JP5078646B2 - 塗膜転写具 - Google Patents

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Description

本発明は、テープ基材上に形成された塗膜を圧力で転写するために用いる塗膜転写具であって、片手に持って使用可能な塗膜転写具に関するものである。
テープ基材上に形成された塗膜を圧力で転写するための塗膜転写具は、数多く商品化されている。これは、片手に持って使用可能であり、紙などの被転写物に転写ヘッドを押し当てて、圧力をかけながら塗膜転写具を引くことにより、塗膜を転写することができる。塗膜転写具の内部に組み込まれた部材の基本的な動きは、転写テープが繰出しリールから繰り出され、転写ヘッドにて圧力で塗膜が転写され、塗膜転写後のテープ基材が巻取りリールに巻き取られるというものである。
塗膜転写具は、転写テープ、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリール、繰出しリールと巻取りリールの連動部材などを組み込むことで、組み立てられる。塗膜転写具は二つのケースからなり、一方のケースにこれらの部材を組み込み、もう一方のケースを嵌めて、組み立てるのが一般的である。先に部材を組み込むケースは土台となるので、土台ケースであり、それに対して後のケースは蓋となるので、蓋ケースである。組み立て手順の詳細を一例として挙げれば、土台ケースに、転写ヘッドや繰出しリールと巻取りリールの連動部材などを組み込んで、そこへ繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材を組み込み、転写ヘッドに転写テープを回して、転写テープのたるみや連動部材などを調整して、蓋ケースを嵌める組み立て手順となる。このような組み立て時において、土台ケースに部材を組み込み後、蓋ケースをするまでの間に、ふいに土台ケースをひっくり返してしまうと、組み込んだ部材は落ちてしまう。
また、販売されている塗膜転写具には、転写テープを詰め替えるタイプのものもある。このタイプは、製造業者が詰め替えを行なうのではなく、塗膜転写具を購入した一般の使用者が、蓋ケースを開けて、土台ケースに組み込んでいる部材を詰め替えるものである。一般の使用者でも部材の詰め替えを容易に行なえるように、様々な詰め替え器具が開発されており、その中で、特許第3783901号公報のように、詰め替える部材とそれらを着脱自在に係止している支持体との間に薄板を具備する様構成されたものがある。この公報の場合、詰め替える時に、支持体や薄板がある状態であれば、それらによってひっくり返しても部材が落ちることを防げるかもしれないが、支持体と薄板を外した状態になれば、そこでふいに土台をケースをひっくり返してしまうと、やはり部材は落ちてしまうことになる。
これらのように、組み立てや詰め替えのどちらの場合においても、部材を組み込む作業の時に、ふいにひっくり返してしまうと、中の部材が落ちてしまうという問題があった。
一方で、近年、様々な塗膜転写具が開発されており、その中で、特願2007−258418号公報のように、土台ケース(公報では「本体ケース」)と蓋ケース(公報では「外枠ケース」)が摺動可能であり、詰め替えるために分離が容易なものがある。この製品の場合、分離しても、容易に部材である転写ヘッドが落ちないように、転写ヘッドは、土台ケース(公報では「本体ケース」)の転写ヘッド保持部によって保持されている。転写ヘッド保持部は、転写ヘッドを嵌めて、その上から蓋をするように嵌合している。そのため、土台ケース(公報では「本体ケース」)単独でも、転写ヘッドが落ちない構造となっている。
この製品の転写ヘッド保持部を改良したものとして、特願2007−258580号公報に、転写ヘッド保持部の代わりに係合部を設けて、そこへ転写ヘッドを差し込むというものもある。これにより、転写ヘッド保持部のように、土台ケース(公報では「本体ケース」)に対して転写ヘッドと蓋を嵌合させることがなくなり、組み込みの工程を減らしている。
これらのように、組み立てや詰め替えにおいて、土台ケースをひっくり返しても、組み込む部材である転写ヘッドが落ちない構造のものは存在している。
他方で、特開2002−104718号公報のように、組み込む部材を具備したカートリッジによって、カートリッジごと詰め替えるタイプも開発されている。この場合、組み込む部材を具備するためのカートリッジを製造しなければならない。
近年、環境問題が深刻になっており、弊社においても、環境負荷を減らすべく、少ない部材で効果的な構造を研究している。組み込む部材を具備するためのカートリッジを使用するとなると、塗膜転写具に必須の部材以外にそのカートリッジも製造しなければならず、環境負荷は大きい。一般の使用者が詰め替えるためには、カートリッジ方式にするのがより良い方法であるが、環境負荷を考えた場合、詰め替えるために、塗膜転写具に必須の部材以外は製造しない方がよいが、もし製造するにしても、特許第3783901号公報のような支持体や薄板程度の補助部材に留めておきたい。
特許第3783901号公報 特願2007−258418号公報 特願2007−258580号公報 特開2002−104718号公報
組み立てや詰め替えにおいて、土台ケースをひっくり返しても、組み込む部材である繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材が落ちないようにすることであり、組み込む部材を具備したカートリッジ方式にはしないことが、課題である。
カートリッジ方式にせずに、繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材が落ちないようにするには、繰出しリールと巻取りリールをそれぞれのリール支軸により保持することで、土台ケースをひっくり返しても、落ちないようにすることができる。このようなリール保持構造を有するリール支軸に、繰出しリールと巻取りリールの2つのリールを同時に装着するには、工夫や慣れが必要である。また、一般の使用者が詰め替えを行なうには、このような工夫や慣れを必要とするような構造では難しいものがある。
そこで、一方だけのリール支軸にリールを保持する構造にすれば、例え一般の使用者であれ、装着にそれほどの工夫や慣れは必要ないのではないかと考えた。そこから、一方だけのリール支軸にリールを保持させ、他方のリールはその保持させたリールによって保持させるという構造にしながら、土台ケースをひっくり返しても、組み込む部材である繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材が落ちないようにする配置を見出したものである。
本発明は、少なくとも土台ケースと蓋ケースからなる塗膜転写具であって、土台ケースに組み込む部材は、少なくとも、テープ基材上に塗膜を形成した転写テープ、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリール、繰出しリールと巻取りリールの連動部材からなり、このうち、繰出しリールと巻取りリールは転写テープでつながっている部材であり、
これら部材を組み込み後、繰出しリールと巻取りリールの2つのうち、一方のリールは、そのリール支軸に対して保持されている保持リールであり、他方のリールは、リール支軸に対しては保持されていない非保持リールであり、
保持リールと非保持リールの中心間距離をLとし、保持リールの半径をK、非保持リールの半径をHとすると、保持リールと非保持リールは、 L<K+H の関係を満たしている部分を有しており、このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置であることを特徴とするものである。
また、この特徴に加えて、転写ヘッドは、土台ケースの係合部にて保持されて、土台ケースから突設しており、土台ケースと蓋ケースは摺動可能であり、その摺動によって、土台ケースから突設した転写ヘッドを蓋ケース内に格納することができ、かつ、土台ケースと蓋ケースは分離可能であることを特徴とするものである。
本発明により、組み立てや詰め替えにおいて、土台ケースをひっくり返しても、組み込む部材である繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材が落ちないようにすることができるようになった。また、組み込む部材を具備したカートリッジ方式にもしておらず、少ない部材で効果的な構造となり、環境負荷へ配慮したものとなった。
図1は、本発明の塗膜転写具1の斜視図であり、本発明の一例である。この例における土台ケースは、特願2007−258418号公報の「本体ケース」と同じ形状であり、この例における蓋ケース3は、特願2007−258418号公報の「外枠ケース」と同じ形状である。それゆえ図1では、蓋ケース3が土台ケースを覆っているため、土台ケースは見えておらず、一方、土台ケースから突設した転写ヘッド2が、塗膜を転写することができる転写ヘッド突出位置にあるため、転写ヘッド2は見えている。この図の状態で、塗膜転写具1を使用することができる。
図2は、図1の塗膜転写具1を図面裏側から見た平面図であり、土台ケース4と蓋ケース3の摺動を説明する摺動説明図である。図2(a)は、土台ケース4が蓋ケース3の格納位置にある状態であり、この状態で保管したり、持ち運びしたりできる。図2(b)は、土台ケース4が蓋ケース3の突出位置にある状態であり、この状態で塗膜転写具1を使用することができる。つまり、紙などの被転写物に転写ヘッド2を当てて、圧力をかけながら塗膜転写具1を引くことにより、塗膜を転写することができる。
図2において、蓋ケース3の図面上下部分にレール部24があり、これが土台ケース4と蓋ケース3の摺動を可能にしている。これにより、図2(a)から図2(b)へ摺動することも、逆に、図2(b)から図2(a)へ摺動することもできるようになっている。さらに、図2(a)の状態から土台ケース4を図面左方向へ摺動させると、土台ケース4と蓋ケース3は分離することができる。なお、土台ケースと蓋ケースの摺動における固定、解除、停止などの機構は、様々な機構が考えられるが、ここでは特願2007−258418号公報のものを想定している。
図3は、土台ケース4の内部構造を表わした図である。図1や図2の蓋ケース3を分離して外して、図1と同じ方向から表わしている。ここで駆動部材10は、特願2007−258418号公報における固定、解除、停止などの機構の特徴となる部材である。この駆動部材10の動作は、特願2007−258418号公報に詳細に記載されており、本発明の本質的な部分ではないので、詳細な説明は省略する。転写ヘッド2は、係合部9にて保持されている。ここでは、特願2007−258580号公報の「差し込み転写ヘッド」の特徴を備えたものである。つまり、図面やや左下方向から係合部9へ転写ヘッド2を差し込んで保持されており、転写ヘッド2は土台ケース4から突設している。
これらをまとめると、転写ヘッド2は、土台ケース4の係合部9にて保持されて、土台ケース4から突設しており、塗膜転写具1は土台ケース4と蓋ケース3からなり、それらは摺動可能であり、その摺動によって、土台ケース4から突設した転写ヘッド2を蓋ケース3内に格納することができ、かつ、土台ケース4と蓋ケース3は分離可能であることとなる。これらは、請求項の特徴に基いたものである。
以下の実施例すべてにおいて、この請求項の特徴に基いた塗膜転写具1であることを前提にして説明するが、本発明は他にも様々な構造が考えられるので、この塗膜転写具1だけに本発明が限定されるものではない。
なお、本発明において「保持されている」とは、そのものの自重により、ずれたり外れたりすることはないが、そのものに自重以外の外からの大きな力を加えることにより、ずらしたり外したりすることができる状態のことを意味している。それゆえ、保持されていれば、ひっくり返しても、それだけでは落ちることはない。
図3の土台ケース4に、繰出しリール5、転写テープ6、巻取りリール7、転写ヘッド2、繰出しリールと巻取りリールの連動部材などを組み込んでいる。転写テープ6が巻かれた繰出しリール5は、繰出しリールのリール支軸12に装着されており、巻取りリール7は、巻取りリールのリール支軸13に装着されている。転写テープ6は、テープ基材8上に塗膜を形成しており、繰出しリール5から繰り出された転写テープ6は、土台ケース4から突設した転写ヘッド2にて塗膜を転写することができ、その後、巻取りリール7に巻き取られる構成である。紙などの被転写物に転写テープ6の塗膜が転写されると、巻取りリール7に巻き取られるのはテープ基材8となる。
繰出しリールと巻取りリールの連動部材はギアであり、繰出しリール用ギアと巻取りリール用ギアから構成されている。図ではそれらのギアがそれぞれのリールの背後(図3の土台ケース側)にあり、繰出しリール用ギアのギア歯部15だけが、繰出しリール5の転写テープ6を含めた半径より大きい部分にある構造のため、部分的に見えている。
図4は、繰出しリール5と巻取りリール7が転写テープ6でつながっている部材を組み込む前の土台ケース4の内部構造を表わした図である。繰出しリールのリール支軸12には、繰出しリール用ギア14が回動可能に係止され、その繰出しリール用ギア14にはスリップコア18が嵌合している。スリップコア18の周囲に、スリップコアのリール保持部20を4箇所十字位置で形成しているが、図では3箇所しか見えていない。これらの詳細は、図7で説明する。
図5は、繰出しリール5と巻取りリール7が転写テープ6でつながっている部材の例であり、図3の配置のまま、これらだけを取り出した図でもある。繰出しリール5には鍔はなく、巻取りリール7には鍔11が片側だけにある片鍔の巻取りリール7である。転写テープ6のほとんどが繰出しリール5に巻かれており、その転写テープ6の先端が片鍔の巻取りリール7につながっている。繰出しリール5のリール芯穴内面21に、リールのリール芯穴内係部22を12箇所等間隔で形成している。図ではその1箇所だけに番号を記している。
図4の土台ケース4に、図5の繰出しリール5と巻取りリール7が転写テープ6でつながっている部材を組み込むと、図3の状態となる。図4のスリップコアのリール保持部20が、リールのリール芯穴内係部22の隣り合う2箇所の間に係合する構成である。
図6は、図5を図面裏側から見た場合の、繰出しリール5と片鍔の巻取りリール7が転写テープ6でつながっている部材の例である。巻取りリール用ギア16は、巻取りリール7に一体成型して設けており、巻取りリール7のリール芯穴周辺にある。ここで、巻取りリール用ギアのギア歯部17は、巻取りリール7にある鍔11の半径より小さい部分にある構造である。これを図4の土台ケース4に組み込んで図3の状態にすると、図4の繰出しリール用ギアのギア歯部15と図6の巻取りリール用ギアのギア歯部17が噛み合って、繰出しリールと巻取りリールが連動する機構となる。
図7は、実施例1の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図である。図は、繰出しリール5と巻取りリール7の回動中心を含む断面を表わしている。破線は、円筒形構造であることを表わしており、一転鎖線は、リールの回動中心(リール支軸の中心)を表わしている。この実施例1では、リールなどの部材を土台ケース4に組み込み後、繰出しリール5と巻取りリール7の2つのうち、繰出しリール5が、そのリール支軸12に対して保持されている保持リールであり、巻取りリール7が、リール支軸13に対しては保持されていない非保持リールである。繰出しリール5は、次のような構造によって、そのリール支軸12に対して保持されている。
図7において、リール支軸12の円筒形の一部(図3や図4のリール支軸12において、支軸断面が円形状でなく文字「C」の左右反転したような形状であり、その欠けている部分)に爪19を形成している。この爪19によって、繰出しリール用ギア14がリール支軸12から外れないよう係止されながら、回動可能になっている。ただし、大きな力で引っ張れば、爪19がたわんで、繰出しリール用ギア14をリール支軸12から外すことができる。
その繰出しリール用ギア14には、スリップコア18が嵌合している。図7の上方からスリップコア18を繰出しリール用ギア14へ差し込むことにより、図7のようにスリップコア18が繰出しリール用ギア14に嵌合する。
そのスリップコア18のリール保持部20と繰出しリール5のリール芯穴内面21とが図のように接することで、繰出しリール5がスリップコア18に保持されている。接することで保持されているので、大きな力を加えることにより、接している部分でずれが生じたり、繰出しリール5を外したりすることができる。
スリップコア18のリール保持部20が、リールのリール芯穴内係部22の隣り合う2箇所の間に係合する構成である。この係合では、回動の力のバランスが崩れ、スリップコア18のリール保持部20と繰出しリール5のリール芯穴内面21とが接している部分でずれが生じた時に、スリップコア18のリール保持部20がリールのリール芯穴内係部22に係り、回動し続けることができる補助的な機構である。
これらリール支軸12、繰出しリール用ギア14、スリップコア18、繰出しリール5の構造によって、繰出しリール5が、そのリール支軸12に対して保持されている。この繰出しリール5が、保持リールである。
巻取りリール7は、爪のような構造のない単なる円筒形構造であるリール支軸13に保持されずに装着されて、回動可能になっている。この巻取りリール7が、非保持リールである。
ここで、繰出しリール用ギアのギア歯部15は、繰出しリール5の転写テープ6を含めた半径より大きい部分にある構造であり、巻取りリール用ギアのギア歯部17は、巻取りリール7にある鍔11の半径より小さい部分にある構造である。繰出しリール用ギアのギア歯部15と巻取りリール用ギアのギア歯部17は、図の噛合部23にて噛み合って、繰出しリール5と巻取りリール7が連動する機構となっている。
図7において、Lは、繰出しリール5と巻取りリール7の中心間距離(保持リールと非保持リールの中心間距離)であり、Kは、繰出しリール5の半径(保持リールの半径)であり、Hは、巻取りリール7の半径(非保持リールの半径)である。L<K+Hの関係を満たしている部分は、Kについては、繰出しリール5に巻かれている転写テープ6までの半径であり、Hについては、巻取りリール7にある鍔11の半径である。このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置となっている。つまり、この図の上下を逆さにして、土台ケースをひっくり返した状態を考えると、保持リールである繰出しリール5に巻かれている転写テープ6の半径Kの部分に、非保持リールである巻取りリール7にある鍔11の半径Hの部分があたって、リールが落ちない配置となっている。
このような配置によって、土台ケース4に部材を組み込み後、蓋ケース3をするまでの間に、ふいに土台ケースをひっくり返しても、組み込んだリールなどを落とすことがなくなった。
この実施例2では、実施例1とリールの構造が異なり、それ以外は実施例1と同じである。リールの構造の違いは、巻取りリール7にはリール芯の両端に同半径の鍔11が設けられているところである。
図8は、実施例2の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図である。前記の巻取りリール7の構造の違い以外は、図7(実施例1)と同様に表わしている。図8において、L<K+Hの関係を満たしている部分は、Kについては、繰出しリール5に巻かれている転写テープ6までの半径であり、Hについては、土台ケース4に近い方の巻取りリール7にある鍔11の半径である。このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置となっている。つまり、この図の上下を逆さにして、土台ケースをひっくり返した状態を考えると、保持リールである繰出しリール5に巻かれている転写テープ6までの半径Kの部分に、非保持リールである土台ケース4に近い方の巻取りリール7にある鍔11の半径Hの部分があたって、リールが落ちない配置となっている。
図9は、実施例2の繰出しリール5と巻取りリール7が転写テープ6でつながっている部材の例である。繰出しリール5には鍔はなく、巻取りリール7には鍔11が両側にある両鍔の巻取りリール7である。転写テープ6のほとんどが繰出しリール5に巻かれており、その転写テープ6の先端が片鍔の巻取りリール7につながっている。繰出しリール5のリール芯穴内面21に、リールのリール芯穴内係部22を12箇所等間隔で形成している。図ではその1箇所だけに番号を記している。
この実施例2は、実施例1に比べて、使い始めから使い終わりまでのテープ走行の安定性がよいことがわかった。これは、使い始めにおいて、非保持リールである巻取りリール7に両鍔11があり、繰出しリール5に巻かれた転写テープ6を挟んでいることにより、使い始めにおいて巻取りリール2に整然と巻き取られること、かつ、繰出しリール5が保持リールであり、爪などから多少の抵抗を受けて、非保持リールに比べてテープ走行によるリール回転が安定しているのではないかということ、これらの構造のバランスがよく、テープ走行の安定性につながっていると推測している。そのため、使い始めから使い終わりまでのテープ走行の安定性がよいという効果が生じているのだろう。
この実施例3では、実施例1や2と保持リールと非保持リールが異なり、それら以外は実施例1と同じである。保持リールと非保持リールの違いは、次のようなところである。リールなどの部材を土台ケース4に組み込み後、繰出しリール5と巻取りリール7の2つのうち、巻取りリール7が、そのリール支軸13に対して保持されている保持リールであり、繰出しリール5が、リール支軸12に対しては保持されていない非保持リールであるところである。
図10は、実施例3の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図である。前記の保持リールと非保持リールの違い以外は、図7(実施例1)と同様に表わしている。巻取りリール7は、次のような構造によって、そのリール支軸13に対して保持されている。
図10において、リール支軸13の円筒形の一部(図示していないが、図3や図4のリール支軸12と同様に、支軸断面が円形状でなく文字「C」の左右反転したような形状であり、その欠けている部分)に爪19を形成している。この爪19によって、巻取りリール7がリール支軸13から外れないよう係止されながら、回動可能になっている。ただし、大きな力で引っ張れば、爪19がたわんで、巻取りリール7をリール支軸13から外すことができる。このような構造によって、巻取りリール7が、そのリール支軸13に対して保持されている。この巻取りリール7が、保持リールである。
繰出しリール5は、繰出しリール用ギア14とスリップコア18を伴っている構成である。繰出しリール用ギア14とスリップコア18は嵌合しており、スリップコア18のリール保持部20と繰出しリール5のリール芯穴内面21とが図のように接することで、繰出しリール5がスリップコア18に保持されている構成である。このような繰出しリール用ギア14とスリップコア18を伴っている繰出しリール5が、爪のような構造のない単なる円筒形構造であるリール支軸12に保持されずに装着されて、回動可能になっている。この繰出しリール5が、非保持リールである。
ここで、繰出しリール用ギアのギア歯部15は、繰出しリール5の転写テープ6を含めた半径より大きい部分にある構造であり、巻取りリール用ギアのギア歯部17は、図のように、巻取りリール7にある鍔11の半径より小さいが、リールのコア半径よりは大きい部分にある構造である。繰出しリール用ギアのギア歯部15と巻取りリール用ギアのギア歯部17は、図の噛合部23にて噛み合って、繰出しリール5と巻取りリール7が連動する機構となっている。
図10において、Lは、巻取りリール7と繰出しリール5の中心間距離(保持リールと非保持リールの中心間距離)であり、Kは、巻取りリール7の半径(保持リールの半径)であり、Hは、繰出しリール5の半径(非保持リールの半径)である。L<K+Hの関係を満たしている部分は、Kについては、巻取りリール7にある鍔11の半径であり、Hについては、繰出しリール5に伴った繰出しリール用ギアのギア歯部15までの半径である。このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置となっている。つまり、この図の上下を逆さにして、土台ケースをひっくり返した状態を考えると、保持リールである巻取りリール7にある鍔11の半径Kの部分に、非保持リールである繰出しリール5に伴った繰出しリール用ギアのギア歯部15までの半径Hの部分があたって、リールが落ちない配置となっている。
保持リールと非保持リールが実施例1や2と異なっているこのような配置であっても、土台ケースに部材を組み込み後、蓋ケースをするまでの間に、ふいに土台ケースをひっくり返しても、組み込んだリールなどを落とすことがなくなった。
この実施例4では、実施例3とリールの構造が異なり、それ以外は実施例3と同じである。リールの構造の違いは、巻取りリール7にはリール芯の両端に同半径の鍔11が設けられているところである。
図11は、実施例4の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図である。前記の巻取りリール7の構造の違い以外は、図10(実施例3)と同様に表わしている。図11において、L<K+Hの関係を満たしている部分は、実施例3と同様の部分も満たしているが、これ以外に、Kについては、土台ケース4に遠い方の巻取りリール7にある鍔11の半径、Hについては、繰出しリール5に巻かれている転写テープ6までの半径もまた、この関係を満たしている部分である。この実施例のような構成の場合、L<K+Hの関係を満たしている部分は2箇所あることになる。このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置となっている。つまり、この図の上下を逆さにして、土台ケースをひっくり返した状態を考えると、保持リールである土台ケース4に遠い方の巻取りリール7にある鍔11の半径Kの部分に、非保持リールである繰出しリール5に巻かれている転写テープ6までの半径Hの部分があたって、リールが落ちない配置となっている。
この実施例5では、実施例3や4とリールの構造が異なり、それ以外は実施例3と同じである。リールの構造の違いは、巻取りリール7に鍔がないところと、巻取りリール用ギアのギア歯部17が巻取りリール7のコア半径と略同じ半径であるところである。
図12は、実施例5の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図である。前記の巻取りリール7の構造の違い以外は、図10(実施例3)や図11(実施例4)と同様に表わしている。図12において、L<K+Hの関係を満たしている部分は、Kについては、巻取りリール7のコア半径であり、Hについては、繰出しリール5に伴った繰出しリール用ギアのギア歯部15までの半径である。このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置となっている。つまり、この図の上下を逆さにして、土台ケースをひっくり返した状態を考えると、保持リールである巻取りリール7のコア半径Kの部分に、噛合部23にて非保持リールである繰出しリール5の繰出しリール用ギアのギア歯部15があたって、リールが落ちない配置となっている。
この実施例にあるように、KやHの半径部分が、リールの鍔部分や繰出しリールに巻かれている転写テープの部分ではなく、また、L<K+Hの関係を満たしている部分が、ギアの噛合部23であっても、本発明となる。
実施例1から5まで説明したように、本発明の構造により、組み立てや詰め替えにおいて、土台ケースをひっくり返しても、組み込む部材である繰出しリールと巻取りリールが転写テープでつながっている部材が落ちないようにすることできるようになった。また、組み込む部材を具備したカートリッジ方式にもしておらず、少ない部材で効果的な構造となり、環境負荷へ配慮したものとなった。
本発明の塗膜転写具の斜視図。 土台ケースと蓋ケースの摺動説明図。 土台ケースの内部構造を表わした図。 リールなどを組み込む前の土台ケースの内部構造を表わした図。 繰出しリールと片鍔の巻取りリールが転写テープでつながっている部材。 図5を図面裏側から見た場合。 実施例1の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図。 実施例2の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図。 繰出しリールと両鍔の巻取りリールが転写テープでつながっている部材。 実施例3の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図。 実施例4の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図。 実施例5の繰出しリールと巻取りリールの配置説明図。
符号の説明
1 塗膜転写具
2 転写ヘッド
3 蓋ケース
4 土台ケース
5 繰出しリール
6 転写テープ
7 巻取りリール
8 テープ基材
9 係合部
10 駆動部材
11 鍔
12 繰出しリールのリール支軸
13 巻取りリールのリール支軸
14 繰出しリール用ギア
15 繰出しリール用ギアのギア歯部
16 巻取りリール用ギア
17 巻取りリール用ギアのギア歯部
18 スリップコア
19 爪
20 スリップコアのリール保持部
21 リールのリール芯穴内面
22 リールのリール芯穴内係部
23 噛合部
24 レール部

Claims (1)

  1. 少なくとも土台ケースと蓋ケースからなる塗膜転写具であって、土台ケースに組み込む部材は、少なくとも、テープ基材上に塗膜を形成した転写テープ、繰出しリール、転写ヘッド、巻取りリール、繰出しリールと巻取りリールの連動部材からなり、このうち、繰出しリールと巻取りリールは転写テープでつながっている部材であり、これら部材を組み込み後、繰出しリールと巻取りリールの2つのうち、一方のリールは、そのリール支軸に対して保持されている保持リールであり、他方のリールは、リール支軸に対しては保持されていない非保持リールであり、
    保持リールと非保持リールの中心間距離をLとし、保持リールの半径をK、非保持リールの半径をHとすると、保持リールと非保持リールは、 L<K+H の関係を満たしている部分を有しており、このKの部分に、土台ケースをひっくり返した時に、Hの部分が係ることによって、非保持リールが保持されている配置であり、
    転写ヘッドは、土台ケースの係合部にて保持されて、土台ケースから突設しており、土台ケースと蓋ケースは摺動可能であり、その摺動によって、土台ケースから突設した転写ヘッドを蓋ケース内に格納することができ、かつ、土台ケースと蓋ケースは分離可能であることを特徴とする塗膜転写具。
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