JP5068132B2 - 熱処理炉 - Google Patents

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Description

本発明は、被熱処理物を複数の異なるヒートカーブで熱処理するのに適した熱処理炉に関する。
厚みの薄い基板等の被熱処理物を、連続的または間欠的に移動させながら炉内に導入して、極めて短時間に、かつ段階的な温度推移により乾燥・焼成等の熱処理を施すことが行われている。このような高速熱処理をする方法として、従来、メッシュベルト方式が使用されていた。被熱処理物として、例えば、太陽電池セルは、焼成条件によって大きく変換効率等の特性が変化する。したがって、製品の量産を行う前に様々な焼成条件を試し、最適な条件を決定することが求められる。
しかし、メッシュベルト式では、炉の進行方向に炉内温度差をつけることが難しく、取得可能なヒートカーブのパターンに限界があった。その理由として熱容量の大きいメッシュベルトが炉を貫通するため炉内温度がそれに依存し、温度分布が連続的になってしまうことが上げられる。このため、種々のヒートカーブにて試験を行い、最適な条件を見出すことが容易で容易ではなかった。さらには、特に高温の炉においてベルトの逆転が困難であるため、温度測定時に、熱電対を装着した被熱処理物を搬送する場合、完全に被熱処理物を炉内通過させた上、熱電対を炉出口で回収する必要があった。この作業は極めて困難であり回収に時間を要する上、高温のメッシュベルト上での作業となるため危険性も伴っていた。
また、ウォーキングビーム方式による熱処理炉も使用されている(例えば、特許文献1参照)。ウォーキングビーム等によって被熱処理物を搬送する場合、これらは、熱容量が小さく、迅速な昇温が可能であり、これらに被熱処理物を載置して、順次炉内に搬送することにより、被熱処理物の熱処理が可能である。
特開2003−90685号公報
しかしながら、ウォーキングビーム方式の炉の場合、炉内の各ゾーンにおいて被熱処理物を載せ換えながら搬送するため、熱電対を装着した被熱処理物を搬送すると炉内で落下する等の不安定要素があり、温度測定が極めて困難であった。
そこで、被熱処理物の最適な焼成条件を短時間にて決定するために、焼成の温度測定を容易に行うことができ、短い時間で多くのヒートカーブを試すことのできる熱処理炉が求められている。
本発明の課題は、被熱処理物を複数の異なるヒートカーブにて熱処理するために適した熱処理炉を提供することにある。
本発明者らは、複数の熱処理室を貫通する片持ちビームに被熱処理物を保持させて、被熱処理物の載せ換えなしに、片持ちビームを一定方向に移動させることにより被熱処理物を搬送しつつ複数の熱処理炉にて熱処理することにより、上記課題を解決しうることを見出した。すなわち、本発明によれば、以下の熱処理炉が提供される。
[1] 入口及び出口を有し、被熱処理物の搬送方向に併設され、かつ前記入口と前記出口との間の内部に開口により連結された複数の熱処理室を有する炉本体と、前記熱処理室の各室を独立に温度制御可能な温度制御手段と、前記熱処理室の各室を独立に雰囲気制御可能な雰囲気制御手段と、前記搬送方向に貫通して炉全長を超える長さを有することにより、前記搬送方向の複数の前記熱処理室を貫通するとともに、前記炉本体の一直線上に並んだ前記入口、前記開口、及び前記出口を貫通し、前記炉本体外の、前記入口外または前記出口外にて片持ち支持され、前記被熱処理物を搬送するための片持ちビームと、前記片持ちビームを前記搬送方向に駆動可能で、前記片持ちビームを水平方向に移動、停止を繰り返すように構成されたビーム駆動機構と、を備え、前記片持ちビームを前記搬送方向に駆動することにより、前記入口から前記被熱処理物を導入して複数の前記熱処理室にて熱処理し、前記出口から排出する熱処理炉。
] 前記被熱処理物から前記片持ちビームに固定されて前記炉本体の外部へと配置され、前記被熱処理物の温度を測定するための温度測定手段を備え、前記温度測定手段としての熱電対が、バネ性によりその先端部が前記被熱処理物に接触しており、前記片持ちビームは、2本のビームが前記搬送方向に平行に配置され、前記ビームには、前記ビーム間側に延出してその先端部が低くなるように形成された支持部が備えられ、前記支持部の前記先端部に、前記被熱処理物を保持した状態で前記被熱処理物の上面及び下面から熱処理可能な支持枠を有する治具が備えられ、前記治具の前記支持枠は、四角状に形成されており、前記治具は、前記支持枠の中央部以外に、前記被熱処理物を保持する補助支持枠を備える前記[1]に記載の熱処理炉。
本発明の熱処理炉は、炉本体外にて片持ち支持され、搬送方向の複数の熱処理室を貫通し、被熱処理物を搬送するための片持ちビームを備えることにより、片持ちビームを搬送方向に移動して、被熱処理物を複数の熱処理室にて熱処理することができる。被熱処理物を載せ換えることなく、複数の熱処理室を移動させることができるため、搬送によるトラブルが発生しにくい。また、構造上、熱処理室の各室の隔離性を向上させることができるため、異なったヒートカーブにて熱処理を行うことができ、短時間で様々なヒートカーブを試すことが可能である。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施形態について説明する。本発明は、以下の実施形態に限定されるものではなく、発明の範囲を逸脱しない限りにおいて、変更、修正、改良を加え得るものである。
図1に本発明の熱処理炉1の実施形態1を示す。熱処理炉1は、複数の熱処理室26を有する炉本体21と、熱処理室26の各室を独立に温度制御可能な温度制御手段と、入口22外または出口23外にて片持ち支持され、搬送方向の複数の熱処理室26を貫通し、被熱処理物2を搬送するための片持ちビーム11と、片持ちビーム11を搬送方向に駆動可能なビーム駆動機構とを備える。
炉本体21は、被熱処理物2を搬入する入口22、搬出する出口23を有し、入口22と出口23との間の内部に、被熱処理物2の搬送方向に併設された複数の熱処理室26を有する。各々の熱処理室26は、隔壁24により分離されており、隔壁24には、入口22と出口23を結ぶ直線上に、被熱処理物2を通過させるための開口として開口部25が設けられ、各々の熱処理室26は、開口部25により連結されている。
片持ちビーム11は、一端側をビーム支持体12にて支持されて水平方向に延び、炉全長を搬送方向に貫通する長さを有するとともに、2本のビームが搬送方向に平行に配置されている。つまり、入口22、開口部25、出口23が一直線上に並んで配置され、これらを片持ちビーム(以下、単にビームともいう)11が貫通するように構成されている。ビーム11の材質は、耐熱性と耐熱衝撃性に優れた材質であることが好ましく、例えば炭化珪素のセラミック材料からなるものが好適に使用できる。図3に示すように、治具31を載置するための支持部13がビーム11に備えられており、支持部13は、ビーム11の上面側から、ビーム間側に延出してビーム間側の先端部13tがビーム11の上面11uよりも低くなるように形成されている。このため、開口部25の高さを低くしても、治具31を支持部13の先端部13tにて保持した状態で、ビーム11、被熱処理物2が開口部25を通過することができる(図6参照)。
図4に示すように、被熱処理物2を保持するための治具31は、例えばステンレスによって四角状に形成された枠からなる支持枠32と、支持枠32に接続された補助支持枠33とを備え、さらに、被熱処理物2を押さえるためセル固定ワイヤ34を備える。支持枠32、補助支持枠33に被熱処理物2を載置し、セル固定ワイヤ34にて、その被熱処理物2を上側から支持枠32、補助支持枠33に固定し、支持枠32にてビーム11に取り付けられた支持部13に載置することができる。また、補助支持枠33は、支持枠32の中央部31c以外に、言い換えると、支持枠32の四隅の対角線の交点以外に位置するように構成することが好ましい。図4においては、支持枠32の中点に接続された四角状の補助支持枠33が形成されている。このように構成することにより、被熱処理物2を安定して保持することができ、さらに、被熱処理物2の中央領域を補助支持枠33で遮ることなく熱処理することができる。つまり、治具31は、板状ではなく、支持枠32、補助支持枠33によって構成されているため、被熱処理物2を保持した状態で被熱処理物2の上面及び下面から熱処理可能である。そして、支持枠32を支持部13に載置することにより、被熱処理物2を保持してビーム11にて搬送することができる。
以上のように、熱処理炉1は、ビーム11、枠によって構成された治具31にて被熱処理物2を支持するため、メッシュベルトに比べて、図6に示すように、炉本体21の入口22、出口23、隔壁24の開口部25を小さく(高さを低く)することができる。これにより、各室の隔離性が向上するため、各室を独立に温度制御しやすい。また、メッシュベルトは、熱容量が大きいため、メッシュベルトが炉を貫通することにより、炉内の温度が変化して、温度分布が連続的になりやすいが、ビーム11や枠は、熱容量が小さいため、各室の温度に乱れを生じさせにくく、各室で大きな温度差を生じさせることができ、急加熱、急冷却を行いやすい。
被熱処理物2の温度を測定するための温度測定手段として、熱電対37が、被熱処理物2から片持ちビーム11に固定されて炉本体21の外部へと配置されている。具体的には、図5に示すように、熱電対37は、治具31に保持された被熱処理物2の上面に熱電対37の先端部が接触するようにセル固定ワイヤ34に固定されて配置されている。つまり、熱電対37の先端部がそのバネ性により被熱処理物2の中央領域の上面に接触するように、熱電対37がセル固定ワイヤ34に結束固定される。治具31の中央部31cには枠がないため、熱電対31の接点の周囲が枠によって遮られることがなく、精度よく温度測定することが可能である。
さらに、熱電対37は、治具31からビーム11へ配線され、ビーム11に固定されて、外部の計測機器に接続されている。熱電対37は、ビーム11や治具31に固定されて、被熱処理物2とともに、これらと一体として移動するため、接触不良等の温度測定上のトラブルが発生しにくい。つまり、ビーム11上で被熱処理物2に熱電対37を装着した状態でビーム11を水平に炉内に出し入れするだけで、複数の熱処理室26を通過させて何度でもヒートカーブを測定でき、搬送時の温度測定上のトラブルが発生しにくい。なお、従来のウォーキングビーム方式の炉の場合、被熱処理物2を異なるビームに載せ換えながら、複数の熱処理室を通過させるため、温度測定上のトラブルが発生しやすかった。
また、熱処理炉1は、熱処理室26の各室を独立に温度制御可能な温度制御手段を備える。温度制御手段として、熱処理室26の上方に、例えば、ハロゲンランプ等の遠赤外線のヒータ41を備える。入口側の熱処理室26には、異なる赤外線のヒータ41を備えてもよい。ヒータ41は、熱処理室26の上方に設けられることが好ましい。搬送中に被熱処理物2に割れが生じた場合、治具31から落下する可能性がある。このような場合、もしヒータが被熱処理物2よりも下方の位置に設けられていると、ビーム11から落下した被熱処理物2の破片がヒータ41上に載る場合があるからである。ヒータ41を被熱処理物2よりも上方の位置に設ければ、このようなトラブルを回避することができる。また、太陽電池セル等の熱処理物2の上方の位置にだけヒータ41を設けても、問題なく表裏の温度均一性を確保できる。これは、ヒータの発熱光が、ホイヘンスの原理により炉壁面で多重反射されて、太陽電池セル等の被熱処理物2の表裏を輻射で万遍無く加熱する効果と、炉壁面で吸収された熱が炉壁付近の雰囲気ガスを温めて対流上昇して炉内温度や被熱処理物2の温度の上昇に充分寄与する効果とにより、被熱処理物2の温度均一性が確保されるためである。
各室は、隔壁24により分離されて狭い開口部25にて連結されているため隔離性が高く、独立にヒータ41を制御することにより、個別の温度に制御し、各室に温度差をつけることができる。つまり後述するように、各室を個別の温度として、被熱処理物2を各室を通過させることにより、所望のヒートカーブにて被熱処理物2を熱処理することができる。
熱処理炉1は、熱処理室26の各室を独立に雰囲気制御可能な雰囲気制御手段を備える。具体的には、熱処理室26には、外部からガスを給気する給気口45、室内のガスを排気する排気口46を備える。給気口45及び排気口46は、それぞれ開閉可能な開閉部を備えており、必要に応じて内部の雰囲気を置換することができる。
ビーム駆動機構は、駆動部15によってビーム支持体12を水平方向に移動させる。これにより、ビーム支持体12に支持された片持ちビーム11を水平方向に移動させることができる。つまり駆動部15によってビーム11が、移動、停止を繰り返すように構成され、温度制御手段によって独立に温度制御された各々の熱処理室26にて被熱処理物2を熱処理することができる。
以上の構成により、被熱処理物2を熱処理する工程について説明する。ビーム11を出口23側から投入し、ビーム11の先端部11tを入口22から炉本体21外に出す。そして被熱処理物2をビーム11の先端部11tに載置する。ビーム11の先端部11tには、前述の治具31を載置するための支持部13が備えられており、支持部13に、治具31が保持される。治具31の支持枠32、補助支持枠33に被熱処理物2を載置し、セル固定ワイヤ34にて被熱処理物2を上側から押さえて保持する。このときに、図5に示すように、熱電対37の先端部が被熱処理物2に接触して被熱処理物2の温度を測定できるようにする。
そして、熱処理室26の各室を所望の温度に調整する。炉内に貫通されたビーム11は熱容量が小さいことに加え、前記温度調整中にそれ自身が予熱されるため、駆動後に炉内温度に与える熱影響を最小にすることができる。炉内温度安定後、図2に示すように、ビーム11をビーム駆動機構により出口23側へ連続的に、または間欠的に移動させることにより、被熱処理物2を熱処理室26の各室で熱処理して出口23へ搬送することができる。つまり、片持ちビーム11を搬送方向に駆動することにより、入口22から被熱処理物2を導入して複数の熱処理室26にて熱処理し、出口23から排出する。各室における熱処理は、被熱処理物2に配置した熱電対37によってモニタすることができ、これにより、被熱処理物2の熱処理の条件を決定することができる。熱処理炉1は、様々なヒートカーブを試す試験炉として適している。
炉内の温度分布及び被熱処理物2の要求ヒートカーブによっては、図1の23側を入口、22側を出口とし、ビーム11を逆方向に駆動させることにより、前記手順と同様の試験を行うこともできる。或いは、図1の22側には、入口または出口としての開口を設けず、23側を、入口兼出口として構成し、入口兼出口から被熱処理物2を炉内に入れて熱処理し、入口兼出口から排出するように構成することも可能である。
図7に治具31の別の実施形態を示す。図7において、治具31は、四角状に形成された枠からなる支持枠32、支持枠32に平行に第一補助支持枠33aが接続され、さらに、第一補助支持枠33aに直交して第二補助支持枠33bが接続されている。そして、第一補助支持枠33a、第二補助支持枠33bには、被熱処理物2を載置するための載置部33cが設けられ、第一補助支持枠33a、第二補助支持枠33bに囲われた領域に被熱処理物2が載置される。この実施形態においても、支持枠32の中央部31c以外に位置するように補助支持枠33a,33bが設けられている。また、熱電対37は、第一補助支持枠33a等に固定され、先端部は、熱電対37のバネ性にて被熱処理物2に接触する。
図8に実施形態2の熱処理炉を示す。実施形態2の熱処理炉1は、実施形態1と同様に、複数の熱処理室26を有する炉本体21と、熱処理室26の各室を独立に温度制御可能な温度制御手段と、入口外または出口外にて片持ち支持され、搬送方向の複数の熱処理室26を貫通し、被熱処理物2を搬送するための片持ちビーム11と、片持ちビーム11を搬送方向に駆動可能なビーム駆動機構とを備える。
実施形態2において、ビーム11は、出口23側にて片持ち支持されて搬送方向の複数の熱処理室26を貫通しているが、炉全長を越える長さとはされておらず、ビーム11の先端部11t側に被熱処理物2を載置するための投入手段である投入機51を入口22側に備える。投入機51は、被熱処理物2を載置するビーム52を備え、ビーム52が上下方向、及び水平方向に駆動するように構成されている。
実施形態1の熱処理炉1は、短い時間で様々なヒートカーブにて熱処理するための試験炉として適しているが、実施形態2の熱処理炉1は、投入機51を備えることにより、量産にも用いることが可能である。実施形態2において、温度を精度よく測定するためには、ビーム11の先端部11tを出口側から出し、その位置にて被熱処理物2を保持して熱電対37を配線した後、炉本体21に被熱処理物2を導入して熱処理する。
一方、量産等に用いる場合には、投入機51を用いる。投入機51に載置された被熱処理物2は、投入機51が水平方向、上下に移動することにより、炉本体21内に導入される。そして、搬送方向の複数の熱処理室26を貫通しているビーム11の先端部11tに被熱処理物2を載置する。その後、ビーム駆動機構によりビーム11が搬送方向出口側に向かって移動して、熱処理室26の各室内にて被熱処理物2を搬送しつつ熱処理することができる。
実施形態2では、投入機51を備えるため、ビーム11が炉全長を越える長さとはされていないため、出口23外のスペースが実施形態1よりも少なくてすむ。また、投入機51により量産にも適している。
以上のように、本発明の熱処理炉1は、各室の温度の隔離性が高く、各室の温度制御を独立に行い、被熱処理物2を焼成することができる。このため、焼成のヒートカーブで特性が変わるものを様々なヒートカーブにて焼成し、焼成条件を決定する試験炉として利用することが可能である。従来のウォーキングビームでは、炉内の各ゾーンにおいて、被熱処理物2を載せ換えながら搬送するため、熱電対を装着した被熱処理物2を搬送すると炉内で落下するという問題がしばしば発生していたが、本発明の熱処理炉1では、熱電対37を固定した状態で被熱処理物2を搬送することができる。なお、熱処理室26の数は、図の実施形態に限定されない。
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
図1の熱処理炉1を想定したシミュレーションを行った。1室〜4室(入口側が1室、出口側が4室)の熱処理室26の温度を変え、また搬送時間を変えてシミュレーションした。シミュレーションは、2段階に分けて行った。
まず、連結された複数の直方体からなる領域に、閉空間灰色体輻射熱交換モデルを適用し、炉壁をはじめとする炉自身の温度を計算した。具体的には各室に発熱量を与えエネルギー収支を反復計算し、その結果として炉内各部の温度場を決定した。この過程は、投入電力および給排気量等の所定運転条件において、現実に成立しうる炉内温度分布を予測するために、必ず必要となる。
炉内の温度場が決定された後、今度は被熱処理物を、コンピュータ上で当該温度場内に所定搬送速度プログラムで擬似通過させ、被熱処理物自身の炉内での温度推移を計算した。シミュレーションの第一段階で決定された炉内温度場を表1に、被熱処理物の搬送プログラムを表2に示す。
Figure 0005068132
Figure 0005068132
上記条件により計算された被熱処理物の炉内ヒートカーブ例を図9に示す。各室のヒータ設定や室内停止時間、室間搬送速度を変化させると、図9に示すように、異なるヒートカーブを得ることができた。つまり、熱処理炉1は、これらの条件を変えて焼成することにより、異なる条件で被熱処理物2を熱処理することが可能であることが示されている。すなわち、本発明の熱処理炉1は、様々なヒートカーブにて被熱処理物2を熱処理し、最適な熱処理の条件を決定するのに適している。
本発明は、太陽電池セル等の熱処理を行うための熱処理炉として利用でき、特に、様々なヒートカーブにて熱処理を行って最適な熱処理条件を決定するための試験炉として好適である。
熱処理炉の実施形態1を示す概略断面図であり、上図は、上から見た図、下図は横から見た図である。 被熱処理物を4室で熱処理する場合を示す概略断面図である。 治具を備えたビームの先端部を示す斜視図である。 治具を示す斜視図である。 熱電対と被熱処理物の配置を示す概略説明図である。 ビームに取り付けられた支持部、治具と、開口部の位置関係を示す概略説明図である。 治具の他の実施形態を示す斜視図である。 熱処理炉の実施形態2を示す概略断面図であり、上図は、上から見た図、下図は横から見た図である。 シミュレーションによる被熱処理物の炉内ヒートカーブを示す図である。
符号の説明
1:熱処理炉、2:被熱処理物、11:ビーム、11t:(ビームの)先端部、11u:(ビームの)上面、12:ビーム支持体、13:支持部、13t:(支持部の)先端部、15:駆動部、21:炉本体、22:入口、23:出口、24:隔壁、25:開口部、26:熱処理室、31:治具、31c:(治具の)中央部、32:支持枠、33:補助支持枠、33a:第一補助支持枠、33b:第二補助支持枠、33c:載置部、34:セル固定ワイヤ、37:熱電対、41:ヒータ、45:給気口、46:排気口、51:投入機、52:ビーム。

Claims (2)

  1. 入口及び出口を有し、被熱処理物の搬送方向に併設され、かつ前記入口と前記出口との間の内部に開口により連結された複数の熱処理室を有する炉本体と、
    前記熱処理室の各室を独立に温度制御可能な温度制御手段と、
    前記熱処理室の各室を独立に雰囲気制御可能な雰囲気制御手段と、
    前記搬送方向に貫通して炉全長を超える長さを有することにより、前記搬送方向の複数の前記熱処理室を貫通するとともに、前記炉本体の一直線上に並んだ前記入口、前記開口、及び前記出口を貫通し、前記炉本体外の、前記入口外または前記出口外にて片持ち支持され、前記被熱処理物を搬送するための片持ちビームと、
    前記片持ちビームを前記搬送方向に駆動可能で、前記片持ちビームを水平方向に移動、停止を繰り返すように構成されたビーム駆動機構と、
    を備え
    前記片持ちビームを前記搬送方向に駆動することにより、前記入口から前記被熱処理物を導入して複数の前記熱処理室にて熱処理し、前記出口から排出する熱処理炉。
  2. 前記被熱処理物から前記片持ちビームに固定されて前記炉本体の外部へと配置され、前記被熱処理物の温度を測定するための温度測定手段を備え
    前記温度測定手段としての熱電対が、バネ性によりその先端部が前記被熱処理物に接触しており、
    前記片持ちビームは、2本のビームが前記搬送方向に平行に配置され、
    前記ビームには、前記ビーム間側に延出してその先端部が低くなるように形成された支持部が備えられ、
    前記支持部の前記先端部に、前記被熱処理物を保持した状態で前記被熱処理物の上面及び下面から熱処理可能な支持枠を有する治具が備えられ、
    前記治具の前記支持枠は、四角状に形成されており、前記治具は、前記支持枠の中央部以外に、前記被熱処理物を保持する補助支持枠を備える請求項1に記載の熱処理炉。
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