JP5078717B2 - 入射波数推定装置及び入射波数推定方法 - Google Patents

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この発明は、独立成分分析ICA(Independent Component Analysis)による信号分離処理で、入射波数設定パラメータを事前に設定する必要がある問題に対し、混合行列推定値の列ベクトルの大きさに基づき入射波数を推定する入射波数推定装置及び入射波数推定方法に関するものである。
独立成分分析ICAは、複数の入射波が混信して得られる受信信号から、各入射波が互いに統計的に独立であるという性質のみを用いて、受信信号から各入射波を分離する方式である。この方式は、複数話者の音声の混信分離、通信等での混信電波の分離等、種々の分野で適用されている。信号の統計的独立性のみを用いて分離を行うため、各入射波に関する事前情報が不要であるという利点がある。
独立成分分析ICAには様々な方式が提案されているが、代表的な方式が、非特許文献1に示されている。方式の詳細は非特許文献1にゆずるが、ここで重要なことは、独立成分分析は、設定パラメータとして入射波数をあらかじめ設定しておく必要があることである。入射波数を誤ると、全入射波を正しく分離することができない。
このため、混信した入射波の入射波数を推定する場合、一般には、受信信号の共分散行列の固有値の情報から入射波数を推定する。その中でも、代表的な方式として、MDL(Minimum Description Length)と呼ばれる方式(非特許文献2参照)がある。方式の詳細は非特許文献2にゆずるが、この方式は、受信信号の共分散行列を固有値分解して得られた固有値を用いて入射波数を判定する。
ここで、後述の実施の形態の説明で必要な要点を中心に、独立成分分析ICAの概要を説明する。詳細は非特許文献1に譲る。なお、非特許文献1は複素信号を分離する複素ICAであるが、実数信号を分離するICAでも同じである。
図5は、独立成分分析処理の概要を示す図である。また、図6は、入射波数パラメータを真値と異なった値に設定したときの分離信号例を示す図である。
独立成分分析ICAは、上述したように、複数の入射波が混信して得られる受信信号から、入射波が互いに統計的に独立である性質のみを用いて各入射波を分離する方式である。ICAは、以下の混信モデルにおいて、互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から各入射波を混信分離するアルゴリズムである。
Figure 0005078717
ここで、s=[s,…,sは各入射波s(j=1,…,J)をベクトル状に格納した入射波ベクトル、Aは混信を表す混合行列、n=[n,…,nは各受信アンテナ♯i(i=1,…,I)の受信機で受信される受信機雑音をベクトル状に格納した受信機雑音ベクトル、x=[x,…,xは、各受信アンテナ♯iで受信した受信信号xをベクトル状に格納した受信信号ベクトルである。入射波数はJ、受信信号数はIとする。混合行列の各要素は、混信を意味する係数であり、信号が入射してくる方位や、信号の周波数、アンテナ1の配置、ゲイン等の諸条件から決まる値である。
例えば、受信アンテナ♯1の受信信号xは、x=A11+,…,+A1J+nのような形となり、受信信号xはs,…,sが混合行列の係数Aijが乗算されてから線形的に加算された形で混信しており、受信信号そのままでは、各到来波sを得られないことが分かる。
なお、これらのベクトルは、A/D変換器3でサンプルされたタイミングで時系列(k=1,…,K)に得られる、すなわち、x={x(1),…,x(K)}、s={s(1),…,s(K)}、n={n(1),…,n(K)}である。なお、図5は入射波数が3波の例(J=3)を示している。
独立成分分析ICAは、あらかじめ入射波の数をパラメータとして設定しておく必要がある。以下、入射波数パラメータJを正しく設定した(J=J)と仮定し、ICAの処理の概要を説明する。ICAでは、前処理としてPCA(Principal Component Analysis)により受信信号xを白色化処理する。白色化とは、信号間で互いに無相関で、同一電力であることを意味する。受信信号xの共分散行列ハットRを次の式(2)で計算する。
Figure 0005078717
ここで、E{・}は期待値、Hは複素共役転置を意味する。上記の行列の固有値分解で得られる固有値及び固有ベクトルを、固有値の大きさが降順になるように並べ、
Figure 0005078717
とする。上記J個の固有値とそれに対応する固有ベクトルから、白色化行列M∈CJ×Iを、
Figure 0005078717
と定義する。ここで、diag{1/√λ,…,1/√λ}は、1/√λ,…,1/√λを対角要素にもつ正方行列である。Mを受信信号に乗算する。
Figure 0005078717
この場合、
Figure 0005078717
となる。IJ×JはJ×Jの単位行列である。単位行列の非対角項は零である。すなわち、これは、受信信号ベクトルxは互いに無相関なJ次のベクトルチルダxに変換されたことを意味する。無相関とは、独立であるための必要条件であるから、実質、これでICA処理の半分が終わったと言える。あとは、互いに無相関な信号チルダxから、最も独立な信号を見つけ出せばよい。
次に、ICAでは、チルダxから最も独立な信号を見つけるため、ネゲントロピーと呼ばれる指標値を最大化する。このネゲントロピーとは、ガウス性の変数に対しては0となるよう定義された尺度である。実際には、ネゲントロピーの計算には各入射波の確率密度関数が必要であるが、それらは一般には未知であるので、何らかの評価関数Gを導入し、各分離信号のネゲントロピー近似値の和を最大化する問題に帰着させる。具体的には、次の式の各分離信号のネゲントロピー値Eの和が最大となるような直交変換行列Wを見つける処理である。
Figure 0005078717
ここで、ygaussは、分離信号ハットs=W チルダxと同じ分散をもつガウス性の信号、Gは何らかの滑らかな(微分可能な)関数、E{・}は期待値であり、期待値の計算にはサンプル平均値を用いる。関数G(y)としては、例えば、
Figure 0005078717
などがあり、aは設定パラメータである。式(8)の最適化問題の解法は、ここでは重要でないので、省略する。
そして、最後に、式(8)の最適化問題で得られた直交変換行列Wの複素共役転置をチルダxに乗算することにより、分離信号ハットsを抽出する。
Figure 0005078717
最終的に得られる混合行列推定値ハットAの一般化逆行列は、
Figure 0005078717
である。このとき、
Figure 0005078717
である。仮に、混合行列が誤差なく推定できた、すなわち、ハットA=Aであるとする。このとき、ハットAAは単位行列となるので、分離信号ハットsは次の式となる。
Figure 0005078717
式(14)では、雑音項Anは残るものの、sの項には如何なる混信係数も存在しないため、sが正しく得られることが分かる。以上が、入射波数パラメータJを正しく設定(J=J)したときの処理である。
しかしながら、入射波数パラメータJを真値Jより大きく設定(J>J)した場合、分離信号ハットsは次の式で得えられる。
Figure 0005078717
ここで、Bはある行列である。式(14)と比較すると、入射波成分s+Anに加え、雑音nの線形和信号Bnが出力される。すなわち、分離信号のうちJ波は入射波成分、残りのJ−J波は雑音nの線形和信号Bnが得られる。ガウス信号の線形和はガウス信号であるので、nがガウス雑音の場合、Bnもガウス雑音である。なお、式(15)は、ベクトル中の上J波を入射波成分、下J−Jを雑音成分として表しているが、実際のICAでは、順番の不確定性の性質があるため、各分離信号の順番は未知である。
独立成分分析ICAに誤った入射波数パラメータを真値より大きく設定したときの動作例を説明する。図6(a)に入射波数を真値より小さく設定した時の分離信号例(正解3波を2波と設定⇒誤った出力)、図6(b)に入射波数を正しく設定したときの分離信号例(全3波を正しく出力)、図6(c)に入射波数を真値より大きく設定した時の分離信号例(正解3波を5波と設定⇒3波以外で雑音を出力)を示す。なお、ここでは、入射波として若干周波数の異なる3波の正弦波とし、観測雑音にはガウス性雑音を付加している。
図6より、(b)では波数を正しく設定しているために全入射波を正しく分離できているのに対し、入射波数パラメータを真値より小さく設定すると、正しく信号を分離抽出できないことが分かる。一方、入射波数を真値より大きく設定すると、全信号を正しく分離抽出し、残りの信号成分として、雑音信号を出力することが分かる。
次に、入射波数パラメータが真値より少なく設定(J<J)した場合、式(4)で信号空間より狭い空間への射影となるため、全入射波を正しく分離できない。
Bingham E. and Hyvarinen A.,"A fast fixed-point algorithm for independent component analysis of complex valued signals," International Journal of Neural Systems, Vol. 10, No.1, pp.1-8, Feb. 2000. Mati Wax and Thomas Kailath,"Detection of Signals by Information Theoretic Criteria",IEEE Trans. on Acoustics, Speech and Signal Processing, Vol. ASSP-33, No. 2, Apr. 1985.
独立成分分析ICAでは、事前に入射波数パラメータを設定する必要があるが、実際には未知の複数の混信波を分離する場合、入射波数を事前に知ることは困難である。更に、入射波数パラメータが真の値と異なると、正しく全入射波のみを分離抽出できないという問題点があった。また、MDLなどの受信信号の共分散行列の固有値に基づく方式は、実環境では、雑音の有色性などが原因で入射波数を誤るという問題点があった。
この発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、その目的は、固有値に基づかない新たな方法、すなわち混合行列推定値の列ベクトルの大きさに基づいて入射波数を推定することができる入射波数推定装置及び入射波数推定方法を得るものである。
この発明に係る入射波数推定装置は、互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理部と、前記混合行列推定値の各列ベクトルのノルム及び受信信号数に基づいて、前記混合行列推定値の各列ベクトルの大きさを計算する列ベクトルの大きさ計算部とを設け、前記混合行列推定値の列ベクトルの大きさを用いて入射波数を推定するものである。
この発明に係る入射波数推定装置は、固有値に基づかない新たな方法、すなわち混合行列推定値の列ベクトルの大きさに基づいて入射波数を推定することができるという効果を奏する。
実施の形態1.
この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置について図1から図3までを参照しながら説明する。図1は、この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置を含む受信機の構成を示す図である。なお、各図中、同一符号は同一又は相当部分を示す。
図1において、受信機は、複数(I本)の受信アンテナ1と、加算器2と、A/D変換器3と、入射波数推定装置4とが設けられている。
また、入射波数推定装置4は、独立成分分析(ICA)処理部41と、列ベクトルの大きさ計算部42と、閾値判定部43とが設けられている。
つぎに、この実施の形態1に係る入射波数推定装置の動作について図面を参照しながら説明する。図2は、この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置の動作を示すフローチャートである。また、図3は、この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置の列ベクトルの大きさ値例を示す図である。
ここでは、混合行列推定値の列ベクトルの大きさに基づく入射波数推定装置の動作を説明する。まず、その前に、独立成分分析ICAにより得られる混合行列推定値ハットAの各列ベクトルが各入射波の電力値と関連があることを説明する。今、説明を簡単にするために雑音項は無視する。独立成分分析ICAでは、任意の電力をもつ入射波sが混信して得られる受信信号に対して信号分離を行うが、実際には、電力値が1となるように正規化された分離信号が得られる性質がある。すなわち、
Figure 0005078717
である。これは言い換えると、分離信号ハットsと入射波sの間にはある係数αを介した関係がある。すなわち、
Figure 0005078717
であることを意味する。今、この分離信号から受信信号を再構成するには、
Figure 0005078717
となる。仮に混合行列推定値が誤差なく得られたとすると、再構成されたハットxと実際のxが同じになるべきである。そのためには、式(17)で各分離信号がある係数で除算された分、混合行列推定値の各列ベクトルは乗算されている必要がある。すなわち、
Figure 0005078717
である。実際、独立成分分析ICAにより得られる混合行列推定値は、式(19)の形となる。各入射波sの電力(分散値)が仮にσ とすると、式(16)及び式(17)より、分離信号の電力E{|ハットs|}は、
Figure 0005078717
であるから、式(20)より、
Figure 0005078717
となり、|α|は入射波sの電力σ (分散値)を表している。また、混合行列推定値の各列ベクトルハットAの大きさは、式(19)より、
Figure 0005078717
であり、|A1j|=1と仮定すると、式(22)より、
Figure 0005078717
である。このように、係数αの大きさ、すなわち各入射波の電力は、式(23)で各列ベクトルハットAの大きさを√Iで除算することにより得られる。以上が、混合行列推定値の各列ベクトルと各分離信号電力との関連である。
本入射波数推定装置は、以下の考え方に基づいている。
1)混合行列推定値の各列ベクトルは、各分離信号の電力と関連がある。
2)S/Nが十分高ければ、雑音電力は入射波のそれよりも十分低いはずであるので、式(23)に示す値も小さいはずである。
3)ICAの入射波数パラメータを大きく設定しておくと、入射波の他に雑音信号が得られる。
これらの性質から、ICAの入射波数パラメータJを大きく設定(J>J)してICAを実行し、得られた混合行列推定値の各列ベクトルの大きさを計算し、その値の大小から、入射波か雑音かを判定すれば、入射波と判定された総数により入射波数の推定を行うことができる。
ここで、実施の形態1に係る入射波数推定装置の構成を示す図1と、その動作を示す図2に従って説明する。
まず、未知の入射波数の入射波s=[s(図1では一例とし3波)が、混信してI本の受信アンテナ1で受信される。
次に、ICA処理部41(ステップ101)では、大きめの入射波数パラメータ値Jを設定し、混信受信信号から信号分離を行う。このとき、ハットs,…,ハットsJPの計J波の分離信号が得られる。
次に、列ベクトルの大きさ計算部42(ステップ102)では、各列ベクトルの大きさを計算する。列ベクトルの大きさFは、次の式で計算する。
Figure 0005078717
最後に、閾値判定部43(ステップ103)により、閾値判定により入射波と雑音の判定を行い、入射波数を推定する。閾値を超えるものの総数が入射波数推定結果となる。
Figure 0005078717
ここで、Fthは閾値であり、0≦Fthの値をとる。
図3に列ベクトルの大きさ値例を示す。この図3では、正解数が3波の場合、設定数を6波としてICAを実行後、得られた混合行列推定値の各列ベクトルの大きさ値を示している。分かりやすいように、大きい順にならべている。モンテカルロ10試行分を示している。このように、3つの時間列ベクトルの大きさ値が閾値を超えており、閾値判定により3波と判定され、正解である。
実施の形態2.
この発明の実施の形態2に係る入射波数推定装置について図4を参照しながら説明する。図4は、この発明の実施の形態2に係る入射波数推定装置の閾値の設定方法を示す図である。なお、この発明の実施の形態2に係る入射波数推定装置の構成は、上記の実施の形態1と同様である。
閾値判定部43の閾値の設定には、オペレータが、列ベクトルの大きさを見ながら手動で決定することも可能であるが、自動化するには、例えば以下の方法が考えられる。
1)入射波が存在せず、雑音のみが存在する場合の受信信号をICA処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、その値よりある程度大きい値に設定しておく。そして、実際に入射波が進入してきた場合にその閾値を用いる。こうすれば、閾値を低く設定しすぎて雑音を信号と誤判定することが無い。
2)入射波が存在する状況で、受信信号をICA処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、その最大値からある程度小さい値に設定する。こうすれば、閾値を高く設定しすぎて信号を雑音と誤判定することが無い。
3)入射波が存在する状況で、受信信号をICA処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、それらの平均値を閾値とする。こうすれば、1)及び2)のトレードオフ的な値を設定することができる。
図4(a)、(b)、(c)に、上記の1)〜3)の各方法の概念を示す。この図4では、入射波3波で、Jを6波と設定した場合の例を示している。
実施の形態3.
この発明の実施の形態3に係る入射波数推定装置について説明する。なお、この発明の実施の形態3に係る入射波数推定装置は、互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理部と、前記混合行列推定値の各列ベクトル及びアンテナ素子の入射波の入射方向のアンテナパターンに基づいて、入射波の電力を計算する入射波電力計算部と、前記入射波電力計算部により計算された入射波の電力が所定の閾値を超えるものの総数を入射波数と推定する閾値判定部とが設けられている。
上記の実施の形態1及び2で説明したように、混合行列推定値の列ベクトルの大きさではなく、入射波の電力自体を計算してもよい。以下、電力の計算方法を説明する。
例えば、狭帯域信号で、入射波が各受信アンテナ1に到達する時間差が位相差で表せる場合、混合行列Aの各要素Ai,jは次の式のモデルで表すことができると仮定する。
Figure 0005078717
ここで、gijはアンテナ素子♯iの入射波♯jの入射方向のアンテナパターン、qアンテナ素子♯iの位置ベクトル、pは入射波♯jの入射方向単位ベクトル、λは入射波♯jの波長である。今、ICAで仮に、分離誤差なく分離できたとする。すなわち、ハットA=α、ハットs=s/αとする。未知のスカラー係数αをキャンセルするために、任意の要素ハットAi,jを用いて次の式を計算する。
Figure 0005078717
式(28)の右端のgijに含まれる種々の情報が既知であるならば、この値を用いて、次の式を計算する。なお、D=jP である。
Figure 0005078717
式(29)は、αによる不確定性の存在しない、真の信号である。この電力を計算すると、ハットsの電力は、ICAの分離信号の性質により1であるため、
Figure 0005078717
となる。式(30)が各信号(入射波)の電力である。この値をすべての信号に対して計算し、その値の大小から、入射波か雑音かを判定すれば、入射波と判定された総数により入射波数の推定を行うことができる。
この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置を含む受信機の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置の動作を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態1に係る入射波数推定装置の列ベクトルの大きさ値例を示す図である。 この発明の実施の形態2に係る入射波数推定装置の閾値の設定方法を示す図である。 独立成分分析処理の概要を示す図である。 入射波数パラメータを真値と異なった値に設定したときの分離信号例を示す図である。
符号の説明
1 受信アンテナ、2 加算器、3 A/D変換器、4 入射波数推定装置、41 独立成分分析処理部、42 列ベクトルの大きさ計算部、43 閾値判定部。

Claims (14)

  1. 互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理部と、
    前記混合行列推定値の各列ベクトルのノルム及び受信信号数に基づいて、前記混合行列推定値の各列ベクトルの大きさを計算する列ベクトルの大きさ計算部とを備え、
    前記混合行列推定値の列ベクトルの大きさを用いて入射波数を推定する
    ことを特徴とする入射波数推定装置。
  2. 前記列ベクトルの大きさ計算部により計算された列ベクトルの大きさが所定の閾値を超えるものの総数を入射波数と推定する閾値判定部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項1記載の入射波数推定装置。
  3. 前記所定の閾値は、入射波が存在せず、雑音のみが存在する場合の受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した全ての値より大きい値に設定する
    ことを特徴とする請求項2記載の入射波数推定装置。
  4. 前記所定の閾値は、入射波が存在する状況で、受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した値の最大値より小さい値に設定する
    ことを特徴とする請求項2記載の入射波数推定装置。
  5. 前記所定の閾値は、入射波が存在する状況で、受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した値の平均値に設定する
    ことを特徴とする請求項2記載の入射波数推定装置。
  6. 互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理部と、
    前記混合行列推定値の各列ベクトル及びアンテナ素子の入射波の入射方向のアンテナパターンに基づいて、入射波の電力を計算する入射波電力計算部とを備え、
    前記入射波の電力を用いて入射波数を推定する
    ことを特徴とする入射波数推定装置。
  7. 前記入射波電力計算部により計算された入射波の電力が所定の閾値を超えるものの総数を入射波数と推定する閾値判定部をさらに備える
    ことを特徴とする請求項6記載の入射波数推定装置。
  8. 互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理ステップと、
    前記混合行列推定値の各列ベクトルのノルム及び受信信号数に基づいて、前記混合行列推定値の各列ベクトルの大きさを計算する列ベクトルの大きさ計算ステップとを含み、
    前記混合行列推定値の列ベクトルの大きさを用いて入射波数を推定する
    ことを特徴とする入射波数推定方法。
  9. 前記列ベクトルの大きさ計算ステップにより計算された列ベクトルの大きさが所定の閾値を超えるものの総数を入射波数と推定する閾値判定ステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項8記載の入射波数推定方法。
  10. 前記所定の閾値は、入射波が存在せず、雑音のみが存在する場合の受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した全ての値より大きい値に設定する
    ことを特徴とする請求項9記載の入射波数推定方法。
  11. 前記所定の閾値は、入射波が存在する状況で、受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した値の最大値より小さい値に設定する
    ことを特徴とする請求項9記載の入射波数推定方法。
  12. 前記所定の閾値は、入射波が存在する状況で、受信信号を独立成分分析処理後、得られた列ベクトルの大きさを計算し、この計算した値の平均値に設定する
    ことを特徴とする請求項9記載の入射波数推定方法。
  13. 互いに独立な入射波が混信して得られた受信信号から混合行列推定値を出力する独立成分分析処理ステップと、
    前記混合行列推定値の各列ベクトル及びアンテナ素子の入射波の入射方向のアンテナパターンに基づいて、入射波の電力を計算する入射波電力計算ステップとを含み、
    前記入射波の電力を用いて入射波数を推定する
    ことを特徴とする入射波数推定方法。
  14. 前記入射波電力計算ステップにより計算された入射波の電力が所定の閾値を超えるものの総数を入射波数と推定する閾値判定ステップをさらに含む
    ことを特徴とする請求項13記載の入射波数推定方法。
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