JP5075644B2 - ズームレンズおよびそれを用いた撮像装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ズームレンズとそれを用いた撮像装置に関する。
近年では、銀塩フィルムカメラに代わり、CCDやCMOSのような固体撮像素子を用いて被写体を撮影するようにしたデジタルカメラが主流となっている。更にそれは業務用高機能タイプからコンパクトな普及タイプまで幅広い範囲でいくつものカテゴリーを有するようになってきている。本発明においては、特にコンパクトな普及タイプのカテゴリーに注目している。
このような普及タイプのデジタルカメラのユーザーは、いつでもどこでも手軽に幅広いシーンで撮影を楽しみたいという要望をもっている。そのため、小型な商品、特に服やカバンのポケット等への収納性がよく持ち運びが便利な、厚み方向のサイズが薄型であるタイプのデジタルカメラが好まれるようになっており、撮影レンズ系にもより一層の小型化が要望されている。一方、撮像素子の画素数が増加の傾向にあるため、撮像素子の高画素化に対応した高い光学性能が求められている。さらには量産性も確保するために、レンズ加工や組み込み工程での製造誤差に対する光学性能劣化の感度を小さく抑えておく必要がある。また撮影領域を広げるという観点から変倍比が5倍や7倍を超える高変倍ズームも一般化してきており、更なる高変倍化も期待されている一方で、広角化への期待もある。こういった要求に応えるべく様々なタイプのズームレンズ系が提案されている。
比較的高変倍比でコンパクトなズームレンズを構成した先行技術としては、物体側より正の第1レンズ群、負の第2レンズ群、正の第3レンズ群、正の第4レンズ群を有するタイプが知られており、以下のような技術が開示されている。
特開2006−171055号公報 特開平11−52244号公報 特開平8−271788号公報
しかしながら、特許文献1で提案されているズームレンズはレンズ系の全長が大きいため小型化に向かない。特許文献2〜3で提案されているズームレンズでは、広角端での画角が60°程度であり、収差性能も良好でない。いずれのズームレンズ系においても、変倍比、光学性能、レンズ全長等のバランスが良好とは言えない。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、カメラの携帯性を損なうことなく従来よりも撮影領域を広げたいというユーザーの要望を満たすべく、カメラの小型化と高変倍比化・広角化に有利であり、撮影画像の画質が良好に維持し易い、CCDやCMOS等の電子撮像素子に適しているズームレンズ及び装置を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明では物体側から順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群を有し、各レンズ群の間隔を変化させることで変倍を行い、前記第1レンズ群は1枚の負レンズと、少なくとも1枚以上の正レンズからなり、以下の条件式を満足する構成とした。
2.00<nd1n<2.30 ・・・(1)
13.0<νd1n<30.0 ・・・(2)
ただし、nd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのd線に対する屈折率、
νd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのアッベ数である。
より詳しくは、本発明のズームレンズは、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群、負パワーの第4レンズ群、正パワーの第5レンズ群の5群構成からなり、条件式(1)に代えて、以下の条件式を満足する。
2.08<nd 1n <2.30 ・・・(1’’’)
以下、このような構成をとった理由と作用を説明する。
本発明では物体側から順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群を有し、各群の間隔を変化させることで変倍を行う構成を採用した。このような構成をとることにより、各群に変倍の負担を効率的に分担させることで変倍時の収差変動を小さく抑えつつまた各群の移動量が大きくなることを防ぎ光学系のコンパクト化につながる。また第1群に1枚の負レンズと1枚の正レンズを持たせることで、良好な収差補正を行うことができる。
物体側から順に正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群を有する変倍構成では小型化を図ろうとすると、第1レンズ群は強いパワーを必要とする。正パワーによる収差を補正するためには、負レンズのパワーも比較的大きくする必要がある。そのため負レンズの近軸曲率半径は小さくなりやすい。正のパワーを有する第1レンズ群では、通常、色収差補正の必要から負レンズは高分散側に配置される。負レンズの近軸曲率半径が小さくなると高次の収差が発生しやすくなるが、特にこの高分散性の影響によって高次の倍率色収差が発生し、正レンズによる色収差発生量を上回るようになり、著しく撮影画像の画質を劣化さてしまう。軸外になればなるほどその量は大きくなり、また広角端の画角を広角にするほどその影響は大きくなり、望遠端との倍率色収差バランスをとることが難しくなる。
そのため、この第1レンズ群の負レンズの硝材を適切に選択することが非常に重要である。具体的には負レンズの硝材を条件式(1)および(2)を満たすようにするとよい。
条件式(1)の上限内にあれば、ある程度硝材の入手が確保できるが、上限を上回ると、条件に合致する硝材が見つからないなど、硝材の入手が困難になる。条件式(1)の下限内にあれば、負パワーを得るために負レンズの近軸曲率半径を極端に小さくする必要がなく、軸外の倍率色収差などの発生を抑える上で好ましい。また負パワーが確保できるので、正レンズで発生する球面収差やコマ収差等の諸収差等の補正上好ましくなる。
条件式(2)の上限内にあれば、軸上色収差の補正を行う上で好ましい。条件式(2)の下限内にあれば、硝材の部分分散比がそれほど大きくならず短波長側での色収差発生を抑えることができ、色収差の2次スペクトル補正を行う上で好ましい。以上のような理由から、条件式(1)および(2)を満たせば、小型で広角・高変倍で光学性能の良好な光学系を容易に実現することが可能となる。
ここで、上記条件式(1)を、
2.04<nd1n<2.25 ・・・(1’)
とし、この条件式(1’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(1)を、
2.08<nd1n<2.20 ・・・(1”)
とし、この条件式(1”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(1)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(1’),(1”)の上限値、下限値としても良い。例えば、以下の条件式(1’’’)を満足するようにしても良い。
2.08<nd 1n <2.30 ・・・(1’’’)
また、上記条件式(2)を、
14.0<νd1n<25.0 ・・・(2’)
とし、この条件式(2’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(2)を、
15.0<νd1n<20.0 ・・・(2”)
とし、この条件式(2”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(2)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(2’),(2”)の上限値、下限値としても良い。
第1レンズ群内の負レンズの形状は、物体側に凸面を向けたメニスカス形状とすると良い。軸外光線がレンズ面に入射する角度を小さくすることで収差の発生を小さくすることができる。このとき、条件式(3)を満足するようにすると良い。
1.0<SF1n<15.0 ・・・(3)
ただし、SF1n=(R1nf+R1nr)/(R1nf−R1nr)で定義され、
1nfは前記第2レンズ群中の負レンズの物体側面の曲率半径、
1nrは前記第2レンズ群中の負レンズの像側面の曲率半径、
である。
条件式(3)の上限内にあれば、負パワーを得るために両レンズ面の近軸曲率半径を小さくする必要がなく、高次の色収差が発生を抑える上で好ましい。条件式(3)の下限内にあれば、負パワーが確保されるので、この群の正レンズによる収差を打ち消す上で好ましい。
以下のようにすると更に良い。
ここで、上記条件式(3)を、
4.0<SF1n<12.0 ・・・(3’)
とし、この条件式(3’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(3)を、
7.5<SF1n<9.3 ・・・(3”)
とし、この条件式(3”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(3)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(3’),(3”)の上限値、下限値としても良い。
第1レンズ群の厚みは、適切な範囲でなるべく薄くしておくことが良い。沈胴時の厚み方向の薄型化が可能となる。また、ズームレンズに入射する光線の高さを低くすることができるため、径方向の小型化にもつながる。具体的には以下の条件式を満足するようにすると良い。
0.40<Σd1G/Imw<3.00 ・・・(4)
ただし、Σd1Gは前記第1レンズ群の軸上厚み、
mwはズームレンズの広角端における最大像高である。
条件式(4)の上限内にあれば、沈胴させる際の鏡枠の厚みや径を小型化する上で有利となる。条件式(4)の下限内にあれば、第1レンズ群を構成する各レンズに十分なパワーを持たせやすくなる。また、レンズの軸上肉厚やふち肉厚が小さくなるのを抑え、レンズの加工を容易にする上で好ましい。
ここで、上記条件式(4)を、
0.70<Σd1G/Imw<2.10 ・・・(4’)
とし、この条件式(4’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(4)を、
1.05<Σd1G/Imw<1.25 ・・・(4”)
とし、この条件式(4”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(4)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(4’),(4”)の上限値、下限値としても良い。
第1レンズ群は1枚の負レンズと1枚の正レンズの2枚以下のレンズからなる構成としても良い。このような少ないレンズ枚数で構成することで、光軸方向および径方向のコンパクト化を行うことができる。このとき第1レンズ群は負レンズと正レンズを有する構成とするとよい。正レンズで発生する諸収差を負レンズにより良好に補正することが可能となる。
第1レンズ群の負レンズと正レンズは接合としても良い。接合レンズとすると、高変倍化による望遠端の長焦点化の際に問題となり易い軸上色収差補正を効果的に行うことができる。また、組み立て誤差によるレンズ相対偏心での光学性能の劣化を抑えることができ、歩留まりの向上やコストダウンに貢献する。
第1レンズ群の負レンズと正レンズは接合されていない、それぞれ独立したレンズ成分からなる構成としても良い。このようにすると、広角端での歪曲収差、コマ収差、および望遠端でのコマ収差をより効果的に補正することが可能となる。
第1レンズ群を2枚からなる構成としたとき、第1レンズ群に比較的強い正パワーを持たせつつ単色の収差と色収差を抑え良好な収差性能を得るためには、負レンズおよび正レンズの屈折率をなるべく高くし、両レンズのアッベ数差はなるべく大きくするのがよい。一方で一般的に硝材はアッベ数が大きくなるほど屈折率が小さくなる傾向がある。
そこで、負レンズ、正レンズの硝材について条件式(5)および(6)を満足するようにすると良い。
0.20<nd1n−nd1p<0.55 ・・・(5)
20.0<νd1p−νd1n<55.0 ・・・(6)
ただし、
nd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのd線に対する屈折率、
νd 1n は前記第1レンズ群内の負レンズのアッベ数、
nd1pは前記第1レンズ群内の正レンズのd線に対する屈折率、
νd 1p は前記第1レンズ群内の正レンズのアッベ数、
である。
条件式(5)の上限を上回ると、第1レンズ群の正レンズの屈折率が高くなるがその分アッベ数が小さくなる。負レンズとのアッベ数差を確保できなくなり、十分な色収差補正ができなくなる。条件式(5)の下限を下回ると、正レンズの屈折率が低くなるためレンズ面の曲率半径が小さくなり、特に望遠端でのコマ収差が過剰に発生してしまう。
条件式(6)の上限を上回ると第1レンズ群内の正レンズのアッベ数は大きくなるが、その分正レンズの屈折率が低くなってしまう。レンズ面の曲率半径が小さくなり、特に望遠端でのコマ収差が過剰に発生してしまう。条件式(6)の下限を下回ると、第1レンズ群内での色収差が不十分になる。
ここで、上記条件式(5)を、
0.25<nd1n−nd1p<0.50 ・・・(5’)
とし、この条件式(5’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(5)を、
0.30<nd1n−nd1p<0.45 ・・・(5”)
とし、この条件式(5”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(5)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(5’),(5”)の上限値、下限値としても良い。
また、上記条件式(6)を、
25.0<νd1p−νd1n<47.0 ・・・(6’)
とし、この条件式(6’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(6)を、
31.0<νd1p−νd1n<38.0 ・・・(6”)
とし、この条件式(6”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(6)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(6’),(6”)の上限値、下限値としても良い。
第1レンズ群のパワーについて、以下の条件式を満たすようにすると良い。
0.2<f1/ft<1.0 ・・・(7)
ただし、
1は前記第1レンズ群の焦点距離、
tは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
である。
条件式(7)の上限内にあれば、第1レンズ群のパワーが弱くなりすぎるのを抑え、ズームレンズ全系の全長が短くし、鏡筒の小型化を行う上で好ましくなる。条件式(7)の下限内にあれば、パワーが強くなりすぎるのを抑え、望遠端での球面収差やコマ収差を補正し、良好な光学性能を確保する上で好ましくなる。
ここで、上記条件式(7)を、
0.40<f1/ft<0.75 ・・・(7’)
とし、この条件式(7’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(7)を、
0.62<f1/ft<0.68 ・・・(7”)
とし、この条件式(7”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(7)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(7’),(7”)の上限値、下限値としても良い。
第2レンズ群の焦点距離について、以下を満足するようにすると良い。
0.02<|f2/ft|<0.50 ・・・(8)
ただし、
2は前記第2レンズ群の焦点距離、
tは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
である。
これは小型化と収差性能のバランスに関する条件式である。条件式(8)の上限内にあれば、第2レンズ群のパワーが弱くなりすぎるのを抑え、レンズ全系が小型化を行う上で好ましい。条件式(8)の下限内にあれば、第2レンズ群のパワーが強くなりすぎるのを抑え、広角端の軸外諸収差や望遠端での球面収差の発生を抑える上で好ましい。
ここで、上記条件式(8)を、
0.08 < |f2/ft| < 0.36 ・・・(8’)
とし、この条件式(8’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(8)を、
0.12 < |f2/ft| < 0.16 ・・・(8”)
とし、この条件式(8”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(8)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(8’),(8”)の上限値、下限値としても良い。
参考例として、ズームレンズは、物体側から順に正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群、正パワーの第4レンズ群の4群構成からなる構成としてもよい。このとき、明るさ絞りをズームレンズ光学系に有し、広角端から望遠端への変倍時に、第1レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、第2レンズ群は移動し、第3レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、第4レンズ群は移動し、明るさ絞りは移動するようにするとよい。その際、第1レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。第2レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。第3レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側に凸の軌跡で移動させてもよい。第4レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動させてもよいし、像側にあるように移動させてもよい。単調に移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。
また、物体側から順に正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群、負パワーの第4レンズ群、正パワーの第5レンズ群の5群構成からなる構成としてもよい。このとき、明るさ絞りをズームレンズ光学系に有し、広角端から望遠端への変倍時に、第1レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、第2レンズ群は移動し、第3レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、第4レンズ群は移動し、第5レンズ群は移動し、明るさ絞りは移動するようにするとよい。その際、第1レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。第2レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。第3レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側に凸の軌跡で移動させてもよい。第4レンズ群は物体側へのみ移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。第5レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動させてもよいし、像側にあるように移動させてもよい。単調に移動させてもよいし、物体側あるいは像側に凸の軌跡で移動させてもよい。
明るさ絞りは第2レンズ群と第3レンズ群の間に配置し、変倍時に第3レンズ群と一体で移動させると良い。入射瞳を物体側からみて近い位置に位置させることができ、射出瞳を像面から遠ざけることができる。また、軸外光線の高さが低くなる場所であるので明るさ絞りが大型化せずにすみ、明るさ絞りを移動させるときのデッドスペースが小さくてすむ。前記明るさ絞りをシャッターユニットに置き換える構成としても良い。
このようにすべてのレンズ群を移動させることにより、各レンズ群に変倍作用を効果的に与えることが可能になり、広角化・高変倍化しても高性能を達成することができるようになる。また明るさ絞りを移動させることにより、倍率色収差や歪曲収差の効果的補正が可能になって性能面で効果を出せるだけでなく、入射瞳位置、射出瞳位置を適切にコントロールすることが可能となる。すなわち、広角端における軸外光束の光線高と望遠端の軸外光束の光線高のバランスがとれるようになり、第1レンズ群の外径と最も像面側のレンズ群の外径をバランスよくコンパクトに構成することが可能となる。特に広角端での第1レンズ群の外径を小さくすることはレンズの厚み方向の大きさのコンパクト化にも効果的につながる。また変倍の際の射出瞳位置の変動を小さくするようにコントロールすることもできるようになるため、CCDやCMOS等に入射する光線角度を適当な範囲に保ち画面の隅での明るさのかげり(シェーディング)の発生を防ぐことができ、電子撮像素子に好適となる。
レンズ枚数は、全部で9枚以下からなる構成とするのが良い。それより枚数が多いとズームレンズ系が大型化したり、コストが高くなったりする。
また、本発明のズームレンズは以下の条件式を満足するのが良い。
4.0<ft/fw<20.0 ・・・(9)
ただし、
tは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
wは広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
である。
条件式(9)の上限を超えると本発明の構成では十分な光学性能を確保するのが難しくなる。下限を超えると、より簡素な構成でも本発明の目的を達成できるため、本構成を採用することによるサイズやコストの面でのメリットが発揮できない。
ここで、上記条件式(9)を、
6.5<ft/fw<15.0 ・・・(9’)
とし、この条件式(9’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(9)を、
9.5<ft/fw<12.0 ・・・(9”)
とし、この条件式(9”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(9)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(9’),(9”)の上限値、下限値としても良い。
また、本発明のズームレンズは以下の条件式を満足するのが良い。
0.50<Imw/fw<1.00 ・・・(10)
ただし、Imwはズームレンズの広角端における最大像高、
wは広角端でのズームレンズ全系の焦点距離である。
条件式(10)の上限を超えると、本発明の構成では十分な光学性能を確保するのが難しくなる。下限を超えると、より簡単な構成でも本発明の目的を達成できるため、本構成を採用することによるサイズやコストの面でのメリットが発揮できない。
ここで、上記条件式(10)を、
0.60<Imw/fw<0.95 ・・・(10’)
とし、この条件式(10’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(10)を、
0.70<Imw/fw<0.80 ・・・(10”)
とし、この条件式(10”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(10)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(10’),(10”)の上限値、下限値としても良い。
レンズ全長について、以下の条件式を満足するようにすると良い。
5.0<Lt/Imw<17.5 ・・・(11)
ただし、Ltは望遠端でのズームレンズ全系の全長、
mwはズームレンズの広角端における最大像高である。
条件式(11)の上限内にあれば、レンズ系の全長を短くし、沈胴状態の鏡枠サイズを小型化する上で好ましくなる。条件式(11)の下限内にあれば、各群のパワーが強くなりすぎるのを抑え、諸収差の発生量を小さくする上で好ましくなる。
ここで、上記条件式(11)を、
8.0<Lt/Imw<16.8 ・・・(11’)
とし、この条件式(11’)を満足するようにすると、より好ましくなる。
さらに、上記条件式(11)を、
14.0<Lt/Imw<16.0 ・・・(11”)
とし、この条件式(11”)を満足するようにすると、さらに好ましくなる。
また、条件式(11)の上限値のみ、もしくは下限値のみを式(11’),(11”)の上限値、下限値としても良い。
また、ズームレンズにより形成された像を電気信号に変換する撮像素子を有することで、小型化と高変倍比化・広角化に有利であり、撮影画像の画質も良好に維持し易い電子撮像素子装置を提供することができる。
またズームレンズによるディストーションを含んだ電気信号を画像処理によりディストーションを補正した画像信号に変換する画像変換部を有することが好ましい。ズームレンズのディストーションを許容することで、ズームレンズのレンズ枚数低減や小型化に一層有利となる。
またズームレンズにより撮影された画像の電気信号を、画像処理により倍率色収差による色のずれを補正した画像信号に変換する画像変換部を有することが好ましい。ズームレンズの倍率色収差を電気的に補正することで、より良好な画像を得ることができるようになる。
以上の説明から明らかなように、本発明によれば、カメラの携帯性を損なうことなく従来よりも撮影領域を広げたいというユーザーの要望を満たせるような、カメラの小型化と高変倍比化・広角化に有利であり、撮影画像の画質が良好に維持し易い、CCDやCMOS等の電子撮像素子に適しているズームレンズ及び装置を提供することが可能となる。
以下に、本発明に係るズームレンズ、撮像装置の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
以下、本発明のズームレンズの実施例1〜3について説明する。実施例1〜3の無限遠物点合焦時の広角端(a)、第1の中間焦点距離状態(b)、第2の中間焦点距離状態(c)、第3の中間焦点距離状態(d)、望遠端(e)のレンズ断面図をそれぞれ図1〜図3に示す。図1〜図3中、第1レンズ群はG1、第2レンズ群はG2、明るさ(開口)絞りはS、第3レンズ群はG3、第4レンズ群はG4、赤外光を制限する波長域制限コートを施したローパスフィルタを構成する平行平板はF、電子撮像素子のカバーガラスの平行平板はC、像面はIで示してある。なお、カバーガラスCの表面に波長域制限用の多層膜を施してもよい。また、そのカバーガラスCにローパスフィルタ作用を持たせるようにしてもよい。
また、各実施例において、明るさ絞りSは第3レンズ群G3と一体で移動する。数値データはいずれも無限遠の被写体に合焦した状態でのデータである。各数値の長さの単位はmm、角度の単位は°(度)である。フォーカシングはいずれの実施例も最も像側のレンズ群の移動により行う。各実施例の像高Imはいずれも3.88mmである。さらに、ズームデータは広角端(WE)、第1の中間焦点距離状態(ST1)、第2の中間焦点距離状態(ST2)、第3の中間焦点距離状態(ST3)、望遠端(TE)での値である。
実施例1のズームレンズは、図1に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4とを配置している。
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群は物体側へのみ移動し、第2レンズ群は物体側に凸の軌跡で移動し、第3レンズ群は物体側へのみ移動し、第4レンズ群は広角端から任意の中間状態では像側に凸の軌跡で移動し、任意の中間状態から望遠端では物体側に凸の軌跡で移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の両凸正レンズの像側の面と、第2レンズ群G2の両凹負レンズの両面と、像側の両凹負レンズの像側の面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と、第4レンズ群G4の両凸正レンズの両面との8面に用いている。
実施例2のズームレンズは、図2に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、正の屈折力の第4レンズ群G4とを配置している。
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群は物体側へのみ移動し、第2レンズ群は物体側に凸の軌跡で移動し、第3レンズ群は物体側へのみ移動し、第4レンズ群は広角端から任意の中間状態では像側に凸の軌跡で移動し、任意の中間状態から望遠端では物体側に凸の軌跡で移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなる。第4レンズ群G4は、両凸正レンズからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の両凸正レンズの像側の面と、第2レンズ群G2の両凹負レンズの両面と、像側の両凹負レンズの像側の面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と、第4レンズ群G4の両凸正レンズの両面との8面に用いている。
実施例3のズームレンズは、図3に示すように、物体側から順に、正の屈折力の第1レンズ群G1と、負の屈折力の第2レンズ群G2と、明るさ絞りSと、正の屈折力の第3レンズ群G3と、負の屈折力の第4レンズ群G4と、正の屈折力の第5レンズ群G5とを配置している。
広角端から望遠端にかけての変倍時、第1レンズ群は物体側へのみ移動し、第2レンズ群は物体側に凸の軌跡で移動し、第3レンズ群は物体側へのみ移動し、第4レンズ群は物体側へのみ移動し、第5レンズ群は広角端から任意の中間状態では像側に凸の軌跡で移動し、任意の中間状態から望遠端では物体側に凸の軌跡で移動する。
物体側から順に、第1レンズ群G1は、物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズと両凸正レンズの接合レンズからなる。第2レンズ群G2は、両凹負レンズと、像側に凸面を向けた正メニスカスレンズと両凹負レンズの接合レンズとからなる。第3レンズ群G3は、両凸正レンズと、物体側に凸面を向けた正メニスカスレンズと物体側に凸面を向けた負メニスカスレンズの接合レンズからなる。第5レンズ群G5は、両凸正レンズからなる。
非球面は、第1レンズ群G1の両凸正レンズの像側の面と、第2レンズ群G2の両凹負レンズの両面と、像側の両凹負レンズの像側の面と、第3レンズ群G3の両凸正レンズの両面と、第5レンズ群G5の両凸正レンズの両面との8面に用いている。
以下に、上記各実施例の数値データを示す。記号は上記の外、fは全系焦点距離、BFはバックフォーカス、f1、f2…は各レンズ群の焦点距離、IHは像高、FNOはFナンバー、ωは半画角、WEは広角端、STは中間焦点距離状態、TEは望遠端、r1、r2…は各レンズ面の曲率半径、d1、d2…は各レンズ面間の間隔、nd1、nd2…は各レンズのd線の屈折率、νd1、νd2…は各レンズのアッベ数である。後述するレンズ全長は、レンズ最前面からレンズ最終面までの距離にバックフォーカスを加えたものである。BF(バックフォーカス)は、レンズ最終面から近軸像面までの距離を空気換算して表したものである。
また、各非球面形状は、各実施例における各非球面係数を用いて、以下の式で表される。但し、光軸方向の座標をZ、光軸と垂直な方向の座標をYとする。
Z=(Y2/r)/[1+{1−(1+K)・(Y/r)21/2]+A4×Y4+A6×Y6+A8×Y8+A10×Y10
ただし、rは近軸曲率半径、Kは円錐係数、A4 、A6 、A8 、A10、A12はそれぞれ4次、6次、8次、10次、12次の非球面係数である。また、非球面係数において、「e−n」(nは整数)は、「10−n」を示している。
またゴースト、フレア等の不要光をカットするために、明るさ絞り以外にフレア絞りを配置してもかまわない。第1レンズ群の物体側、第1、2レンズ群間、第2、3レンズ群間、第3、4レンズ群間、第4、5レンズ群間、最も像面側の群から像面間のいずれの場所に配置しても良い。枠部材によりフレア光線をカットするように構成しても良いし、別の部材を構成しても良い。また光学系に直接印刷しても塗装すること、シールなどを接着することでもかまわない。またその形状は円形、楕円形、矩形、多角形、関数曲線で囲まれる範囲等、いかなる形状でもかまわない。また有害光束をカットするだけでなく画面周辺のコマフレア等の光束をカットしても良い。
また各レンズには反射防止コートを行い、ゴースト、フレアを軽減してもかまわない。マルチコートであれば効果的にゴースト、フレアを軽減できるので望ましい。また赤外カットコートをレンズ面、カバーガラス等に行ってもかまわない。
またピント調節を行うためのフォーカシングは最も像面側に位置するレンズ群が望ましい。最も像面側の群でフォーカシングを行うとレンズ重量が軽量なためモータにかかる負荷が少ない。さらに、フォーカシング時に全長が変化しないし、鏡枠内部に駆動モータを配置できるため、鏡枠のコンパクト化に有利である。上述のように最も像面側の群でのフォーカシングが望ましいが、第1、2、3、4レンズ群でフォーカシングを行っても良い。また複数のレンズ群を移動してフォーカシングを行っても良い。またレンズ系全体を繰り出してフォーカスを行っても良いし、一部のレンズを繰り出し、もしくは繰り込みしてフォーカスしても良い。
また画像周辺部の明るさのかげり(シェーディング)をCCDのマイクロレンズをシフトすることにより軽減しても良い。例えば、各像高における光線の入射角に合わせてCCDのマイクロレンズの設計を変えても良い。また画像処理により画像周辺部の低下量を補正しても良い。
実施例4〜6は、それぞれ実施例1〜3のズームレンズを用い、電気的に歪曲収差を補正する撮像装置に用いた例であり変倍時に有効撮像領域の形状が変化する。そのため、ズーム状態における像高や画角が対応する実施例と相違する。
広角端の半画角ωが34°以上のズームレンズを備えた撮像装置となっている。
実施例4〜6では広角側で発生する樽型の歪曲収差を電気的に補正したうえで画像の記録や表示を行っている。本実施例のズームレンズは矩形の光電変換面上に広角端では樽型の歪曲収差が発生する。一方中間焦点距離状態付近や望遠端では歪曲収差の発生が抑えられる。歪曲収差を電気的に補正するために、有効撮像領域は、広角端では樽型形状とし、中間焦点距離状態や望遠端では矩形の形状となるようにしている。そして、あらかじめ設定した有効撮像領域を画像処理により画像変換し、歪みを低減させた矩形の画像情報に変換する。
広角端での像高IHwは、中間焦点距離状態の像高IHsや望遠端での像高IHtよりも小さくなるようにしている。
本実施例4〜6では、広角端にて光電変換面の短辺方向の長さが有効撮像領域の短辺方向の長さと同じになるようにし、画像処理後の歪曲収差が−3%程残るように有効撮像領域を定めている。もちろん、それよりも小さい樽型の領域を有効撮像領域として矩形に変換した画像を記録・再生画像するようにしてもよい。
一般に、電子スチルカメラにおいては被写体の像を、第1原色、第2原色、第3原色の3原色の像に分解して、それぞれの出力信号を演算により重ね合わせることによりカラー画像を再現するようにしている。ズームレンズに倍率色収差がある場合、第1原色の光による像を基準にして考えると、第2原色と第3原色の光による像が結像される位置は第1原色の像が結像される位置からずれることになる。電子的に画像の倍率色収差を補正するためには、第1原色に対する第2原色、第3原色の光の結像位置のずれの量をズームレンズの収差情報に基づいて撮像素子の各画素について予め求めておく。そして撮影画像の各画素ごとに、第1原色とのズレ量だけ補正するよう座標変換を行ってやればよい。
例えば、赤(R)、緑(G)、青(B)の3原色の出力信号からなる画像について説明すれば、Gに対するRとBの結像位置ずれを各画素について求めておき、Gとのずれがなくなるように撮影画像の座標変換を行い、その後にRとBの信号を出力してやればよい。
倍率色収差はズーム、フォーカス、絞り値によって変化するが、各レンズポジション(ズーム、フォーカス、絞り値)ごとに、この第1原色からの第2原色および第3原色のずれ量を補正データとして記憶保持装置に記憶させておくとよい。ズームポジションに応じてこの補正データを参照することで、第1原色信号に対する第2及び第3原色のずれを補正した第2及び第3原色信号とを出力することができる。
ゴースト・フレアの発生を防止するためにレンズの空気接触面に反射防止コートを施すことは一般的に行われている。一方、接合レンズの接合面では接着材の屈折率が空気の屈折率よりも十分高い。そのためもともと単層コート並み、あるいはそれ以下の反射率となっていることが多く、あえてコートを施すことは少ない。しかしながら、接合面にも積極的に反射防止コートを施せばさらにゴースト・フレアを軽減でき、なお良好な画像を得ることができるようになる。
特に最近では高屈折率硝材が普及し収差補正効果が高いためカメラ光学系に多用されるようになってきているが、高屈折率硝材を接合レンズとして用いた場合、接合面での反射も無視できなくなってくる。そのような場合、接合面に反射防止コートを施しておくことは特に効果的である。
接合面コートの効果的な使用法に関しては、特開平2‐27301号公報、特開2001‐324676号公報、特開2005‐92115号公報、USP7116482等に開示されている。これらの文献では特に正先行ズームレンズの第1レンズ群内の接合レンズ面コートについて述べられており、本発明の正パワーの第1レンズ群内の接合レンズ面についてもこれら文献に開示されているごとく実施すればよい。使用するコート材としては、基盤となるレンズの屈折率と接着材の屈折率に応じて、比較的高屈折率なTa2O5、TiO2、Nb2O5、ZrO2、HfO2、CeO2、SnO2、In2O3、ZnO、Y2O3などのコート材、比較的低屈折率なMgF2、SiO2、Al2O3などのコート材、などを適宜選択し、位相条件を満たすような膜厚に設定すれば良い。
当然のことながら、レンズの空気接触面へのコーティング同様、接合面コートをマルチコートとしても良い。
2層あるいはそれ以上の膜数のコート材や膜厚を適宜組み合わせることで、更なる反射率の低減や、反射率の分光特性・角度特性等のコントロールなどを行うことが可能となる。
また第1レンズ群以外のレンズ接合面についても、同様の思想に基づいて接合面コートを行うことが効果的なのは言うまでもない。
数値実施例1
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 24.750 0.80 2.10225 16.79
2 19.118 3.62 1.76802 49.24
3* -178.118 可変
4* -285.349 0.80 1.83481 42.71
5* 6.941 2.47
6 -267.977 1.78 2.10225 16.79
7 -18.223 0.80 1.83481 42.71
8* 40.283 可変
9(絞り) ∞ 0.30
10* 5.411 2.57 1.69350 53.21
11* -22.837 0.02
12 5.448 1.46 1.49700 81.54
13 34.274 0.62 2.00330 28.27
14 3.582 可変
15* 36.560 3.31 1.76802 49.24
16* -14.197 可変
17 ∞ 0.40 1.54771 62.84
18 ∞ 0.50
19 ∞ 0.50 1.51633 64.14
20 ∞ 0.37
像面(受光面)

非球面データ
第3面
k=0.000,A4=7.60141e-06,A6=-6.14494e-10,A8=-1.66413e-10,A10=9.96800e-13
第4面
k=9.661,A4=-6.41121e-05,A6=-3.75130e-07,A8=3.89598e-08,A10=-3.76958e-10
第5面
k=0.420,A4=-2.06875e-05,A6=4.78893e-06,A8=-5.64122e-07,A10=1.10339e-08
第8面
k=-1.493,A4=-3.76904e-04,A6=7.91618e-07,A8=1.71181e-08,A10=-5.12772e-09
第10面
k=0.971,A4=-1.16819e-03,A6=-2.45336e-05,A8=-3.08002e-06,A10=2.76241e-08
第11面
k=-4.177,A4=6.64728e-04,A6=3.58772e-05,A8=-4.27344e-06,A10=6.89037e-07
第15面
k=0.000,A4=4.94926e-05,A6=-3.22056e-06
第16面
k=0.000,A4=1.33322e-04,A6=-5.96091e-06,A8=5.14652e-08

群焦点距離
f1=31.90 f2=-7.23 f3=10.90 f4=13.70

各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.09 8.86 15.82 28.26 49.13
FNO. 3.22 4.13 4.89 5.54 6.00
画角2ω 81.16 47.13 26.91 15.41 8.99
BF 5.48 4.97 5.21 4.97 4.65
全長 42.76 46.51 51.93 56.47 57.47
d3 0.18 3.38 8.35 12.85 16.11
d8 15.93 11.89 8.46 5.56 1.74
d14 2.63 7.72 11.35 14.54 16.42
d16 4.02 3.52 3.76 3.52 3.19
数値実施例2
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 23.150 0.80 2.10225 16.79
2 18.554 3.50 1.69350 53.21
3* -123.339 可変
4* -90.927 0.80 1.83481 42.71
5* 7.048 2.48
6 -1266.286 1.64 2.10225 16.79
7 -20.159 0.80 1.83481 42.71
8* 45.980 可変
9(絞り) ∞ 0.30
10* 5.509 2.74 1.69350 53.21
11* -20.746 0.02
12 5.150 1.46 1.49700 81.54
13 21.650 0.40 2.00330 28.27
14 3.456 可変
15* 46.848 3.28 1.76802 49.24
16* -14.048 0.00
17 ∞ 可変
18 ∞ 0.40 1.54771 62.84
19 ∞ 0.50
20 ∞ 0.50 1.51633 64.14
21 ∞ 0.37
像面(受光面)

非球面データ
第3面
k=0.000,A4=9.42966e-06,A6=-1.39631e-09,A8=-1.83250e-10,A10=1.09250e-12
第4面
k=0.000,A4=1.82511e-05,A6=1.01175e-07,A8=-2.98947e-09
第5面
k=0.420,A4=5.25802e-05,A6=6.14527e-06,A8=-3.73155e-07,A10=9.45056e-09
第8面
k=0.000,A4=-3.62054e-04,A6=1.24874e-07,A8=-1.06766e-07,A10=-2.94196e-09
第10面
k=0.000,A4=-5.73729e-04,A6=-4.44838e-06,A8=-2.33375e-06,A10=1.73331e-07
第11面
k=0.000,A4=3.93312e-04,A6=3.45965e-06,A8=-3.57062e-06,A10=3.52884e-07
第15面
k=0.000,A4=4.51650e-05,A6=-3.05790e-06
第16面
k=0.000,A4=1.02788e-04,A6=-5.60166e-06,A8=5.10869e-08

各群焦点距離
f1=32.05 f2=-7.30 f3=11.00 f4=14.41

各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.10 8.85 15.85 28.27 49.16
FNO. 3.21 4.14 4.88 5.58 6.00
画角2ω 80.70 47.19 26.94 15.48 9.03
BF 5.67 4.91 5.27 4.94 4.67
全長 42.89 46.71 51.83 56.40 57.43
d3 0.18 3.40 8.39 12.86 16.21
d8 16.12 12.18 8.48 5.59 1.72
d14 2.71 8.00 11.47 14.80 16.62
d17 4.21 3.45 3.82 3.48 3.21
数値実施例3
単位 mm

面データ
面番号 r d nd νd
1 24.764 0.80 2.10225 16.79
2 19.124 3.62 1.76802 49.24
3* -179.186 可変
4* -285.754 0.80 1.83481 42.71
5* 7.075 2.43
6 -181.865 1.66 2.10225 16.79
7 -18.046 0.80 1.83481 42.71
8* 37.195 可変
9(絞り) 0.30
10* 5.451 2.54 1.69350 53.21
11* -22.369 可変
12 5.367 1.46 1.49700 81.54
13 44.307 0.59 2.00330 28.27
14 3.586 可変
15* 27.914 3.24 1.76802 49.24
16* -15.386 可変
17 ∞ 0.40 1.54771 62.84
18 ∞ 0.50
19 ∞ 0.50 1.51633 64.14
20 ∞ 0.37
像面(受光面)

非球面データ
第3面
k=0.000,A4=7.40763e-06,A6=-4.51297e-09,A8=-1.21322e-10,A10=8.60726e-13
第4面
k=9.661,A4=-9.35774e-05,A6=1.71199e-06,A8=2.91403e-09,A10=-1.86109e-10
第5面
k=0.420,A4=-2.83857e-05,A6=4.80878e-06,A8=-5.87642e-07,A10=1.52660e-08
第8面
k=-1.493,A4=-3.69280e-04,A6=2.24600e-06,A8=1.60947e-08,A10=-6.38051e-09
第10面
k=1.063,A4=-1.24122e-03,A6=-3.06956e-05,A8=-3.12274e-06,A10=-4.08825e-08
第11面
k=-4.382,A4=6.02183e-04,A6=2.88488e-05,A8=-4.06429e-06,A10=6.22236e-07
第15面
k=0.000,A4=7.41118e-05,A6=-2.05696e-06
第16面
k=0.000,A4=1.27914e-04,A6=-3.62263e-06,A8=2.93175e-08

群焦点距離
f1=31.95 f2=-7.11 f3=6.57 f4=-6.99 f5=13.35

各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.10 8.74 15.79 28.13 49.31
FNO. 3.25 4.10 4.89 5.55 6.00
画角2ω 80.48 47.63 26.96 15.47 8.95
BF 5.60 5.08 5.08 4.91 4.65
全長 42.89 46.13 51.35 56.24 57.49
d3 0.18 3.38 8.19 12.78 16.12
d8 16.00 11.81 8.28 5.55 1.80
d11 0.04 0.16 0.26 0.25 0.27
d14 2.84 7.46 11.29 14.52 16.42
d16 4.14 3.62 3.63 3.45 3.19
実施例4のズームレンズは実施例1のズームレンズと同じ構成である。
実施例5のズームレンズは実施例2のズームレンズと同じ構成である。
実施例6のズームレンズは実施例3のズームレンズと同じ構成である。
実施例4における像高、全画角のデータを以下に示す。
各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.09 8.86 15.82 28.26 49.13
FNO. 3.22 4.13 4.89 5.54 6.00
画角2ω 78.23 47.13 26.91 15.41 8.99
像高 3.70 3.88 3.88 3.88 3.88
実施例5における像高、全画角のデータを以下に示す。
各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.10 8.85 15.85 28.27 49.16
FNO. 3.21 4.14 4.88 5.58 6.00
画角2ω 78.05 47.19 26.94 15.48 9.03
像高 3.72 3.88 3.88 3.88 3.88
実施例6における像高、全画角のデータを以下に示す。
各種データ
WE ST1 ST2 ST3 TE
焦点距離 5.10 8.74 15.79 28.13 49.31
FNO. 3.25 4.10 4.89 5.55 6.00
画角2ω 78.00 47.63 26.96 15.47 8.95
像高 3.72 3.88 3.88 3.88 3.88
以上の実施例1〜3の無限遠物点合焦時の収差図をそれぞれ図4〜図6に示す。これらの収差図において、(a)は広角端、(b)は第1の中間焦点距離状態、(c)は第2の中間焦点距離状態、(d)は第3の中間焦点距離状態、(e)は望遠端における球面収差(SA)、非点収差(AS)、歪曲収差(DT)、倍率色収差(CC)を示す。各図中、 “ω”は半画角を示す。
次に、各実施例における条件式(1)〜(11)の値を掲げる。

条件式 実施例1 実施例2 実施例3 実施例4 実施例5 実施例6
(1) nd1n 2.102 2.102 2.102 2.102 2.102 2.102
(2) νd1n 16.79 16.79 16.79 16.79 16.79 16.79
(3) SF1n 7.79 9.07 7.78 7.79 9.07 7.78
(4) Σd1G/Imw 1.139 1.108 1.139 1.195 1.157 1.187
(5) nd1n−nd1p 0.334 0.409 0.334 0.334 0.409 0.334
(6) νd1p−νd1n 32.45 36.42 32.45 32.45 36.42 32.45
(7) f1/ft 0.649 0.652 0.648 0.649 0.652 0.648
(8) |f2/ft| 0.147 0.148 0.144 0.147 0.148 0.144
(9) ft/fw 9.648 9.644 9.660 9.648 9.644 9.660
(10)Imw/fw 0.762 0.761 0.760 0.726 0.729 0.729
(11)Lt/Imw 14.893 14.883 14.899 15.622 15.535 15.528
(歪曲収差の補正)
ところで、本発明のズームレンズを用いたときに、像の歪曲は電気的にデジタル補正する。以下に、像の歪曲をデジタル補正するための基本的概念について説明する。
例えば、図10に示すように、光軸と撮像面との交点を中心として有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円周上(像高)での倍率を固定し、この円周を補正の基準とする。そして、それ以外の任意の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正する。
例えば、図10において、半径Rの円の内側に位置する任意の半径r1(ω)の円周上の点P1は、円の中心に向けて補正すべき半径r1'(ω)円周上の点P2に移動させる。また、半径Rの円の外側に位置する任意の半径r2(ω)の円周上の点Q1は、円の中心から離れる方向に向けて補正すべき半径r2'(ω)円周上の点Q2に移動させる。
ここで、r'(ω)は次のように表わすことができる。
r'(ω)=α・f・tanω (0≦α≦1)
ただし、
ωは被写体半画角、fは結像光学系(本発明では、ズームレンズ)の焦点距離である。
ここで、前記半径Rの円上(像高)に対応する理想像高をYとすると、
α=R/Y=R/(f・tanω)
となる。
光学系は、理想的には、光軸に対して回転対称であり、すなわち歪曲収差も光軸に対して回転対称に発生する。したがって、上述のように、光学的に発生した歪曲収差を電気的に補正する場合には、再現画像上で光軸と撮像面との交点を中心とした有効撮像面の長辺に内接する半径Rの円の円周上(像高)の倍率を固定して、それ以外の半径r(ω)の円周上(像高)の各点を略放射方向に移動させて、半径r'(ω)となるように同心円状に移動させることで補正することができれば、データ量や演算量の点で有利と考えられる。
ところが、光学像は、電子撮像素子で撮像された時点で(サンプリングのため)連続量ではなくなる。したがって、厳密には光学像上に描かれる上記半径Rの円も、電子撮像素子上の画素が放射状に配列されていない限り正確な円ではなくなる。
つまり、離散的座標点毎に表わされる画像データの形状補正においては、上記倍率を固定できる円は存在しない。そこで、各画素(Xi,Yj)毎に、移動先の座標(Xi',Yj' )を決める方法を用いるのがよい。なお、座標(Xi',Yj')に(Xi,Yj)の2点以上が移動してきた場合には、各画素が有する値の平均値をとる。また、移動してくる点がない場合には、周囲のいくつかの画素の座標(Xi',Yj')の値を用いて補間すればよい。
このような方法は、特にズームレンズが有する電子撮像装置において光学系や電子撮像素子の製造誤差等のために光軸に対して歪みが著しく、前記光学像上に描かれる上記半径Rの円が非対称になった場合の補正に有効である。また、撮像素子あるいは各種出力装置において信号を画像に再現する際に幾何学的歪み等が発生する場合等の補正に有効である。
本発明の電子撮像装置では、補正量r’(ω)−r(ω)を計算するために、r(ω)すなわち半画角と像高との関係、あるいは、実像高rと理想像高r’/αとの関係が、電子撮像装置に内蔵された記録媒体に記録されている構成としてもよい。
なお、歪曲補正後の画像が短辺方向の両端において光量が極端に不足することのないようにするには、前記半径Rが、次の条件式を満足するのがよい。
0≦R≦0.6Ls
ただし、Lsは有効撮像面の短辺の長さである。
好ましくは、前記半径Rは、次の条件式を満足するのがよい。
0.3Ls≦R≦0.6Ls
さらには、半径Rは、略有効撮像面の短辺方向の内接円の半径に一致させるのが最も有利である。なお、半径R=0の近傍、すなわち、軸上近傍において倍率を固定した補正の場合は、実質画像数の面で若干の不利があるが、広角化しても小型化にするための効果は確保できる。
なお、補正が必要な焦点距離区間については、いくつかの焦点ゾーンに分割する。そして、該分割された焦点ゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合と同じ補正量で補正してもよい。
ただし、その場合、分割された焦点ゾーン内の広角端において樽型歪曲量がある程度残存してしまう。また、分割ゾーン数を増加させてしまうと、補正のために必要な固有データを記録媒体に余計に保有する必要が生じあまり好ましくない。そこで、分割された焦点ゾーン内の各焦点距離に関連した1つ又は数個の係数を予め算出しておく。この係数は、シミュレーションや実機による測定に基づいて決定しておけばよい。
そして、前記分割されたゾーン内の望遠端近傍で略、
r’(ω)=α・f・tanω
を満足する補正結果が得られる場合の補正量を算出し、この補正量に対して焦点距離毎に前記係数を一律に掛けて最終的な補正量にしてもよい。
ところで、無限遠物体を結像させて得られた像に歪曲がない場合は、
f=y/tanω
が成立する。
ただし、yは像点の光軸からの高さ(像高)、fは結像系(本発明ではズームレンズ)の焦点距離、ωは撮像面上の中心からyの位置に結ぶ像点に対応する物点方向の光軸に対する角度(被写体半画角)である。
結像系に樽型の歪曲収差がある場合は、
f>y/tanω
となる。つまり、結像系の焦点距離fと、像高yとを一定とすると、ωの値は大きくなる。
(デジタルカメラ)
図11〜図13は、以上のようなズームレンズを撮影光学系141に組み込んだ本発明によるデジタルカメラの構成の概念図を示す。図11はデジタルカメラ140の外観を示す前方斜視図、図12は同後方正面図、図13はデジタルカメラ140の構成を示す模式的な断面図である。ただし、図11と図13においては、撮影光学系141の非沈胴時を示している。デジタルカメラ140は、この例の場合、撮影用光路142を有する撮影光学系141、ファインダー用光路144を有するファインダー光学系143、シャッターボタン145、フラッシュ146、液晶表示モニター147、焦点距離変更ボタン161、設定変更スイッチ162等を含み、撮影光学系141の沈胴時には、カバー160をスライドすることにより、撮影光学系141とファインダー光学系143とフラッシュ146はそのカバー160で覆われる。そして、カバー160を開いてカメラ140を撮影状態に設定すると、撮影光学系141は図13の非沈胴状態になり、カメラ140の上部に配置されたシャッターボタン145を押圧すると、それに連動して撮影光学系141、例えば実施例1のズームレンズを通して撮影が行われる。撮影光学系141によって形成された物体像が、波長域制限コートを施したローパスフィルタFとカバーガラスCを介してCCD149の撮像面上に形成される。このCCD149で受光された物体像は、処理手段151を介し、電子画像としてカメラ背面に設けられた液晶表示モニター147に表示される。また、この処理手段151には記録手段152が接続され、撮影された電子画像を記録することもできる。なお、この記録手段152は処理手段151と別体に設けてもよいし、フレキシブルディスクやメモリーカード、MO等により電子的に記録書込を行うように構成してもよい。また、CCD149に代わって銀塩フィルムを配置した銀塩カメラとして構成してもよい。
さらに、ファインダー用光路144上にはファインダー用対物光学系153が配置してある。ファインダー用対物光学系153は、複数のレンズ群(図の場合は3群)と2つのプリズムからなり、撮影光学系141のズームレンズに連動して焦点距離が変化するズーム光学系からなり、このファインダー用対物光学系153によって形成された物体像は、像正立部材である正立プリズム155の視野枠157上に形成される。この正立プリズム155の後方には、正立正像にされた像を観察者眼球Eに導く接眼光学系159が配置されている。なお、接眼光学系159の射出側にカバー部材150が配置されている。
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が本発明により、沈胴時に厚みを極めて薄く、高変倍で全変倍域で結像性能を極めて安定的であるので、高性能・小型化・広角化が実現できる。
(内部回路構成)
図14は、上記デジタルカメラ140の主要部の内部回路の構成ブロック図である。なお、以下の説明では、上記の処理手段は、例えばCDS/ADC部124、一時記憶メモリ117、画像処理部118等からなり、記憶手段は、例えば記憶媒体部119等からなる。
図14に示すように、デジタルカメラ140は、操作部112と、この操作部112に接続された制御部113と、この制御部113の制御信号出力ポートにバス114及び115を介して接続された撮像駆動回路116並びに一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121を備えている。
上記の一時記憶メモリ117、画像処理部118、記憶媒体部119、表示部120、及び設定情報記憶メモリ部121は、バス122を介して相互にデータの入力又は出力が可能なように構成され、また、撮像駆動回路116には、CCD149とCDS/ADC部124が接続されている。
操作部112は各種の入力ボタンやスイッチを備え、これらの入力ボタンやスイッチを介して外部(カメラ使用者)から入力されるイベント情報を制御部に通知する回路である。
制御部113は、例えばCPU等からなる中央演算処理装置であり、不図示のプログラムメモリを内蔵し、そのプログラムメモリに格納されているプログラムにしたがって、操作部112を介してカメラ使用者から入力される指示命令を受けてデジタルカメラ140全体を制御する回路である。
CCD149は、本発明による撮影光学系141を介して形成された物体像を受光する。CCD149は、撮像駆動回路116により駆動制御され、その物体像の各画素ごとの光量を電気信号に変換してCDS/ADC部124に出力する撮像素子である。
CDS/ADC部124は、CCD149から入力する電気信号を増幅しかつアナログ/デジタル変換を行って、この増幅とデジタル変換を行っただけの映像生データ(ベイヤーデータ、以下RAWデータという。)を一時記憶メモリ117に出力する回路である。
一時記憶メモリ117は、例えばSDRAM等からなるバッファであり、CDS/ADC部124から出力される上記RAWデータを一時的に記憶するメモリ装置である。画像処理部118は、一時記憶メモリ117に記憶されたRAWデータ又は記憶媒体部119に記憶されているRAWデータを読み出して、制御部113から指定された画質パラメータに基づいて歪曲収差補正を含む各種画像処理を電気的に行う回路である。
記録媒体部119は、例えばフラッシュメモリ等からなるカード型又はスティック型の記録媒体を着脱自在に装着して、それらカード型又はスティック型のフラッシュメモリに、一時記憶メモリ117から転送されるRAWデータや画像処理部118で画像処理された画像データを記録して保持する装置の制御回路である。
表示部120は、液晶表示モニターを備え、その液晶表示モニターに画像や操作メニュー等を表示する回路である。設定情報記憶メモリ部121には、予め各種の画質パラメータが格納されているROM部と、そのROM部から読み出された画質パラメータの中から操作部112の入力操作によって選択された画質パラメータを記憶するRAM部が備えられている。設定情報記憶メモリ部121は、それらのメモリへの入出力を制御する回路である。
このように構成されたデジタルカメラ140は、撮影光学系141が、本発明により、十分な広角域を有し、コンパクトな構成としながら、高変倍で全変倍域で結像性能が極めて安定的であるので、高性能・小型化・広角化が実現できる。そして、広角側、望遠側での速い合焦動作が可能となる。
以上のように、カメラの小型化と高変倍比化・広角化に有利であり、撮影画像の画質が良好に維持し易い、CCDやCMOS等の電子撮像素子に適しているズームレンズ及び装置に適している。
本発明のズームレンズの実施例1の無限遠物点合焦時の広角端(a)、第1の中間焦点距離状態(b)、第2の中間焦点距離状態(c)、第3の中間焦点距離状態(d)、望遠端(e)でのレンズ断面図である。 本発明のズームレンズの実施例2の図1と同様の図である。 本発明のズームレンズの実施例3の図1と同様の図である。 実施例1の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例1の無限遠物点合焦時の他の収差図である。 実施例2の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例2の無限遠物点合焦時の他の収差図である。 実施例3の無限遠物点合焦時の収差図である。 実施例3の無限遠物点合焦時の他の収差図である。 歪曲収差の補正を説明する図である。 本発明によるズームレンズを組み込んだデジタルカメラの外観を示す前方斜視図である。 上記デジタルカメラの後方斜視図である。 上記デジタルカメラの断面図である。 デジタルカメラの主要部の内部回路の構成ブロック図である。
符号の説明
G1…第1レンズ群
G2…第2レンズ群
G3…第3レンズ群
G4…第4レンズ群
S…明るさ絞り
F…ローパスフィルタ
C…カバーガラス
I…像面
112…操作部
113…制御部
114…バス
115…バス
116…撮像駆動回路
117…一時記憶メモリ
118…画像処理部
119…記憶媒体部
120…表示部
121…設定情報記憶メモリ部
122…バス
124…CDS/ADC部
140…デジタルカメラ
141…撮影光学系
142…撮影用光路
143…ファインダー光学系
144…ファインダー用光路
145…シャッターボタン
146…フラッシュ
147…液晶表示モニター
149…CCD
150…カバー部材
151…処理手段
152…記録手段
153…ファインダー用対物光学系
155…正立プリズム
157…視野枠
159…接眼光学系
160…カバー
161…焦点距離変更ボタン
162…設定変更スイッチ

Claims (15)

  1. 物体側から順に、正パワーの第1レンズ群、負パワーの第2レンズ群、正パワーの第3レンズ群、負パワーの第4レンズ群、正パワーの第5レンズ群の5群構成からなり、各レンズ群の間隔を変化させることで変倍を行い、前記第1レンズ群は1枚の負レンズと、少なくとも1枚以上の正レンズからなり、以下の条件式を満足することを特徴とするズームレンズ。
    2.08<nd 1n <2.30 ・・・(1’’’)
    13.0<νd1n<30.0 ・・・(2)
    ただし、
    nd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのd線に対する屈折率、
    νd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのアッベ数である。
  2. 前記正パワーの第1レンズ群内の前記負レンズは、物体側に凸面を向けたメニスカス形状であり、以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
    1.0<SF1n<15.0 ・・・(3)
    ただし、SF1n=(R1nf+R1nr)/(R1nf−R1nr)で定義され、
    1nfは前記第2レンズ群中の負レンズの物体側面の近軸曲率半径、
    1nrは前記第2レンズ群中の負レンズの像側面の近軸曲率半径、
    である。
  3. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1または2のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.40<Σd1G/Imw<3.00 ・・・(4)
    ただし、Σd1Gは前記第1レンズ群の軸上厚み、
    mwは前記ズームレンズの広角端における最大像高である。
  4. 前記第1レンズ群が1枚の負レンズと1枚の正レンズの2枚のレンズから構成されることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  5. 下記条件式を満足することを特徴とする請求項4に記載のズームレンズ。
    0.20<nd1n−nd1p<0.55 ・・・(5)
    20.0<νd1p−νd1n<55.0 ・・・(6)
    ただし、
    nd1nは前記第1レンズ群内の負レンズのd線に対する屈折率、
    νd 1n は前記第1レンズ群内の負レンズのアッベ数
    nd1pは前記第1レンズ群内の正レンズのd線に対する屈折率、
    νd 1p は前記第1レンズ群内の正レンズのアッベ数、
    である。
  6. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.2<f1/ft<1.0 ・・・(7)
    ただし、
    1は前記第1レンズ群の焦点距離、
    tは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
    である。
  7. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.02<|f2/ft|<0.50 ・・・(8)
    ただし、
    2は前記第2レンズ群の焦点距離、
    tは望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
    である。
  8. 明るさ絞りをズームレンズ光学系に有し、広角端から望遠端への変倍時に、前記第1レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、前記第2レンズ群は移動し、前記第3レンズ群は広角端よりも望遠端で物体側にあるように移動し、前記第4レンズ群は移動し、第5レンズ群は移動し、明るさ絞りは移動することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  9. 全部で9枚以下のレンズ枚数からなることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載のズームレンズ。
  10. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至9のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    4.0<f t /f w <20.0 ・・・(9)
    ただし、
    t は望遠端でのズームレンズ全系の焦点距離、
    w は広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
    である。
  11. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至10のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    0.50<I mw /f w <1.00 ・・・(10)
    ただし、
    mw はズームレンズの広角端における最大像高、
    w は広角端でのズームレンズ全系の焦点距離、
    である。
  12. 以下の条件式を満足することを特徴とする請求項1乃至11のいずれか一項に記載のズームレンズ。
    5.0<L t /I mw <17.5 ・・・(11)
    ただし、L t は望遠端での前記ズームレンズ全系の全長、
    mw はズームレンズの前記広角端における最大像高である。
  13. 請求項1から12のいずれか一項に記載のズームレンズと、前記ズームレンズにより形成した像を電気信号に変換する撮像素子とを有する撮像装置。
  14. 前記ズームレンズによるディストーションを含んだ電気信号を、画像処理によりディストーションを補正した画像信号に変換する画像変換部を有することを特徴とする請求項13に記載の撮像装置。
  15. 前記ズームレンズにより撮影された画像の電気信号を、画像処理により倍率色収差による色のずれを補正した画像信号に変換する画像変換部を有する請求項13または14に記載の撮像装置。
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