JP5076757B2 - 画像処理方法およびプログラム - Google Patents

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Description

本発明は、ボケ画像から鮮明な画像の復元または低解像度画像の高精細化を行う画像処理方法およびプログラムに関する。
従来、ベイズ理論と呼ばれる統計理論に基づいて画像を復元する方法の開発が盛んに行われている。非特許文献1は、ボケ画像の基となる鮮明な画像とは、ベイズ理論に基づいて計算される目的関数が最小となるときであるとして、準ニュートン法を用いる画像の復元処理を行う手法を開示している。非特許文献2では、目的関数の計算において、非特許文献1の準ニュートン法の代わりに、Sherman−Morris行列を用いる最小化手法によって、非特許文献1よりも短い時間で画像復元する手法を開示している。
G. K. Chantas, N. P. Galatsanos, and A. C. Likas, `Bayesian Restoration Using a New Nonstationary Edge-Preserving Image Prior', IEEE Trans. Image Process, Vol.15, No.10, pp.2987-2997, 2006 R. Pan and S. J. Reeves,`Effect Huber-Markov Edge-Preserving Image Restoration', IEEE Trans. Image Process, Vol.15, No.12, pp.3728-3735, 2006
しかしながら、非特許文献1および非特許文献2の画像復元方法では、復元処理において膨大なサイズの行列演算を行う必要があり、メモリ容量の増大を招き処理時間が非常に長くなる。さらに、近年の電子カメラ等における撮像素子の画素数増大により、画像をブロック分割しなければメモリ容量が足りず復元処理できない。ところが、このブロック分割を行うと、各々のブロックの境界において画素値の誤差(リンキング)が生じ、画像の不連続性が目立つようになる場合がある。
また、共役勾配法または最急降下法の1種類の手法のみで処理を行うと、画像処理が収束せず最適解を見つけ出すことができない場合がある。
上記従来技術が有する問題に鑑み、本発明の目的は、行列演算を回避するとともに複数の数値最適化法を用いることで、ボケ画像を復元または低解像度画像を高精細化する画像処理の技術を提供することにある。
第1の発明の画像処理方法は、ボケ画像の画素値を格納する画像データの配列を2次元から1次元ベクトルに変換する工程と、1次元ベクトルに作用する2次元行列演算ボケ画像の画像データに対する平滑化またはエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換え、鮮明な画像を推定する目的関数の計算に必要となる統計パラメータの値とともに目的関数の第1の勾配ベクトルを算出する工程と、行列演算を伴わない第1の数値最適化法または第2の数値最適化法と算出した第1の勾配ベクトルを用いて、目的関数の値が最大または最小となるように鮮明な画像の画像データ更新する工程と、更新された鮮明な画像の画像データから得られる目的関数の第2の勾配ベクトルを算出する工程と、第1の勾配ベクトルの大きさと第2の勾配ベクトルの大きさとの比の値と所定値との比較に応じて、第1の数値最適化法または第2の数値最適化法を選択する工程とを備える。
第2の発明の画像処理方法は、ボケ画像の画素値を格納する画像データの配列を2次元から1次元ベクトルに変換する工程と、1次元ベクトルに作用する2次元行列演算ボケ画像の画像データに対する平滑化またはエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換え、鮮明な画像を推定する目的関数の計算に必要となる統計パラメータの値とともに目的関数の第1の勾配ベクトルを算出する工程と、行列演算を伴わない第1の数値最適化法または第2の数値最適化法と算出した第1の勾配ベクトルを用いて、目的関数の値が最大または最小となるように鮮明な画像の画像データ更新する工程と、更新された鮮明な画像の画像データから得られる目的関数の第2の勾配ベクトルを算出する工程と、第1の勾配ベクトル成分の最大値と第2の勾配ベクトル成分の最大値との比の値と所定値との比較に応じて、第1の数値最適化法または第2の数値最適化法を選択する工程とを備える。
の発明は、第1の発明またはの発明画像処理方法において、第1の数値最適化法とは、最急降下法であることを特徴とする。
の発明は、第1の発明またはの発明画像処理方法において、第2の数値最適化法とは、共役勾配法であることを特徴とする。
の発明のプログラムは、第1の発明ないし第の発明のいずれかの画像処理方法の各工程を、コンピュータに実行させることを特徴とする。
本発明によれば、画像のフィルタリング処理と行列演算のない数値最適化法とを採用することにより、1枚の画像をブロック分割することなく、且つより少ないメモリ容量で高速な処理が可能となる。また、複数の数値最適化法を用いることにより確実に処理は収束して、最適解を見つけ出すことができる。
図1は、本発明の一実施形態に係る画像処理方法の全体の流れを示す。以下、図1の流れに沿って、本実施形態の処理について説明する。
ステップS1では、鮮明な画像に復元したいボケ画像を取得する。本実施形態におけるボケ画像とは、例えば、電子カメラ等の撮像装置の撮像レンズが焦点ズレを起こすことによって生じた画像である。
ステップS2では、図2に示すように、ボケ画像gの画素の外周に新たに画素(点線)を付加する。新たに付加した画素、例えば、画素20と画素21とには、隣接する画像の画素10と同じ画素値が入る。そして、ボケ画像データを2次元配列の行列から1次元配列のベクトル型に変換する。
ここで、ボケ画像gの画素の周りに新たに画素を付加する理由は、ボカシフィルタが中心対称の場合、後述する式(1)におけるボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとはほぼ等しいとして扱え、以下にて説明する演算を容易にする。すなわち、ボカシフィルタが中心対称の場合でも、原則的にボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとは等しくない。その原因は、ボカシフィルタが中心対称の場合には、図2に示すように、例えば、ボケ画像gの画素の外周上にある画素10の周りには隣接する画素が存在しない部分があり、それゆえボケ画像gの画素の外周上にある画素10と他の領域にある画素とで扱い方が異なるからであり、中心対称でない場合は、HとHTとは全く異なる。そこで、図2に示すように、ボケ画像gの画素の外周上にある画素10と同じ画素値を有する画素20と画素21とを付加させることで、ボケ画像gの画素の外周上にある画素10と他の領域にある画素に対する扱い方の違いをなくす。これにより、ボカシフィルタが中心対称の場合に、ボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとが等しいとして扱っても、処理結果にはあまり影響しない。なお、新たに付加する画素の幅は任意に決めることができ、図2においては2画素分の幅を加えているが、状況に応じて適宜変更が可能であり、本実施形態ではフィルタ半径より大きい画素数の幅分を付加させる。
次に、ステップS3へ進む前に、ベイズ統計、確率モデル、目的関数、共益勾配法および最急降下法について簡単に説明する。
1次元ベクトル表現されたボケ画像gに対する同様に1次元ベクトル表現された本来の鮮明な画像をfとすると、両画像は次の式(1)のように関係付けることができる。
Figure 0005076757
式(1)のnは、1次元ベクトル表現された画像に付加されるホワイトノイズである。
一方、ベイズ統計とは、例えば、ある2つの事象A、Bがあるときに、事象Aが生じたときに事象Bが生じる確率が、事象Bが生じたときに事象Aが生じる確率を用いて次式(2)のように表せる関係をいう。
Figure 0005076757
式(2)により、本実施形態におけるボケ画像gから鮮明な画像fを求めるということを、鮮明な画像fがあるとき、ボケ画像gになる確率を用いて表すことができる。そのような確率を、ベイズ統計および非特許文献1のモデルに基づいて表すと次式(3)となる。
Figure 0005076757
式(3)のβは、ホワイトノイズnの分布をガウス分布としたときの分散の逆数である。aは画像fのエッジ成分の分散を与える行列で、画像の縦、横、斜め45度および斜め135度方向の成分から成る。統計パラメータmおよびlは、行列aの対角成分の平均と分散を用いて見積もることができ、4方向の成分から成るベクトルある。この式(3)は確率モデルと呼ばれる。確率モデルの式(3)が最大となるときの鮮明な画像fが、当該モデルにおける求める鮮明な画像fである。ただし、本実施形態では、式(3)の最大となる鮮明な画像fを求める代わりに、目的関数JB(g,f;β,m,l)=−lnP(g,f;β,m,l)の値が最小となる鮮明な画像fを求める。本実施形態における目的関数JBを、非特許文献1のモデルを基に具体的に表すと次式(4)のようになる。
Figure 0005076757
式(4)のNは、画像の画素数を表し、統計パラメータmおよびlの添え字kは、画像の縦(k=1)、横(k=2)、斜め45度(k=3)および斜め135度(k=4)の各方向における行列aの対角成分の平均と分散を用いて見積もることを表す。Qkは、各方向の画像のエッジ成分を求める2次元行列の演算子を表す。
本実施形態では、目的関数JBを最小にする鮮明な画像fを求めるために、非特許文献1に用いられた行列演算を伴う準ニュートン法でなく、内部処理において行列演算を行わない共役勾配法および最急降下法を用いる。共役勾配法では、最適解を見つけ出す現在位置(i)での検索方向diを、現在位置での目的関数JBの勾配の方向とともに前の位置(i−1)での検索方向di-1も考慮して決め、最適解を見つけ出す手法である。共役勾配法を式で表すと式(5)のようになる。
Figure 0005076757
式(5)のεiは、次の式(6)で求まる値であり、現在位置(i)と前の位置(i−1)とでの目的関数JBの勾配の絶対値の比で表される。
Figure 0005076757
一方、最急降下法では、最適解を見つけ出す検索方向diを目的関数JBの勾配の方向として、その勾配をパラメータμで調節しながら最適解を見つけ出す手法である。最急降下法を式で表すと式(7)のようになる。
Figure 0005076757
どちらの手法を用いる場合にしても、目的関数JBの勾配が0になる位置、すなわち目的関数が極値になるときの鮮明な画像fが求めるべきものである。本実施形態では、どちらの数値最適化法を使用するかの判断は、εiの値の大きさで決める。即ち、εi≦1、つまり、|∇JB(fi)|≦|∇JB(fi-1)|で目的関数JBの勾配が小さくなっている場合には、共役勾配法を用いる。一方、εi>1、つまり、|∇JB(fi)|>|∇JB(fi-1)|で目的関数JBの勾配が大きくなっている場合には、最急降下法を用いる。
目的関数JBの勾配は、式(4)よりベクトル形式で表すと式(8)のようになる。
Figure 0005076757
なお、式(8)中のギリシャ文字の添え字αおよびγは1〜Nで和を取ることを示す。vk iは次式(9)のように表される。
Figure 0005076757
ステップS3では、JBを計算するのに必要となる統計パラメータmおよびlを、f=gとして求める。本来であれば鮮明な画像fからそれらの値を算出すべきである。しかしながら、鮮明な画像fは現ステップにおいてはまだ不明であり、ボケ画像gから求める値と最終的に得られた鮮明な画像fから求める値とでは処理結果に大きな違いが経験的に無いことから、f=gとして計算する。
ステップS4では、本実施形態において式(1)のボカシフィルタが拡張したガウス型フィルタG0exp(−(r/σ)δ)である仮定として復元処理を行うため、ユーザから当該フィルタのパラメータσの値の入力を受け付ける。なお、δは任意に決めることができるが、本実施形態ではδ=0.5とする。
ステップS5では、ステップS3およびステップS4にて得られたパラメータの値を用いて式(8)および式(9)を計算して、目的関数JBの勾配ベクトルを求める。ここで、式(8)および式(9)の中にHf、QkfおよびQT kkの行列演算の項が存在する。しかしながら、HfおよびQkfは平滑化およびエッジ成分抽出を行う行列演算であり、さらに、QT kも同様にしてエッジ成分の抽出フィルタにできる。すなわち、Hf、QkfおよびQT kkの行列演算を平滑化およびエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換えることが可能である。これにより、ステップS2におけるボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとが等しいとする処理と併せることで、勾配ベクトルの計算において直接行列演算を行なわない処理が可能となり、目的関数JBの勾配ベクトルが少ないメモリ領域で高速に計算できる。
ステップ6では、数値最適化法として共役勾配法か最急降下法かのいずれかを使用することを決定するために、式()のεiを求める。ステップ7へ移行する。ただし、処理の開始直後で当該ステップ6に移行して来た場合、前の位置(i−1)における検索方向di-1は分からないことから、εiを計算することができない。本実施形態では、処理開始直後の場合、ステップ6およびステップ7の処理はスキップされて、ステップ9へ直接移行する。
ステップ7では、ステップ6で求めたεiの値が1以上であるか否か、即ち画像処理が収束する方向に向かっているか否かを判定する。εi>1の場合には、ステップ8(YES側)に移行する。εi≦1の場合には、ステップ9(NO側)に移行する。だだし、上述したように、処理開始直後の場合には、当該ステップ7の処理はスキップされて、ステップ9へ直接移行する。
ステップS8では、ステップS5にて求めた目的関数JBの勾配ベクトルと式(7)でεi=0とした場合の最急降下法とを用いて、鮮明な画像fを新たに算出された鮮明な画像f’に更新する(f=f’)。上述したように、ステップS8の処理において、行列演算を伴わない最適化を用いることで、全ての処理において行列演算を用いないようにできる。なお、本実施形態では、勾配を調節するパラメータμはホワイトノイズnの分散β-1に等しいとする。
ステップS9では、ステップS5にて求めた目的関数JBの勾配ベクトルと式(5)の共役勾配法とを用いて、式(7)により鮮明な画像fを新たに算出された鮮明な画像f”に更新する(f=f”)。ステップS8と同様に、行列演算を伴わない最適化を用いることで、全ての処理において行列演算を用いないようにできる。
ステップS10では、ステップS8またはステップS9において更新した鮮明な画像fを用いて、目的関数JBの勾配ベクトルを求める。
ステップS11では、ステップS7で求めた目的関数JBの勾配ベクトルの成分のうち、最大値となる成分が1より小さいか否かを判定する。1より小さい場合には、最急降下法によるボケ画像処理は収束したとして、ステップS12(YES側)に移行する。一方、1以上の場合には、画像処理はまだ収束していないとして、ステップS6(NO側)に戻り、目的関数JBの勾配ベクトル成分の最大値が1より小さくなるまでステップS6からステップS11の処理を行い、鮮明な画像fを求める。
ステップS12では、得られた鮮明な画像fを1次元配列のベクトルから2次元配列のデータ型に変換する。ステップS2において付加した画素を鮮明な画像fから取り除く。残りのものが、ボケ画像gの基である鮮明な画像fであり、保存して画像処理を終了する。
このように本実施形態は、目的関数JBの勾配ベクトル計算における行列演算を平滑化およびエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換え、且つ行列演算を必要としない共役勾配法または最急降下法を用いて鮮明な画像fを求めることにより、大幅なメモリ容量削減が可能となり、高速な演算処理が実現できる。そして、処理装置の回路規模を小型化することもできる。
また、本実施形態において、行列演算を回避することよって、膨大な画素数を有する画像の復元処理についても、従来技術において行われていた画像のブロック分割を行う必要が無くなる。これにより、各ブロックの境界で生じる画像の不連続性(リンキング)を回避することができる。
また、本実施形態において、共役勾配法と最急降下法とを適宜切り替え用いることによって、確実に最適解を見つけ出すことができ、ボケ画像を鮮明な画像に復元することができる。
≪本実施形態に関する補足事項≫
本実施形態では、復元処理において鮮明な画像fを求めるために共役勾配法または最急降下法を用いたが、本発明はこれに限定されない。行列演算を伴わない数値最適化法を適宜選択して使用することができる。
なお、本実施形態では、処理開始直後のステップ6においてεiが求められない場合、直接ステップ9へ移行して共役勾配法による処理を行うとしたが、本発明はこれに限定されない。直接ステップ8へ移行して、最急降下法による処理を行ってもよい。
なお、本実施形態では、ステップ6においてεiは、式(7)のように目的関数JBの勾配ベクトルの絶対値の比から求めたが、本発明はこれに限定されない。εiは、現在位置(i)と前の位置(i−1)とにおける目的関数JBの勾配ベクトル成分のうち、それぞれの最大となる成分の比から求めてもよい。
なお、本実施形態では、ステップS11において、更新された鮮明な画像fを用いて求められる目的関数JBの勾配ベクトル成分の最大値が1より小さいか否かで判定したが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像処理のループの回数が所定の値より大きいか否かで判定してもよいし、目的関数JBの勾配ベクトル成分の最大値およびループの回数との両方を用いて判定してもよい。
なお、本実施形態では、ボカシフィルタが中心対称の場合を考え、ボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとは等しいとしたが、本発明はこれに限定されない。ボカシフィルタが中心対称でない場合には、ボカシフィルタ行列Hとその転置行列HTとは互いに別々のボカシフィルタとして扱うことができる。
なお、本実施形態では、復元処理が施されるボケ画像として、電子カメラ等の撮像装置の撮像レンズが焦点ズレを起こすことによって生じた画像としたが、本発明はこれに限定されない。例えば、平滑化処理によって取得される画像でもよいし、低解像度画像を1より大きな拡大率を用いて拡大して取得される画像でもよい。
なお、本実施形態では、復元処理におけるボカシフィルタとしてガウス型フィルタを拡張したものを用いたが、本発明はこれに限定されない。例えば、井戸型フィルタ等を適宜選択して行ってもよい。または、実際の撮像装置における光学系によるボカシの影響をボカシフィルタとして評価したものを用いることも好適である。
なお、本実施形態では、ボケ画像を復元する画像処理に対して適用されたが、本発明はこれに限定されない。例えば、画像の圧縮・解凍処理に対しても適用可能である。すなわち、画像を圧縮する時に、性質の明らかなボカシフィルタを用いて画像の平滑化処理を行えば、非常に効率よく圧縮が可能となる。そこで、平滑化処理された画像データを圧縮して、用いたボカシフィルタの情報と統計パラメータmおよびlとを付加したファイルを生成することで、解凍時において、平滑化処理された画像を解凍作業とともに復元処理することが可能となる。これにより、効率良く画像が圧縮できるだけでなく、ネットワークに無駄な負荷をかけること無く画像を送受信することが可能となる。
なお、本発明は、低解像度画像の高精細化処理に対しても適用可能である。例えば、電子ビデオカメラ等で撮像される動画ファイルは、撮像素子の画素値の一部を間引いて高速に読み出しすることで作成される。したがって、動画の1コマの画像は、一般的に静止画像と比較して低解像度であり、その画像を引き伸ばして印刷してもぼやけたものになる。そこで、引き伸ばす際に、本発明による画像の復元処理を行えば、鮮明な画像で印刷が可能となる。また、防犯カメラ等で撮影された画像の高精細化に用いることも可能である。
なお、本発明に係る画像処理方法における各工程を実現するためのプログラムを備え、ボケ画像から鮮明な画像を復元または低解像度画像を高精細化する画像処理装置に対しても適用可能である。
なお、本発明に係る画像処理方法における各工程を実現するためのプログラムを備え、ボケ画像から鮮明な画像を復元または低解像度画像を高精細化する画像処理装置としてコンピュータを機能させることに対しても適用可能である。
なお、本発明に係る画像処理方法における各工程を実現するためのコンピュータプログラムを記憶する記録媒体に対しても適用可能である。
なお、本発明は、その精神またはその主要な特徴から逸脱することなく他の様々な形で実施することができる。そのため、上述した実施形態はあらゆる点で単なる例示にすぎず、限定的に解釈されてはならない。本発明は、特許請求の範囲によって示されるものであって、本発明は明細書本文には何ら拘束されない。さらに、特許請求の範囲の均等範囲に属する変形や変更は、全て本発明の範囲内である。
以上説明したように、本発明は、ボケ画像の復元または低解像度画像の高精細化の高速処理が要求される、電子カメラ等の画像の画像処理装置等に応用可能な技術である。
本発明の一実施形態に係る画像処理における手順を示すフローチャート ボケ画像gの外周に新たな画素を付加する手順を示す図

Claims (5)

  1. ボケ画像から鮮明な画像を求める画像処理方法であって、
    前記ボケ画像の画素値を格納する画像データの配列を2次元から1次元ベクトルに変換する工程と、
    前記1次元ベクトルに作用する2次元行列演算前記ボケ画像の画像データに対する平滑化またはエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換え、前記鮮明な画像を推定する目的関数の計算に必要となる統計パラメータの値とともに前記目的関数の第1の勾配ベクトルを算出する工程と、
    行列演算を伴わない第1の数値最適化法または第2の数値最適化法と算出した前記第1の勾配ベクトルを用いて、前記目的関数の値が最大または最小となるように前記鮮明な画像の画像データ更新する工程と、
    更新された前記鮮明な画像の画像データから得られる前記目的関数の第2の勾配ベクトルを算出する工程と、
    前記第1の勾配ベクトルの大きさと前記第2の勾配ベクトルの大きさとの比の値と所定値との比較に応じて、前記第1の数値最適化法または前記第2の数値最適化法を選択する工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  2. ボケ画像から鮮明な画像を求める画像処理方法であって、
    前記ボケ画像の画素値を格納する画像データの配列を2次元から1次元ベクトルに変換する工程と、
    前記1次元ベクトルに作用する2次元行列演算前記ボケ画像の画像データに対する平滑化またはエッジ成分抽出のフィルタリング処理に置き換え、前記鮮明な画像を推定する目的関数の計算に必要となる統計パラメータの値とともに前記目的関数の第1の勾配ベクトルを算出する工程と、
    行列演算を伴わない第1の数値最適化法または第2の数値最適化法と算出した前記第1の勾配ベクトルを用いて、前記目的関数の値が最大または最小となるように前記鮮明な画像の画像データ更新する工程と、
    更新された前記鮮明な画像の画像データから得られる前記目的関数の第2の勾配ベクトルを算出する工程と、
    前記第1の勾配ベクトル成分の最大値と前記第2の勾配ベクトル成分の最大値との比の値と所定値との比較に応じて、前記第1の数値最適化法または前記第2の数値最適化法を選択する工程と、
    を備えることを特徴とする画像処理方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の画像処理方法において、
    前記第1の数値最適化法とは、最急降下法であることを特徴とする画像処理方法。
  4. 請求項1または請求項2に記載の画像処理方法において、
    前記第2の数値最適化法とは、共役勾配法であることを特徴とする画像処理方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の画像処理方法の各工程を、コンピュータに実行させることを特徴とするプログラム
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