JP5072853B2 - 振動羽根アクチュエータ装置および流れの能動制御方法 - Google Patents
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Description
本発明は全体として、流れ制御の作動に関する。より詳細には、本発明は表面における流れの能動制御を行うための作動装置および方法に関する。
現在の航空機に関しては数多くの問題があり、本発明はこうした問題を解決することを目的とする。こうした問題のいくつかについて以下の段落で述べる。流体の流れの分離は、圧縮性または非圧縮性の流体が、ある面、特に凸状に湾曲した面、たとえば流体管の内面、または流体内に浸された物体の外面を流れる際に生じることが可能である。流れの分離は、境界層の流体の流れ特性および面の形状に応じて、層流または乱流の条件のもとで発生することが可能である。形状抵抗を低減するため、または揚力を向上させるために、流れの分離は抑制することが望ましいことが多い。一般に、分離する前に流体が移動する曲面が長ければ長いほど、結果として生じる形状抵抗および揚力が向上する。
り入れ、その際面に沿ってさらに境界層の接続を維持することにより、流れの分離を低減または抑制することが可能である。同様に、空気力学的表面に近接した流れから比較的低速の流量を除去することも、流れの境界層の運動エネルギーの実質的な増加につながり、流れの分離を低減または抑制するのに役立つ。しかしながら、既存の能動的流れ制御方法および装置のいくつかは、きわめて壊れやすい、または重量が大きく、限られた電力容量しかないことがある。
本解決策により上述の問題の大部分が満たされる。その一態様は、物理的ダメージに影響を受けにくい堅牢な振動羽根を用いて不規則な流れの能動制御をある実施形態では行い、比較的軽量であり、既存の流れ能動制御アクチュエータと比較すると電力容量が高い。
本発明に係る実施形態は、平坦であるか、湾曲している、または曲線的であることが可能である空気力学的表面を流れる流体の能動制御を実施可能である振動羽根アクチュエータを提供する。振動羽根アクチュエータは、羽根と、羽根を包囲するくさび形の室と、面に近接する開口部を有する第1通路と、面に近接する別の開口部を有する第2通路と、回転軸と、連接棒とを含むことが可能である。開口部は、空気力学的表面に対して相対的な速度で流れる流体の流れへ向かって開口する。回転軸は、くさび形の室内の旋回軸を中心に弧を描いて前後に羽根を動かすために連接棒により推進力を提供する。
6は、内側のくさび形室18を画定するケーシング17によって少なくとも部分的に包囲されることが可能である。室18は、ケーシング17の内壁40の輪郭により画定され、これは羽根16の径に合うように湾曲可能である遠心壁41を含む。羽根16の先端は、図3に示されるように丸みを帯びることが可能であり、羽根16の後端はケーシング17の対応する内壁40に合うように湾曲されることが可能である。好適な実施形態では、羽根の振動の際に、ケーシング17および羽根16は、羽根16がその先端36および後端38でケーシング17の内壁40に対して最小の隙間を有するように設計されることが可能である。同様に、図3のページから内側および外側に向かう羽根16の縁部43は、羽根の振動の際に、ケーシング17の対応する端部45と最少の隙間を有することが可能である。(図3では、内側を向く縁部43はこの図では見えず、また近接端部43は図3の断面図では切り取られているため、2つの縁部43のうちの1つ、および2つの端部45のうち1つしか示されていない。)したがって、羽根16の先端36、後端38および縁部45の周囲の周辺長さは、ケーシング17の内壁40と実質的に流体密封の隙間を有することが可能である。したがって、羽根16の周囲の流体漏れは、アクチュエータ10の効率に関してはわずかな影響しか及ぼさず、羽根16には潤滑が不要である。
約0.25インチまたはそれ以下の径(または厚さ)を有することが可能である。さらに、開口部22、28は、空気力学的表面24と約20度の角度を形成することが可能である。しかしながら、第1および第2通路20、26の形状は、振動羽根アクチュエータ10の特定の用途の設計要件に応じて変更可能である。当業者であれば理解されるように、羽根16、ケーシング17、通路20、26および開口部22、28の特定の大きさおよび形状に関する設計要因は、振動羽根アクチュエータ10の特定の用途に応じて変えることが可能である。
グ17内のくさび形の室18内で前後に移動可能である。図5では、羽根16を見せるためにケーシング17は部分的に切断されて示されている。アクチュエータ10は室端部46またはオリフィスを有する第1通路20と、翼14の空気力学的表面24に近接する第1開口部22とを含むことが可能である。図5の実施形態では、第1開口部22は細長い長方形の溝として示されている。しかしながら、他の実施形態では第1開口部22は特定の用途の要件に応じてあらゆる適切な形状を有することが可能である。さらに、アクチュエータは、連接棒54に接続されるクランク52を備える回転軸50を含むことが可能である。図5では連接棒は、旋回軸34に固定的に連結されている連結アーム66に接続されて示されているが、その他の実施形態では連接棒54は、たとえば羽根16の縁部に沿ってオフセットされた軸のようなあらゆる適切な連結部または結合部により羽根16に接続されることが可能である。または連接棒54が不要な場合もある。
Claims (11)
- 流体を移動させるための手段(16)と、
前記移動手段(16)を少なくとも部分的に包囲し、第2側面と第1側面を有する室を備えた包囲手段(18)と、
前記包囲手段の前記第1側面に到達するための第1到達手段(20)であって、空気力学的表面に配置されて前記空気力学的表面上を通過する流体の流れ(32)に流体連通し、前記移動手段が前記包囲手段の前記第1側面に向かって移動すると、流体が放出され、前記移動手段(16)が前記包囲手段の前記第2側面に向かって移動すると、流体が引き込まれる、第1到達手段と、
を備える、空気力学的表面(24)付近における流れ特性を変えるために流体を移動させるためのアクチュエータ。 - 前記第1到達手段により流体を前記包囲手段内へおよび前記包囲手段外へ搬送するための第1手段をさらに備え、前記第1搬送手段が空気力学的表面(24)に近接する流体の流れ(32)に開口するための反対側の第1手段(22)を有する、請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記第1の開口手段(22)が、放出された流体を主に流体の流れ(32)の方向に向かわせるよう構成される、請求項2に記載のアクチュエータ。
- 流体を前記第1搬送手段内へ搬送するためであり、前記第1開口部の上流の流体の流れに垂直に開口する手段を有する取り入れ手段(64)と、
前記垂直開口手段を通り流体が流出することを回避し、前記垂直開口手段内へ流体を流れさせ、前記取り入れ手段を通り前記第1搬送手段へ流すために、前記取り入れ手段(64)内に設置される一方向流れ制御手段(70)と、
をさらに備える、請求項2に記載のアクチュエータ。 - 前記移動手段(16)および前記包囲手段が、前記移動手段の周囲と前記包囲手段の内壁との間に実質的に流体密封的な隙間を有するようさらに構成される、請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記移動手段(16)に作動可能に連結される駆動手段(54)であって、前記羽根が振動運動をするように前記羽根を作動させるため動力を伝達するよう構成される駆動手段と、
前記駆動手段(54)に連結され、前記駆動手段を回転させるよう構成される作動のための回転手段(50)と、
をさらに備える、請求項1に記載のアクチュエータ。 - 旋回手段(34)をさらに備え、前記包囲手段が内側のくさび形の室を画定し、前記旋回手段が前記包囲手段に連結され、前記移動手段(16)が前記旋回手段に連結され、これにより前記移動手段が前記室内で前記移動手段の長手方向軸を中心に弧を描いて回転可能である、請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記包囲手段が第1端部と第2端部とを有し、
前記包囲手段の前記第1端部を貫通するための湾曲手段と、
前記移動手段に作動可能に連結される駆動手段であって、前記羽根が振動運動をするように前記羽根を作動させるため動力を伝達するよう構成される駆動手段と、
前記駆動手段に連結され、前記駆動手段を回転させるよう構成される作動用の回転手段と、
前記駆動手段の中心軸から径方向距離を置いて前記駆動手段に回転可能に連結され、前記旋回手段からオフセット距離で前記貫通手段を通して前記移動手段と回転可能に連結される接続手段(52)であって、前記駆動手段が前記接続手段により前記移動手段を作動させるために動力を伝達する、接続手段と、
前記貫通手段に摺動可能に連結され、流体が前記貫通手段を通り前記包囲手段内へまたは前記包囲手段外へ進むことを実質的に回避し、前記連接棒を前記駆動軸に連結可能にする、摺動可能である密封手段と、
をさらに備える、請求項7に記載のアクチュエータ。 - 近接する流体の流れが空気力学的表面に対して相対的な速度で流れることを可能にする空気力学的表面手段をさらに備え、
前記空気力学的表面手段(24)が、空気力学的揚力を生成するための手段を少なくとも部分的に備える、請求項1に記載のアクチュエータ。 - 少なくとも部分的に羽根を包囲するよう構成されるケーシング内の前記羽根を用いて流体移動させることと、
前記羽根が前記ケーシングの第1側面に向かって移動すると、流体を前記ケーシングの第1側面外へ搬送し、流体を表面に近接する流体の流れに放出することと、
前記羽根が前記ケーシングの第2側面に向かって移動すると、流体を前記流体の流れから引き出し、流体を前記ケーシングの前記第1側面へ搬送することと、
を備える、表面付近の流れの特性を変更するために流体を移動するための方法。 - 前記羽根が前記ケーシングの前記第2側面に向かって移動すると、流体を前記ケーシングの前記第2側面外へ搬送し、流体を前記流体の流れへ放出することと、
前記羽根が前記ケーシングの前記第1側面に向かって移動すると、流体を前記流体流れから引き出し、流体を前記ケーシングの前記第2側面内へ搬送することと、
をさらに備える、請求項10に記載の方法。
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