることができる。さらに、用いられるアルギン酸は、典型的には(しかし排他的ではなく)、15と70%の間のポリ(β−D−マンヌロン酸)セグメント、15と60%の間のポリ(α−L−グルロン酸)セグメント、及び15と40%の間の交互に現れる糖単位を有するセグメントを含有することができる。
一実施形態では、ゲル形成剤はペクチンである。ペクチン(複数も)は、例えば、柑橘類果実から得ることができる。
ペクチンが用いられる場合、これらは、例えば、1種若しくは複数種のポリガラクツロン酸及び脱エステル化された(de−esterified)、又は部分的に脱エステル化されたペクチン、又はその誘導体から選択することができる(しかし、排他的ではない)。ポリガラクツロン酸は、本質的に直線分子である。10,000から70,000の範囲、例えば、25,000から50,000などの20,000から60,000で、典型的な分子量を有するペクチンを用いることができる。アルギン酸と同様に、ペクチンは、単独で、又は二価若しくは多価の陽イオンの存在下でゲル化する他の多糖と組み合わせて用いることができる。
ガスの生成に関しては、アルカリ又はアルカリ金属、例えば、ナトリウム、カリウム又はカルシウムの炭酸塩又は炭酸水素塩を用いることができる。用いることのできる塩の特定の例として、炭酸カルシウム及び炭酸水素ナトリウムが挙げられる。
用いる際、「胃内ラフト」は、ゲル形成剤、例えば、アルギネート又はペクチンから生成され、これは、二酸化炭素のベッド上に浮遊する陽イオン塩(例えば、カルシウム)の存在によって、ある程度ゲル化することができ、そのような成分は、胃全体にわたって「増粘剤」として分散されない。
ラフトは、胃をかさばらせるために多糖(単独又は補助剤とともに)を用いることと異なる。摂取される組成物(個体又は液体)からの気相の生成が、この浮遊効果の原因である。ラフトは、長期間、例えば3時間超、例えば、4、5、6、7又は8時間超などにわたって胃中に保持することができる。こうして、ラフトにより、胃内の多糖のかなり長い保持が提供される。その上、ラフト組成物を用いると、必要とされる多糖の量は、単なるバルキング効果を通じて作用する満腹誘発剤に必要とされる多糖の量よりも相当に少ない。
本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物の一実施形態では、組成物は、単位用量当たり、2g未満、好ましくは1g未満のゲル形成成分(複数も)を含む。例えば、組成物は、0.5g未満のゲル形成成分(複数も)を含むことができる。
デンプン
上述したように、本発明者らは、ラフト組成物の完全性は、ラフトの構成成分として、加工デンプン及び/又はデンプン誘導体を組み入れることによって改善することができることを驚いたことに示した。
それに加えて、胃内ラフト組成物中にデンプンを用いることに関係した、いくつかの追加の潜在的な優位点が存在する。例えば、デンプンは、アルギネート/ペクチンよりも相当に安価であるので、従来のラフト組成物と比較して、胃内ラフト組成物を作製する費用を低減することができる。ラフト組成物中にデンプンを用いることにより、デンプンフラクションの薬剤及び栄養素との相互作用の改善(例えば、ペクチン又はアルギネートを用いて達成することのできない、送達を制御する複合体)も提供された。
ラフト組成物の構成成分として加工デンプンを用いることの他の利点として、関係する好ましい粘性特徴を伴ったラフト強度の改善、ミネラル結合の緩和、ある特定のビタミンの利用を促進するためのいくらかのカロリーの供給、カロリー(糖)の腸及び血液への放出の遅延に起因する、加工デンプンのグリセミック指数(GI)応答の低減、デンプンフラクションが、アミラーゼによって加水分解されることによる、腸を通る基質の粘性の低減、飲み込みの容易さ、結腸の不快感及び鼓腸を潜在的に引き起こす恐れのある、発酵性バルクの低減が挙げられる。
よって、本発明の好ましい実施形態では、胃内ラフト組成物は、1種又は複数種の加工デンプン又はデンプン誘導体を含む。
本発明では、任意の適当な加工デンプン又はデンプン加水分解産物を用いることができる(例えば、ゼラチン化、α化、酸希薄化、デキストリン、酵素処理、発酵性など)。天然デンプンは不溶性であり、したがって、ラフト基質内に分散及び可溶化しない。
一実施形態では、本発明のデンプン及び本発明における使用のためのデンプンは、デキストリンである。マルトデキストリンは、より大規模に加水分解してグルコースシロップにすることができることに留意されたい。本願により、いずれの可溶化デンプンフラクションも除外されない。
異なるデンプン間の比較を、以下の表に示す。
Figure 0005079713
本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物の特に好ましい実施形態では、デンプンは、胃内ラフト組成物が胃酸と接触することにより、ラフトが形成される際に、デンプン分子がラフト内に取り込まれることを可能にするのに十分な形態及び濃度で胃内ラフト組成物中に存在する。好ましい実施形態では、デンプンは、存在する場合、胃内ラフト組成物中のデンプンとゲル形成剤の比が、多糖の5〜25%w/wの範囲内であるような濃度で存在する。
デンプン加水分解産物
デンプンは、酸及び酵素(アミラーゼ及びアミログルコシダーゼ)で処理することによって、可溶化することができる。市販のマルトデキストリン(以下の)は、最大DP20までとして通常定義され、これを超えると、それらはグルコースシロップとして定義される。
デキストリン
デンプンが加水分解される場合(典型的には、酸で化学的に、又はα−アミラーゼ及びアミログルコシダーゼで酵素的に)、「デキストリン」と呼ばれる、より小さい分子が生成される。生成物は、最小の可能な単糖のグルコースと同じぐらい小さくなるか、又はわずかに加水分解される場合があるが、依然としてオリゴ/高分子である。グルコースシロップは、デンプンの加水分解から作製され、転換の性質及び程度に応じて様々な割合の糖及びデキストリンを含有する。
マルトデキストリンは、DP20以下、GRAS品質、無味及び非常に可溶性である。マルトデキストリンは、容易に消化され、グルコース(単に吸収される)と比較して、その溶解度のために、及び報告による、比較的緩慢な消化性のために、エネルギー飲料において用いられる。グルコース又はマルトデキストリン溶液を飲む結果としての、血中のグルコース出現の速度は、マルトデキストリンの転換の程度のために比較的小さい(例えば、約45分)。
熱水で処理されたデンプン
上述し、以下の実施例において示すように、本発明者らは、熱水で処理されたデンプンを用いると、特に良好な結果が得られることを見出した。
2つの主な方法、即ち、湿熱処理(高温、低水分)及びアニーリング(高水分、低温)が、デンプンの熱水処理に現在用いられている。
湿熱処理されたデンプン(HMTデンプン)
熱及び水分処理されたデンプンは、典型的には、湿ったデンプン(例えば、15〜30%の水分)を、例えば、95℃から130℃の温度に、最大30時間(典型的には16〜24)の期間曝すことによって生成される。これらの範囲により、他の湿熱条件(profile)は除外されない。例えば、本発明において用いるためのHMTデンプンは、密封された容器内で、以下の条件、即ち、20%の水分及び105℃で16時間の下で、デンプンを熱処理することによって生成することができる。次いで、処理されたデンプンは、室温に冷却し、空気乾燥し、次いで300μmの篩を通過させることができる。
そのような湿熱処理は、デンプンにいくつかの著しい特性変化をもたらす。効果の程度は、デンプンの種類で異なるが、一般にその効果は、
・ゼラチン化温度の増加
・水吸収及び膨潤能力の低減
・X線回折パターンの変化
・酵素感受性の増大
である。
本明細書で説明するように、湿熱処理により、酵素分解に対する感受性の増大したデンプンがもたらされるが、本発明者らは、本発明の方法において用いる場合、湿熱処理デンプンにより、対応する非湿熱処理デンプンと比較して、血清グルコース濃度が維持される期間が、著しく大きく延長されることを示した。よって、本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物の一実施形態では、胃内ラフト組成物は、湿熱処理デンプンを含む。
治療/療法
「治療」は、脈略により他に要求されない限り、「療法」と互換的に用いられるが、ヒト又は非ヒト動物を利することのできる任意の方法を含む。治療は、既存の病状についてであってもよく、又は予防的(prophylactic)(予防的(preventative)治療)であってもよい。治療は、治癒的、軽減又は予防的効果を含むことができる。
医薬製剤
本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物は、典型的には、栄養/臨床栄養又は医薬組成物として提供されることになり、これは、経口投与に適した、適当な医薬賦形剤、希釈剤、又は担体を一般に含む。
経口投与用の組成物は、例えば、錠剤、カプセル、粉末、又は液体の形態とすることができる。液体形態は、香味をつける、及び甘味をつける、及び他の成分を含有することによって、飲料タイプ製品としてより許容できるものにすることができる。錠剤は、固体の担体、例えば、ゼラチン又はアジュバントなどを含むことができる。液体医薬組成物は、液体担体、例えば、水、石油、動物油又は植物油、鉱油又は合成油などを一般に含む。生理食塩水溶液、デキストロース、又は他のサッカライド溶液、又はグリコール、例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、又はポリエチレングリコールなどを含めることができる。成分が依然として相互作用することによって、ラフト系を形成することができる場合、主要成分は、食物及び給餌系、例えば、飲料、スープ及び食事などに組み入れることもできる。このように、本発明の胃内ラフト組成物及び本発明における使用のための胃内ラフト組成物は、食物組成物中に提供することができる。
本発明は、低血糖発症を特徴とする疾患の治療用の治療食組成物であって、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を含む組成物に及ぶ。
本発明は、肥満の治療用の治療食組成物であって、本発明の第4の態様による胃内ラフト組成物を含む組成物にさらに及ぶ。
本発明の食物組成物及び本発明における使用のための食物組成物は、もっぱら前記胃内ラフト組成物で構成してもよく、又はさらなる添加剤を含んでもよい。そのような添加剤は、組成物の嗜好性に単に寄与する場合もあり、それは例えば、香味料であり、又はかなりの発熱量に寄与する場合もあり、それは例えば、デンプンよりも急速な放出特性を有する糖、又は脂質である。これらの化合物を、組み入れることによって、胃内容排出を減速し、効果を促進することができる(例えば、アミノ酸、脂質など)。
治療食組成物は、様々な形態、例えば、食物、食物サプリメント、液体、エマルジョン、又はその混合物をとることができる。これは、インスタント食品、例えば、スナックバー、ベイクド製品、パスタ又は飲料として調製することができる。
これより、本発明を、以下の限定しない実施例においてさらに説明する。
実施例1
液体版のアルギン酸を、以下のように作製した。
0.7g又は0.5gのアルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)、及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlの1M HCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。満腹の感覚は、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。
実施例2
液体版の低メチルペクチンを、以下のように作製した。
0.7g又は0.5gの低メチルペクチン(LM−104、CP Kelco、Lille/Svensked)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlの1M HCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。満腹の感覚は、ほとんどの個体について、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。
多糖フラクションとして、アルギネート及びペクチンの混合物も試験し、十分に機能することが判明した。
実施例3
0.5gのアルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、0.2gのα化デンプン(NSG4、National Starch and Chemical、Manchester)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlの1M HCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。満腹の感覚は、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。デンプンによる希釈を考慮すると、生成物の費用は、純粋なアルギネート又はペクチン(多糖として)よりも安価であった。
実施例4
0.5gのアルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、0.2gのデキストリン(Crystal Tex 626、National Starch and Chemical、Manchester)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlの1M HCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。今回も、満腹の感覚は、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。
実施例5
0.5gの低メチルペクチン(LM−104、CP Kelco、Lille Svensked)、0.2gのα化デンプン(NSG4、National Starch and Chemical、Manchester)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlの1M HCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。満腹の感覚は、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。デンプンによる希釈を考慮すると、生成物の費用は、純粋なアルギネート又はペクチン(多糖として)よりも安価であった。
実施例6
0.5gの低メチルペクチン(LM−104、CP Kelco、Lille Svensked)、0.2gのデキストリン(Crystal Tex 626、National Starch and Chemical、Manchester)、0.2gの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び0.25gの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を、10mlの蒸留水中に溶解させた。いくらかの液体に加えて、香味料及び/又は着色剤を加えた。
表1に記載したように、100mlのビーカーに入れた20mlのHCl上に、これらを注いだ。生成したラフトは十分に機能した。
最大10人のボランティアにもこの混合物を消費させ、このボランティアが満腹感を説明した。今回も、満腹の感覚は、最大約6時間持続した。個体は、食事間に軽食を取ることを切望せず、したがって、カロリー消費が明確に低減した。
実施例7
500mg/700mgのアルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、200mgの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び250mgの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を一緒にブレンドし、適切に所定の大きさにした試料を、ゼラチンカプセル又はHPMCカプセル中に充填した。いくらかのブレンドに加えて、香味料及び/又は色を加えた。
実験室において、100mlのビーカー内の20mlの1M HCl上に、カプセル又はカプセルの内容物を滴下した(直接に)。ラフトは、この技術の液体版の場合よりも、あまり十分に形成されなかった。したがって、飲み込む前にいくらか水和させることが望ましく、粉末/乾燥剤形を咀嚼した後に飲み込むことが有用である可能性があることが仮定された。或いは、粉末(錠剤/カプセルなど)は、水に溶解させた後に飲み込むこともできるだろう。物質は、乾燥形態で輸送することが、明らかにより適切である。
最大10人のボランティアも、食事後又は食事なしでカプセルを消費し、このボランティアが、満腹感を説明した。
実施例8
500mgのアルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、200mgのα化デンプン(NSG4、National Starch and Chemical、Manchester)又はデキストリン(Crystal Tex 626、National Starch and Chemical、Manchester)、200mgの炭酸カルシウム(12467、Acros Organics、Geel)及び250mgの炭酸水素ナトリウム(144−55−8、Aldrich、Gillingham)の試料を一緒にブレンドし、適切に所定の大きさにした試料を、ゼラチンカプセル又はHPMCカプセル中に充填した。いくらかのブレンドに加えて、香味料及び/又は色を加えた。
実験室において、100mlのビーカー内の20mlの1M HCl上に、カプセル又はカプセルの内容物を滴下した(直接に)。ラフトは、この技術の液体版の場合よりも、あまり十分に形成されなかった(純粋なアルギネート又はペクチン単独の場合より良好であったが)。したがって、飲み込む前にいくらか水和させることが望ましく、粉末/乾燥剤形を咀嚼した後に飲み込むことが有用である可能性があることが仮定された。或いは、粉末(錠剤/カプセルなど)は、水に溶解させた後に飲み込むこともできるだろう。物質は、乾燥形態で輸送することが、明らかにより適切である。
最大10人のボランティアも、食事後又は食事なしでカプセルを消費し、このボランティアが、満腹感を説明した。
満腹の制御及び関連する用途のために、この技術のいくつかの形式を開発することができることが認識される。
実施例9
ラフトの機械的特性
ラフトの以下の組成物(液体)、即ち、アルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、ペクチン(LM−104、CP Kelco、Lille/Skensved)、アルギネート−α化デンプン(NSG4、National Starch and Chemical、Manchester)、アルギネート−デキストリン(Crystal Tex 626、National Starch and Chemical、Manchester)、ペクチン−α化デンプン又はペクチン−デキストリンラフトを調合した。この組成物から生成されるラフトの機械的特性をin vitroで試験し、ここで、室温で、100mlのネジ付フラスコ中の20mlの1M HCl上に、液体組成物(ラフト)を注いだ。結果を表2に要約する。
ペクチンベースのラフトは、アルギネートベースのラフトよりも明白に強固であった。
デンプン/デンプン誘導体の存在により、アルギネート又はペクチン単独よりも、耐久性のある、有効なラフト系が驚いたことに作製されたことが明白であった。ラフトは、説明したようにHCl(胃を代表するため)上に注がれる場合、非常に高い完全性を有する。
表2:アルギン酸ナトリウム(Manugel LBA、International Specialty Products、Koln)、ペクチン(LM−104、CP Kelco、Lille/Skensved)、アルギネート−α化デンプン(NSG4、National Starch and Chemical、Manchester)、アルギネート−デキストリン(Crystal Tex 626、National Starch and Chemical、Manchester)、ペクチン−α化デンプン又はペクチン−デキストリンを含む胃内ラフト組成物を、in vitroで試験した。
Figure 0005079713
Figure 0005079713
Figure 0005079713
Figure 0005079713
本明細書において参照されたすべての文献は、参照により本明細書に組み込まれている。説明した本発明の実施形態に対する、様々な改変及び変形は、本発明の範囲及び精神から逸脱することなく、当業者に明白となるであろう。本発明を、特定の好ましい実施形態に関連して説明してきたが、特許請求した本発明は、そのような特定の実施形態に過度に限定されるはずがないことが理解されるべきである。実際に、当業者に明らかである、本発明を実施する説明した様式の様々な改変は、本発明によって包含されることが意図されている。
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Torsdottir et al (1991) Journal of Nutrition 121, 795−799.

Claims (9)

  1. アルギネート、ペクチン、キサンタンガム及びこれらの混合物からなる群より選択される1種又は複数種のゲル形成成分、
    ガス発生剤及び
    前記ゲル形成成分の11.1〜40質量%の範囲内の量で存在するデキストリン
    を含む、胃内ラフト組成物であって、胃内ラフト組成物が胃酸と接触してラフトを形成する際に、前記デキストリンがゲル形成成分と一体化する、胃内ラフト組成物。
  2. 前記ゲル形成成分は、ペクチンである、請求項1に記載の胃内ラフト組成物。
  3. 前記ペクチンは、低メチルペクチンである、請求項2に記載の胃内ラフト組成物。
  4. 前記ゲル形成成分は、アルギネートである、請求項1に記載の胃内ラフト組成物。
  5. 前記アルギネートは、アルギン酸ナトリウムである、請求項4に記載の胃内ラフト組成物。
  6. 前記ゲル形成成分は、キサンタンガムである、請求項1に記載の胃内ラフト組成物。
  7. 前記デキストリン前記ゲル形成成分の比が、1:6である、請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
  8. 液体である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の胃内ラフト組成物。
  9. 錠剤、粉末又はカプセルである、請求項1〜7のいずれか一項に記載の胃内ラフト組成物。
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