JP5076043B2 - 屋根葺材 - Google Patents

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Description

本発明は、融雪に好適な屋根葺材に関する。
従来、豪雪地帯の人々は積雪の重みによる家屋倒壊を防止するため、雪かきにより屋根から雪を除去していた。かかる作業は、重労働であり危険も伴うものである。近年、この作業負担を軽減するため、種々の融雪技術が提案されてきた。例えば、本願発明者が発明者に含まれる特許文献1には、炭素複合材料からなる融雪用の屋根葺材及びその屋根葺材に近接配置した熱導体を有する加熱手段により加熱する屋根構造が示されている。
特開2003−328503号公報
しかしながら、特許文献1の屋根葺材は、熱導体を屋根葺材に近接配置するため、設備が大掛かりになって十分な低コストにならない場合もある。本願発明者は、鋭意研究を重ね、以下に詳述する屋根葺材と屋根構造を案出するに至った。
本発明は、係る事由に鑑みてなされたものであり、その目的は、融雪に好適であって低コストで実現できる屋根葺材及びそれを用いた屋根構造を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の屋根葺材は、多孔質炭化物の第1の粒状炭素材を含有する第1の葺材層と、第1の葺材層の上面に設けられ、第1の葺材層より熱伝導性が高くなるよう第2の粒状炭素材を含有する第2の葺材層と、を備え、第2の葺材層の下面を露出させる孔を第1の葺材層に有していることを特徴とする。
請求項2に記載の屋根葺材は、請求項1に記載された屋根葺材において、前記第1の粒状炭素材は、灰分を30〜45重量%の割合で含有していることを特徴とする。
請求項3に記載の屋根葺材は、請求項1に記載された屋根葺材において、前記第1の粒状炭素材は、RDF炭化物であることを特徴とする。
請求項4に記載の屋根葺材は、請求項1に記載された屋根葺材において、前記第1の粒状炭素材は、灰分が添加されたものであることを特徴とする。
請求項5に記載の屋根葺材は、請求項1乃至4のいずれかに記載された屋根葺材において、前記第2の粒状炭素材は、黒鉛であることを特徴とする。
請求項6に記載の屋根葺材は、請求項1乃至5のいずれかに記載された屋根葺材において、前記孔は、第1の葺材層の下面に設けられた通気入口孔であることを特徴とする。
請求項7に記載の屋根葺材は、請求項1乃至5のいずれかに記載された屋根葺材において、前記孔は、第1の葺材層と第2の葺材層の境面との間に通気空間孔を形成し、該通気空間孔を第1の葺材層の下面に設けられた通気入口孔に連通させたものであることを特徴とする。
本発明の屋根葺材によれば、第2の葺材層の下面を露出させる孔に暖気が供給されると、暖気が第2の葺材層に接することとなり、熱伝導性の高い第2の葺材層が暖められて屋根葺材の上面の融雪を行い、しかも熱導体を屋根葺材に近接配置する必要がないので、融雪に好適な屋根葺材を低コストで実現できる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面を参照しながら説明する。図1は本発明の実施形態に係る屋根葺材1を斜め上方(表面側)前方から見た斜視図、図2は同じく斜め下方(裏面側)前方から見た斜視図である。図3は図1のA−A面を切断した断面図であり、図の左側が前方に相当する。この屋根葺材1は、第1の葺材層11と、その上面に設けられた第2の葺材層12と、を備える構造となっている。屋根葺材1は、第1の葺材層11の下面がその下面であり、第2の葺材層12の上面がその上面となる。屋根葺材1は、第1の葺材層11が後述する屋根本体4に対向してそれに載置されるものであり、第2の葺材層12に降った雪が当接することとなる。この第2の葺材層12の上面には、図示はしないが、一般に、摩耗防止や水分浸透防止などのために樹脂等の薄い表面保護層が被着されている。また、屋根葺材1は、通常、複数載置され、左右及び前後の屋根葺材1の端部同士は一部が重なるようになる。
屋根葺材1は、基部1aと曲面部1bが連設された立体形状としている。これにより、屋根葺材1を屋根本体4に載置すると、基部1aの下面が屋根本体4に当接し、曲面部1bの下面と屋根本体4とにより通気空間3が形成される。この実施形態では、屋根葺材1として基部1aと曲面部1bが連設された波状のものを図示しているが、通常の平瓦のようなものやスレートのようなものなどでもよく、形状は特には限定されない。通気空間3は、屋根葺材1の下面に溝部を設けたり適宜適所に突出部を設けたりすることによって形成してもよい。また、屋根葺材1は、平面的な大きさは通常の瓦と同程度でも、或いは例えば約1m角程度でもよく、特には限定されない。
更に、屋根葺材1は、図2に示すように、第2の葺材層12の下面を露出させる孔である1又は複数の通気入口孔13を下面に有している。通気入口孔13は、実質的には第1の葺材層11を貫通した有底孔である。図示の通気入口孔13は、左右方向の通気空間3としても働くため、屋根葺材1の端部同士が重なった場合でも通気空間3が連続するように、左端まで延びている。通気入口孔13の数、サイズ、位置、形状は、後述するように、融雪の効果が十分発揮できるように決められる。例えば、図示の通気入口孔13の数は2であるが、1又は3以上の場合もある。また、通気入口孔13を屋根葺材1の下面の垂直方向だけに形成するのではなく、斜めや途中から平行方向に形成することも可能である。また、露出した第2の葺材層12の下面に樹脂等の薄い保護層を被着してもよい。
第1の葺材層11は、多孔質炭化物の第1の粒状炭素材を含有し、セメントなどのバインダや砂などの骨材に混合して形成される。第1の粒状炭素材は、例えば0.1mm〜1mm程度の粒径である。
多孔質炭化物は、例えば、木炭、竹炭、RDF炭化物などである。多孔質炭化物は、内部に多数の空孔を有し、空気を留めている。それ故に、熱伝導率が低く断熱性が大きい。また、同時に、比熱は金属などよりは高いが一般の木材よりも低い。従って、多孔質炭化物の第1の粒状炭素材を含有した第1の葺材層11の一部に熱を与えると、さほど長い時間を要さずに暖めることができ、暖まった後は良好な保温性を示すことになる。
本実施形態では、特に、多孔質炭化物としてRDF炭化物を用いている。RDF炭化物は、家庭などからの可燃ゴミを原料とした固形燃料であるRDF(Refuse Derive Fuel)を高温(通常800〜850℃)で炭化して得られたものである。RDF炭化物は、灰分が多い。灰分とは、物が燃え尽きても残る不燃性である無機物(カルシウム、カリ等)をいい、一般に、灰分の少ない炭化物の方が高品質とされている。木炭、竹炭などの他の炭化物が含有する灰分は、通常全体の20重量%以下である。RDF炭化物が含有する灰分は、全体の30〜45重量%である。実験によれば、このRDF炭化物の方が、他の炭化物よりも保温性が高いことがわかった。保温性が高いのは、灰分それ自体の熱伝導率や比熱が寄与していること、灰分が空孔の密閉性を高めていることが考えられている。なお、RDF炭化物を利用することにより、コストが削減でき、ごみ問題の解決に寄与することができる。
RDF炭化物は、木炭、竹炭などの他の炭化物に置き換えることも可能である。特にそれらに灰分を意図的に多く添加することより、RDF炭化物の特性と同等にすることも可能である。この灰分の割合は、保温性の面からは大きい程望ましいが、大きすぎると多孔質炭化物の構造を維持できなくなる。従って、灰分の割合は、RDF炭化物の実績を利用しそれに合わせて、全体の30〜45重量%が望ましい。こうして、RDF炭化物以外でも資源の有効利用ができることになる。
第1の粒状炭素材がバインダや骨材を含めた全体に対して占める割合は、断熱性、保温性及び軽量化の面では大きい程望ましいが、大きすぎると物理的な強度が低下する。第1の粒状炭素材は、全体の10〜30重量%の範囲にあることが望ましい。第1の葺材層11の厚みは、例えば1cm程度とするが、より良好な断熱性、保温性及び物理的強度を得るためには、できるだけ厚くするのが望ましい。なお、強度を確保しつつ更なる軽量化のために、繊維(例えば炭素繊維や椰子の天然繊維)などの補強材を混合物に混ぜてもよい。
次に、第2の葺材層12について説明する。第2の葺材層12は、熱伝導性を高めるために第2の粒状炭素材を含有し、第1の葺材層11よりも熱伝導性が高い。その粒径は、例えば0.01mm〜0.1mm程度であって実質的には粉末状と言えるものである。黒鉛は、十分に熱伝導率が高く、コストの面からも実用的であるので第2の粒状炭素材として望ましい。更には、低コストで純度が高い人造黒鉛が望ましい。
第2の葺材層12は、第2の粒状炭素材をセメントなどのバインダや砂などの骨材に混合して形成される。第2の粒状炭素材は、全体に占める割合が大きい程、熱伝導率が高くなるが、第1の粒状炭素材と同様に、大きすぎると物理的な強度が低下する。第2の粒状炭素材は、全体の10〜30重量%の範囲にあることが望ましい。第2の葺材層12の厚みは、薄い方が垂直方向の熱伝導にとっては望ましいが、平行方向の熱伝導が低下しないようにする必要があり、例えば約1cmとする。
このように、屋根葺材1は、粒状炭素材、セメントなどのバインダ、砂などの骨材から主になるので、低コストである。しかも着色することなく黒色である。また、環境に優しく安全性が高い。古いものや破損したものは、炭素材による水の浄化作用を活用して、川や湖に沈めて再利用することも可能である。なお、RDF炭化物そのものやそれにバインダや骨材を混合したものは、平成3年環境庁告示第46号における26種類の重金属の溶出基準を満足させることができている。
屋根葺材1は、以下のようにして製造できる。先ず、バインダや骨材と第1の粒状炭素材に水を加えて所定の割合で混合し、型に流し込んで第1の葺材層11を形成する。この型の底部には1又は複数の突出部が設けられ、上記混合物をこの突出部の高さまで流し込むことで、前述の通気入口孔13が形成される。この流し込んだ第1の葺材層11の表面を整形し、それが完全に乾いてしまわないうちに(いわゆる生乾きの状態で)、バインダや骨材と第2の粒状炭素材に水を加えて所定の割合で混合し、第1の葺材層11の上に流し込んで第2の葺材層12を形成する。このとき、第1の粒状炭素材と第2の粒状炭素材の主成分は同じ炭素材であるので、層と層の境目が馴染み、熱膨張率の差も大きくないので、長く使用しても密着性が良好であり劣化し難い。なお、層と層の境目が馴染み、密着性が良好な接着剤を選択すれば、第1の葺材層11と第2の葺材層12を別体に形成しておいて接着してもよい。
次に、屋根葺材1の作用について説明する。冬場において、この屋根葺材1の下面は、通気空間3の暖気に接するようになる。通気空間3への暖気の供給については後述する。暖気は、通気入口孔13の中を上昇して第2の葺材層12に接し、熱を第2の葺材層12に伝える。第2の葺材層12の熱伝導性は高い(例えば約3W/m・K)ので、その熱は、第2の葺材層12の中を垂直方向及び平行方向に伝導する。そして、屋根葺材1の上面及びその上面に接しているものを暖める。従って、屋根葺材1の上面に雪が接していると、融雪することができるのである。実験によれば、雪が降っているときに屋根葺材1の表面温度を0〜3℃の範囲に保たれるように通気空間3に暖気が送られると、雪が積もることはない。なお、当然であるが、雪が降っていないときは、屋根葺材1の表面温度はそれよりも高い温度になる。
ここで、第2の葺材層12は、屋根葺材1の上面の実質的に全ての部分で融雪する(融雪の効果が十分発揮できる)ように、通気空間3の暖気からの熱を平行方向に広く拡散させている。この融雪の効果の程度は、第2の葺材層12における第2の粒状炭素材の割合、通気入口孔13のサイズや数などに依存するので、使用地域等に応じてそれらを調整することもできる。
第2の葺材層12に接している第1の葺材層11の部分(境面)近傍は、融雪と同時に、暖まって保温が行われる。この保温により、通気空間3の暖気の温度に時間的にムラがあっても、屋根葺材1の上面温度が平均化され、安定して融雪することが可能になる。また、第1の葺材層11は、通気空間3と屋根葺材1の上面との温度差による水滴又は水蒸気を吸収するので、結露が抑制される。
夏場においては、屋根葺材1の表面は日射により高温になるが、熱伝導性が高い第2の葺材層12により効率的に放熱が行われる。更には、第2の葺材層12の熱の一部は通気空間3の空気を暖めることもあるが、多くは第1の葺材層11の断熱性の効果によって伝導が遮断される。従って、通気空間3を介して及び直接の接触部分を介して屋根本体4が高温になることが抑制される。
次に、以上説明した屋根葺材1を用いた本発明の実施形態に係る屋根構造2を説明する。図4はこの屋根構造2を示す断面図である。この屋根構造2は、屋根本体4の上方に屋根葺材1が載置され(葺かれ)、屋根本体4と屋根葺材1との間に通気空間3を形成する。屋根本体4は、通気空間3に家屋内の暖気を供給する貫通した暖気供給孔41を適宜箇所に有する。更に、屋根構造10には、独立した(下方に仕切り面6を有す)屋根裏空間5と、屋根裏空間5を暖める熱源(例えば、火気を用いない電磁誘導加熱器等のパネルヒータ)7と、が設けられている。ここで屋根本体4とは、野地板や防水シートなどの有無に係わらず、風雨、雪から保護するような家屋の上部、上面を包括する。屋根裏空間5とは、家屋内における屋根本体4の裏側の空間である。
通気空間3は、複数の屋根葺材1を通常の瓦のように載置した場合において、連続するようになっている。暖気の温度を維持するためには、暖気を常に対流させ、また、通気空間3の厚み(屋根本体4から屋根葺材1の下面までの最大距離)を小さくするのが望ましい。暖気を常に対流させるには、例えば、屋根本体4の頂部の屋根葺材1Aに暖気が少しずつ外部に抜ける隙間を設ける。また、通気空間3の厚みは、例えば最大1〜3cm程度としている。
暖気供給孔41は、通気空間3に暖気を十分に供給できるように、複数個設けられるのが望ましい。暖気供給孔41は、例えば、屋根本体4に中空の管を埋めるようにして設けられる。屋根本体4の外面からの突出した管の部分は、屋根本体4の上面に仮に水が流れても暖気供給孔41に流れ込まないようにすることができる。
この屋根構造2における熱の伝導を説明する。熱源7により屋根裏空間5が暖まると、その暖気は対流しながら、一部は暖気供給孔41を上昇して通気空間3に供給される。通気空間3に供給された暖気は、通気空間3内を対流してその全体に亘って温度を高める。そして、屋根葺材1に下面から熱が伝えら、前述のようにして、融雪が行われる。なお、実験によれば、屋根裏空間5の温度はおおよそ20℃以上あれば、屋根葺材1の表面温度を0〜3℃に保つことが可能であることがわかった。なお、屋根本体4の軒にある屋根葺材1Bとその近傍の屋根葺材の下面には暖気が当たりにくいが、上から流れて来る融けた雪の水により融雪される。それでも不十分な場合は、屋外熱ヒート線を軒に設けることも可能である。
独立した屋根裏空間5及び屋根裏空間5を暖める熱源7を設けると、熱源7が比較的狭い空間を暖めるだけであるので、小型で低コストの熱源7を使用でき、維持費も少なくて済む。また、屋根裏空間5だけを常に暖房しておくこともできるので、留守等で住居(生活)空間に暖気がない場合でも融雪を常に行うことが容易に可能である。また、家屋内の住居空間の暖気を利用して、不足がある場合にだけ熱源7を稼動させることもできる。この場合、例えば、それぞれの部屋に屋根裏空間5へ暖気を集めるような暖気導入管を設置したり集熱ファンを取り付けて暖気を屋根裏空間5へ送るようにしたりしてもよい。また、維持費は高くなる場合が多いが、家屋内の住居空間の暖房機のみを使用し、屋根裏空間5を独立したものとせず、屋根裏空間5用の熱源7を特に設けないことも可能である。
また、壁8が空孔81を有する構造の場合は、空孔81に暖気を集めて空孔81に接続した暖気供給孔41Aを介して通気空間3に供給することもできる。この場合、独立した屋根裏空間5、屋根裏空間5を暖める熱源7、複数の暖気供給孔41は必要とされない。また、空孔81はその体積はさほど大きくはなく、また密閉度も一般には良いので、効率的に住居空間の暖気を集めることができる。また、空孔81の空気を専用の熱源によって高温に暖めることにより、通気空間3の全体に亘って温度が十分に高い暖気を供給することも可能である。
次に、本発明の実施形態に係る別の屋根葺材9について説明する。図5は屋根葺材9を斜め上方(表面側)前方から見た斜視図、図6は同じく斜め下方(裏面側)前方から見た斜視図である。図7は図5のB−B面を切断した断面図であり、図の左側が前方に相当する。なお、これらの図の縮小率は図1等とは異なる。この屋根葺材9は、第1の葺材層91と、その上面に設けられた第2の葺材層92と、を備える構造となっている。屋根葺材9は、第2の葺材層92の下面を露出させる孔である通気空間孔94を第1の葺材層91と第2の葺材層92の境面と平行方向に有している。具体的には、通気空間孔94の上部は第2の葺材層92、下部は第1の葺材層91となっている。側部は融雪のための熱伝導にとっては第2の葺材層92であるのが望ましいが、第1の葺材層91とすることも可能である。更には、屋根葺材9は、通気空間孔94に連続し下面に開口部が設けられた通気入口孔93を有している。この屋根葺材9は、前述の屋根構造2における暖気供給孔41(又は41A)が直接通気入口孔93に接合されるようにして用いられるのに好適なものである。第1の葺材層91や第2の葺材層92の材質は、それぞれ第1の葺材層11と第2の葺材層12の材質について前述したものと同様である。また、屋根葺材9の製造方法や作用も屋根葺材1について前述したものと同様である。
屋根葺材1においては通気空間3は下面の形状によって形成されていたが、屋根葺材9においては通気空間孔94によって通気空間が形成される。従って、複数の屋根葺材9が前後に載置されたとき、通気空間孔94が連続するように前後側面にその開口部が設けられている。通気空間孔94の前後側面の開口部での空気の漏れを低減するために、図示のように凹凸を付けて嵌合するようにしたり或いは接着剤を用いたりすることもできる。また、その開口部にパイプ状のもの(例えばプラスチック製)を嵌め込んだりその周辺を弾性部材で覆ったりすることも可能である。
図示した実施形態では、屋根葺材9の下面はほぼ平坦であり、上面は波状としているが、形状は特には限定されない。また、通気空間孔94と通気入口孔93はそれぞれ4個の長方形状としているが、数、サイズ、形状は特には限定されない。前述のように暖気供給孔41(41A)が直接通気入口孔93に接合されるので、通気入口孔93の位置は前部が望ましく、屋根葺材9は、例えば1〜2m角程度の比較的大きなサイズであるのが望ましい。大きなサイズのものの製造が困難な場合や前述のように暖気供給孔41Aが壁8に直接設けられているなどの場合は、屋根葺材9を変形した通気入口孔93を有さないものを屋根葺材9に接合してもよい。
この屋根葺材9では、通気空間が屋根本体4とはほぼ独立に構成することができ、屋根葺材1に比べて通気空間からの空気の漏れ及び屋根本体4への熱の伝導を低減することが可能である。また、屋根葺材9は、通気空間孔94のため軽量でありながら通気空間孔94の側部によって十分な物理的強度を持つことができる。
以上、本発明の望ましい実施形態に係る屋根葺材及びそれを用いた屋根構造について説明したが、本発明は、実施形態に記載したものに限られることなく、特許請求の範囲に記載した事項の範囲内でのさまざまな設計変更が可能である。例えば、屋根葺材1、9は実施形態に記載されていない他の材料を更に含むことができ、屋根構造2は実施形態に記載されていない更に複雑な構造とすることができるのは勿論である。
本発明の実施形態に係る屋根葺材の上面を示す斜視図である。 同上の屋根葺材の下面を示す斜視図である。 同上の屋根葺材の断面図である。 本発明の実施形態に係る屋根構造の断面図である。 本発明の実施形態に係る別の屋根葺材の上面を示す斜視図である。 同上の屋根葺材の下面を示す斜視図である。 同上の屋根葺材の断面図である。
1、9 屋根葺材
11、91 第1の葺材層
12、92 第2の葺材層
13、93 通気入口孔
94 通気空間孔
2 屋根構造
3 通気空間
4 屋根本体
41、41A 暖気供給孔
5 屋根裏空間
7 熱源
8 壁
81 壁の空孔

Claims (7)

  1. 多孔質炭化物の第1の粒状炭素材を含有する第1の葺材層と、
    第1の葺材層の上面に設けられ、第1の葺材層より熱伝導性が高くなるよう第2の粒状炭素材を含有する第2の葺材層と、を備え、
    第2の葺材層の下面を露出させる孔を第1の葺材層に有していることを特徴とする屋根葺材。
  2. 請求項1に記載された屋根葺材において、
    前記第1の粒状炭素材は、灰分を30〜45重量%の割合で含有していることを特徴とする屋根葺材。
  3. 請求項1に記載された屋根葺材において、
    前記第1の粒状炭素材は、RDF炭化物であることを特徴とする屋根葺材。
  4. 請求項1に記載された屋根葺材において、
    前記第1の粒状炭素材は、灰分が添加されたものであることを特徴とする屋根葺材。
  5. 請求項1乃至4のいずれかに記載された屋根葺材において、
    前記第2の粒状炭素材は、黒鉛であることを特徴とする屋根葺材。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載された屋根葺材において、
    前記孔は、第1の葺材層の下面に設けられた通気入口孔であることを特徴とする屋根葺材。
  7. 請求項1乃至5のいずれかに記載された屋根葺材において、
    前記孔は、第1の葺材層と第2の葺材層の境面との間に通気空間孔を形成し、該通気空間孔を第1の葺材層の下面に設けられた通気入口孔に連通させたものであることを特徴とする屋根葺材。
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