JP5077345B2 - 骨疾患評価システム - Google Patents

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Description

本発明は、骨疾患評価システムに係り、特に、骨疾患の程度を評価するための骨疾患評価システムに関する。
現在、骨疾患の一種としての骨糜爛や、骨嚢包の早期発見が望まれている。骨糜爛は、増殖した滑膜が軟骨や骨を浸食するために起きる疾患であり、骨の表面が虫食い状、うろこ状になっていく症状である。骨嚢包は、滑膜から成長したパンヌスが骨に接触することにより骨破壊が進んで起こる症状である。これらの症状は骨の表面に現出するため、例えば特許文献1に示すように、所望の骨関節状に関心領域を設定し、骨関節を定量的に評価する診断装置などを上記の骨疾患診断に適用することが考えられる。
特開2004−57804号公報
しかしながら、特許文献1記載の診断装置は、高精度に上記の骨疾患の程度を評価することは困難であった。
そこで、本発明の課題は、骨糜爛や骨嚢包等の骨疾患の程度を測るための定量的な診断精度を高精度に実現可能とすることである。
請求項1に記載の発明は、
放射線を照射する放射線源と、
骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出し、前記位相コントラスト画像内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得し、前記位相コントラスト画像内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得する最大放射線強度情報取得部と、
前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をS rmax 、前記位相コントラスト画像内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をS imax 、とすると、S rmax とS imax との比を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴としている。
請求項2に記載の発明は、
放射線を照射する放射線源と、
骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得し、前記関心領域の各画素の放射線強度情報のうち、最小放射線強度情報を取得する最大放射線強度情報取得部と、
前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、前記関心領域内の放射線強度情報の最小放射線強度情報をSrmin、とすると、SrmaxとSrminとの比を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴としている。
請求項3に記載の発明は、
放射線を照射する放射線源と、
骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報と、前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報とを取得する最大放射線強度情報取得部と、
前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記ヒストグラムの放射線強度中心情報から、前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報まで積分して得られた積分値を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴としている。
請求項4に記載の発明は、
放射線を照射する放射線源と、
骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報と、前記関心領域内の放射線強度情報の最大頻度となる放射線強度情報値とを取得する情報取得部と、
前記情報取得部により得られた前記放射線強度中心情報と、前記最大頻度となる放射線強度情報値との差分値を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴としている。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
前記指標算出部は、
当該指標算出部により現在求められた算出指標と、予め設定された閾値とを比較することを特徴としている。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
前記指標算出部による算出指標を記憶する算出指標記憶部を備え、
前記指標算出部は、
当該指標算出部により現在求められた算出指標と、前記算出指標記憶部内に記憶された過去の前記算出指標とを比較することを特徴としている。
請求項7に記載の発明は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
年代、性別の異なる複数の健常者に対する周波数解析の解析結果に基づく、各年代、性別の健常者の前記指標をデータベース化して記憶するデータベース記憶部を備え、
前記指標算出部は、
当該指標算出部により現在求められた算出指標と、当該算出指標の対象である被験者の年代、性別と一致する、前記データベース記憶部内の前記データベースの指標とを比較することを特徴としている。
本発明によれば、疾患の程度を表す指標を算出することが可能となり、疾患の進行度合いの定量的な診断を高精度にすることができる。
本実施形態における骨疾患評価システムの要部構成を示す図である。 本実施形態における放射線画像撮影装置の要部構成を示す側面図である。 本実施形態における放射線画像撮影装置の内部構成を示す模式図である。 本実施形態における放射線画像撮影装置に備わる検出器の斜視図である 本実施形態における手保持部に被検者が左手の手の甲を上方に向けて置いた際の平面図である。 本実施形態における放射線画像撮影装置の制御構成を示すブロック図である。 本実施形態における位相コントラスト撮影の概略を説明する図である。 位相コントラスト効果について説明する図である。 本実施形態における画像処理装置の制御構成を表すブロック図である。 本実施形態における放射線画像撮影装置により得られた位相コントラスト画像に対する処理例を示す図であり、位相コントラスト画像の一例を示す。 本実施形態における放射線画像撮影装置により得られた位相コントラスト画像に対する処理例を示す図であり、関節部認識処理の手順を示す説明図である。 本実施形態における関節部に対する関心領域の設定例を示す説明図であり、骨肉境界指標算出部により認識された関節部の辺縁を示す。 本実施形態における関節部に対する関心領域の設定例を示す説明図であり、関節部の全体を骨肉境界指標算出領域とした例を示す。 本実施形態における関節部に対する関心領域の設定例を示す説明図であり、関節部の一部のみを骨肉境界指標算出領域とした例を示す。 健常者5人と骨糜爛患者5人とにおける指標を比較した説明図である。 本実施形態における処理を表した流れ図である。 図13中における指標算出処理の流れの一例を示す流れ図である。 健常者5人と骨糜爛患者5人とにおける別の指標を比較した説明図である。 図13中における指標算出処理の流れの一例を示す流れ図である。 本実施形態における関節部からなる関心領域内の各画素の放射線強度情報をヒストグラムとしたものであり、骨疾患患者と健常者とのヒストグラムを比較表示したグラフである。 健常者5人と骨糜爛患者5人とにおける別の指標を比較した説明図である。 図13中における指標算出処理の流れの一例を示す流れ図である。 健常者5人と骨糜爛患者5人とにおける別の指標を比較した説明図である。 図13中における指標算出処理の流れの一例を示す流れ図である。
符号の説明
1 放射線画像撮影装置
2 支持台
3 支持基台
4 撮影装置本体部
5 支持軸
6 駆動装置
7 保持部材
8 X線源(放射線源)
9 電源部
11 検出器
12 検出器保持部
13 放射線量検出部
14 被写体台
22 制御装置
24 操作装置
29 検出器識別部
30 画像処理装置
31 制御部
32 記憶部
33 入力部
34 通信部
35 画像処理部
37 関心領域設定部
38 指標算出部
39 最大放射線強度情報取得部
40 放射線強度情報検出部
41 関心領域設定部
42 骨肉境界決定部
50 画像出力装置
100 骨疾患評価システム
R 関心領域
以下に、図を参照しつつ、本発明に係る骨疾患評価システム100の一実施形態について説明する。ただし、発明の範囲を図示例に限定するものではない。
図1に、本実施形態における骨疾患評価システム100の構成例を示す。本実施形態において骨疾患評価システム100は、放射線であるX線を照射することにより撮影対象の画像を生成する放射線画像撮影装置1と、放射線画像撮影装置1によって生成された画像の画像処理等を行う画像処理装置30と、画像処理装置30によって画像処理等が行われた画像等を表示又はフィルム出力等する画像出力装置50とから構成されており、各装置は、例えば図示しないスイッチングハブ等を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク(以下単に「ネットワーク」という。)Nに接続されている。
なお、骨疾患評価システム100の構成は、ここに例示したものに限定されず、例えば、画像処理装置30と画像出力装置50とが一体化されて、1つの装置によって画像処理と画像処理された画像の出力(表示又はフィルム出力等)とを行うように構成してもよい。
まず、図2から図8を参照しつつ放射線画像撮影装置1について説明する。
図2及び図3に、放射線画像撮影装置1の構成例を示す。放射線画像撮影装置1には、支持基台3が支持台2に対して昇降自在に設けられている。支持基台3には、撮影装置本体部4が、支持軸5を介してCW方向及びCCW方向に回動自在に支持されている。支持基台3には、その昇降及び支持軸5の回動を駆動する駆動装置6が備えられている。駆動装置6は、図示しない公知の駆動モータ等を備えている。支持基台3及び撮影装置本体部4は、被写体Hの位置に応じて昇降するようになっている。被写体Hの位置とは、被検者が腕を後述する被写体台14に載せて疲れにくい姿勢をとることができるような位置に調整可能となっている。
撮影装置本体部4には、上下方向に沿って保持部材7が備えられている。保持部材7の上部には、被写体Hに低管電圧で放射線を放射する本発明に係る放射線源としてのX線源8が取り付けられている。X線源8には、管電圧及び管電流を印加する電源部9が、支持軸5、支持基台3及び撮影装置本体部4を介して接続されている。X線源8の放射線放射口には、放射線照射野を調節する絞り10が、開閉自在に設けられている。また、X線源8の焦点径は、後述する撮影方式に対応して変更されるようになっている。
X線源8としては、回転陽極X線管とすることが好ましい。この回転陽極X線管においては、陰極から放射される電子線が陽極に衝突することでX線が発生する。これは自然光のようにインコヒーレント(非干渉性)であり、また平行光X線でもなく発散光である。電子線が陽極の固定した場所に当り続けると、熱の発生で陽極が傷むので、通常用いられるX線管では陽極を回転して陽極の寿命の低下を防いでいる。電子線を陽極の一定の大きさの面に衝突させ、発生したX線はその一定の大きさの陽極の平面から被写体Hに向けて放射される。この照射方向(被写体方向)から見た平面の大きさを焦点(フォーカス)と呼ぶ。焦点径D(μm)は、焦点が正方形の場合はその一辺の長さを、焦点が長方形や多角形の場合はその長辺または短辺の長さを、焦点が円形の場合はその直径をさす。一般的に、焦点径Dは、大きくなるほど多くの放射線量を照射することができる。
本実施形態では、X線管の陽極は、放射線画像の形成に寄与しない低エネルギー成分の少ないタングステン陽極を用いる。これは、通常医療用の一般撮影に使用されるものであり、比較的低い被曝線量での放射線撮影が可能となる。
本実施形態の放射線画像撮影装置1では、手指の放射線画像を得る際には23keV〜30keVの範囲内のエネルギー量となるように、管電圧を調整してX線源8に印加する。ここでX線源8は、IEC60522−1976規格の固有ろ過が2.5mmアルミ等量以上であることが好ましく、タングステン陽極が用いられることが、骨関節の疾患の程度を表す指標を算出するに堪える位相コントラスト放射線画像を得る上でより好ましい。X線源8に印加する管電圧は25kVp以上であり39kVp以下であることが好ましい。管電圧が低すぎると、照射されたX線が被写体の骨部にすべて吸収されて測定に必要な透過X線量が得られない。また管電圧が高すぎると得られる被写体コントラストが低くなるため測定精度が劣化する。
管電圧をこのように設定することにより、23keV〜30keVのX線による画像撮影を行うことができる。
X線平均エネルギーは、例えばIEC60522−1976規格の固有ろ過が2.5mmアルミ等量であるタングステン陽極では、23keVのX線平均エネルギーの場合は管電圧30kVp設定で、また30keVの場合は39kVp設定で得ることができる。
保持部材7の下方であって検出器保持部12の下面には、照射された放射線量の検出を検出器11により行う放射線量検出部13が設けられている。
検出器11の構造について、FPD(flat panel detector)を例に図4を用いて説明する。図4は、検出器11の斜視図である。検出器11は、内部を保護する筐体61を備えており、カセッテとして携帯可能に構成されている。
筐体61の内部には、照射された放射線を電気信号に変換する撮像パネル62が層を成して形成されている。この撮像パネル62における放射線の照射面側には、入射された放射線の強度に応じて発光を行う発光層(図示せず)が設けられている。
発光層は、一般にシンチレータ層と呼ばれるものであり、例えば、蛍光体を主たる成分とし、入射した放射線に基づいて、波長が300nmから800nmの電磁波、すなわち、可視光線を中心に紫外光から赤外光にわたる電磁波(光)を出力する。
この発光層の放射線が照射される側の面と反対側の面には、発光層から出力された電磁波(光)を電気エネルギーに変換して蓄積し、蓄積された電気エネルギーに基づく画像信号の出力を行う光電変換部がマトリクス状に配列された信号検出部600が形成されている。なお、1つの光電変換部から出力される信号が、放射線画像データを構成する最小単位となる1画素に相当する信号となる。信号検出部600では、蓄積された電気エネルギーをスイッチングにより電気信号として取り出すとともに所定の増幅割合(ゲイン)で電気信号を増幅したのち、電気信号をデジタルデータに変換する。このようにして、撮像パネル62により放射線画像データが作成される。
X線源8と検出器保持部12の間には、被写体Hである被検者の手指を下から保持する平板状の被写体台14が、その一端を保持部材7に取り付けるようにして備えられている。被写体台14は、位相コントラスト撮影時の撮影倍率調整(高さ方向の位置調整)のために、保持部材7に対する位置を変更するモータ等を備える位置調整装置15と接続されている。
被写体台14は、検出器保持部12の他端より被検者側に突出するように形成されている。被写体台14の上方には、被写体Hを上部から圧迫して固定するための圧迫板21が、その一端を保持部材7に取り付けるようにして備えられている。圧迫板21は保持部材7に沿って移動自在である。圧迫板21の移動は、自動又は手動のいずれも適用可能である。圧迫板21の被検者側の端面は、略垂直方向に配置されたX線源8及び検出器11(有効画像端面)より若干被検者側に突出するように配置されている。したがって、被検者の撮影対象範囲(例えば右手)を、圧迫板21より保持部材7側に位置するように配置すれば、関心領域(撮影対象範囲)の画像欠損を生じることがなく好ましい。また、被写体台14の端面を曲面形状とし、平均的な体型の高齢の被検者が椅子Xに座った状態で被写体台14に上半身をあずけられるようにするのが好ましい。
また、本実施形態において、被写体台14の下面には、被撮影者が脚をぶつけることなく撮影位置につくことができるように、プロテクター25が、ほぼ鉛直方向に延在して設けられている。これにより、被検者は椅子Xに座った状態で、検出器保持部12に脚をぶつけることなく撮影位置につくことができるようになっている。また、患者の体の一部分がX線照射領域内に入り、無用な被爆を被ることを防ぐことができる。なお、圧迫板及びプロテクター25は必須の構成要素ではなく、圧迫板及びプロテクター25を用いない構成としてもよい。
図5に示すように、被写体台14には、被検者の手指を保持する手保持部16が、放射線照射経路と交差して備えられている。手保持部16の大きさは、被検者の手指が載置可能であれば特に制限は無い。手保持部16の上面には、被検者が手保持部16に手指を置いた状態で親指と人差指の間に添えて配置される三角マグネット17が備えられている。手保持部16には、三角マグネット17の載置箇所を検知して撮影方向情報として被検者の親指の位置を判別する撮影方向判別手段18(図6参照)が備えられている。
ここで、手の骨関節撮影時の照射野Qは、関節を挟んだ2本の指骨が収まるように予め設定されている(図5参照)。
図6に示すように、撮影装置本体部4には、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)により構成される制御装置22が備えられている。制御装置22には、放射線量検出部13、電源部9、駆動装置6、位置調整装置15、情報付帯手段26、撮影方向判別手段18及び検出器識別部29がバス23を介して接続されている。また、制御装置22には、撮影条件等の入力を行うキーボードやタッチパネル(図示省略)、被写体台14の位置の調整を行うための位置調整スイッチ等を備える入力装置24a及びCRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示装置24bを有する操作装置24等が接続されている。なお、撮影装置本体部4には、その他に、バーコード等を読み取ることにより患者情報等を取得する情報取得手段が設けられていてもよい。
制御装置22のROMには、放射線画像撮影装置1各部を制御するための制御プログラム及び各種処理プログラムが記憶されており、CPUは、この制御プログラム及び各種処理プログラムとの協働により放射線画像撮影装置1各部の動作を統括的に制御し、位相コントラスト撮影を行い、位相コントラスト画像の画像データを生成する画像データ生成部として機能する。
例えば、CPUは、撮影方向判別手段18による判別結果や、被検者の撮影条件等に基づいて、駆動装置6を制御して撮影装置本体部4を被検者の身長等に合わせた高さに昇降させるとともに、放射線照射角度を調節するために支持軸5を回動させる。そして、位置調整装置15により被写体台14の位置を調整し、位相コントラスト撮影の拡大率を調整する。その後、撮影装置本体部4は、撮影処理を実行し、電源部9により、X線源8に管電圧を印加して被写体Hに対して放射線を照射させ、放射線量検出部13から入力された放射線量が予め設定された放射線量に達すると、電源部9によりX線源8からの放射線の照射を停止させる。また、X線の照射条件をあらかじめ設定しておき、その条件でX線を照射するようにしてもよい。
情報付帯手段26には、前述のように、撮影方向判別手段18によって取得された撮影方向情報や、入力装置24aから入力された左右情報が、制御装置22を介して出力される。また、本実施形態においては、操作装置24や図示しない情報取得手段等から、被写体Hに関する患者情報(被撮影者情報)や撮影の日時等の情報(撮影時情報)、撮影された被写体Hが患者のどの部位であるのかを示す撮影部位に関する部位情報等が入力されるようになっており、入力された情報は制御装置22を介して情報付帯手段26に出力される。なお、制御装置22がタイマー機能を備えているような場合には、撮影時情報を改めて入力しなくても、撮影を行うと自動的に制御装置22が撮影時刻を取得し、当該撮影時刻を当該画像データに付帯させる撮影時情報として情報付帯手段26に出力するようになっていてもよい。
情報付帯手段26は、生成される位相コントラスト画像の画像データに、これらの各種情報(撮影方向情報、左右情報、被撮影者情報、撮影時情報、部位情報等)を付帯情報として対応付けるようになっている。なお、情報付帯手段26によって画像データに付帯される付帯情報はこれに限定されない。例えば、患者(被撮影者)のID情報等も付帯させることとしてもよい。また、情報付帯手段26は、ここに例示した全ての情報を付帯させるものに限定されず、これらの情報のうちのいずれかを付帯させるものであってもよい。
検出器識別部29は、検出器保持部12内に内蔵されており、当該検出器保持部12にセットされた検出器11が通常撮影用であるか、位相コントラスト撮影用であるか、高拡大位相コントラスト撮影用であるかを識別するものである。具体的には、検出器識別部29は、検出器11の筐体等に設けられた識別用のマーク(凹凸部)や、導通部、RFID、バーコード等を読み取ることで識別する。そして、検出器識別部29は、例えば操作装置24から入力される撮影条件と比較して、今後行われる放射線撮影に適したものであるか否かを判断して、その識別結果を制御装置22に出力する。この識別結果が不適合である場合は、制御装置22は、表示装置24bを制御して警告する旨の表示をさせる。つまり、本実施形態では本発明に係る報知部は表示装置24bである。なお、報知部は視覚的な報知でなくとも、聴覚的な報知を行うものであってもよい。
また、制御装置22は、入力装置24aに対する撮影切替指示によって、通常撮影、位相コントラスト撮影、高拡大位相コントラスト撮影のそれぞれが実行されるように各部を制御する。
ここで、通常撮影は一般的に行われている、被写体Hを検出器11に密着させる撮影条件である。この場合、制御装置22により、通常撮影用の検出器11が装着されるように適合検出器を「通常撮影用」とする。
広い範囲の手を撮影する位相コントラスト撮影においては、後述する拡大率Mが1.5〜3倍に対応して、位相コントラスト撮影が実行されるように、X線源8の焦点径Dは0.1mm、平均放射線エネルギーは26keVとなっている。さらに位相コントラスト撮影においては、通常撮影の場合に比べて、検出器11に照射される放射線の照射量(線量)に対する検出器11から出力される信号値の割合を中程度に高いものとしている。これは、X線管と検出器間距離が長くなること、及び平均放射線エネルギーが低くなるため、検出器11への到達X線量が減少することなどに起因する。
照射した放射線の線量に対して検出器11から出力される信号値の割合を高いものとするためには、感度の高い検出器11を選択して検出器保持部12に装着する、又は検出器11から出力される信号の増幅割合(ゲイン)を高いものとする、あるいはこれらを組み合わせるなどの方法が考えられる。検出器11の感度を高くするためには、例えば、検出器11に収納されている輝尽性蛍光体シートあるいは撮像パネル62に用いられる発光層を、低放射線線量においても高輝度で発光するものにする。また、ゲインを高いものとするためには、例えば、信号検出部600における電気信号の増幅割合を高いものとしたり、放射線が照射された輝尽性蛍光体シートを読み取って放射線画像データを出力する読取装置において、輝尽性蛍光体シートを読み取った電気信号の増幅割合を高いものとしたりする。また、検出器11や読取装置から出力された放射線画像データを増幅する割合を高くするようにしてもよい。本実施形態においては、制御装置22により、通常撮影用の検出器11よりも高感度及び高ゲインの位相コントラスト撮影用の検出器11が装着されるように適合検出器を「位相コントラスト撮影用」としている。この位相コントラスト撮影が骨粗鬆症の定量的な診断に適用される。一方、リウマチ疾患のための定量的な骨関節の変形の診断で適用される高拡大位相コントラスト撮影においては、拡大率Mが3〜10倍に対応して、位相コントラスト撮影が実行されるように、X線源8の焦点径Dは0.05mm、平均放射線エネルギーは23keVとなっている。さらに高拡大位相コントラスト撮影においては、位相コントラスト撮影に比べて、感度、ゲインともに高いものとしている。すなわち制御装置22により、高拡大位相コントラスト撮影用の検出器11が装着されるように適合検出器を「高拡大位相コントラスト撮影用」とする。これは、高拡大位相コントラスト撮影においては、被写体Hと検出器11とが位相コントラスト撮影より離間していること、及び平均放射線エネルギーを低いものとしていることに起因する。
次に、位相コントラスト撮影方法について説明する。図7は、位相コントラスト撮影の概略を説明する図である。図7に示すように、通常の撮影方法の場合、被写体Hとに検出器11が接する位置に被写体Hが配置されている(図7の密着撮影位置)。この場合、その検出器11に記録されるX線画像(潜像)はライフサイズ(被写体Hと同一サイズであることをいう)とほぼ等サイズとなる。
これに対し、位相コントラスト撮影は、被写体Hと検出器11間に距離を設けるものであり、X線源8からコーンビーム状に照射されたX線により、ライフサイズに対して拡大されたX線画像(以下、拡大画像という)の潜像が検出器11で検出されることとなる。
ここで、拡大画像のライフサイズに対する拡大率Mは、X線源8の焦点aから被写体Hまでの距離をR1、被写体Hから検出器11までの距離をR2、X線源8の焦点aから検出器11までの距離をL(L=R1+R2)とすると、下記式(1)により求めることができる。
M=L/R1・・・(1)
位相コントラスト拡大画像では、図8に示すように、被写体Hの辺縁を通過することにより屈折したX線が被写体Hを介さずに通過したX線と検出器11上で重なり合い、重なった部分のX線強度が強くなる。一方で、屈折したX線の分だけ、被写体Hの辺縁内側の部分においてX線強度が弱くなる現象が生じる。そのため、被写体Hの辺縁を境にしてX線強度差が広がるエッジ強調作用(エッジ効果ともいう)が働き、辺縁部分が鮮鋭に描写された視認性の高いX線画像を得ることができる。
撮影室内等、距離Lの設定に制限がある場合には、距離Lを固定し、その固定した距離Lの中で距離R1、R2の比率を変えて最適な条件で撮影することができる。例えば、L=3.0(m)に決定した場合、この距離Lに対し、R1=1.0(m)、R2=2.0(m)とする。一般的な撮影室の広さを考慮すると、0.1≦R1≦2.0、0.3≦R2≦2.0、0.8≦L≦4.0の範囲とし、拡大率Mを1.5≦M≦10、焦点径Dを0.005(mm)≦D≦0.2(mm)の範囲とし、この範囲内で拡大画像の視認性との関係を見ながら、経験的、実験的に最適な距離L、R1、R2及び拡大率M、焦点径Dを決定すればよい。焦点径Dをこのような範囲とすることで、X線強度が強く、短時間の撮影が可能となり、被写体Hの動きによる運動ボケを小さくさせることができる。なお、より好ましい距離としては、0.5≦R1≦1.25、0.5≦R2≦1.25、1.0≦L≦2.5の範囲を満たし、拡大率Mを3≦M≦8、焦点径Dを0.03(mm)≦D≦0.08(mm)の範囲を満たす設定とすることができる。
拡大率Mは高い方がより微細な画像情報を得ることができるので、定量結果の精度も高いものとなる。一方、高拡大率撮影には、より小さな焦点径のX線管が必要になるが、出力が低くなり撮影時間が長くなるので、被写体の動きによるボケが生じやすくなり、画質の鮮明さが損なわれ、精度の高い解析ができなくなるので、現実的には上記の範囲が最適になる。
次に、図9を参照しつつ、本実施形態における画像処理装置30について説明する。
本発明に係る画像処理装置30は、放射線画像撮影装置1により生成された放射線画像のデータに画像処理を施して、診断に適した画像を生成するものである。画像処理装置30は、図9に示すように、制御部31、記憶部32、入力部33、通信部34、画像処理部35、関節認識部37、関心領域設定部41、放射線強度情報検出部40、最大放射線強度情報取得部39、指標算出部38等を備えて構成されており、これら各部はバス36を介して互いに接続されている。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)等(何れも図示せず)を備えており、CPUが、RAMの所定領域を作業領域としてROMまたは記憶部32に記憶されている各種プログラムに従い、上記各部に制御信号を送ることにより画像処理装置30の動作全般を集中制御し、後述する画像抽出処理等の各種処理を実行するようになっている。なお、画像処理部35、関節認識部37、関心領域設定部41、放射線強度情報検出部40、最大放射線強度情報取得部39、指標算出部38も制御部31と同様に、CPUが各種プログラムに従い動作するものである。
記憶部32は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)、光ディスク等の磁気的あるいは光学的記憶媒体や半導体メモリ等の図示しない記憶媒体を固定的又は着脱自在に備え、画像処理プログラム等、画像処理装置30にかかる各種プログラムの他、これらの処理プログラム実行時に使用される各種データを格納している。
また、本実施形態においては、記憶部32には、放射線画像撮影装置1によって撮影され画像処理装置30に送られた放射線画像の画像データが記憶される。本実施形態において、放射線画像の画像データには、前述のように、放射線画像撮影装置1の情報付帯手段26によって、撮影方向情報、左右情報、被撮影者情報、撮影時情報、部位情報等が付帯情報として付帯された状態で画像処理装置30に送られるようになっており、記憶部32はこれらの情報を画像データに付帯させた状態で記憶する。
記憶部32は、指標算出部38で算出された指標(後述)と比較するための閾値を記憶する。この閾値は、指標算出部38で算出された指標と比較することで、骨の関節部に疾患が発症しているか否かを判断するものであり、実験や、シミュレーション等により適した値が代入される。
また、記憶部32は、指標算出部38で算出された算出指標を、当該患者の識別情報と関連付けされて記憶する。つまり記憶部32が本発明に係る算出指標記憶部である。これにより、同一の患者の算出指標履歴が作成されることになり、現在算出された算出指標と、過去に算出された算出指標とを比較することができ、同一の患者における疾患の経時的な変化を追跡することも可能となる。
そして、記憶部32は、各年代、性別の健常者の指標(後述する関節部の疾患の程度を表す指標)をデータベース化して記憶している。つまり記憶部32が本発明に係るデータベース記憶部である。ここで各年代、性別の健常者の指標は、後述する指標と同手法により得られたものであり、これにより現在求められた算出指標と、当該算出指標の対象である被験者の年代、性別と一致するデータベース内の指標とを比較することが可能となる。
さらに、記憶部32は、各骨の関節部の形状リストを記憶している。これにより、放射線画像の画像データ内に映る骨と、形状リストとを照合することで、前記画像データ内の骨の関節部がどの骨の関節部であるかを特定することが可能となる。
入力部33は、例えば図示しないカーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードや、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成されており、画像処理条件等を入力可能となっている。入力部33は、キーボードに対するキー操作やマウス操作等により入力された指示信号を制御部31に出力するようになっている。この入力部33を作業者が操作することで、位相コントラスト画像中に映る各骨から関節部の評価が実行される評価対象骨が指定(評価対象骨指定指示)されるようになっている。
通信部34は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワークNに接続された放射線画像撮影装置1や画像出力装置50等の外部機器との間でデータの送受信を行う。即ち、通信部34は、ネットワークNを通じて、放射線画像撮影装置1によって生成された放射線画像の画像データを受信し、また、適宜画像出力装置50等の外部装置に画像処理の完了した画像の画像データを送信するものである。
関節認識部37は、評価対象骨B1の位相コントラスト画像から骨の関節部を認識するものである。関節認識部37は、作業者から入力部33に評価対象骨指定指示が入力されると、当該指示内容に基づいて、位相コントラスト画像中の各骨から評価対象骨を特定し、その形状及び関節部を認識する。具体的には、図10Aに示すように手の位相コントラスト画像G1が取得されると、関節認識部37は、画像中の評価対象骨B1の全体が収まるように関節部認識領域R5を設定する。その後、関節認識部37は、図10Bに示すように、関節部認識領域R5内の画像データに対して画像処理を施すことで、実際の関節部の形状だけを抽出する。関節部の形状抽出では、例えば放射線強度情報プロファイルから骨部分と肉部分と判別することで評価対象骨B1の辺縁を追うことで、形状を認識する。その後、関節認識部37は、抽出された関節部の外形線Fと、記憶部32内の形状リスト中の関節部の外形線F1とを照合することで、評価対象骨B1がどの骨であるかを特定し、関節部B2を認識する。
関心領域設定部41は、関節認識部37により認識された関節部B2からなる関心領域を設定するものである。具体的には、図11Aに示すように、関心領域設定部41は関節部B2の辺縁を認識し、当該辺縁の内側の骨部分が関心領域となるように、つまり肉部分を含まないように関心領域を設定する。この関心領域の設定には種々考えられるが、例えば図11Bに示すように関節部B2の全体を関心領域Rとしてもよいし、図11Cに示すように関節部B2の一部のみを関心領域Rとしてもよい。前者の場合、関心領域Rの面積が大きいために疾患の程度を表す指標を高精度に算出することができ、後者の場合には、各患者においても関心領域Rの面積を一定とすると、患者間のバラツキを標準化することができる。
なお、関心領域Rの設定方法はこれ以外にも、例えば、入力部33により矩形枠を指定して関心領域Rを設定することも可能である。
放射線強度情報検出部40は、関心領域設定部41で設定された関心領域R内の各画素の放射線強度情報を検出するとともに、位相コントラスト画像G1内の各画素の放射線強度情報を検出するものである。ここで、放射線強度情報とは、検出器11に入射する放射線の強度を表す情報である。
最大放射線強度情報取得部39は、放射線強度情報検出部40により検出された関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得するとともに、位相コントラスト画像G1内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得するものである。ここで、最大放射線強度情報とは、放射線強度の最大値を反映する情報である。
指標算出部38は、最大放射線強度情報取得部39により得られた関心領域R内の最大放射線強度情報を基に、疾患の程度を表す指標を算出するものである。具体的には、指標算出部38は、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、位相コントラスト画像G1内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSimax、とすると、SrmaxとSimaxとの比を上記指標として算出する。なお、本実施形態では、前述の比としてSrmax/Simaxを例示して説明するが、Simax/Srmaxを前述の比としてもよい。
そして、指標算出部38は、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、記憶部32内の予め設定された閾値とを比較することで、骨の関節部に疾患が発症しているか否かを判断する。
例えば、図12は、健常者5人と骨疾患患者5人とにおける算出指標(上記のSrmax/Simax)を比較したものである。なお、図中の○印は5人の平均値である。図12に示すように、健常者の算出指標の平均値は約0.6であるのに対し、患者の算出指標の平均値は約0.7である。このため、本実施形態では、閾値として例えば0.65が記憶部32に記憶されていて、指標算出部38は、現在算出された算出指標と、記憶部32に予め記憶された閾値とを比較することで、評価対象骨B1の関心領域Rにおける疾患の有無を評価する。
なお、閾値は、骨疾患の初期症状が判定できる値になるように、実験やシミュレーション、過去のデータの解析などから求められている。
また、指標算出部38は、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、当該算出指標の対象である被験者の年代、性別と一致する、記憶部32内のデータベースの指標とを比較することで、年代や性差により疾患の程度の差を加味して、骨の関節部の疾患の程度を判断する。
さらに、指標算出部38は、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、記憶部32内に記憶された過去の算出指標とを比較することで、同一の患者における疾患の経時的な変化を追跡する。
そして、上述の指標算出部38の判断結果や追跡結果に基づいて、制御部31は、後述する画像出力装置50の表示部にその結果に沿った表示をさせたり、又は、結果に沿ったフィルム出力をさせたりするようになっている。
画像処理部35は、放射線画像の画像データに画像のコントラストを調整する階調処理、濃度を調整する処理、鮮鋭度を調整する周波数処理等の画像処理を施すものである。これにより、撮影部位等の条件に適した画像処理を行うことができる。
なお、撮影部位、撮影条件、撮影方向等の条件に対応する画像処理条件を規定する画像処理パラメータを記憶部32等に予め記憶させておき、画像処理を行うに際しては、放射線画像が身体の何れの部位を撮影したものであるか、撮影された部位、撮影方向等、画像データに付帯されている情報に応じて、これに対応する画像処理パラメータを画像処理部35が記憶部32から読み出し、読み出したパラメータに基づいて画像処理条件を決定することが好ましい。なお、画像データに撮影された部位、撮影方向等の情報が付帯していないときには、入力部33等から必要な条件を入力し、これに基づいて画像処理を行うようにしてもよい。
次に、画像出力装置50は、例えば、CRT(Cathode Ray Tube)やLCD(Liquid Crystal Display)等のモニタ(表示部)、又は、画像データをフィルムや紙等の媒体にプリント(フィルム出力)するプリント部等の出力部と、外部機器と接続するための通信部、電源を供給する電源部等(何れも図示せず)を備えて構成される画像表示装置、プリンタ等である。画像出力装置50は、制御部31により、対象画像と過去画像とで各部に変化があるか否か、変化している部分(変化領域)の有無が判断された場合に、その判断結果を出力する出力手段として機能する。通信部は、ネットワークインターフェース等により構成され、スイッチングハブを介してネットワークNに接続された放射線画像撮影装置1や画像出力装置50等の外部機器との間でデータの送受信を行う。
画像出力装置50は、通信部34がネットワークNを通じて画像処理装置30によって画像処理が行われた放射線画像の画像データを受信すると、適宜その画像を前記出力部(表示部又はプリント部)により出力させるようになっている。
また、前述のように、画像処理装置30によって表示内容が決定された場合には、例えば、画像出力装置50の表示部にその旨が表示され、又は、フィルム出力されたものにその旨が明示されるようになっている。
なお、画像出力装置50がモニタ(表示部)を備える画像表示装置である場合には、診断用の医用画像を表示して医師等の診断に供するものであるため、一般的なPC(Personal Computer)等よりも高精細のモニタ(表示部)を備えることが好ましい。
次に、図13を参照しつつ、本実施形態における骨疾患評価システム100の作用について説明する。
まず、図示しない検査受付け等により被撮影者(患者)が検査登録(撮影オーダー登録)を行う等によって、撮影オーダー情報が登録されると、当該撮影オーダー情報に基づいて、被撮影者が左右いずれかの腕部を被写体台14に載置させ、親指と人差指の間に三角マグネット17を沿うように載置させる(ステップS1)。
その後、駆動装置6及び位置調整装置15により、放射線照射角度や照射距離、撮影倍率等の撮影条件に合わせた被写体台14の位置の調整及び撮影装置本体部4の角度の調整が行われる。本実施形態において、被写体台14の位置は、位相コントラスト撮影となるように調整される(ステップS2)。
そして、ステップS3では、制御装置22は、検出器識別部29の識別した検出器11がステップS2で設定された適合検出器と一致しない、すなわち不適合である場合にはステップS4に移行し、位相コントラスト撮影用であると識別されている場合にはステップS5に移行する。
ステップS4では、制御装置22は、表示装置24bを制御して、セットされている検出器11が本撮影には不適合である旨を表示させ、終了する。
ステップS5では、上記の被写体台14の位置及び角度の調整後、電源部9は、平均放射エネルギーが26keVとなるように管電圧をX線源8に印加し、X線源8は被写体Hに向けて放射線を照射することで、位相コントラスト撮影が行われる。
位相コントラスト画像の画像データが生成されると、生成された各画像データに撮影方向情報、左右情報、被撮影者情報、撮影時情報、部位情報等が付帯情報として付帯される(ステップS6)。そして、放射線画像撮影装置1は、生成された放射線画像の画像データを付帯情報とともに画像処理装置30に送信する(ステップS7)。
画像処理装置30は、放射線画像撮影装置1から画像データ及びその付帯情報を受信すると(ステップS8)、受信した画像データ及びその付帯情報を記憶部32に保存(記憶)する(ステップS9)。
制御部31は、入力部33で指定された骨を評価対象骨B1として指定する(ステップS10)。
その後、制御部31は、関節認識部37を制御して、画像データ中の評価対象骨B1の関節部B2を認識させる(ステップS11)。
そして、制御部31は、関心領域設定部41を制御して、評価対象骨B1の関節部B2からなる関心領域Rを設定する(ステップS12)。
関心領域Rを設定すると、制御部31は、指標算出処理に移行する(ステップS13)。
図14は指標算出処理の一例を示すフローチャートである。この図14のステップS131では、制御部31は、放射線強度情報検出部40を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報を検出する。
さらに、制御部31は、放射線強度情報検出部40を制御して、位相コントラスト画像G1内の各画素の放射線強度情報を検出する(ステップS132)。
次に、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得する(ステップS133)。
また、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、位相コントラスト画像G1内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得する(ステップS134)。
そして、制御部31は、指標算出部38を制御して、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、位相コントラスト画像G1内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSimax、とすると、Srmax/Simaxを上記指標として算出し(ステップS135)、指標算出処理を終了して、図13のステップS14に移行する。
制御部31は、指標算出部38を制御して、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、記憶部32内の予め設定された閾値とを比較することで、骨の関節部に疾患が発症しているか否かを判断する(ステップS14)。
次に、制御部31は、指標算出部38を制御して、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、当該算出指標の対象である被験者の年代、性別と一致する、記憶部32内のデータベースの指標とを比較することで、年代や性差により疾患の程度の差を加味して、骨の関節部の疾患の程度を判断する(ステップS15)。
そして、制御部31は、指標算出部38を制御して、当該指標算出部38により現在求められた算出指標と、記憶部32内に記憶された過去の算出指標とを比較することで、同一の患者における疾患の経時的な変化を追跡する(ステップS16)。
その後、制御部31は、記憶部32を制御して、現在算出された指標、判断結果、追跡結果を記憶させる(ステップS17)。
そして、ステップS18では、制御部31は、放射線画像撮影装置1から送信された画像データ、付帯情報、現在の算出指標、判断結果、追跡結果及びある場合は過去の算出指標を、通信部34を介して画像出力装置50に送信する。
画像出力装置50は、画像処理装置30からデータを受信すると(ステップS19)、受信した内容を出力部に出力させる(ステップS20)。出力方法としては、前述のように、モニタ(表示部)によるビューワ表示、プリント部によるフィルム出力(ハードコピー)のいずれでもよい。これにより、画像出力装置50では、画像データ、付帯情報、現在の算出指標、判断結果、追跡結果に基づく比較表示及び過去の算出指標が閲覧することができる。ここで、画像出力装置50では、現在の算出指標と、過去の算出指標とを比較表示したり、現在の算出指標と評価基準値とを比較表示したりすることもできる。
以上より、本実施形態における骨疾患評価システム100によれば、吸収コントラスト画像よりも鮮鋭度の高い位相コントラスト画像により、放射線強度情報を取得するので、骨糜爛や骨嚢包などの疾患が各画素の放射線強度情報に反映されやすくなる。このため、本実施形態における骨疾患評価システム100のように、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報を基に、疾患の程度を表す指標を算出することが可能となり、疾患の進行度合いの定量的な診断を高精度にすることができる。
なお、本実施形態においては、画像処理装置30と画像出力装置50とを別体の装置として設ける場合を例として説明したが、画像処理装置30と画像出力装置50とを1台の装置で兼ねる構成としてもよい。
また、本実施の形態では、1つの骨・関節の画像に対して画像分析した例を示したが、複数の骨・関節の画像に対して、各々、画像分析し、画像分析結果を保存、表示するようにしてもよいし、複数の骨・関節の画像に対して、各々画像分析し、これらの画像分析結果を集計処理した結果を保存、表示するようにしてもよい。
また、本実施形態では、疾患の程度を表す指標を、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、位相コントラスト画像G1内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSimax、とすると、Srmax/Simaxで算出される値としているが、関心領域R内の最大放射線強度情報を基に算出される指標であればいかなるものであってもよい。
上記した指標以外の指標としては、例えば関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、関心領域R内の放射線強度情報の最小放射線強度情報をSrmin、とすると、SrmaxとSrminとの比で表される指標が挙げられる。なお、本実施形態では、前述の比としてSrmax/Srminを例示して説明するが、Srmin/Srmaxを前述の比としてもよい。また、ここで、最小放射線強度情報とは、放射線強度の最小値を反映する情報である。
この場合、最大放射線強度情報取得部39は、関心領域Rの各画素の放射線強度情報のうち、最小放射線強度情報を取得し、指標算出部38は、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、前記関心領域内の放射線強度情報の最小放射線強度情報をSrmin、とすると、Srmax/Srminを指標とする。
例えば、図15は、健常者5人と骨疾患患者5人とにおける算出指標(上記のSrmax/Srmin)を比較したものである。なお、図中の○印は5人の平均値である。図15に示すように、健常者の算出指標の平均値は約2.0であるのに対し、患者の算出指標の平均値は約1.5である。このため、この場合においては閾値として例えば1.8が記憶部32に記憶されていて、指標算出部38は、現在算出された算出指標と、記憶部32に予め記憶された閾値とを比較することで、評価対象骨B1の関心領域Rにおける疾患の有無を評価する。
そして、この指標を算出する際の指標算出処理の流れを図16に示す。図16は指標算出処理の一例を示すフローチャートである。ステップS141では、制御部31は、放射線強度情報検出部40を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報を検出する。
さらに、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得する(ステップS142)。
また、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、最小放射線強度情報を取得する(ステップS143)。
そして、制御部31は、指標算出部38を制御して、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、前記関心領域内の放射線強度情報の最小放射線強度情報をSrmin、とすると、Srmax/Srminを上記指標として算出し(ステップS144)、指標算出処理を終了して、図13のステップS14に移行する。
また、上記した指標以外の指標としては、例えば関心領域R内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報から、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報まで積分して得られた積分値で表される指標が挙げられる。ここで、最小放射線強度情報とは、放射線強度の最小値を反映する情報であり、具体的にはヒストグラムの中心値である。
図17は、関節部B2からなる関心領域R内の各画素の放射線強度情報をヒストグラムとしたものであり、骨疾患患者と健常者とのヒストグラムを比較している。骨疾患患者のヒストグラムHcと健常者のヒストグラムHkとを比較すると、ヒストグラムHcの方が、低信号値側が減少し、高信号値側が増加していて、最大信号値(図中、円C5,C6参照)が高くなる。これは、骨梁部分が減少することで、信号値全体が高信号値側に移動するためであり、中心信号値より上のヒストグラム積分値(斜線部)が骨疾患患者の方が高くなる。
具体的に、例えば、図18は、健常者5人と骨疾患患者5人とにおける算出指標(上記の積分値Hm)を比較したものである。なお、図中の○印は5人の平均値である。図18に示すように、健常者の算出指標の平均値は約1.27×10であるのに対し、患者の算出指標の平均値は約2.14×10である。このため、この場合においては閾値として例えば1.7×10が記憶部32に記憶されていて、指標算出部38は、現在算出された算出指標と、記憶部32に予め記憶された閾値とを比較することで、評価対象骨B1の関心領域Rにおける疾患の有無を評価する。
そして、この指標を算出する際の指標算出処理の流れを図19に示す。図19は指標算出処理の一例を示すフローチャートである。ステップS151では、制御部31は、放射線強度情報検出部40を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報を検出する。
さらに、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報からヒストグラムを作成する(ステップS152)。
また、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報と、ヒストグラムの放射線強度中心情報とを取得する(ステップS153)。
そして、制御部31は、指標算出部38を制御して、ヒストグラムの放射線強度中心情報から、関心領域R内の放射線強度情報の最大放射線強度情報まで積分して得られた積分値を上記指標として算出し、指標算出処理を終了して、図13のステップS14に移行する。
この手法であると、疾患の面積的な広がりについての情報も加わった値が指標として用いられるので、より詳細な診断が可能となる。
さらに、上記した指標以外の指標としては、例えば関心領域R内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報と、ヒストグラムの最大頻度となる放射線強度情報値との差分値で表される指標が挙げられる。
ここで、上述したように、図17で骨疾患患者のヒストグラムHcと健常者のヒストグラムHkとを比較すると、ヒストグラムHcの方が、低信号値側が減少し、高信号値側が増加するが、最低信号値の変化は殆どなく放射線強度中心情報(Ma)と最大頻度を示す放射線強度情報値(Mm)の差が大きくなる。
具体的に、例えば、図20は、健常者5人と骨疾患患者5人とにおける算出指標(上記の差分値Ss)比較したものである。なお、図中の○印は5人の平均値である。図20に示すように、健常者の算出指標の平均値は約39.0であるのに対し、患者の算出指標の平均値は約113.4である。このため、この場合においては閾値として例えば75が記憶部32に記憶されていて、指標算出部38は、現在算出された算出指標と、記憶部32に予め記憶された閾値とを比較することで、評価対象骨B1の関心領域Rにおける疾患の有無を評価する。
そして、この指標を算出する際の指標算出処理の流れを図21に示す。図21は指標算出処理の一例を示すフローチャートである。ステップS161では、制御部31は、放射線強度情報検出部40を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報を検出する。
さらに、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報からヒストグラムを作成する(ステップS162)。
また、制御部31は、最大放射線強度情報取得部39を制御して、関心領域R内の各画素の放射線強度情報のうち、ヒストグラムの放射線強度中心情報と、最大頻度となる放射線強度情報値を取得する(ステップS163)。
そして、制御部31は、指標算出部38を制御して、ヒストグラムの放射線強度中心情報と、ヒストグラムの最大頻度となる放射線強度情報値との差分値を上記指標として算出し、指標算出処理を終了して、図13のステップS14に移行する。
放射線画像撮影を行う分野(特に医療分野)において利用可能性がある。

Claims (7)

  1. 放射線を照射する放射線源と、
    骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
    前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
    前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
    前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出し、前記位相コントラスト画像内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
    前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得し、前記位相コントラスト画像内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得する最大放射線強度情報取得部と、
    前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をS rmax 、前記位相コントラスト画像内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をS imax 、とすると、S rmax とS imax との比を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴とする骨疾患評価システム。
  2. 放射線を照射する放射線源と、
    骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
    前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
    前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
    前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
    前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報のうち、最大放射線強度情報を取得し、前記関心領域の各画素の放射線強度情報のうち、最小放射線強度情報を取得する最大放射線強度情報取得部と、
    前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報をSrmax、前記関心領域内の放射線強度情報の最小放射線強度情報をSrmin、とすると、SrmaxとSrminとの比を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴とする骨疾患評価システム。
  3. 放射線を照射する放射線源と、
    骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
    前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
    前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
    前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
    前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報と、前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報とを取得する最大放射線強度情報取得部と、
    前記最大放射線強度情報取得部により得られた前記ヒストグラムの放射線強度中心情報から、前記関心領域内の放射線強度情報の最大放射線強度情報まで積分して得られた積分値を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴とする骨疾患評価システム。
  4. 放射線を照射する放射線源と、
    骨を含む被写体に対して、前記放射線源から照射され、前記骨を透過した放射線の位相コントラスト画像を検出する検出器と、
    前記位相コントラスト画像から前記骨の関節部を認識する関節認識部と、
    前記関節認識部により認識された前記関節部からなる関心領域を設定する関心領域設定部と、
    前記関心領域設定部により設定された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報を検出する放射線強度情報検出部と、
    前記放射線強度情報検出部により検出された前記関心領域内の各画素の放射線強度情報から、放射線強度情報毎のヒストグラムを作成し、当該ヒストグラムの放射線強度中心情報と、前記関心領域内の放射線強度情報の最大頻度となる放射線強度情報値とを取得する情報取得部と、
    前記情報取得部により得られた前記放射線強度中心情報と、前記最大頻度となる放射線強度情報値との差分値を、疾患の程度を表す指標として算出する指標算出部とを備えることを特徴とする骨疾患評価システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
    前記指標算出部は、
    当該指標算出部により現在求められた算出指標と、予め設定された閾値とを比較することを特徴とする骨疾患評価システム。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
    前記指標算出部による算出指標を記憶する算出指標記憶部を備え、
    前記指標算出部は、
    当該指標算出部により現在求められた算出指標と、前記算出指標記憶部内に記憶された過去の前記算出指標とを比較することを特徴とする骨疾患評価システム。
  7. 請求項1〜6のいずれか一項に記載の骨疾患評価システムにおいて、
    年代、性別の異なる複数の健常者に対する周波数解析の解析結果に基づく、各年代、性別の健常者の前記指標をデータベース化して記憶するデータベース記憶部を備え、
    前記指標算出部は、
    当該指標算出部により現在求められた算出指標と、当該算出指標の対象である被験者の年代、性別と一致する、前記データベース記憶部内の前記データベースの指標とを比較することを特徴とする骨疾患評価システム。
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